JPH01145006A - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は歯茎を傷めることなく、歯垢を効果的に除去す
ることのできる山ブラシに関する。

〔従来の技術〕

歯科の三大疾患であろう蝕と歯周病は、ともに歯垢に原
因があることが最近解明され、その結果、上記疾患を防
止する為にはスフランピング法４ａびにフォーンズ法や
バス法など、歯ブラシの毛先を活用して歯垢を効果的に
除去できるブラッシング法を行うことが好ましいことが
判明した。そして、これらブラッシング法では毛先が歯
茎に比較的強い押圧力を与えながら接触することから、
従来これらブラッシング法を目的として開発された歯ブ
ラシの植毛部には、歯茎に傷を与えることを防止すべく
、比較的柔らかい毛や細い毛を用いている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、最近、歯面に圧力センナ−を装着して毛
の太さとブラッシング圧及び歯垢除去効果との相関関係
を測定する研究がおこなわれた結果、毛は太いほどブラ
ッシング圧は高く、そして１ヨ１垢除去効果も優として
いることがわかった。このことから歯垢除去という本来
の目的からすれば毛は太くしてプランジング圧を高める
ことが好ましいことがわかるが、他面、歯茎のｔｆｌ傷
を防ぐ為には毛は細い方が好ましいという事実もあり、
これら両者は相矛盾する関係にあった。この矛盾した関
係を解消する一手段として、細い毛を用いながらも植毛
密度を高くすることによってブラッシング圧を増すとい
う方法が考慮されるが、この方法を実現するためには植
毛台に穿設される植毛穴の直径を大きくするか、若しく
は植毛穴のピッチを密にする必要があり、植毛穴の直径
を大きくした場合には、毛束の怒触が硬く使用感が悪い
という問題が、また植毛穴のピッチを密にした場合には
植毛台が機械疲労や化学的作用により割れやすいという
問題があり、そしていずれの場合にも植毛穴間の間隙が
狭い為に歯ブラシを使用した後の水切れが悪く不衛生に
なりやすいという問題もある。

本発明者はこれら問題点を７１￥消する為に毛束を傾斜
させることを考えついた。従来毛束を傾斜させること自
体は実公昭５４−３１０９５号、実開昭４９−１２１７
６５号及び実開昭４７−３９７２号等により開示されて
いるが、これらはプランジング圧を高めることを目的と
するものではなく、したがってその構成もブラッシング
圧を高めるには不適当であった。そこで本発明者は植毛
部において傾斜させる毛束の位置やその傾斜方向を検討
した結果、本発明に至ったものである。

〔課題を解決するだめの手段］ 本発明は、歯ブラシのＩＬ２　＋４的強度や化学的強度
を劣化させないことは勿論のこと、歯垢除去効果が高く
、且つ歯茎をも傷めるおそれもない歯ブラシを提供する
ことを目的とするもので、その要旨とするところは、植
毛台のｌ＋力方向４列の植毛列を配して植毛部を構成し
、該植毛部の毛束のうち少なくとも外周に位置する全て
の毛束を植毛台の内側へ向かって傾斜させるとともに植
毛台の長さ方向先端部の少なくとも２行及び／又は後端
部の２行を植毛台の略中心に向かって傾斜させたことを
特徴とする歯ブラシにある。そして、植毛先端部の外周
の形成する面積を植毛基部の外周が形成する面積よりも
小さくするごとにより、植毛先端部での植毛密度を高め
んとするものである。尚、植毛列とは植毛部の長さ方向
に沿って長くされた植毛群を意味し、植巳行とは植毛部
のｒｊ１方向に沿って長くされた植毛群を意味する。

〔作　用］ このような構成の歯ブラシは、植毛基部での植毛密度を
増やすことなく、植毛先端部の植毛密度を高めることを
可能にしたので、細毛や柔毛を用いて植毛部を形成し、
この１′ねブラシを用いてスクラッピング法、フォーン
ズ法やハス法など歯ブラシのし先を活用するブラッシン
グ法を行った場合には、高いブラッシング圧と歯垢除去
効果が得られ、う蝕や歯周病等を予防するのに効果的で
あり、且つ毛束は柔らかいので力強くブラッシングして
も歯茎を傷めるおそれもないので、安心してブラッシン
グが行なえるものである。又、′植毛台の長さ方向先端
部の少なくとも２行及び／又は後０：ｉ；部の２行を植
毛台の略中心に向かって傾斜させているので、歯ブラシ
を長さ方向に摺動させたときにも歯面を強く刷ｔＭでき
るとともに、植毛部九０：１；部及び後端部を咬合面や
歯間に位置づけてプランジングすれば、これら部位に堆
積した歯垢を効果的に掻き出すことができる。

〔実施例〕

次に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する
。第１図、第２図は本発明にかかる歯ブラシの毛束の植
毛状態を示す説明図である。図中１は一般的な植毛台、
即ち植毛面を平坦に形成した植毛台であり、アクリロニ
トリル−スチレン共重合体（Ａｓ）、アクリロニトリル
−ブタジェン−スチレン共ｆｆ１合体（ＡＢ　Ｓ）　、
ポリプロピレン（ＰＰ）、セルロースプロピオネート等
のセルロース誘導体、ナイロン、ポリカーボネートーホ
リエチレン−テレフタレート共重合体（ＰＣ−ＰＩＥＴ
）、ポリカーボネート−アクリｌ」ニトリル−ブタジェ
ン−スチレン共重合体（ＰＣ−ＡＢＳ）、ポリメチルペ
ンテン、ポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）等のアク
リル酸系ポリマーを用いることができる。図中８１〜ａ
９、ｂ１〜１）ｌＯとして示すものは植毛穴であり、中
心線Ｘ−Ｘを挟んで対向側にも同様の植毛穴が穿設され
ており、植毛台の１１１方向に４列の植毛列を（ｊｌ成
している。尚、植毛状態は中心線Ｘ−Ｘで線対称である
ことから以下の説明では図中上半分についてのみ記載す
ることにする。

各植毛穴中に矢印で示すものは、各植毛穴に植立される
毛束の傾斜方向を示すもので、したがって植毛穴は、毛
束を前記方向へ傾斜させる為に植毛台１内奥から表面開
口に向かって該矢印と同方向に傾斜している。この植毛
穴に植立させる毛束の毛の材質としては、ナイロン、ポ
リエチレン−テレフタレート（ＰＩＦ、Ｔ）などのポリ
エステルや豚毛などの獣毛、ポリプロピレン（ｐｐ）や
ポリ塩化ビニリデンが用いられ、その長さは、大人の場
合で７ｍｍ＝１４ｍｍ、子供の場合で５　ｍｍ−１２ｍ
ｍとすること好ましいことがわかった。

第１図で示したものは、植毛部の毛束のうち外周に位置
する全ての毛束ｂｌ、ａｌ　＝ａ９．ｂｌＯを植毛台１
の中心Ｐに向かってそれぞれの傾斜角度を徐々に変化さ
せながら植立し、且つ前記外周の毛束）１１゜ａｌ　＝
ａ９．ｂｌｏによって囲まれた内側の毛束ｂ２〜ｂ９も
中心Ｐに向かってそれぞれの傾斜角度を徐々に変化させ
ながら植立した場合である。発明者は第３図に示した形
状の歯ブラシ台、即ち全長Ａ＝１７０　ｍｍ、植毛台の
長さＢ＝３２ｍｍ、植毛台とＣ１゛部の長さＣ＝６２ｍ
ｍ、植毛台の幅Ｄ＝１２ｍｍ、　ハンドルの幅Ｅ＝１３
ｍｍ、首部の幅Ｆ　＝　６　ｍｍ、植毛台及び首部の厚
みＧ　＝　５　ｍｍ、ハンドルの厚みＨ＝　６　ｍｍと
した歯ブラシ台を試験用歯ブラシ台とし、この歯ブラシ
台に直径０．２０ｍｍ　（デュポン社製　６．１２ナイ
ロン）の毛を用いて前記態様の植毛を施した後、名犬を
１１ｍｍに毛切りして毛端を揃えた試験歯ブラシを作製
した。そして、この歯ブラシを用いて前記傾斜角度を適
宜設定して植毛先端部の外周が形成する面積（以下、植
−し先端面積と称す）を変化させ、この面積と歯垢除去
効果の優劣の基ｉｔとなるプランジング圧との関係を測
定した。尚、植毛基部の外周が形成する面積（以下、植
毛基部面積と称す）は２．３４ｆ・ｍｌである。試験方
法は、感圧紙（富士フィルム社製　プレスケール　超低
圧り・イブ）上に、方ブラシ植毛先端部をあて、ｈ寡毛
台背面に７００ｇの荷重を３０秒間かけ、その後、歯ゾ
ラシを除去して感圧紙に生した発色点の面積を画像処理
装置を用いて一定のＩｆ、：（明条件下で計測するもの
とし、計測範囲は８ｍｍＸ８＋ｕｍの正方形の面積を対
象とした。第１表はその結果である。表中の面積比率（
％）は、植毛先端面積と植毛基部面積との比率を表し、
またブラッシング圧の相対値は、面積比率１００％の南
ブラシ、即ち全ての毛束が植毛台に対して垂直方向に植
立された歯ブラシのブラッシング圧を１としたときに対
する相対値を表している。

試験結果が示すようにブラッシング圧の相対値は面積比
率７０％で極大値を示し、その前後の６０％〜８０％の
範囲内で比較的高い値を示すことが知見され、この範囲
を超えて面積比率が８５％以上の場合は植毛先端部の植
毛密度が低い為にブラッシング圧が低く、他方、５５％
以下の場合は毛束の傾斜角度が大きい為に毛先に作用ず
ろブラッシング圧が低くなる傾向があることが知見され
た。したがって植毛部は植毛先端面積が植毛基部面積に
対して５５％〜８５％の範囲内に入るようにその毛束の
傾斜角度を設定することが好ましいことがわかった。

次に本発明者は、歯垢除去効果に優れた植毛部の更に具
体的な態様を特定すべく、以下の試験を行った。この試
験では植毛穴の態様並びに毛の材質、太さ及び名犬の全
てが前試験と同じであって且つその面積比率を前試験で
最も高いブラッシング圧を示した７０％±５％の範囲内
に設定したものを用い、この植毛部を前試験で用いた歯
ブラミノ台と略同形状であって全長Ａ＝１７５ｍｍ、植
毛台の長さＢ＝４０ｍｍ、植毛部と首部の長さＣ＝７０
ｍｍとした山ブラシ台に取付けて試験１°ｎブラシを構
成し、値毛基部面積を１．４　ｎに〜３．ＯａＩＹの範
囲で段階的に変化させて、各植毛基部の面積に対する歯
垢除去効果を測定した。この試験は５名の被験８による
１週間を一つの周期とした９週間にわたる繰り返し試験
であり、一種類の歯ブラシの試験期間に一週間を：’ｔ
’ｌり当て、次の週は別の歯ブラシの試験期間に割り当
てるというように各周期を繰り返し植毛基部面積の異な
る９種類の歯ブラシの使用試験を行うものである。そし
て各１週間の試験手順は、１０目は歯垢及び歯石の完全
な除去、２日目〜４日目迄は歯垢の再付着を行う為の柔
毛によるブラッシング、５０目〜６０目はフ゛ラッシン
グ中止、７０日は歯垢除去試験を行うものである。１日
日に歯垢と歯石の除去を行い、その後柔毛による歯垢の
再付着を行うのは、歯石の存在による歯垢の除去効果へ
の影音をなくし、純粋に歯垢の除去効果ののの測定を可
能にするためである。尚、歯垢除去試験は、先ず柔毛に
よるブラッシング中止後に歯垢付着量Ｒを測定し、この
後、試験集ブラシを用いてブラッシングを行って歯垢を
除去し、ブラッシング後の歯垢付着Ｈｓを測定する。そ
して（Ｒ−Ｓ　）　／Ｒ×１００の計算式で歯垢除去率
（％）を求めた。第２表はこの試験における５人の被験
者が各週間毎に使用した歯ブラシの種類を表したもので
、各欄内の数値は植毛基部面積（ｃ＋＋１　）を示して
いる。また第３表は、本試験の結果を表したもので、各
被験者毎の各歯ブラシを用いたときの歯垢除去率と各歯
ブラシの歯垢除去率の平均値が示されている。この試験
より歯垢除去率は植毛基部面積が２．６　ｃ＋Ａのとき
９５％という極めて優れた値を示し、１．６ｃＪ〜２．
８ｃｆＩの範囲で実用上行動な歯垢除去効果が得られる
ことが知見された。

これら、条件を満たす具体的な毛束の傾斜角度としては
例えば第１図に矢印で示された各毛束の傾斜方向に即し
て、毛束ａｌ、ａ９　、ｂｌ、ｂｌｏを６°、毛束ａ２
．　ａ８．　ｂ２．　ｂ９を５°、毛束ａ３．　ａ７．
　ｂ３．　ｂ８を４０、毛束ａ４．ａ６．ｂ４．ｂ７　
、毛束ｂ５．ｂ６を２°毛束ａ５を３°傾斜させること
などが実施例として示される。尚、傾斜角度はこれ以外
のものも採用されるが、植毛部内側に位置する毛束の傾
斜角度は、その外周に位置する毛束の傾斜角度よりも小
さくする必要かある。そして、前述したように本実施例
では１１７■記傾斜角度の植毛穴を穿設し、該植毛穴に
直尼を植設することで傾斜した植毛列を構成している。

以上のように、本発明にがかる歯ブラシは歯垢除ノミ効
果にイ■れ、例えば第１図に示した植毛穴を用いた場合
には、面積比率が５５％〜８５％の範囲内、特に６０％
〜８０％のＴ、ｎ凹円であって且つ植毛基部面積を１．
６　ｔ：＋ｄ〜２．８　（■６とした場合に最もイ３れ
た歯垢除去効果が得られることもわかった。以上の試験
結果は第１図に示した植毛穴についての値であるが、他
の実施例、例えば第２図に示した植毛穴についてもほぼ
同様の結果が得られることが推測される。

第２図は第１図における各毛束の傾斜方向を変更した場
合で、植毛穴ａ３〜ａ７、ｂ３〜ｂ８に植立される毛束
の傾斜方向を段階的に中心Ｐ方向へ向けるのではなく、
これら毛束を図示したように中心線ｘ−Ｘ方向へ向ける
ことで、中心線Ｘ−ｘを挟んで反対側に植立される植毛
列と対向傾斜させた場合である。尚、図示しないがｂ３
〜ｂ８に植立される毛束は直立させることも可能である
。

以上第１図、第２図に示した態様以外にも、植毛部の毛
束のうち少なくとも外周に位置する毛束の全てが植毛台
１の内側へ向かって傾斜しており、且つ植毛台長さ方向
先端部の少なくとも２行及び／又は後端部の２行を植毛
台の略中心に向けたものであれば他のものも適宜採用さ
れる。

このような構成の山ブラシを用いて、スクラッピング法
並びにフォーンズ法やハス法などの毛先を使ったブラッ
シング法を行えば、高いブラッシング圧と歯垢除去効果
が得られ、しかも植毛基部の植毛密度を高めることなく
植毛先端部の植毛密度を高めることができるので、プラ
ンジング感に優れ、且つ歯茎に傷を与えるおそれの全く
ないブラッシングが可能となるものである。そして植毛
先端面積を小さく設定するのに際し、植毛基部の植毛穴
は近接させる必要がなく、したがって植毛台１の機械的
強度が劣化することもない。又、使用後の水切りも悟れ
ていることから、歯ブラシを清へ１８に保つごともでき
る。更に植毛台長さ方向先端部の少なくとも２行及び／
又は後端部２行を植毛台の略中心に向りて傾斜させてい
るので、歯ブラシを長さ方向に１２７動させたときには
歯面を力強く刷掃できるとともに、植を部の長さ方向先
端部及び後端部を咬合面や山間に位置づけてブラッシン
グすれば、これら部位に堆積した歯垢を効果的に掻き出
すことができるのである。

第１表 〔発明の効果〕 本発明にかかる歯ブラシは、植毛台の巾方向に４列の植
毛列を配して植毛部を構成し、該植毛部゛の毛束のうち
少なくとも外周に位置する全ての毛束を植毛台の内側へ
向かって傾斜させるとともに植毛台の長さ方向先端部の
少なくとも２行及び／又は後端部の２行を植毛台の略中
心に向かって傾斜させたので、植毛基部の植毛密度を高
めることなく植毛先端部の植毛密度を高めることが可能
であり、細い毛や柔らかい毛を用いた場合にも優れたブ
ラッシング圧を実現できるので、この歯ブラシを用いて
スクラッピング法並びにフォーンズ法やバス法など、歯
ブラシの毛先を活用するブラッシング法を行えば、歯茎
を傷つけることなく歯垢を効果的に除去することができ
て、う蝕や歯周病などを予防するのに効果的である。又
、植毛台長さ方向先端部の少なくとも２行及び／又は後
端部２行を植毛台の略中心に向けて傾斜させているので
、歯ブラシを長さ方向に摺動させたときには歯面を力強
く刷掃できるとともに、植毛部の長さ方向先端部及び後
端部を咬合面や歯間に位置づけてブラッシングずれぽ、
これら部位に堆積した歯垢を効果的に掻き出すことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にがかる歯ブラシの植毛穴の一実施例を
示す説明図、第２図は本発明にがかるｔ’！７ブラシの
植毛穴の他の実施例を示す説明図、第３図（イ）、（ロ
）は試ｊ倹に用いたｍブラシ台の形状を示す説明図であ
る。 ｌ：植毛台、 ａ１〜ａ９、ｂ１〜ｂ１０＝植毛穴。 特許出願人　　ザンスクー株式会社 代理人　　弁理士　杯　原　忠　義 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）植毛台の巾方向に４列の植毛列を配して植毛部を構
   成し、該植毛部の毛束のうち少なくとも外周に位置する
   全ての毛束を植毛台の内側へ向かって傾斜させるととも
   に植毛台の長さ方向先端部の少なくとも２行及び／又は
   後端部の２行を植毛台の略中心に向かって傾斜させたこ
   とを特徴とする歯ブラシ。 ２）植毛部を構成する４列の毛束のうち、内側２列の毛
   束列をそれぞれ対向傾斜させてなる前記特許請求の範囲
   第１項記載の歯ブラシ。 ３）植毛部を構成する４列の毛束のうち、内側２列の毛
   束列を構成する各毛束を直立させてなる前記特許請求の
   範囲第１項記載の歯ブラシ。 ４）植毛台としては植毛面が平坦なものを用いてなる前
   記特許請求の範囲第１項、第２項又は第３項記載の歯ブ
   ラシ。 ５）植毛部外周に位置する全ての植毛穴を、植毛台内側
   へ向けて傾斜させてなる前記特許請求の範囲第１項、第
   ２項、第３項又は第４項記載の歯ブラシ。