JPH01157379A - 麻疹ウィルス属の構造蛋白質(ha、fおよび/またはnp)の一つまたは二つ以上をコードするウィルスベクターおよび組換えdna、感染細胞培養物、それより得られた蛋白質、ワクチンおよび抗体 - Google Patents

麻疹ウィルス属の構造蛋白質(ha、fおよび/またはnp)の一つまたは二つ以上をコードするウィルスベクターおよび組換えdna、感染細胞培養物、それより得られた蛋白質、ワクチンおよび抗体

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JPH01157379A
JPH01157379A JP63170755A JP17075588A JPH01157379A JP H01157379 A JPH01157379 A JP H01157379A JP 63170755 A JP63170755 A JP 63170755A JP 17075588 A JP17075588 A JP 17075588A JP H01157379 A JPH01157379 A JP H01157379A
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    • C12N2760/18011Paramyxoviridae
    • C12N2760/18411Morbillivirus, e.g. Measles virus, canine distemper
    • C12N2760/18422New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 麻疹ウィルスは、種々の症状(結膜炎、せきおよび発疹
)により特徴付けられる極めて感染性の強いヒトの一疾
患の原因となる。CNS (中枢神経系)障害も起るこ
とがあり、これは脳炎またはより頻繁には亜急性硬化性
全脳炎をひき起す。これら種々の形態の疾患は、伝統的
方法に従っての弱毒化麻疹ウィルスの接種によって避け
ることができる。現今使用されているワクチンは、麻疹
症例数ならびにこのウィルスによる死亡例または合併症
例の数を劇的に減少させうるため、大抵は満足すべきも
のであるが、麻疹予防の改善を必要とする問題点がいく
つか残っている。第一の難点は、現在使用されているワ
クチンか弱毒化された生きたウィルスで構成されている
ことと関連しており、かかるウィルスの投与は、殺した
微生物をベースとするワクチンよりもより多くの問題を
提起する。
死菌ワクチンを完全なものとぜんとする今日までの努力
は全て不成功に終ってきた。他方、現在使用されている
ワクチンは、ウィルスの物理化学的性質のために熱に対
して比較的敏感で、そのため、熱帯諸国での使用が困難
である。現在、麻疹は、熱帯的気候を持つ多くの国での
小児の死亡の主要な原因の一つである。
麻疹ウィルスに関する以前の研究(ノルビー(Norr
by ) 、1985年)および同じ科に属する他のウ
ィルスについてなしうる類推から、ウィルス粒子の表面
蛋白質、すなわち血球凝集蛋白質(HA)および融合蛋
白質(F)が防御免疫の誘発に十分であると考えられる
さらに、麻疹ウィルスの表面蛋白質と他の麻疹ウィルス
属の蛋白質との間の免疫学的関係(参考資料5,1,4
,8.9)ならびにこれらの蛋白質のい(つかをコード
するDNAの間の配列上の相同関係(参考資料10)か
ら、麻疹ウィルスの抗原を用いて、カレ(Carre)
病、牛疫および小反物動物ペストに対する予防接種を行
うことを考えることができる。また、麻疹ウィルス属の
各々に由来する表面抗原を同種または異種Y防接種糸で
使用することを予見することも可能である。
他方、いくつかの研究によって、異なるウィルスの内部
蛋白質が細胞性免疫の誘発にとって重要であることが示
されている。麻疹ウィルス属に対するワクチンを完全な
ものとするためには、従って、組換えウィルスに核蛋白
質(NP)をコードする遺伝子を導入することが重要で
ありうる。
発明の詳細な説明 それゆえに、本発明は、ゲノムの一つまたはいくつかの
必須でない部分に、麻疹ウィルス属(Morbilli
virus)の少なくとも一つの表面蛋白質の全体また
は一部をコードする少なくとも一つのDNAならびにこ
の蛋白質の発現を保証する諸要素を含むことを特徴とす
る組換えポックスウィルス(P oxvi rus )
に関するものである。
使用しうる麻疹ウィルス属は、麻疹ウィルス、カレ病ウ
ィルス、中空ウィルスおよび小反剪動物ペストのうちか
ら選ばれる。
使用しうるポックスウィルスの中では、とりわけワクシ
ニアウィルスを挙げなければならない。
特に興味ある構造蛋白質は、表面蛋白質、血球凝集蛋白
質(HA) 、融合蛋白質(F)および内部蛋白質の核
蛋白質(NP)である。相当するDNA配列は、蛋白質
の全長をコードしていてもよく、あるいは、麻疹ウィル
スまたは他の麻疹ウィルス属を中和する抗体あるいは細
胞性免疫応答を誘発するのに十分な断片をコードしてい
てもよい。
いくつかの蛋白質またはそれらのいくつかの断片をコー
ドするDNA配列を採用することも当然考えられる。
本特許出願の実施例中で用いた麻疹ウィルスの系統は特
定のものであるが、他の系統も使用可能である。実際問
題として、種々の系統の麻疹ウィルスのHA蛋白質およ
びF蛋白質と関連した抗原エピトープが少なからず保存
されれば、1ウイルス系統について記述した方法を他の
系統にも及ぼすことができるのである。
蛋白質発現要素は、本質的にはプロモーター、とりわけ
ワクシニアで有効なプロモーターであり、ワクシニアの
7.5Kdの蛋白質をコードする遺伝子のプロモーター
(略して7,5Kdプロモーターと呼ぶこととする)を
使用することができる。
DNAの抑大は、ウィルスゲノムの非必須部分、すなわ
ちポックスウィルスの複製を阻害しない部分で行われな
ければならない。
たとえば、ワクシニアのTK遺伝子への組換えが行われ
る。それがウィルスにとって必須ではないということの
ほかに、この遺伝子は、関係配列を組込んだウィルスの
選択を可能ならしめる。
あるタイプの細胞中でのウィルスの複製にしか必要でな
いhrと呼ばれる遺伝子中に組込みを行うことも可能で
ある。
場合により、同一の組換えウィルスに、またはいくつか
のウィルスに、種々の麻疹ウィルス属蛋白質を同時に発
現させることができる。前者の場合、対応する遺伝子は
同一部位または異なる部位に、とくにTK遺伝子および
hr遺伝子中に、組込みうる。
それゆえに、本発明は、ゲノムの二つの非必須部分中に
同時に、異なる麻疹ウィルス属蛋白質をコードするDN
A配列を含むことを特徴とする組換えウィルスに関する
ものである。
かくして得られた組換えポックスウィルスは、生きてい
るものであれ、不活性化したものであれ、ワクチンとし
て、とくに麻疹、カー病、牛疫および小反芻動物ペスト
に対するワクチンとして、とりわけ有用である。
しかしながら、これらのポックスウィルスを間接的に使
用して試験管内で補乳動物細胞に感染させて、麻疹ライ
4レス属構造蛋白質特に麻疹構造蛋白質を得ることがで
き、それらは免疫・予防接種剤として使用し、あるいは
既知の方法に従って診断用要素として使用することがで
きよう。
それゆえに、本発明は、とりわけ前記の細胞培養から得
ることができるところの、前記構造蛋白質あるいは構造
蛋白質断片の予防接種剤としての使用に関するものでも
ある。
最後に、本発明は、血清療法に使用するための、本発明
のポックスウィルスまたは蛋白質に対して調製された抗
体を含有する抗血清に関するものでもある。
実施例 実施例I  HA蛋白質をコードするcDNAのワタシ
ニアウィルスゲノムへの移入を可能ならしめるベクター
の構築 ハレ(Halle)系統のウィルスのHA蛋白質をコー
ドするcDNAが単離され、予め配列が決定されている
(参考資料3)。遺伝子操作を容易にすべく、プラスミ
ドpCD  HA由来のcDNAHAを、これのわく組
をしている2か所のBamHI部位により切り出し、ベ
クターM13TG131 (参考資料6)に挿入して、
プラスミドM13TG2101を生ぜしめた。M137
G2101に担持されているHA遺伝子をコードしてい
る部分の上流での下記合成オリゴヌクレオチドを用いて
の局所的変異によって、?stI部位を導入した。
GGGGGGGGAGGGCTGCAGATCATC(
:ACAATG変異プラスミドをM13TG2106と
名付けた。
HA遺伝子を含むPstI−BamHI断片をM13T
G2106から切り出し、前もってPstI −Bam
HIで切断したM13T0130ベクター(参考資料6
)に組込んで、プラスミドMl 3TG2107を生ぜ
しめた。cDNA  HAの変異領域のヌクレオチド配
列をジデオキシヌクレオチド、法によってチエツクし、
つぎに、このcDNAHAをM13TG2107からP
stI −EcoRIの両酵素を用いて切り出し、前も
って酵素PstI−EeoRIで切断しておいた伝達ベ
クターpTG186POLY (フランス特許84.0
6499)の7.5Kdプロモーターの下流に抑大して
、プラスミドpTG1169を生ぜしめた。
これら工程の全部は第1図に図式的に示されている。
実施例2 蛋白質FをコードするcDNAのツクシニア
ウィルスゲノムへの移入を可能ならしめるベクターの構
築 ハレ系統のウィルスの蛋白質FをコードするcDNAが
単離され、先に配列が決定されている(参考資料2)。
遺伝子操作を容易にすべく、蛋白質FをコードするcD
NAをpCD  Fベクター(参考資料2)からBam
HI酵素を用いて切り出した。これは2種の断片、すな
わち該遺伝子の5′部分をカバーする断片と該遺伝子の
3′部分をカバーする断片、を与える。5′断片を、前
もってBamHI酵素により切断したM13TG131
に挿入して、プラスミドM13T02103−5’ を
生ぜしめた。3′部分を同様にしてM13TG131ベ
クターに組込んで、M13TG2103−3’を得た。
下記合成オリゴヌクレオチドを用いての、M13TG2
103−5′が担持するF遺伝子をコードする部分の上
流での局所的変異によって、N5iI部位を導入した。
5il AAGACTCATCCAATGCATATCATGG
GT(:TCAAG変異プラスミドをM13TG210
9と名付けた。
F遺伝子の5′部分を含有するNsi I −BamH
I断片をM13TG2109から切り出し、前もって酵
素PstI−BamHIで切断した伝達プラスミドpT
G186POLYの7,5Kdプロモーターの下流に挿
入して、ベクター1)TG1172を生ぜしめた。F遺
伝子の3′部分をBamHI酵素によりM13TG21
0B−3’から切り出し、次に、前もってBamHIで
切断したpTG1172に、天然遺伝子を再構成するよ
うなオリエンテーションで挿入して、ベクターpTG1
173を得た。これらの工程の全てが第2図に図式的に
示されている。
実施例3 麻疹ウィルスのHA遺伝子を含有し、対応蛋
白質を発現し得るワクシニアウィルス組換え体の構築 pTG1169プラスミドに含まれているHA蛋白質を
コードする遺伝子を、文献記載の慣用的操作(フランス
特許84.064990)によって、ワクシニアウィル
スのゲノム中へ移入させた。
要約して述べれば、メントリ胚細胞を、細胞1個当り0
.1pfuの割合でワクシニアウィルスの熱感受性変異
株tsN7に感染させ、33℃(該変異株にとっての許
容温度)で2時間インキュベートした。細胞をつぎに、
ワクシニアウィルスの野生株のDNA1μgとプラスミ
ドpTG1169 1100nとを含有する燐酸カルシ
ウム沈澱によりトランスフェクトした。室温で1時間の
インキュベーションの後、沈澱を除去することなく、新
鮮な培地を細胞に加え、インキュベーションを39.5
℃(変異株にとっての非許容温度)で2時間続けた。こ
の期間の後、沈澱を含む培地を除去し、10%グリセロ
ール含有培地で1分間の間置換した。最後に、細胞をP
BSで洗い、ついで、通常培地中39.5℃で2日間イ
ンキュベートした。ついで、組換えウィルスのうち、チ
ミジンキナーゼ陰性のものを先のトランスフェクション
で生じた非熱感受性ウィルスから選択した。
このステップを実施するため、上記のようにして感染、
形質転換したメントリ細胞を凍結と超音波処理により溶
解し、それらが含有するウィルスを、1%アガロース層
の下で100μg/−のブロモデオキシウリジンの存在
下にLTK−細胞上で検定した。TK’″ウィルス域を
再びとり、それらが含むウィルスを新鮮なメントリ胚細
胞培地上で増殖させた。かくして得たウィルス株を免疫
蛍光法または免疫沈降法により分析して、それらのHA
蛋白質合成能を調べた。
免疫蛍光法では、LTK−細胞を、細胞1個当り約1 
pfuの割合の組換えウィルスに15時間感染させた。
感染細胞をつぎにアセトンで固定し、PBSで再び水を
補給し、ついで半時間、麻疹ウィルスのHA蛋白質に対
するマウスモノクローナル抗体を1/200に希釈した
ものと共に、インキュベートした。PBSで洗って未固
定抗体を除いたのち、細胞を、フルオレセイン標識抗マ
ウス抗体を1/100に希釈したものの存在下に、イン
キュベートした。非特異的に固定された標識抗体を洗っ
て除去したのち、試料を蛍光顕微鏡下に観察した。第3
図の写真は、上で単離した組換え体が麻疹ウィルス感染
細胞の蛍光特性を示すが、野生ワクシニアウィルス感染
細胞はこの蛍光を示さないことを示している。蛋白質H
Aを合成しうるワクシニアウィルス組換え体の一つを選
び、VV、TG、IIAM2−2と名付けた。それが他
の非組換えウィルスによる汚染を含んでいないことを確
実ならしめるため、もう−度、感染域の単離とメンドリ
胚細胞での増殖により精製した。
期待通りの大きさのHA蛋白質の合成を確認するため、
BHK21細胞を、細胞1個当り約0、 1pfuの割
合で15時間感染させ、ついで普通のメチオニンを含ま
ないで35S標識放射性メチオニンを含有する培地中で
インキュベートした。
4時間の標識化ののち、感染細胞を免疫沈降緩衝液中で
溶解し、HA蛋白質を、麻疹ウィルスの蛋白質に対して
のモルモットポリクローナル抗体により、セファロース
固定黄色ぶどう球菌蛋白質への存在下に、免疫沈降させ
た。免疫沈降蛋白質を、SDSの存在下にポリアクリル
アミドゲル上で分析した。乾燥したゲルをオートラジオ
グラフィーに付した。結果(第4図)は、ワクシニアウ
ィルス組換え体VV、TG、IIAM2−2が、麻疹ウ
ィルスノHA蛋白質の標品と同じ大きさの蛋白質の合成
を誘起することを示している。
実施例4 麻疹ウィルスのF蛋白質をコードする遺伝子
を含有するワクシニアウィルス組換え体の構築 プラスミドpTG1173に担持されたF蛋白質をコー
ドする遺伝子を、遺伝子HAについて実施例3に記載し
たのと同じ操作法に従って、ワクシニアウィルスゲノム
へ移入した。かくして、VV、TG、FM1173と名
付けたウィルス組換え体を単離した。この組換え体が蛋
白質下の合成を誘起することを確認すべく、BHK21
細胞を、細胞1個当り約0. 1pfuにより15時間
感染させ、ついで、通常のメチオニンを含まず、代りに
358標識放射性メチオニンを含有する培地中でインキ
ュベートシた。4時間の標識化ののち、感染細胞を免疫
沈降緩衝液中で溶解し、蛋白質Fを、セファロース固定
黄色ぶどう球菌の存在下に、麻疹ウィルスの蛋白質に対
するモルモットポリクローナル抗体により免疫沈降させ
た。
免疫沈降蛋白質を、SDSの存在下にポリアクリルアミ
ドを用いて分析した。乾燥したゲルをオートラジオグラ
フィーに付した。結果(第4図)は、組換え体VV、T
G、FMIL73が、F遺伝子の翻訳ノ最初の産物に相
当する蛋白質FOならびに麻疹感染時に当然のこととし
て現われる蛋白質加水分解生成物F1およびF2の合成
を誘起することを示している。蛋白質FO,Flおよび
F2は、標準麻疹ウィルス蛋白質について予期される大
きさを有していた。これらの蛋白質が、麻疹ウィルス感
染時と同様に感染細胞の膜と関連していることを証明す
るために、LTK−細胞を、細胞1個当り約1 pfu
の割合の組換え体VV、TG、FMl173に15時間
感染させた。感染細胞をつぎにアセトンで固定し、PB
Sで再度水分を補給し、麻疹ウィルスのF蛋白質に対す
るマウスモノクローナル抗体を1/100に希釈したも
のと共に半時間インキュベートシた。PBSで洗ったの
ち、細胞を、フルオレセイン標識抗マウス抗体の1/1
00希釈物の存在下にインキュベートした。さらに洗っ
て非特異的に固定された標識抗体を除去したのち、試料
を蛍光顕微鏡下に観察した。第3図の写真は、組換え体
VV、TG、FM1173に感染した細胞は麻疹ウィル
ス感染細胞の嘆賞光特性をもっていたが、野生型ワタシ
ニアウィルス感染細胞は蛍光を示さないことを示してい
る。
実施例5 組換えVV、TG、IIAM2−2によるマ
ウスの予防接種 4〜5週令のBa1b/Cマウスに、尾を傷つけること
によって、組換え体VV、TG、IIAM2−2または
野生のvvウィルス4X10pfuを接種した。接種か
ら3週間後に、動物から血液を採取し、ウィルスの血球
凝集活性を阻害しうる、またインビトロでウィルスを中
和しうる抗体のレベルを測定した。
第1表は、VV、TG、lIAM2−2を接種したマウ
スの大部分が抗血球凝集抗体および中和抗体の両方を示
したことを示している。予防接種3週間後に、動物に試
験接種材料を与えた。すなわち、前もって神経適応麻疹
株(参考資料11)に感染させたマウスの脳の10%に
希釈した懸濁液5011ρを各マウスに与えた。動物を
1か月間観察した。第2表は、VV、TG、IIAM2
−2株予防接種マウスは保護され、他の動物は試験接種
材料で死ぬことを示している。
実施例6 組換え体VV、TG、PMIL73によるマ
ウスの予防接種 5週令の雌性Ba1b/Cマウスに、尾を傷つけること
によって、組換え体VV、TG、FM1173または野
生vVウィルスを4X107pfuで予防接種した。
接種から25日後に、動物から血液を採取し、インビト
ロでウィルスを中和しうる抗体のレベルを測定した。第
3表は、VV、TG、FMIL73で予防接種したマウ
スの大部分が中和抗体を示したことを示している。血液
サンプル採取口に、麻疹ウィルスの神経適応ビルレント
株をマウスに脳内接種した。
各マウスには、前もって神経適応ビルレント株に感染さ
せたマウスの脳の10%に希釈した懸濁液50μpを与
えた。動物を1か月間観察した。
VV、TG、FMl173株予防接種マウスのみが試験
接種材料に対して保護された(第2表)。
第1表 組換えウィルス■■、TG、llAM2−2の
接種によるマウスの免疫 雌マウス 抗血球凝集抗体 中和抗体 雄マウス 4      160       B2O1380B
20 力価は、50 pfuの麻疹ウィルスを完全に中和する
または血球凝集活性を完全に阻害する血清の最高希釈度
の逆数として表わした。野生VV株で予防接種したまた
は予防接種しなかったマウスの血清の抗血球凝集抗体力
価は20未満、中和抗体力価は40未満であった。
第2表 マウスの保護 *予防接種の3週間後に、マウス適応麻疹株5SPEで
マウスをテストした。最初の3日間に生じた死亡は、接
種経路の外傷に帰しうるので、結果には参入しなかった
第3 表VV、TG、PML173ウィルスの接種によ
るマウスの免疫。
雌マウス     中和抗体 10’        40 力価は、麻疹ウィルス50pfuを完全に中和する血清
の最高希釈度の逆数として表わした。予防接種しなかっ
たまたは野生株で予防接種したマウスの血清の中和抗体
力価は40未満であった。
実施例7 麻疹ウィルスの蛋白質Fをコードする遺伝子
および蛋白質HAをコードする遺伝子を含有するワクシ
ニアウィルス組換え体の構築HA遺伝子およびF遺伝子
のツクシニアウィルスゲノムへの同時移入を可能ならし
める組換えプラスミドを次のようにして構築した(第5
図に図解):M137G2119ベクターからBa1I
I酵素による部分消化とEcoRIによる完全消化によ
って7.5Kdプロモーターを切り出した。こうして得
たBa1lI−EcoRI断片を、前もってBamHI
およびEcoRIで切断したプラスミドpTG1169
に挿入した。このようにして新しいプラスミドを単離し
、pTG2121と名付けた。
この構造では、HA遺伝子の3′末端に、HA遺伝子と
同じ転写方向に配向された7、5Kdプロモーターが続
いている。
pTG2121プラスミドを、BamHIおよびEco
RI酵素により、第二の7.5Kdプロモーターの下流
で開き、pTG1173プラスミドから酵素Ba1mお
よびEcoRIで切り出したF遺伝子をそこへ挿入した
;この新しいプラスミドをpTG2122と名付けた。
かくして、pTG2122プラスミドは、各々が7.5
Kdプロモーターの制御下におかれた遺伝子HAおよび
Fの挿入されたプラスミドpTG186POLYに相当
する。この全体を、実施例3に記載した操作によってツ
クシュアウィルスゲノム中へ移入した。
HA蛋白質およびF蛋白質の合成を誘起しうる組換えウ
ィルス(VV、TG、tlAPM2122)を単離し、
実施例3および4に記載した通りの免疫蛍光および免疫
沈降により特性を確認した(免疫沈降については第6図
参照)。
実施例8 麻疹ウィルスのF蛋白質をコードする遺伝子
およびHA蛋白質をコードする遺伝子を含有するワクシ
ニアウィルスの第二の組換え体の構築 組換え体VV、TG、HAFM2122は不安定である
ことが判明した。実際、数組換え体のクローニングに由
来するウィルス母集団の解析により、それらの100%
が依然F蛋白質をコードしているが、50%しかHA蛋
白質をコードしていないことが示された。常に、画工白
質をコードするウィルスクローンから出発する同タイプ
の連続クローニングでも同様の結果が得られた。恐らく
、直接反復(direct  repetition)
における7、5Kdプロモーターの存在が、反復により
フレーム(frame)される遺伝子(結局HA遺伝子
)の欠失を引き起こすものと考えられる。
HA及びF蛋白質を安定してコードする組換体を生成す
るために、2個の7,5Kdプロモーターを逆反復(r
everse repetitfon)に置き、その結
果、どの組換えも非生存のトランケートされたウィルス
ゲノムをもたらすようにした。従って、これにより、H
A遺伝子の欠失に抗する選択システムが構成され、組換
えウィルスの安定性が確保される。
構築は、下記の方法で実施された。まず、第27.5K
dプロモーターをpTG1169プラスミドに導入した
。M13TG2119をBglIIで部分消化し、更に
BamHIで完全消化して、7.5Kdプロモーターを
切り出した。」三原においてはBglIIで、下流にお
いてはBamHIで切断されたプロモーターを有するD
NAフラグメントを単離し、予めBamHIで切断して
ホスファターゼで処理したpTG1169プラスミドに
結合した。
大腸菌をライゲーション混合物(ligatlonmi
xture )で形質転換後、第二の7.5Kdプロモ
ーターが第一のプロモーターの反対の転写方向にあるプ
ラスミドpTG2130を単離した。次いで、酵素Bg
lII及びBamHIでpTG1173を切断し、F蛋
白質のN末端部分をコードする末端を切り出し、予めB
amHIで切断して脱燐酸させた(dephospho
rylated) p T G 2130に挿入した。
これによって、プラスミドBTG2133を得た。
F遺伝子のC末端部分を加えるために、オリジナルcD
NAにおいて存在し、かつM13TG2103 3’ 
に移入されていたpolyA末端をまず欠失させること
が必要なことが見出された。
これを実施するため、下記オリゴヌクレオチド5’ 、
AATTATCTCCGGCTTAGATCTGGCC
GAACAATATCGGを用いて、局在性突然変異を
誘発させ、F遺伝子内に在るBamHIサイトから24
6ヌクレオチド下流でBglIIサイトを導入した。M
137G2143と称せられる変異されたM13ファー
ジは、F遺伝子のC末端配列をコードするBamHI−
BglIIフラグメントの供給源として用いられた。
このファージを予めBamHIで開裂され、脱燐酸化さ
れた。プラスミドpTG2133に挿入した。
得られた組換えプラスミドpTG3115は、互いに反
対方向に位置し、且つ、各々がその反対にある7、5K
dプロモーターにより支配されているHA及びF遺伝子
を持つ。pTG3115プラスミドを構築するために実
施された操作を第7図にまとめる。
ワクシニアのウィルスのゲノムへの上記の配列移入は、
前述の方法に従って行われ、ウィルスVV、TG、ll
Ar’M3115を単離した。この組換えウィルスは、
上記で用いた免疫蛍光法及び免疫沈降法の判断基準によ
れば、HA及びF蛋白質をコードし、更に、連続的クロ
ーニング後も安定な表現型(蛋白質HA及びFの発現)
を表す。
実施例9  hr遺伝子を置換することによる、麻疹ウ
ィルスのF蛋白質をコードするワクシニアウィルスの組
換え体の構築 従来の研究(参考資料12)で、ワクシニアウィルスは
hr遺伝子という遺伝子を有することが明らかにされた
。該遺伝子は、ヒト起源のある種の細胞タイプにおける
ウィルス増殖には不可欠であるが、他の細胞タイプ(鶏
胎児細胞、ハムスターBHK21細胞、マウスL細胞)
においては不可欠ではない。この結果は、hr遺伝子を
欠失させ、他の遺伝子で置換することができ得ることを
示唆するものである。
hr遺伝子の代わりに、麻疹ウィルスのF蛋白質をコー
ドする遺伝子を下記の方法にて挿入した。
1、ワタシニアのウィルスのゲノムにおけるhr遺伝子
にがわるβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の組込み まず、p7.5Kdプロモーターの後にβ−ガラクトシ
ダーゼの遺伝子を有する発現単位によりhr遺伝子が置
換されているプラスミドを構築した。欠失させたhr遺
伝子の上流及び下流で発生するウィルスDNAをpUC
7ベクターに導入し、pBAClを作成した。該プラス
ミドの単一BglIIサイトは、hr遺伝子が存在して
いたサイトに相当する。
pBAc1プラスミドをBglIIで開裂し、pTG1
174山来で、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を有するB
glII −BamHIフラグメントをここに挿入し、
これにより、遺伝子の読取り方向をウィルスゲノムの通
常の方向に関連し左から右とした。得られたプラスミド
pTG2128をβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の上流の
単一BglIIサイトで開裂し、M13TG2119由
来のDNAフラグメントBglII −BglIIに担
われるp7.5Kdプロモーターをβ−ガラクトシダー
ゼ遺伝子の転写を可能とする方向に組込んだ。このライ
ゲーションによるプラスミドをpTG2131とする;
その構築ステップを第8図に図示する。
鶏胎児細胞をワクシニアウィルスの変異体t sN7で
予め感染し、野生型ウィルスDNA及びpT02131
のDNAを同時に用いて、該細胞をトランスフェクトし
た。1%寒天を含有する培地の層の下に領域(area
s )を形成させるため、この実験で得られた非感温性
ウィルスを鶏胎児細胞上に広げた。2日後、寒天及び1
−につき60mgのX−Ga1(5−ブロモ−4−クロ
ロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド)を
含有する培地の第二層を添加した。この方法により、β
−ガラクトシダーゼ遺伝子を組み込み、かつ発現するウ
ィルスを含有する青色領域が認識できた。
この方法で認識された多数の組換えウィルスのうち、一
つの領域を単離し、ウィルスを再クローン化し、次いで
増幅し、これをVV、TG、hrβga1゜2131と
命名した。数種の細胞型についてこのウィルスの宿主ス
ペクトル(host  spectrum)を試験した
結果、該ウィルスは、ウサギRK13細胞及びヒト14
3 B t k−細胞上で増殖しないことが明らかにさ
れた。この表現型は、hr遺伝子を失ったウィルスにつ
いて予期されるものに相当する。一方、VV、TG、h
rβga1.2131ウイルスはヒトHepII細胞上
で生育できる。
2、感温性hrβga1表現型のウィルスの構築ts表
現型を持ち、hr遺伝子がβ−ガラクトシダーゼ遺伝子
により置換されているウィルスを得るために、変異体V
V  tsN7及びウィルスVV、TG、hrβga1
.2131を用いて、鶏胎児細胞を混合感染させた。1
細胞にっき5ufpの各ウィルスで感染の後、33℃に
て1日細胞をインキュベートした。次いで、細胞を凍結
させた後、解凍し、解凍物を33℃にて鶏胎児細胞上で
滴定した。
33°Cにて2日後、感染細胞をニュートラルレッドで
染色し、更に20間39.5℃にて移入させた。最後の
2日間生育しなかったウィルス領域は、明らかにts型
ウィルスである。このウィルスの内約40を再度取り出
し、増幅させ、次いで、ts特性及びX−galの存在
下における青色領域形成能についてスクリーニングした
。この方法で、5個のtsβg alhr組換え体を同
定し、このうちの−”)VV、TG、 t sβg a
lhr、  1を再クローン化し、下記の実験に用いた
3、hr遺伝子を置換することによる、ワクシニアウィ
ルスのゲノム中に如何なる遺伝子をも組込める様にデザ
インされたベクタープラスミドの構その天然隣接配列に
より各サイドをフレームされたワタシニアウィルスのh
ri伝子をバクテリアのプラスミドpUC7中でクロー
ン化した。この構造をpBACD2と命名した。該プラ
スミドにおいて、hr遺伝子を修飾し、その両端をX)
]oIサイト及びBglIIサイトにした。
XhoI及びBglIIでpBACD2を切断すること
により、hr遺伝子を欠失させた。次いで、5alI及
びBglIIサイトで取り囲まれた7、5Kdプロモー
ター(M13TG2119由来)をそこに挿入した。得
られたプラスミドをpTG2141と命名した。このプ
ラスミドにおいて7.5Kdプロモーターは、ワタシニ
アウィルスゲノムで採用されている取り決めに従って、
左から右に方向付けされている。選択された組込みモー
ドは、該プロモーターの上流のXhoIサイトを欠失さ
せる作用及び下流にBglIIサイトを保持する作用を
もつ。
pUC7部分の末端にあるEcoRIサイトを除去する
ために、pTG2141プラスミドを修飾した。かくし
て、プラスミドを一度だけ切断するように、限界濃度の
EcoRIでpTG2141のプラスミド性DNAを消
化した。線状化したベクターを単離し、4種のヌクレオ
チドトリホスフェートの存在下にDNAポリメラーゼの
クレノーフラグメントで滴定し、次いで、リガーゼで閉
環した。大腸菌細胞を形質転換後、1つのEcoRIサ
イトのみを有するプラスミドを単離し、これをEcoR
Iで同様に処理し、EcoRIサイトの無い他のプラス
ミドを生成し、pTG2141−EcoRIとした。
得られたプラスミドをBgllIで開裂し、BglII
及びBamHIサイトでフレームされているPo1yI
I(参考資料13)ベクター由来であるアダプターDN
Aセグメントを挿入した;この構造をpTG2147と
する。従って、pTG2147ベクターは、どんな遺伝
子でも組込める一連の制限部位が後に続くプロモーター
領域(p7.5Kd)を有する。このベクターの構築に
おける種々のステップを第9図に図示する。
4、ツクシニアウィルスゲノムにおけるhr遺伝子の置
換による麻疹ウィルスのF遺伝子の組込みプラスミドp
TG2147を酵素BglII及びEcoRlで開裂し
、そこにpTG1173山来であり、麻疹ウィルスのF
蛋白質をコードするDNAフラグメントBglII −
EcoRIを挿入した。
・麻疹ウィルスのF遺伝子によりウィルスVV、TG。
tirβga1.2131中のβ−ガラクトシダーゼ遺
伝子を置換させるため、得られたプラスミドpTG21
48を用いた。
このため、鶏胎児細胞をウィルスVV、TG。
tsβg alhr、  1で感染させ、プラスミドp
TG2148及びウィルスVV、TG、hrβga1.
2131から精製されたDNAを用いて、トランスフェ
クトさせた。細胞を39.5℃にて、48時間培養後、
1%寒天を含有する培地の下に、実験で得られた非感温
性ウィルスを鶏胎児細胞上に広げた。
20後、寒天及び1−につきX  ga160mgを含
有する培地を添加し、青色を早さない領域のウィルスを
再度取り出し、増幅した。
得られたウィルスが、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を持
つ非感温性ウィルスと麻疹ウィルスのF遺伝子を持つプ
ラスミドとの組換えにより生成したものであることは、
明らかである。事実、この実験により得られる組換えウ
ィルスVV、TG、PM2148は、上記で用いられた
蛍光抗体法の判断基準によれば、感染された細胞におい
てF蛋白質の合成を誘発する。
実施例10 ゲノムの2つの異なる領域に麻疹ウィルス
の蛋白質HAおよびFをコードする遺伝子Tkおよびh
rを有するワクシニアのウィルスの組換え体の構築 ワクシニアのTk遺伝子に代えてHA遺伝子を、またワ
クシニアのhr遺伝子に代えてF遺伝子を有する新規な
組換えウィルスを選択した。
雌鶏の胚細胞をウィルスVV、TG、FM214gおよ
びウィルスVV、TG、HAM2−2により同時感染さ
せた。感染24時間後の細胞を凍結し、解凍し、次いで
5′−ブロモデオキシウリジンの存在下に、溶解産物を
種々の希釈度でLTk−細胞上に散布した。この第1ス
テツプにより、Tk遺伝子に組込まれたHA遺伝子を保
持しているTk″″組換えウィルスを選択することが出
来た。
雌鶏の胚細胞をこのステップ中に単離された領域からの
ウィルスにより感染させた。培養2日後に、細胞を中性
赤により染色し、hr表現型の特徴的外観を示す領域を
再び取り上げ、雌鶏の胚細胞の感染により、ウィルスの
増殖を行なった。
単離された多数の組換えウィルス中の一つを保持し、こ
れをVV、TG、IIA、/Tk、F/hrと命名した
。このウィルスは、前述の免疫螢光検査基準によれば、
F蛋白質およびHA蛋白質の合成を誘発した。
実施例11 麻疹ウィルスのNP遺伝子を含み、対応す
る蛋白質を発現し得るワクシニアウィルスの2つの組換
え体の構築 麻疹のウィルス(ハレ(Halle)株)に感染したベ
ロ(Vcro)細胞のRNAから作られたcDNAバン
クをベクターpCD中に構築した(参考資料2.3)。
ゴレッキ及びローゼンブラット(Gorecki an
d  Rosenblatt )の方法に従って(参考
資料14) 、cDNA相同体を使用するハイブリダイ
ゼイションにより、核蛋白質(NP)をコードするcD
NAを選択した。ベクターpcDl中でクローン化され
た、核蛋白質(N P)をコードするこのcDNAは、
プラスミドpCDNPを与えた。
ハレ株のNP遺伝子のヌクレオチド配列の決定の結果、
ローゼンブラットら(参考資料15)により発表されて
いる麻疹ウィルスからの他の単離物のNP遺伝子の配列
との近い関係が明らかとなった。しかしながら、ローゼ
ンブラット配列では、1489位に付加的なGがあるこ
と注目され、このことは、カッタネオら(Cattan
eo et al )によっても、確認されている。こ
の修正は、カルボキシ末端での29個のアミノ酸につい
て公表されている読み枠を変えるものである。
さらに、これまでに発表されていないNP遺伝子の5′
末端の配列も、下記の局部的な突然変異誘発を容易なら
しめるために、決定された。NP蛋白質(約1620個
のヌクレオチド)をコードするcDNAが、酵素Pst
lおよびXbalにより切り出され、同じ酵素により開
かれたベクターM13TG131に挿入され、ファージ
M 13 T G131が得られた。NPをコードし且
つM13TG2124により保持されたcDNAは、N
P遺伝子の第1のコドンからヌクレオチド3個分上流に
BglII部位を導入するために、下記のオリゴヌクレ
オチドにより、定方向突然変異を起こされる。
CCTTAAAAGTGTGGCCATC’I”l”A
GATcTCCCTAATCCTGCTにの様に修飾さ
れたNP遺伝子は、新たに形成されたBgln部位およ
びNP遺伝子の3′末端に位置するEcoRI部位を利
用して、変位せしめられたファージ(Ml 3TG21
26と呼ばれる)から切り出される。
次いで、NPをコードするBglII −EcoRIフ
ラグメントは、あらかじめBaa+HIおよびEcoR
Iにより開裂されたポリpTG186ベクター(参考資
料13)に保持された7、5Kdプロモーターの下流側
に挿入され、プラスミドpT02139を形成する。上
記のクローニングのためにX ba1部位を使用するこ
とにより、NP遺伝子から一つのコドンが除去され、一
つの融合遺伝子が形成される。この融合遺伝子では、最
後の22個のコドンの一部は、使用したM13ベクター
に由来し、一部は、ワクチンのウィルスのTk遺伝子に
出来する。
pTG2139に類似するが完全なNP遺伝子を含むと
ともに他に出来するコドンを欠く構造を得るために、酵
素XbalおよびHpalにより、pCDNPからNP
遺伝子の末端カルボキシ部分が切り出され、得られたフ
ラグメントが、X balおよびSmalにより開裂さ
れたM137G2126に挿入され、M13TG214
2が得られる。次いで、NPをコードする完全なcDN
Aが、BgllI−EcoRIによりM13TG214
2から取り出され、BamHIおよびEcoRIにより
開裂されたpTG186ポリに挿入される。これのクロ
ーニングにより、得られたプラスミドは、pTG310
9と呼ばれる。ベクターpTG2139およびpTG3
109の構築における異なるステップは、概略的に第1
0図に示されている。
切断された(プラスミドpTG2139)または完全な
(プラスミドpTG3109)NP遺伝子は、実施例3
に示す手法により、ワクチンのウィルスのゲノム内に移
された。これらの操作により得られたワクチンのウィル
スの2種の組換え体は、それぞれVV、TG、NP21
39およびVV、TG、NP3109と命名された。
これらが、麻疹ウィルスのNP蛋白質を効果的にコード
していることを確認するために、マウスのし細胞に感染
させ、16時間後に抗NPモノクローナル抗体を使用す
る免疫螢光検査法により、分析を行なった。この反応に
より、2種の組換ウィルスに感染した細胞の細胞質およ
び核内にNP抗原が存在することが、明確に示された。
これに対し、ワクチンのウィルスの野生株による感染の
場合には、特定の免疫螢光は、示されなかった。
NP蛋白質の合成は、免疫沈降法とそれに引続いて行わ
れたポリアクリルアミドゲル上での電気泳動分析によっ
ても、確認された。この方法により、NP蛋白質につい
て予測された値に相当する約60Kdの蛋白質が、組換
体VV、TG、NP2139により感染された細胞中で
合成されていることが、明らかとなった(第11図参照
)。
4X10ufpの組換体VV、TG、NP2139を含
むBa1b/Cマウスの乱切により、麻疹のウィルスに
感染した細胞の蛋白質を免疫沈降させることが出来る抗
体の合成が行われた。
本発明を特徴付ける系統の寄託 下記の菌株が、1987年4月3日にパリ、リュ デュ
 ドクトゥール ルー25のコレクシオン ナシオナル
 ドウ クルチュール ドゥミクロオルガニスムに寄託
された。
番号l−654: 5に/pTG117B番号l−65
7 : 5に/pTG1169また、1988年6月1
7日に下記の菌株が寄託された。
番号l−769: 5に/pTG3109参考資料 1)アペルら、“アーカイブス オン ヴイロロジー”
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4) 2)バックランドら、“ジャーナル オン ジェネラル
 ヴイロロジー” (Buckland et at、
  “J。
Gen、Virol、” l 68. 1695−17
033)ジエラルドら、“ジャーナル オン ジェネラ
ル ヴイロロジー” (Gerald et al、 
 “J、Gen。
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Vlrology” l  100.433−4495
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ロロジー” (1magawa et at、 ”Pr
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”(Norry et at、 、”lntervir
ology lll  23゜9)オーヴエルら、“ジ
ャーナル オン ジェネラル ヴイロロジー”  (O
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10)ヴアルサニイら、“ヴイロロジー“(Varsa
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14)ゴレッキら、“プロシーデインゲス オンザ ナ
ショナル アカデミ−オン サイエンス オン ザ ニ
ーニスニー”  (Gorecki at al“Pr
oc、Natl、Acad、Sci、−USA”)77
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1985)16)カッタネオら、′ジャーナル オン 
ヴイロロジー” (Cattaneo et al、 
 ”J、Virol、” 162.1388−1397
 (1988)
【図面の簡単な説明】
以下の図面は実施例を説明するものである:第1図:H
A蛋白質をコードするcDNAのワクシニアウィルスゲ
ノムへの移入を可能ならしめるベクターの構築。 麻疹配列(HA麻疹)は、遺伝子翻訳の方向を示す矢印
を含む白抜きの弧によって示されている。 pCDベクターであり、M137G2101中およびM
13TG2106中の大きいBamHI断片はベクター
M13TG131である。工程3では、組換えプラスミ
ドM13TG1207は示されていない。プラスミドp
TG1169において、小さいHindIII断片はp
TGIHに相当し、連続線はTK遺伝子中で中断された
ワクシニアウィルスのHindmJ断片に、太い矢印は
7.5Kd蛋白質のプロモーターに相当する。 第2図:蛋白質FをコードするcDNAのワクシニアウ
ィルスゲノムへの移入を可能ならしめるベクターの構築
。 麻疹配列(F麻疹)は、翻訳方向を示す矢印を含む白抜
きの弧によって示されている。その他の記号は第1図で
用いたものと同じである。 第3図:ワクシニアウィルスの組換え体に感染した細胞
の中で合成され、免疫蛍光法により証明された麻疹ウィ
ルスの蛋白質HAおよびF0パネルAは、組換え体VV
、TG、HAM2−2+、:: ヨルLTK−細胞の感
染および抗HAモノクローナル抗体との反応、それに続
くフルオレセイン標識抗マウス抗体との反応のあとに得
られた細胞膜免疫蛍光を示す。パネルBは、組換え体V
V、TG、FMIL73によるLTK″″細胞の感染お
よび抗Fモノクローナル抗体、それに続くフルオレセイ
ン標識抗マウス抗体との反応のあとに観察される免疫蛍
光を示す。 第4図:ワクシニアウィルスの組換え体に感染した細胞
の中で合成された麻疹ウィルスのHAおよびF蛋白質の
免疫沈降。 免疫沈降した蛋白質が沈積しているポリアクリルアミド
ゲルのオートラジオグラフィー。VV、TG。 HAM2−2感染細胞中にヘマグルチニン(HA)が存
在し、VV、TG、FML173感染細胞中には融合蛋
白質(FO)およびその切断生成物F1とF2が存在す
る。 第5図:蛋白質FおよびHAをコードするcDNAのワ
クシニアウィルスゲノムへの移入を可能ならしめるベク
ターの(1η築。 記号は第1図および第2図で用いたものと同じである。 第6図:−上22種の蛋白質をコードする組換え体VV
、TG、IIAPM2122に感染した細胞の中で合成
された麻疹ウィルスのHAおよびF蛋白質の免疫沈降。 免疫沈降した蛋白質が沈積しているポリアクリルアミド
ゲルのオートラジオグラフィー。VV、TG。 FM1173 (カラム1 )、VV、TG、IIAM
2−2 (カラム2)およびVV、TG、llAFM2
122 (h ラム) i: ソtL ツレ感染した細
胞の抽出物をモルモットポリクローナル血清を用いて免
疫沈降させた。組換え体VV、TG、llAFM212
2による感染後に予想される蛋白質HASFO1F1お
よびF2がカラム3に明瞭に現われている。 第7図:蛋白質FおよびHAをコードするcDNAのワ
クシニアウィルスゲノムへの移入を可能ならしめる第二
のベクターの構築。 蛋白質HAおよびFをコードする麻疹ウィルスの配列は
、HAおよびFの記号を付された円弧により示されてい
る。それら遺伝子は矢印が示す方向をとっている。ワク
シニアウィルスのF7.5Kdプロモーターは太い矢印
により図式的に示されている。H1ndIII部位には
さまれたDNA領域は、細菌ベクターpTGIHに対応
する。この細菌ベクターの一ト流および下流に、ワクシ
ニアウィルスのHindUIJ断片の左手側部分および
右手側部分がそれぞれ一重円弧によって示されている。 記号BOは、BalII部位がBamHI部位との結合
によって融合している位置を示す。 第8図:大腸菌(E、 colt)のβ−ガラクトシダ
ーゼをコードする遺伝子をワクシニアウィルスゲノム中
のhr遺伝子のところへ移入するのを可能ならしめるベ
クターの構築。 pUC7細菌ベクターに相当する部分が一本線の円弧で
示されている。BalII部位の両側に位置するワクシ
ニアウィルスのDNA部位の配列は円弧または二重線に
より示されていて、30Kdおよび50Kd (Bal
II部位の左)または42Kd(B at II部位の
右)の蛋白質をコードするゲノムの領域に対応する。β
−ガラクトシダーゼをコードする遺伝子はIac Zの
記号を付されており、そのオリエンテーションはF7.
5Kdプロモーターとの関連で示されている。後者は太
い矢印で示されている。記号BOは、BalII部位が
BamHI部位との結合によって融合してしまった個所
を示す。 第9図:麻疹ウィルスのF蛋白質をコードする遺伝子を
ワクシニアウィルスゲノム中のhr遺伝子のところへ移
入するのを可能ならしめるベクターの構築。 記号は第8図で用いたものと同じである。記号EOは、
ベクターEcoRI部位が除去された個所を示す。ベク
ターpTG2147のBalII部位とEcoRI部位
との間に位置する領域は、アダプターセグメントに相当
する。蛋白質をコードする麻疹遺伝子は二重線の円弧で
示されており、麻疹F(F−MEASLES)の記号を
付されている。 第10図:麻疹ウィルスのNP蛋白質のワクシニアウィ
ルスゲノムへの移入を可能ならしめる2種のベクターの
構築。 プラスミドpCDNPにおいて、−本線の円弧はpCD
部分を表わしている。M13の記号を付されたプラスミ
ドでは、−本線領域がM13TG131部分を表わす。 pTGプラスミドは、先行の諸量と同様に図式的に示さ
れている。結合(ライゲーション)により破壊された部
位は、BalII部位のBamHI部位への融合の場合
BOなる記号で、S ma I部位のHpaI部位への
融合の場合Sma■0なる記号で示されている。 第11図:ウィルスVV、TG、2139に感染した細
胞中のNP蛋白質の証明。 ワクシニアウィルスの野生株(記号Tのトラック)また
は組換え体VV、TG、2139の単離株(記号1.2
および3)に感染させたBHK21ハムスター細胞の溶
解産物を、モルモットポリクローナル血清を用いて免疫
沈降させ、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分析
した。ゲルのオートラジオグラフィーは、ウィルスVV
、TG、2139に感染した細胞の試料中にのみ、NP
蛋白質(60Kd)が存在することを示す。 (以 上) N VVW2139 T 123 iG−1i

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)組換えポックスウィルスであって、そのゲノムの
    一乃至数箇所の非必須部分に麻疹ウィルス属の少なくと
    も一つの構造蛋白質の全てまたは一部をコードする少な
    くとも一つのDNA配列ならびに該蛋白質の発現を確実
    ならしめるエレメントを有する組換えポックスウィルス
  2. (2)麻疹ウィルス属が、麻疹ウィルス、カレ病ウィル
    ス、牛疫ウィルスおよび小反芻動物ペスト(small
     ruminants pest)から選ばれた一種で
    ある特許請求の範囲第1項に記載のポックスウィルス。
  3. (3)血球凝集性蛋白質(HA)をコードするDNA配
    列を有する特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    ポックスウィルス。
  4. (4)融合蛋白質(F)をコードするDNA配列を有す
    る特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の
    ポックスウィルス。
  5. (5)核蛋白質(NP)をコードするDNA配列を有す
    る特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の
    ポックスウィルス。
  6. (6)HA蛋白質、F蛋白質および/またはNP蛋白質
    をコードするDNA配列を有する特許請求の範囲第1項
    乃至第4項のいずれかに記載のポックスウィルス。
  7. (7)ワクシニアウィルスからなる特許請求の範囲第1
    項乃至第4項のいずれかに記載のポックスウィルス。
  8. (8)DNA配列が、ワクシニアのプロモーターの制御
    の下にあることを特徴とする特許請求の範囲第7項に記
    載のポックスウィルス。
  9. (9)ワクシニアのプロモーターが、ワクシニアの7.
    5Kdプロモーターである特許請求の範囲第8項に記載
    のポックスウィルス。
  10. (10)一つまたは複数個のDNA配列が、ワクシニア
    のTK遺伝子中でクローンされる特許請求の範囲第9項
    に記載のポックスウィルス。
  11. (11)一つまたは複数個のDNA配列が、ワクシニア
    のhr遺伝子中でクローンされる特許請求の範囲第9項
    に記載のポックスウィルス。
  12. (12)麻疹ウィルス属の構造蛋白質の全てまたは一部
    をコードする少なくとも2つのDNA配列を含み、該配
    列が、TK遺伝子およびhr遺伝子から選ばれたゲノム
    の2つの領域に組込まれている特許請求の範囲第9項に
    記載のポックスウィルス。
  13. (13)特許請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか
    に記載のポックスウィルスに対応する組換えDNA。
  14. (14)特許請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか
    に記載のポックスウィルスに感染した哺乳類動物細胞。
  15. (15)麻疹ウィルス属の構造蛋白質の全てまたは一部
    を製造する方法であって、特許請求の範囲第14項に記
    載の細胞を培養し、該構造蛋白質を回収することを特徴
    とする方法。
  16. (16)特許請求の範囲第15項に記載の方法で得られ
    た麻疹ウィルス属の構造蛋白質。
  17. (17)特許請求の範囲第16項に記載の蛋白質の単独
    または2種以上の組合わせからなる免疫原性剤。
  18. (18)特許請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか
    に記載のポックスウィルスおよび/または特許請求の範
    囲第16項に記載の蛋白質の単独または2種以上の組合
    わせを含むワクチン。
  19. (19)ポックスウィルスが、活性ウィルスである特許
    請求の範囲第18項に記載のワクチン。
  20. (20)ポックスウィルスが、不活性ウィルスである特
    許請求の範囲第18項に記載のワクチン。
  21. (21)特許請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか
    に記載のポックスウィルスに対応してまたは特許請求の
    範囲第16項に記載の蛋白質に対応して配列された抗体
    を含む抗血清。
JP63170755A 1987-07-07 1988-07-07 麻疹ウィルス属の構造蛋白質(ha、fおよび/またはnp)の一つまたは二つ以上をコードするウィルスベクターおよび組換えdna、感染細胞培養物、それより得られた蛋白質、ワクチンおよび抗体 Expired - Lifetime JP2819023B2 (ja)

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