JPH0117820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車の電装品回路におけるワイヤハ
ーネス等に組み付けられるコネクタハウジングに
関するものである。

従来の技術 コネクタハウジングの側面には、相互に嵌合さ
れる相手方コネクタハウジングに対する片持ちの
可撓ロツクアームが突設されており、取り扱い時
にこれに電線が引つ掛けて無理に引つ張ると破損
するおそれがあつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案では、コネクタハウジングカバーを有す
るコネクタハウジングにおいて、該カバーのコネ
クタハウジング本体に対する装着時に該カバーに
設けた該ハウジング本体に対する係止腕により該
ハウジング本体に設けた可撓ロツクアームを保護
しようとするものである。

問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するため、本考案において
は、可撓ロツクアームを有するコネクタハウジン
グ本体と、端部において略コ字状係止腕を回動自
在に設けたコネクタハウジングカバーより成り、
コネクタハウジング本体にコネクタハウジングカ
バーを被せると共に略コ字状係止腕をコネクタハ
ウジング本体に係合させた状態において、可撓ロ
ツクアームが略コ字状係止腕内を通つて延長して
いる構成を採用した。

実施例 第１図は開放部を有するコネクタハウジング本
体の一実施例としてのシールドコネクタ雄ハウジ
ング本体を示す。

第１図においてシールドコネクタ雄ハウジング
本体１の端子収容室２に連接して上部を開放と
し、内周面に金属シール面３を張設した長方形の
シール室４を設ける。シール室４の前端部は後述
するＵスロツト５の装着部となつている。このＵ
スロツト５の装着部には側壁上にテーパー６をも
つ係止部７が載設されている。この係止部７は隣
接するＵスロツト装着部の側壁上の係止部と一体
に成型され、テーパー６には係止片８が付設され
ている。係止片８はＵスロツト装着部に装着され
たＵスロツト５がシール室４内で前後に移動する
ことのないようＵスロツトを固定する。これによ
つて、Ｕスロツトの外縁は前記シール室４内周面
に張設された金属シール面３に密接される。又９
は該雄ハウジングの雌ハウジングに対する嵌合を
緊密にするための可撓ロツクアームである。

第２図は、Ｕスロツト５の斜視図で、内側縁に
対向する縦方向の刃１０を有する一対以上の金属
片１１を底部１２で一体に形成し、各金属片１１
の上部はそれぞれ外方に屈曲させてある。この屈
曲部１３は第１図の係止部７のテーパー６に係止
片８と接して係止される。

第３図はＵスロツト５にシールド線１４を圧接
した状態を示している。Ｕスロツトのスロツト１
５の幅は底面に向けてやや狭くなつており、Ａ−
Ａ線で示される位置にシールド線の断面中心が合
致するように該シールド線１４を圧接したとき、
シールド線の被覆１６をＵスロツトの刃１０が截
切しシールド線の編組１７に該刃１０が当接した
状態となるように設定される。又Ａ−Ａ線の位置
は第１図に示したようにシールド線１４が端子収
容室２内に正規に挿入された位置に相当する。

第４図はコネクタハウジングカバーの実施例
で、略長方形のプラスチツクなどの素材で成型さ
れたコネクタハウジングカバー１８の両側端に回
動自在に略コ字状係止腕１９を設けてなり、ハウ
ジングの使用目的により必要に応じて前端側面に
係止枠２０及び押え枠２１等を適宜垂設すること
ができ、又、前記のシールド線接続装置の圧接カ
バーとして使用する場合には裏面にシールド線圧
接用の突起（図示せず）を複数個突設する。更に
コネクタハウジングカバー１８の前端部をヒンジ
２３を設けて回動しうるようにしてもよい。略コ
字状係止腕１９の屈曲先端面には係止孔２２が穿
設されている。

本考案の作用について説明する。先ず、コネク
タハウジング１にＵスロツト５を装着する。つい
で、シールド線１４をＵスロツト５の上に載置す
る。シールド線の芯線は端子収容室２内の不図示
の端子金具に予め接続されている。その上から略
コ字状係止腕１９を設けたコネクタハウジングカ
バー１８を被せて押圧し、前述したシールド線圧
接用の突起でシールド線１４をＵスロツト５内に
押し込む。その後第５図に示すように略コ字状係
止腕１９を回動してコネクタハウジング１の底部
に突設された係止片２４に係止孔２２を係止させ
る。シールド線１４は第３図に示すように外側の
被覆が載切され、Ｕスロツト５とシールド線１４
の編組１７が電気的に接続される。即ち、シール
ド線１４は芯線が端子金具と、編組１７がＵスロ
ツト５を介して金属シール面３とそれぞれ接続
し、アンテナ効果により外部からの雑音を完全に
シールした状態で電気信号を送受することができ
る。

このように組立られた雄コネクタハウジング１
は、可撓性のロツクアーム９の中間部分を略コ字
状係止腕１９が覆つた状態になつている。この雄
コネクタハウジング１を第６図に示すように雌コ
ネクタハウジング２５に嵌合させる。ロツクアー
ム９の突起が雌コネクタハウジング２５の係止溝
に嵌入して雌雄コネクタハウジング１，２５が嵌
合し、電線１４と１４′が接続する。このように
嵌合した状態において、ロツクアーム９は略コ字
状係止腕１９から若干部分だけ突出している状態
になり、電線等が引つ掛かる可能性が小さくな
る。また、仮に電線等が引つ掛かつても、略コ字
状係止腕１９が補強として働くので、ロツクアー
ム９の破損を防止できる。

考案の効果 本考案は上記した如くに、可撓ロツクアームを
有するコネクタハウジング本体と、端部において
略コ字状係止腕を回動自在に設けたコネクタハウ
ジングカバーより成り、コネクタハウジング本体
にコネクタハウジングカバーを被せると共に略コ
字状係止腕をコネクタハウジング本体に係合させ
た状態において、可撓ロツクアームが略コ字状係
止腕内を通つて延長していることを特徴とするも
のであるから、コネクタハウジング本体にコネク
タハウジングカバーを装着して略コ字状係止腕に
より両者の結合を確保した状態において、該略コ
字状係止腕はその内部にコネクタハウジング本体
の可撓ロツクアームを位置させて外力から保護す
ることにより該可撓ロツクアームの破損を防止す
ることができ、該略コ字状係止腕を回動してコネ
クタハウジング本体に係合させる際に該可撓ロツ
クアームに衝合しても、該可撓ロツクアームは内
側へ可撓変位するので係合操作が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は上面に開放部を有するコネクタハウジ
ング本体の一例で、シールド線端末編組接続装置
を組み込んだ雄ハウジング本体の斜視図、第２図
はＵスロツトの斜視図、第３図はＵスロツトにシ
ールド線を圧接した状態を示す図、第４図はコネ
クタハウジングカバーの１例を示す斜視図、第５
図はシールドコネクタ雄ハウジング本体にコネク
タハウジングカバーを覆設した状態の正面図、第
６図は雌雄のコネクタハウジングを嵌合した状態
を示す斜視図である。 １……コネクタハウジング本体、２……端子収
容室、４……シール室、５……Ｕスロツト、９…
…可撓ロツクアーム、１４……シールド線、１８
……コネクタハウジングカバー、１９……略コ字
状係止腕、２０……係止枠、２１……押え枠、２
２……係止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓ロツクアームを有するコネクタハウジング
   本体と、端部において略コ字状係止腕を回動自在
   に設けたコネクタハウジングカバーより成り、コ
   ネクタハウジング本体にコネクタハウジングカバ
   ーを被せると共に略コ字状係止腕をコネクタハウ
   ジング本体に係合させた状態において、可撓ロツ
   クアームが略コ字状係止腕内を通つて延長してい
   ることを特徴とするコネクタハウジング。