JPS61155307A - 油分含有粉粒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、配合された疎水性油分の安定性が良好でかつ
使用時にその油分特性を充分に発揮し得る油分含有粉粒
体に関する。

〔従来技術〕

一般に、粉末あるいは粒状製品、例えば洗剤、浴剤、ク
レンザ−、ベビーパウダー等には１着香のために香料油
や、皮フ保護のためにオリーブ油。

アボガド油、ビタミン＾、Ｄ等の各種油分が添加されて
いる。しかし、このような粉末あるいは粒状製品におい
ては、その表面積が大きいため、添加する香料等の油分
が揮発したり、又空気酸化等の影響を受けたりして、油
分を長期間安定に保つことが困難であった。更に、近年
、製品の品質をより向上させるため、多くの添加成分、
例えば、洗浄効果を高める種々の酵素、漂白効果を高め
る過酸化物、洗布に柔軟効果を付与するカチオン活性剤
、美ハダ効果を付与する天然物や生薬類等が添加使用さ
れる様になり、これら添加成分との関連から、製品中で
香料等の油分を長期間安定に保ち使用時にその特性を充
分発揮させることが益々困難になり、油分や香料の使用
品種が制限されている。このような欠点を解決するため
、油分や香料をゼラチン等のカプセルに包み込む等の方
法が提案されているが、粉粒体組成物中でカプセルが破
損したり、粒形の相違から分級が起る等して、未だ十分
な効果が得られていないのが現状である。

〔目　　的〕

本発明の目的は、従来の油分含有粉末又は粒状製品に見
られる前記欠点を克服し、油分を長期間安定に保つと共
に使用に際して、その油分特性を十分に発揮しうる油分
放出が可能な油分含有粉粒体を提供することにある。

〔構　　成〕

本発明によれば、疎水性油分を含有させた花弁状シリカ
の表面に、水溶性高分子化合物から成る被覆を形成した
ことを特徴とする油分含有粉粒体が提供される。即ち、
本発明の粉粒体は、吸油量の大きい花弁状シリカに、疎
水性の油分や香料油を吸着させ、その表面を水溶性高分
子化合物で被覆してなるため、粉末又は粒状製品、例え
ば、粉末洗剤、浴剤、クレンザ−、ベビーパウダー等に
配合して使用する際、粉体又は粒体中で破損しに＜＜、
油分や香料の揮発、酸化又は他の成分による影響が防止
され、油分を長期間安定に、保つことができる。又、被
覆として水溶性高分子化合物を使用したことから、水又
は温水との接触により被覆が溶解し、使用時に、油分の
特性や香料の新鮮な香りを十分に発揮し得るものである
。

本発明においては、疎水性の油分又は香料油を花弁状シ
リカに含有させた後、その表面を水溶性高分子化合物で
被覆したたことを特徴とするが、この場合、花弁状シリ
カとしては、平均粒径が０・１〜５０μｍ、吸油量が２
ｍ　Ｑ　／　ｇ以上、好ましくは４ｍ　Ｑ　／　ｇ以上
のものが用いられる。このような花弁状シリカは従来公
知であり１例えば、合成法により得られた花弁状のカル
シウムシリケート（２Ｃ８０・３Ｓｉ０２　・ｎ５ｉＯ
２・ｍＨ２，（１ｍＨ２０、但し、　ｎ、　ｍは正の数
で、ｎは通常、０．１〜１０である）を鉱酸と接触させ
てカルシウムイオンを溶出させることによって得ること
ができる。

本発明においては、前記花弁状シリカに対して油分を含
有させるが、この場合の油分の含有は、常温又は加温条
件下で、花弁状シリカに油分を滴下混合したり、スプレ
ーしたり、あるいは油分中に花弁状シリカを浸漬したり
する等の各種の方法により行うことができる。油分は、
常温で固体状あるいは液状のものが用いられるが、これ
ら油分としては、液状ないし固形状の各種の疎水性油分
又は油状物が用いられ、例えば、天然系の動植物油や、
種々の合成油又は香料が単独又は混合物の形で採用され
、その種類は特に制約されないが、使用時の油分の適度
な放出性の点から好ましくは２０００ｃｐ（２５℃）以
下、特に好ましくはｌ　０００ｃｐ以下の粘度のものが
使われる。又、固体状油の場合、低粘度油（例えばテレ
ピン油等）を配合することにより、粘度を２０００ｃｐ
以下に低下させると、有利である。

次に、油分の具体的種類を示すと次の様なものがある。

（ａ）動植物油脂 アボガト油、小麦胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、アー
モンド油、カカオ脂、タードル油、大豆油、綿実油、落
花生油、ビタミン類等。

（ｂ）　ロウ類 ホホバ油、ラノリン、ミツロウ等。

（ｃ）炭化水素 流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、セレシン等。

（ｄ）・合成エステル カルボン酸とアルコールから得られる脂肪族系、脂環族
系及び芳香族系の種々のエステル等。

（ｅ）シリコーン油及び変性シリコーン油等のシリコー
ン誘導体。

（ｆ）香料油 オレンジオイル、レモンオイル、ローズオイル、ジャス
ミンオイル、サンダルウツドオイル、クローブオイル、
ラベンダーオイル、ペパーミントオイル、スペアミント
オイル等の天然精油、炭化水素系、アルコール系、アル
デヒド系、エステル系の合成香料。

前記香料油類は、天然香料及び合成香料から選ばれた単
独又は二種以上の調合香料の形で用いることができるが
、この場合２００℃以下の沸点を示す香料成分を、香料
総量に対し５〜１００重量％含有するものが好ましい。

これら油分は、花弁状シリカ１００重量部に対し、１０
〜１０００重量部の割合で用いるのが良く、花弁状シリ
カの飽和吸油量以下に規定するのが望ましい。

本発明で用いられる被覆形成用水溶性高分子化合物とし
ては、例えば、かんしょデンプン、ばれいしょデンプン
、コーンスターチ、アルギン酸ナトリウム、トラガント
ガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、グアーガ
ム、ペクチン、カラゲナン、にかわ、ゼラチン、カゼイ
ン、大豆蛋白。

酸化デンプン、デキストリン、リン酸デンプン、ヒドロ
キシエチル化デンプン、アクリル酸グラフトデンプン、
カチオン性デンプン、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロ
ースサルフェート、シアノエチルセルロース等の天然の
多糖類、タンパク質、キトサン及びその誘導体の他、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸エステル部分ケ
ン化物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
物、スチレン−無水マレイン酸共重合物、酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合物、ポリスチレンスルホン酸ナト
リウム、ポリビニルスルホン酸ナトリウム、ポリビニル
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライト、ポリジア
リルジメチルアンモニウムクロライド、ポリジメチルア
ミノエチルメタクリレート塩酸塩、ポリメタクリロイル
オキシエチルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニ
ウムクロライド、ポリビニルピリジン、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン
等の合成水溶性高分子化合物が挙げられる。これらの内
、特に被膜形成性の良好なポリビニルアルコール、ポリ
アクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム
等が好ましく用いられる。これらは、水溶性を大巾にそ
こなわない限り一部架橋させたものでも良い。

本発明の油分含有粉粒体は、適宜他の粉体と混合して使
用することはさしつかえなく、このような粉体としては
、例えば、油分を含浸させたものと同一の花弁状シリカ
、タルク、炭酸カルシウム、チタン、酸化亜鉛、硫酸バ
リウム等の無機粉体が挙げられる。

〔効　　果〕

本発明においては、前記のように、疎水性油分又は香料
を花弁状シリカに含有させた後、その表面を水溶性高分
子化合物で被覆したことから、従来品に見られるような
、粉末又は粒状組成物中での油分の揮発、空気酸化、他
の添加物からの影響による変質等が防止されるため、油
分や香料を長期間安定に保つことができると共に、水又
は温水への溶解時に、シリカ粒子から油分又は香料が均
一に放出され、その油分又は香料の特性を十分に発揮す
ることができる。

本発明の油分含有粉粒体は、粉末洗浄剤、浴剤、クレン
ザ−、ベビーパウダー等に適用可能である。

〔実施例〕

次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお
、以下に示す％はいずれも重量基準である。

実施例１ 沸点２００°Ｃ以下の香料成分（テルペン類）を、それ
ぞれ５％、１０％、３０％、５０％及び１００％含有す
る油性香料を５種調製し、各々３０ｇを、吸油量５〜６
ｍＱ／ｇ、粒径１〜５μｍの花弁状シリカｌｏｇに加え
良く攪拌して充分に吸着させた後、ポリビニルアルコー
ル１０％水溶液２０ｇを加え攪拌して被覆を形成した。

次いで、花弁状シリカｌｏｇを加え、切断しながら攪拌
し一定の大きさにした後、乾燥して５種の香料含有粉粒
体を作製した。各々の粉粒体０．５ｇを、浴剤組成物に
添加して、下記組成の本発明の供試品を作製し、又別に
同量の香料を浴剤組成物に直接添加して比較供試品を作
成し、これらを４５℃恒温槽で１ケ月保存して劣化促進
試験を行った後５香気の安定性及び温水溶解時の香りの
評価を行なった。結果は、表−１に示す。

表−１：評価結果 （専門パネル１０名による評価） ＊沸点２００℃以下の香料成分の含有率なお、評価基準
及び供試品の浴剤組成は次の通りである。

評価基準 ０：香気変化が少ない。

Δ：香気変化がある。

Ｘ：香気変化が大きい。

浴剤組成 ボウ硝　　　　　４９％ 重ソウ　　　　　４８％ ラノリン　　　　　１．０％ 色素　　　　　　微量 香料含有粉粒体　　２．０％ 実施例２ 流動パラフィン、スクアレン、ビタミンＥの各々３０ｇ
を、吸油量５〜６ｍＱ／ｇ、粒径１〜５μｍの花弁状シ
リカＬｏｇに加え良く攪拌し充分に吸着させた後、ポリ
ビニルアルコール１０％水溶液２０ｇを加え攪拌して被
覆を形成した。次いでボウ硝ｌｏｇを加え、切断しなが
ら攪拌し、一定の大きさにした後。

乾燥して、各々の油分を含有する粉粒体３種を作製した
。各粉粒体２ｇを、洗剤組成物に添加して下記組成の本
発明の供試品を作製し、又別に同量の油分を洗剤組成物
に直接添加して比較用の供試品を作製し、恒温槽に入れ
４５℃で１ケ月保存した後、香気の安定性及び使用時の
感触について評価を行なった６結果は、表−２に示す。

表−２：評価結果 （専門パネル１０名による評価） なお、評価基準及び供試品の洗剤組成は次の通りである
。

評価基準 安定性　　　　　使用時の感触 ０：　変化が少ない。　Ｏ：　未劣化の油分と同等。

Δ：　変化がある。　　Δ：　　〃　　　よりやや劣る
×：　変化が大きい。　×：〃　　　　より大きく劣る
。

洗剤組成 ＡＯ５−Ｎａ　　　　　１４％ ＬＡＳ　−Ｎａ　　　　　　７％ ゼオライト　　　１０％ ソーダ灰　　　　１５％ シリケート　　　１０％ 水　　　　　　　　　　５％ 油分含有粉粒体　５％ ホウ硝　　　　　残部 実施例３ 実施例１と同様にボレビニルアルコールを、アラビアゴ
ムに変え高分子被覆香料吸着花弁状シリカを作成し、同
様に香気の安定性及び温水溶解時の香りの評価を行った
。その結果を表−３に示す。

本発明品はいずれも良好であった。

表−３：評価結果 （専門パネル１０名による評価） ＊沸点２００℃以下の香料成分の含有率実施例４

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）疎水性油分を含有させた花弁状シリカの表面に、
   水溶性高分子化合物から成る被覆を形成したことを特徴
   とする油分含有粉粒体。
2. （２）該油分が香料油である特許請求の範囲第１項の粉
   粒体。