JPH01150497A

JPH01150497A - すみ肉溶接用低水素系被覆アーク溶接棒

Info

Publication number: JPH01150497A
Application number: JP31012787A
Authority: JP
Inventors: Isao Nagano; 長野　功; Kunihide Yamane; 山根　国秀; Naoaki Matsutani; 松谷　直明
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1987-12-08
Filing date: 1987-12-08
Publication date: 1989-06-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、溶接作業性および低温じん性の優れたすみ肉
溶接用低水素系被覆アーク溶接棒に関するものである。

〔従来の技術〕

現在、多種多様の被覆アーク溶接棒が製造されているが
、と−ド外観、形状および作業能率の観点から、すみ肉
姿勢溶接釦は５０キロＨＴ鋼を主体にｍｇｃｏ、　（Ｍ
ｇＯ）　−ＣａＦ、系の被覆アーク溶接棒が適用されて
いる。

例えば、特公昭６０−４５９９３号公報に示されるよう
にＭｇｃｏ、　（ＭｇＯ）　−ＣａＦ、系の被覆剤にＳ
ＩＣを添加することにより、耐ビット性、ビード形状お
よびビード外観が良好で溶接作業性の浸れた低水素系被
覆アーク溶接棒が知られている。しかしながら、この溶
接棒は作業性に重点をおいて設計されているために低温
におけるじん性を確保するためには、小人熱で多層溶接
した場合はともかく、大入熱溶接では初析フェライトが
大きく成長し粒内においても粗大化した組織となって低
温じん性が不足するという問題があった。

さらに、本発明者等は良好な低温じん性を得て、かつ優
れた溶接作業性を得るために研究を進め特開昭５９−４
９９７号、％開昭６２−１５６０９７号の発明を開示し
た。前者は、主にＴｉｅ、、炭酸塩、弗化物の量を規制
したものであり、後者は、さらに強膜酸剤とＳｉｎ、の
関係を限定したものであり、かなりの効果をみているが
十分満足できる結果が得られない面を残している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、低温じん性の良好な溶接金属が得られ、しか
もビード形状、ビード外観および溶接作業性が優れたす
み肉溶接用低水素系被覆アーク溶接棒を提供しようとす
るものである。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、前記のような従来技術から衝撃じん性の問題
を解決する手段としては溶接金属中に適量のＴｉ、Ｂ元
素を添加することによってミクロ組織を微細化させじん
性が改善できるということが知られている。本発明者ら
は溶接作業性に優れたＭｇ　ＣＯｓ　（Ｍｇ　Ｏ）　（
：　ａ　Ｆ、系被覆アーク溶接棒に微量のＴｉ、Ｂ元素
を添加し、じん性の改善研究を行なっていたところ溶接
金属のじん性がＴｉとＢの添加によって改善されるのは
他の条件がある一定のときだけであるということが明ら
かとなった。すなわち、ＭｇＣＯ３（ＭｇＯ）−ＣａＦ
、系被覆アーク溶接棒による溶接金属のじん性は他の被
覆系、例えばＣａＣ０，−ＣａＦ、系被覆アーク溶接棒
に比べると窒素の影響が極めて太き（、Ｔｉ−Ｂ系溶接
金属のじん性を確保するためには溶接材料の窒素量を極
力抑える必要があるという知見を得て本発明を行なった
ものである。

すなわち、本発明要旨とするところは重ｆ％でＭｇＣＯ
３：　３〜１４チ、　Ｔｉｅ、　：　７〜１６％、金属
弗化物：１〜１２チ、ＭｇＯ：４〜１７チ、Ｓｉｎ。

ニア〜２０％、　Ｆｅ酸化物および／またはＭｎ酸化物
：１〜５チ、脱酸剤：３〜１５チ、Ａｔ、０．：２〜８
％、鉄粉：１０〜５０％、Ｂ＋ン１０　ｇ、ｏｓの関係
を満すＢおよび／またはＢ、０３：　０．１〜２％。

残部は少くとも粘結剤を含有する被覆剤を窒素含有量が
ｓ　ｏ　ｐｐｍ以下である炭素鋼心細に被覆したことを
特徴とするすみ肉溶接用低水素系被覆アーク溶接棒であ
る。

以下に本発明になる被覆アーク溶接棒を上記構成とした
理由につき詳細に説明する。

〔作用〕

ＭｇＣＯ３は、ガス発生剤として作用し溶接金属を大気
から保護する効果を与えるものであり、ＭｇＣＯ３が３
重量％未満ではガス発生量が不足するので溶接金属中へ
の窒素が増加し、じん性が低下する。一方、１４重ｆ％
を超えるとスラグの粘性が増力口してビード外観が劣化
する他、アークが不安定になってアーク切れを生じるこ
とがある。

Ｔｉｅ、は、スラグ生成および粘性を調整しスラグの被
包性を高める機能の他、脱酸剤によって溶接金属中にＴ
ｉを還元させるために添加するのであって、Ｔ１０□が
７重量％未満ではその効果がなく、スラグ不足によって
凸ビード化と共にスラグはく離性、耐アンダカット性が
劣化する。

一方、１６重量％を超えるとスラグの流動性が増大して
スラグが先行しビード形状が劣化する。

金属弗化物としては（：：ａＦ、、　Ａ１Ｆ’、、　Ｍ
ｇＦ宏＋Ｎａ、ＡｊＦ、などが挙げられ、これらは単独
であるいは、２稽以上の複合で配合され得る。これらは
溶接金属の拡散性水素量を減少させると共に、ビットや
ブローホールの発生を防止する機能がある。１重量％未
満では上記機能が有意に発揮されず、拡散性水素量の増
大によって耐割れ性が低下し、また錆、油脂、ペイント
などによるピットやブローホールが発生し易くなる。一
方、１２重ｔ％を超えるとスラグの流動性が増大し凸ビ
ードになり易く等脚注も損なわれる。

ＭｇＯは、スラグ生成剤および粘性調整剤としての作用
があり、スラグの被包性を向上させる。

４重量％未満では、上記の効果が有意に発揮されず、ス
ラグの粘性不足によってアンダーカットが発生する。一
方、１７７重ｆｔを超えるとスラグの粘性が増大して被
包性が劣化しビード形状が凸形になる。

Ｓｉｎ、はスラグ生成剤および粘性調整剤としての作用
があり、特に粘性に大きな影響を与える成分で７重量％
未満ではスラグの流動性が不安定となりビード外観が悪
化したり、ビード形状が凸形になる。一方、２０重量％
を超えるとスラグが硬くなりはく離が著しく困難になる
他、酸性酸化物であるために塩基度が大幅に低下し溶接
金属のじん性が劣化する。

Ｆｅ酸化物および／またはＭｎ酸化物としては、Ｆｅｄ
、　Ｆｅ、Ｏ，、ＭｎＯ，ＭｎＯ，などが挙げられ、こ
れらは単独あるいは、２種以上の複合で配合され得る。

これらの酸化物に含まれる酸素は、溶融スラグ中で溶融
金属と接触反応してＣＯまたはＣＯ，ガスを発生し、多
孔質のスラグの生成を助長する。すなわち、多孔質のス
ラグは、溶融状態において内部に多量のガスを含有する
から見掛は上のスラグ量が増大し、また内部のガスによ
って溶融金属を押えるから、ビード形状を整える効果を
発揮する。１重−ｔチ未満では見掛はスラグ量の不足に
よって凸ビードが形成され易く、また被包性の低下によ
ってアンダーカットなどを起こし易（なる。一方、５重
ｆｔ　％を超えると見掛はスラグ量が増大しすぎるため
にスラグが先行しビード形状が劣化し、かつ酸素過剰に
なって脱酸不足によるプローホールが発生する。

脱酸剤としては、Ｓｉ、　Ｍｎ、　　Ｔｉ、　　Ａｔ、
　Ｍｇなどが挙げられ、脱酸剤としての機能と合金元素
としての機能を併有している。これら脱酸剤の添加量が
３重−１１１未満では、脱酸不足となるため溶接金属は
多孔質となりＸ勝性能が劣化する。

一方、１５重量％を超えると溶接金属に多量歩留まるた
め、溶接金属は硬化し衝撃じん性と耐割れ性の低下をき
たす。これら脱酸剤は単体で添加しても鉄合金或いはこ
れら元素同志の合金として添加することもできる。これ
ら脱酸剤の中では溶接金属の強度を調整する目〔もあっ
てＳｉとＭｎを主に使用するが、ＭとＭｇは本発明溶接
棒の主成分であるＴｉｅ、のｒｉより酸化物の生成自由
エネルギーが小さいためアーク雰囲気下でＴｉｅ、の一
部を還元し前記した如り、ＴｉＯとして溶接金属中に歩
留まらせミクロ組織を微細化する効果をもたらす。Ｔｉ
はＦｅ−Ｔｉ或いは他金属との合金形態で添加すると、
前述した通りＴｉＯとして直接溶接金属を微細化する働
きが期待できる他、後述するＢの酸化消耗を防ぎＢの働
きを効果的にする。

、Ｕ、Ｏ８は、前記Ｓｉｎ＊と同様スラグの粘性を調整
すると共にスプレーアークを形成してビードの平滑性を
高めるのに不可欠の成分であり、２重量％未満ではこれ
らの作用が有効に発揮されない。一方、８＊ｆｌｋ％を
超えるとアークが荒くなりてスパッタが増大し、ビード
が不均一になる。

鉄粉は、アーク安定性が向上すると共に＃！金属量の増
大によって溶接能率を高めることができるが、１０重量
ｓ未満では溶着量が不足してビード伸びが悪くなると共
に溶接能率が悪い。

一方、５０！ｉ％を超えるとアークの広がりが阻害され
、かつスラグの被包性が損なわれてビード形状が凸形に
なる。

Ｂおよび／またはＢ、０１としては、Ｂを単体またはＦ
ｅ、　　Ｔｉ、　　Ａｔ、　　Ｚｎ、　　Ｍｎ、　　Ｃ
ｒ、　　Ｍｏ。

Ｎ１などとの合金で添加するか或いは酸化物の形でＢ、
　０．に換算して添加するか、または金属と酸化物の両
者の形態で複合して添の口する場合には０．１Ａｔ％≦
Ｂ　＋　１／１０　Ｂ、０，５２重量％の関係を満足す
る範囲で被覆剤より添加する。上記範囲でＢおよび／ま
たはＢ、　Ｏ！を添加するとＢがオーステナイト粒界に
偏析し、粒界の自由エネルギーが低下する結果、初析７
ヱライトの生成は抑制され溶接金属の組織は微細化して
じん性が向上する。しかし、Ｂおよび／またはＢ、０．
の添７Ｊａ量が０．１重量％未満ではＢによる組織の微
細化効果が期待できない。一方、２重量％を超えるとＢ
が溶接金属に多量に歩留まるため硬化してじん性はかえ
って低下する。

更に、ＭｇＣＯ３（ＭｇＯ）　−ＣａＦ、系の被覆アー
ク溶接棒による溶接金属のじん性は窒素が１１００ｐｐ
を超すと著るしく劣化することがわかった。

すなわち、溶接棒の窒素は大部分が溶接金属に移行する
ため、溶接金属の窒素を下げるためには溶接棒の窒素を
下げなげればならないが、溶接棒の窒素の大部分は炭素
鋼６侮と被覆剤成分の鉄粉に不可避的に含有されている
が、特に、炭素鋼心線の窒素を低減させる必要がある。

本発明溶接棒では上記した成分を必須とする被覆剤を窒
素含量がｓ　ｏ　ｐｐｍ以下の炭素鋼心線に被覆するが
心線の窒素を５０　ｐｐｍ以下とした理由は第１図に示
す実験結果による。すなわち、窒素含有量が１３　ｐｐ
ｍ、　　２２　ｐｐｍ、　　４４１）ｐｍ。

４９ｐｐｍ、６０ｐｐｍ、７３ｐｐｍ、および９０　ｐ
ｐｍである炭素鋼心線を用いて重量％でＭｇＣＯ３１１
％、　　ＴｉＯｘ　１２　％、　ｃａＦ、　７　％、　
Ｍｇ０１２　％。

ＳｉＯ，９％、　ＭｎＯ，Ｚ５　％、　Ｍｅ　−Ｍｎ　
５　％、　Ａｌ　−Ｍｇ　（４０％Ａｔ−６０％Ｍｇ　
）　１．　ｓチ、Ｔｉｌチ。

Ａｌ、０．３％、鉄粉（窒量含ｔｌ　ＯＯｐｐｍ）　２
６％。

Ｆｅ−Ｂ（５％Ｂ）１０％からなる被覆剤を被情した溶
接棒５．０　ｍｌを試作して心線の窒素含有量と溶接金
属のじん性の関係を調査した。試験板はに３２Ｅの３２
［厚鋼板を５０９Ｖ開先に組立て、溶接電流２２０Ａ、
溶接入熱１９ＫＪ／６ｎの条件で溶接し、−４０℃にお
けるしん注と溶接金属中の窒素量との関係を明らかにし
た。第１図の実験結果から明らかなように炭素鋼心縁の
窒素量が増加すると溶接金属中の窒素量も比例的に増大
する。また、じん性は炭素鋼心線の窒素量が５０〜６０
　ｐｐｍの範囲で急激に劣化する。従って、じん性を確
保するためには心線の窒素は５０　ｐｐｒｌ’１以下で
なければならない。鉄粉の窒素量も前述した心線からの
窒素量を考慮して１００　ｐｐｍ以下のものを添加する
ことによって溶接金属中の窒素の鉄粉寄与率を抑え、溶
接金属の窒素を低下でき、じん性を向上させるのに望ま
しい。

次に実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。

〔実施例〕

第１表、第２表に示すように各攬成分組成の被覆剤に適
量の水ガラスを混入し、これを５嗜ｆＸ５５０ｍｔの炭
素鋼心線に被覆、乾燥し溶接棒Ａ−１〜Ａ−７，Ｂ−１
〜Ｂ−７を試作した。

これら試作棒の溶接作業性を調食し、更に、低温用鋼板
のＪＩＳ　５ＬＡ３３Ｂ　２５ｍｔを５０°のＶ開先に
組立て下向溶接を溶接電流２２０Ａ、溶接入熱１９　Ｋ
Ｊ／、で行ない溶接金属の成分と機械的住質を調査した
。

本発明列Ａ−１〜Ａ−７は何れも本発明の要件を充足す
る実施−ｊで、いずれも良好な溶接作業性と十分な強度
を示し、破面遷移温度も全て一４２℃以下であることが
ら切欠じん性も良好なことが確認できた。

比較例Ｂ−１はＭｇＣＯ３の添加量が多くアークが不安
定となり、アーク切れを生じ、またＣａＦ。

の添力日量が少なく耐ピツト性が劣った。さらにＵ、　
Ｏｊの添加量が多くスパッタが増大した。Ｂ−２はＴ　
ｉ　Ｏ，の添加量が多くスラグが先行しビード形状が劣
った。また、Ｂｔが少なすぎ、しかも窒素をｔ　ｉ　ｏ
　ｐｐｍと多く含有する鉄粉を５１重重量添カロしたた
め溶接金属の破面遷移温度は３℃と低じん性であった。

Ｂ−３はＳ１０．の添加量が少なくスラグの流動性が不
安定となり、またＦｅ、Ｏ，も少なく凸ビードとなった
。さらに、脱酸剤が多く溶接金属にこれら元素が多量歩
留まり、じん性は劣化した。Ｂ−４はＭｇＯの添カロ量
が多くスラグの粘性が増大し凸ビードになる。

また、鉄粉が少なく溶接能率が悪く、さらに窒素量の多
い心線を用いたため、遷移温度も良くなく０℃であった
。Ｂ−５はＭｇＣＯ３が少な（シールド不足のため窒素
が増加し、じん性が低下した。また、脱酸剤が少な（機
械的性質が劣り、さらに成、Ｏｓも少な（ビード外観が
劣った。Ｂ−６はＳｔＯ，の添加量が多くスラグはく離
が劣った。また、Ｂ、０３の添加量が多くじん曲が低下
した。Ｂ−７はＴｉｅ、の添７ＪＯ量が少なく溶接金属
中へのＴｉの還元量も少なくじん性が劣った。

また、ＣａＦ、が多くスラグの流動性が増大し凸ビード
になった。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の溶接棒は、低温じん性の良好
な溶接金属が得られ、かつ継手性能、溶接作業性等を満
足し、作業能率の向上かつ安全性に寄与することができ
たものであり、産業上の効果は極めて顕著なものがある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は炭素鋼心線の窒素量と溶接金属の窒素量および
じん性の関係を表わす図である。第１図鋼索鋼心線の窒素含Ｆｎ　（ｐｐｍｌ

Claims

【特許請求の範囲】１　重量％でＭｇＣＯ＿３：３〜１４％ＴｉＯ＿２：７〜１６％金属弗化物：１〜１２％ＭｇＯ：４〜１７％ＳｉＯ＿２：７〜２０％Ｆｅ酸化物、Ｍｎ酸化物の１種または２種以上：１〜５
％脱酸剤：３〜１５％Ａｌ＿２Ｏ＿３：２〜８％鉄粉：１０〜５０％下記の関係を満足するＢ、Ｂ＿２Ｏ＿３の１種または２
種：Ｂ＋１／１０Ｂ＿２Ｏ＿３が０．１〜２％、残部は少
くとも粘結剤を含有する被覆剤を窒素含有量が５０ｐｐ
ｍ以下である炭素鋼心線に被覆したことを特徴とするす
み肉溶接用低水素系被覆アーク溶接棒。２　鉄粉の窒素量が１００ｐｐｍ以下である特許請求の
範囲第１項に記載のすみ肉溶接用低水素系被覆アーク溶
接棒。