JPH0114576Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動組立機等において、組付すべ
き部品を供給する装置、特に部品整列供給装置の
先端付近で、所要数の部品を所定の位置へ供給位
置決めする部品供給装置に関するものである。

第１図は従来の部品供給装置を示す平面図であ
り、図において、１は部品整列供給装置、２はこ
の部品整列供給装置の先端に接続する固定シユー
ト、３は上記部品整列供給装置１から固定シユー
ト２へ供給された組付けられる部品、４は上記固
定シユート２の先端に接続する位置決めブロツ
ク、５は上記固定シユート２に設けられた瀬切り
棒、６はこの瀬切り棒を駆動するアクチユエータ
である。

次に動作について説明する。部品整列供給装置
１から固定シユート２へ連続的に供給された複数
の部品３を、固定シユート２の上でアクチユエー
タ６により瀬切り棒５を前進させることにより、
所定の位置決めブロツク４へ送り出し、所定の状
態に位置決めする。この際瀬切り棒５が前進する
ことにより、次の部品３ａが部品３の位置へ入り
込むことを防止している。次に瀬切り棒５が後退
すると、部品３ａは部品３の位置へ送り込まれ、
動作を完了する。

従来の部品供給装置はこのように機械的にアク
チユエータ６により駆動される瀬切り棒５により
部品３を分離していたため、固定シユート２より
位置決めブロツク４への送り出しのスピードアツ
プに限界があつた。また瀬切り棒５が次の部品３
ａのストツパーも兼ねているため、瀬切り棒５が
部品３の位置決めブロツク４への送り出しを完了
しても、後退しないかぎり部品３ａは部品３の位
置へ送り込めず、瀬切り棒５の後退時間分だけ時
間ロスが発生した。また、瀬切り棒５は場合によ
り潤滑油等を必要とすることがあるのに対し、部
品３はこれらを嫌うこともある。さらに瀬切り棒
５とアクチユエータ６が、後方へ大きく突き出し
てスペースのロスも大きく、またそのストローク
にも限界があつた。さらに動作を高速化するため
瀬切り棒５の後退スピードを上げると、部品３と
瀬切り棒５との間が真空状態に近くなり、位置決
めブロツク４から部品３が引き戻されることもあ
つた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたものであり、空気圧を使用
することにより、構造が簡易であり、高速で時間
ロスもなく、かつコンパクトで無用の油分等を必
要としない部品供給装置を提供することを目的と
している。

以下、この考案の一実施例について説明する。
第２図は実施例の平面図であり、図において、１
〜４は第１図と同一または相当部分を示す。７は
固定シユート２に設けられた瀬切りエアー吹出
口、８は同じく固定シユート２に設けられたスト
ツパー用エアー吹出口である。

上記のように構成された部品供給装置におい
て、部品整列供給装置１から固定シユート２へ連
続的に供給されてくる部品３に対し、瀬切りエア
ー吹出口７およびストツパー用エアー吹出口８よ
り同時に圧縮空気を送り出し、先端部の部品３を
位置決めブロツク４へ圧送する。この時、固定シ
ユート２上の他の部品３ａに対してはストツパー
用エアー吹出口８より圧縮空気が送られ、部品３
ａは固定シユート２の端面に押しつけられるか、
やゝ逆戻りされる形となり、部品整列供給装置１
の送り力に打ち勝つて部品３ａの部品３の位置へ
の送り出しが防止されることとなる。

部品３の位置決めブロツク４上への圧送が完了
した時点で瀬切りエアー吹出口７およびストツパ
ー用エアー吹出口８からの圧縮空気の吹出しを停
止すると、部品３ａは直ちに部品３の位置へ送り
込まれ、１サイクルの動作を完了する。

なお、上記実施例では位置決めブロツク４を用
いているが、組立てられる製品本体でもよく、同
様の効果を奏する。また瀬切り吹出口７とストツ
パー用エアー吹出口８とは別々の圧縮空気源で駆
動されてもよい。さらに部品整列供給装置１の送
り力が小さい場合は、ストツパー用エアー吹出口
８を廃止し、第３図に示すように、瀬切り吹出口
７を部品３ａの送り出し方向に対し角度αだけ傾
けて設けるだけでもよく、これにより部品３を圧
送するとともに部品３ａの送り込みを阻止するこ
とができる。さらにストツパー用エアー吹出口８
は、固定シユート２上の他の部分に設けてもよ
い。

以上のように本考案によれば、圧縮空気により
直接部品３を固定シユート２上より位置決めブロ
ツク４へ送り出すため、そのスピードはアクチユ
エータ使用時に比べ数倍に上がり、次の部品３ａ
も部品３が位置決めブロツク４へ到着すると同時
に圧縮空気の吹出しを停止することにより、固定
シユート２先端の部品３の位置へ送り込めるため
時間ロスもなくなり、従来のアクチユエータ６お
よび瀬切り棒５のような突き出し部分もなくなつ
てスペースも最小とすることができ、送りストロ
ークにも制限がなくなる。このため構造が簡略化
され無用の潤滑油も使用することなく高信頼性の
もとに部品供給を行うことができる。さらに位置
決めブロツク４に部品３が到着と同時に圧縮空気
を停止するだけで次の部品３ａを送り込むため、
従来の瀬切り棒５による部品３の引き戻しのよう
な事態も皆無となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の部品供給装置を示す平面図、第
２図はこの考案の一実施例による部品供給装置を
示す平面図、第３図はこの考案の他の実施例を示
す一部の平面図である。 １……部品整列供給装置、２……固定シユー
ト、３，３ａ……部品、４……位置決めブロツ
ク、５……瀬切り棒、６……アクチユエータ、７
……瀬切り用エアー吹出口、８……ストツパー用
エアー吹出口。尚、図中、同一符号は、同一また
は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 部品整列供給装置と、Ｌ字形状をなし、この
   部品整列供給装置から直線状に整列した状態で
   上記Ｌ字形の一辺から部品を受け入れ上記Ｌ字
   形の屈折部にて先端部の部品を保持する固定シ
   ユートと、この固定シユートの先端部の部品を
   上記Ｌ字形の他辺方向に圧送し、かつこの先端
   部の部品に後続する部品を上記固定シユート内
   面に押しつけ保持させるように上記圧送時のみ
   上記固定シユート内の先端部の部品およびこの
   先端部の部品に後続する部品に向けてほぼ同時
   に圧縮空気を導入する手段を備えたことを特徴
   とする部品供給装置。 (2) 圧縮空気を導入する手段は、先端部の部品を
   圧送する瀬切り用エアー吹出口と、上記先端部
   の部品に後続する部品を固定シユートに押しつ
   けるストツパー用エアー吹出口であることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   部品供給装置。 (3) 圧縮空気を導入する手段は、先端部の部品を
   圧送するとともに、上記先端部の部品に後続す
   る部品の送り込みを阻止するように、部品の圧
   送方向に対し上記後続する部品が供給される方
   向に傾斜して設けられた瀬切り用エアー吹出口
   であることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の部品供給装置。