JPH0116286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、蓄電池を載置した台車が地震等の震
動に際し、収納箱内での転倒傾斜するに伴なつて
蓄電池が移動、落下により損傷を防止する為の蓄
電池収納装置に関するものである。

一般に蓄電池の収納装置としては、収納する蓄
電池を非常用電源として使用する為、十分に耐震
性を有する必要がある。

而して台車組込み式蓄電池は第１図に示す如く
複数の蓄電池１，１…を台車２に載置し、これを
レール４を敷設した収納箱３内に収納しているも
のである。この台車組込み式蓄電池は常時収納箱
３内に収納されているが、台車２の移動を防止す
る為に例えば第２図に示す如く断面Ｌ字形の鋼材
からなるストツパー１１をレール４に取り付けて
いる。

しかし、この構造のものは台車２の下端のみで
移動防止を図つている為、大きな地震が生ずると
ストツパー１１が破壊されたり、レール４から台
車が外れるなどして台車２が移動又は傾斜しやす
い。特に大容量電池或いは多数のセルを台車に組
込んだ組電池はこの傾向が顕著になつた。更にま
た台車２に蓄電池１を二段積みに収納した場合、
台車２の高さが必然的に高く成り、特に転倒し易
くなつた。

本考案は上記従来に鑑みなされたもので、台車
の移動、傾斜に伴なう転倒を防止することにより
電池を保護するとともに迅速に台車を出し入れ操
作を行ないうる蓄電池収納装置を提供することを
目的とするものである。

本考案の一実施例を図面につき説明すると、複
数個の蓄電池１，１…は金属枠体から成る台車２
に二段に載置され、該台車２はレール４を敷設し
た収納箱３内に、車輪５をレール４に乗せて収納
されている。該台車２の後壁外面の上部にはＬ字
形のフツク６が先端下向きに設けられ、一方収納
箱３の後壁内面の上部には該フツク６と係合する
略Ｕ字状の係合片７が上方に開口し、且つ該フツ
ク６よりは下方に設けられている。またレール４
はその中央部で切断され不動に固定された前半部
と、ジヤツキ８により下動可能な後半部とに分割
されている。

しかして、台車２を、台車２の車輪５をレール
４に乗せて収納箱方向に移動させることにより収
納箱３内に収納し、ジヤツキ８のロツド９を回転
し受台１０を降下させる。この受台１０の降下に
よりレール４の後半部は下がり、台車２の後輪５
も下がるので台車２の後部も下がる。この時台車
に設けられたフツク６は収納箱３に設けられた係
合片７に係合する。これにより台車２は収納箱３
内に固定状態にて保持されるため、地震等の震動
を受けても台車２は収納箱３内で移動、転倒する
ことがなく蓄電池１を確実に収納することができ
る。

また台車２を収納箱３から引出す場合は、ジヤ
ツキ８のロツド９を前記と反対に回転させ、受台
１０を上昇させてレール４の後半部を水平状態に
すれば、フツク６と係合片７との係合は解除さ
れ、台車を引出せば良い。

なお実施例ではレール４の後半部を下動させる
ことによりフツクと係合片を係合したが、レール
全体を下動させても良い。さらに電池台車に略Ｕ
字状の係合片を上方に開口させて設け、収納箱に
は係合片より上方に位置してＬ字状のフツクを先
端下向きに設けて、レールの上動により該フツク
と係合片を係合させて台車を収納箱に固定するよ
うにしても良い。またレール４の上下動を行なう
手段としては、ジヤツキの他にＬ字形のクランク
棒、又はモーター等を使用しても良い。

以上詳述した如く、本考案によれば操作簡単に
して台車を収納箱に不動に固定収納することがで
き、耐震動性に優れた蓄電池収納装置を提供する
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の蓄電池収納装置を示す概略説明
図、第２図は同要部拡大図、第３図、第４図は本
考案の蓄電池収納装置の一例を示すものであり、
第３図は台車を収納箱内に収納した状態を示す概
略説明図、第４図は台車と収納箱との係合状態が
解除された状態を示す概略説明図である。 ２……台車、３……収納箱、４……レール、６
……フツク、７……係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 収納箱のレール上に電池台車を乗せ、該収納箱
   内に電池台車を収納する蓄電池収納装置におい
   て、レールを上下動可能にすると共に、台車およ
   び収納箱の何れか一方にフツクを設け、他方には
   該フツクを係合する係合片を該フツクよりは上方
   あるいは下方にずらして設け、レールの上動ある
   いは下動によつてフツクが係合片に係合して電池
   台車を収納箱内に固定されるようにして成る蓄電
   池収納装置。