JPH011799A

JPH011799A - 漂白剤又は漂白剤含有洗浄剤

Info

Publication number: JPH011799A
Application number: JP62-158683A
Authority: JP
Inventors: 泉　祐; 忠雄松本; 均谷本; 冨士枝　隆
Original assignee: 花王株式会社
Filing date: 1987-06-25
Publication date: 1989-01-06
Anticipated expiration: 2009-02-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は香料含有粒子に関し、更に詳細には、例えば衣
料用洗剤や酸素系若しくは還元系漂白剤等の漂白剤が配
合された粉粒状製品に配合しても保存安定性の良い香料
含有粒子に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

粉末洗剤には、汚れを分解、漂白するために過炭酸ナト
リウム、過硼酸ナトリウム、モノ過フタル酸マグネシウ
ム・６水塩等各種の有機あるいは無機過酸が洗濯助剤（
漂白剤）として配合されている。また、粉末洗剤ではこ
れら漂白剤成分と、グルコースペンタアセテート等の有
機過酸前駆体が併用されることもある。更には、還元系
漂白剤として二酸化チオ尿素やハイドロサルファイドを
配合した粉末洗剤も知られている。

従来から、粉末洗剤に香料を添加し、需要者に快適な使
用感を与え、商品価値を編めることは一般におこなわれ
ていたが、上記のような漂白剤を含む製品に香料を添加
するにはいくつかの技術的困難があった。

すなわち、粉粒状の製品に香料を添加するには、香料を
製品に直接接触付着させるのが一般的な方法であるが、
このような方法を取り、香料と酸化剤或いは還元剤（漂
白剤）を共存せしめると、香料が化学的変化を受けて変
質し、香りが消失するのみならず場合によっては不快な
悪臭を発するおそれがある。特に不飽和系の香料は一般
に不安定であるため、この方法により配合されるのは比
較的安定な飽和ノアルコール、ケトン、エーテル系に限
られる。そして、漂白剤を配合した製品に対して、この
ような比較的安定な化合物のみの組合せで調香すると、
用いられる香料成分の制約が太さいために香りのバラエ
ティ−が少なく、賦香の目的である消費者に快適な使用
感を与え、商品価値を高める事が極めて難かしかった。

以上の不都合を回避するためには、香料と漂白剤成分と
の接触を妨げるのが一つの方法である。

目的は全く異なるが、香料を徐々に放出するための技術
が既に幾つか提案されている。

例えば香料をカプセルに封入する技術は有効な手段であ
る。しかし、カプセル化技術は一般に高価であり、この
方法を洗剤に適用すると不必要に製品の価格を引き上げ
てしまうという欠点があった。

また、香料を多孔性の物質に吸収させる方法は、初期に
は製品中で香料を局在化させ、漂白剤との接触を低減す
る効果は期待できるが、一般に香料が常温で液状であり
、蒸気圧も持っているので、時間の経過と共に、香料が
製品全体に均一に拡散し、結局、当初の目的を達し得な
い結果となる。

更に米国特許筒４，２０９，４１７号には、水溶性重合
体の水溶液に乳化剤で香料を分散させ、次に乾燥し、更
に粉砕する方法が開示されている。しかし、この方法に
よればその乾燥工程においてエネルギーを必要とし、工
業化には不利である。更にまた、特開昭５７−１７１９
０号には、前記特許の方法の中で、乾燥する代わりに、
水利性物質を混合し、香料を分散させた水溶性重合体溶
液の水分を吸収させる方法が開示されている。しかし、
この技術も上記方法の乾燥工程を不用にした点のみが改
善されているものである。

上記の両技術は、香料を水溶性の重合体に、乳化剤を用
いて細かく分散させることを特徴としている。そして、
分散された香料が粒子表面から徐々に放出されることが
一つの目的である。しかしながら、粒子から放出された
香料は漂白剤成分によって分解され、香料の安定性を保
つには好ましい方法とはいいがたい。しかも、一般に良
く用いられる水溶性の重合体である？リエテレングリコ
ールは、香料との相溶性があって融点降下を起こし、製
品が保存中に高温にさらされると、溶は出して、製品の
固結が起こり、しかも香料の安定性も損なわれるという
欠点が有る。

したがって、漂白剤を配合した製品に対して、用いる香
料の化学的安定性に左右されることなく調香し、香りの
バラエティ−を広くして、消費者に快適な使用感を与え
、商品価値を高める為の、香料と漂白剤成分との接触を
妨げ、香料を安定化する方法の開発が望まれていた。

〔問題を解決するための手段〕

本発明者らは、かかる技術的課題を解決すべく鋭意研究
をおこなった結果、香料を担体に保持せしめ、ついでそ
の表面を水溶性高分子で被覆すれば組成物中で漂白剤と
接触しても香料が分解されないことを見出し、本発明を
完成した。

すなわち、本発明は、香料を担持した担体の表面を水溶
性高分子で被覆したことを特徴とする香料含有粒子を提
供するものである。

本発明において使用される担体は、香料を吸着、包接等
様々の手段で担持し得るものであれば良く、水不溶性の
ものであっても水溶性のものであっても良い。好ましい
担体の例としては、洗浄剤のビルダーとして用いられる
水可溶性の有機若しくは無機ビルダーが挙げられ、この
うちでも特に、水溶性高分子水溶液の水分を結晶水とし
て吸収することからその無水物が好ましい。より具体的
な担体の例としては、クエン酸およびそのアルカリ金属
塩、こはく酸ソーダ、酒石酸、ｐ−トルエンスルホン酸
ソーダの有機物及びトリ破り燐酸ソーダ、ピロ燐酸ソー
ダ、−ロ燐酸カリウム、燐酸ソーダ、炭酸ソーダ、四ホ
ウ酸ソーダ、硫酸マグネシウム等の無機物が挙げられ、
これらを任意の比率で混合して用いてもよい。

担体の香料担持量は、担体の粒子形状に左右され、平均
粒子径の小さな物や、多孔性の粒子を用いることによっ
て、担持量を多くすることができる。殊に、担体として
高密度０、４−１．　Ｏｒ　／−で、平均粒子径が２０
０−１０００μｍである多孔性の炭酸ソーダを利用する
ことが本発明の目的には好ましい。

本発明において用いられる香料には、特に制限はないが
、蒸気圧がｌＩＩｊＨｇ（２５℃）以下のもの、望まし
くは、０．５１ＬｌｌＨｇ以下のものが良い。

より具体的な、好ましい香料をその蒸気圧とともに示せ
ば次の通りである。

香　　　料　　　　　　　　　蒸気圧ＭｊＩＨｇ（２５
℃）フェニルアセトアルデヒド　　　　　　　　　０．
３９シトロネラール　　　　　　　　　　　　　　０．
２３リナロール　　　　　　　　　０．１６ステラリル
アセテート　　　　　　　　　０．１４ベンシルアセテ
ート　　　　　　　　　　　０．１２リナリルアセテー
ト　　　　　　　　　　　０．１０α−へキシルシンナ
ミックアルデヒド　　　　０．７μセシトラール　　　
　　　　　　０．０６グラニルアセテート　　　　　　
　　　　　０．０３タービニルアセテート　　　　　　
　　　　０．６４前記担体に対する香料の担持量は、Ｊ
ＩＳＫ６２２１、ゴム用カーボンブラック試験方法６．
１．２の吸油検測定法に準じた方法により測定すること
ができ、該方法により求めた好ましい香料の担持量は９
０重量％（以下単に％で示す）以下、特に７０％以下で
ある。

また、香料を担持した担体を被覆するために用いる水溶
性高分子としては、破りアクリル酸、？リエテレングリ
コール（ＰＥＸ；）１．ｒｅリビニルビロリドン、無水
マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合体、カル？キ
シメチルセルロース、？リビニルアルコール（含部分ケ
ン化物）、及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩等が挙げられ、就中、破りエチレングリコール（ＰＥ
Ｇ　）が好ましい。

ＰＥＧは、平均分子量２０００以上の物が好ましく、こ
れ未満の分子量のＰｍは融点が低いため保存中に高温に
さらされると、融解して固結の原因となる事があるため
好ましくない。

本発明の香料含有粒子は、例えば次の如くして調製され
る。すなわち、まず、担体と香料を良く混合し、担体に
香料を担持せしめる。

香料として液状のものを利用した場合は、有機又は無機
ビルグーの無水物を使用することが望ましい。また、担
体が多孔性である場合は、香料を良く含浸せしめること
が必要である。次いで、この香料を担持した担体を好ま
しくは加温後、これに水溶性高分子を添加し、冷却操作
を加えながら混合する。水溶性高分子による担体表面の
被覆は、水溶性高分子の融解物を担体に添加することに
よってもおこなわれるが、一般には水溶性高分子の水溶
液を利用することが好ましい。特に、香料の蒸気圧が高
くて、水溶性高分子の被膜形成工程中に揮散する事が問
題になる場合には、５０−９０重量％の水溶液を利用す
ることが望ましい。この場合には、水溶性高分子水溶液
は液体状になる′まで加温しておくだけでよく、香料を
担持した担体を加熱する必要は無い。

水溶性高分子水溶液を用いる時には、その添加量は、水
溶液中の水の量が担体の無水物が結晶水として取り得る
水の量の０．１倍以上０、９倍以下の範囲内となるよう
に決めることが望ましい。斯くして得られた被覆物を更
に常法により粉粒化することにより本発明の香料含有粒
子を得ることができる。なお、上記製法においては、水
溶性高分子被膜が、香料含有担体の温度低下、ビルダー
成分の水和による水溶性高分子水溶液の水分低下のいず
れか、もしくは両方の作用によって形成されるため、水
溶性高分子の凝固までできるだけ処理物に対する練り作
用を加えないことが重要である。

叙上の如くして得られた本発明の香料含有粒子は、一般
には下に示すような組成を有する。

また、水溶性高分子被膜の厚さは０．０１〜０、５　ｕ
％特に０，１〜０，３Ｕが好ましい。

本発明の香料含有粒子は、それ自身ですでに充分な流動
性を有するが、更に一次粒子の平均粒径が５μｍ以下、
特に０．００１〜１μｍの微粉末を本発明粒子に対して
０．１〜３０％、好ましくは０．２〜２０％添加、混合
することＫよりより一層流動性を向上せしめることがで
きる。ここで用いられる微粒子としては、例えば、二酸
化珪素（例：トクシール皿徳山ａ達製）珪酸マグネシウ
ム（例ニア０−ライトに徳山曹達製）ナイロンビーズ、
？リステレンビーズ、窒化ホク索粉末、タルク、ケイソ
ウ土、ラウロイルリジン、アルキル硫酸ソーダ等が挙げ
られる。

〔作　用〕

本発明の香料含有粒子は、香料を担持した粒子が水溶性
高分子に被覆されているため、漂白剤成分等を配合した
製品中に添加されても香料が分解されず安定である。そ
して、製品を使用する際には水中で速やかに水溶性高分
子被覆が溶解し、香料を放出するものである。

〔発明の効果〕

本発明の香料含有粒子は漂白剤成分を始め、無リン粉末
洗剤等にピルグーとして配合されるゼオライト及び他の
成分等の接触により生ずる香料の分解を防止することが
でき、粉末の洗剤組成物及び漂白剤組成物中等において
香料を有効に保護することができるものである。

〔実施例〕

次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、こ
れら実施例は本発明を制限するものではない。

実施例１（香料含有粒子の製造）重訳（ＪＩＳ　Ｋ１２０１　、　ソーダ灰に規定された
もの）１．５ＫＮ、トリ破り燐酸ナトリウム（ＪＩＳＫ
１４６５に規定されたもの）１．５ＫｐをＶプレングー
（Ｐ−にツイン・シェル・ラコラトリー・プレンダー、
８ＰＴ、リキッド・−ンリツドΦモデル、）９タ一ンン
ーケリー社（ＰＡＴＴ皿５ＯＮ−庇ＬＬ肖’　ｃｏ、）
　、アメリカ）に入れ、３分間混合する。次に香料（ダ
ラニル・アセテート）を、■ブレングーの液体添加装置
から４００２加え、３分間混合した。次に、予め用意し
た？リエテＶングリコール（ＰＥＧ４６０００、　日本
油脂株式会社製）６０重量％の水溶液を、５００？添加
し、５分間混合した。最後にトクシールＮＲ（非晶質シ
リカ、徳山曹達＠４）の微粉末６０ｆを加えて３０秒間
混合した後、■プレングーから取り出した。

堆り出したサンプルは、流動性の良い粉末状であったが
、温度が３８℃（室温は２３℃）であったので放置冷却
した。冷却後も固結しなかった。

（安定性の評価）過炭酸ナトリウム（日本）９−オキサイド■）と重訳と
を８：２の重量比で混合した漂白剤組成物に、上記香料
含有粒子を、香料が全体の０．２重量％となる比率で混
合した。この各１５０１を、２００−のプラスチック容
器３個に入れて蓋をした。これらを、それぞれ−５℃、
４０℃、５０℃の環境下に２０日間放置した。低温での
保存サンプルは、化学反応も殆ど起こらず、従って、香
りに基準となる。

次いで、それぞれのサンプルから各１０１を取り、３０
℃の水３１に別々に溶かした。

１０名の香りの、ｅネラーが、これら水溶液の勾いを調
べ、評価した結果を、他の実施例と共に第１表に示す。

実施例２（香料含有粒子の製造）多孔性の炭酸ンーダ（％開昭５９−１９０２１６号の方
法により調製されたもの、高密度０．５６ｔ／ｍｌ、平
均粒径５５０μｍ）ＺＩＫＰを、実施例１と同じＶプレ
ングーに入れ、次に香料（ゲラニルアセテート、フェニ
ルメチルカルビニルアセテート、α−へキシルシンナミ
ックアルデヒドの等重量混合物）を、Ｖプレングーの液
体添加装置から５５０？加え、３分間混合した。次に、
実施例１と同じＰＥＧの６０重量％水溶液を３５０？添
加し、５分間混合した後、■プレングーから取り出した
。

取り出したサンゾルは、流動性の良い粉末状であったが
、温度が３９℃（室温は２３℃）であったので放置冷却
した。冷却後も固結しなかった。

（安定性の評価）実施例１と同様にして本品を漂白剤組成物に配合し、そ
の安定性を評価した。この結果も第１表に示す。

実施例３（香料含有粒子の製造）１灰（ＪＩＳ　Ｋ１２０１　、　ソーダ灰に規定された
もの）３に＃Ｉを実施例１と同じＶブレングーに入れ、
香料（洗剤用の調合香料、花王■にて調合）２２５９を
加え３分間混合した。次に、実施例１と同じＰＥＱの６
０重量％水溶液を３７５２添加し、４分間混合した。

最後にトクシールＮＲ５０ｔを加えて３０秒間混合した
後、プレングーから取り出した。

取り出したサンプルは、流動性の良い粉末状であったが
、温度が３３℃（室温は２３℃）であったので放置冷却
した。冷却後も固結しなかった。

（安定性の評価）実施例１と同様にして本品を漂白剤組成物に配合し、そ
の安定性を評価した。この結果を第１表に示す。

比較例１実施例１で用いた漂白剤組成物に、香料（ゲラニルアセ
テート）を０．２％噴霧して賦香した。香料の安定性は
、実施例１と同じ方法で評価し、この結果を第１表に示
した。

比較例２実施例１において、香料と１灰とを混合した後、ＰＥＧ
水溶液による処理をせず、トクシール皿を加えて混合し
、実施例１と同様の評価を行い、この結果を第１表に示
した。

比較例３ＰＥＧ　（ＰＥＧ１６０００．　　日本油脂株式会社梨
）１７０ｔを７０℃に加熱溶融し、香料（実施例３と同
じ、洗剤用香料）３０ｆを加え攪拌し、均一に混合した
後、直ちに冷却固化した。

次いで、乳鉢で粉砕し、７１０μｍ以下の粒子を篩分け
て、これを実施例１と同じ方法で評価を行った。尚、本
評価のサンプルの内、５０℃で保存した物は、粗大な粒
子が生成していた。これは、香料含有粒子が溶融したた
めである。

評価結果実施例１で述べた方法で評価した結果を、第１表に示す
。この結果から明らかな様に、本発明の香料含有粒子は
、安定性が大幅に改善されている。

第１表

Claims

【特許請求の範囲】

１、香料を担持した担体の表面を水溶性高分子で被覆し
たことを特徴とする香料含有粒子。