JPH0114426Y2 - - Google Patents
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- JPH0114426Y2 JPH0114426Y2 JP1981131898U JP13189881U JPH0114426Y2 JP H0114426 Y2 JPH0114426 Y2 JP H0114426Y2 JP 1981131898 U JP1981131898 U JP 1981131898U JP 13189881 U JP13189881 U JP 13189881U JP H0114426 Y2 JPH0114426 Y2 JP H0114426Y2
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Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
本考案は、ポリ塩化ビニル樹脂板(平板、波板
等)の表面に特殊なアクリル系多層構造重合体を
フイルム化して被覆積層することにより透明性良
好で且つ耐候性に優れた塩化ビニル樹脂複合シー
トを提供するものである。 ポリ塩化ビニル樹脂板は、強度、成形性、透明
性等にすぐれ、安価で実用性に優れた板材である
が、耐候性が悪く、屋外で使用すると、短期間で
耐候劣化を起し所謂黒化現象の為、透明材として
は使用出来なくなる。特に農業用温室用材料の分
野で大量に使用されている所謂「農ビ」は、可塑
剤を大量に配合した塩化ビニルフイルムであるが
光線透過率の低下が甚しく厳密には1年の使用に
さえ甚えない。農業用温室としては周年利用型の
ものが増加しているがこの被覆材として硬質塩化
ビニル樹脂板が殆んど使用されていないのは、塩
化ビニル樹脂板の耐候性が悪く、極めて短期間に
当初の優れた透明性が低下し実質的に光線透過率
が甚しく低下し、透明性の利用する用途では使用
に堪えなくなることが最大の原因である。農業用
温室に限らずこの様な塩化ビニル樹脂板(以下塩
ビ板と略す)に、透明性光線透過率の低下がなけ
れば、塩ビ樹脂自体の自己消化性の特質もあつて
建材用にも、多大の用途が開ける筈である。 塩ビの耐候性改良の一手段として従来から紫外
線吸収剤を配合したアクリル系フイルムをその表
面に積層すると云うことは、ロバート・イー・ダ
ンツアーの文献(ニユートレンド・イン・サーモ
プラスチツク・シートプロセスシング1968年10月
11日75頁〜84頁)ローム・アンド・ハース社、コ
ラツドカタログ(1966年4月印刷コラツドC)な
どにより公知の技術であり、着色塩ビ板の表面に
アクリル系フイルムを積層した商品も既に市場に
出ている。 しかし乍ら、透明塩ビ板に対して、この様な技
術が利用されない理由の一つは、経済性の点から
フイルムは出来る丈薄くする必要があると同時に
使用状態に於てフイルムが白化しないことが必要
であるが、この様なフイルムが得られないことに
あつた。 この様な背景のもとに、塩ビ透明板の経時的な
透明性低下、失透現象を解決し、屋外使用状態に
於て、表面のアクリル系フイルムが白化を起さな
い様な手段について鋭意検討した結果、本考案を
完成したものである。 すなわち、本考案は、透明な塩ビ板の表面に積
層した時に、塩ビ板の光線透過率の低下を防ぐこ
とができ、しかも自然条件下に曝露してもいささ
かも白化することがなく、しかも極めて製膜性良
好なアクリル系多層重合体を用い、所望によりこ
れに紫外線吸収剤を配合して、15〜50μ程度の膜
厚のフイルムを製造し、このフイルムを透明塩ビ
板の表面に積層し、これによつて、長期間に渡つ
て透明性に変化のない非常に優れた耐候性改良塩
化ビニル樹脂複合シートを提供するものである。 本考案の耐候性改良塩化ビニル樹脂複合シート
は塩化ビニル樹脂シートと、その少くとも1面上
に積層された多層構造重合体フイルムとからな
り、前記多層構造重合体が、その基本構造単位と
して、 (A) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレート又は炭素数1〜4
のアルキル基を有するアルキルメタクリレート
A1、 0〜20部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体A2、 0〜10部の、多官能性単量体A3、およびA1
〜A3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラフト
交叉剤の組成からなる最内層重合体Aと、 (B) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレートB1、 0〜20部の共重合可能な二重結合を有する単
量体B2、 0〜10部の、多官能性単量体B3、および、
B1〜B3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラ
フト交叉剤の組成からなる架橋弾性重合体B
と、および、 (C) 51〜100部の、炭素数1〜4のアルキルメタ
クリレートC1、および 0〜49部の、共重合可能な二重結合を有する単
量体C2、 の組成からなるガラス転移温度が少なくとも60
℃なる最外層重合体Cと、 を有し、前記架橋弾性重合体Bは、前記最内層
重合体Aと、最外層重合体Cとの間に配置され
ており、かつ、 (D) 前記架橋弾性重合体Bと、最外層重合体成分
Cとの間に、中間層として、 10〜90部の、炭素数1〜8のアルキル基を有
するアルキルアクリレートD1、 90〜10部の、炭素数1〜4のアルキル基を有
するアルキルメタクリレートD2、 0〜20部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体D3、 0〜10部の、多官能性単量体D4、およびD1
〜D4の合計量100部に対し0.1〜5部の、グラフ
ト交叉剤の組成からなる少くとも1個の中間層
重合体Dが配置されており、この中間層重合体
D中の前記アルキルアクリレートD1の分布量
が、前記架橋弾性重合体B側から、前記最外層
重合体C側に向つて、単調に減少しており、更
に、前記多層構造重合体のゲル含有率が少くと
も50%である、 ことを特徴とする、ものである。 本考案に用いられるアクリル系多層構造重合体
フイルムの基材となるアクリル系多層構造重合体
としては (1) 経済性の点から15〜50μ程度の膜厚のフイル
ムに製膜することが可能なこと、 (2) 耐候性に優れ特に紫外線により容易に黄変し
ないこと、 (3) 塩ビ板製造時に押出ラミネート可能な適度な
柔軟性をもつこと、 (4) 耐ストレス白化性がすぐれていること、 (5) 耐水白化性がすぐれていること、 (6) 透明性がすぐれていること、 などの諸性質を兼備していなければならない。 本考案に使用されるアクリル系多層構造重合体
フイルムとしては、特願昭56−26553号に示され
ているポリマーを製膜することにより得られるフ
イルムが最適である。 前記の様な必須要件を満す様なポリマーであれ
ば、特願昭56−26553号に示されるアクリル系多
層構造重合体以外でも本考案の目的に用いること
は可能である。しかし、一般に耐候性、耐溶剤性
に極めて優れているだけでなく、通常の方法で容
易に15〜25μ程度の膜厚のフイルムに製膜可能で
あり、且つポリマー構造から耐ストレス白化性、
および透明性に優れている上記の多層重合体が最
も適している。 本考案に用いられるアクリル系多層構造重合体
フイルムの膜厚は、15〜50μであることが好まし
く、より好ましくは20〜50μである。膜厚が15μ
以下では、充分な耐候性が得られない。しかし
50μ以上にしても、格別その効果が増進するわけ
でもないので経済的に不利になる。 本考案の複合レートの構成を添付図面を参照な
がら説明する。 第1図において、塩化ビニル樹脂シート1の1
表面上に多層構造重合体フイルム2が積層され
て、1体の複合シートが形成されている。 また、第2図においては、塩化ビニル樹脂シー
ト1の両表面の各々に、多層構造重合体フイルム
2が積層されて、1本の複合シートが形成されて
いる。 以下、実施例により本考案を説明するが、本考
案は必ずしも、これに限定されるものではない。 実施例 (1) 多層構造重合体の製造 冷却器つきの容器内にイオン交換水250部と、
スルフオコハク酸のエステルソーダ塩2部と、ソ
ジウムフオルムアルデヒドスルホキシレート
(SFS0.05部とを仕込み、これらを窒素気流下で
撹拌混合した後70℃に昇温した。その後1.6部の
メチルメタクリレート(MMA)と、8部のブチ
ルアクリレート(BuA)と、0.4部の1,3−ブ
チレングリコールジメタクリレート(BD)と、
0.1部のアリルメタクリレート(AMA)と、およ
び、0.04部のキユメンハイドロパーオキサイド
(CHP)との混合物を仕込み、60分間反応を継続
させて最内層重合体Aの重合を完了させた。つづ
いて、この重合体を含む反応容器に1.5部の
MMAと、22.5部のBuAと、1部のBDと、0.25部
のAMAと、及びこれらのモノマー混合物重量に
対し、0.05%のCHPとからなるモノマー混合物を
60分間にわたつて添加し、さらに60分間、反応を
保持することにより、前記最内層重合体Aに架橋
弾性重合体Bを重合した。この様にして得られた
架橋弾性重合体Bのメチルエチルケトン(MEK)
中での膨潤度は10、ゲル含量は90%であつた。 つづいて、5部のMMA、5部のBuA,0.1部
のAMAからなる混合物を前記重合体A,Bを含
む反応容器に10分間にわたつて添加して架橋弾性
重合体Bに、中間層重合体Dを重合した。最後に
52.25部のMMAと、2.75部のBuAの混合物を、前
記重合体A,B,Dを含む反応容器に添加し、中
間層重合体Bに、最外層重合体Cを重合し、多層
構造重合体を得た。但し、中間層及び最外層の重
合に用いられたCHP量は、各層で用いたモノマ
ー全量の0.1%であつた。 上記重合工程によつて得られたラテツクスを、
ラテツクス中の重合体100部に対し、5部の塩化
カルシウムを用いて塩析し、得られた重合体を十
分に洗浄後、脱水乾燥して、乾粉を得た。 (2) フイルムの製造 前記多層構造重合体100部に対し、1.5部の紫外
線吸収剤を添加混合し、得られた混合物を40φ径
スクリユーを有する押出機を用いて押出しペレツ
トを製造した。 このペレツトを乾燥後、同じ押出機を用いてT
−ダイ法で20μ厚みのフイルムに製膜した。 (3) 塩ビ板と多層構造重合体フイルムとの積層 得られたアクリル系多層構造重合体フイルム
を、市販の0.8mm厚透明塩ビシートの上にのせ、
プレスで150℃で10分間プレスして複合シートを
製造した。 (4) 評価試験 (i) 耐候性 本実施例の複合シートと、比較のために、積層
してない塩ビシートとを、サンシヤインウエザオ
メーターをかけてテストした。
等)の表面に特殊なアクリル系多層構造重合体を
フイルム化して被覆積層することにより透明性良
好で且つ耐候性に優れた塩化ビニル樹脂複合シー
トを提供するものである。 ポリ塩化ビニル樹脂板は、強度、成形性、透明
性等にすぐれ、安価で実用性に優れた板材である
が、耐候性が悪く、屋外で使用すると、短期間で
耐候劣化を起し所謂黒化現象の為、透明材として
は使用出来なくなる。特に農業用温室用材料の分
野で大量に使用されている所謂「農ビ」は、可塑
剤を大量に配合した塩化ビニルフイルムであるが
光線透過率の低下が甚しく厳密には1年の使用に
さえ甚えない。農業用温室としては周年利用型の
ものが増加しているがこの被覆材として硬質塩化
ビニル樹脂板が殆んど使用されていないのは、塩
化ビニル樹脂板の耐候性が悪く、極めて短期間に
当初の優れた透明性が低下し実質的に光線透過率
が甚しく低下し、透明性の利用する用途では使用
に堪えなくなることが最大の原因である。農業用
温室に限らずこの様な塩化ビニル樹脂板(以下塩
ビ板と略す)に、透明性光線透過率の低下がなけ
れば、塩ビ樹脂自体の自己消化性の特質もあつて
建材用にも、多大の用途が開ける筈である。 塩ビの耐候性改良の一手段として従来から紫外
線吸収剤を配合したアクリル系フイルムをその表
面に積層すると云うことは、ロバート・イー・ダ
ンツアーの文献(ニユートレンド・イン・サーモ
プラスチツク・シートプロセスシング1968年10月
11日75頁〜84頁)ローム・アンド・ハース社、コ
ラツドカタログ(1966年4月印刷コラツドC)な
どにより公知の技術であり、着色塩ビ板の表面に
アクリル系フイルムを積層した商品も既に市場に
出ている。 しかし乍ら、透明塩ビ板に対して、この様な技
術が利用されない理由の一つは、経済性の点から
フイルムは出来る丈薄くする必要があると同時に
使用状態に於てフイルムが白化しないことが必要
であるが、この様なフイルムが得られないことに
あつた。 この様な背景のもとに、塩ビ透明板の経時的な
透明性低下、失透現象を解決し、屋外使用状態に
於て、表面のアクリル系フイルムが白化を起さな
い様な手段について鋭意検討した結果、本考案を
完成したものである。 すなわち、本考案は、透明な塩ビ板の表面に積
層した時に、塩ビ板の光線透過率の低下を防ぐこ
とができ、しかも自然条件下に曝露してもいささ
かも白化することがなく、しかも極めて製膜性良
好なアクリル系多層重合体を用い、所望によりこ
れに紫外線吸収剤を配合して、15〜50μ程度の膜
厚のフイルムを製造し、このフイルムを透明塩ビ
板の表面に積層し、これによつて、長期間に渡つ
て透明性に変化のない非常に優れた耐候性改良塩
化ビニル樹脂複合シートを提供するものである。 本考案の耐候性改良塩化ビニル樹脂複合シート
は塩化ビニル樹脂シートと、その少くとも1面上
に積層された多層構造重合体フイルムとからな
り、前記多層構造重合体が、その基本構造単位と
して、 (A) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレート又は炭素数1〜4
のアルキル基を有するアルキルメタクリレート
A1、 0〜20部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体A2、 0〜10部の、多官能性単量体A3、およびA1
〜A3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラフト
交叉剤の組成からなる最内層重合体Aと、 (B) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレートB1、 0〜20部の共重合可能な二重結合を有する単
量体B2、 0〜10部の、多官能性単量体B3、および、
B1〜B3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラ
フト交叉剤の組成からなる架橋弾性重合体B
と、および、 (C) 51〜100部の、炭素数1〜4のアルキルメタ
クリレートC1、および 0〜49部の、共重合可能な二重結合を有する単
量体C2、 の組成からなるガラス転移温度が少なくとも60
℃なる最外層重合体Cと、 を有し、前記架橋弾性重合体Bは、前記最内層
重合体Aと、最外層重合体Cとの間に配置され
ており、かつ、 (D) 前記架橋弾性重合体Bと、最外層重合体成分
Cとの間に、中間層として、 10〜90部の、炭素数1〜8のアルキル基を有
するアルキルアクリレートD1、 90〜10部の、炭素数1〜4のアルキル基を有
するアルキルメタクリレートD2、 0〜20部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体D3、 0〜10部の、多官能性単量体D4、およびD1
〜D4の合計量100部に対し0.1〜5部の、グラフ
ト交叉剤の組成からなる少くとも1個の中間層
重合体Dが配置されており、この中間層重合体
D中の前記アルキルアクリレートD1の分布量
が、前記架橋弾性重合体B側から、前記最外層
重合体C側に向つて、単調に減少しており、更
に、前記多層構造重合体のゲル含有率が少くと
も50%である、 ことを特徴とする、ものである。 本考案に用いられるアクリル系多層構造重合体
フイルムの基材となるアクリル系多層構造重合体
としては (1) 経済性の点から15〜50μ程度の膜厚のフイル
ムに製膜することが可能なこと、 (2) 耐候性に優れ特に紫外線により容易に黄変し
ないこと、 (3) 塩ビ板製造時に押出ラミネート可能な適度な
柔軟性をもつこと、 (4) 耐ストレス白化性がすぐれていること、 (5) 耐水白化性がすぐれていること、 (6) 透明性がすぐれていること、 などの諸性質を兼備していなければならない。 本考案に使用されるアクリル系多層構造重合体
フイルムとしては、特願昭56−26553号に示され
ているポリマーを製膜することにより得られるフ
イルムが最適である。 前記の様な必須要件を満す様なポリマーであれ
ば、特願昭56−26553号に示されるアクリル系多
層構造重合体以外でも本考案の目的に用いること
は可能である。しかし、一般に耐候性、耐溶剤性
に極めて優れているだけでなく、通常の方法で容
易に15〜25μ程度の膜厚のフイルムに製膜可能で
あり、且つポリマー構造から耐ストレス白化性、
および透明性に優れている上記の多層重合体が最
も適している。 本考案に用いられるアクリル系多層構造重合体
フイルムの膜厚は、15〜50μであることが好まし
く、より好ましくは20〜50μである。膜厚が15μ
以下では、充分な耐候性が得られない。しかし
50μ以上にしても、格別その効果が増進するわけ
でもないので経済的に不利になる。 本考案の複合レートの構成を添付図面を参照な
がら説明する。 第1図において、塩化ビニル樹脂シート1の1
表面上に多層構造重合体フイルム2が積層され
て、1体の複合シートが形成されている。 また、第2図においては、塩化ビニル樹脂シー
ト1の両表面の各々に、多層構造重合体フイルム
2が積層されて、1本の複合シートが形成されて
いる。 以下、実施例により本考案を説明するが、本考
案は必ずしも、これに限定されるものではない。 実施例 (1) 多層構造重合体の製造 冷却器つきの容器内にイオン交換水250部と、
スルフオコハク酸のエステルソーダ塩2部と、ソ
ジウムフオルムアルデヒドスルホキシレート
(SFS0.05部とを仕込み、これらを窒素気流下で
撹拌混合した後70℃に昇温した。その後1.6部の
メチルメタクリレート(MMA)と、8部のブチ
ルアクリレート(BuA)と、0.4部の1,3−ブ
チレングリコールジメタクリレート(BD)と、
0.1部のアリルメタクリレート(AMA)と、およ
び、0.04部のキユメンハイドロパーオキサイド
(CHP)との混合物を仕込み、60分間反応を継続
させて最内層重合体Aの重合を完了させた。つづ
いて、この重合体を含む反応容器に1.5部の
MMAと、22.5部のBuAと、1部のBDと、0.25部
のAMAと、及びこれらのモノマー混合物重量に
対し、0.05%のCHPとからなるモノマー混合物を
60分間にわたつて添加し、さらに60分間、反応を
保持することにより、前記最内層重合体Aに架橋
弾性重合体Bを重合した。この様にして得られた
架橋弾性重合体Bのメチルエチルケトン(MEK)
中での膨潤度は10、ゲル含量は90%であつた。 つづいて、5部のMMA、5部のBuA,0.1部
のAMAからなる混合物を前記重合体A,Bを含
む反応容器に10分間にわたつて添加して架橋弾性
重合体Bに、中間層重合体Dを重合した。最後に
52.25部のMMAと、2.75部のBuAの混合物を、前
記重合体A,B,Dを含む反応容器に添加し、中
間層重合体Bに、最外層重合体Cを重合し、多層
構造重合体を得た。但し、中間層及び最外層の重
合に用いられたCHP量は、各層で用いたモノマ
ー全量の0.1%であつた。 上記重合工程によつて得られたラテツクスを、
ラテツクス中の重合体100部に対し、5部の塩化
カルシウムを用いて塩析し、得られた重合体を十
分に洗浄後、脱水乾燥して、乾粉を得た。 (2) フイルムの製造 前記多層構造重合体100部に対し、1.5部の紫外
線吸収剤を添加混合し、得られた混合物を40φ径
スクリユーを有する押出機を用いて押出しペレツ
トを製造した。 このペレツトを乾燥後、同じ押出機を用いてT
−ダイ法で20μ厚みのフイルムに製膜した。 (3) 塩ビ板と多層構造重合体フイルムとの積層 得られたアクリル系多層構造重合体フイルム
を、市販の0.8mm厚透明塩ビシートの上にのせ、
プレスで150℃で10分間プレスして複合シートを
製造した。 (4) 評価試験 (i) 耐候性 本実施例の複合シートと、比較のために、積層
してない塩ビシートとを、サンシヤインウエザオ
メーターをかけてテストした。
【表】
(ii) 耐水白化性
本実施例の複合シートと積層していない塩ビシ
ート(比較例)を、60℃の温水中に24時間浸漬し
た後、室温で風乾し、このテストを10サイクル繰
返した後目視により観察した。 本実施例の複合シートには、積層していない塩
ビシート(比較例)と同様に白化は起らず、従つ
てその透明性に変化は認められなかつた。 以上の通り本考案は透明な無色塩ビ複合シート
の場合に最も効果的であるが、着色されていて
も、その効果は変りはない。
ート(比較例)を、60℃の温水中に24時間浸漬し
た後、室温で風乾し、このテストを10サイクル繰
返した後目視により観察した。 本実施例の複合シートには、積層していない塩
ビシート(比較例)と同様に白化は起らず、従つ
てその透明性に変化は認められなかつた。 以上の通り本考案は透明な無色塩ビ複合シート
の場合に最も効果的であるが、着色されていて
も、その効果は変りはない。
第1図は、本考案の複合シートの1実施態様の
構成を示す断面説明図であり、第2図は、本考案
の複合シートの他の実施態様の構成を示す断面説
明図である。 1……塩化ビニル樹脂シート、2……多層構造
重合体フイルム。
構成を示す断面説明図であり、第2図は、本考案
の複合シートの他の実施態様の構成を示す断面説
明図である。 1……塩化ビニル樹脂シート、2……多層構造
重合体フイルム。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 塩化ビニル樹脂シートと、その少くとも1面上
に積層された多層構造重合体フイルムとからな
り、前記多層構造重合体が、その基本構造単位と
して、 (A) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレート又は炭素数1〜4
のアルキル基を有するアルキルメタクリレート
A1、0〜20部の、共重合可能な二重結合を有
する単量体A2、 0〜10部の、多官能性単量体A3、およびA1
〜A3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラフト
交叉剤の組成からなる最内層重合体Aと、 (B) 80〜100部の、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキルアクリレートB1、 0〜20部の共重合可能な二重結合を有する単
量体B2、 0〜10部の、多官能性単量体B3、および、
B1〜B3の合計量100部に対し0.1〜5部のグラ
フト交叉剤の組成からなる架橋弾性重合体B
と、および、 (C) 51〜100部の、炭素数1〜4のアルキルメタ
クリレートC1、および 0〜49部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体C2、 の組成からなるガラス転移温度が少なくとも60
℃なる最外層重合体Cと、 を有し、前記架橋弾性重合体Bは、前記最内層
重合体Aと、最外層重合体Cとの間に配置され
ており、かつ、 (D) 前記架橋弾性重合体Bと、最外層重合体成分
Cとの間に、中間層として、 10〜90部の、炭素数1〜8のアルキル基を有
するアルキルアクリレートD1、 90〜10部の、炭素数1〜4のアルキル基を有
するアルキルメタクリレートD2、 0〜20部の、共重合可能な二重結合を有する
単量体D3、 0〜10部の、多官能性単量体D4、およびD1
〜D4の合計量100部に対し0.1〜5部の、グラフ
ト交叉剤の組成からなる少くとも1個の中間層
重合体Dが配置されており、この中間層重合体
D中の前記アルキルアクリレートD1の分布量
が、前記架橋弾性重合体B側から、前記最外層
重合体C側に向つて、単調に減少しており、 更に、前記多層構造重合体のゲル含有率が少
くとも50%である、 ことを特徴とする、耐候性改良塩化ビニル樹脂複
合シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13189881U JPS5838436U (ja) | 1981-09-07 | 1981-09-07 | 耐候性改良塩化ビニル樹脂複合シ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13189881U JPS5838436U (ja) | 1981-09-07 | 1981-09-07 | 耐候性改良塩化ビニル樹脂複合シ−ト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5838436U JPS5838436U (ja) | 1983-03-12 |
JPH0114426Y2 true JPH0114426Y2 (ja) | 1989-04-27 |
Family
ID=29925457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13189881U Granted JPS5838436U (ja) | 1981-09-07 | 1981-09-07 | 耐候性改良塩化ビニル樹脂複合シ−ト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5838436U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS565406A (en) * | 1979-05-11 | 1981-01-20 | Ici Australia Ltd | Tickicidal composition |
JPS5627373A (en) * | 1979-08-14 | 1981-03-17 | Sato :Kk | Drum-type printing device |
-
1981
- 1981-09-07 JP JP13189881U patent/JPS5838436U/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS565406A (en) * | 1979-05-11 | 1981-01-20 | Ici Australia Ltd | Tickicidal composition |
JPS5627373A (en) * | 1979-08-14 | 1981-03-17 | Sato :Kk | Drum-type printing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5838436U (ja) | 1983-03-12 |
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