JPH0540400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は半導体の製造等に用いる液化ガスを詰
めたボンベを収納するボンベボツクスの改良に関
する。

〔従来の技術〕

従来のこの種のボンベボツクスは、第３図に示
すように、ボンベボツクス１００の凹底部１０５
にボンベ重量計１０２を設置し、このボンベ重量
計１０２の上に液化ガスの詰まつたボンベ１０１
を載せた状態で収納し、ボンベ１０１の重量を計
ることによつて液化ガスの残量を確認し管理して
いる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記のようにボンベ重量計１０
２を設置したボンベボツクス１００は、ボツクス
底面１０６と床面との間にかなりの段差があるた
め、ボンベ１０１を収納する場合には、スロープ
１０４を設け、台車１０３からボンベ１０１を降
ろして手で転がしながらスロープ１０４を昇らせ
て、ボンベ重量計１０２の上にボンベ１０１を載
置しなければならず、この作業が面倒で労力を要
し、またボンベ１０１を倒す危険性もあつた。ま
た、ボンベ重量計１０２上にボンベ１０１を載置
する際に衝撃を生じやすく、ボンベ重量計１０２
を損傷しやすかつた。

このような問題は、液化ガスの無くなつたボン
ベを新しいボンベと交換するたびに生じるので、
労力の軽減や安全性の観点から、その早期解決が
望まれる。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、かかる問題の解決を目的としてなさ
れたもので、ボンベ重量計を底部に設置したボン
ベボツクスにおいて、ボンベ重量計の両側に、一
対のリフトアームをそのボンベ支持面が上記ボン
ベ重量計の上面より下方に位置するように配し
て、該リフトアームの後端部を枢着すると共に、
該リフトアームの先端部を上下方向に回動させる
シリンダを設けたことを要旨としている。

〔考案の作用〕

かかる構成のボンベボツクスによれば、ボンベ
を載せた台車をそのままボンベボツクスの内部ま
で押し込んでボンベをボンベ重量計の上方に位置
させ、シリンダでリフトアームを上方へ回動させ
てボンベを持ち上げ、台車を引き抜いてからシリ
ンダでリフトアームを下方へ回動させることによ
つて、ボンベをボンベ重量計の上に載置すること
ができる。また、液化ガスの無くなつたボンベを
取り出すときには、上記と逆の順序で行うことが
できる。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本考案の一実施例を説明
する。

第１図は本考案の一実施例に係るボンベボツク
ス１を一部切り欠いて示した斜視図であつて、こ
のボンベボツクス１は、その底部９にボンベ重量
計３が設置され、該ボンベ重量計３の両側に一対
のリフトアーム４，４が配設されている。

このリフトアーム４，４は、縦板部４０，４０
と横板部４１，４１を有する断面Ｌ形の山形鋼よ
り成るもので、該横板部４１，４１の上面がボン
ベ２を持ち上げるときのボンベ支持面４２，４２
となつている。しかして、このリフトアーム４，
４はボンベ支持面４２，４２がボンベ重量計３の
上面より下方に位置するようにボンベ重量計３の
両側にほぼ水平に配置され、アーム後端部が奥台
部７の側面に支軸４３で上下回動自在に枢着され
ている。また、リフトアーム４，４の間には、後
述するようにボンベ２を後方へ傾けながら持ち上
げたとき後方へ滑り落ちないように位置決めする
固定板６が設けられており、一方、奥台部７には
ボンベ２が当たらないよう傾斜角を考慮してぬす
み面７１が形成されている。

５，５は上記リフトアーム４，４を上下方向に
回動させる一対のエアシリンダで、その後端が奥
台部７側面のリフトアーム枢着個所より上方位置
に支軸５１，５１で回動自在に枢着され、ピスト
ンロツドの先端がリフトアーム４，４の縦板部４
０，４０の前端部外面に支軸５２，５２で上下回
動自在に枢着されている。そして、ボンベボツク
ス上部の前面に取付けた操作盤８には、これらの
エアシリンダ５，５を動作させる上昇ボタン８１
と下降ボタン８２が設けられており、上昇ボタン
８１を押すとピストンロツドが没入してリフトア
ーム４，４が上方に回動し、下降ボタン８２を押
すとピストンロツドが突出してリフトアーム４，
４が下方に回動するように構成されている。な
お、リフトアーム４，４の回動角度は、ボンベ２
が倒れない角度範囲内に設定されている。

次に、このボンベボツクスにボンベを収納する
場合の動作を第２図を参照しながら説明する。

まず、同図イに示すように台車１０に積んで運
んできたボンベ２を、同図ロに示すように台車１
０ごとボンベボツクス１の内部まで押し込んでボ
ンベ２をボンベ重量計３の上方に位置させる。こ
の場合、台車１０としては、ボンベ２を支える二
本の爪１１の間隔がリフトアーム４，４の間隔よ
りも小さく且つ台車を立てたときの爪１１の位置
がボンベ重量計３の上面より高い台車が使用され
る。

次いで、前述の上昇ボタン８１を押し、同図ハ
に示すようにエアシリンダ５，５のピストンロツ
ドを没入させてリフトアーム４，４を上方に回動
させ、そのボンベ支持面４２，４２でボンベ２を
後方へ傾斜させながら持ち上げて、台車１０をボ
ンベボツクス１から取り出す。このようにボンベ
２を後方へ傾斜させながら持ち上げると、ボンベ
２が前方の作業者の方へ倒れる心配がないので安
全である。また、奥台部７にはぬすみ面７１が形
成されているのでボンベ２が奥台部７に当たるこ
とはなく、しかも固定板６によつてボンベ２が後
方へ滑り落ちないよう位置決めされているので、
垂直に持ち上げる場合よりも安定性はよい。

しかる後に、前述の下降ボタン８２を押すこと
により、同図ニに示すようにエアシリンダ５，５
のピストンロツドを突出させてリフトアーム４，
４を徐々に下方に回動させ、元の位置まで戻す
と、ボンベ支持面４２，４２がボンベ重量計３の
上面より下方に位置するため、ボンベ２はボンベ
支持面４２，４２より浮き上がつてボンベ重量計
３の上に衝撃なく載置される。このようにして収
納されたボンベ２は、ボツクス上部に配管したガ
ス管（図示せず）に接続されて使用され、ボンベ
重量計３でボンベ２の重量を計ることにより液化
ガスの使用量がチエツクされる。

尚、液体ガスの無くなつたボンベをボンベボツ
クス１から取り出す場合は、上記と逆に、上昇ボ
タン８１を押して、ボンベを持ち上げ、台車１０
をボンベボツクス１の内部に運び込み、下降ボタ
ン８２を押してボンベを台車１０の上に降ろして
取り出せばよい。

以上、一実施例を挙げて本考案のボンベボツク
スを説明したが、本考案はかかる実施例のみに限
定されるものではなく、例えばシリンダとしてエ
アシリンダ５，５の代わりに油圧シリンダを用い
るなど、種々の設計的変更を許容し得るものであ
る。

〔考案の効果〕

上記の説明から明らかなように、本考案のボン
ベボツクスによれば、重いボンベを手で転がしな
がら出し入れする面倒で危険の伴う作業が一切不
要となり、殆ど労力を使わないで簡単且つ安全に
ボンベを出し入れすることができ、ボンベ重量計
も長寿命化できるといつた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るボンベボツク
スの一部切欠斜視図、第２図イ〜ニはボンベを収
納するときのボンベボツクスの動作を順次説明す
る動作説明図、第３図は従来のボンベボツクスの
一部破断側面図である。 １……ボンベボツクス、２……ボンベ、３……
ボンベ重量計、４……リフトアーム、４２……ボ
ンベ支持面、５……シリンダ（エアシリンダ）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ボンベ重量計を底部に設置したボンベボツクス
   において、 上記ボンベ重量計の両側に、一対のリフトアー
   ムをそのボンベ支持面が上記ボンベ重量計の上面
   より下方に位置するように配して、該リフトアー
   ムの後端部を枢着すると共に、該リフトアームの
   先端部を上下方向に回動させるシリンダを設けた
   ことを特徴とするボンベボツクス。