JPH0114317Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は衣類乾燥機のフイルタ集塵表示装置
に関する。

〔従来技術〕

従来の衣類乾燥機は、フイルタの風下側の風圧
変化や風量変化を検出してフイルタの集塵量を表
示するものが種々提案されたが、いずれも機械的
な動作を伴うため、構造が複雑で部品点数が多
く、長期の使用によつて故障することが必至であ
つた。

〔考案の目的〕

この考案は、簡単な構造で故障のない表示装置
を提供するものである。

〔実施例〕

以下図面にしたがつて詳細に説明すると、図に
おいて１は衣類乾燥機の外箱で、後面開口部を覆
う後蓋２が装着され、前面に開閉可能な扉によつ
て覆つた衣類投入口４を有する。

５は衣類収容ドラムで、前面の開口部を衣類投
入口４の外周に嵌合させ、後面より突出させた軸
６を外箱１の後面開口部に橋わたした支持板１７
の軸受７に嵌合させて回転可能に支持されてい
る。またドラム５は前面の開口部のまわりに多数
の熱風流入孔８を、後面の中央部に形成した凹部
５ａに排風孔９をそれぞれ備える。

１０は熱風流入孔８と対向して外箱１の前壁内
面に固定した熱風案内板で、その外周とドラム５
との間をフエルトなどのシール部材１１でシール
している。１２はヒータ１３を内蔵する熱風ダク
トで、一端が熱風案内板１０と連通し、他端が外
箱前面の吸気口１４を介して外部に開口してい
る。１５はその吸気口を覆うフイルタ、１６はそ
のフイルタを保持する格子状のフイルタガードで
ある。

１８は支持板１７の中央後面に装着したフアン
カバーで、支持板１７と共同してフアン１９のた
めのフアンケーシングを形成する。フアン１９は
フアンカバー１８に軸２０により回転可能に支持
されている。支持板１７はドラムの排風孔９と対
向して吸気口１７ａを有し、その外周とドラム５
との間をシール部材２２でシールしている。フア
ンカバー１８は外部へ開口する排気口１８ａを有
する。

２３は排風孔９をドラム内方から覆うフイルタ
で、外周および内周に合成樹脂製の枠部材２３
ａ，２３ｂが一体に成形されている。２４はその
フイルタ２３のドラム内側面を覆う格子状のフイ
ルタガードで、背面中央に突出した中央円筒部２
４ａにフイルタの内周枠部材２３ａを、外周円筒
部２４ｂにフイルタの外周枠部材２３ｂをそれぞ
れ着脱可能に嵌合して、フイルタ２３を保持す
る。フイルタガード２４は、軸６のドラム内端部
にナツト２９で固着した突起部材３０に中央円筒
部２４ａを着脱可能に嵌合してドラム内に取付け
られ、フイルタ２３を排風孔９と対向させる。

フイルタ２３はフイルタガード２４を透して見
える面にフイルタ本体の性質をもつた通気性部分
と、不通気性部分３１とを有し、その両部分を白
色を除いた他の色であつて略同一色としている。
不通気性部分３１は、内周枠部材２３ａとリブ３
２を介して連続しており、枠部材と同時に合成樹
脂材料により成形してフイルタ２３に密着するこ
とにより不通気性に形成している。不通気性部分
３１は１個または複数個あり、フイルタガード２
４の格子骨と重ならないように、フイルタガード
２４とフイルタの枠部材２３ａ，２３ｂとを互い
に嵌合する凹凸部により位置決めする。また、複
数個ある場合にはその複数個のピツチとフイルタ
ガード２４の格子のピツチとを異にする。

２５はモータで、その出力軸の一端のプーリ２
６とドラム５の外周とに掛けたベルト２７を介し
てドラム５を駆動し、他端のプーリ２８と軸２０
のプーリ２１とに掛けたベルト（図示せず）を介
してフアン１９を駆動する。フアン１９の回転に
より、外部の空気を吸気口１４からとり入れ、ヒ
ータ１３で加熱した後、熱風流入孔８からドラム
５内へ供給する。そして被乾燥衣類から出た湿気
とともにフイルタ２３、排風孔９、開口１７ａを
通つてフアンケーシング１７，１８内に吸引し、
排気口１８ａから外部へ放出する。

被乾燥衣類をドラム内で転動することによつて
ほつれ出た繊維屑はフイルタ２３に捕捉される
が、不通気性部分３１上には堆積しない。したが
つてフイルタ２３の通気性部分は繊維屑の色によ
つて略白色になるが、不通気性部分３１はもとの
色のまま残り、これをフイルタガード２４を透し
て観察することにより、フイルタの集塵度合を知
ることができる。

従来、例えば実開昭53−2070号公報などに示さ
れるように、フイルタ２３を白色を除いた他の色
で構成したものは知られているが、フイルタ全体
に繊維屑が均一に付着するので、フイルタ本来の
色との比較ができず、繊維屑が、多量に付着して
も知らずにいることが多かつた。この考案の上記
実施例では、繊維屑の付着につれて不通気性部分
が表示としてあらわれ、明確に知ることができ
る。

フイルタ２３に付着した繊維屑は、フイルタガ
ード２４を突起部材３０から取外し、そのフイル
タガード２４の背面からフイルタ２３を取外せ
ば、容易に取除くことができる。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案は、フイルタに通気性部
分と不通気性部分とを設けるとともにその両部分
を白色を除いた他の色であつて略同一色とし、通
気性部分に繊維屑が付着するにつれて不通気性部
分が表示としてあらわれるようにしたものである
から、明確にフイルタの集塵度合を知ることがで
きる。しかも、フイルタの枠部材の一部をフイル
タの通気性部分に延設して密着させることにより
不通気性部分を形成したものであるから、例え
ば、フイルタの通気性部分に対してその一部を不
通気性とする特別な被膜加工を施したりする必要
がなく、枠部材の一部をフイルタの通気性部分に
密着させるのみ簡単な構成で不通気性部分を形成
することができ、安価に製作することができる。
従つて、フイルタの集塵度合をフイルタ自体の不
通気性部分との対比によつてより明確に判断する
ことができる構成であつて、しかも安価に製作で
きる等、その実用性は極めて高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は衣類乾燥機の縦断面図、第２図はこの
考案を実施したフイルタ部分の拡大断面図、第３
図は第２図のＡ−Ａ線断面図である。 図中、１は外箱、５はドラム、９は排風孔、２
３はフイルタ、２４はフイルタガード、３１は不
通気性部分である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外箱１内に回転可能に設けた衣類収容ドラム５
   の後面の排風孔９を、ドラム５の内方側において
   着脱可能なフイルタ２３により覆い、そのフイル
   タ２３のドラム内側面を、格子状のフイルタガー
   ド２４により開閉可能に覆つた衣類乾燥機におい
   て、 前記フイルタ２３は、フイルタガード２４に対
   して着脱自在に嵌合する枠部材２３ａ，２３ｂを
   一体に備えるとともに、その枠部材２３ａ，２３
   ｂの一部をフイルタの通気性部分に延設して密着
   させることにより不通気性部分３１を形成し、そ
   れらフイルタの通気性部分と不通気性部分３１と
   を白色を除いた他の色であつて略同一色としたこ
   とを特徴とする衣類乾燥機のフイルタ集塵表示装
   置。