JPH0115231Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は受信機、たとえばテレビジヨン受信
機などの選局装置に関し、特に選局動作の要不要
を判別する手段を備える選局装置に関する。

近時、テレビジヨン受信機などの受信機の選局
装置において、可変容量ダイーオドを利用した電
圧同調機構を採用するものが増加している。その
ような選局装置の中で、予め局数に対応した複数
の選局キーを設けておいて、選局動作を選局キー
のキーインに応答して行なうとともに、選局動作
中の一定時間、消音および自動周波数調整解除回
路を動作させる形式のものがある。

第１図は、テレビジヨン受信機に用いられる従
来の選局装置の一例を示す概略ブロツク図であ
る。図において、チヤネル数に対応して設けられ
た複数個の選局キー１のうちの１つがキーインさ
れると、それに応答して選局キーデコーダ２が、
選択されたチヤネル番号に対応した選局信号、た
とえばバイナリコードなど、を出力する。同調電
圧制御回路３は、選局キーデコーダ２の出力に応
答して、予め個々の選局信号に対応して設定して
あつた同調電圧を発生させ出力する。電圧同調回
路４は、同調電圧制御回路３の出力同調電圧に応
答して電圧同調を行ない、テレビジヨン受信機を
選択されたチヤネルに同調させる。また同調電圧
制御回路３は、同調電圧を出力する際に、一定時
間自動周波数調整（AFT）解除回路５および消
音回路６を能動化し、自動周波数調整を停止し、
またスピーカから音声が出ないようにする。なぜ
なら、自動周波数調整は同調周波数の微妙な変動
を自動的に調整して、同調周波数を一定に保つこ
とを目的とするものであるから、同調周波数を大
幅に変動させる選局動作とは馴染まないものだか
らであり、また同調周波数の変化中においては、
スピーカからは不要な雑音が出るのみだからであ
る。

ところで、この第１図に示した従来の選局装置
では、キーインに応答して必ず選局動作が行なわ
れることになる。ということは、あるチヤネルを
キーインして選局した後、誤つて再び同一のチヤ
ネルをキーインした場合にも選局動作が繰り返し
て行なわれることになり、同調電圧が変化せずし
たがつて電圧同調周波数が変化しないにもかかわ
らず、自動周波数調整解除回路および消音回路が
一定時間働くことになつてしまう。このため、映
像および音声が変化しないにもかかわらず、同一
キーを押すたびに、自動周波数調整が解除されて
画面に色ずれを起こしたり、消音回路が働いて音
声が途切れてしまうという欠点があつた。

この考案の主な目的は、従来装置の以上のよう
な欠点を克服するために、同一局を続けてキーイ
ンした場合には、２度目以降のキーインに対して
は選局動作を行なわないようにした選局装置を提
供することである。

この考案は要約すれば、受信中の局を予め記憶
しておいて、選局キーのキーインがあるごとに記
憶している受信中のキー入力した局とが一致する
か否かを判別し、一致するときは選局動作を途中
で中止することによつて、同一局が続けてキーイ
ンされた場合の音声の途切れ、さらにテレビジヨ
ン受信機については色ずれの発生を防止するもの
である。

この考案の上述の目的およびその他の目的と特
徴は、図面を参照して行う以下の詳細な説明によ
り一層明らかとなろう。

第２図は、この考案の一実施例であるテレビジ
ヨン受信機の選局装置を示す概略ブロツク図であ
る。図において、チヤネル数に対応して設けられ
た複数個の選局キー１のうちの１つがキーインさ
れると、それに応答して選局キーデコーダ２が、
選択されたチヤネル番号に対応した選局信号、た
とえばバイナリコードなど、を出力する。このと
き同時に、選局キーデコーダ２はチヤネル番号メ
モリ８へメモリ呼出信号を送り、メモリされてい
る現在受信中の局の情報をチヤネル判別回路９へ
出力させる。チヤネル判別回路９は、選局信号お
よびメモリからの出力に応答して、それら両者の
表わす局が一致するか否かを判別し、不一致の場
合にのみゲート１０を駆動して入力と出力とを接
続する。一方、ゲート１０の入力側には選局キー
デコーダ２が、出力側には同調電圧制御回路３お
よびチヤネル番号メモリ書き込み回路７とが接続
されており、したがつてゲート１０が駆動されて
入力と出力が接続された場合にのみ、選局信号が
同調電圧制御回路およびチヤネル番号メモリ書き
込み回路に送られることになる。このことは、現
在受信中のチヤネルと同一のチヤネルが選択キー
インされた場合には選局信号はゲートで阻止され
て以降の選局動作は行なわれないことを意味す
る。つまり、誤つて現在受信中のチヤネルと同一
のチヤネルが選局キーインされた場合には、選局
動作は自動的に中止されるのである。

現在受信中のチヤネルと異なつた新たなチヤネ
ルが選択された場合には、以下の順序で選局動作
が続行される。まず、チヤネル番号メモリ書き込
み回路７は、ゲートを通過してきた選局信号に応
答して、チヤネル番号メモリ８に記憶されている
旧チヤネル番号情報を新たなチヤネル番号情報に
書換える。一方、同調電圧制御回路３は、ゲート
を通過してきた選局信号に応答して、予め個々の
選局信号に対して設定してあつた同調電圧を電圧
同調回路４へ出力すると同時に、一定時間自動周
波数調整解除回路５および消音回路６を動作させ
る。電圧同調回路４は同調電圧制御回路３の出力
同調電圧に応答して電圧同調を行ない、テレビジ
ヨン受信機を選択されたチヤネルに同調させる。
これにより、新たな選局は終了する。

第３図は、第２図に示した実施例の変形を示す
概略ブロツク図である。構成において第３図の実
施例が第２図の実施例と異なるところは、ゲート
１０の設けられる位置についてのみである。すな
わち、第２図の実施例ではゲート１０は選局キー
デコーダ２と同調電圧制御回路３との間に設けら
れたが、この第３図の実施例ではゲート１０が同
調電圧制御回路３のすぐ後に設けられている。動
作において異なるところは２点である。１点は、
チヤネル番号メモリ書き込み回路７が、選択キー
インがあれば必ずこれに応答して動作することで
ある。したがつて、受信中のチヤネルが誤つて選
択キーインされた場合にもチヤネル番号メモリ８
の内容が書換えられるが、この場合は同一のチヤ
ネル番号情報への書換えが行なわれるので、実質
的には書換えが行なわれないのと同様である。新
たなチヤネルが選択キーインされた場合には、チ
ヤネル番号メモリ８の内容は新たなチヤネル番号
情報に書換えられる。もう１点は、同調電圧制御
回路が、選択キーインがあれば必ずこれに応答し
て同調電圧を発生し、かつ自動周波数調整解除回
路５および消音回路６を能動化する信号を発生す
ることである。しかし、受信中のチヤネルが誤つ
て選択キーインされた場合には、チヤネル判別回
路９およびゲート１０の前述の選択動作により同
調電圧および能動化信号はゲート１０で遮断さ
れ、そこで選局動作は中止される。したがつて以
上２点の動作上の相違はあるが、この第３図の実
施例は、実質的には第２図の実施例と異なるとこ
ろがない。したがつて、効果においても同様であ
る。

なお上記実施例では、受信機をテレビジヨン受
信機としたが、ラジオ受信機にも同様に応用で
き、上記実施例と同様の効果を奏する。

以上のように、この考案のよれば、受信中の局
と同一の局を選択キーインした場合には選局動作
が行なわれず、したがつて選局動作に伴つて動作
する自動周波数調整解除回路や消音回路が動作せ
ず、受信中の局と同一の局を誤つて選択キーイン
した場合の音声の途切れや、さらにテレビジヨン
受信機においては色ずれの発生を防止できるとい
う効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテレビジヨン受信機の選局装置
の一例を示す概略ブロツク図、第２図はこの考案
の一実施例であるテレビジヨン受信機の選局装置
を示す概略ブロツク図、第３図は第２図に示した
実施例の変形を示す概略ブロツク図である。 図において、１は選局キー、２は選局キーデコ
ーダ、３は同調電圧制御回路、４は電圧同調回
路、５は自動周波数調整解除回路、６は消音回
路、７はチヤネル番号メモリ書き込み回路、８は
チヤネル番号メモリ、９はチヤネル判別回路、１
０はゲートである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 受信機の受信局を選択する装置であつて、 受信局を選択する手段と、 前記受信局選択手段の選局に応答して選局信
   号を発生させる手段と、 前記選局信号の入力に応答して、前記選局信
   号に対応して予め定められた同調電圧を発生さ
   せる手段と、 前記同調電圧に応答して電圧同調を行ない、
   前記選択手段により選択された局に受信機を同
   調させる電圧同調手段と、 前記同調電圧の発生に応答して一定時間能動
   化される、自動周波数調整が行なわれないよう
   にするための自動周波数調整解除手段および受
   信機のスピーカから音声が出ないようにするた
   めの消音手段の少なくとも１つと、 前記選局信号発生手段に作動的に結合され
   て、受信中の局を表わす情報を記憶する手段
   と、 前記選局信号発生手段からの選局情報と前記
   記憶手段により記憶された情報とが一致するか
   否かを判別する手段と、 前記判別手段の一致出力に応答して前記自動
   周波数調整解除手段および消音手段の少なくと
   も１つの機能を不能化する手段とを備える選局
   装置。 (2) 前記記憶手段は、前記判別手段からの不一致
   出力に応答して、前記選局信号発生手段により
   発生された選局情報を記憶する、実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の選局装置。 (3) 前記不能化手段は、前記選局信号発生手段と
   前記同調電圧発生手段との間に設けられてそれ
   らの接続を遮断するゲートである、実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載の選局装
   置。 (4) 前記不能化手段は、前記同調電圧発生手段と
   前記自動周波数調整解除手段および前記消音手
   段の少なくとも１つとの間に設けられて、それ
   らの接続を遮断するゲートである、実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載の選局装
   置。