JPH01147018A - 鋳鉄の高周波焼入れ方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋳鉄の高周波焼入れ方法に係る。

（従来技術） 鋳鉄の高周波焼入れ技術は一般に検討例が少なく、通常
は例えば朝食書店発行、鉄鋼材科学に記載されているよ
うな鋼の焼入れ方法（高周波加熱後水冷または空冷を行
う）が適用されている。

（発明が解決しようとする問題点） 即ち、従来の高周波焼入れ方法としては、第３図及び第
４図に熱処理パターンで示すものがある。第３図に示す
方法は、ａのパターンに沿って高周波によって所定温度
に加熱した後、水冷するものである。この方法によれば
急冷するため焼入れ性が非常に良好である反面、非常に
もろい性質となりやすく、ｂのパターンにより焼もどし
を行っても靭性を大幅に高めることはできない。そのた
め、後で行われる機械加工の際、研摩割れ等が生じる。

一方、第４図に示す方法は、パターンＣに沿って所定温
度に高周波加熱した後、空冷するものであって、この場
合には徐々に冷却されるため、水冷の場合のようなもろ
い性質にはならないが、組織が完全にオーステナイトか
らマルテンサイトに変態するには約１日を要し、そのた
め未変態組織を有する不安定な状態、すなわち残留オー
ステナイトが存在する不安定な状態で研摩されるため、
研摩割れを生じやすい。

（問題解決のための技術的手段） 本発明は上記の問題点を解決するために、材料を所定の
温度まで高周波加熱し、次いで空冷し、マルテンサイト
変態点直上で急冷することを特徴とする特 （作　用） 空冷によって比較的靭性に富むパーライト、トルースタ
イト等を析出させることができ、またマルテンサイト変
態点直上で水により急冷することにより未変態組織は安
定したマルテンサイト組織となり、残留オーステナイト
が存在しないので、焼入れ処理後直ちに研摩加工を施し
ても研摩割れを生じるようなことはない。

（実施例） 第１図は本発明による熱処理パターンｄを示している。

材料を変態点以上の焼入れ温度まで高周波加熱し、次い
で空冷によって冷却を開始するところまでは実質的に従
来の高周波加熱・空冷の焼入れ法と同様である。本発明
は空冷によって材料ＰＨ度がマルテンサイト変態点直上
（３００〜４００℃）（Ｐ点）に至ったとき水冷に切換
える。第２図に示す冷却変態線図においては本発明の冷
却曲線はＡで示されており、空冷の段階では意識的にパ
ーライト域を通過させている。そして、マルテンサイト
変態点直上におけるＰ点、即ち約３００〜４００°Ｃの
温度に至ったとき、水にて急冷することにより、その時
点での未変態組織は曲線Ａ、を辿ることになり、安定し
たマルテンサイト組織となる。

従って、焼入れ後の材料は靭性に富み、且つ直ちに機械
加工可能である。

因みに、従来の水冷法の場合には第２図の線図において
、曲線Ｂを辿り、また空冷法の場合は、Ｐ点までは本発
明と同様であるが、その後は曲線Ａ２を辿り、未変態組
織が安定したマルテンサイト組織になるまでには相当の
時間を要する。

焼入れ材料が例えば自動車のホイールを支持するハブで
ある場合、焼入れ時にその局部に大きな残留応力を生じ
、強度の低下を招きやすいが、その場合には第１図のパ
ターンｅに示すような焼もどし処理を行うことにより、
焼入れ歪が除去され、所要の機械的性質（強度）が得ら
れる。

（効果） 本発明によれば下記のような効果を得ることができる。

（１）鋳鉄に安定した硬度の高周波焼入れができる■比
較的靭性に富む高周波焼入れ組織となる。

（３）研摩割れの発生を回避できる。

（４鋳鉄への高周波焼入れの適用技術が拡大する■焼入
れ後直ちに研摩加工可能であり、部品の製作速度を高め
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法による熱処理パターンを示すグラフ
、 第２図は本発明による冷却曲線と従来方法による冷却曲
線を対比して示す変態線図、 第３図は従来の水冷による焼入れ方法の熱処理パターン
を示すグラフ、 第４図は従来の空冷による焼入れ方法の熱処理パターン
を示すグラフである。 代理人弁理士　　１）代　然　治 第１図 第２図 え、　　　　　　　　　　　　−時闇

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 材料を所定の温度まで高周波加熱し、次いで空冷し、マ
   ルテンサイト変態点直上で急冷することを特徴とする、
   鋳鉄の高周波焼入れ方法。