JPH01153743A - 接着性樹脂組成物および金属との積層体 - Google Patents

接着性樹脂組成物および金属との積層体

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JPH01153743A
JPH01153743A JP31233887A JP31233887A JPH01153743A JP H01153743 A JPH01153743 A JP H01153743A JP 31233887 A JP31233887 A JP 31233887A JP 31233887 A JP31233887 A JP 31233887A JP H01153743 A JPH01153743 A JP H01153743A
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polymer
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JP31233887A
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English (en)
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Masami Matsuoka
松岡 正己
Kenkichi Otsuka
大塚 賢吉
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐塩水性および接着性にすぐれた樹脂組成物お
よび該樹脂組成物を接着層として金属またはプライマー
処理された金属のプライマー層とを貼り合わせてなる積
層体に関する。さらにくわしくは、ガス、水道、石油な
どの輸送用に使われる地中埋設配管、河川または海底パ
イプラインなどのプラスチック被覆金属管をはじめ、各
種産業用資材として使われるプラスチック被覆金属板や
複合金属板として好適な接着性樹脂組成物およびその積
層体に関する。
[従来の技術] 従来より鋼管や鋼板などの金属保護(防蝕)を目的とし
て、化学的安定性が良好なポリオレフィン系樹脂でその
表面を被覆する方法が採用され、プラスチック被覆鋼管
や被覆鋼板として種々の産業分野にわたって利用されて
いる。
言うまでもなく、ポリオレフィン系樹脂は化学的に無極
性なために加熱・溶融して鋼管のごとき金属の成形体と
の密着を試みても、冷却固化後容易に剥離するため、無
水マレイン酸のごとき不飽和カルボン酸またはその誘導
体で変性したオレフィン系樹脂などを中間に介在させた
被覆が行なわれている。
しかしながら、海水や食塩水などの電解質を含む液体や
埋設土壌中の腐蝕性水溶液と接触すると、接着強度の著
しい低下がおこり、実用上大きな支障をきたしてしまう
ことが知られている。そこで、この点を解決するために
金属の成形体と変性オレフィン系樹脂層(接着層)との
間に熱硬化型のエポキシ樹脂(いわゆるプライマー)を
介在させたり(たとえば、特開昭50−115239号
、同57−827号、同5[1−14223号、特公昭
5B −53478号)、さらに縮合りん酸化合物を配
合したエポキシ系樹脂(特開昭55−140552号)
や酸化アルミニウム粉末とアミン系硬化剤を配合した特
定のエポキシ系樹脂(特開昭57−159888号)を
介在させたりする試みや変性ポリオレフィン系樹脂にり
ん酸塩(特公昭54−18297号)、イオン化傾向の
大きい金属粉末(特公昭58−13585号)、特定の
二価の金属のハロゲン含有化合物(特公昭59−296
07号、同60−2330号)などを配合する方法など
が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらのプライマー処理や特定化合を配
合させた組成物では、ある程度の接着強度の著しい低下
を防止することができるが、接着強度は満足すべきもの
ではなく、しかも長期接着耐久性についても不満足のも
のである。
また、一般には耐塩水性を改良するためにエポキシ樹脂
系プライマーを施す工程が採用されており、この工程管
理や材料管理は云うまでもなく、この工程のための設備
コストなどの点で必ずしも満足できるものではない。
以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すぐれた接着耐久性を有する樹脂組成物および該樹
脂組成物を用いて金属と貼り合わせてなる積層体を得る
ことである。
[問題点を解決するための手段] 本発明にしたがえば、これらの問題点は、不飽和カルボ
ン酸および/またはその無水物で変性されたオレフィン
系重合体を少なくとも0.1重量%含有するポリオレフ
ィン系樹脂100重量部当り、下記の(I)式に示され
るジアルキル錫マレエート・ポリマーを0,1〜1.0
重量部配合してなる接着性樹脂組成物。
〔ここに、RおよびR2は同一でも異種でもよく、炭素
数が1〜12個のアルキル基であり、nは2〜10の整
数である。〕 および該接着性樹脂組成物を接着層として金属またはプ
ライマー処理された金属のプライマー層とを貼り合わせ
てなる積層体、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
本発明において使われるポリオレフィン系樹脂は、「不
飽和カルボン酸および/またはその無水物」 (以下「
カルボン酸系化合物」と云う)で変性されたオレフィン
系重合体(以下「変性オレフィン系重合体」と云う)を
少なくとも0.1重量%含有するものである。
(A)  オレフィン系樹脂 本発明において使われる変性オレフィン系重合体を製造
するために用いられるオレフィン系樹脂および該変性オ
レフィン系重合体とともに組成物を製造するために使用
されるオレフィン系樹脂としては、炭素数が2〜6個の
オレフィンの単独重合体、二種以上のこれらのオレフィ
ンの共重合体および一種以上のこれらのオレフィンを主
成分(一般には、50重量%以上)として他の二重結合
を有する他のモノマーとの共重合体があげられる。
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ペンテンおよび4−メチル−1−ペンテンがあ
げられる。
また、他のモノマーとしては、酢酸ビニル、アクリル酸
、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸、メタク
リル酸アルキルエステル、スチレン、塩化ビニルおよび
アクリロニトリルがあげられる。
これらのオレフィン系樹脂のうち、エチレン単独重合体
およびエチレンを主成分とする共重合体レン単独重合体
およびプロピレンを主成分とする共重合体(以下「プロ
ピレン系重合体」と云う)ならびに1−ブテン単独重合
体および1−ブテンを主成分とする共重合体(以下「ブ
テン系重合体」と云う)が好ましい。
エチレン系重合体としては、高圧法、中圧法および低圧
法のいずれかの方法で製造されるエチレン単独重合体、
エチレンと炭素数が3〜6個のα−オレフィン(たとえ
ば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン)との共重合体、エチ
レンと炭素数が多くとも8個とのアルカジエン(たとえ
ば、1.2 −ブタジェン、 1.3−ブタジェン、 
1.4−ペンタジェン)との共重合体、エチレンと他の
モノマー(たとえば、酢酸ビニル、ビニルアルコール、
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル)
との共重合体があげられる。
また、プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重
合体、プロピレンとエチレンおよび/または前記能のα
−オレフィンとのランダムまたはブロック共重合体があ
げられる。
さらに、ブテン系重合体としては、1−ブテン単独重合
体および1−ブテンと共重合割合が多くとも10モル%
のエチレンおよび/または炭素数が3〜8個の他のα−
オレフィン(たとえば、プロピレン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン)との共重合体
があげられる。
また、該ブテン系重合体と50重量%以下の他のα−オ
レフィンの重合体との混合物を使うことができる。
これらのオレフィン系樹脂について特に規定する訳では
ないが、メルトフローレート〔エチレン系重合体では、
J I S  K7210にしたがい、条件が4で測定
、以下rMFR(1)Jと云う〕、〔プロピレン系重合
体では、J I S  K7210にしたがい、条件が
14で測定、以下rMFR(2)Jと云う〕は得られる
組成物の成形性、機械的強度などの点から、通常0.O
1〜100g/10分であり、0.05〜50g710
分が望ましく、とりわけ0.1〜50g/10分が好適
である。
本発明において、後記の変性オレフィン系重合体を製造
する場合でも、該変性オレフィン系重合体とともに組成
物を製造する場合でも、いずれも用いられるオレフィン
系樹脂はそれぞれ一種でもよく、二種以上を併用しても
よい。さらに、以上のいずれの場合でも、オレフィン系
樹脂のみを使用してもよく、また後記のエラストマーと
の併用でもよい。
エラストマーの代表例としては、エチレン−プロピレン
共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重合エラストマー
のごときエチレンとα−オレフィンとの共重合体エラス
トマー、エチレン、α−オレフィンおよびジエン系化合
物(ジエン系化合物の共重合割合は通常10重量%以下
)との多元共重合体エラストマー、ポリイソブチレン、
ポリブタジェンゴム、j、2−結合を90%以上含み、
かつ結晶化度が10〜40%のシンジオタクチック−1
,2−ポリブタジェン、ブチルゴムなどがあげられる。
ジエン系化合物としては、エチリデンノルボルネン、ジ
シクロペンタジェンおよび1.4−へキサジエンがあげ
られる。
エチレン−ブテン−1共重合エラストマー以外のエラス
トマーについては、分子量は特に規定する訳ではないが
、ムーニー粘度(ML   、 (1001+4 ℃)〕は通常5〜150であり、とりわけ10〜100
のものが望ましい。また、エチレン−ブテン−1共重合
エラストマーでは、MFR(1)は、一般には1〜50
g/10分であり、特に2〜25g/10分のものが好
ましい。
前記のごとく、後記の変性オレフィン系重合体を製造す
る場合でも、該変性オレフィン系重合体とともに組成物
を製造する場合でも、いずれもエラストマーを用いるさ
い、その混合割合は特に規定する訳ではないが、前記オ
レフィン系樹脂100重量部に対し、通常子くとも10
0重量部であり、50重量部以下が好ましく、特に30
重量部以下が好適である。100重量部のオレフィン系
樹脂に対するエラストマーの混合割合が100重量部を
超えるならば、得られる組成物の成形加工性および耐熱
性の点でよくない。
これらのエラストマーを添加させることにより、すでに
知られているごとく組成物の接着性を向上させるのみな
らず、溶融被覆加工時の流動特性を適度に調整する効果
を与える。
(B)  変性オレフィン系重合体の製造方法本発明の
変性オレフィン系重合体は、前記オレフィン系樹脂また
は該オレフィン系樹脂とエラストマーとをラジカル開始
剤の存在下でカルボン酸系化合物で処理(変性)させる
ことによって製造することができる。
(1)カルボン酸系化合物 該変性オレフィン系重合体の製造に用いられるカルボン
酸系化合物は不飽和カルボン酸およびその無水物であり
、不飽和カルボン酸としては、炭素数が多くとも15個
(好ましくは、12個以下、好適には10個以下)であ
り、かつ少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する
一塩基性カルボン酸および炭素数が多くとも20個(望
ましくは、18個以下、好適には15個以下)であり、
かつ少なくとも一個の炭素−炭素二重結合を有する二塩
基性カルボン酸があげられる。不飽和カルボン酸の好ま
しい代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸および5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸があげられる。
また、無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸および5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物があげられる。これらのカルボン
酸系化合物のうち、マレイン酸、5−ノルボルネン−2
,3−ジカルボン酸、無水マレイン酸および5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が好適である。
(2)ラジカル開始剤 また、変性オレフィン系重合体を製造するために使用さ
れるラジカル開始剤としては、1分半減期温度が通常1
00°C以上のものが好ましく、特に110℃以上のも
のが好適である。該ラジカル開始剤の代表例としては、
ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド
、第三級−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパ
ーオキサイド、2.5−ジメチル−2,5−ジ(第三級
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジー第三級−ブチルパ
ーオキサイドおよび2.5−ジメチル−2,5−ジ(第
三級−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などの有機過酸
化物があげられる。これらの有機過酸化物は必要に応じ
て二重以上併用してもよい。
(3)使用割合 オレフィン系樹脂またはオレフィン系樹脂とエラストマ
ーとの合計量100重量部に対するカルボン酸系化合物
およびラジカル開始剤の使用割合は下記の通りである。
カルボン酸系化合物については、通常O0旧〜5.0重
量部であり、0.02〜3.0重量部が望ましく、とり
わけ0.05〜2.0重量部が好適である。カルボン酸
系化合物の使用割合が001重量部未満では、得られる
変性オレフィン系重合体の接着性が不充分である。一方
、5.0重量部を超えるならば、変性オレフィン系重合
体を製造するにあたり、カルボン酸系化合物が該重合体
に残存したり、未反応の分解または架橋反応が併発する
ことなどの理由によって良好な変性オレフィン系重合体
を得ることが難しい。
また、ラジカル開始剤については、一般には0.001
〜3.0重量部であり、0.005〜2.0重量部が好
ましく、特に0.1〜1.0重量部が好適である。
ラジカル開始剤の使用割合が0.0OL重量部未満では
、変性が不充分となり、未反応のカルボン酸系化合物が
変性オレフィン系重合体に混在することがある。一方、
3.0重量部を超えるならば、過度の分解または坐標反
応を起こすために好ましくない。
(4)変性オレフィン系重合体の製造 本発明の変性オレフィン系重合体を製造するにあたり、
使われるオレフィン系樹脂、エラストマー(使用する場
合)、カルボン酸系化合物およびラジカル開始剤は、そ
れぞれ一種のみを用いてもよく、二種以上を併用しても
よい。
本発明の変性オレフィン系重合体を製造するには、種々
の公知の方法(たとえば、溶液法、懸濁法、溶融法)に
よるいずれの製造方法を採用することができる。
これらの製造方法のうち、溶液法によって変性オレフィ
ン系重合体を製造する場合、無極性有機溶媒中にオレフ
ィン系樹脂と不飽和カルボン酸および/またはその無水
物を投入し、さらに前記のラジカル開始剤を添加して高
温にて加熱することによって変性オレフィン系重合体を
得ることができる。このさい、使われる無極性有機溶媒
としては、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロルベンゼンおよびテトラクロルエタンが
あげられる。さらに、処理温度は、使用するオレフィン
系樹脂が溶解する温度であり、一般には110〜160
℃であり、とりわけ130〜150℃が好ましい。
また、懸濁法によって変性オレフィン系重合体を製造す
る場合、極性溶媒(一般には、水)中にオレフィン系樹
脂と不飽和カルボン酸および/またはその無水物を投入
し、さらに前記のラジカル開始剤を添加して高圧下で1
00℃以上の温度において処理することによって得られ
る。
さらに、溶融法によって変性オレフィン系重合体を製造
する場合、一般の合成樹脂の分野において使用されてい
る溶融混練機(たとえば押出機、バンバリーミキサ−)
を用いて、オレフィン系樹脂、不飽和カルボン酸および
もしくはその無水物ならびに前記のラジカル開始剤を溶
融混練しながら処理することによって得ることができる
。このさいの混練温度は使用するオレフィン系樹脂およ
びラジカル開始剤の種類によって異なるが、使われるオ
レフィン系樹脂の融点以上ないし300℃以下の温度範
囲である。エチレン系重合体の場合には、一般には12
0〜280℃であり、プロピレン系重合体の場合には、
一般には160〜250℃である。
その他の変性方法によって変性オレフィン系重合体を製
造するには、それぞれ公知の方法を適用すればよい。
(C)  ジアルキル錫マレエート・ポリマーさらに、
本発明において使用されるジアルキル錫マレエート・ポ
リマーは、その一般式が下式〔(I)式〕で表わされる
ものである。
〔ここに、RおよびR2は同一でも異種でもよく、炭素
数が1〜12個のアルキル基であり、nは2〜10の整
数である。〕 この(I)式におけるアルキル基は直鎖状のものでもよ
く、また分岐状のものでもよ(¥′代表的や なものとしては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル
基などがあげられる。
該ジアルキル錫マレエート・ポリマーの代表例としては
、ジブチル錫マレエート・ポリマー、ジオクチル錫マレ
エート・ポリマー、ジドデシル錫マレエート・ポリマー
なとがあげられる。
(D)  組成割合 本発明のポリオレフィン系樹脂は前記の変性オレフィン
系重合体を少なくとも0,1重量部含有するものである
。すなわち、該ポリオレフィン系樹脂は、変性オレフィ
ン系重合体でもよく〔「不飽和カルボン酸および/また
はその無水物で変性された前記エラストマー」 (以下
「変性エラストマー」と云う)を含んでもよい、以下同
様〕、この変性オレフィン系重合体と未変性の前記オレ
フィン系樹脂とからなるものである。
ポリオレフィン系樹脂中に占める変性オレフィン系重合
体の割合は少なくとも0.1重量部であり、1.0重量
部以上が好ましく、特に5.0重量部が好適である。ポ
リオレフィン系樹脂中に占める変性オレフィン系重合体
の割合が0.1重量部未満では金属との接着性の点で不
充分となり好ましくない。
また、該ポリオレフィン系樹脂中の不飽和カルボン酸お
よび/またはその無水物のモノマー単位の含有量は合計
量として通常0.001〜1.4モル%であり、特に0
.01〜1.0モル%が好ましい。該ポリオレフィン系
樹脂中の不飽和カルボン酸および/またはその無水物の
モノマー単位の含有量が合計量としてo、ooiモル%
未満では、得られる組成物の接着強度が充分でない。一
方、1.4モル%を超えるならば、接着強度の向上が期
待されないのみならず、経済的観点から好ましくない。
さらに、ジアルキル錫マレエート・ポリマーの組成割合
は前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.
05〜1.0重量部であり、0.1〜1,0重量部が望
ましく、とりわけ0.1〜0.8重量部が好適である。
100重量部のジアルキル錫マレエート・ポリマーの組
成割合が0.05重量部未満では、耐塩水性の改良効果
が乏しい。一方、1.0重量部を超えて配合したとして
も、それ以上の向上効果が得られず、むしろ過剰の配合
は金属との接着性に対して悪影響を与えるばかりでなく
、経済的観点からも好ましくない。
(E)  組成物の製造 本発明の組成物を製造するには、前記の変性オレフィン
系重合体(変性エラストマーを含んでもよい)とジアル
キル錫マレエート・ポリマーとを均一に混合すればよい
。また、変性オレフィン系重合体と未変性のオレフィン
系樹脂および/またはエラストマーとジアルキル錫マレ
エート拳ポリマーとを均一に混合してもよい。
本発明の組成物を製造するにあたり、オレフィン系樹脂
の分野において一般に利用されている酸素、光および熱
に対する安定剤、金属劣化防止剤、難燃化剤、可塑剤、
滑剤、充填剤、帯電防止剤および電気的特性改良剤のご
とき添加剤を本発明の組成物が有する特性を本質的に損
わない範囲で添加してもよい。
混合方法としては、前記のごときトライブレンド法や溶
融混線法などがあげられるが、均一な組成物を得るため
に溶融混練法が好ましい。また、あらかじめトライブレ
ンドし、さらに得られる混合物を溶融混練させることに
よって一層均一な組成物を得ることができる。
さらに、この分野において通常実施されているごとく予
備配合するさい、ジアルキル錫マレエート・ポリマーを
不活性であり、しかも揮発性の有機溶媒(たとえば、ア
セトン、トルエン、キシレン)に溶解させ、この溶液を
本発明のポリオレフィン系樹脂とを混合させてジアルキ
ル錫マレエート・ポリマーを高濃度に配合した、いわゆ
るマスターバッチを作成し、これにオレフィン系樹脂や
変性オレフィン系重合体、エラストマーを前記の組成割
合になるように混合させてもよい。
溶融混線の条件としては、一般に使われる「ジアルキル
錫マレエート・ポリマーが溶融する温度(たとえば、ジ
オクチルマレエート・ポリマーでは、110℃以上)」
であり、かつ変性オレフィン系重合体やオレフィン系樹
脂、エラストマーなどが溶融する温度であるが、これら
が分解する温度よりも低い温度で実施される。
このようにして得られる接着性樹脂組成物は後記の実施
例によって明らかなごとく、耐塩水性が極めてすぐれた
性能を有し、長期間接着耐久性が良好である。
(P)  金属との積層体 前記接着性樹脂組成物は以上のごとく、耐塩水性がすぐ
れているのみならず、接着性も良好なため、各種の金属
と積層し、すぐれた各種工業用資材として用いることが
できる。
金属の種類としては、鉄、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛
、錫およびニッケルならびにこれらの金属を主成分とす
る合金があげられる。これらの金属の形状としては、粉
末、フレーク、フィラメント(繊維)、管状、棒状、板
状、箔状、塊状、線状などがあげられる。
これらの金属の形状の表面は未処理のままでもよく、通
常この積層の分野において一般に行なわれている表面処
理(たとえば、ブラスト処理、化成処理、りん酸処理、
クロメート処理、メツキ処理)をされたものでもよい。
また、表面にあらかじめ各種のプライマー(たとえば、
エポキシ系プライマー、ウレタン系プライマー、ポリエ
ステル系プライマー、ポリエチレン系プライマー、チタ
ネート系プライマー)処理を施こしたものでもよい。
本発明の積層体を製造するには、前記の組成物をそのま
ま一般にこの分野において実施されている押出成形法、
射出成形法、圧縮成形法、中空成形法ならびにインフレ
ーション法、Tダイ法および丸ダイ法のごとき方法によ
るフィルム成形法やシート成形法のごとき成形法によっ
て、成形物を製造し、得られる組成物を後記の方法で積
層体を製造してもよい。また、前記組成物と他の材料(
たとえば、エチレン系重合体、プロピレン系重合体)を
同時に成形(たとえば、共押出成形法)しながら熱圧着
させてもよい(たとえば、電線被覆や鋼管被覆などの製
造)。さらに、前記のようにして製造した成形物と他の
材料とを同様に熱圧着して所望の積層体を製造すること
ができる。
本発明の組成物あるいは該組成物を賦形して得られた成
形物を金属と積層するさいに本発明の組成物の軟化点以
上の温度、好ましくは溶融する温度以上で、かつ該組成
物の各組成成分がいずれも分解、劣化する温度以下で実
施しなければならない。
また、熱圧着の方法としては、熱ロール、熱板、赤外線
ヒーター、加熱蒸気、電磁誘導などと単独あるいは組み
合せて加熱しながらロール、プレス機などを使ったり、
またクロスヘツド、丸ダイコーティングなどで知られて
いるような、減圧密着する方法でもよい。
この加熱方法および圧着方法は特定の方法を採用する必
要はなく、一般に行なわれている方法を適用すればよい
このようにして、前記のごとく耐塩水性のすぐれた接着
耐久性の良好な金属との積層体を得ることができる。特
に、鋼管や鋼板に本発明の組成物を接着層として、各種
エチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロ
ピレン系樹脂を被覆した鋼管や鋼板は、ガス、石油など
の輸送のパイプラインや電線などのケーブル管として、
あるいは海中構築物質材や岸壁用資材として有用である
[作  用] 本発明による接着性樹脂組成物および該組成物と金属と
の積層体が耐塩水性にすぐれている理由については、現
在鋭意検討中であり、くわしい作用は明らかでないが、
本発明の組成物中のジアルキル錫マレエート・ポリマー
が、塩水中においてイオン化された塩素イオン(C1)
 −)などに対してなんらかの捕捉作用または抑制効果
を示すため、さらに耐塩素性を著しく向上させ、長期接
着耐久性を示すものと考えられる。
[実施例および比較例] 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、剥離強度は50mm/分の速度で、10mm幅の
試験片を引張試験機を用い、180度の角度で剥離した
さいの抵抗値で示した。
耐塩水性については、80℃の3%食塩水中に8時間サ
ンプルを浸漬させた後、空気中に取り出し、常温で16
時間放置する条件を1サイクルとし、これを10サイク
ル行った後、剥離強度を同様に測定するとともに、浸漬
前の強度に対する保持率(%)を求めた。
なお、実施例および比較例において使った変性オレフィ
ン系重合体は下記のようにして製造したものを用いた。
V F R(1)が0.87g/10分である線状エチ
レン−ヘキセン−1共重合体〔密度0.916 g /
cJ。
以下rPE(a)Jと云う〕100重量部および0.0
1重量部の2.5−ジメチル−2,5−ジ(第三級−ブ
チルパーオキシ)ヘキサンをヘンシェルミキサーを使用
してあらかじめ2分間トライブレンドを行った。ついで
、さらに039重量部の無水マレイン酸(以下rMAH
Jと云う)を加え、同様にヘンシェルミキサーを使って
2分間トライブレンドを行った。このようにして得られ
た混合物をノンベント型押出機(L/D30、径40m
m)を用いて265℃の温度で溶融混練しながらMAR
変性P E (a)を製造した。得られたrMAH変性
PE(a)J[以下「変性物(I)」と云う〕を赤外吸
収スペクトル法で測定したところ、MARの付加量は0
,38重量%であった。
M F R(1)が4.1.g/10分であるエチレン
−ブテン−1共重合エラストマー(以下rEBJと云う
)15重量部からなる混合物100重量部を用いたほか
は、変性物(I)と同じ条件でトライブレンドおよび溶
融混練させて変性物〔以下「変性物(■)」と云う〕を
製造した。得られた変性物(II)を赤外吸収スペクト
ル法で測定したところ、MARの付加量は0,32重量
%であった。
実施例1〜6.比較例1〜3 第1表にそれぞれの配合量が示されている変性物(1)
、MFR(2)がlOg/10分である線状エチレン−
ブテン−1共重合体〔密度0.918g/c+fl、以
下rPE(b)Jと云う〕、前記変性物(II)を製造
するさいに使用したEBおよびジオクチル錫マレエート
・ポリマー〔錫含有量25.7重量%、融点96℃、(
I)式において、nは4ないし10、白色粉末、以下[
OTMPJと云う]ならびに抗酸化剤として0.08重
量部のペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5
−ジー第三級−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕および0.06重量部のシミリスチル−チ
オ−ジプロピオネートをそれぞれ配合したものをダルメ
ージスクリューを装備した押出機(径50+n+n)を
使って200℃の温度で溶融しながら混練し、各ペレッ
ト(組成物)を製造した。
得られた各ペレットをプレス機を用いて200℃の温度
で厚みが2mm、大きさが150mm X 70mのプ
レスシートを作成した。あらかじめ表面をトルエンで脱
脂したJ I S  G31(11に規定されている5
S4Lの圧延鋼材をグリッドブラスト加工した厚さが3
.2mm5大きさが150mm X 70mmの圧延鋼
板と前記の各プレスシートを155℃の温度で30秒間
加熱圧着し、直に2〜4℃の温度に制御された冷水中に
2分間浸漬して各積層体を製造した。得られた各積層体
の剥離強度および耐塩水性の測定を行なった。それらの
結果を第1表に示す。
(以下余白) − 3〇  − 実施例 7〜10 実施例1〜6において使ったジアルキル錫マレエート・
ポリマーとして用いたOTMPのかわりに、融点が11
6℃である、ジブチル錫マレエート・ポリマー〔白色粉
末、以下rBTMPJと云う〕を第2表に配合量が示さ
れるようにかえたほかは、実施例1〜6と同様に各ペレ
ット(組成物)を製造した。得られた各ペレットを、前
記と同様に圧延鋼板との積層体を製造し、剥離強度およ
び耐塩水性の測定を行なった。それらの結果を第2表に
示す。
(以下余白) −31一 実施例 11 実施例5において使った変性物(1)のかわりに同じ量
の変性物(II)を、P R(b)のかわりに同じ量の
低密度ポリエチレン〔密度 0.918g/ cJ。
MFR(L)7.0g/10分〕およびOTMPの配合
量を0.25重量部にかえたほかは、実施例5と同じ条
件で組成物(ペレット)を製造し、厚さが2mmのシー
トを作成した。
また、実施例1において使った圧延鋼板にあらかじめ熱
硬化型エポキシ樹脂プライマーを厚さが20μmになる
ように塗布し、180℃において該エポキシ樹脂を完全
に硬化した。
前記シートとこの圧延鋼板を実施例1と同様に積層体を
製造した。この積層体の剥離強度と耐塩水性を測定した
ところ、剥離強度は17.5kg/cdであり、耐塩水
試験後の剥離強度は9.8kg/eJ (すなわち、保
持率56.0%)であった。
比較例 4 実施例11において使ったOTMPを配合しなかったほ
かは、実施例11と同様に組成物(ペレット)を製造し
、シートを作成した。このシートと実施例11において
用いた圧延鋼板と実施例11と同様に積層した。この積
層体の剥離強度および耐塩水性を7111定したところ
、剥離強度はlB、7kg/cJであったが、耐塩水試
験後の剥離強度は4.2kg/cJ(すなわち、保持率
25.1%)であった。
[発明の効果] 以上のごとく、本発明の組成物およびそれと金属との積
層体は、それらの製造方法を含めて下記のごとき効果を
発揮する。
(1)本発明の組成物に配合されるジアルキル錫マレエ
ート・ポリマーは容易に入手でき、かつ−通常の添加剤
を配合すると同様に容易に配合することかできる。
(2)  さらに耐塩水性改良において、比較的少量の
配合で著しい効果を発揮する。
(3)金属との積層物は前記のごとく、塩水や腐蝕性溶
液と接触しても、すぐれた接着性およびその保持性を発
揮するため、長期にわたって使用したとしても、極めて
ずぐれた性能を発揮する。
本発明の接着性樹脂組成物と金属との積層物は以上のご
とき効果を発揮するために多方向にわたって利用するこ
とができる。代表的な用途を下記に示す。
(1)  被覆鋼管(とりわけ、海水中や埋設土壌中に
使われるものまたはそれと類似の雰囲気で使用されるも
の) (2)電線被覆 (3)被覆鋼板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)不飽和カルボン酸および/またはその無水物で変
    性されたオレフィン系重合体を少なくとも0.1重量%
    含有するポリオレフィン系樹脂100重量部当り、下記
    の( I )式に示されるジアルキル錫マレエート・ポリ
    マーを0.05〜1.0重量部配合してなる接着性樹脂
    組成物。 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔ここに、R_1およびR_2は同一でも異種でもよく
    、炭素数が1〜12個のアルキル基であり、nは2〜1
    0の整数である。〕
  2. (2)不飽和カルボン酸および/またはその無水物で変
    性されたポリオレフィン系樹脂を少なくとも0.5重量
    %含有するオレフィン系重合体100重量部当り、下記
    の( I )式に示されるジアルキル錫マレエート・ポリ
    マーを0.05〜1.0重量部配合してなる接着性樹脂
    組成物を接着層として金属またはプライマー処理された
    金属のプライマー層とを貼り合わせてなる積層体。 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔ここに、R_1およびR_2は同一でも異種でもよく
    、炭素数が1〜12個のアルキル基であり、nは2〜1
    0の整数である。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542044A (ja) * 1999-04-22 2002-12-10 コラス・アルミニウム・バルツプロドウクテ・ゲーエムベーハー ろう付け用の複合シート状材料料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542044A (ja) * 1999-04-22 2002-12-10 コラス・アルミニウム・バルツプロドウクテ・ゲーエムベーハー ろう付け用の複合シート状材料料
JP4964367B2 (ja) * 1999-04-22 2012-06-27 アレリス、アルミナム、コブレンツ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング ろう付け用の複合シート状材料料

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