JPH01147001A

JPH01147001A - 金属クロム成形体成形用組成物

Info

Publication number: JPH01147001A
Application number: JP62301522A
Authority: JP
Inventors: Tomoyuki Oikawa; 智之及川; Tsutomu Kuniya; 勉國谷; Koichi Hanawa; 浩一花輪
Original assignee: Tosoh Corp
Current assignee: Tosoh Corp
Priority date: 1987-12-01
Filing date: 1987-12-01
Publication date: 1989-06-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は金属クロムの成形体を作製する際の成形用組成
物に関する。

［従来技術および問題点］従来、金属クロム粉末を成形し、クロムの成形体を作製
する方法としては、加圧成形法、溶融鋳込み成形法、加
熱押出し成形法等が用いられてきた。

しかし本来、金属クロムは塑性変形能に乏しく、また、
酸素、窒素ガス等に対して、極めて活性な性質のため、
これの成形体の製造には、装置面でも複雑となり、従っ
て上記成形法ではコスト面でも難があり又、複雑形状の
成形が難しい上、歩留りも悪く、成形体の大量生産が極
めて困難であった。

［発明が解決しようとする問題点］本発明はかかる問題点を解消し、効率良く金属クロム成
形体を得るための成形用組成物を提供するものである。

Ｅ問題点を解決するための手段］本発明者等は、金属クロム粉末とバインダーを混合する
ことによって同粉末に熱流動性を持たせた組成物とし、
これを例えば、射出成形法によって成形体としたものを
用いることにより、効率よく複雑形状の金属クロム成形
体を得ることを見出たし、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は平均粒径０．１〜１５０μｍの金属
クロム粉末７０〜９５％　（重量％、以下同じ）とこれ
の結合剤（バインダー）からなる金属クロム成形体成形
用組成物に関するものである。

以下、本発明の金属クロムの成形体成形用組成物につい
て説明する。

本発明で用いる金属クロム粉末は、平均粒径０．１〜１
５０μｍの粉末が使用できるが、この粒径が０．１μｍ
より小さいものは、工業的に粉末の製造か難しく、また
１５０μｍより大のものではこのものの脱脂、焼成が困
難となる。本発明では、更に成形性などの面で好ましい
粒径範囲は、０．１〜４０μｍの粉末を使用することで
ある。

また、組成物中の金属クロム粉末の含有量が７０％より
少ないと、成形用組成物の焼成前の脱脂等の処理の際に
形状維持が困難となる場合があり、又、９５％より大で
は、組成物の流動性が悪くなりこのものを成形する上で
好ましくない。

本発明は、前記クロム粉末とバインダーを含んでなるこ
とが特徴であるが、ここで用いるバインダーは、金属粉
末の成形性の点、及び、成形体の形状保Ｙ！ｊのために
、熱可塑性樹脂止、ろう材からなるものを用いることが
好ましい。

また更に、このものに脂肪酸を添加すると、組成物の粘
性を、向上させること、静止摩擦係数を小さくすること
、バインダーの分散安定性を向上させること等の面で好
ましい。

ここで用いる熱可塑性樹脂は特に限定はしないが、ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチルセル
ロース、硝酸セルロース、ポリメタクリル酸メチル１、
ポリブチルメタクリレート等が用いられ、これらのうち
から１種以上を選択して使用することができる。

又、同じくろう材としては、鉱物系の石油ろう、天然ろ
う、ポリオレフィン系の合成ろう等があり、パラフィン
ワックス、ポリエチレンワックス等が好ましく、これら
のろう材のうち１種以上を選択して使用することができ
る。

更に、同じく脂肪酸は、同等限定はないが、沸点が１５
０℃以上のもの例えばステアリン酸、パルミチン酸等が
好ましく、これらの脂肪酸のうち１種以上を選択して使
用することができる。

本発明に於いて用いるバインダーは、上記した各成分を
混合した混合物として用いるが、ろう材に熱可塑性樹脂
１０〜６０％、脂肪酸を０〜ｌＯ％を含んで成ることが
好ましい。

前記混合物の成分が前記範囲外で、特に熱可塑性樹脂を
必要以上用いると、組成物を成形した際、成形物の表面
に「脹れ」が生ずるなどして好ましくなく、又、相対的
にろう材の量が多くなるので、組成物の流動性が低下す
る。

又、脂肪酸の添加による効果を得るためには、１０％以
下で充分である。

又、混合物の１２０〜１５０℃における流動性（ＭＰＲ
）（ＪＩＳ　Ｋ　７２１０による）がｌｏｏｇ／ｌ１ｌ
ｉｎ以上になるように各成分を配合にすることによって
、金属クロム粉末混合物の成形を一層容易にすることが
できる。

以上述べたバインダー、金属クロム粉末とを混合して成
形用組成物を得る。

前記混合物の混合方法は特に制限されないが、−例とし
て加圧ニーダ等を用いて混合し、混合後、例えば射出成
形機を用いて目的とする形状、即ち、金属クロム成形体
に関連する形状、に成形し、本発明の成形体用組成物と
する。

この際の成形条件は特に制限されないが、加熱温度は用
いる結合剤の種類にもよるが、それらの融点以上で、又
、射出成形法を用いる場合射出圧力は２００〜１５００
ｋｇ／　ＣＦ／ｌである。

得られた成形体用組成物は、加熱等により結合材を除去
するなどの前処理の後通常の方法で焼結し金属クロム成
形体とすることが出来る。

［発明の効果］本発明の成形用組成物は比較的容品に目的とする形状で
得ることが出来、これを用いることにより、金属クロム
の成形体を容易に得ることが出来る。又、従来コスト面
で問題となっていた機械加工を最小限に押えることがで
きるので歩留りも向上し、経済的にも優れた材料を提供
することが可能となる。

［実施例］以下、本発明の実施例について説明する。

本発明は、この実施例に同等限定されるものではない。

実施例１平均粒径３μｌの金属クロム粉末９７７．５ｇに、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体を３２．５　ｇ　、ポリブチ
ルメタクリレートを２０．５ｇ、ジブチルフタレートを
７．０ｇ、及びパラフィンワックス４２．０ｇ、　ラバ
インダーとして加え、加圧式ニーダ法を用い、１３０°
Ｃにて９０分間混合した。、これを冷却後直径３ｍｍ程
度のペレット状に粉砕し、成形材料とした。

成形材料のＭＰＲ値をＪＩＳ　Ｋ−７２１０に準じて、
メルトインデクサ−にて、荷重を５ｋｇで測定したもの
を表−１に示す。

次いで上記成形材料の成形に際しては、日清樹脂（株）
製のインラインスクリュー式の射出成形機ＰＳ−４０１
Ｅ−５ＡＳＥを使用した。

成形は加熱筒温度を１６０℃にして金型を水冷し、射出
圧力を８５０ｋｇｆ’　／ｃｄの圧力で射出成形をおこ
なった。形状は入口内径１０ｆｆｌＩＩ１１同外径１８
ｍｍ、出口内径２ＩＩｌｆｆｌ、同外径ＬＯｍ＋Ｉｌの
円錐形ノズル形状のものを成形した。

この射出成形後の成形体において、成形体の表面を光学
顕微鏡で観察した結果ウェルドマークの発生は見られな
かった。

また、内部をＸ線により観察したが、亀裂、内部空孔等
の欠陥は認められなかった。

更に、このものを熱風乾燥品中にて、２℃／ｈｒで４５
０℃まで加熱して脱脂を行なった。更に水素雰囲気中１
６００℃、１ｌｉｒで焼結して得られた成形体は、相対
密度９５％のものであり、充分使用に耐えるものであっ
た。

表−１実施例２平均粒径３０μｍの金属クロム粉末８００ｇに、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を３４゜５ｇｓポリブチルメタ
クリレートを３２．５ｇ、ジブチルフタレートを２．２
　ｇ、ステアリン酸を６．．５ｇ、及びパラフィンワッ
クス３２．３ｇ、をバインダーとして加えたものを用い
た以外は、実施例１と同様に成形した。

得られた成形体は、ウェルドマーク、亀裂等の欠陥は見
られず、更に実施例１と同様に焼結した結果、相対密度
９３％のものであり、充分使用に耐えるものであった。

特許出願人　　　東ソー株式会社手続補正書昭和６３年　２月（６日

Claims

【特許請求の範囲】１）平均粒径０．１〜１５０μｍの金属クロム粉末７０
〜９５重量％と、これの結合剤（バインダー）との混合
剤からなる金属クロム成形体成形用組成物。２）結合剤が、ろう材に熱可塑性樹脂の１種以上を１０
〜６０重量％、脂肪酸を０〜３０重量％含んでなるもの
である特許請求の範囲第１項記載の成形用組成物。３）金属クロム粉末と、結合剤混合物が１２０〜１５０
℃におけるＭＦＲ値（ＪＩＳＫ７２１０に規定された方
法による）が１００ｇ／ｍｉｎ以上としたものである特
許請求の範囲第１項又は第２項記載の成形用組成物。