JP5596210B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥槽に連通する循環風路にリント捕獲装置を備えた衣類乾燥機に関する。
従来、衣類乾燥機においては、内部を乾燥室とする外槽を備え、この外槽の外部に当該外槽に連通接続された乾燥用の循環風路を設けたものが開示されている。このものにおいて、循環風路中には、ファン装置と、熱交換器と、ヒータ装置とが設けられている。
このような構成では、ファン装置が駆動されることに伴い、その送風作用により、乾燥室内の空気が循環風路を通して循環される。このとき、ヒータ装置により加熱された乾燥用の温風が循環風路から乾燥室内に供給され、その温風により、乾燥室内に収容された衣類が加熱される。そして、このものでは、循環風路中にリント捕獲装置を設けて、該循環風路中のリントを捕獲するようにしている。
このリント捕獲装置は、外箱天板部下方を通過する循環風路に、該外箱天板部で開口する通風可能なフィルタ捕獲器収容部を設け、上面に前記外箱天板部開口を閉塞する蓋部を備えたリント捕獲器を、該フィルタ捕獲器収納部に、上方から着脱可能に挿入配置する構成である。そして、このリント捕獲器の蓋部裏面には枠状のパッキンを設けていて、該リント捕獲器が挿入配置されたときに、このパッキンで前記リント捕獲器収容部開口周縁を気密にシールし、循環風が外部に漏れないようにしている(例えば特許文献1)。
上記従来のものでは、前記リント捕獲器収容部をほぼ水平をなす前記外箱天板部に対して、該リント捕獲器収容部が下方へ向かうに従って後方へ順次傾斜する構成とし、且つ、前記リント捕獲器も斜め後方へ傾斜する構成である。この場合、該リント捕獲器の蓋部は、前記外箱天板部との面一性を図るためにほぼ水平状態に設けられており、この水平な蓋部の裏面に前記パッキンが水平状態に設けられている。
特開2008−79857号公報
このような構成のリント捕獲装置では、リント捕獲器を前記リント捕獲器収容部に対して挿入配置する場合、使用者は、該リント捕獲器を、前記リント捕獲器収容部に対して斜め方向へ挿入することを行うが、この挿入最後には、蓋部を押し込んで前記パッキンをリント捕獲器収容部開口周縁に押し込む必要がある。
しかし、上記構成では、リント捕獲器を斜めに押し込むとき、水平状態の前記パッキンが斜めに押し付けられるため、横ずれ変形して、ぴったりとした密着状態が得られないといった不具合があった。しかも、上記構成では、リント捕獲器を、そのリント捕獲器収容部に対して挿入する場合でも、脱抜する場合でも、最初から最後までリント捕獲器の姿勢を、斜めにキープしつつ斜め一直線方向に操作しなければならず、うまく挿入及び抜脱できない問題もある。
特に、使用者は、リント捕獲器を取り出す際に、抜脱操作の途中からリント捕獲器を早く取り出そうとして手前側に倒しこむように操作することが多く、この場合、上記構成では、リント捕獲器収容部に対してリント捕獲器がこじれて抜脱ができなかったり、リント捕獲器或いはリント捕獲器収容部が変形したりするおそれもあった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リント捕獲器の挿入配置及び抜脱操作性良く、リント捕獲器或いはリント捕獲器収容部が挿入配置及び抜脱操作時に変形するおそれない衣類乾燥機を提供することにある。
請求項1の発明は、外箱と、この外箱の内部に設けられ温風出口部と温風入口部を有した乾燥槽と、この乾燥槽の外部において前記温風出口部と温風入口部とを連通し且つ一部が前記外箱の天板部裏面側に位置する循環風路を有し、この循環風路に送風手段、除湿手段及び加熱手段を有し、前記送風手段及び加熱手段により生成した温風を前記温風入口部から前記乾燥槽内へ供給し前記温風出口部から出た温風を前記除湿手段により除湿し前記送風手段及び加熱手段により再度温風化して前記乾燥槽内に供給することを繰り返す乾燥装置と、前記循環風路における前記外箱天板部裏側に位置する部分に設けられ、上面が前記外箱の天板部で開口する通風可能なリント捕獲器収容部と、このリント捕獲器収容部に収容されてリントを捕獲し上部に該上部と前記開口の周縁部とを密封するパッキンを有するリント捕獲器とを備え、このリント捕獲器を、上部の前後面が垂直状をなし、下部の後面が下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜部となるように構成したところに特徴を有する。
この請求項1の発明において、リント捕獲器をリント捕獲器収容部に挿入配置する場合、リント捕獲器を、上部の前後面が垂直状をなし、下部の後面が下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜部となるように構成しているから、リント捕獲器を最初手前側へ傾けた状態からリント捕獲器収容部へ挿入することが可能であるし、リント捕獲器を最初から垂直状態としつつ挿入することも可能となり、リント捕獲器挿入が容易となる。又、外箱の天板部の開口から前記リント捕獲器収容部にその垂直方向つまり上方向から挿入されるようになる。又、リント捕獲器をリント捕獲器収容部から抜脱する場合には、その抜脱初期でリント捕獲器の抜脱方向は垂直方向となるが、前記リント捕獲器の垂直な後面がほぼ抜脱する抜脱途中からは、該リント捕獲器の後面下部が傾斜部となっているから、該リント捕獲器の抜脱方向の自由度が増し、該リント捕獲器を前側へ倒しつつ抜脱することも可能となり、衣類乾燥機前面側に立ってリント捕獲器の抜脱操作を行う使用者にとって、該リント捕獲器の抜脱操作が極めて行いやすくなる。又、リント捕獲器を前側へ倒しつつ抜脱する場合に、リント捕獲器をリント捕獲器収容部に対してこじるようなことも無くて、リント捕獲器或いはリント捕獲器収容部が変形することもない。
本発明によれば、リント捕獲器の挿入配置及び抜脱操作性良く、リント捕獲器或いはリント捕獲器収容部が挿入配置及び抜脱操作時に変形するおそれもない。
本発明の一実施形態を示すリント捕獲器収容部及びリント捕獲器部分の縦断側面図 洗濯乾燥機の外観斜視図 洗濯乾燥機の外箱内部の機構部部分を後方から見た斜視図 図1の矢印Z方向から見た断面図 リント捕獲器の縦断側面図 リント捕獲器の外観斜視図 蓋部開放状態で示すリント捕獲器の外観斜視図 パッキン部分の縦断側面図 リント捕獲器挿入及び抜脱を説明するための図(その1) リント捕獲器挿入及び抜脱を説明するための図(その2) リントの捕獲状況を示す図1相当図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、衣類乾燥機としてのドラム式の洗濯乾燥機1の全体の外観を示す図2において、洗濯乾燥機1の外箱2はほぼ矩形箱状をなし、底部に台板2aが設けられている。外箱2の前面カバー2bは前下がりの傾斜状をなしている。この前面カバー2bのほぼ中央部には、洗濯物出入口(図示せず)を開閉する扉3が設けられている。
前面カバー2bの上部には各種の操作スイッチや表示部などを備えた操作パネル4が設けられ、左上部には引出し式の洗剤投入ケース5が設けられている。操作パネル4は、外箱2の内側(前面カバー2bの裏側)に設けられた制御装置(図示せず)に接続されている。
図3に示すように、外箱2内には、後面が閉塞されたほぼ円筒状をなす乾燥槽兼水受槽である外槽6が配設されている。この外槽6は、軸方向が前後方向の横軸状態で、且つ、後下がりにやや傾斜した状態で、台板2a上に弾性支持機構8を介して弾性的に支持されている。この外槽6の前面の開口部は、洗濯物出入口に連通している。外槽6は、前部の上面に温風出口部6aを有するとともに、後部背面の上部に温風入口部6bを有している。
外槽6内には、図示しないが多数の小孔を有すると共にバッフルを備えた回転ドラムが回転可能に配設されている。この回転ドラムは乾燥時には、衣類撹拌用であり、洗濯時には、洗濯槽として作用し、脱水時には脱水槽として作用する。この回転ドラムは、外槽6後面に設けたモータ7により回転駆動されるようになっている。
図3に示すように、外槽6の外部において、前記温風出口部6aと温風入口部6bとの間には、乾燥用の循環風路9が連通接続されている。この循環風路9は、製作上いくつかの通風ダクト、或いは通風ダクト機能を有する構成部材を接続して構成されており、主に、前記温風出口部6a側から、排気ダクト10、リント捕獲器収容部11、連結ダクト12、垂下ダクト13、除湿器14のダクト14a、送風装置15のケーシング15a、加熱装置16のケース16a、可撓性ダクト17、及び給気ダクト18が順に接続され、この給気ダクト18が温風入口部6bに接続されて構成されている。前記循環風路9における前記リント捕獲器収容部11は、前記外箱2の天板部2c(図2参照)裏面側に位置する。
前記排気ダクト10及び可撓性ダクト17は、可撓性のある蛇腹部を有し、前記リント捕獲器収容部11、連結ダクト12、垂下ダクト13、除湿器14、送風装置15、加熱装置16は外箱2側に取り付け固定されている。前記排気ダクト10及び可撓性ダクト17の蛇腹部によって外槽6の振動が循環風路9ひいては外箱2に伝達しにくい構成となっている。
前記前記リント捕獲器収容部11にはリント捕獲器20が設けられるようになっており、これらリント捕獲器収容部11及びリント捕獲器20の詳細については後述する。
前記除湿器14は、除湿手段たるもので、ダクト14a内に、上部から冷却水(水道水)を注水することで、内部を通過する温風の湿気を除去(除湿)する構成であり、又、送風装置15は、送風手段たるもので、ケーシング15a内に送風羽根(図示せず)を設けてなり、この送風羽根は送風モータ15bによって回転される。加熱装置16は、加熱手段たるもので、ケース16a内に電気ヒータ(図示せず)を設けて構成されている。
前記循環風路9、除湿器14、送風装置15、加熱装置16により乾燥装置19が形成されている。
さて、前記リント捕獲器収容部11は、図1及び図4に示すように、平面視で矩形筒状をなし、上面は、前記外箱2の天板部2cにおいて平面視で矩形状に開口しており、この開口11aの周縁部には、天板部2cより低いほぼ水平のパッキン受け面11bとなっている。このパッキン受け面11bの外縁部には、前記天板部2cの立ち下がり部2eが配設されている。さらに、天板部2cには、前記開口11aの周辺部に後述の上カバー24dを天板部2cと面一に収めるための上カバー配置用凹部2dが形成されている。
又、前記リント捕獲器収容部11の前面部11c、後面部11d、左面部11e及び右面部11fはほぼ垂直状をなし、前面部11cには通風の入口としての円形の開口11gが形成されており、この開口11g周縁部には連結筒部11hが突出形成されている。この連結筒部11hは前記排気ダクト10に接続されている。又、前記リント捕獲器収容部11の底面部11iは通風の出口として開口している。
このリント捕獲器収容部11には、リント捕獲器20が挿入配置されるようになっている。このリント捕獲器20は、前記器本体21と蓋部22とパッキン23とを有して構成されている。この器本体21は、上部に前記開口11aを閉塞する閉塞部24を有し、この閉塞部24の下方に連続してネット支持枠部25を有し、このネット支持枠部25内面にリント捕獲用ネット26を装着して構成されている。なお、前記ネット支持枠部25とリント捕獲用ネット26とでフィルタ部27を構成している。
図8に示すように、前記閉塞部24は、平面視で矩形枠状をなすパッキン取付壁部24aを有すると共に下部に内向きの段部を介して連続する平面視で矩形枠状の垂直壁部24bを有し、さらにこの垂直壁部24bの内部空間を閉鎖する閉鎖壁部24cを有する。
又、前記閉塞部24の上面には一枚板状の上カバー24dが取り付けられており、この上カバー24dの上面模様は、前記外箱2の天板部2cの模様と連続性を持たせるように形成されている。この上カバー24dは、リント捕獲器20がリント捕獲器収容部11に挿入配置されたときに前記上カバー配置用凹部2dに収まるようになっている。
前記垂直壁部24bの後面には垂直方向に延びる縦リブ24eが複数形成されている。
前記ネット支持枠部25は、左右側部、後部、底部を通気可能な左側格子部25a、右側格子部25b、傾斜状部たる後側格子部25c、底部格子部25dから構成し、又、前部を風入口25eとして開口している。
前記蓋部22は、図7に示すように、ネット支持枠部25の前記風入口25eの下部に枢着されて開閉可能に設けられている。この蓋部22は、外形が正面視で矩形枠状をなし、リントの通過を可能とし且つ捕獲リントの脱落を阻止するために格子部22aを有する。この蓋部22は閉塞状態を係脱可能な係合手段22bにより保持するようになっており、この係合手段22bは、器本体21に形成した係合片22cと、蓋部22に該係合片22cと係合可能に形成した被係合爪22dとから構成されている。
前記パッキン取付壁部24aの外周面には平面視で矩形枠状のパッキン23が装着されている。このパッキン23は、全周に末広がり状の薄肉部23aを有すると共に、各辺部にこの薄肉部23aよりも外方に突出するL状の圧接部23bが形成されている。
ここで、前記リント捕獲器20を、その上部の前後面が垂直状をなし、下部の後面が下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜部となるように構成している。すなわち、リント捕獲器20における前面を構成する蓋部22の前面22eは垂直状をなし、又リント捕獲器20における後面に相当する縦リブ24e後端面24e´は垂直状をなし、リント捕獲器20における下部の後面を構成するフィルタ部27の後側格子部25cは、下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜状(傾斜状部に相当)をなしており、もってリント捕獲器20における下部後面は傾斜部28を構成している。
そして、図1に示すように、リント捕獲器20の上部前面である蓋部22の前面22eは、リント捕獲器収容部11の前面部11cと垂直方向に摺接可能であると共に、リント捕獲器20における後面に相当する縦リブ24e後端面24e´はリント捕獲器収容部11の後面部11dと垂直方向に摺接可能である。
又、図1及び図5に示すように、前記ネット支持枠部25における前記傾斜部28相当部である後側格子部25c(傾斜状部)内側と底面部である底部格子部25d内側とが曲面で連続し、且つ前記リント捕獲用ネット26のうちこのネット支持枠部25における後側格子部25cと底部格子部25dとかけての部分は、連続する(途中で繋いでいない)構成としている。
又、前記フィルタ部27において、その左右側部、後部、底部である左側格子部25a、右側格子部25b、傾斜部28相当部である後側格子部25c、底部格子部25dは、図1及び図4に示すように、リント捕獲器収容部11の内面と離間しており、つまり、風入口25eから流入した風(温風)はフィルタ部27の左右側部、傾斜部、底部を通過可能な構成となっている。
さらに前記器本体21の上カバー24dには横長な手掛け用孔部24kが形成されており、この手掛け用孔部24kには、蓋24nが開閉可能に設けられている。この蓋24nは図示しないばねにより手掛け用孔部24kを常時閉塞保持するように構成されており、使用者が手で押すと開放し、前記手掛け用孔部24kに手を掛けることができるようになっている(図9及び図10参照)。
次に、上述した乾燥装置19を備えた洗濯乾燥機1における衣類の乾燥運転について説明する。この乾燥運転に先立って、図1に示すように、リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11に予め挿入配置しておく。この乾燥運転は、除湿器14に冷却水が注水され、送風装置15が駆動され、加熱装置16が通電発熱されることで実行される。送風装置15の送風作用と加熱装置16の加熱作用により温風が生成され、この温風は、図3に矢印で示すように、可撓性ダクト17、給気ダクト18、温風入口部6bを通って外槽6内に供給され、外槽6内の衣類の乾燥に寄与(水分を奪って)した後、温風出口部6aから出て、矢印で示すように、排気ダクト10、リント捕獲器収容部11、連結ダクト12、垂下ダクト13、除湿器14を通る。この除湿器14において、温風中の湿気が除去され、再び、送風装置15、加熱装置16により温風化されることが繰り返される。このようにして外槽6内の衣類(回転ドラム内の衣類)が乾燥される。
このような温風の循環時において、この温風がリント捕獲器収容部11及びリント捕獲器20を図1の矢印で示すように通過し、この通過時にリントがリント捕獲用ネット26により捕獲される。この場合、リント捕獲器収容部11において前面部11cの開口11gが温風の入口となり、底面部11iが温風の出口であるから、最初のうちは、温風は、通風抵抗の少ないリント捕獲用ネット26の傾斜部28部分及び底部部分を通過し、主にリント捕獲用ネット26の傾斜部28部分及び底部部分でリントが捕獲される。
このリント捕獲用ネット26の傾斜部28部分及び底部部分でのリント捕獲量が多くなって、通風抵抗が大きくなると、リント捕獲用ネット26の左右側部部分での温風通過量も相対的に多くなり、この部分でもリントが捕獲されるようになる。なお、リント捕獲用ネット26で捕獲されたリントは図11に符号Lで示すように、シート状に堆積してゆく。このように捕獲リントが堆積いくと、前側へずれて風入口25eから出そうになるが、蓋部22により、該捕獲リントの脱落を防止できる。
さて、前記リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11に挿入配置する場合、図9に示すように、前記手掛け用孔部24kを手で持って、リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11の上方から下方へ移動させて該リント捕獲器収容部11内へ挿入する。この場合、リント捕獲器20の上部前面である蓋部22の前面22eが、リント捕獲器収容部11の前面部11cと垂直方向に摺接可能であり、且つ、リント捕獲器20における後面に相当する縦リブ24e後端面24e´もリント捕獲器収容部11の後面部11dと垂直方向に摺接可能であるから、リント捕獲器20は、挿入終期(つまりパッキン23がパッキン受け面11bに当接間近となってから挿入完了となるタイミング)において垂直方向へ確実に挿入される。これにより、パッキン23の薄肉部23aがパッキン受け面11bに垂直方向から横ずれなく開口周縁部である当該パッキン受け面11bにぴったりと密着するようになる。これによりリント捕獲器収容部11の開口11aを確実に閉鎖できる。
なお、上記図9の状態の前に、図10に示すようにリント捕獲器20を手前側に傾けても良い。つまり、リント捕獲器20を最初手前側へ傾けた状態からリント捕獲器収容部11へ挿入することが可能であるし、リント捕獲器20を最初から垂直状態としつつ挿入することも可能となり、リント捕獲器20挿入が容易となる。
又、上記リント捕獲器20の挿入時において、パッキン23の圧接部23bが立ち下がり部2eに圧接し、振動などでは該リント捕獲器20が抜脱方向へ動くことを防止している。
次に、上記リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11から抜脱する場合には、図1の状態から、前記手掛け用孔部24kを手で持って、リント捕獲器20を上方へ抜脱操作する。この時、抜脱初期では、リント捕獲器20の上部前面である蓋部22の前面22eが、リント捕獲器収容部11の前面部11cと垂直方向に摺接し、且つ、リント捕獲器20における後面に相当する縦リブ24e後端面24e´もリント捕獲器収容部11の後面部11dと垂直方向に摺接するから、垂直方向(真上方向)に抜脱する(図9参照)。
この後、前記リント捕獲器20の垂直な後面がほぼ抜脱する抜脱途中からは、該リント捕獲器20の後面下部が傾斜部28となっているから、該リント捕獲器20の抜脱方向の自由度が増し、該リント捕獲器20を図10に示すように前側へ倒しつつ抜脱することも可能となり、衣類乾燥機前面側に立ってリント捕獲器20の抜脱操作を行う使用者にとって、該リント捕獲器20の抜脱操作が極めて行いやすくなる。又、リント捕獲器20を前側へ倒しつつ抜脱する場合に、該リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11に対してこじるようなことも無くて、リント捕獲器20或いはリント捕獲器収容部11が変形することもない。
さらに、この後リント捕獲器20内の捕獲リントを除去する場合、図7に示すように、蓋部22を斜め傾斜状に開けるが、該蓋部22自体には捕獲リントが無いから、蓋部22開放操作時において、その操作のはずみで捕獲リントが脱落するようなことがない。つまり、仮に、フィルタ部27の傾斜部28や底部格子部25dなどのリントを捕獲する部分が開閉可能な蓋部を構成しているとすると、この蓋部をに開放したとき、操作の勢いで、この蓋部22が垂下状態もしくは斜め下降傾斜状態となったときに、この蓋部22で捕獲されているリントが、一気に脱落するおそれがあるが、本実施形態では、捕獲リントの脱落を防止できる。
さらに、フィルタ部27内部の捕獲リントを除去する場合、該ネット支持枠部25における前記傾斜部28相当部である傾斜状の後側格子部25c内側と底部格子部25d内側とが曲面で連続し、且つ前記リント捕獲用ネット26のうちこの後側格子部25cと底部格子部25dとかけての部分は、連続する構成であるから、後側格子部25cと底部格子部25dにかけての捕獲リントL(図11参照)も連続する一枚のシート状となっており、しかもリント捕獲用ネット26は連続しているから、その一部を摘まんで引っ張れば、捕獲リントLは切れることなくその全体を引き出す(除去)ことができる。
このような実施形態によれば、前記リント捕獲器20を、その上部の前後面(蓋部22の前面22e、縦リブ24e後端面24e´)が垂直状をなし、下部の後面が下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜部28となるように構成し、リント捕獲器20の上部前面である蓋部22の前面22eとリント捕獲器収容部11の前面部11cとを垂直方向に摺接可能とし、且つ、リント捕獲器20における後面に相当する縦リブ24e後端面24e´をリント捕獲器収容部11の後面部11dと垂直方向に摺接可能に構成したから、リント捕獲器20を挿入配置するときの挿入終期においては、リント捕獲器20がリント捕獲器収容部11にその垂直方向つまり上方向から挿入されるようになり、この結果、パッキン23が真上から横ずれなく開口周縁部であるパッキン受け面11bにぴったりと密着するようになる。しかも、リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11から抜脱する場合には、その抜脱初期でリント捕獲器20の抜脱方向は垂直方向となるが、前記リント捕獲器20の垂直な後面がほぼ抜脱する抜脱途中からは、該リント捕獲器20の後面下部が傾斜部28となっているから、該リント捕獲器20を前側へ倒しつつ抜脱することも可能となり、該リント捕獲器20の抜脱操作が極めて行いやすくなる。又、リント捕獲器20を前側へ倒しつつ抜脱する場合に、リント捕獲器20をリント捕獲器収容部11に対してこじることがなく、リント捕獲器20或いはリント捕獲器収容部11の変形もなくすことができる。
又、本実施形態においては、前記リント捕獲器20は通風可能なネット支持枠部25を有すると共に、且つこのネット支持枠部25内側に装着したリント捕獲用ネット26を有し、該ネット支持枠部25における前記傾斜部28相当部である後側格子部25c内側と底部格子部25d内側とが曲面で連続し、且つ前記リント捕獲用ネット26のうちこのネット支持枠部25における前記後側格子部25cと底部格子部25dとかけての部分は、連続する構成としている。
この実施形態によれば、傾斜状をなす後側格子部25cと底部格子部25dにかけてのリント捕獲用ネット26によって捕獲されたリントLも連続する一枚のシート状となっており、その一部を摘まんで引っ張れば、連続するリント捕獲用ネット26上を一枚シートのまま捕獲リントLの全体を引き出す(除去)ことができる。
又、本実施形態によれば、前記リント捕獲用ネット26を、前記ネット支持枠部25の後側格子部25c及び底部格子部25d、さらには左側格子部25a及び右側格子部25bに装着した構成したから、最初は、風入口25eとは反対側のリント捕獲用ネット26の傾斜部28部分及び底部部分で、リントを良好に捕獲し、そのリント捕獲量が多くなって通風抵抗が大きくなると、リント捕獲用ネット26の左右側部部分でもリントを捕獲でき、総じて、リント捕獲能力を高め得る。
又、本実施例によれば、前記リント捕獲器20における前記傾斜部28と反対側である前面部を風入口25eとし、この風入口25eには、これを開閉する蓋部22を備え、この蓋部22は、リントの通過を可能とし且つ捕獲リントの脱落を阻止するために格子部22aを設けたから、リント捕獲用ネット26で捕獲されたリントが傾斜部28の傾斜によって前側へずれて風入口25eから出そうになったとしても、蓋部22により、該捕獲リントの脱落を防止できる。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態に限定されることはなく、例えば選択機能を有するドラム式洗濯機に限られず、少なくとも乾燥機能を有する衣類乾燥機に適用できるもので、従って乾燥室としての外槽内に配置されたドラムは衣類の撹拌用として有効ではあるが、これに代えて例えば乾燥槽内に静止状態に衣類などをつり下げ支持する構成としても良い。
又、上記実施形態では、リント捕獲器の上部後面を縦リブ24e後端面24e´としたが、これは単に壁面から構成しても良い。
図面中、1は洗濯乾燥機(衣類乾燥機)、2は外箱、6は外槽(乾燥槽)、6aは温風出口部、6bは温風入口部、9は循環風路、11はリント捕獲器収容部、11aは開口、11bはパッキン受け面、11cは前面部、11dは後面部、14は除湿器(除湿手段)、15は送風装置(送風手段)、16は加熱装置(加熱手段)、19は乾燥装置、20はリント捕獲器、21は器本体、22は蓋部、22eは前面、23はパッキン、24は閉塞部、24bは垂直壁部、24dは上カバー、24eは縦リブ24e、25はネット支持枠部、25cは後側格子部(傾斜状部)、25dは風入り口、26はリント捕獲用ネット、27はフィルタ部、28は傾斜部を示す。

Claims (4)

  1. 外箱と、
    この外箱の内部に設けられ温風出口部と温風入口部を有した乾燥槽と、
    この乾燥槽の外部において前記温風出口部と温風入口部とを連通し且つ一部が前記外箱の天板部裏面側に位置する循環風路を有し、この循環風路に送風手段、除湿手段及び加熱手段を有し、前記送風手段及び加熱手段により生成した温風を前記温風入口部から前記乾燥槽内へ供給し前記温風出口部から出た温風を前記除湿手段により除湿し前記送風手段及び加熱手段により再度温風化して前記乾燥槽内に供給することを繰り返す乾燥装置と、
    前記循環風路における前記外箱天板部裏側に位置する部分に設けられ、上面が前記外箱の天板部で開口する通風可能なリント捕獲器収容部と、
    このリント捕獲器収容部に収容されてリントを捕獲し上部に該上部と前記開口の周縁部とを密封するパッキンを有するリント捕獲器とを備え、
    このリント捕獲器を、上部の前後面が垂直状をなし、下部の後面が下方へ向かうに従って手前側へ傾斜する傾斜部となるように構成したことを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 前記リント捕獲器は、ネット支持枠部を有し、且つこのネット支持枠部内側に装着されたリント捕獲用ネットを有し、該ネット支持枠部における前記傾斜部相当部は傾斜状をなしており、このネット支持枠部における傾斜状部内側と底面部内側とが曲面で連続し、且つ前記リント捕獲用ネットのうちこのネット支持枠部における前記傾斜状部と底面部とかけての部分は、連続する構成であることを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
  3. 前記リント捕獲器は、後面部及び前記傾斜部並びに底面部、さらには両側面部を通風可能な前記ネット支持枠部で構成し、且つ前記リント捕獲用ネットを、このネット支持枠部の後面部及び前記傾斜状部並びに底面部、さらには両側面部に装着した構成したことを特徴とする請求項2に記載の衣類乾燥機。
  4. 前記リント捕獲器は、前記傾斜部と反対側である前面部を風入口とし、この前面部には、これを開閉する蓋部を備え、この蓋部は、リントの通過を可能とし且つ内部の捕獲リントの脱落を阻止するために格子部を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の衣類乾燥機。
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