JPH01143828A - 薬物放出制御用高分子膜 - Google Patents

薬物放出制御用高分子膜

Info

Publication number
JPH01143828A
JPH01143828A JP30412387A JP30412387A JPH01143828A JP H01143828 A JPH01143828 A JP H01143828A JP 30412387 A JP30412387 A JP 30412387A JP 30412387 A JP30412387 A JP 30412387A JP H01143828 A JPH01143828 A JP H01143828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer membrane
liquid crystal
drug
high polymer
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30412387A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Aoyanagi
隆夫 青柳
Hideji Sato
秀次 佐藤
Shigeko Yasu
安 咸子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP30412387A priority Critical patent/JPH01143828A/ja
Priority to US07/277,697 priority patent/US4968539A/en
Publication of JPH01143828A publication Critical patent/JPH01143828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薬理作用を有する生理活性物質を、必要な部
位に、必要な時間、必要な量だけ投与するいわゆるドラ
ッグ・デリバリ−・システム(ロロS)に用いる薬物放
出制御用高分子膜に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、外用剤には薬物の吸収が困難でさらに薬物投与量
のコントロールも難しいという問題があった。これに対
して近年、DDSの開発がさかんになっており、DDS
の中で実用化されているものとしては、狭心症治療用の
ニトログリセリンや亜硝酸エステル系薬物、乗物酔い止
め用のスコポラミンなどの経皮吸収型外用剤があげられ
る。しかし、これらは単に薬物の徐放化を図ったものが
ほとんどであり、薬物の放出量を症状の程度に応じて制
御するという本来のDDSに近いものではなかった。
最近、ジアルキルジメチルアンモニウムブロマイドを高
分子に担持させた膜は、温度変化に応じて物質の膜内拡
散係数が変化することが報告されている。しかし、この
膜は微少温度変化に応答し得るものではなく、またその
時の拡散係数の変化も大きいとはいい難いものであった
。さらにまた、ジアルキルジメチルアンモニウムブロマ
イドはイオン性を有するものであり、イオン性を有する
多くの薬物分子の放出制御には適していない。
一方、皮膚はその表面を角質層と呼ばれる難透過性の組
織で覆われているために、一般に薬麦投与は困難とされ
ている。そこでいわゆる経皮吸収促進剤と呼ばれるもの
が種々検討されてきたが、未だ安全であり且つ著効のあ
るものが開発されていないのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って、本発明は、微少温度変化に敏感に応答すること
が可能で、それにより薬物分子の拡散制御を行うことが
でき、イオン性薬物にも悪影響を及ぼさない薬物放出制
御用高分子膜を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、特定の性質を有する液晶形成性化合物を、表
面自由エネルギー又は臨界表面張力が特定の値より低く
、本質的に疎水性である高分子化合物に固定化すること
により、上記問題点を有効に解決した薬物放出制御用高
分子膜が得られ、かつ、該高分子膜を用いると、炎症部
位の症状による、あるいは外部加温による適用部位の微
少温度変化に応答して、薬物の投与量を制御し得るとの
知見に基づいてなされたものである。さらに又、液晶形
成性化合物を高分子膜に固定化して得られる鉄膜を皮膚
に適用することにより、角質層のバリヤー性を低下させ
、所定温度で薬物の経皮吸収を促進できるとの知見に基
づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、25〜45℃の範囲のゲル液晶転
移温度を有する下記一般式〔I〕で表わされる液晶形成
化合物を、細孔の直径が3μm以下でありかつ空孔率が
10〜90%である多孔質疎水性高分子膜に固定したこ
とを特徴とする薬物放出制御用高分子膜を提供する。
R+ −CH−0+CI(2cl120 +7L(式中
、R1、R2およびR1は水素又は炭素数1〜6のアル
キル基、R4、R3およびR6は水素、炭素数6〜30
のアルキル基又は−COR,、−coRs、−CORs
で表わされる基(R,〜R3はそれぞれ水素又は炭素数
6〜30のアルキル基である。)である。但し、R4−
R6の少なくとも1つは炭素数6以上である。゛また、
a、bScは0〜20、nは0又は1である。) 尚、ここで薬物放出制御とは、薬物の放出を単に抑制す
ることのみを意味するものでなく、促進することをも含
むものである。
本発明で用いる細孔の直径が3μm以下であり、空孔率
が10〜90%の液晶形成性分子担持用高分子膜を形成
するための高分子化合物としては、表面自由エネルギー
又は臨界表面張力が45.0dyn/cm以下であるよ
うな、本質的に疎水性の高分子を用いるのがよい。つま
り親水性高分子を用いると、その高分子実質中に多数存
在するいわゆる“Water−Channel ”を通
じて薬物分子の漏れが起こり、液晶形成性化合物の微小
集合体部分の放出の制御を行うことができないからであ
る。本発明で用いる高分子化合物として、具体的には、
テフロン(臨界表面張力18.56Yn/cm) 、ナ
イロン(臨界表面張力43.2dyn/cm) 、ポリ
エチレン(臨界表面張力31.0dyn/cm) 、ポ
リスチレン(臨界表面張力33. Odyn/Cm)ポ
リテレフタル酸エチレン(i界表面張力43. Ody
n/Cm)などが例示さレル。
また、高分子膜の引張強度としては10〜2000kg
 / cfflOものがよい。つまり10kg/cut
以下では柔らかすぎ、2000 kg/an以上では強
直すぎるからである。
本発明において用いる高分子膜について細孔の直径が3
μm以下とは、3μmを越える直径の細孔を30%以下
の量で含むものを意味し、平均直径が0.001〜3μ
m1より好ましくは0.01〜1μmのものを用いるの
がよい。空孔率は、水銀ポロシメーターなどの方法によ
り容易に測定することができ、20〜80%のものを用
いるのがよい。また、該高分子膜としては厚さ1〜30
00μm、好ましくは10〜500μmのものを用いる
のがよい。
本発明で用いる液晶形成性化合物は、ゲル液晶転移温度
が25〜45℃の範囲にある上記一般式%式% 式〔I〕中、R3、R2及びR5としては水素もしくは
炭素数2以下のアルキル基が好ましく、R1、R3及び
R6としては−CUR,、−CORs、 C0R5(R
7、R。
及びR3は炭素数12〜20のアルキル基)が好ましい
。また、aSbScは1〜20が好ましく、より好まし
くは1〜5である。
本発明で用いる液晶形成化合物として、具体的には、ポ
リオキシエチレングリセリールモノミリステート、ポリ
オキシエチレングリセリールジステアレート、ポリオキ
シエチレングリセリールトリイソステアレート、ポリオ
キシエチレングリセリールジステアレート、ポリオキシ
エチレングリセリールトリステアレート、ポリオキシエ
チレングリセリールトリイソステアレート、ポリオキシ
エチレントリメチロールプロ只ンジステアレート、ポリ
オキシエチレントリメチロールプロパントリミリステー
ト、ポリオキシエチレントリメチロールプロパントリス
テアレート、ポリオキシエチレントリメチロールプロパ
ントリイソステアレートなどの1種又は2種以上の混合
物が例示され、さらに好ましくは、ポリオキシエチレン
(3〜5モル)トリメチロールプロパンジステアレート
、ポリオキシエチレン(3〜10モル)トリメチロール
プロパントリステアレート、ポリオキシエチレン(4モ
ル)グリセリールジステアレート、ポリオキシエチレン
(3〜20モル)グリセリールトリステアレートが例示
される。
上記、液晶形成化合物を高分子膜に固定化する方法とし
ては、吸着、分散又は共有結合による固定化が考えられ
るが、分散、共有結合による固定化では微少温度変化に
応答しにくく、吸着により固定化した場合に最も良く微
少温度変化に応答する。
液晶形成性化合物を疎水性高分子化合物に吸着固定化す
るには種々の方法で行なうことができる。
具体的には、溶解または溶融による吸着固定化方法があ
げられる。これらのうち溶解による方法では、担持用高
分子を溶解しないが液晶形成性化合物を溶解する有機溶
媒中に、液晶形成化合物を溶解し、この溶液中に担持用
高分子を浸漬し、その後これを取出し乾燥することによ
り固定化を行う。溶融による方法では、液晶形成性化合
物を融点以上に加熱して溶融させ、それを直接担持用高
分子へ浸透させることにより固定化を行う。
本発明において、担持用高分子に対する液晶形成性化合
物の固定化率は特に限定されないが、要求される温度感
応性の度合いと、必要とされる高分子の強度から951
5〜5/95(重量比)、より好ましくは90/10〜
10/90とするのがよい。さらに、該高分子膜の空孔
率以上の量で、具体的には空孔を全部おおうのに必要な
量以上で用いるのがよく、空孔率の1〜3倍の量で用い
るのがよい。このようにすると、微少温度変化に応答し
て薬物拡散係数に著しい差が生じ、さらに又、薬物の皮
膚への透過を促進するからである。
本発明の薬物放出制御用高分子膜は種々の態様で用いる
ことができるが、体温及び皮膚温の変化や外部からの熱
刺激により薬物放出速度を制御するDDS用の薬物放出
膜及びマトリックスとして用いることが好ましい。
本発明の薬物放出制御用高分子膜により放出制御される
生理活性物質としては、消炎鎮痛効果を有する生理活性
物質としてインドメタシン、メフェナム酸、フルフェナ
ム酸、ジクロフェナック、イブフェナック、アルクロフ
ェナック、メチアジン酸、イブプロフェン、ケトプロフ
ェン、フルルビプロフェン、ベノキサプロフェン、ナプ
ロキセン、プラノプロフェン、スプロフェン、フェノプ
ロフェン、チアプロフェン、Y−9213,7’ロチジ
ン酸、サリンダック、フェニルブタシン、オキシフェン
ブタシン、ケトフェニルブタシン、サリチル酸、サリチ
ル酸メチル、サリチル酸モノグリコールエステル、サリ
チル酸アミド、サリチル酸ナトリウム等、コルチコステ
ロイド類として、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
デキサメタシン、フルオシノロンアセトニド、トリアム
シノロンアセトニド、吉草酸ベタメタシン、ジプロピオ
ン酸ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタシン等の
非ステロイド系消炎鎮痛剤、テトラサイクリン、クロラ
ムフェニコール、エリスロマイシン、ペニシリン等の抗
生物質、リドカイン、ペンシカイン、アミノ安息香酸エ
チル等の麻酔剤、塩化ベンザルコニウム、ナイスクチン
、ニトロメタシン、アセトスルファミン、クロトリマゾ
ール、ヘンタマイシン、アムホテリシンB1ピロールニ
ドリン等の抗菌剤が例示される。
又、感冒薬としては、アセトアミノフェン、エテンザミ
ド、アスピリン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸
クロルフェルラミン、臭化水素酸テキストロメトロファ
ン、グワヤコールスルホン酸、カフェイン等が例示され
る。又、狭心症治療薬として、ニトログリセリン、硝酸
インソルビド、亜硝酸アシル、ニトロエリスリトール、
ニトロマンニトール、高血圧症薬として、クロニジン、
交換神経β−受容体遮断薬(プロプラノール等)等が例
示される。これらの生理的に活性な薬物は必要に応じて
、又はコンパティビリティに応じて2種以上を併用する
こともできる。
本発明の薬物放出制御用高分子膜を外用薬に適用する場
合、薬物成分は0.1〜80重量%(以下%と略称する
)、好ましくは0.2〜50%及び任意成分が0〜90
%、好ましくは1〜80%となるように用い、かつ薬物
放出制御用高分子を除く基剤系が全体として水含有系に
なるようにして用いるのが望ましい。従って基剤中に水
が1%以上、好ましくは5%以上、さらに好ましくは1
0%以上含むようにするのがよい。つまり、水が全く系
中に存在しないと、本発明の薬物放出制御用高分子の温
度感応性が低下するからである。
上記任意成分としては、種々の重合度の高分子類、例え
ばポリジメチルシロキサン、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリ(メタ)アクリル酸(
塩)、ボデビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロース、アルギン酸(塩)、カラ
ゲナン等、有機溶媒としてエチルアルコーノペメチルエ
チルケトン、アセトン、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセローノペ 2−ピロリドン、1−
メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン
、1.5−ジメチル−2−ピロリドン、1−エチル−2
−ピロリドン、2−ピロリドン−5−カルボン酸等、経
皮吸収促進剤として、ジメチルスルホキシド、1−ドデ
シルアザシクロへブタン−2−オン(商品名Azone
■)、ジメチルラウリルアミド、インソルビトール、ジ
メチルホルムアミド、ドデシルピロリドン、メチオニル
スルホキサイド、メチオニルスルホン、チオグリコール
酸カルシウム、ヒドロキシオクチルスルホキサイド、シ
クロヘキシルメタノール、尿素、サリチル酸及びその誘
導体、ニコチン酸ベンジル、炭素数8以上の脂肪酸ジグ
リセライド、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル
、1. 3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール
、脂肪酸エタノールアミド等、界面活性剤として、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビクン脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル等のうちから選ばれる1種又
は2種を用いることができる。
本発明の薬物放出制御用高分子膜が温度により敏感に薬
物の放出速度を変化させる作用機構の詳細は不明である
が、一般式〔I〕で表わされる液晶形成化合物と多孔質
疎水性高分子膜中の特定の直径を有する細孔とが密接に
関連し、該液晶形成化合物が皮膚などの水分を有する物
質に接したときに、該水分との関連で薬物の放出を制御
(例えば徐放等)できるのである。さらに又、本発明の
薬物放出用高分子膜が薬物の皮膚透過を促進する機構の
詳細は不明であるが、液晶形成性分子が、角質層中の結
合水の存在状態を変え、バリヤー性を低下させるととも
に、高分子膜から皮膚への薬物の分配性を高めることに
より全体として薬物の皮膚透過性を促進するものと考え
られる。
本発明の薬物放出制御用高分子膜を外用薬として用いる
場合には、種々の形態とすることができる。例えば、生
理活性物質保持層の上部に、生理活性物質を溶解してい
る有機溶媒および水の蒸成を防ぐための不透過性基材層
を設け、生理活性物質保持層の下部には本発明の薬物放
出制御用高分子膜を設けた形態とする。又、薬物放出制
御用高分子膜の下面の全面もしくは周囲に、外用薬を皮
膚に密着固定化するための感圧接着剤層を塗布する。こ
のようにすると、生理活性物質保持層の下部に設けた本
発明の薬物放出制御用高分子膜が敏感に温度の変化に応
じて生理活性物質の放出量を制御するので、その皮膚中
への透過量をコントロールできるのである。又、薬物放
出制御用高分子膜を膜材とし、生理活性物質を芯物質と
したマイクロカプセルを外用薬として用いることも可能
である。
〔発明の効果〕
本発明の温度感応性薬物放出制御用高分子膜を用いるこ
とにより、適用部位温度に応じた薬物放出が可能になる
だけではなく、該高分子膜中に固定化された液晶分子と
皮膚の角質層との相互作用により角質層のバリヤー性を
低下させ、薬物の経皮吸収性を著しく向上させることが
可能となる。
従って、この薬物放出制御用高分子膜を外用薬の基材と
して用いると、症状に応じて必要且つ充分な薬物放出量
を制御し得る自己制御型外用薬を提供することができる
次に実施例により本発明の内容を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕
実施例1 ポリプロピレン膜(ポリプラスチック、ジニラガード2
402 ;細孔径0.02μm1空孔率38%、臨界表
面張力35dVn/cm)を、ポリオキシエチレン(3
モル)トリメチロールプロパントリステアレート(日本
エマルジョン、TPS−303;ゲル液晶転移温度39
.2℃)、ポリオキシエチレン(3モル)クリセリ−ル
ートリステアレート(日本エマルジョン、GWS−30
3;ゲル液晶転移温度49.2℃)又はポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油エーテル(日光ケミカルズ、DC−1
−18;ゲル液晶転移温度0℃以下)の20%クロロホ
ルム溶液に1時間浸漬した後、風乾することにより、試
料膜を調製した。
次にこれらの試料膜を、ガラス製2−チャンバー式拡散
セルに取付け、ドナー側チャンバーにはインドメタシン
を溶解した40%エタノール水溶液(インドメタシン濃
度50mg/ 100mjりを入れ、レセプター側には
40%エタノール水溶液のみを入れて、レセプター側の
インドメタシン濃度の経時的増加をHPLCで測定して
、各温度における拡散係数を求めた。結果をまとめて表
−1に示す。尚、拡散係数の単位はc、rl/secで
ある。
(以下、同じ)。
表−1 表−1かられかるように、ゲル液晶転移温度が25〜4
5℃の範囲にない液晶形成性化合物では38℃/32℃
の拡散係数の比が小さく、体温付近での温度感応性が充
分でないことがわかる。
実施例2 細孔径の異なるテフロン膜、ミリポアフィルタ−GS 
(細孔径0.22μm、空孔率70%、臨界表面張力1
8.5dyn/cm) 、ミリポアフィルタ−vS(細
孔径0.025μm1空孔率80%、臨界表面張力18
.5dyn/ca+) 、ミリポアフィルタ−S M(
細孔径5μm1空孔率80%、臨界表面張力18、5 
dyn/cm)のそれぞれをポリオキシエチレン(a+
b+C=5モル) トリメチロールプロパンジステアレ
ート(日本エマルジョン、TPS−205、ゲル液晶転
移温度37℃)の20%クロロホルム溶液に1時間浸漬
した後、′風乾して試料膜を調製した。このときの液晶
形成化合物の吸着固定化率はそれぞれ73%、82%、
64%であった口 次にこれらの膜を実施例1と同様の拡散セルに取り付け
、同様の方法で拡散係数を求めた。結果を表−2に示す
表−2 表−2かられかるように、液晶形成性化合物を多孔質疎
水性高分子膜に吸着固定化する場合、高分子膜のポアサ
イズが小さいほうが38℃/32℃の拡散係数の比が大
きく、膜の温度感応性が高くなることがわかる。
実施例3 ポリプロピレン膜(ポリプラスチック、ジュラガード2
402;細孔径0.02μm1空孔率38%、臨界表面
張力35dyn/am)を、ポリオキシエチレン(3モ
ル)トリメチロールプロパントリステアレート(日本エ
マルジョン、TPS−303;ゲル液晶転移温度39.
2℃)のそれぞれ5.10.13.15.17.20%
クロロホルム溶液に1時間浸漬した後、風乾することに
より温度感応性薬物放出制御用高分子膜を調製した。
次にこの温度感応性膜を実施例1と同様の拡散セルに取
り付け、同様の方法で拡散係数を求めた。
結果を表−3に示す。
表−3かられかるように、温度感応性膜中の液晶分子の
重量%が大きいほど38℃/32℃の拡散係数の比が大
きく、特に液晶分子を膜の空孔率以上(すなわち、38
%以上)に固定化した場合に、膜の温度感応性が高くな
ることがわかる。
実施例4 ポリプロピレン膜(ポリプラスチック、ジュラガード2
40;細孔径0.02μm、空孔率38%、臨界表面張
力35dyn/cm) 2枚の間に、溶融させた。
ポリオキシエチレン(3モル)トリメチロールプロパン
トリステアレート(日本エマルジョン、TPS−303
;ゲル液晶転移温度39.2℃)をはさみ込むことによ
り、ポリプロピレン膜に対して直接液晶形成性化合物を
浸透させて固定化を行った後、膜全体にプレス(25t
 /ctl、 10分間)を行うことにより、温度感応
性薬物放出制御用高分子膜を調製した。
次にこの温度感応性膜を実施例1と同様の拡散セルに取
り付け、同様の方法で拡散係数を求めた。
結果を表−4に示す。
表−4 表−4かられかるように、溶融した液晶形成性化合物を
直接、多孔質疎水性高分子膜に浸透固定化を行った溶融
固定化による膜は、38℃/32℃の拡散係数の比が大
きく、温度感応性が高くなることがわかる。
実施例5 WBN/Kobヘアレスラット(埼玉実験動物)の腹部
皮膚を麻酔下に(ベントパルビタールナトリウム60 
mg/kg  T、P、)摘出し、その角質層側に実施
例3と同様に調製した試料膜を貼付し、ガラス製2−チ
ャンバー拡散セルに取りつけた。ドナー側チャンバーに
は、アセトアミノフェンを溶解した10%エチルアルコ
ール水溶液(アセトアミノフェン2.4%)を入れ、レ
セプター側チャンバーには、リン酸緩衝液(pH7,4
)を入れ、レセプター側チャンバーのアセトアミノフェ
ン濃度の経時的増加をHPLCを用いて測定した。
経時変化を表−5に示すが、この表から明らかなように
、ヘアレスラットの剥離皮膚を用いてのin Vitr
O実験において本発明の温度感応性薬物放出用高分子膜
を用いるとアセトアミノフェンの皮膚透過速度を温度に
応じて明確にコントロールし得ることが判明し、該シス
テムを用いることにより発熱の程度に応じ薬物の投与量
を自己設定が可能な感冒用TTSを確立することができ
る。
表−5 実施例6 体重2.0〜2.5 kgの家兎の腹部を電気バリカン
で除毛後さらに皮膚をキズつけないように注意深く電気
カミソリで除毛し、その上に温水を循環させる事により
一定温度に保たれたガラスセルを瞬間接着剤(アロンア
ルファ■、東亜合成部)を用いて固定した。
上記ガラスセル中に各種薬物含有溶液を入れ、48時間
までの薬物血中濃度を追跡した。血液サンプルを家兎の
耳静脈から一定時間毎に採取し、液体クロマトグラフィ
ー法により分析した。
実験に用いた高分子膜及び薬物溶液は、以下の如く調製
した。まず本発明の実施例としては、ポリプロピレン膜
(ポリプラスチック社製、ジュラガード■2402 :
細孔径0.02μm1空孔率38%)をポリオキシエチ
レン(3モル)トリメチロールプロパントリステアレー
ト(日本エマルジョン社製、TPS−3038)の15
又は20%クロロホルム溶液に1時間浸漬後風乾して調
製した。qのとき用いた薬物溶液はインドメタシンを0
.01g/rnI!配合した50%N−メチル−2−ピ
ロリドン水溶液である。
次に比較例としては、エチルアルコール40%、水58
.4%ポリカルボン酸(カーボホール940@、グツド
リッチケミカル社製)1.5%、トリエタノールアミン
0.1%を配合してなる軟膏基剤100重量部に対して
約1重量%のインドメタシンを配合した軟膏3gを上記
ガラス製恒温ガラスセルに入れ、高分子膜を使用せずに
適用した。
結果をまとめて表−6に示す。
表−6 表−6の結果かられかるように本発明の高分子膜は温度
感応性のみならず高いパイオアペラビリティ (生物学
的利用率)を達成することができる。
実施例7 実施例6と同様な方法、及び同様な高分子膜を用いて、
ケトプロフェンを懸濁した30%エタノール水溶液(ケ
トプロフェン0.01 g/mjり  3ml!を適用
し、ケトプロフェンの血中濃度の経時変化を実施例6と
同様にして測定した。結果を表−7に示す。
表−7 このように本発明により、温度感応性及び高いパイオア
ペラビリティを実現することができる。
実施例8 実施例2と同様に調製した試料膜と実施例3で用いたと
同様のヘアレスラット剥離皮膚を同様にガラス製2−チ
ャンバーセルに取りつけた。ドナー側チャンバ」には0
.1%ニトログリセリン水溶液を入れ、レセプターチャ
ンバーにはリン酸緩衝液(pH7,4)を入れ、経時的
増加をHPLCを用いて測定した。さらにコントロール
として、試料膜がない場合(つまり、皮膚のみ)のニト
ログリセリンの皮膚透過実験を同様に行った。尚、実験
は38℃にて行った。
経時的変化を表−8に示すが、この表から明らかなよう
に、ヘアレスラットの剥離皮膚に、該試料膜を適用する
ことにより、皮膚のみの場合よりも、薬物の高い皮膚透
過性が得られ、該試料膜の薬物経皮吸収促進効果が確認
された。
表−8 手続補正書 特許庁長官  小 川 邦 夫  殿 1、事件の表示   昭和62年特許願第304123
号2、発明の名称   薬物放出制御用高分子膜4、代
理人 5、補正命令の日付  自   発 6、補正の対象    明細書の特許請求の範囲の欄お
よび発明の詳細な説明の欄 7、補正の内容 (1)  特許請求の範囲を別紙のとおり訂正する。
(2)明細書第25頁の表−5を以下のとおり訂正する
「    表−5 (3)同書第26頁第1行目の“その上に”の後に「、
実施例3と同様に調製した試料膜を介して、」を挿入す
る。
(4)同書第27頁第1行目の“水58.4%ポリカル
ボン酸(カーボホール940■、”を「水58.4%、
ポリカルボン酸(カーボボール940■、」に訂正する
(5)同書第27頁の表−6を以下のとおり訂正する。
「     表−6 (6)同書第28頁の表−7を以下のとおり訂正する。
[表−7 特許請求の範囲 (1)25〜45℃の範囲のゲル液晶転移温度を有する
下記一般式(1)で表わされる液晶形成化合物を、細孔
の直径が3μm以下でありかつ空孔率が10〜90%で
ある多孔質疎水性高分子膜に固定したことを特徴とする
薬物放出制御用高分子膜。
R,−C8−OtcH2cH20+VR4(式中、R1
、R2およびRoは水素又は炭素数1〜6のアルキル基
、R1、R5およびR6は水素、炭素数6〜30のアル
キル基又は−CORt、−CORs、−CORsで表わ
される基(R7−R3はそれぞれ水素又は炭素数6〜3
0のアルキル基である。)である。但し、R1−R6の
少なくとも1つは炭素数6以上である。また、a、b、
cは0〜20、nは0又はlである。) (2)多孔質疎水性高分子膜の引張強度が10〜200
0kg/e++fである特許請求の範囲第(1)項記載
の高分子膜。
(3)疎水性高分子が45. Odyn/cm未満の表
面エネルギー又は臨界表面張力を有するものである特許
請求の範囲第(1)項記載の高分子膜。
(4)多孔質疎水性高分子膜の空孔率以上の量で液晶形
成化合物が固定されている特許請求の範囲第(1)項記
載の高分子膜。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)25〜45℃の範囲のゲル液晶転移温度を有する
    下記一般式〔 I 〕で表わされる液晶形成化合物を、細
    孔の直径が3μm以下でありかつ空孔率が10〜90%
    である多孔質疎水性高分子膜に固定したことを特徴とす
    る温度感応性薬物放出制御用高分子膜。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・〔 I 〕 (式中、R_1、R_2およびR_3は水素又は炭素数
    1〜6のアルキル基、R_4、R_5およびR_6は水
    素、炭素数6〜30のアルキル基又は−COR_7、−
    COR_8、−COR_9で表わされる基(R_7〜R
    _9はそれぞれ水素又は炭素数6〜30のアルキル基で
    ある。)である。但し、R_4〜R_6の少なくとも1
    つは炭素数6以上である。また、a、b、cは0〜20
    、nは0又は1である。)
  2. (2)多孔質疎水性高分子膜の引張強度が10〜200
    0kg/cm^2である特許請求の範囲第(1)項記載
    の高分子膜。
  3. (3)疎水性高分子が45.0dyn/cm未満の表面
    エネルギー又は臨界表面張力を有するものである特許請
    求の範囲第(1)項記載の高分子膜。
  4. (4)多孔質疎水性高分子膜の空孔率以上の量で液晶形
    成化合物が固定されている特許請求の範囲第(1)項記
    載の高分子膜。
JP30412387A 1987-12-01 1987-12-01 薬物放出制御用高分子膜 Pending JPH01143828A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30412387A JPH01143828A (ja) 1987-12-01 1987-12-01 薬物放出制御用高分子膜
US07/277,697 US4968539A (en) 1987-12-01 1988-11-30 Liquid crystal membrane

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30412387A JPH01143828A (ja) 1987-12-01 1987-12-01 薬物放出制御用高分子膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01143828A true JPH01143828A (ja) 1989-06-06

Family

ID=17929310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30412387A Pending JPH01143828A (ja) 1987-12-01 1987-12-01 薬物放出制御用高分子膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01143828A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100321296B1 (ko) * 1999-11-05 2002-03-18 박호군 온도감응성을 갖는 고리형 포스파젠 삼량체 및 그의제조방법
GB2402884A (en) * 2003-06-17 2004-12-22 Peter William Richards Skin patches
JP2018180536A (ja) * 2017-04-13 2018-11-15 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 液晶カプセルを含む液晶表示装置およびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100321296B1 (ko) * 1999-11-05 2002-03-18 박호군 온도감응성을 갖는 고리형 포스파젠 삼량체 및 그의제조방법
GB2402884A (en) * 2003-06-17 2004-12-22 Peter William Richards Skin patches
JP2018180536A (ja) * 2017-04-13 2018-11-15 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 液晶カプセルを含む液晶表示装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4968539A (en) Liquid crystal membrane
KR100275593B1 (ko) 경피 침투 강화제로써 트리아세틴
US5614211A (en) Oxybutynin transdermal device having decreased delamination
US8728514B2 (en) Transdermal preparations containing hydrophoic non-steroidal anti-inflammatory drugs
ES2310942T3 (es) Tolterodina administrada por via transdermica como agente anti-muscarinico para el tratamiento de vejiga hiperactiva.
JP6060213B2 (ja) 外用医薬組成物を用いた貼付剤
JP5615697B2 (ja) β遮断剤の安定化組成物およびそれを用いた経皮吸収製剤
PT93191B (pt) Sistema terapeutico para a administracao retardada e controlada transdermica ou transmucosica de substancias activas
JPS61275213A (ja) pH中介型薬物配達系
LT3753B (en) Device for administering dexmedetomidine transdermally
PT813865E (pt) Penso com ingrediente activo
HU197984B (en) Method for obtaining of novel-system-effect local applicable pharmaceutical prreparations containing dichlorenac or its salt agent
JP2538372B2 (ja) 活性物質の作用を遅延及び制御する形の皮膚経由又は粘膜経由投与のための治療薬
PT1589973E (pt) FORMULAÆO E MéTODOS PARA O TRATAMENTO DE TROMBOCITEMIA
KR100624500B1 (ko) 레리세트론 전달용 경피치료시스템
JPS6250447B2 (ja)
JPH01143828A (ja) 薬物放出制御用高分子膜
CA3162229A1 (en) Transdermal therapeutic system containing agomelatine
JP2007520480A (ja) 少なくとも一つの脂肪酸を含むジヒドロピリジンタイプのカルシウムアンタゴニスト用の経皮的デリバリー器具
JPH04234314A (ja) 全身性経皮投与製剤
WO2003034961A1 (en) Terazosin transdermal device and methods
JP2527309B2 (ja) 薬剤放出制御用膜及び該膜を用いた外用薬
Kharia et al. Overview of Transdermal Medicated Patches with its research updates in preceding years
CN109394735B (zh) 具有高溶解度的布洛芬或其结构类似物经皮给药系统
WO2020093906A1 (zh) 含有布洛芬或其结构类似物的多层经皮给药系统