JPH01177484A - スクロール気体圧縮機 - Google Patents

スクロール気体圧縮機

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JPH01177484A
JPH01177484A JP33200687A JP33200687A JPH01177484A JP H01177484 A JPH01177484 A JP H01177484A JP 33200687 A JP33200687 A JP 33200687A JP 33200687 A JP33200687 A JP 33200687A JP H01177484 A JPH01177484 A JP H01177484A
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compression
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scroll
discharge
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Katsuharu Fujio
藤尾 勝晴
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0007Injection of a fluid in the working chamber for sealing, cooling and lubricating

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 するものである。
従来の技術 低振動、低騒音特性を備えたスクロール圧縮機は、吸入
室が外周部に有り、吐出ポートが渦巻きの中心部に設け
られ、圧縮流体の流れが一方向で、往復動圧縮機や回転
式圧縮機のような流体を圧縮するための吐出弁を必要と
せず、圧縮比が一定で、吐出脈動も比較的小さくて大き
な吐出空間を必要としないことが一般に知られている。
しかし、特に気体を圧縮する場合などは圧縮部の漏れ隙
間を小さくするために渦巻き部の寸法精度を極めて高く
する必要があるが、部品形状の複雑さ、寸法精度バラツ
キなどにより、スクロール気体圧縮機のコストが高く性
能のバラツキも大きいという問題があった。
そこで、この種の問題解決のための方策として、圧縮途
中の気体漏れ防止のために潤滑油膜を利用したシール効
果により渦巻き部寸法精度の適性化と圧縮機性能の安定
化を期待することが大きく、第14図に示すように吐出
室底部の潤滑油を、圧縮途中の圧縮室に直接流入させる
構成が考えられ・る0 同図は密閉容3701内の上部にモータ703を配置し
、下部に圧縮部を配置して密閉容器内空間702を吐出
室として構成で、吐出室底部の油溜710の潤滑油を油
吸い込み管722を介して圧縮途中の圧縮室723にそ
の底面部から直接流入させる構成である(特開昭57−
8386号公報)。
また、第15図のように、圧縮部を上部に、モータ81
6と吐出室812に通じる油溜とを下部に配置し、旋回
スクロール801には密閉空間809と旋回スクロール
801の背圧室817と圧力状態で旋回スクロール80
1を固定スクロール802に押し付ける構造で、油溜8
99の潤滑油はクランク軸807に設けられた長手方向
の溝719.720,721、クランク軸807を支持
する各軸受の摺動部微少隙間を介して背圧室817に流
入し、さらに導通孔818を介して密閉空間809に流
入させる構成がある(特開昭59−1108f34号公
報)。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の第14図のような吐出室圧力に等し
い密閉容器内空間702の底部の油溜710の潤滑油を
、圧縮途中の圧縮室723に差圧により流入させる構成
では、冷媒圧縮機などのように閉循環系で使用する際に
、圧縮機停止中にその自重や差圧等により、圧縮機外部
の冷凍サイクルから圧縮機内に帰還した多量の冷媒か液
化状態で油溜710の上部のモータ703下面にまで溜
まり、冷媒液や潤滑油が油吸い込み管722などを通じ
て圧縮室723に流入し、充満する場合もある。このよ
うな状態では、圧縮負荷が過大のため、再起動運転不能
であり、例えモータ703の起動トルクか大きくて再起
動できるとしても圧縮機破損を招く。
また、油吸い込み管の通路抵抗が固定された構成では、
モータ703の回転速度が変化して圧縮機運転される場
合などは、必ずしも圧縮室への潤滑油給油によって圧縮
効率を向上させ得るものではない。すなわち、圧縮室間
隙間からの吸入気体容債当たりの圧縮気体漏れ量は、圧
縮時間の長い時に多く、圧縮時間の短い時に少ない。し
たがって、圧縮機高速度運転時にはより積極的な圧縮室
への潤滑油給油によって圧縮気体漏れを少なくし、圧縮
効率を改善するものである。
しかし、圧縮機高速度運転時には圧縮効率の改善にはつ
ながらず、むしろ、圧縮気体漏れが少なく、潤滑油中に
混入している冷媒ガスの流入によって圧縮室圧力が高く
なり、圧縮トルクか大きくなる。また、圧縮機高速度運
転時には吐出流体速度か速くて吐出流体に含まれる潤溺
油を効果的に分離することも困難で、圧縮機外部への潤
滑油吐出量が多く、圧縮機内潤滑油が不足し、摺動部焼
き付を生じるという問題を有している。
このような理由により、圧縮機が低速度から高速度まで
の広範囲運転される場合には、圧縮室への潤滑油流入量
を調整する必要がある。勿論、同図の構成でも油吸い込
み管722からの潤滑油流入開口部が旋回スクロールに
よって一時的に塞がれ、間欠的に開閉されて高速運転時
の給油量が多少制限されるが、閉塞部長さが短いために
給油量調整範囲も少なく、可変速度運転に供されるスク
ロール圧縮機には積極的に圧縮室へ給油することが困難
であるという問題があった。
また、第15図の構成では圧縮i■りか上部に配置され
ているため、圧縮機停止中に冷媒液などが圧縮室に流入
することもなく、また、軸受部の微小隙間を介して圧縮
室へ給油するので、その軸回転方向の油膜形成により、
高速回転時には軸方向への通路抵抗が生じて多少の給油
制限が可能であるが、上記と同様に可変速度運転時には
新たな圧縮室への給油量調整を必要とする問題があった
そこで、本発明は旋回スクロールのラップ支持円板部を
利用して、圧縮室への給油通路を特定の旋回角度範囲内
でのみ開通する構成にし、圧縮効率と耐久性に優れたス
クロール気体圧縮機を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題を解決するために本発明のスクロール気体圧縮
機は、旋回スクロールが駆動軸を支承する本体フレーム
と固定スクロールとの間に配置され、圧縮空間と吐出ポ
ートに通じる吐出室の油溜または吐出室に通じる油溜と
は絞り部を有する給油通路で連通し、給油通路は、旋回
スクロールのラップ支持円板と固定スクロールの鏡板と
の摺接mlに開口する鏡板に設けられた油インジェクシ
ョン通路を有し、その油インジェクション通路の開口部
が旋回スクロールの旋回運動に連動してラップ支持円板
により間欠的に開閉される構成としたものである。
作 用 本発明は上記構成によって、圧縮機が起動し、吸入気体
は圧縮空間を経て吐出室に吐出され、吐出室圧力を次第
に上昇させる。
すなわち、油インジェクション通路の開口する圧縮空間
の圧力よりも吐出室圧力が高くなると、吐出室の油溜(
または吐出室に通じる油溜)の潤滑油は旋回スクロール
のラップ支持円板の旋回運動の度にその通路が開閉され
、給油通路を介して間欠的に圧縮空間に給油され、その
給油は旋回速度が遅い時には一旋回当たりの給油量が多
く、旋回速度が速い時には一旋回当たりの給油量が少な
く調整されて、圧縮機高速度運転時の圧縮室間隙間の油
膜シール効果により圧縮効率を向上させると共に、圧縮
機高速度運転時には一旋回当たりの圧縮室への給油量を
少なくして圧縮室圧力上昇を抑制し、圧縮動力損失の低
減を図る。
また圧縮機停止時には、吐出室気体の吸入室への瞬時逆
流と膨張作用によって、旋回スクロールは吐出ポートに
通じる圧縮室が拡張された位置に停止し、ラップ支持円
板が給油通路途中を遮断し、圧縮機停止中に吐出室の油
溜から潤滑油や液化流体がその自重などで圧縮空間に流
入し、圧縮機再始動時の動力損失や耐久性低下を防止す
るものである。
実施例 以下、本発明の実施例のスクロール圧縮機について、図
面を参照しながら説明する。
第1図において、1は鉄製の密閉ケースで、その内部全
体が吐出室2に連通する高圧雰囲気で、上部にモータ3
、下部に圧縮部を配置し、モータ3の回転子3aに固定
された駆動軸4を支承する圧縮部の本体フレーム5によ
り密閉ケース1の内部がモータ室6と吐出室とに仕切ら
れている。本体フレーム5は、軽量化と軸受部の熱発散
を主目的とした熱伝導特性に優れたアルミニウム合金製
で、その外周部に溶接性に優れた鉄製のライナー8が焼
ばめ固定され、ライナー8の外周面が密閉ケース1に全
周内接し部分的に溶接固定されている。
モータ3の固定子3bの両端外周部は、密閉ケース1に
内接固定された軸受フレーム9と本体フレーム5によっ
て支持固定されている。駆動軸4は軸受フレーム9に設
けられた上部軸受10、本体フレーム5の上端部に設け
られた下部軸受11、本体フレーム5の中央部に設けら
れた主軸受12、本体フレーム5の上端面とモータ3の
回転子a畠の下部端面との間に設けられたスラスト玉軸
受13とで支持され、その下端部には駆動軸4の主軸か
ら偏心した偏心軸受14が設けられている。
本体フレーム5の下端面にはアルミニウム合金製の固定
スクロール15が固定され、固定スクロ−15は渦巻き
状の固定スクロールラップ15mと鏡板15bから成り
、鏡板15bの中央部には固定スクロールラップ15m
の巻き始め部に開口する吐出ポート16が吐出室21こ
も開口して設けられ、固定スクロールラップ15mの外
周部には吸入室17が設けられている。
固定スクロールラップ15mに噛み合って圧縮室を形成
する渦巻き状の旋回スクロールラップ18mと駆動軸4
の偏心軸受14に支持された旋回軸18bとを直立させ
たラップ支持円板18aとから成るアルミニウム合金製
の旋回スクロール18は、固定スクロール15と本体フ
レーム5と駆動軸4とに囲まれて配置されており、旋回
軸f8bの外周部に高張力鋼材料から成るスリーブ19
が焼ばめ固定され、ラップ支持円板18cの表面は硬化
処理されている。
本体フレーム5に固定された平行ピン19に拘束されて
軸方向にのみ移動が可能なスラスト軸受20と、固定ス
クロール15の鏡板15bとの間には、スペーサ21が
設けられ、スペーサ21の軸方向寸法は、油膜による摺
動面のシール性向上のためにラップ支持円板18oの厚
さよりも約0.015〜0.020 mm大きく設定さ
れている。
駆動軸4の偏心軸受14の底部と、旋回スクロール18
の旋回軸18bの端部との間の偏心軸受空間36と、ラ
ップ支持円板18cの外周部空間37とは、旋回軸18
bとラップ支持円板18cに設けられた油室A38mに
より連通されている。
スラスト軸受20は第2図のように、その中央部が2つ
の平行な直線部分とそれに連なる2つの円弧状曲線部分
から成る形状に貫通成形されている。
旋回スクロール自転阻止用のオルダムリング24は、焼
結成形や射出成形工法などに適した軽合金や樹脂材料か
ら成り、第2図のように両面が平行な薄い環状板とその
一面に設けられた一対の平行キ一部分とから成り、環状
板の外輪郭は2つの平行な直線部分とそれに連なる2つ
の円弧状曲線部分から成り、直線部分が第2図のように
スラスト軸受20の直線部分に微少隙間で係合し摺動可
能であり、平行キ一部分は第1図、第2図のように、旋
回スクロール1日のラップ支持円板H3゜に設けられた
一対のキー溝71に微少隙間で保合し、摺動可能な形状
に設定されている。
第1図のように、本体フレーム5とスラスト軸受20と
の間には約0.1rnrn前後のレリース隙間27が設
けられ、そのレリース隙間27に対向して本体フレーム
5にも環状l!s28が設けられ、環状溝28を囲んだ
ゴム製のシールリング70が本体フレーム5とスラスト
軸受20との間に装着されている。
モータ室6の上部と吐出室2とは、密閉ケース1の側壁
を貫通して接続されたバイパス吐出管29を介して連通
し、バイパス吐出管29のモータ室6への開口位置は固
定子3bの上部コイルエンド30の側面に対向し、バイ
パス吐出管29の上部開口端と、密閉ケース1の上面に
接続された吐出管31とは、軸受フレーム5に設けられ
た抜き穴32、密閉ケース1の上面と軸受フレーム9と
の間に配置され多数の小穴を有したパンチングメタル3
3を介して連通している。
モータ室6の下部に設けられた吐出室油溜34は、モー
タ室6の上部とモータ3の固定子3bの外周の一部をカ
ットして設けた冷却通路35により連通されている。ま
た、吐出室油溜34は本体フレーム5に設けられた油室
B58bを経由して環状溝28に通じると共に、オルダ
ムリング24が配置された旋回スクロール18の背圧室
39にも主軸受12の摺動部微少隙間を介して通じ、更
に偏心軸受14に設けられた油溝A40aを介して偏心
軸受空間36へも連通している。
また、本体フレーム5に設けられた油室B58bは、駆
動軸4の下部軸受11に対応する下部軸部4aの表面に
設けられた螺線状油@41にも通じており、螺線状油溝
41の巻方向は、駆動軸4が正回転する時に潤滑油の粘
性を利用したネジポンプ作用が生じるように設けられ、
その終端は下部軸受4aの途中まで形成されている。
第3図、第4図のように、固定スクロール15は、吸入
室17の両端を連通ずる円弧状の吸入通路42が設けら
れ、それに直交する円形の吸入穴43が固定スクロール
ラップ15mの側面に対しても直角方向に設けられ、吸
入穴43の底部は平面で吸入通路42の側面にまで到達
している。第5図のように、吸入穴43の中心は吸入通
路42の底面44とずれており、吸入通路42への開口
部寸法W45は吸入穴43の直径寸法より小さく設けら
れている。また、吸入穴43にはアキュームレータ46
の吸入管47が接続されており、吸入穴43の底面44
と吸入管端面48との間には、吸入管47の内径寸法お
よび吸入管端面48と底面44との間の吸入穴深さ寸法
L49よりも大きく、且つ開口寸法W45よりも大きい
円形薄鋼板の逆止弁56が配置されている。逆止弁50
の表面は油濡れ特性が悪く弾力性に富んだテフロンがコ
ーティングされている。
吸入室17にも吐出室2にも連通しない第2圧縮室51
と外周部空間とは、第2圧縮室51に開口して鏡板15
bに設けられた細径のインジェクション穴52、鏡板1
5bと樹脂製の断熱カバー53とで形成されたインジェ
クション溝54、外周部空間37に開口した段付き形状
の油入C38゜とから成るインジェクション通路55で
連通され、油入C38oの大径部56には、第6図に示
すような外周の一部に切欠き57を有する薄鋼板製の逆
止弁58とコイルスプリング59とが配置され、コイル
スプリング59は、断熱カバー53に押さえられて逆止
弁を常時付勢する。外周部空間37への油入C38aの
開口位置は、第7図、第8図に示す如く、吐出ポート1
6に連通する第3圧縮室60の容積減少行程が終了する
近傍にまで旋回スクロール18が移動した時(第7図参
照)に、外周部空間37と油入C38cとが連通し、そ
れ以外の時(第8図参照)にはラップ支持円板18cに
よって遮断される位置に設けられている。
第9図において、横軸は駆動軸4の回転角度を示し、縦
軸は冷媒圧力を示し、吸入・圧縮・吐出行程における冷
媒ガスの圧力変化状態を示し、実線62は正常圧力運転
時の圧力変化を示し、点線63は異常圧力上昇運転時の
圧力変化を示す。
第10図において、横軸は駆動軸4の回転角度を示し、
縦軸は冷媒圧力を示し、実線64は吐出室2にも吸入室
17にも連通しない第2圧縮室5l−1stbのインジ
スクシ3ン穴52a152、の開口位置−おける圧力変
化を示し、点線65は吸入室17に連通する第1圧縮室
6l−161b(第3図参照)の定点における圧力変化
を示し、−点鎖線66は吐出室2に連通ずる第3圧縮室
60a、sobの定点における圧力変化を示し、二点鎖
線67は第1圧縮室61a161bと第2圧縮室5l−
151bとの間の定点における圧力変化を示し、三重点
線68は背圧室39の圧力変化を示す。
以上のように構成されたスクロール冷媒圧縮機について
、その動作を説明する。
第1図〜第10図において、モータ3によって駆動軸4
が回転駆動すると、旋回スクロール18が旋回運動をし
、圧縮機に接続した冷凍サイクルから潤滑油を含んだ吸
入冷媒ガスが、アキュームレータ46に°接続した吸入
管47、吸入穴43゜吸入通路42を順次繰て吸入室1
7に流入し、旋回スクロール゛18と固定スクロール1
5との間に形成された第1圧縮室61・、81bを経て
圧縮室内に閉じ込められ、常時密閉空間となる第2圧縮
室5l−151b1第3圧縮室60a、Sobへと順次
移送圧縮され、中央部の吐出ポート16を経て吐出室2
へと吐出される。
潤滑油を含んだ吐出冷媒ガスは、圧縮機外部へ配管接続
されたバイパス吐出管29を経て再び圧縮機内のモータ
室6に帰還した後、外部の冷凍サイクルへ吐出管31か
ら搬出されるが、モータ室6に流入する際に、モータ3
の上部コイルエンド30の側面に衝突してモータ巻き線
の表面に付着することにより、潤滑油の一部を分離した
後、軸受フレーム9に設けられた抜き穴32を通過する
際に、流れ方向を変えたり、パンチングメタル33の小
穴を通過する際に、潤滑油の慣性力や表面付着などによ
り、潤滑油が効果的に分離される。
吐出冷媒ガスから分離された潤滑油の一部は上部軸受の
摺動面を潤滑した後、残りの潤滑油と共に冷力1通路3
5を通りモータ3を冷却しながら下部の吐出室油溜34
に収集される。
吐出室油溜34の潤滑油は、駆動軸4の下部軸部4aの
表面に設けられた螺線状油溝41のネジポンプ作用によ
りスラスト玉軸受13へ給油され、下部軸受4aの端部
の微少軸受隙間を潤滑油が通過する際にその油膜のシー
ル作用により、モータ室6の吐出冷媒ガス雰囲気と主軸
受12の上流側空間とが遮断される。
吐出室油溜34の溶解吐出冷媒ガスを含んだ潤滑油は、
主軸受12の微少隙間を通過する際に、吐出圧力と吸入
圧力との中間圧力に減圧されて背圧室39に流入し、そ
の後、偏心軸受14の油溝A40畠、偏心軸受空間36
、旋回スクロール18を通る油室A3EIを経て外周部
空間37に流入し、更に間欠的に開口する油室C38a
、インジェクション溝54、インジェクション穴52a
152bを経て第2圧縮室51a151bに流入し、そ
の通路途中の摺動面を潤滑する。
また、吐出室油溜34は環状溝28やレリース隙間27
とも通じているので、スラスト軸受2゜はその背圧力に
より付勢されてスペーサ21の端部に当接している。そ
して旋回スクロール18のラップ支持円板18aは、ス
ラスト軸受20と固定スクロール15の鏡板15bとの
間で微少隙間を保持されて円滑に摺動すると共に、固定
スクロールラップ15aの端部とラップ支持円板18゜
との間、並びに、旋回スクロールラップ18mとの端部
と鏡板15bとの間の隙間も微少に保持されて、隣接゛
する圧縮室間の気体漏れを少なくしている。
第2圧縮室51畠、51bのインジェクション穴52a
152bの開口部は、第10図の如くの圧力変化64を
し、吐出室2の圧力に追従して変化する背圧室圧力68
よりも瞬時的に高いが平均圧力が低いので、背圧室39
からの潤滑油は、油室C38aの鏡板開口端でラップ支
持円板18cの摺動面により、間欠的に開閉され給油さ
れながらインジェクション通路55を経て、間欠的に第
2圧縮室51m151bに流入する。そして正常運転時
の背圧室圧力68よりも瞬時的に高い第2圧縮室51m
、51b内の圧縮冷媒ガスは、細径のインジェクション
穴52g、52bで減衰されているため、インジェクシ
ョン溝54への瞬時的な逆流がなく、インジェクション
溝54内の圧力が背圧室圧力68よりも高くならない。
なお、駆動軸4の一回転光たりの外周部空間a7から油
室C38cへの潤滑油流入量は、駆動軸4の回転速度が
遅い場合には多く、速い場合には少なくなるように流量
調整され、第2圧縮室51a、51bへの油インジェク
ション量も相応して増減する。
第2圧縮室51m、51bにインジェクションされた潤
滑油は、吸入冷媒ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と
合流し、隣接する圧縮室間の隙間を油膜により密封して
圧縮気体漏れを防ぎ、圧縮室間の摺動面を潤滑しながら
圧縮気体と共に吐出室2に吐出される。圧縮機低速運転
時の吐出冷媒ガス中の潤滑油は、吐出冷媒ガスの流速も
遅く、潤滑油の混入も少ないため、モータ室6でほぼ分
離され、高速運転時には潤滑油の一部が外部へ吐出され
る。
また、背圧室39に差圧給油された潤滑油は、シールリ
ング70の弾性力と共に中間圧力の付勢力を旋回スクロ
ール18に作用させてラップ支持円板18cを鏡板15
bとの摺動面に押圧油膜シールして外周部空間37と吸
入室17との間の連通を遮断すると共に、スラスト軸受
20とランプ支持円板18aとの摺動面の隙間も潤滑シ
ールする。
また、圧縮機の冷時始動後しばらくの間は、第9図、第
10から理解できるように吐出室2の圧力が第2圧縮室
51m、51bの圧力よりも低いので、圧縮途中の冷媒
ガスが第2圧縮室51a151bからインジェクション
通路55を経て背圧室39に逆流しようとするが、逆止
弁5日の逆止作用にて外周部空間37への逆流が阻止さ
れ、吐出室油溜34の潤滑油は吐出室2の圧力上昇と共
に背圧室39、外周部空間37にまで差圧給油される。
したがって、冷時始動初期のスラスト軸受20への背圧
付勢力が圧縮室圧力により生じ、旋回スクロール18を
固定スクロール15から離反させようとするスラスト過
電に抗しながらスラスト軸受20が微少に後退して旋回
スクロール1Bと固定スクロール15との間の軸方向隙
間を拡大することにより、圧縮空間に漏れを生じて圧縮
室圧力を下げ、始動初期の圧縮負荷を軽減する。
その後、吐出室2の圧力上昇に伴い、外周部空間37の
潤滑油はコイルスプリング59の付勢力に抗してインジ
ェクション穴52m、52bを介して駆動軸4の回転速
度に逆比例するように計量制御され、第2圧縮室51m
、51bへインジェクションされる。
え また、冷時始動初期や安念運転時に油インジェクション
やその他の原因で瞬時的な液圧縮が生じた場合の圧縮室
圧力は、第9図の点線63のように異常な圧力上昇と過
圧縮が生じるが、吐出室2とそれに連通ずる高圧空間容
積が大きいので吐出室圧力の上昇が極めて小さい。
また、液圧縮により第2圧縮室51m、51bに連通ず
るインジェクション溝54なども異常圧力上昇するが、
細径の油室C38oの絞り効果と逆止弁58の逆止作用
により、外周部空間37とインジェクション溝54との
間が遮断される。そのため、背圧室39の圧力は変わら
ず、スラスト軸受20の背面に作用する背圧付勢力にも
変動がなく、その結果、液圧縮時には旋回スクロール1
8に作用する過大なスラスト力によって上述のようにス
ラスト軸受20が後退して圧縮室圧力が降下し、その後
、正常運転を継続する。
なお、液圧縮途中でスラスト軸受20が後退することに
より圧縮室圧力は第9図の一点鎖線63mの如く途中で
降圧する。
圧縮機停止後は、圧縮室内圧力により旋回スクロール1
日に逆旋回トルクが生じ、旋回スクロール18が逆旋回
して吐出冷媒ガスが吸入側に逆流する。この吐出冷媒ガ
スの逆流に追従して、逆止弁50が第3図の位置から第
4図の位置に移動し、逆止弁50の表面に施されたテフ
ロン被膜により、吸入管端面48を密封して吐出冷媒ガ
スの逆流を制止し、旋回スクロール18の逆旋回が停止
し、吸入通路42と吐出ポート16との間の空間は吐出
圧力を保持する。
また、インジェクション通路55の逆止弁58゛を境に
して圧縮室に連通ずる通路は吐出圧力になるが、外周部
空間37と背圧室39との間の空間はしばらくの間、中
間圧力を保持し、吐出室油溜34からの潤滑油微少流入
により次第に吐出圧力に近付く。圧縮機停止時、旋回ス
クロール18は逆転し第3圧縮室6O−160t+が拡
大して逆旋回トルクを生じない位置に停止し、油室C3
8aの外周部空間37への開口部はラップ支持円板18
cにより遮断される。
圧縮機停止後は、コイルスプリング59の付勢力によっ
ても逆止弁58がインジェクション通路55を遮断する
ので、外周部空間37から圧縮室への潤滑油流入がない
以上のように上記実施例によれば、旋回スクロール18
が駆動軸4を支承する本体フレーム5と固定スクロール
15との間に配置され、吐出ポート16に通じる吐出室
油溜34と第2圧縮室51a151bとは、主軸受12
の微少隙間や細径穴を有する油穴C38o、インジェク
ション溝54、細径のインジェクション穴52畠、52
bとから成るインジェクション通路55を有する給油通
路で連通し、そのインジェクション通路55は、旋回ス
クロール18のラップ支持円板18cと固定スクロール
15の鏡板15bとの摺動面に開口して鏡板15bに設
けられ、油インジェクション通路55の上流側開口部が
旋回スクロール18の旋回運動に連動してラップ支持円
板18aにより間欠的に開閉されることにより、吐出室
油溜34から第2圧縮室51a151bに流入する潤滑
油量は、旋回スクロール18が一旋回する時間の長い場
合には多く、短い場合には少なくなるように制御される
。このため、第2圧縮室51 m151 bへ(7)油
インジェクション量は駆動軸4の回転速度に逆比例して
増減するので、圧縮機低速運転時のように圧縮時間が長
くて圧縮途中冷媒ガスの漏れ量が多くなる場合には、充
分な給油による油膜シールによって圧縮室間の密封を高
めて圧縮効率の向上と圧縮室温度上昇を低減させること
ができる。
また、圧縮機高速運転時のように圧縮時間が短くて圧縮
途中冷媒ガスの漏れ量が少なくなる場合には、給油量を
少なくして加熱と潤滑油溶解冷媒ガスの流入量を抑制し
、圧縮室の温度上昇と圧力上昇を防止して動力損失の低
減と耐久性を高めることができる。
また、吐出冷媒ガスの流速が速くて油分離効率が悪くな
る圧縮機高速運転時でも、吐出冷媒ガスに混入する潤滑
油量が少ないので、圧縮機外部の冷凍サイクルへの油吐
出量も少なくなり、冷凍サイクルの熱交換器の熱交換性
能の低下を防ぎ、圧縮機内潤滑油確保によって圧縮機耐
久性向上や圧縮室への油インジェクション効果を発揮さ
せることができる。
また、上記実施例によれば油インジェクション通路55
の開口部は、吐出ポート16に連通ずる第3圧縮室60
a、sobの容積減少行程が終了する近傍にまで旋回ス
クロール18が移動した時に開通し、それ以外の時に遮
断される位置に設けられたことにより、圧縮機停止直後
は、旋回スフ西−ル18が吐出室12と吸入室17との
間の差圧によって逆旋回し、吐出冷媒ガスが逆流・膨張
するので旋回スクロール18は第3圧縮室60a、so
bの容積がほぼ最小になる状態では停止せず、インジェ
クション通路55の開口部はラップ支持円板18aによ
り遮断されると共に、吸入穴43に設けられた逆止弁5
0が吸入側の通路を塞ぎ圧縮室を吐出圧力に等しくする
が、インジェクション通路55よりも上流側の給油通路
にまで吐出冷媒ガスが逆流しないことから、給油通路途
中の潤滑油流失を防いで再始動時の給油を早めることが
できる。
また、圧縮機停止中に冷凍サイクルから多量の液化冷媒
が圧縮機内に帰還した場合でも、給油通路を通じて第2
圧縮室への潤滑油や冷媒液の流入がないので、圧縮機再
始動時の圧縮室内液閉じ込めが発生せず円滑な始動がで
き、耐久性を向上できる。
また、上記実施例ではインジェクション穴52a152
bを第2圧縮室に開口したが、吸入室17に通じる第1
圧縮室81m、61bに開口してもよく、圧縮機停止中
に給油通路を介して吐出室油溜a4から第1圧縮室81
m、61bに潤滑油が流入することもない。
また、上記実施例では冷媒圧縮機について説明したが、
潤滑油を使用する酸素、窒素、ヘリウムなどの他の気体
圧縮機の場合も同様の作用効果を期待できる。
発明の効果 以上のように本発明は、旋回スクロールが駆動軸を支承
する本体フレームと固定スクロールとの間に配置され、
圧縮空間と吐出ポートに通じる吐出室の油溜(または吐
出室に通じる油溜)が絞り部を有する給油通路で連通し
、給油通路は旋回スクロールのラップ支持円板と固定ス
クロールの鏡板との摺接面に開口する鏡板に設けられた
油インジェクション通路を有し、油インジェクション通
されることにより、吐出室の油溜(または吐出室に通じ
る油溜)から圧縮空間に流入する潤滑油量は、旋回スク
ロールが一旋回する時間の長い場合には多く、短い場合
には少なくなるように制御される。このため、圧縮空間
への油インジェクション景は駆動軸の回転速度に逆比例
して増減するので、圧縮機低速運転時のように圧縮時間
が長くて圧縮途中気体の漏れ量が多くなる場合には、充
分な給油による油膜シールによって圧縮室間の密封を高
め、圧縮効率の向上と圧縮室温度上昇を低減して潤滑油
の劣下を防ぐことができる。また、圧縮機高速運転時の
ように圧縮時間が短くて圧縮途中気体の漏れ量が少なく
なる場合には、給油量を少なくして潤滑油による加熱と
潤滑油溶解気体の流入量を抑制し、圧縮室の温度上昇と
圧力上昇を防止して動力損失の低減と耐久性を高めるこ
とができる。
また、吐出気体の流速が速くて油分離効率が悪くなる圧
縮機高速運転時でも、吐出気体に混入する潤滑油量が少
ないので圧縮機外部への油吐出量も少なくなり、圧縮機
外部での油回収の必要もなく、圧縮機内潤滑油確保によ
って圧縮機耐久性向上や圧縮空間への油インジェクショ
ン効果を発揮できると共に、圧縮機外部配管系の設置空
間やコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるスクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第2図は同圧縮機における主要部品の分
解図、第3図は第1図におけるA−A線での断面図、第
4図は第3図における吸入管接続部における逆止弁の位
置説明図、第5図は第4図のB−B線における縦断面図
、第6図は給油通路に用いる逆止弁の外観図、第7図、
第8図はそれぞれ同圧縮機における吐出ポート部の圧縮
室の移動説明図、第9図は同圧縮機における吸入行程か
ら吐出行程までの冷媒ガスの圧力変化を示す特性図、第
10図は同各圧縮室における定点の圧力変化を示す特性
図、第11図、第12図はそれぞれ従来の異なるスクロ
ール圧縮機の縦断面図である。 2・・・・・・吐出室、3・・・・・・モータ、4・・
・・・・駆動軸、5・・・・・・本体フレーム、12・
・・・・・主軸受、15・・・・・・固定スクロール、
15[・・・・・固定スクロールラップ、16・・・・
・・吐出ポート、17・・・・・・吸入室、18・・・
・・・旋回スクロール、18−・・・・・・旋回スクロ
ールラップ、18o・・・・・・ラップ支持円板、34
・・・・・・吐出室油溜、38o・・・・・・油室C1
39・・・・・・背圧室、52a、52b・・・・・・
インジェクション穴、54”’・・・インジェクション
溝、55・・・・・・油インジェクション通路、58・
・・・・・逆止弁、59・・・・・・コイルスプリング
。 代理人の氏名 弁理士 中 尾 敏 男 ばか1名l7
−  吸入音 42−  歌入蓮妹 rb 1511−−一固光ヌクロールラヅプ M4図 。         県会く 、) ≦ ;l 1図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に形成
    された渦巻き状の固定スクロールラップに対して旋回ス
    クロールの一部をなすラップ支持円板上の旋回スクロー
    ルラップを揺動回転自在に噛み合わせ、両スクロール間
    に渦巻き形の圧縮空間を形成し、前記固定スクロールラ
    ップの中心部には吐出ポートを設け、前記固定スクロー
    ルラップの外側には吸入室を設け、前記圧縮空間は吸入
    側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室に区
    画されて流体を圧縮するスクロール圧縮機構を形成し、
    前記旋回スクロールは駆動軸を支承する本体フレームと
    前記固定スクロールとの間に配置され、前記圧縮空間と
    前記吐出ポートに通じる吐出室の油溜または前記吐出室
    に通じる油溜とは絞り部を有する給油通路で連通し、前
    記給油通路は前記ラップ支持円板と前記鏡板との摺接面
    に開口する前記鏡板に設けられた油インジェクション通
    路を有し、前記油インジェクション通路の上流側開口部
    が前記旋回スクロールの旋回運動に連動して前記ラップ
    支持円板により間欠的に開閉されるスクロール気体圧縮
    機。
  2. (2) 油インジェクション通路の開口部は、吐出ポー
    トに連通する圧縮室の容積減少行程が終了する近傍にま
    で旋回スクロールが移動した時に開通し、それ以外の時
    に遮断される位置に設けられた特許請求の範囲第1項記
    載のスクロール気体圧縮機。
JP62332006A 1987-12-28 1987-12-28 スクロール気体圧縮機 Expired - Lifetime JPH0733830B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5391066A (en) * 1991-11-14 1995-02-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Motor compressor with lubricant separation

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5768579A (en) * 1980-10-17 1982-04-26 Hitachi Ltd Scroll compressor

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JPH0733830B2 (ja) 1995-04-12

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