JP2016508120A - 赤血球の保存方法 - Google Patents

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Abstract

赤血球の保存のための方法であって、赤血球濃厚液を得るステップ;当該赤血球濃厚液を、65体積%から100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0体積%から35体積%を含むガス系にさらすステップ、また、前記ガス系にさらされた前記赤血球濃厚液を、前記赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度に維持するステップ、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、2012年11月30日に出願された合衆国仮特許出願シリアル番号61/731,944に優先権を主張するものであり、当該出願はここに参照によって引用される。
本発明は血液の保存方法に関し、特に、ドナーの血液−具体的には濃厚赤血球(赤血球濃厚液)の保存に関する。
広く用いられる赤血球の保存方法は、白血球細胞の含量が低減された濃厚赤血球(赤血球濃厚液)の形態でドナーから赤血球を得ることと(例えば、アフェレーシス法を用いる、又は、提供された全血からの分離による)、続いて、得られた赤血球濃厚液を、プラスチックバッグで1℃から6℃の範囲内で42日間保存することとを含む。例えばこの方法は現在、Haemonetics Corp (Baintree, MA, USA) や Terumo BCT, Inc. (Lakewood, CO, USA)によって製造されるアフェレーシス装置と、可塑剤フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DEHP, CAS No.117-81-7)を含むポリ塩化ビニルによって作られる血液成分のためのバッグのアセンブリ(これもまたアフェレーシス装置とともに供給される)の使用を通じて実施される。この方法を用いて収集されるRBCは20%に過ぎず、大部分は提供された全血から分離されている。血小板はこれとは反対である。
輸血のための赤血球細胞(RBC)は、ドナーからCPD又はCP2D抗凝血保存液中にに収集される。RBCは遠心分離法によって分離され、長期保存のための液体が添加される(例えばAS-3)。白血球細胞は濾過によって除去され、RBC/AS-3は、輸血の前に、DEHP可塑化PVCバッグ中で1-6℃、42日間まで保存される。DEHP可塑剤が貯蔵期間の間、ヘモリシス量を低減し、RBCに重要な保護効果を有していることは周知である。輸血を受ける者に最大の治療的利益を提供し、また、RBC輸血に伴う潜在的で不利益な後遺症を最小化するために、この貯蔵によるヘモリシス及び他の貯蔵によるダメージを最小化することが望ましい。(このようなバッグの製造に使用される)DEHP可塑剤は、RBCの貯蔵の間に赤血球濃厚液に部分的に溶解し、つまり、バッグ材料から拡散し、赤血球に対して追加的な保存作用を及ぼす。DEHP可塑剤の存在が、赤血球濃厚液の貯蔵の間に破壊される赤血球の数を低減することが示された(Dumont Larry J. et al. Exploratory in vitro study of red blood cell storage containers formulated with an alternative plasticizer. Transfusion, 2012 July 52(7):1439-1445)。
赤血球濃厚液中のDEHP可塑剤は有毒成分に分解され、それらの一つは具体的にはフタル酸モノエチルヘキシル(MEHP)である。つまり、DEHP可塑剤を含有する材料で製造されたバッグ中で赤血球を保存することの欠点は、赤血球濃厚液ユニットを輸血した後の患者の中毒の危険性である。このようなマイナスの結果は、複数回輸血を受ける場合に特に顕著に大きくなる。このような状況に鑑みれば、DEHP可塑剤を含有しない材料で製造されたバッグに、赤血球濃厚液を保存することが好ましい。ある程度高いリスクの患者数での理論的な逆の効果ゆえに、RBC貯蔵バッグの成分としてDEHPの代替物を見つけることが好ましい。しかしながらこの場合、(DEHP可塑剤の存在によって生じる)保存効果が失われ、そのため、貯蔵の間に破壊される赤血球の数が増えることとなる。
血小板の保存のための方法が、2010年1月14日に公開されたUS 2010/0009334に記述され公知である。この方法は、個体から得られた血液から血小板濃厚液を得ること、3.5から5atmの圧力下、キセノンを65%から100%含有するガス媒体中で血小板血漿を保持すること、続いて約1℃から6℃の範囲内の温度に血小板濃縮液を冷却すること、そして、上述の温度及びガス媒体の圧力下で貯蔵することを含む。血小板はアフェレーシスで得られた。この方法は、血小板の貯蔵期間を延長する結果となる。
しかしながら、実際的経験が示すように、この保存方法の他の血液細胞(例えば赤血球)への適用は、数々の欠点によって特徴づけられる。第一に、この方法はキセノンに加えて、酸素又は大気を含むガス混合体の使用を前提とする。しかしながら赤血球の貯蔵の間に酸素が存在することは、赤血球の破壊(ヘモリシス)を刺激する。貯蔵の間の赤血球のヘモリシスは、最終製品の不十分な品質−具体的には、患者への輸血の後に赤血球濃厚液の効果を減じる、赤血球濃厚液の中の完全細胞の数少なさ−に繋がる。さらに重要なことは、輸血されるRBC中の高いヘモリシス割合に由来する輸血のマイナス効果である。合衆国では、赤血球濃厚液中1%以上がヘモリシスを生じている場合、当該赤血球濃厚液は輸血のために不適当であると考えられる。他の国では、輸血のために許容可能な赤血球濃厚液としては、赤血球濃厚液あたりヘモリシスの量を0.8%までに抑えなくてはならない。
US 2010/0009334
Dumont Larry J. et al. Exploratory in vitro study of red blood cell storage containers formulated with an alternative plasticizer. Transfusion, 2012 July 52(7):1439-1445
現在の技術水準に鑑みて、赤血球濃厚液の保存のための方法であって、赤血球品質の無視できない劣化無く42日間以上の期間の貯蔵を確実にでき、また、DEHP可塑剤無しで製造されるプラスチックバッグの使用を可能にする方法を開発するためのニーズがある。
本発明は赤血球濃厚液の保存のための改良された方法であって、赤血球品質の無視できない劣化無く42日間以上の期間貯蔵ができ、また、DEHP可塑剤無しで製造されるプラスチックバッグの使用を可能にする方法に関する。
本発明は血液保存製剤に関し、特に濃厚赤血球(赤血球濃厚液)の保存に関する。一つの非制限的な本発明の実施態様において、赤血球濃厚液(予め全血から得られ、バッグに入れられたもの)が酸素ガスを含有しないガス系中で維持される、赤血球の保存方法が提供される。この実施態様の一つの非制限的な局面において、前記ガス系は、海面空気で自然に存在する含量のキセノンを含む。この実施態様の他の非制限的な局面において、前記ガス系は約10体積%を超えるキセノン含量を含む。さらに他の非制限的な実施態様の局面において、ガス系は約50体積%を超えるキセノン含量を含む。さらに他の非制限的な実施態様の局面において、ガス系は約65体積%から約100体積%のキセノン含量を含む。キセノン(Xe)は希ガス、不活性ガス、元素ガス(elemental gas)であり、海面空気のでは非常に量の少ない(1/1,000%以下)共通成分である。標準的な生物学的条件下では、反応性がなく“不活性”である。キセノンは生体で用いられたり生産されたりすることがない、易拡散性ガスである。キセノンは、0%から35体積%の1又は複数のバラストガス(例えば窒素、希ガス、二酸化炭素)と組み合されうる。キセノンガス又はキセノンガスとバラストガスとの混合物に含まれる酸素の量は、一般的に5体積%未満であり、典型的には2体積%未満であり、より典型的には1%未満であり、さらにより典型的には0.5体積%未満であり、より典型的には0.1体積%未満であり、また、とりわけ典型的には0体積%である。ガス系におけるキセノンの量は、65体積%から100体積%のいずれの値でもよく(例えば、65%, 65.1%, 65.2% .... 99.8%, 99.9%, 100%)、このような値の間のいずれの範囲も含有しうる。同様に、ガス系に1又は複数のバラストガスが含まれるとき、ガス系中のバラストガスの量は0体積%から35体積%のいずれの値であってもよく(例えば、0%, 0.1%, 0.2% .... 34.8%, 34.9%, 35%)、このような値の間のいずれの範囲も含有しうる。バラストガスが使用される時には一般的に窒素及び/又はアルゴンである;しかしながら、赤血球濃厚液に不活性な他の不活性ガスを用いることもできる。ガス系は、赤血球濃厚液が部分的又は完全にガス系で飽和するよう、容器中の赤血球濃厚液に導入される。一般的に、赤血球濃厚液は、ガス系で少なくとも約75%飽和し、典型的にはガス系で少なくとも80%飽和し、より典型的にはガス系で少なくとも85%飽和し、さらにより典型的にはガス系で少なくとも90%飽和し、さらに好ましくは少なくとも90%飽和し、さらにより典型的にはガス系で95%飽和し、よりもっと典型的にはガス系で少なくとも98%飽和する。一つの非制限的な設定では、少なくとも容器の一部分がガス混合物に対して透過性であり、ガス混合物は、容器を通して拡散を通じて容器に導入され、及び/又は除去される。しかしながらこれは必須ではない。一つの非制限的な構成において、容器は、DEHP可塑剤を含み又は含まない、ポリ塩化ビニルで作られたバッグの形態である。容器のサイズは制限されない。一つの非制限的なサイズは、少なくとも200mLの赤血球濃厚液を収容できる容器である。他の非制限的な構成では、容器はガス混合体を透過可能なカバーを備えた密封された器体である。当該器体はガス混合体を透過可能でも、透過可能でなくてもよい。任意的に、容器中の赤血球濃厚液は、ガス混合体の存在下で容器が密封されたチャンバー内に置かれている間、追加的にガス混合体を送入されることなく1atmより高い圧力に保持されることもできる。密封されたチャンバー内の赤血球濃厚液の任意的な冷却は、赤血球濃厚液とガス混合体の飽和から生じる安定化に伴う、密封されたチャンバー内でのガス混合体の圧力の安定化の時から始めることができる。
一つの非制限的な本発明の局面において、ガス系が赤血球濃厚液に導入される時、ガス系の圧力は通常、4atmを超えない。通常、ガス系の圧力は少なくとも約1atmである。本発明の目的において、大気圧は1atm(760torr)である。通常、ガス系の圧力は10atmを下回る。一つの非制限的な本発明の実施態様において、ガス系の圧力は、赤血球濃厚液に導入される時、約1から4atm(例えば、1 atm, 1.1. atm, 1.2 atm .... 3.8 atm, 3.9 atm, 4 atm)であり、このような値の間のあらゆる範囲を包含する。一つの非制限的な本発明の局面において、ガス系の圧力は、赤血球濃厚液に導入される時、大気圧(例えば1 atm)を超える。
他の及び/又は代替的な非制限的な本発明の局面では、赤血球濃厚液が赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度(例えば0.01℃, 0.02℃ .... 29.98℃, 29.99℃, 30℃)である時に、ガス系が赤血球濃厚液に導入されうる。容器中の赤血球濃厚液の温度は、ガス系が赤血球濃厚液に導入される間、一定温度に維持されてもよいし、変化する(例えば、降下、上昇、等)のでもよい。一つの非制限的な実施態様において、ガス系は、赤血球濃厚液が約25℃までの温度である時に、赤血球濃厚液に導入される。他の非制限的な実施態様において、ガス系は、赤血球濃厚液が約23℃までの温度である時に、赤血球濃厚液に導入される。他の非制限的な実施態様において、ガス系は、赤血球濃厚液が約6℃から23℃で温度である時に、赤血球濃厚液に導入される。
さらに他の及び/又は代替的な非制限的な本発明の局面において、通常、ヒトや他のほ乳類から血液が取り出されてから約98時間以内に(例えば0.01 時間, 0.02 時間 .... 97.98 時間, 97.99 時間, 98 時間)、ガス系が赤血球濃厚液に導入される。一つの非制限的な実施態様において、ヒトや他のほ乳類から血液が取り出されてから約72時間以内に、ガス系が赤血球濃厚液に導入される。他の非制限的な実施態様において、ヒトや他のほ乳類から血液が取り出されてから約48時間以内に、ガス系が赤血球濃厚液に導入される。他の非制限的な実施態様において、ヒトや他のほ乳類から血液が取り出されてから約24時間以内に、ガス系が赤血球濃厚液に導入される。
また他の非制限的な本発明の局面において、ガス系(例えば、キセノン、キセノン及びバラストガス)が赤血球濃厚液に導入される前に、赤血球濃厚液を収容するコンテナから酸素が取り除かれ又はパージされる。しかしながらこれは必須ではない。一般的に、赤血球濃厚液は、赤血球濃厚液を収容する容器から少なくとも約75%の酸素を、典型的には赤血球濃厚液を収容する容器から少なくとも約80%の酸素を、より典型的には赤血球濃厚液を収容する容器から少なくとも約85%の酸素を、さらにより典型的には赤血球濃厚液を収容する容器から少なくとも約90%の酸素を、さらにもっと典型的には赤血球濃厚液を収容する容器から少なくとも約95%の酸素を取り除くために、十分な時間(例えば0.1 秒, 0.2 秒, 0.3 秒 ... 599.8 秒, 599.9 秒, 600 秒)、真空環境(例えば0 atm, 0.01 atm, 0.02 atm ... 0.97 atm, 0.98 atm, 0.99 atm)に暴露される。こうして、75%から100%のいずれかの値(例えば75%, 75.1%, 75.2% .... 99.8%, 99.9%, 100%)の酸素が、ガス系が赤血球濃厚液に導入される前に、赤血球濃厚液を収容する容器から除去される。真空度および赤血球濃厚液が真空にされる時間の長さは特に限定されない。赤血球濃厚液を収容する容器から酸素を取り除き又はパージすることで、赤血球濃厚液に溶解していた酸素をも除去することとなる。
さらにまた他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の局面では、一旦ガス系が赤血球濃厚液に導入されると、赤血球濃厚液は、赤血球濃厚液の凍結温度より高い冷蔵温度(つまり、環境の温度よりも低い)に維持される。一般的に、冷蔵温度は約25℃を超えず、典型的には約20℃を超えず、より典型的には約15℃を超えず、さらにより典型的には約10℃を超えず、よりもっと典型的には約6℃を超えない。一つの非制限的な実施態様において、赤血球濃厚液はこのような冷却温度に少なくとも約42日間維持されることができ、赤血球濃厚液のヘモリシスは約1%を超えず、典型的にに赤血球濃厚液のヘモリシスは約0.8%を超えず、典型的に赤血球細胞のヘモリシスは約0.7%を超えず、典型的に赤血球細胞のヘモリシスは約0.6%を超えない。
他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の局面において、ガス系は任意的に、赤血球濃厚液を冷蔵する前に、一回より多い回数、赤血球濃厚液に導入されてもよい。ガス系が、赤血球濃厚液を冷蔵する前に1回より多く導入されている時、赤血球濃厚液はガス系で加圧され、続いてガス系がパージされ、さらに再び赤血球濃厚液がガス系で加圧される。加圧及びパージのステップの数には制限がない。一般的に、赤血球濃厚液は5回を超えて加圧、パージ続いて加圧されない。また典型的には4回を超えず、より典型的には3回を超えず、さらによりもっと典型的には2回を超えない。赤血球濃厚液からのガス系のパージは、バキュームで行われうるが、これは必須ではない。ガス系での赤血球濃厚液の加圧、続くガス系のパージ、その後の再度のガス系での加圧は、赤血球濃厚液の空気がパージされた後、一度目に赤血球濃厚液にガス系を導入する前に、赤血球濃厚液に残存するすべての酸素を取り除くために用いられる。赤血球からのガス系のパージは、赤血球濃厚液からの酸素の除去と同じパラメータに従って行うことができるが、必須ではない。赤血球濃厚液は、任意的に、赤血球濃厚液からの酸素の除去を簡単にするために、撹拌或いは振とうされてもよい。
また他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の局面において、赤血球濃厚液は、ガス系で加圧された後、赤血球濃厚液の冷蔵の前及び/又は間に、ガス系と赤血球濃厚液との混合を促進するために、任意的に撹拌されるかさもなくば振とうされてもよい。撹拌時間は0.002時間から24時間まででありえる(例えば、0.0021 時間, 0.0022 時間 ... 23.99 時間, 24 時間)。一つの非制限的な実施態様において、撹拌時間は10時間を超えず、典型的には5時間を超えず、より典型的には3.5時間を超えない。
また他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の局面では、赤血球濃厚液の冷蔵期間の完了した後、赤血球濃厚液がガス系の圧抜きをされる前又は後に、赤血球濃厚液は任意的に撹拌されてもよい。一つの非制限的な実施態様において、赤血球濃厚液がガス系の圧抜きをする前に、赤血球濃厚液が撹拌される。撹拌時間は約0.002時間から10時間(例えば、0.0021 時間, 0.0022 時間 ... 9.99 時間, 9 時間)である。一つの非制限的な実施態様において、撹拌時間は約2時間を超えず、典型的には1時間を超えず、より典型的には0.5時間を超えず、さらにもっと典型的には0.2時間を超えない。
またさらに他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の実施態様において、赤血球濃厚液がガス系から圧抜きされ、任意的に撹拌された後、赤血球濃厚液は任意的に、冷蔵温度から常温(例えば25℃〜27℃)に加温される。一つの非制限的な実施態様において、赤血球濃厚液が温められる時間は、0.002時間から10時間でありえる(例えば、0.0021 時間, 0.0022 時間 ... 9.99 時間, 9 時間)。了解されるとおり、より長い加温時間も使用されうる。
他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の局面では、赤血球濃厚液がガス系から圧抜きされ、また任意的に撹拌された後、赤血球濃厚液は約72時間以内に、典型的には約36時間以内に、より典型的には約24時間以内に、さらにより典型的には約12時間以内に、輸血に用いられる。
さらに他の非制限的な本発明の局面において、赤血球濃厚液のために用いられる容器は、DEHP可塑剤を含有しない。本発明の方法は、DEHP可塑剤を含有しない容器の中で、赤血球濃厚液のヘモリシスが1%を超えず、少なくとも約42日間、赤血球濃厚液を保存することを可能にするものである。このような方法は、赤血球濃厚液のための42日の保存期間を得るためにDEHP可塑剤の保存効果を必要としていた先行する保存方法よりも、顕著な進歩がある。本発明の方法は、赤血球濃厚液の保存技術について、この以前の制限を克服するものである。
一つの非制限的な本発明の目的は、赤血球濃厚液の保存のための方法を提供することである。
他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、DEHP可塑剤を含んで製造される容器を使うことなく、赤血球濃厚液を保存するための方法の提供である。
さらに他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、キセノンガスを含むガス系を用いることによって、赤血球濃厚液を保存するための方法を提供することである。
さらに他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、赤血球濃厚液の酸素が部分的に又は完全にパージされており、また、キセノンガスを含むガス系を用いることによって、赤血球濃厚液の保存のための方法を提供することである。
さらに他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、赤血球濃厚液の保存のための方法であって、42日以上の期間、赤血球の品質の考慮すべき劣化無しに赤血球濃厚液を貯蔵することを確実にし、また、DEHP可塑剤を含まずに製造されたプラスチックバッグの使用を可能にする方法を提供することである。
他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、赤血球濃厚液のヘモリシスを低減する赤血球濃厚液の保存のための方法を提供することである。
さらに他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、赤血球濃厚液の保存のための方法であって、赤血球濃厚液のアデノシン三リン酸(ATP)含量を向上させる方法を提供することである。
さらなる他の及び/又は代替的で非制限的な本発明の目的は、赤血球を保存するためにデザインされた赤血球容器システムであって、赤血球濃厚液を収容する容器を含み、当該容器中の赤血球濃厚液は常温より低い温度にあり、当該赤血球濃厚液は少なくとも部分的はキセノンガスを含むガス系で飽和されているものを提供することである。
これら及び本発明の他の目的、特徴及び利点は、続いて、好ましい実施態様の詳しい説明と付随する図面とに従って明らかにされる。
図1は、本発明のガス系に暴露された場合及びされなかった場合の、42日後の赤血球濃厚液のバッグのヘモリシスの度合いを示すグラフである。 図2は、本発明のガス系に暴露された場合及びされなかった場合の、42日後の赤血球濃厚液のバッグのATP含量を示すグラフである。
ここでは図面に言及するが、発明の実施態様を描写する目的のみのために示されるもので、発明を限定する目的ではない。本発明は、赤血球濃厚液の保存のための改良された方法に関する。赤血球濃厚液の保存のための改良された発明の方法は、DEHP可塑剤を用いることなく製造された容器を使用して、或いは用いることなく達成されうる。本方法は、赤血球濃厚液の貯蔵の間、赤血球濃厚液に導入されるガス系の使用を含む。また本発明は、赤血球濃厚液の保存のためにデザインされ、赤血球濃厚液を収容する容器を含む赤血球容器システムに関し、赤血球濃厚液は少なくとも部分的にガス系で飽和され、当該ガス系は。大気中に自然に存在するキセノンガスよりも高い濃度のキセノンガスを含む。
本発明に従う、いくつかの非制限的な実施例が次に説明される。
[方法A]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.容器中の赤血球濃厚液をガス系にさらす、当該ガス中にはキセノンガスが、大気中で自然に存在するよりも高い濃度で含まれている;
3.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度で、ガス系にさらされた赤血球濃厚液を維持する。
認識されるとおり、RBCが容器中に入れられる間及び/又は後で、RBCはキセノンガスに暴露されうる。
[方法B]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.容器中の赤血球濃厚液を、キセノンガス65体積%〜100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0〜35体積%を含むガス系にさらす;
3.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度で、ガス系にさらされた赤血球濃厚液を維持する
[方法C]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.赤血球濃厚液を収容する容器中で、赤血球濃厚液から70%−100%の酸素を除去する;
3.酸素除去ステップの後、容器中の赤血球濃厚液を、大気中に自然に存在するよりも高い濃度でキセノンガスを含有するガス系にさらす;
4.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度で、ガス系にさらされた赤血球濃厚液を維持する
[方法D]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.赤血球濃厚液を収容する容器中で、赤血球濃厚液から70%−100%の酸素を除去する;
3.容器中の赤血球濃厚液を、キセノンガス65体積%〜100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0〜35体積%を含むガス系にさらす;
4.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約30℃までの温度で、ガス系にさらされた赤血球濃厚液を維持する
方法A−Dにおいて、容器内の赤血球濃厚液に導入される時のガス系の圧力は一般的に6atmより低く、典型的には1−4atmであり、より典型的には1−3atmであり、さらにより典型的には1−2atmである。方法A−Dにおいて、赤血球濃厚液にガス系が導入される時の容器中の赤血球濃厚液の温度は、一般的に約25℃を超えず、典型的には約23℃を超えない。方法A−Dにおいて、容器中の赤血球濃厚液の温度は、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入されている間、一定温度に維持されてもよく、変更されても(例えば、降温等)よい。方法A−Dにおいて、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入される前、間及び/又は後に、赤血球濃厚液を含む容器は任意的に撹拌又は振とうされてもよい。方法A−Dにおいて、赤血球濃厚液を収容する容器は、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入された後、約6℃を超えず赤血球濃厚液の凍結温度より高い温度まで冷却されてもよい。方法A−Dにおいて、容器は、任意的に、DEHP可塑剤を含まない。
さらに特定かつ非制限的な本発明の方法は次のとおりである。
[方法E]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.真空環境で、容器中の赤血球濃厚液から70−100%の酸素を除去する;
3.酸素除去ステップの後、23℃を超えない温度で、1atmより高く4atmまでの圧力で、容器中の赤血球濃厚液を、キセノンガス65体積%〜100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0〜35体積%を含むガス系にさらす;また、
4.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃までの温度で、ガス系にさらされた赤血球濃厚液を維持する
[方法F]
1.容器中に赤血球濃厚液を入れる;
2.真空環境で、容器中の赤血球濃厚液から70−100%の酸素を除去する;
3.酸素除去ステップの後、約18℃から23℃の温度で、約1.01−2atmの圧力で、容器中の赤血球濃厚液を、キセノンガス65体積%〜100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0〜35体積%を含むガス系にさらす;
4.容器中の赤血球濃厚液を、赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃までの温度に冷却する;また、
5.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃までの温度でガス系にさらされた赤血球濃厚液を、42日間にわたって維持する。
[方法G]
1.DEHP可塑剤を含まない容器に赤血球濃厚液を入れる;
2.真空環境で、容器中の赤血球濃厚液から70−100%の酸素を除去する;
3.酸素除去ステップの後、約18℃から23℃の温度で、約1.01−2atmの圧力で、容器中の赤血球濃厚液を、キセノンガス65体積%〜100体積%及び任意的に1又は複数のバラストガス0〜35体積%を含むガス系にさらす;
4.容器中の赤血球濃厚液にガス系を導入する前、間及び/又は後に、容器中の赤血球濃厚液を撹拌又は振とうする;
5.容器中の赤血球濃厚液を、赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃までの温度に冷却する;また、
6.赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃までの温度でガス系にさらされた赤血球濃厚液を、42日間にわたって維持する。
方法E−Gにおいて、容器中の赤血球濃厚液に導入される時のガス系の圧力は、一般的に6atmより低く、典型的には1−4atmであり、より典型的には1−3atmであり、さらにより典型的には1−2atmである。方法E−Gにおいて、ガス系が赤血球濃厚液に導入される時の容器中の赤血球濃厚液の温度は、約25℃を超えず、典型的には23℃を超えない。方法E−Gにおいて、容器中の赤血球濃厚液の温度は、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入されている間、一定に維持されてもよいし、又は変化してもよい(例えば、降温など)。方法E−Gにおいて、赤血球濃厚液を収容する容器は任意的に、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入される前、間、及び/又は後に、撹拌又は振とうされてもよい。方法E−Gにおいて、ガス系が容器中の赤血球濃厚液に導入された後、赤血球濃厚液を収容する容器は、約6℃を超えず赤血球濃厚液の凍結温度より高い温度まで冷却されうる。方法E−Gにおいて、容器は任意的にDEHP可塑剤を含まないものでありうる。
本発明の方法は何れか一つの理論に拘束されるものではないが、赤血球濃厚液(赤血球そのものを含む)へのガスの拡散は、赤血球濃厚液が加圧下(例えば2atm)で上述の構成のガス混合体中に保持された時に生じると考えられている。上述の圧力条件下のキセノンでの赤血球濃厚液の飽和が、赤血球の生存性と機能性とを保ちながら、凍結温度より高く約6℃までの温度での赤血球濃厚液のその後の貯蔵を確実なものとする。赤血球へのキセノンの保存作用は、42日にわたる期間の赤血球濃厚液の貯蔵を確実にするが、このことはDEHP可塑剤を用いて製造されたプラスチックバッグを使用するという考えを放棄させうるものである。
また、公知の方法と異なり、提案される方法は、バッグの材料を通じた周囲環境から赤血球濃厚液への酸素の拡散を制限し、このことは赤血球のヘモリシスを低減する。
任意的に、冷却チャンバーが、赤血球濃厚液を冷却し、続いて冷却された赤血球濃厚液を貯蔵するために使用されうる。
提案される方法を実施する時、赤血球濃厚液はガス混合体を透過可能な容器に入れられてもよく、赤血球濃厚液をガス混合体中に保持することは密封されたチャンバーで実行され、当該チャンバー内に赤血球濃厚液が置かれる。特に、密封されたチャンバー(そこに赤血球濃厚液の入った容器が置かれる)にガス混合体をフィードする前に、チャンバーはそこから酸素を除去するために減圧される。
ガス混合体を透過可能なカバーを備えた密封された器体、又は、ガス混合体を透過可能な材料で作られたバッグ(例えば、DEHPを含まないポリ塩化ビニル製の、通常血液成分の貯蔵のために用いられるバッグ)が、任意的に、赤血球濃厚液の容器として用いられうる。
赤血球濃厚液が加圧下(例えば1.01−4atm)にガス混合体中に保持される時間の長さは、赤血球濃厚液のキセノンでの飽和(上記)の所望のレベルに応じて決定される。例えば、ガス混合体を透過可能な材料で作られたバッグ(中には少なくとも200mLの赤血球濃厚液が入れられる)を用いて、続いて1atmより高い圧力にさらされるとき、この時間は少なくとも約1分、典型的には約30時間より短く、より典型的には少なくとも約15分、より典型的には少なくとも約30分、よりもっと典型的には少なくとも約1時間、さらにより典型的には少なくとも約3時間になるだろう。
一般的な場合、赤血球濃厚液をガス混合体に加圧下で(例えば、1.01atm、1.5atm、2atm等)保持する持続時間は、密封されたチャンバー(追加的なガス混合体のポンプ供給がない)内でのガス混合体の圧力降下の停止に基づいて決定されうる。このことはガス混合体の成分での赤血球濃厚液の飽和を示す。任意的に、赤血球濃厚液の冷却は、密封されたチャンバー内でのガス混合体の圧力の安定化の瞬間から始められてもよい。
貯蔵の後、赤血球濃厚液を使用する直前に、赤血球濃厚液は任意的に、大気圧(1atm)を超えない圧力下で、18℃から28℃の温度(例えば、環境温度まで加温する)で、少なくとも赤血球濃厚液を上述の温度まで自然に温めるのに十分な時間の間、置かれてもよい。しかしながらこれは必須ではない。特に、密封されたチャンバーが冷却チャンバーから取り出され、密封が開放されて、続いて赤血球濃厚液の入ったバッグが取り出されて、室温、常圧で、赤血球濃厚液を室温に自然に温めるのに十分な時間、赤血球濃厚液が環境中で常温まで温まるにつれて赤血球濃厚液からガス系が出て行くように保持される。容器での貯蔵期間の後、ガス混合体の成分が赤血球濃厚液からリリースされて出ていく時間を短縮するために、赤血球濃厚液を収容する容器は、任意的に、減圧もしくは(常圧を基準とした)真空条件の下、撹拌され、振とうされ及び/又は載置されてもよい。
本発明は実用的に、DEHP可塑剤を含有せず、キセノンガスを透過可能な材料からなり、血液製品を保存することを意図した従来のバッグを使用して、赤血球細胞を(赤血球濃厚液の形態で)保存することを目的として使用されうる。2−4atmまでのガス系の圧力に耐えうる密封されたチャンバー中にガス系を供給する能力のある標準的な装置が、本発明に用いられうる。血液製品が貯蔵される標準的な冷蔵設備(従来の冷蔵庫)もまた、本発明に用いられうる。
本発明の実用的な実施の可能性と、上述の結果(赤血球のヘモリシスを低レベルに保ちながら42日間にわたって、200mLの赤血球濃厚液を保存することについて)が得られることが、実験的に証明された。
図1〜2には、2つの異なる赤血球濃厚液のテスト結果が示されている。第一の赤血球濃厚液は2032という数字で表され、第二の赤血球濃厚液は2086という数字で表される。各サンプルは4つの異なる容器に分けられた。各サンプルの容器のうち2つはそれぞれがDEHP可塑剤を含み、各サンプルの容器のうち2つはそれぞれがDEHPを含有しなかった。また、各サンプルについて、2つの容器は99.9体積%のキセノンガスを含んでいた。グラフは、どの容器が、キセノンガス及び/又はDEHP可塑剤を含んでいるかいないかを示している。試験方法は次のとおりである:
キセノンガスのない容器:
a.キセノン無しユニットを3.5時間、ローテーター上に置く。
b.キセノンユニットと同時に、血液保冷庫にキセノン無しユニットを置く。
キセノンガスを含む容器:
a.予め試験されたハイパーアトミックチャンバー(hyperatmic chamber)にフラットにキセノンユニットを置く。
b.キセノンユニットから酸素を除去するためにバキュームでチャンバーを脱気する。
c.チャンバーをキセノンガス4atmで加圧する。
d.キセノンガスのチャンバーをベントする。
e.チャンバーをキセノンガス4atmで加圧する。
f.キセノンガスのチャンバーをベントする。
g.チャンバーをキセノンガス4atmで加圧する。
h.チャンバーのキセノンガスをベントする。
i.チャンバーをキセノンガス4atmで加圧する。
j.加圧されたキセノンユニットを撹拌機上に3.5時間、置く。
k.キセノン無しユニットと同時に、加圧されたキセノンユニットを血液保冷庫に置く。
血液保冷庫にキセノンユニットおよびキセノン無しユニットがある間、キセノンユニットは42日にわたって一定期間ごとにチェックされ、キセノンユニットの圧力が1atmを超えるように確認された。42日後、ユニットのすべてが血液保冷庫から取り出された。ユニットが血液保冷庫から取り出された後、ユニット対して次の方法が行われた。
1.加圧されたキセノンユニットとキセノン無しユニットを直ちに10分間、往復運動型の水平撹拌機の台上に置く。
2.容器のバルブを開くことによって、すべてのユニットの圧を開放する。
3.すべてのユニットをベンチの上に置き、3時間保持する。
4.3時間の保持に続いて、サンプルのヘモリシスの割合(パーセンテージ)及びATP含量を測定する。
図1に図示されるように、キセノンガスで処理された赤血球濃厚液のサンプルのヘモリシスのパーセントは、キセノンガスで処理されなかったサンプルよりも低かった。両サンプルにおいて、キセノンガスで処理された赤血球濃厚液サンプルのヘモリシスの割合は、処理されていないものに比べて顕著に低かった。ヘモリシスの割合の減少は、DEHP可塑剤を含む容器でも存在する。また、DEHP可塑剤を含むキセノンガスなしの容器と比較して、DEHP可塑剤無しでキセノンガスを用いることによって、ヘモリシスの量が少ないという結果が達成された。キセノンガスを含む容器へのDEHP可塑剤の添加は、ヘモリシスの割合のさらなる減少という結果をもたらした。
図2には、いずれのサンプルも、キセノンガスで処理すると、赤血球濃厚液において、ATP含量がより高くなることが示されている。
先の説明から明らかになっているとおり、上述された目的は効果的に達成されることが明白であろう、また、本発明の精神と射程から離れることなく、説明された構成に何らかの変更がされることも可能であるため、上記説明のすべての内容と示された図面とは、描写的なものであり制限的な意味ではない。本発明は、好ましくまた代替的な実施態様を参照して説明されている。本技術分野の当業者には、ここに提供される本発明の詳細な説明を読み、理解すれば直ちに、改変や代替が明らかになるであろう。本発明の射程の範囲内である限り、本発明はすべてのそのような改変及び代替を含む。続くクレームは、ここに説明される発明の全ての包括的また特定の特徴、また、言語上の問題としてその中にある発明の射程についての全記述をカバーすることを意図していることが、理解される。本発明は好ましい実施態様を参照して説明される。好ましい実施態様のこれら及び他の改変、また、本発明の別の実施態様は、ここでの開示から明らかであろうし、すなわちその先の説明的な事項は、単に、発明の描写であって制限ではないと解釈されるべきである。添付されたクレームの射程の範囲内である限りにおいて、このような全ての改変及び代替が包含される。

Claims (46)

  1. 赤血球を保存するための方法であって、次のステップ:
    a.赤血球濃厚液を得ること;
    b.環境中に自然に存在するよりも高い濃度でキセノンを含むガス系に、赤血球濃厚液をさらすこと;及び、
    c.赤血球濃厚液の凍結温度よりも高く約30℃までの温度で、前記ガス系にさらされた前記赤血球濃厚液を維持すること、
    を含む方法。
  2. 前記ガス系が、キセノンを65体積%〜100体積%、及び、少なくとも一つのバラストガスを0体積%〜35体積%を含有する、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガス系が、5体積%未満の酸素を含有する、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記ガス系が、5体積%未満の酸素を含有する、
    請求項2に記載の方法。
  5. さらに、前記ガス系を前記赤血球濃厚液に添加する前に、赤血球濃厚液から70−100%の酸素を除去するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  6. さらに、前記ガス系を前記赤血球濃厚液に添加する前に、赤血球濃厚液から70−100%の酸素を除去するステップを含む、
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記酸素を除去するステップが真空環境で行われる、
    請求項5に記載の方法。
  8. 前記酸素を除去するステップが真空環境で行われる、
    請求項6に記載の方法。
  9. 前記ガス系が、前記赤血球濃厚液に、約1−10atmの圧力で添加される、
    請求項1に記載の方法。
  10. 前記ガス系が、前記赤血球濃厚液に、約1−10atmの圧力で添加される、
    請求項2〜8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ガス系が、前記赤血球濃厚液に、1atmより高い圧力で添加される、
    請求項9に記載の方法。
  12. 前記ガス系が、前記赤血球濃厚液に、1atmより高い圧力で添加される、
    請求項10に記載の方法。
  13. 前記維持ステップが42日にわたる
    請求項1に記載の方法。
  14. 前記維持ステップが42日にわたる、
    請求項2〜12のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記容器がDEHP可塑剤を含まない、
    請求項1に記載の方法。
  16. 前記容器がDEHP可塑剤を含まない、
    請求項2〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. さらに、
    a)前記ガス系を前記赤血球濃厚液に添加する前に、
    b)前記ガス系の前記赤血球濃厚液への前記添加の間に、
    c)前記ガス系の前記赤血球濃厚液への前記添加の後に、
    又は、これらを組み合わせて、
    容器中の前記赤血球濃厚液を撹拌するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  18. さらに、
    a)前記ガス系を前記赤血球濃厚液に添加する前に、
    b)前記ガス系の前記赤血球濃厚液への前記添加の間に、
    c)前記ガス系の前記赤血球濃厚液への前記添加の後に、
    又は、これらを組み合わせて、
    容器中の前記赤血球濃厚液を撹拌するステップを含む、
    請求項2〜16のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記赤血球濃厚液に導入される時の前記ガス系の圧力が、1−4atm、1−3atm、又は1−2atmである、
    請求項1に記載の方法。
  20. 前記赤血球濃厚液に導入される時の前記ガス系の圧力が、1−4atm、1−3atm、又は1−2atmである、
    請求項2〜18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記ガス系が前記赤血球濃厚液に導入される時の前記赤血球濃厚液の温度が、当該赤血球濃厚液の凍結温度より高く約23℃を超えない、
    請求項1に記載の方法。
  22. 前記ガス系が前記赤血球濃厚液に導入される時の前記赤血球濃厚液の温度が、前記赤血球濃厚液の凍結温度より高く約23℃を超えない、
    請求項2〜20のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記ガス系が前記赤血球濃厚液に導入される間、前記赤血球濃厚液の前記温度が一定温度に維持され又は変動する、
    請求項21に記載の方法。
  24. 前記ガス系が前記赤血球濃厚液に導入される間、前記赤血球濃厚液の前記温度が一定温度に維持され又は変動する、
    請求項22に記載の方法。
  25. さらに、前記ガス系を添加した後、前記赤血球濃厚液を、前記赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃を超えない温度まで冷却するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  26. さらに、前記ガス系を添加した後、前記赤血球濃厚液を、前記赤血球濃厚液の凍結温度より高く約6℃を超えない温度まで冷却するステップを含む、
    請求項2〜24のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記ガス系の添加の後、前記赤血球濃厚液を冷却する前記ステップが冷却チャンバーで行われ、当該冷却チャンバーは、前記冷却された赤血球濃厚液を42日にわたって貯蔵するようにデザインされている、
    請求項25に記載の方法。
  28. 前記ガス系の添加の後、前記赤血球濃厚液を冷却する前記ステップが冷却チャンバーで行われ、当該冷却チャンバーは、前記冷却された赤血球濃厚液を42日にわたって貯蔵するようにデザインされている、
    請求項26に記載の方法。
  29. 前記バラストガスが、窒素、アルゴン又はそれらの混合物である、
    請求項2に記載の方法。
  30. 前記バラストガスが、窒素、アルゴン又はそれらの混合物である、
    請求項3〜28に記載の方法。
  31. 前記容器の少なくとも一部分が前記ガス混合体を透過可能であり、前記ガス混合体は、前記容器から、前記容器を通る拡散によって導入及び除去される、
    請求項1に記載の方法。
  32. 前記容器の少なくとも一部分が前記ガス混合体を透過可能であり、前記ガス混合体は、前記容器から、前記容器を通る拡散によって導入及び除去される、
    請求項2〜30のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記容器が、前記ガス混合体を透過可能なカバーを備えた密封器体中に置かれており、前記器体は前記ガス混合体を透過不能である、
    請求項31に記載の方法。
  34. 前記容器が、前記ガス混合体を透過可能なカバーを備えた密封器体中に置かれており、前記器体は前記ガス混合体を透過不能である、
    請求項32に記載の方法。
  35. 前記容器内の前記赤血球濃厚液が、前記ガス混合体中に、前記容器が前記密封チャンバー内に置かれている間は追加の前記ガス混合体を送入されることなく1atmより高い圧力下に保持され、また、赤血球濃厚液の冷却は、前記密封されたチャンバー内でのガス混合体の圧力の安定化の瞬間から始められ、当該安定化は、赤血球濃厚液が前記ガス混合体で飽和することから生じるものである、
    請求項1に記載の方法。
  36. 前記容器内の前記赤血球濃厚液が、前記ガス混合体中に、前記容器が前記密封チャンバー内に置かれている間は追加の前記ガス混合体を送入されることなく1atmより高い圧力下に保持され、また、赤血球濃厚液の冷却は、前記密封されたチャンバー内でのガス混合体の圧力の安定化の瞬間から始められ、当該安定化は、赤血球濃厚液が前記ガス混合体で飽和することから生じるものである、
    請求項2〜34のいずれか1項に記載の方法。
  37. バッグが、DEHP可塑剤を含有しないポリ塩化ビニル製バッグである、
    請求項1に記載の方法。
  38. バッグが、DEHP可塑剤を含有しないポリ塩化ビニル製バッグである、
    請求項2〜36のいずれか1項に記載の方法。
  39. 赤血球を保存するためにデザインされた、赤血球濃厚液を収容する容器を含む赤血球容器システムであって、前記容器内の前記赤血球濃厚液は常温よりも低い温度で、前記赤血球濃厚液は少なくとも部分的にガス系で飽和されており、前記ガス系は環境中に自然に存在するよりも高い濃度のキセノンガスを含んでいる、赤血球容器システム。
  40. 前記赤血球濃厚液を収容する前記容器が、5体積%未満の酸素を含有する
    請求項39に記載の赤血球容器システム。
  41. 前記容器がDEHP可塑剤を含有しない、
    請求項39に記載の赤血球容器システム。
  42. 前記容器がDEHP可塑剤を含有しない、
    請求項40に記載の赤血球容器システム。
  43. 前記容器が、柔軟なプラスチック容器である、
    請求項39に記載の赤血球容器システム。
  44. 前記容器が、柔軟なプラスチック容器である、
    請求項40〜42のいずれか1項に記載の赤血球容器システム。
  45. 前記容器が1atmを超える圧力下にある、
    請求項39に記載の赤血球容器システム。
  46. 前記容器が1atmを超える圧力下にある、
    請求項40〜44のいずれか1項に記載の赤血球容器システム。
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