JP4570293B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のブリッスルからなる毛束が植毛台に複数植毛された歯ブラシ及び毛束の植毛方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
歯ブラシは、複数のブリッスルからなる毛束を、平線植毛や融着植毛等によって植毛台に形成された植毛穴に複数植毛固定することにより形成される。また、歯ブラシには、比較的平滑な歯面に対する良好な清掃性と共に、歯間部等の入り組んだ部位に対する良好な清掃性も求められていることから、これらの部位を効果的に刷掃することが可能な歯ブラシとして、先端を斜めにカットした毛束を歯ブラシの長手方向に連設して配置することにより、毛束の先端を連ねた面が鋸刃状の山形となった、いわゆる山切りカットされた歯ブラシが知られている。
【0003】
しかしながら、山切りカットされた従来の歯ブラシによれば、加工のしやすさ等から、各毛束の先端は直線状に斜めにカットされているため、湾曲する面となっている歯面と各毛束の先端面とは点接触に近い接触状態となり、特に歯間部で山形形状による刷掃効果が十分に発揮されないばかりか、犬歯や臼歯等の、曲率の小さな曲面からなる歯面を有する歯に対しては、毛先が歯面にきちんと当たらないためフィットし難く、また歯間部に毛先が入り込み難いことから、磨き残しが多くなると共に、う蝕の発生を効果的に防ぐことができなかった。
【0004】
本発明は、曲率の小さな歯面を有する歯に対しても毛先を容易にフィットさせることができると共に、歯間部に毛先を十分に入り込ませて刷掃効果を十分に発揮させることのできる歯ブラシ及び毛束の植毛方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のブリッスルからなる毛束が植毛台に複数植毛された歯ブラシにおいて、前記毛束の少なくとも一部が、歯ブラシの長手方向に2mm以上の長さを有する植毛穴に植毛されて当該長手方向に2mm以上の巾を有しており、かつ該毛束の先端は、根元部側に凹となった円弧状の先端湾曲面を介して当該長手方向の片側に傾斜している歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
本発明の歯ブラシによれば、長手方向に2mm以上の巾を有する毛束の先端が、根元部側に凹となった円弧状の先端湾曲面を介して当該長手方向の片側に傾斜しているので、刷掃時に、毛束の先端湾曲面は、これと同じような曲率の湾曲面となった歯面に略沿って配置され易くなり、これによって、毛束を構成するブリッスルの毛先は、相当の領域にわたって歯面にきちんと当たることが可能になり、毛束の先端による歯面へのフィット感を向上させると共に、毛束の先端は歯面の湾曲面に沿って側端部の深い位置まで容易に侵入することができるので、隣接する歯の側端部との間の歯間部にブリッスルの毛先を十分に入り込ませて、刷掃効果を向上させることが可能になる。
【0007】
なお、先端湾曲面の曲率半径は1.8〜3.0mmとすることが好ましい。先端湾曲面の曲率半径を1.8〜3.0mmとすることにより、大小様々な曲率で湾曲する歯面を備える複数の種類の歯に対する中間的な曲率の湾曲形状を、先端湾曲面が備えることになり、これによって、毛束の先端を円弧状の湾曲面としたことによる作用効果を効率良く発揮させることが可能になる。
【0008】
また、本発明の歯ブラシによれば、前記円弧状の先端湾曲面を備える毛束を、前記植毛台の両側部に沿って前記長手方向に複数設けることにより、歯間部により入りやすく、歯と歯茎の境目にも毛先がさらに当たりやすくなり、虫歯予防効果に加え、歯周病の予防が可能になる。
【0009】
さらに、本発明の歯ブラシによれば、前記先端湾曲面を、前記長手方向に隣り合う各一対の毛束において相反する向きに傾斜させれば、一対の先端湾曲面によって両側から包み込むようにして歯面を覆うことのできる大きさの凹部が毛束の先端に形成されることになり、この凹部によって、刷掃時に、さらに広範囲に亘って毛束の先端を歯面に沿って同時に接触させることが可能になる。
【0010】
なお、長手方向に例えば8mm以上の長さを有し、先端を根元部側に凹となるように円弧状に陥没させて得られた略半円以上の先端湾曲面を備える毛束を、植毛台に植毛しておくことにより、上述と同様の、両側から包み込むようにして歯面を覆うことのできる大きさの凹部を、このような毛束の先端部分に各々形成することができ、これによって本発明の歯ブラシと同様の作用効果を得ることが可能になる。
【0011】
さらにまた、本発明の歯ブラシによれば、前記長手方向に隣り合う各一対の毛束を、前記長手方向と垂直な方向にずらして互い違いに設けることにより、刷掃時に、各毛束を構成するブリッスルが前記長手方向に撓んでも、相互に干渉し合うのを効果的に回避することができ、ブリッスルの動きの自由度を向上させて、毛束の先端湾曲面と歯面の湾曲面との曲率の相違を吸収し、これによって毛束の先端の歯面へのフィット感をさらに向上させることが可能になる。
【0012】
そして、前記円弧状の先端湾曲面を備える毛束に、先端部分が前記先端湾曲面の頂点部分からさらに先端側に突出するブリッスルを設けるようにすれば、毛先を歯間部にさらに容易に入り込ませることが可能になると共に、毛束を構成するブリッスルの先端をラウンド状とすることにより、刷掃時に歯ぐきが損傷するのを効果的に回避することが可能になる。
【0013】
一方、本発明は、前記歯ブラシの植毛台に、前記円弧状の先端湾曲面を備える毛束を融着植毛により植毛する植毛方法であって、前記植毛台に形成された植毛穴に前記毛束を前記植毛台の裏側から挿入して挿入案内板により支持固定する際に、前記先端湾曲面に沿った湾曲形状を備える金型に各ブリッスルの先端を当接させ、しかる後に前記植毛台の裏側に飛び出した部分のブリッスルを融着して植毛する毛束の植毛方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明の第1実施形態に係る歯ブラシ10は、図1に示すように、把持部(図示せず)と植毛台14とこれらを連結する首部15とからなる歯ブラシ本体の植毛台14に、複数のブリッスル11からなる毛束(タフト)12a,12bが、植毛台14の表面に複数植毛されている。また、本第1実施形態によれば、図2(a)及び(b)にも示すように、植毛台14の両側部に沿って歯ブラシ10の長手方向Xに設けられている複数の外側毛束12aは、当該長手方向Xに2mm以上の長さを有する植毛穴13に植毛されて当該長手方向Xに2mm以上の巾を有しており、かつこれらの外側毛束12aの先端は、根元部側に凹となった円弧状の先端湾曲面16を介して長手方向Xの片側に傾斜している。
【0015】
本第1実施形態によれば、歯ブラシ本体は、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等の合成樹脂からなり、その植毛台14の平坦な表面には、例えば長手方向Xに沿った長軸の長さaが2.0mm、長軸と垂直な短軸の長さbが1.0mmの長円形状の植毛穴13(図2(c)参照)が、長手方向Xに0.8mm程度の間隔をおいて5列、長手方向Xと垂直な方向に1.2mm程度の間隔をおいて4列の合計20箇所に形成されている。そして、植毛台14の両側部に沿った外側の各1列、各5箇所の植毛穴13には外側毛束12aが、これの内側の2列、各5箇所の植毛穴13には内側毛束12bが、後述する例えば融着植毛によって各々植毛されている。
【0016】
各毛束12a,12bを構成するブリッスル11は、ナイロン等の合成樹脂からなる例えば0.1〜0.3mmの太さを有するフィラメント材であって、これを例えば数本〜数十本束ねることによって外側毛束12a及び内側毛束12bがが形成される。
【0017】
外側毛束12aは、上述のように、植毛穴13に植毛されて長手方向Xに例えば2mmの巾を有しており、かつ先端が例えば2.0mmの曲率半径の円弧状の先端湾曲面16を介して長手方向Xの片側に傾斜し、その最も低い部分の毛丈が例えば9.0mm、最も高い低い部分の毛丈が例えば11.0mmとなっている。また、本実施形態によれば、外側毛束12aの先端湾曲面16は、長手方向Xに隣り合う各一対の外側毛束12aにおいて相反する向きに傾斜しており、これによって、植毛台14の側部に沿った各外側の一列の毛束12aには、向い合った一対の先端湾曲面16に跨って、U字形状の4mm以上の巾の凹部17が各々2箇所に形成されることになる。
【0018】
一方、内側毛束12bは、植毛穴13に植毛されて長手方向Xに例えば2mmの巾を有すると共にブリッスル11の先端を平坦に揃えて例えば11.0mmの毛丈で植毛されている。
【0019】
なお、外側毛束12a及び内側毛束12bは、融着植毛として、例えば植毛穴13に植毛台14の裏側から毛束12a,12bを挿入して挿入案内板により支持固定した状態で、植毛台14の裏側に飛び出した部分のブリッスル11を融着して植毛する方法を採用することができる。また、例えば挿入案内板により挿入した毛束12aを支持固定する際に、先端湾曲面16に沿った湾曲形状を備える金型に各ブリッスル11の先端を当接させておけば、毛束12aの先端に円弧状の先端湾曲面16を容易に形成することができる。なお、湾曲形状を階段状に形成した金型を使用することにより、各ブリッスル11が湾曲面に沿って滑ることによって斜めに偏心しつつ当接するのを効果的に回避して、円弧形状の先端湾曲面16をより綺麗に形成することが可能になる。このように、先端湾曲面16を融着植毛と同時に形成すれば、植毛した後に毛束の先端を斜めにカットする工程を省略することができ、先端湾曲面16を構成するブリッスルの毛先をラウンド状に保持しておくことが容易になって、カットされた鋭利な毛先により刷掃時に歯ぐきが損傷するのを効果的に回避することが可能になる。
【0020】
そして、本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、曲率の小さな歯面を有する歯に対してもブリッスル11の毛先を容易にフィットさせることができると共に、歯間部にブリッスル11の毛先を十分に入り込ませて刷掃効果を十分に発揮させることができる。すなわち、本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、長手方向Xに2mmの巾を有する外側毛束12aの先端が、円弧状の先端湾曲面16を介して傾斜しているので、図3に示すように、刷掃時に、外側毛束12aの先端湾曲面16は、これと同じような曲率の湾曲面となった歯面18に略沿った状態で配置され易くなり、これによって、外側毛束12aを構成するブリッスル11の毛先は、相当の領域にわたって歯面18にきちんと当たることが可能になり、従って、歯面18が曲率の小さな湾曲面の場合でも、外側毛束12aの先端による歯面18へのフィット感を向上させることが可能になる。また外側毛束12aの先端は、歯面18の湾曲面に沿って側端部の深い位置まで容易に侵入することができるので、隣接する歯の側端部との間の歯間部にブリッスル11の毛先を十分に入り込ませて、刷掃効果を向上させることが可能になる。
【0021】
また、本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、円弧状の先端湾曲面16は、隣り合う各一対の外側毛束12aにおいて相反する向きに傾斜して、U字形状の4mm以上の巾の凹部17が形成されるので、この凹部17によって、歯面18を両側から包み込むように覆って、刷掃時に、より広範囲に亘って外側毛束12aの先端を歯面18に沿って同時に接触させることが可能になる。
【0022】
図4(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係る歯ブラシ20を示すものである。本第2実施形態の歯ブラシ20によれば、植毛台24の平坦な表面には、両側部に沿った外側の各1列に4箇所、これの内側の2列に5箇所の、合計18箇所に植毛穴23が形成されていると共に、外側の列の植毛穴23と、内側の列の植毛穴23とが、千鳥状に互い違いに設けられている。これらの植毛穴23には、外側の列に先端に円弧状の先端湾曲面26aを有する外側毛束22aが、内側の列に先端に円弧状の先端湾曲面26bを有する内側毛束22bが、各々植毛されている。これによって長手方向Xに最も近接して隣り合う各一対の毛束22a,22bは、長手方向Xと垂直な方向にずれて互い違いに設けられていることになる。
【0023】
また、本第2実施形態の歯ブラシ20によれば、植毛台24に植毛された毛束22a,22bの全てが、その先端に、上記第1実施形態の歯ブラシ10の外側毛束12aの先端湾曲面16と同様の先端湾曲面26a,26bを備えると共に、上記第1実施形態の歯ブラシ10の外側毛束12aと同様の毛丈で植毛されている。そして、外側毛束22aの先端湾曲面26aは、長手方向Xに、歯ブラシ20の首部25側に向かって傾斜している一方で、内側毛束22bの先端湾曲面26bは、長手方向Xに、歯ブラシ20の首部15とは反対側の先端側に向かって傾斜していることにより、歯ブラシ20を側面視して、隣接する外側毛束12aと内側毛束22bの先端湾曲面26a,26bとが互いに交差しつつ、双方の先端湾曲面26a,26bに跨ったU字形状の凹部27が形成されることになる。
【0024】
本第2実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られると共に、長手方向Xに隣り合う各一対の毛束22a,22bを、長手方向Xと垂直な方向にずらして互い違いに設けていることにより、刷掃時に、各毛束22a,22bを構成するブリッスル21が長手方向Xに撓んでも、相互に干渉し合うのを効果的に回避することができ、ブリッスル21の動きの自由度を向上させて、毛束22a,22bの先端湾曲面26a,26bと歯面の湾曲面との曲率の相違を吸収し、これによって毛束22a,22bの先端の歯面へのフィット感をさらに向上させることが可能になる。
【0025】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、毛束を植毛する植毛穴は、長円形状である必要は必ずしもなく、長方形、楕円等の横長の形状の他、長手方向に2mm以上の巾を有していれば、円形等の形状の植毛穴であっても良い。また、円弧状の先端湾曲面を備える毛束は、植毛台の中央部分にのみ設けることもできる。さらに、図5に示すように、円弧状の先端湾曲面16’を備える毛束12a’に、先端部分が先端湾曲面16’の頂点部分からさらに上方に突出するブリッスル11’を設けることもでき、これによって、ブリッスル11’の毛先を歯間部にさらに容易に入り込ませることが可能になる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明する。
【0027】
〔実施例1〕
上記第1実施形態の歯ブラシ10と同様の構成を有する実施例1の歯ブラシについて、下記の評価方法によって歯面の中央部及び歯間部の歯垢除去力と、歯面へのフィット感を評価した。なお、ブリッスルとしてナイロン6−12からなる203μm(8mil )のブリッスルを使用し、36本まとめてブリッスル束とした。評価結果を表1及び表2に示す。
【0028】
〔比較例1〕
外側毛束12aとして、ブリッスル11の先端を平坦に揃えた内側毛束12bと同様の平切りの毛束を用いたこと以外は、実施例1と同様の構成を有する比較例1の歯ブラシについて、下記の評価方法によって歯面の中央部及び歯間部の歯垢除去力と、歯面へのフィット感を評価した。なお、ブリッスルとしてナイロン6−12からなる203μm(8mil )のブリッスルを使用し、36本まとめてブリッスル束とした。また、各毛束は、11.0mmの毛丈で植毛台に植毛した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0029】
〔比較例2〕
外側毛束12aとして、先端を長手方向の片側に傾斜させて斜めに直線状にカットした毛束を用いたこと以外は、実施例1と同様の構成を有する比較例2の歯ブラシについて、下記の評価方法によって歯面の中央部及び歯間部の歯垢除去力と、歯面へのフィット感を評価した。なお、ブリッスルとしてナイロン6−12からなる203μm(8mil )のブリッスルを使用し、36本まとめてブリッスル束とした。また、各外側毛束12aは、その最も低い部分の毛丈が9.0mm、最も高い低い部分の毛丈が11.0mmとなるように植毛台に植毛した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004570293
【0031】
【表2】
Figure 0004570293
【0032】
〔歯面の中央部及び歯間部の歯垢除去力の評価〕
図6(a)及び(b)に示すように、基台50の上に直径5mm、長さ50mmの円柱状の多数のアクリル棒51を両側部を互い密接させた状態で平行に並べて固定することにより、歯間部を模したモデル52を作成した。このモデルの表面に歯垢の代用としてアルコールインクを40mmの幅で塗布し、実施例1、比較例1,2の各歯ブラシ53について、以下の所定の条件下で、ブラッシングマシーンによりアクリル棒51と直交する方向Yへの刷掃を行った。残存歯垢量(インク量)を画像解析により計測して、歯垢除去効果を評価する。なお、普通に刷掃する場合の条件として、荷重300g、刷掃回数10回、速度100rpm(1分間に100往復)、振幅3cm、刷掃角度(図3(c)参照)90゜とした。
【0033】
残存歯垢量の計測は、ブラッシング幅10mm(アクリル棒2本分)におけるアルコールインクの除去率を測定することにより行う。すなわち、歯のモデルであるアクリル棒51を縦に3分割し、中央部分を歯面の中央部分、両側部分を歯間部として区別し、各々についてインクの剥げた面積を画像解析により測定した。評価は、比較例1の歯垢除去率を100とし、その比率により相対評価して行った。
【0034】
〔歯面へのフィット感の評価〕
10名の被験者に実施例1、比較例1,2の各歯ブラシを、5回、順次交換しながら使用してもらい、歯面へのフィット感について聞き取り調査を行った。フィット感を実感する人が10人中8人以上いた場合を「◯」、10人中4人以上7人以下の場合を「△」、10人中3人以下の場合を「×」として、歯面へのフィット感を評価した。
【0035】
表1及び表2に示す評価結果から、本発明に係る実施例1の歯ブラシによれば、歯面の中央部及び歯間部の歯垢除去力、歯面へのフィット感のいずれについても良好な結果が得られることが判明した。
【0036】
【発明の効果】
本発明の歯ブラシによれば、曲率の小さな歯面を有する歯に対しても毛先を容易にフィットさせることができると共に、歯間部に毛先を十分に入り込ませて刷掃効果を十分に発揮させることができる。また、本発明の毛束の植毛方法によれば、歯ブラシの植毛台に、円弧状の先端湾曲面を備える毛束を容易に植毛することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る歯ブラシを示す要部斜視図である。
【図2】(a)は本発明の第1実施形態に係る歯ブラシの要部平面図、(b)は同要部側面図、(c)は植毛穴の拡大平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る歯ブラシにより歯面を刷掃する状況を示す説明図である。
【図4】(a)は本発明の第2実施形態に係る歯ブラシの要部平面図、(b)は同要部側面図である。
【図5】先端部分が先端湾曲面の頂点部分からさらに先端側に突出するブリッスルを有する円弧状の先端湾曲面を備える毛束の説明図である。
【図6】(a)は歯垢除去効果の評価方法を説明する略示側面図、(b)は同略示平面図、(c)は刷掃角度の説明図である。
【符号の説明】
10,20 歯ブラシ
11 ブリッスル
11’先端湾曲面の頂点部分からさらに先端側に突出するブリッスル
12a,22a 外側毛束
12b,22b 内側毛束
13,23 植毛穴
14,24 植毛台
15,25 首部
16 先端湾曲面
26a,26b 先端湾曲面
17,27 凹部
X 歯ブラシの長手方向

Claims (7)

  1. 複数のブリッスルからなる毛束が植毛台に複数植毛された歯ブラシにおいて、
    前記毛束は、前記植毛台の両側部に沿って歯ブラシの長手方向に植毛された複数の外側毛束と、これらの外側毛束の内側に植毛された複数の内側毛束とからなり、
    前記外側毛束は、歯ブラシの長手方向に2mm以上の長さを有する植毛穴に植毛されて当該長手方向に2mm以上の巾を有しており、かつ該外側毛束の先端は、根元部側に凹となった円弧状の先端湾曲面を介して当該長手方向の片側に傾斜しており、
    前記内側毛束は、歯ブラシの長手方向に2mm以上の長さを有する植毛穴に植毛されて当該長手方向に2mm以上の巾を有しており、かつブリッスルの先端を平坦に揃えて植毛されている歯ブラシ。
  2. 前記内側毛束は、前記外側毛束の最も高い部分の毛丈と同等の毛丈で植毛されている請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記先端湾曲面は、前記長手方向に隣り合う各一対の前記外側毛束において相反する向きに傾斜している請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記長手方向に隣り合う各一対の前記外側毛束は、前記長手方向と垂直な方向にずれて互い違いに設けられている請求項3記載の歯ブラシ。
  5. 前記円弧状の先端湾曲面を備える前記外側毛束は、先端部分が前記先端湾曲面の頂点部分からさらに先端側に突出するブリッスルを有している請求項1〜4のいずれかに記載の歯ブラシ。
  6. 前記円弧状の先端湾曲面を備える前記外側毛束を構成するブリッスルは、その先端がラウンド状となっている請求項1〜5のいずれかに記載の歯ブラシ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の歯ブラシの植毛台に、前記円弧状の先端湾曲面を備える前記外側毛束を融着植毛により植毛する植毛方法であって、前記植毛台に形成された植毛穴に前記外側毛束を前記植毛台の裏側から挿入して挿入案内板により支持固定する際に、前記先端湾曲面に沿った湾曲形状を備える金型に各ブリッスルの先端を当接させ、しかる後に前記植毛台の裏側に飛び出した部分のブリッスルを融着して植毛する毛束の植毛方法。
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