JP2004073650A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯ブラシ全体の歯垢除去効果を損なうことなく、外観形態が異なる複数の毛束群による刷掃を効率良く行うことのできる歯ブラシを提供する。
【解決手段】植毛台11の植毛面は、先端部領域16と、これの後方部分の中央帯状領域17と、一対の外側帯状領域18とを有しており、先端部領域16には先端毛束群19Aを、中央帯状領域17には中央毛束群19Bを、各外側帯状領域18には外側毛束群19Cを各々植設した歯ブラシ10であって、先端毛束群19Aと中央毛束群19Bと各外側毛束群19Cはその統一された特徴が相違しており、且つ先端毛束群19Aにおけるかたさ理論値Tの総和ΣTと、中央毛束群19Bにおけるかたさ理論値Tの総和ΣTと、各外側毛束群19Cにおけるかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)で、且つ(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)である。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が植毛台に複数植設されている歯ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
歯ブラシは、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束を、例えば植毛台に設けられた複数の植毛孔に平線を打ち込んだり熱で融着させる方法等によって植設固定することにより形成されるものである。また、歯ブラシは、前歯、奥歯等の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部等の歯の部位に応じた適切な刷掃を効率良く行って歯垢等を効果的に除去できるように、また刷掃時に良好な感触が得られるように、毛束の配置やブリッスルの毛先の形状等に様々な工夫がなされている。
【0003】
一方、奥歯や前歯等の複数の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部等の複数の歯の部位に対して、一本の歯ブラシで適切な刷掃を行ってゆくことができるように、各歯の種類や部位の刷掃に適した外観形態(統一された特徴)が異なる複数の毛束群を植毛台に植設した歯ブラシが種々開発されている。しかしながら、外観形態が異なる複数の毛束群を一本の歯ブラシに植設する場合、これらの複数の毛束群の配置やかたさ等が適切でないと、他の毛束群との関係で、歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触が却って損なわれることになる。
【0004】
例えば、植毛台の植毛面に、先端部領域と、該先端部領域の後方部分を歯ブラシの軸方向に沿った3つの帯状領域に分けた際の中央帯状領域と、該中央帯状領域の両側の一対の外側帯状領域との4つの領域を有する歯ブラシの場合、中央帯状領域に植設された毛束群に対して先端部領域に植設された毛束群がかたすぎると、歯垢除去効果に有効に働く毛(ブリッスル)は先端部領域の毛だけになってしまい、歯垢除去効果が半減してしまう(図5、6の比較例3)。また、中央帯状領域に植設された毛束群に対して外側帯状領域に植設された毛束群がかたすぎると、歯垢除去効果に最も有効な中央帯状領域の毛の働きが、外側帯状領域の毛に支えられることによって阻害されてしまう(図5、6の比較例4)。
【0005】
一方、中央帯状領域に植設された毛束群に対して先端部領域に植設された毛束群がやわらかすぎると、刷掃時における奥歯が磨ける感触や安定して磨ける感触が極端に低下する(図5、7の比較例2)。また、中央帯状領域に植設された毛束群に対して外側帯状領域に植設された毛束群がやわらかすぎても、刷掃時における奥歯が磨ける感触や安定して磨ける感触が低下する(図5、7の比較例1)。
【0006】
本発明は、歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触を損なうことなく、外観形態が異なる複数の毛束群による各歯の種類や部位に応じた刷掃を効率良く行うことのできる歯ブラシを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が植毛台に複数植設されている歯ブラシであって、前記植毛台に植設された前記複数本のブリッスルの先端を平坦な面に当接させて前記植毛台の後側から300gの荷重を垂直に負荷しつつ刷掃した際に前記平坦な面に先端が接触するブリッスルを主ブリッスルとし、且つ前記植毛台の植毛面は、先端部領域と、該先端部領域の後方部分を歯ブラシの軸方向に沿った3つの帯状領域に分けた際の中央帯状領域と、該中央帯状領域の両側の一対の外側帯状領域との4つの領域を有しており、前記先端部領域に植設された先端毛束群、前記中央帯状領域に植設された中央毛束群、前記各外側帯状領域に植設された外側毛束群は、各々統一された特徴を備えていると共に、前記先端毛束群と前記中央毛束群と前記各外側毛束群とは、その統一された特徴が相違しており、且つ前記先端毛束群を構成する各先端主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、前記中央毛束群を構成する各中央主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、前記各外側毛束群を構成する各外側主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)で、且つ(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)である歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
【数2】
Figure 2004073650
【0009】
ここで、本願において、「主ブリッスル」は、図3(a),(b)にモデル化して示すように、植毛台50に植設された複数本のブリッスル51の先端を平坦な面52に当接させて植毛台50の後側から300gの荷重Pを垂直に負荷しつつ刷掃した際に、平坦な面52に先端が接触するブリッスル51aを意味するものである。したがって、ブリッスルのうち、300gの荷重Pが垂直に負荷されて植毛台50が変位sだけ移動してもその先端が平坦な面52に当接しない、最も長いブリッスルと51aとの毛丈の段差dが変位sよりも大きいブリッスル51bを除いて考える趣旨である。
【0010】
また、本願において、「ブリッスルのかたさ理論値T」は、図4に示す梁の撓み式に関する模式図において、梁を円形断面のものとして下記(式3)によって得られた撓み(v)の逆数(1/v)として求められる値であって、下記(式4)によって表されるものである。
【0011】
【数3】
Figure 2004073650
【0012】
【数4】
Figure 2004073650
【0013】
さらに、本願において、「統一された特徴」とは、毛束の先端形状(毛束をカットした面やブリッスルを揃えた面の角度や曲率)、毛束の横断面形状、毛束の傾倒方向や傾倒角度、毛束の太さ、毛束の植毛高さ、長軸短軸がある横断面形状を有する毛束の軸方向、ブリッスルの先端形状、ブリッスルのかたさ理論値の平均等を特徴として統一されていることを意味するものであり、毛束群が全体で一つの形(例えば同心円状や大きな山形等)に形成されている場合も含まれる。
【0014】
また、各特徴には優先順位があり、最も優先順位が高いのは、毛束群が全体で一つの形に形成されている場合で、次いで毛束の先端形状、毛束の傾倒方向や傾倒角度、毛束の植毛高さ、毛束の太さ、長軸短軸がある横断面形状を有する毛束の軸方向、ブリッスルのかたさ理論値の平均、ブリッスルの先端形状と続くことになる。したがって、一つの毛束に複数の「統一された特徴」が存在する場合は、当該毛束は、より優先順位の高い特徴を有する毛束群の方に含まれることになる。
【0015】
なお、先端毛束群、中央毛束群、外側毛束群の「統一された特徴」の相違は、主として奥歯や前歯等の複数の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部等の複数の歯の部位に対して各々適切な刷掃を行ってゆくための、各毛束群が備える特有の機能の相違によるものである。
【0016】
そして、本発明の歯ブラシによれば、先端部領域に植設された先端毛束群と、中央帯状領域に植設された中央毛束群と、各外側帯状領域に植設された外側毛束群は、これらの毛束群の機能等に応じてその統一された特徴が相違しており、且つ先端毛束群を構成する各先端主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTと、中央毛束群を構成する各中央主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTと、各外側毛束群を構成する各外側主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)で、且つ(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)となっている。したがって、各毛束群によって、異なる歯の種類や異なる歯の部位に対して各々効率良く刷掃を行ってゆくことが可能になると共に、先端主ブリッスルによる先端毛束群のかたさと、中央主ブリッスルによる中央毛束群のかたさと、外側主ブリッスルによる各外側毛束群のかたさの各々の間にあまり差がないことから、例えば先端毛束群の感触が強すぎて中央毛束群や外側毛束群による効果を妨げたりすることがない。これらによって歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触を損なうことなく、各領域の毛束群による特徴を十分に発揮させつつ刷掃することが可能になる。
【0017】
なお、逆に、ΣTとΣTとΣTの関係が上記範囲外である場合、例えば、中央帯状領域に植設された中央毛束群に対して先端部領域に植設された先端毛束群がかたすぎると、歯垢除去効果に有効に働くブリッスルは先端部領域のブリッスルだけになって歯垢除去効果が半減してしまい、中央帯状領域にに植設された中央毛束群に対して外側帯状領域に植設された外側毛束群がかたすぎると歯垢除去効果に最も有効な中央帯状領域のブリッスルの働きが外側帯状領域のブリッスルに支えられることによって阻害されてしまう。また中央帯状領域にに植設された中央毛束群に対して先端部領域に植設された先端毛束群がやわらかすぎると刷掃時における奥歯が磨ける感触や安定して磨ける感触が極端に低下し、中央帯状領域にに植設された中央毛束群に対して外側帯状領域がに植設された外側毛束群やわらかすぎると刷掃時における奥歯が磨ける感触や安定して磨ける感触が低下することになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)に示す本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシ10は、把持部(図示せず)と植毛台11とこれらを連結する首部12とからなる歯ブラシ本体の植毛台11に形成した複数の植毛孔13a,13b,13c,13dに、複数本のブリッスル14a,14b,14c,14dを束ねてなる毛束(タフト)15a,15b,15c,14dを各々植毛(植設)することによって構成されている。
【0019】
本実施形態の歯ブラシ10によれば、歯ブラシ本体は、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等の合成樹脂からなる公知のもので、その植毛台11の平坦な植毛面は、略円形の先端部領域16と、この先端部領域16の後方部分を歯ブラシ10の軸方向Xに沿った略長円形状の3つの帯状領域17,18に分けた際の中央帯状領域17と、中央帯状領域17の両側の一対の外側帯状領域18との4つの領域を有している。そして、先端部領域16には、長軸が1.5mm、短軸が0.8mmのトラック円形状の第1植毛孔13aが5箇所に、同じく長軸が1.5mm、短軸が0.8mmのトラック円形状の第2植毛孔13bが7箇所に各々が形成されている(合計12箇所)。また中央帯状領域17には、歯ブラシ10の軸方向Xと平行な短軸が0.8mm、これと垂直な長軸が3.0mmのトラック円形状の第3植毛孔13cが5箇所に形成されている。さらに、各外側帯状領域18には、歯ブラシ10の軸方向Xと平行な長軸が2.2mm、これと垂直な短軸が0.8mmのトラック円形状の第4植毛孔13dが各々8箇所、合計16箇所に形成されている。
【0020】
そして、先端部領域16における12箇所の植毛孔13a,13bのうちの5箇所の第1植毛孔13aには、図1(b)において黒塗りで略示される第1毛束15aが、7箇所の第2植毛13b穴には、白塗りで略示される第2毛束15bが各々植毛されている。また中央帯状領域17における5箇所の第3植毛孔13cには、陰線を描いて略示される第3毛束15cが、各外側帯状領域18における8箇所の4植毛孔13dには、歯ブラシ10の軸方向Xに片寄せた丸を描いて略示される第4毛束15dが各々植毛されている。
【0021】
また、各毛束15a,15b,15c,15dを構成するブリッスル14a,14b,14c,14dは、ナイロン等の合成樹脂からなる例えば6〜9milの太さを有するフィラメント材であって、これを例えば十数本〜数十本束ねることによって各毛束15a,15b,15c,15dが形成されることになる。
【0022】
本実施形態によれば、先端部領域16に植設される第1毛束15aは、太さが9mil(0.229mm)の第1ブリッスル14aを15本束ねて構成されており、各第1ブリッスル14aは植毛面から11.0〜12.0mmの毛丈(植毛台11の先端側の第1毛束15aを構成する第1ブリッスル14aから順番に11.5mm、12.0mm、11.5mm、11.0mmの毛丈)で植毛されている。また、第2毛束15bは、太さが8mil(0.203mm)の第2ブリッスル14bを19本束ねて構成されており、各第2ブリッスル14bは植毛面から10.5〜11.5mmの毛丈(植毛台11の先端側の第2毛束15bを構成する第2ブリッスル14bから順番に11.5mm、11.0mm、10.5mmの毛丈)で植毛されている。
【0023】
すなわち、本実施形態によれば、5箇所の第1毛束15aと7箇所の第2毛束15bとからなる先端部領域16における毛束群19Aの全体の上端ブラシ面は、植毛台11の先端側から2列目の2つの第1毛束15a(毛丈12.0mm)が最も高くなった、歯ブラシ10の側方から視て山型の形状を形成している(図1(a)参照)。そして先端部領域16に植設された5箇所の第1毛束15aと7箇所の第2毛束15bは、何れも、植毛台11の植毛面と垂直な方向に対して5度の角度で歯ブラシ10の軸方向Xの先端側に傾倒して植設されている。
【0024】
また、本実施形態によれば、中央帯状領域17に植設される第3毛束15cは、太さが9mil(0.229mm)の第3ブリッスル14cを38本束ねて構成されており、各第3ブリッスル14cは植毛面から11.5mmの毛丈で植毛されている。また各外側帯状領域18に植設される第4毛束15dは、太さが7mil(0.178mm)の第4ブリッスル14dを48本束ねて構成されており、各第4ブリッスル14dは植毛面から9.0〜11.5mmの毛丈で植毛されている。
【0025】
そして、中央帯状領域17に植設された5箇所の第3毛束15cは、何れも、植毛台11の植毛面と垂直な方向に対して10度の角度で歯ブラシ10の軸方向Xの先端側に傾倒して植設されている。また各外側帯状領域18に植設された各々8箇所の第4毛束15dのうち先端に位置する各1箇所の第4毛束15dは、植毛台11の植毛面と垂直な方向に対して10度の角度で歯ブラシ10の軸方向Xの先端側に傾倒して植設されている。
【0026】
さらに、本実施形態によれば、上記第4毛束15dは、図1(b)のA部にその上面図及び側面図を拡大して示すように、最も高い毛丈(11.5mm)の8本の第4ブリッスル14dから、最も低い毛丈(9.0mm)の第4ブリッスル14dに亘って、先端形状が凹状の湾曲形状となるように第4ブリッスル14dの毛丈を順次低くした状態で植毛されるものであり、これによって、植毛台11の後側から300gの荷重を垂直に負荷しつつ刷掃した際に、毛丈の長い方の21本の第4ブリッスル14dのみの先端が平坦な面に当接して、当該21本の第4ブリッスル14dのみが主ブリッスルを構成することになる。
【0027】
上述のように各毛束15a,15b,15c,15dが植毛台11に植毛されていることにより、本実施形態の歯ブラシ10によれば、毛丈の短い方の27本の第4ブリッスル14dを除いて、各毛束15a,15b,15c,15dを構成するブリッスル14a,14b,14c,14dは、植毛台11に植設された複数本のブリッスルの先端を平坦な面に当接させて植毛台11の後側から300gの荷重を垂直に負荷しつつ刷掃した際に平坦な面に先端が接触するブリッスルである主ブリッスルとなっている。
【0028】
また、本実施形態によれば、上述のように各毛束15a,15b,15c,15dが植毛台11に植毛されていることにより、先端部領域16に植設された5箇所の第1毛束15aと7箇所の第2毛束15bは、全体で一つの山形を形成していることから、統一された特徴を有する毛束15a,15bの集合としてひとまとまりの先端毛束群19Aを構成することになる。また中央帯状領域17に植設される5箇所の第3毛束15cは、その毛束の傾倒方向や、傾倒角度が同様となっていることから、統一された特徴を有する毛束15cの集合としてひとまとまりの中央毛束群19Bを構成することになる。さらに各外側帯状領域18に植設される各々8箇所の第4毛束15dは、その毛束の先端形状(ブリッスルを揃えた面の曲率)が同様となっていることから、統一された特徴を有する毛束15dの集合としてひとまとまりの外側毛束群19Cを各々構成することになる。
【0029】
さらに、本実施形態によれば、上述のように各毛束15a,15b,15c,15dが植毛台11に植毛されていることにより、先端毛束群19Aを構成する各先端主ブリッスルの上記(式2)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、中央毛束群19Bを構成する各中央主ブリッスルの上記(式2)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、各外側毛束群19Cを構成する各外側主ブリッスルの上記(式2)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、ΣT=0.913×ΣT、ΣT=0.804×ΣTとなっている。したがって、本願発明の(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)で、且つ(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)であるという要件を満たしていることになる。
【0030】
そして、本実施形態の歯ブラシ10によれば、歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触を損なうことなく、外観形態が異なる複数の毛束群19A,19B,19Cによる前歯、奥歯等の各歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部等の各歯の部位に応じた刷掃を効率良く行うことが可能になる。
【0031】
すなわち、本実施形態の歯ブラシ10によれば、先端部領域16に植設された、特に奥歯の奥や前歯の裏側の刷掃に寄与する先端毛束群19Aと、中央帯状領域17に植設された、特に前歯や奥歯の歯面や歯間部の刷掃に寄与する中央毛束群19Bと、各外側帯状領域18に植設された、特に歯頸部の刷掃に寄与する外側毛束群19Cは、これらの毛束群19A,19B,19Cの機能等に応じてその外観形態(統一された特徴)が異なっており、且つ先端毛束群19Aを構成する各先端主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTと、中央毛束群19Bを構成する各中央主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTと、各外側毛束群19Cを構成する各外側主ブリッスルのかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、ΣT=0.913×ΣT、ΣT=0.804×ΣTとなっている。
【0032】
したがって、各毛束群19A,19B,19Cによって、異なる歯の種類や異なる歯の部位に対して各々効率良く刷掃を行ってゆくことが可能になると共に、先端主ブリッスルによる先端毛束群19Aのかたさと、中央主ブリッスルによる中央毛束群19Bのかたさと、外側主ブリッスルによる各外側毛束群19Cのかたさの各々の間にあまり差がないことから、例えば先端毛束群19Aの感触が強すぎて中央毛束群19Bや外側毛束群19Cによる効果を妨げたりすることがないので、これによって歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触を損なうことなく、各領域16,17,18の毛束群19A,19B,19Cによる特徴を十分に発揮させつつ刷掃を行うことが可能になる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、植毛台における植毛孔の形状や配置、各毛束を構成するブリッスルの太さ、本数等は上記実施形態のものに限定されるものではない。また、歯ブラシの植毛台に先端毛束群と中央毛束群と外側毛束群のみを植設する必要は必ずしもなく、例えば中央帯状領域と外側帯状領域の後方に、さらに他の毛束又は毛束群が植設されていても良い。
【0034】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
〔実施例1〕
上記実施形態の歯ブラシ10と同様の構成を有する歯ブラシを実施例1の歯ブラシとして、後述の歯垢除去率のモデル試験によって歯垢除去率の評価を行うと共に、後述の方法によって「奥歯が良く磨ける感じ」及び「安定して磨ける感じ」について刷掃時における使用評価を行った。評価の結果を図5〜図7に示す。なお、先端毛束群(A)、中央毛束群(B)、外側毛束群(C)の各々における主ブリッスルの太さ、主ブリッスルの本数、図3(a),(b)に示すモデル試験による変位s、(ΣT/ΣT)、(ΣT/ΣT)を表1に示す。また、ΣT,ΣT,ΣTは、ブリッスルの弾性率Eを180kg/mmとして計算した。
【0036】
【表1】
Figure 2004073650
【0037】
〔比較例1,2〕
先端毛束群(A)、中央毛束群(B)、外側毛束群(C)の各々における主ブリッスルの太さ、主ブリッスルの本数、図3(a),(b)に示すモデル試験にによる変位s、(ΣT/ΣT)、(ΣT/ΣT)を表1に示すものとした、上記実施形態の歯ブラシ10と略同様の構成を有する歯ブラシを比較例1,2の歯ブラシとして、後述の方法によって「奥歯が良く磨ける感じ」及び「安定して磨ける感じ」について刷掃時における使用評価を行った。評価の結果を図5及び図7に示す。
【0038】
〔比較例3,4〕
市販品A(商品名「Oral−B crossaction〔soft 35 compact〕」Oral−B Laboratories社製)を比較例3の歯ブラシとし、市販品B(商品名「アクアフレッシュツイストクロス〔ふつう〕」スミスクライン・ビーチャム製薬社製)を比較例4の歯ブラシとして、(ΣT/ΣT)、(ΣT/ΣT)を算出すると共に、後述の歯垢除去率のモデル試験によって歯垢除去率の評価を行った。評価の結果を図5及び図6に示す。
【0039】
〔歯垢除去率のモデル試験〕
図2に示すように、R4の曲面同士を向き合わせたアルミブロックによる歯間部モデル30を作成し、この歯間部モデル30の表面に歯垢モデルとしてビデオテープ磁性層31を取り付けた。ビデオテープとして、西友プライベートブランドの「S‘RIBBON」スタンダードタイプ(120分、型番3T−120SR)」を使用した。作成した歯間部モデル30に対して、ブラッシングマシーンを用いて実施例1の歯ブラシ、及び比較例3,4の歯ブラシの各々による刷掃を行った。刷掃条件は、荷重300g、速度120rpm、振幅30mm、回数120回とし、ハミガキとして研磨促進剤であるアパガードMプラス(商品名、サンギ社製)を使用した。2πR×幅5mmの領域を歯間部の評価領域32とし、刷掃後にビデオテープ磁性層31を展開して、デジタルカメラで撮影すると共に画像解析した。画像解析によって、評価領域32において磁性層が剥がれて白くなった部分の面積の比率を計算し、歯間部における歯垢除去率とした。評価結果を図6に示す。
【0040】
〔刷掃時における使用評価〕
20人のパネラーに実施例1、及び比較例1,2の各歯ブラシを各々実際に使用してもらい、聞き取り調査によって「奥歯が良く磨ける感じ」、及び「安定して磨ける感じ」を評価した。評価基準は、奥歯が良く磨ける感じについては、「良く磨ける」、「やや良く磨ける」、「どちらともいえない」、「あまり良く磨けない」、「良く磨けない」の5段階評価とし、安定して磨ける感じについては、「安定して磨ける」、「やや安定して磨ける」、「どちらともいえない」、「あまり安定して磨けない」、「安定して磨けない」の5段階評価として、パネラーの回答割合(%)によって評価した。評価結果を図7に示す。
【0041】
図5〜図7に示す評価結果によれば、本発明に係る実施例1の歯ブラシは、歯間部の歯垢の除去効果及び刷掃時における感触について、比較例1,2又は比較例3,4の歯ブラシと比較して極めて高い評価が得られることが判明する。
【0042】
【発明の効果】
本発明の歯ブラシによれば、歯ブラシ全体の歯垢除去効果や刷掃時の感触を損なうことなく、外観形態が異なる複数の毛束群によって、前歯、奥歯等の各歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部等の各歯の部位に応じた刷掃を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る歯ブラシの要部を示す側面図、(b)は同略示平面図及び部分拡大図である。
【図2】歯垢除去率のモデル試験の説明図である。
【図3】(a),(b)は、植毛台の後側から300gの荷重Pを垂直に負荷しつつ刷掃した際に、平坦な面に先端が接触する主ブリッスルの説明図である。
【図4】ブリッスルのかたさ理論値Tを求める際の梁の撓み式を説明する模式図である。
【図5】実施例1、比較例1〜4の歯ブラシの、かたさ理論値領域比を示すチャートである。
【図6】歯垢除去率のモデル試験の評価結果を示すチャートである。
【図7】刷掃時における使用評価の評価結果を示すチャートである。
【符号の説明】
10 歯ブラシ
11 植毛台
12 首部
13a 第1植毛孔
13b 第2植毛孔
13c 第3植毛孔
13d 第4植毛孔
14a 第1ブリッスル
14b 第2ブリッスル
14c 第3ブリッスル
14d 第4ブリッスル
15a 第1毛束
15b 第2毛束
15c 第3毛束
15d 第4毛束
16 先端部領域
17 中央帯状領域
18 外側帯状領域
19A 先端毛束群
19B 中央毛束群
19C 外側毛束群
X 歯ブラシの軸方向

Claims (1)

  1. 複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が植毛台に複数植設されている歯ブラシであって、
    前記植毛台に植設された前記複数本のブリッスルの先端を平坦な面に当接させて前記植毛台の後側から300gの荷重を垂直に負荷しつつ刷掃した際に前記平坦な面に先端が接触するブリッスルを主ブリッスルとし、且つ前記植毛台の植毛面は、先端部領域と、該先端部領域の後方部分を歯ブラシの軸方向に沿った3つの帯状領域に分けた際の中央帯状領域と、該中央帯状領域の両側の一対の外側帯状領域との4つの領域を有しており、
    前記先端部領域に植設された先端毛束群、前記中央帯状領域に植設された中央毛束群、前記各外側帯状領域に植設された外側毛束群は、各々統一された特徴を備えていると共に、前記先端毛束群と前記中央毛束群と前記各外側毛束群とは、その統一された特徴が相違しており、
    且つ前記先端毛束群を構成する各先端主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、前記中央毛束群を構成する各中央主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTと、前記各外側毛束群を構成する各外側主ブリッスルの下記(式1)で求められるかたさ理論値Tの総和ΣTとの関係が、(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)で、且つ(0.5×ΣT)<ΣT<(1.5×ΣT)である歯ブラシ。
    Figure 2004073650
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