JPH01171562A - 溶血防止剤 - Google Patents

溶血防止剤

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JPH01171562A
JPH01171562A JP62329845A JP32984587A JPH01171562A JP H01171562 A JPH01171562 A JP H01171562A JP 62329845 A JP62329845 A JP 62329845A JP 32984587 A JP32984587 A JP 32984587A JP H01171562 A JPH01171562 A JP H01171562A
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hemolysis
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unsaturated chain
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永井 博史
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窪田 好記
Yoko Tamura
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N1/00Preservation of bodies of humans or animals, or parts thereof
    • A01N1/02Preservation of living parts
    • A01N1/0205Chemical aspects
    • A01N1/021Preservation or perfusion media, liquids, solids or gases used in the preservation of cells, tissue, organs or bodily fluids
    • A01N1/0226Physiologically active agents, i.e. substances affecting physiological processes of cells and tissue to be preserved, e.g. anti-oxidants or nutrients

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、溶血防止剤に関するものである。詳しく述べ
ると本発明は、極めて高い安全性を有し、かつ血液保存
時に発生する溶血現象を極めて効果的に抑制することの
できる溶血防止剤に関するものである。
(従来の技術) 全血もしくは赤血球濃厚液(CRC)などの赤血球含有
溶液を長期間保存すると、赤血球膜が破壊されヘモグロ
ビンが外界に遊離するいわゆる溶血現象が生じる。溶血
の生ずる主な要因としては、血液中のイオン組成の差か
ら生ずる浸透圧の変化、ヘモグロビンなどのタンパク質
成分によるコロイド浸透圧の差違、赤血球の膜タンパク
質および脂質の変化、Na+やに+の能動輸送の障害、
薬剤や毒物の作用などが挙げられる。
ところで最近、塩化ビニル樹脂用可塑剤として汎用され
るジー 2−エチルへキシルフタレート(DOP)には
溶血抑制効果があることが明らかにされた(ブラッド6
461270〜(1984)  [B!o。
d 6461270−(1984)))。しかしながら
、これは、医療用塩化ビニル樹脂組成物として従来用い
られているジー 2−エチルへキシルフタレート可塑化
塩化ビニル樹脂製の保存容器で血液を保存すると、血液
中に溶出したジー 2−エチルへキシルフタレートによ
り血小板の凝集能が抑制されることが報告され(日本輸
血学会雑誌、28(3)282(1981))、ジー 
2−エチルへキシルフタレートが輸血の際に保存血と共
に体内に入る事が血小板への影響の面から問題があり好
ましくなく、この問題を解決するために保存容器をジー
 2−エチルへキシルフタレートを含まない付置に代え
たところ、保存中における赤血球の溶血が著しく発生し
たことからつきとめられたものである。
したがって、このような現象に対する対応策として、可
塑剤が溶出しない(もしくは可塑剤を含まない)材贋よ
りなる保存容器に保存した血液に、ジー 2−エチルへ
キシルフタレートを添加して溶血を抑制するといった矛
盾した方法(米国特許第6326025号〉が提案され
ているものの、ジー 2−エチルへキシルフタレートを
溶血防止剤として使用することは、生理学的安全性の面
で好ましいこととは言えないもであった。
(問題点を解決するための手段) したがって、本発明は新規な溶血防止剤を提供すること
を目的とする。本発明はまた、赤血球に対する保存性に
優れかつ生理的安全性に優れた溶血防止剤を提供するこ
とを目的とする。本発明はさらに樹脂組成物に配合する
ことも直接赤血球含有液中に添加することも可能な溶血
防止剤を提供することを目的とする。
(開運点を解決するための手段) 上記諸目的は、少なくとも二重結合を1つ有し、炭素数
が8以上40以下である不飽和鎖式炭化水素化合物から
なる溶血防止剤により達成される。
本発明はまた、上記不飽和鎖式炭化水素化合物が7−テ
トラデセン、8−オクタデセン、9−エイコセンおよび
スクアレンからなる群から選ばれなしのである溶血防止
剤を示すものである。本発明はさらに、合成樹脂組成物
中に配合されるものである溶血防止剤を示すものである
。本発明はまた、赤血球含有溶液中に直接添加されるも
のである溶血防止剤を示すものである。本発明はさらに
エマルジョンの形態で赤血球含有溶液中に添加されるも
のである溶血防止剤を示すものである。
(作用) しかして本発明の溶血防止剤は少なくとも二重結合を1
つ有し、炭素数が8以上40以下である不飽和鎖式炭化
水素化合物からなることを特徴とするものである。驚く
べきことに上記のごとき不飽和鎖式炭化水素化合物は、
ジー2−エチルへキシルフタレートと同様な赤血球の溶
血防止作用を有し、また一方、ジー2−エチルへキシル
フタレートとは異なり、血小板凝集能を抑制する作用は
認められないことが見い出された。さらに上記のごとき
不飽和鎖式炭化水素化合物は、赤血球含有溶液中に分散
可能であり、特にエマルジョンの形態とするとより均一
に分散可能であるから直接赤血球含有溶液中に添加する
こともできるが、一方、上記のごとき不飽和鎖式炭化水
素化合物は、塩化ビニル系樹脂をはじめとする各種の合
成樹脂との相溶性も十分なものであることから、該不飽
和鎖式炭化水素化合物を合成樹脂組成物中に配合するこ
とによっても溶血防止剤の作用を発揮させることができ
る。すなわち、該不飽和鎖式炭化水素化合物を配合した
合成樹脂組成物が赤血球含有溶液中に接触しfS際、樹
脂組成物中より該不飽和鎖式炭化水素化合物が赤血球含
有溶液へと溶出移行するために、直接赤血球含有溶液中
に添加した場合と同様の効果を得ることができるもので
ある。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
本発明の溶血防止剤は、少なくとも二重結合を1つ有し
、炭素数が8以上40以下である不飽和鎖式炭化水素化
合物からなるものである。
上記不飽和鎖式炭化水素化合物において、二重結合の数
ならびに位置は特に限定されず、少なくとも1つの二重
結合が存在すれば溶血防止作用が期待できるものである
。また、炭素数を8以上40以下とするのは、炭素数が
8未満であると溶血を引起こしてしまう恐れがあり、一
方炭素数が40を越えるものであると不飽和鎖式炭化水
素化合物が、全血、赤血球濃厚液などの赤血球含有溶液
の保存温度域において固体となり赤血球含有溶液中にう
まく分散することが困難となるために溶血防止作用が望
めないものとなるためである。
上記不飽和鎖式炭化水素化合物としては具体的には、オ
クテン類、ノネン類、デセン類、ウンデセン類、ドデセ
ン類、トリデセン類、テトラデセン類、ペンタデセン類
、ヘキサデセン類、ヘプタデセン類、オクタデセン類、
ノナデセン類、エイコセン類、オクタデカジエン類、オ
クタデカトリエン類、エイコサテトラエン類、オシメン
、ミルセン、スクアレンなどが挙げられ、特に7−テト
ラデセン、8−オクタデセン、9−エイコセンおよびス
クアレンが好ましい。
このような不飽和鎖式炭化水素化合物よりなる溶血防止
剤は、全血、赤血球濃厚液などの赤血球含有溶液に直接
添加されて使用される(血液バッグ等の血液収納容器に
ACD (acid−citrate dextrO3
e )液やCP D (citrate phosph
ate dextr。
se)液などの抗凝固剤・保存液と共にあらかじめ収納
され、赤血球含有溶液に添加される場合を含む)ことも
、あるいはまた血液バッグ等の血液収納用容器、カテー
テル、輸血セット、血液回路などの赤血球含有溶液と接
触する医療用具を構成する医療用合成樹脂組成物中に配
合されて使用されることも可能である。
上記のごとき不飽和鎖式炭化水素化合物よりなる溶血防
止剤を赤血球含有溶液に直接添加する場合、該不飽和鎖
式炭化水素化合物は、そのまま添加してもよいが、好ま
しくは赤血球含有溶液においてより均一な分散混合がで
きるようにエマルジョンの形態として添加されることが
望ましい。該不飽和鎖式炭化水素化合物のエマルジョン
を調製するには、血液成分に対して悪影響を与えない界
面活性剤、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート(丁Ween20)、ポリオキシエチレンツル
ビタミンモノパルミテート オキシエチレンソルビタンモノオレエート(丁Ween
60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
(丁veen80)などのポリオキシエチレンソルビタ
ンモノエステル ポリオキシエチレンピリオキシプロピレンブロックコポ
リマー類(Pluradot HA−430 BASF
社など)、ソルビタンモノアシルラウレート(Span
20) 、ソルビタンモノアシルパルミテート(Spa
n40) 、ソルビタンモノアシルステアレート(Sp
an60) 、ソルビタンモノアシルオレエート( s
panao)などのソルビタンモノアシルエステル類(
spanルミnシリーズ等あるいは硬化ひまし油などを
用いて、生理食塩水、Mm液などの適当な水性媒体中に
あるいはACD液やCPD液などの抗凝固剤・保存液中
に分散させることによって得られる。このように赤血球
含有溶液に直接添加する場合の添加量は、赤血球含有溶
液および不飽和鎖式炭化水素化合物の種類によっても異
なってくるが、例えば全血に対しては最終濃度で100
μM〜10mM、より好ましくは400μM〜4mMで
あることが望ましい。
一方、該不飽和鎖式炭化水素化合物よりなる溶血防止剤
を医療用合成樹脂組成物に配合する場合には、該不飽和
鎖式炭化水素化合物が、例えば塩化ビニル系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)
アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの各種樹
脂組成物中に均一に分散混合されることが可能であるた
め、樹脂組成物混練時に単に該不飽和鎖式炭化水素化合
物を合成樹脂組成物中に添加すればよい。このように該
不飽和鎖式炭化水素化合物を配合された合成樹脂組成物
は、従来用いられている成形法、例えばカレンダー成形
、押出し成形、射出成形、プラスチゾル成形などのいず
れの方法によっても成形可能であり、また接着法として
も従来用いられている高周波融着熱融着等が可能である
。上記不飽和鎖式炭化水素化合物がこのような各種合成
樹脂組成物中に配合された場合、合成樹脂組成物中より
溶出移行した該不飽和鎖式炭化水素化合物が赤血球含有
溶液に接触して赤血球保護作用をもたらすものであるの
で、その配合量は、配合される合成樹脂組成物および該
不飽和鎖式炭化水素化合物の種類によっても異なるが、
一般に崩脂組成物中において1〜20重景%、より好ま
しくは3〜10重量%重量上程れる。該不飽和M式次化
水素化合物の配合量がこのような範囲内に存在していれ
ば、該合成樹脂組成物により形成させた医療用具等に赤
血球含有溶液が接触した際有効な赤血球保護作用をもた
らすとともに、実寅的に合成樹脂組成物の物性を低下さ
せることもない。
なお、このような不飽和鎖式炭化水素化合物よりなる溶
血防止剤を医療用合成樹脂組成物中に配合する態様にお
いて、特に、好ましい例としては、医療用合成樹脂組成
物が軟貨塩化ビニル系崩脂組成物である場合が挙げられ
る。すなわち、従来、血液バッグなどの赤血球含有溶液
と接触する医療用具を構成する軟菌塩化ビニル系崩脂組
成物は、溶血防止作用をもたらすために血小板凝集抑制
作用があることを知りつつ、可塑剤としてジー 2−エ
チルへキシルフタレートを配合するものであつたが、本
発明に係る溶血防止剤を配合すれば、可塑剤としてより
安全性の高い、さらに好ましくは低溶出性のもの、例え
ばジノルマルオクチルフタレート、ジノルマルノニルフ
タレート、ジノルマルデシルフタレート、ジノルマルウ
ンデシルフタレート、ジラウリルフタレート等のジノル
マルアルキルフタレート類、)ヘリ−2−エチルへキシ
ルトリメリテート、トリノルマルオクチルトリメリテー
ト等のトリアルキルトリメリテート類、テトラ−2−エ
チルへキシルピロメリテート等のテトラアルキルピロメ
リテート類などを用いることができ、このような可塑剤
を用いればジー 2−エチルへキシルフタレートを可塑
剤として用いた場合のように溶出移行した可塑剤による
血小板凝集抑制作用などの悪影響を及ぼすことなく、一
方、溶血防止作用は本発明に係る溶血防止剤によりもた
らすことができるゆえに、極めて優れた医療用軟コ塩化
ビニル系樹脂組成物となるためである。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。
実施例1 7−テトラデセン(東京化成■製)を2000μg /
 mlのポリオキシエチレンモノオレエート(Twee
n80 、和光K[(株)製、特R,) / 生FJj
−食塩水混合液中に10mMの濃度となるように分散さ
せた。このエマルジョン0.2mlを、第1表に示す最
終濃度となるように、ヘマトクリット値約70%に調整
したヒトCPD加赤血球濃厚液(以下CRCと称する。
>1..81′Illへ添加し、栓付きポリプロピレン
製チューブ中で4°Cにて4?1間静置保存した。その
後血漿ヘモグロビン濃度をTMB法(クリニカル ケミ
ストリー 蔓749〜(1977) [Cl1n、 C
hem、 23749〜(1977)])で測定しな。
結果を第1表に示す。
実施例2 7−テトラデセンをポリオキシエチレンモノオレエート
/生理食塩水混合液中に4mMの濃度となるように分散
させる以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを調製
し、CRC中に添加し、静置保存後の血漿ヘモグロビン
濃度を測定した。結果を第1表に示す。
実施例3 7−テトラデセンに代えて8−オクタデセンをポリオキ
シエチレンモノオレエート/生理食塩水混合液中に20
mMの濃度となるように分散させる以外は実施例1と同
様にしてエマルジョンを調製し、CRC中に添加し、静
置保存後の血漿ヘモグロビン濃度を測定した。結果を第
1表に示す。
実施例4〜5 8−オクタデセンをポリオキシエチレンモノオレエート
/生理食塩水混合液中に10mM(実施例4)または4
m M (実施例5)の濃度となるように分散させる以
外は実施例3と同様にしてエマルジョンを調製し、CR
C中に添加し、静置保存後の血漿ヘモグロビン濃度を測
定した。結果を第1表に示す。
実施例6 ツーテトラデセンに代えてスクアレン(シグマ5362
6)をポリオキシエチレンモノオレエート/生理食塩水
混合液中に20mMの濃度となるように分散させる以外
は実施例1と同様にしてエマルジョンを調製し、CRC
中に添加し、静置保存後の血漿ヘモグロビン濃度を測定
した。結果を第1表に示す。
実施例7〜8 スクアレンをポリオキシエチレンモノオレエート/生理
食塩水混合液中にIOIIIM(実施例7)または4m
 M (、実施例8)の濃度となるように分散させる以
外は実施例6と同様にしてエマルジョンを調製し、CR
C中に添加し、静置保存後の血漿ヘモグロビン濃度を測
定した。結果を第1表に示す。
比較例1 7−テトラデセンに代えて、ジー 2−エチルへキシル
フタレートをポリオキシエチレンモノオレエート/生理
食塩水混合液中に5mMの濃度となるように分散させる
以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを調製し、C
RC中に添加し、静置保存後の血漿ヘモグロビン濃度を
測定した。結果を第1表に示す。
比較例2 2000μg / mlのポリオキシエチレンモノオレ
x−) (Tween80 、和光純薬(株)製、特級
)/生理食塩水混合液のみをCRC中に添加し静置保存
後の血漿ヘモグロビン濃度を測定した。結果を第1表に
示す。
(以下余白) 実施例9〜10および比較例3〜4 第2表に示すような組成を有する軟菌塩化ビニル樹脂組
成物を160°Cで10分間ロール混線した後、押出機
を用いて0.4mm厚のシートに成形した。得られたシ
ートを2枚重ね合せて所定部を高周波シールすることに
より20m1容のミニ血液バッグを作成した。該バッグ
にヘマトクリット値約70%に調整したCRC約20m
1を分注し、4℃で4週間静置保存しな。その後、実施
例1と同様にして血漿ヘモグロビン濃度を測定した。結
果を第3表に示す。
(以下余白) 冊″″″小(小ヘトベHさ +   − m1! 血漿ヘモグロビン濃度 ■/dΩ] 実施例9      67 実施例10     58 比較例3      46 比較例4      91 第1表および第3表に示す結果から明らかなように本発
明の溶血防止剤である不飽和鎖式炭化水素化合物をいず
れかの形態で添加されたCRCの血漿ヘモグロビン濃度
の値(実施例1〜10)は、ジー2−エチルへキシルフ
タレートをいずれかの形態で添加されなCRCの血漿ヘ
モグロビンの濃度の値(比較例1.3)とほぼ近いの値
であり良好な溶血防止作用を示しな。
実施例11〜13および比較例5〜6 フーテトラデセンの40mMメタノール溶液(実施例1
1)、8−オクタデセンの40mMメタノール溶液(実
施例12)、スクアレンの40mMメタノール溶液(実
施例13)、ジー2−エチルヘキシルフタレートの40
mMメタノール溶液(比較例5)または何も添加してい
ないメタノール(比較例6)を、ヒト多血小板血漿(血
小板数約30万/mm3 )に1/100量加え、室温
で2時間放置後アゲリコーダー(京都第一科学■製を用
いて血小板凝集能を測定した。
なお、多血小板血漿溶液のみ(ブランク)の光の最大透
過率に対する各試料添加多血小板血漿溶液の光透過率の
百分率を凝集率として表した。また凝集惹起物質には5
μMADP(アデノシンニリン酸)と5μg/m!コラ
ーゲンを用いた。得らhな結果を第4表に示す。
(以下余白) 第4表に示すようにジー2−エチルへキシルフタレート
には血小板の凝集能回復に対する抑制作用が見られる。
これはジー2−エチルへキシルフタレートが体内に入っ
た時に血小板機能を阻害する可能性があることを示唆す
るものであり、溶血防止剤として適当なものではないこ
とを示すものである。これに対し本発明の溶血防止剤に
係わる不飽和鎖式炭化水素化合物である7−テトラデセ
ン、8−オクタデセンおよびスクアレンにはこのような
抑制作用は認められず、より安全性の高い物質であると
いえることから、本発明の溶血防止剤が血小板に与える
影響も少ないことがわかる。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、少なくとも二重結合を1つ
有し、炭素数が8以上40以下である不飽和鎖式炭化水
素化合物からなる溶血防止剤であるから、毒性が低くか
つ血小板凝集能を抑制することもないなど、極めて高い
安全性を有し、全血もしくは赤血球濃厚液(CRC)な
どの赤血球含有溶液の保存時に発生する溶血現象を極め
て効果的に抑制することのできるものであり、さらに本
発明の溶血防止剤は、赤血球含有溶液中に直接添加、好
ましくはエマルジョンの形態で直接添加することも、ま
た赤血球含有溶液が接触する医療用具を構成する合成崩
脂組成物中に配合することも可能であるなど、その使用
態様も極めて幅広いものであり、極めて優れた溶血防止
剤といえる。さらに本発明の溶血防止剤において、上記
不飽和祭式炭化水素化合物が7−テトラデセン、8−オ
クタデセン、9−エイコセンおよびスクアレンからなる
群から選ばれたものであるとより一層の効果が期待でき
るものとなる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも二重結合を1つ有し、炭素数が8以上
    40以下である不飽和鎖式炭化水素化合物からなる溶血
    防止剤。
  2. (2)上記不飽和鎖式炭化水素化合物が7−テトラデセ
    ン、8−オクタデセン、9−エイコセンおよびスクアレ
    ンからなる群から選ばれたものである特許請求の範囲第
    1項に記載の溶血防止剤。
  3. (3)合成樹脂組成物中に配合されるものである特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の溶血防止剤。
  4. (4)赤血球含有溶液中に直接添加されるものである特
    許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の溶血防
    止剤。
  5. (5)エマルジョンの形態で赤血球含有溶液中に添加さ
    れるものである特許請求の範囲第4項に記載の溶血防止
    剤。
JP62329845A 1987-12-28 1987-12-28 溶血防止剤 Granted JPH01171562A (ja)

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