JPH0114251B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0114251B2
JPH0114251B2 JP54007196A JP719679A JPH0114251B2 JP H0114251 B2 JPH0114251 B2 JP H0114251B2 JP 54007196 A JP54007196 A JP 54007196A JP 719679 A JP719679 A JP 719679A JP H0114251 B2 JPH0114251 B2 JP H0114251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
film
polymer
anion exchange
bipolar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54007196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5599927A (en
Inventor
Kuniaki Takada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP719679A priority Critical patent/JPS5599927A/ja
Publication of JPS5599927A publication Critical patent/JPS5599927A/ja
Publication of JPH0114251B2 publication Critical patent/JPH0114251B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、膜の一面は陽イオン選択透過性、他
の一面は陰イオン選択透過性を示す膜即ちバイポ
ーラ膜の製造方法に関する。 バイポーラ膜は中性塩から酸或いは塩基の製
造、酸或いは塩基の中和等の加水分解膜として、
或いは同符号イオンの分離膜として使用されてい
る。また整流作用があることも知られている。こ
のようなバイポーラ膜としては、従来大別して不
均質系の膜と均質系の膜とが知られており、それ
ぞれについて製造方法も種々提案されている。 不均質系バイポーラ膜の製造方法としては例え
ば不均質陰イオン交換膜と不均質陽イオン交換膜
とを、ポリエチレンイミン−エピクロルヒドリン
の混合物に貼り合せ硬化接着する方法(特公昭32
−3962号公報)、陰イオン交換膜と陽イオン交換
膜とをイオン交換性接着剤を以つて接着させる方
法(特公昭34−3961号公報)、陰イオン交換膜と
陽イオン交換膜とを微粉の陰或いは陽イオン交換
樹脂と熱可塑性物質とのペースト状混合物を塗布
し圧着させる方法(特公昭35−14531号公報)、陽
イオン交換膜面にビニールピリジンのポリマーと
エポキシ化合物からなる糊状物質を塗布し、これ
に放射線照射することによつて製造する方法(特
公昭38−1633号公報)、陰イオン交換膜の表面に
スルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付
着させた後、電離性放射線を照射架橋させる方法
(特公昭51−4113号公報)、イオン交換膜面上に反
対電荷を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重
合体との混合物を沈着させる方法(特開昭53−
37190号公報)等がある。しかし、このような不
均質系バイポーラ膜、即ち陰イオン交換膜と陽イ
オン交換膜を貼り合わせたもの、あるいはイオン
交換膜の上に反応電荷の層を後から反応により形
成させたものは二層に剥離する恐れが多分にあ
り、極く僅かでも剥離すれば電気伝導性の低下を
招くという欠点がある。 従つて、バイポーラ膜は一枚の連続した膜状物
であることが好ましく、均質な樹脂構造であれば
陽イオン交換基層と陰イオン交換基層の膨潤圧の
違いや機械的強度の差による剥離が発生しない。 このような均質系バイポーラ膜として、膜状物
の両側にニトロ化還元等の反応によつて陰イオン
交換基が導入され、膜内部には陽イオン交換基が
導入されたバイポーラ膜(特開昭49−90290号公
報、特開昭49−91086号公報、特開昭49−91087号
公報、特開昭49−91088号公報)が公知である。
しかし、膜の両側に陰イオン交換基層が存在する
ため加水分解率が悪いという欠点を有する。従つ
て、バイポーラ膜は一枚の連続した膜状物であつ
て、しかもその一方の側が陽イオン交換基の層で
あり、他方の側が陰イオン交換基の層である均質
系バイポーラ膜が好ましいことになる。さらに膜
状物がジビニルベンゼン等の多ビニルモノマーで
架橋された三次元架橋物からなる場合はイオン交
換基の固定イオン濃度が高くなり、陽イオン交換
基層は陰イオンのドナン排除能、また陰イオン交
換基層は陽イオンのドナン排除能が大きくなるた
め、加水分解効率も必然的に高くなる。また陰イ
オン交換基層と陽イオン交換基層の境界部分が非
常に近接して存在する形態になるので、膜の電気
伝導性も高いという利点を有する。 このような均質系バイポーラ膜の製造方法とし
て、スチレン、ジビニルベンゼンをポリエチレン
フイルムに含浸重合したシートをステンレス製の
枠に挾み付け、一方の側だけがスルホン化反応液
に接するようにしてスルホン酸基を導入し、その
後ステンレス枠を取りはずし、該シートにクロル
メチル化、アミノ化処理する方法(米国特許第
3562139号明細書)がある。 しかし、この方法は極めて繁雑な操作を必要と
するので工業的に採用され難い。このため、本発
明者は機械的安定性、耐久性、高い加水分解効
率、高い電気伝導性を有し、しかも均質な性能を
有するバイポーラ膜の工業的に容易な製造方法に
つき鋭意研究を進め、本発明に到達した。 本発明は均質系バイポーラ膜の工業的に簡便な
製造方法であつて、被覆フイルムを用いることお
よび陽イオン交換基を先に導入した後陰イオン交
換基を導入するという処理手段を採用することに
よつて、それぞれのイオン交換基導入操作が浸漬
処理という簡単な手段で行なえることを見い出
し、本発明を完成させるに至つた。 本発明は2枚の、イオン交換基の導入に適した
管能基を有する高分子膜状物の間に、ポリエステ
ル、ポリビニルアルコールまたはセロフアンより
なる被覆フイルムを存在させ、三者を重合して一
体化し、この一体化物をスルホン化処理して陽イ
オン交換基を導入し、次いで被覆フイルムを剥離
した後、高分子膜状物の剥離した面に陰イオン交
換基を導入することを徴とするバイポーラ膜の製
造方法である。 本発明に用いられる高分子膜状物は、従来公知
の反応により陰イオン交換基および陽イオン交換
基が導入出来る化合物を含有した厚み0.01mm〜10
mmで1cm2以上の平面を有する物質であれば何等制
限なく用いられるが、好ましくはポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニル
アルコール、ポリ四ツ化エチレン等でつくつた
布、編物、不織布等の補強材で機械的強度を補強
した高分子膜状物が好ましく用いられる。 高分子膜状物を構成する成分としては、例えば
スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、ビ
ニルナフタレン、クロルメチルスチレン、スチレ
ンスルホニルクロライド、ハイドロキシスチレ
ン、グリシジルメタアクリレート等の1種以上
と、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジ
ビニルスルホン、グリコールジメタクリレート等
の多ビニル化合物の1種以上と、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロルスルホン
化ポリエチレン等の増粘剤の1種以上と、更に過
酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、
ジクミルパーオキサイド等の重合開始剤の1種以
上からなる系が使用される。以上の混合モノマー
系においては、スチレン−ジビニルベンゼンのよ
うに芳香族化合物を主成分とすることが好まし
い。 混合モノマーは補強材に塗布あるいは含浸され
るが、これをこのまま一定時間加熱重合させて高
分子膜状物としてもよい。しかし、補強材に塗布
あるいは含浸後、被覆フイルムを介してロールに
巻き取り、それを一定時間加熱重合させて本発明
の複合体とするのが、本発明の最も好ましい態様
である。 第1図は高分子膜状物の構成成分モノマーが含
浸された補強材と被覆フイルムとを同時にロール
に巻き取る態様を示す概略図である。図中1は補
強材である布状物を巻き取つやロールであり、布
状物2は支持ロール3および4を経て、例えばス
チレン−ジビニルベンゼン等を主成分とする含浸
液槽5を通過させられる。この時被覆フイルム6
を巻き取つたロール7から被覆フイルムを取り出
し、絞取りロール8と巻取りロール9が接触する
ところで布状物2と接触させ、一定圧で押えなが
ら巻取りロール9に一定速度で巻き取る。これを
一定温度、一定圧力下で重合させ、高分子膜状物
と被覆フイルムが密着した状態で取り出し、二層
からなる複合体とする。さらに二層からなる複合
体を第2図の10に被覆フイルムが下方に位置す
るようにセツトし、第1図で説明したのと同じ操
作によつて巻取りドラム9に、被覆フイルム6、
例えばスチレン−ジビニルベンゼン等を含浸した
布状物2,10にセツトした被覆フイルムと高分
子膜状物の複合体を同時に巻取る。その後、一定
温度、一定圧力下で重合させ、高分子膜状物2枚
の間に被覆フイルムが重ね合されて密着された三
層からなる複合体を取り出す。 この第1図並びに第2図の態様の場合は、加熱
重合により高分子膜状物が形成されると同時に被
覆フイルムと高分子膜状物とが重なり合つて密着
した複合体となる。従つて、あらためて高分子膜
状物と被覆フイルムとを複合体とする操作が省け
る。しかも複合体はスルホン化浴中に浸漬しても
高分子膜状物と被覆フイルムの間から液が浸入せ
ず全く不活性化されており、またスルホン化後に
おいては高分子膜状物と被覆フイルムとが障害な
く剥離できる程度に密着している。 一方、前述の混合モノマーを補強材に塗布ある
いは含浸させ、そのまま一定時間加熱重合させて
高分子膜状物とした場合、あるいは既存の他の方
法で製造された高分子膜状物を用いる場合は、被
覆フイルムと重ね合せ複合体とする手段が必要で
ある。 複合体にする態様は、スルホン化浴に浸漬した
際スルホン化液が高分子膜状物と被覆フイルムの
重ね合せ端部から浸入しないように複合されてお
ればどのような態様でもよい。例えば複数枚の高
分子膜状物の間に被覆フイルムを接着剤を介して
全面あるいは端部を接着する方法、複数枚の高分
子膜状物の間に被覆フイルムをラミネーターで押
出しラミネートする方法、重ね合せ端部を接着テ
ープで接着する方法等が好ましく採用される。 本発明に使用まれる被覆フイルムは、ポリエス
テルフイルム、ポリビニルアルコールフイルム及
びセロフアンフイルムより選ばれる。これらのフ
イルムはスルホン化液と反応する可能性を有する
が、スルホン化液との接触面積は端部のみのため
非常に小さく、該部分がたとえスルホン化液と反
応した場合であつても、その反応に伴ない被覆フ
イルムの変質や膨潤が生じ、フイルムの端部の極
くわずかな部分しか侵されずスルホン化液が高分
子膜状物の全面に浸入することがない。更にこれ
らの被覆フイルムは高分子膜状物との接着性が高
いため、スルホン化液は浸入し難いが、その端部
でスルホン化等を生ずることにより、一層緊密な
接着が生じる利点もある。 また、ポリエステルフイルム、ポリビニルアル
コールフイルムまたはセロフアンフイルムは、い
ずれも高分子膜状物との接着性が良好であるにか
かわらず、両者を剥離した場合平滑な高分子膜状
物を得ることができるという長所を有する。 高分子膜状物の間に被覆フイルムを重ね合せた
複合体は、先ず陽イオン交換基導入のためスルホ
ン化反応に導かれる。スルホン化反応を先に行な
うのは次のような理由による。即ち、陰イオン交
換基を導入した後にスルホン化反応を行なうと、
陰イオン交換基が分解されるとかあるいは陰イオ
ン交換基層にスルホン酸基が導入される等の欠点
があるため、高い性能を有するバイポーラ膜が得
られないからである。 スルホン化反応は硫酸、発煙硫酸、クロルスル
ホン酸、フロロスルホン酸、三酸化イオン、アミ
ド硫酸、二酸化イオウと塩素の混合ガス、亜硫酸
塩等が用いられ、希釈溶媒としてクロロホルム、
四塩化炭素、ジクロルエタン、テトラクロルエタ
ン、ジクロルメタン、ニトロメタン、ニトロベン
ゼン等が使用される。またスルホン化の反応温度
は、一般に−5℃〜100℃、反応時間は1分〜24
時間の範囲が適用される。スルホン化の程度はス
ルホン化試薬、温度、濃度、時間等によつて制御
できるが、本発明者等が測定した結果、膜断面の
1/10〜9/10までの範囲好ましくは3/10〜7/10程度
のスルホン酸基からなるシヤープな層を膜の片側
に形成させればすぐれた性能を有するバイポーラ
膜が得られることがわかつた。(なお、スルホン
酸基の層の厚みはクリスタルバイオレツトで染色
した後、断面を顕微鏡で観察することによつて測
定した。)スルホン化反応を行なつた後、反応液
を順次希釈し水洗し、複合体から被覆フイルムを
剥離させる。この後高分子膜状物に陰イオン交換
基を導入する。 陰イオン交換基の導入方法として公知の方法は
すべてが用いられる。例えばハロアルキル化−ア
ミノ化する方法、ニトロ化・還元・アルキル化す
る方法等がある。ハロアルキル化はクロルメチル
エーテル、ジクロルメチルエーテル、クロルエチ
ルエーテル等のハロアルキルエーテルと、塩化ア
ルミニウム、硫酸、塩化第二スズ、塩化亜鉛等の
フリーデルクラフト触媒を用い、さらに四塩化炭
素、二硫化炭素、ジクロルエタン等の希釈溶媒を
用いて行なわれる。またホルマリン−塩酸−塩化
亜鉛を使用してハロアルキル化することも可能で
ある。ハロアルキル基の導入後、アミノ化反応を
行なう。アミノ化合物としてトリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリオ
クチルアミン、ピリジン、4ビニールピリジン、
2メチル5ビニールピリジン、トリエタノールア
ミン、N,N,N′,N−テトラメチルブタンジ
アミン、N,N,N′,N′−テトラメチルキシレ
ンジアミン、ポリ4−ビニルピリジン等の第三級
アミンあるいはジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジオクチルアミン、アニリン、エチレンジア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、メタフエニレンジアミン、グアニジ
ン、イミダゾール、ビニールイミダゾール、ポリ
エチレンイミン等の第1級、第2級アミンあるい
は第1級、第2級、第3級アミンを同一分子中に
有する化合物が挙げられる。また、メルカプタ
ン、メルカプトエタノール、ジメチルスルフイ
ド、トリメチルホスフイン等を用いて陰イオン交
換基を導入することも可能である。 また硝酸−硫酸の混合溶液を用いてニトロ化
し、塩化第1スズ、鉄粉、塩化第1鉄、アルミニ
ウム、亜鉛、硫化水素等を用いて還元することに
よつて弱塩基性陰イオン交換基を導入することが
出来る。さらに必要によりヨウ化メチル、エピク
ロルヒドリン、ジメチル硫酸等によつてアルキル
化することによつて強塩基性陰イオン交換基を導
入することが出来る。これらの方法によつてバイ
ポーラ膜を製造することも出来る。バイポーラ膜
を加水分解反応に使用する場合には、陰イオン交
換基層側に強塩基性成分が生成するためアルカリ
下でも解離する強塩基性陰イオン交換基が望まし
い。 このように本発明により製造されたバイポーラ
膜は、各種工業プロセスで生成する利用価値の低
い無機塩、有機塩から付加価値の高い酸、アルカ
リの製造あるいは酸、アルカリの中和等に使用す
ることが出来る。 以下実施例により本発明を説明するが、本発明
はこれらに限られるものではない。 実施例 1 スチレン80部、純度55%のジビニルベンゼン10
部、アセチルクエン酸トリブチル40部、過酸化ベ
ンゾイル1部、クロルスルホン化ポリエチレン
(商品名ハイパロン)5部からなる粘稠な混合溶
液を第1図に示すモノマー溶液槽5に入れ、ポリ
塩化ビニル製の布をロール1に、ポリビニールア
ルコール製の被覆フイルムをロール7にセツトし
た後、一定速度でロール9に巻取つた。その後オ
ートクレープに入れ、100℃、4時間、窒素圧5
Kg/cm2の条件下で重合した。冷却した後、高分子
膜状物とポリビニールアルコールフイルムの二層
からなる複合体を巻取りロール9から取り出し、
次いで第2図の巻取りロール10に巻取りセツト
した。この時、被覆フイルムが高分子膜状物の下
側に位置するようにした。 第1図と同様にポリ塩化ビニル製の布をロール
1に、ポリビニルアルコール製の被覆フイルムを
ロール7にセツトした後、モノマー溶液槽5に前
述のスチレン、ジビニルベンゼンを主成分とする
混合溶液を入れ、ポリビニルアルコールフイル
ム、モノマーを含浸したポリ塩化ビニル製の布、
二層からなる複合体となるような構成で同時に重
ね合せて巻取りロール9に巻取つた。その後、
100℃、4時間、窒素圧5Kg/cm2の条件下で重合
し、被覆フイルム一枚だけを他の膜状物から剥離
させ、高分子膜状物の間にポリビニルアルコール
フイルムが存在する三層からなる複合体を得た。 この複合体をクロスルホン酸・硫酸(1対1)
の溶液中に27℃で各々5分、30分、120分間浸漬
し、その後それぞれ硫酸で順次希釈、水洗し、10
%水酸化ナトリウム水溶液に30分浸漬し、さらに
水洗した。次いで被覆フイルムを片面スルホン化
した高分子膜状物からはぎ取り、高分子膜状物を
ポリエチレン製のネツトに巻き込んで熱風で乾燥
した。この後、クロルメチルエーテル40部、塩化
第二スズ10部、四塩化炭素50部からなるクロルメ
チル化浴に室温で4時間浸漬した後、メタノール
に浸漬し水洗した。これを10%トリメチルアミン
水溶液で8時間アミノ化した後、希塩酸、水、塩
化ナトリウムの水溶液に浸漬して本発明のバイポ
ーラ膜を得た。 これらの膜の諸性質を以下の方法で測定した。
スルホン化層の厚みはクリスタルバイオレツトで
染色した後、断面を顕微鏡で観察することにより
測定した。膜抵抗は0.5N−塩化ナトリウム、25
℃中の光流抵抗である。また、加水分解効率は本
発明の有効面積0.1dm2の膜の陽イオン交換基層側
に0.5N塩酸100c.c.を、陰イオン交換基層側に0.5N
水酸化ナトリウム100c.c.を置いて、1500rpmの撹
拌を行ないながら、5A/dm2の電流密度で40分
間通電した後、液の濃度変化を測定することによ
り、バイポーラ膜の加水分解効率即ち、水素イオ
ン、水酸イオンの電流効率ηH、ηOHと塩素イオン
の電流効率ηClを求めた。この時同時にバイポー
ラ膜による電圧降下も測定した。これらの結果を
第1表に併せて示す。
【表】 実施例 2 スチレン70部、純度55%のジビニルベンゼン30
部、アセチルクエン酸トリブチル40部、過酸化ベ
ンゾイル1部、クロルスルホン化ポリエチレン
(商品名ハイパロン)10部からなる粘稠な混合溶
液を、実施例1と同様の方法でポリプロピレン製
の布に塗布しポリエステルフイルムを被覆フイル
ムとして用い熱重合することによつて三層からな
る複合体を得た。この複合体を93%の硫酸中に50
℃、1時間浸漬した後、順次に希釈、水洗し複合
体からポリエステルフイルムを剥離させ、スルホ
ン酸基が導入された高分子膜状物を風乾した。そ
の後クロルメチルエーテル40部、塩化アルミニウ
ム15部、四塩化炭素50部からなるクロルメチル化
浴に室温で3時間浸漬し、メタノール、水で洗浄
した。次いで5%トリメチルアミン水溶液中に室
温で8時間浸漬し、さらに希塩酸、水、、0.5N塩
化ナトリウム水溶液の各液に浸漬することによつ
て本発明のバイポーラ膜を得た。この膜性能を第
2表に示す。
【表】 実施例 3 スチレン80部、純度55%の工業用ジビニルベン
ゼン、ジオクチルフタレート20部、過酸化ベンゾ
イル1部、アクリルニトリルゴム5部からなる粘
稠な混合溶液をポリ塩化ビニル製の布に塗布後、
ポリビニルアルコールフイルムを被覆フイルムと
して使用し100℃、4時間、窒素圧5Kg/cm2の条
件下で重合した。冷却後、高分子膜状物と被覆フ
イルムを剥離させた後、高分子膜状物を2枚重ね
合せ、その端部を両面接着テープ(日東電気工業
株式会社製;両面接着テープ)で接着し、2枚の
高分子膜状物の間にスルホン化液が浸入出来ない
ようにした後、98%硫酸で60℃、1時間スルホン
化した。順次に希釈、水洗した後、10%水酸化ナ
トリウム水溶液に1時間浸漬し、さらに水洗し
た。この後、高分子膜状物から両面接着テープを
剥離させ、風乾した後、実施例1と同様の方法に
よつてクロルメチル化、アミノ化することにより
り本発明のバイポーラ膜を得た。その結果を第3
表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、高分子膜状物構成成分モノマーが含
浸された補強材と被覆フイルムとを同時にロール
に巻き取り二層からなる複合体を製造する態様を
示す概略図である。また第2図は三層からなる複
合体を製造する態様を示す概略図である。 図中1は布状物を巻き取つたロール、2は布状
物、3および4は支持ロール、5は高分子膜状物
構成成分モノマー液槽、6は被覆フイルム、7は
ロール、8は絞取ロール、9は巻取ロール、10
は二層からなる複合体を巻取つたロールを夫々あ
らわす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2枚の、イオン交換基の導入に適した官能基
    を有する高分子膜状物の間に、ポリエステル、ポ
    リビニルアルコールまたはセロフアンよりなる被
    覆フイルムを存在させ、三者を重ね合せて一体化
    し、この一体化物をスルホン化処理して陽イオン
    基を導入し、次いで被覆フイルムを剥離した後、
    高分子膜状物の剥離した面に陰イオン交換基を導
    入することを特徴とするバイポーラ膜の製造方
    法。 2 高分子膜状物がスチレン−ジビニルベンゼン
    を主成分として構成されている特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 3 陰イオン交換基が強塩基性陰イオン交換膜で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 陽イオン交換基層の厚みが、バイポーラ膜の
    厚みの3/10〜7/10の間になる如く陽イオン交換基
    を導入する特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP719679A 1979-01-26 1979-01-26 Preparation of bipolar membrane Granted JPS5599927A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP719679A JPS5599927A (en) 1979-01-26 1979-01-26 Preparation of bipolar membrane

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP719679A JPS5599927A (en) 1979-01-26 1979-01-26 Preparation of bipolar membrane

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5599927A JPS5599927A (en) 1980-07-30
JPH0114251B2 true JPH0114251B2 (ja) 1989-03-10

Family

ID=11659269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP719679A Granted JPS5599927A (en) 1979-01-26 1979-01-26 Preparation of bipolar membrane

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5599927A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4718221B2 (ja) * 2005-04-06 2011-07-06 株式会社アストム イオン交換膜用原膜の製造方法
CN105126630B (zh) * 2015-06-23 2017-08-22 杭州埃尔环保科技有限公司 连续化生产聚氯乙烯半均相阴、阳离子交换膜的制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3562139A (en) * 1968-08-05 1971-02-09 Ionics Cationic-anionic ion-exchange membrane
JPS4839718A (ja) * 1971-09-22 1973-06-11

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3562139A (en) * 1968-08-05 1971-02-09 Ionics Cationic-anionic ion-exchange membrane
JPS4839718A (ja) * 1971-09-22 1973-06-11

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5599927A (en) 1980-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1094982A (en) Single film, high performance bipolar membrane
CA1321450C (en) Bipolar membranes and methods of making same
JP4427291B2 (ja) 機能性膜の連続製造方法
JP5889907B2 (ja) カチオン交換膜を製造するためのモノマー溶液の製造方法
US4057481A (en) High performance, quality controlled bipolar membrane
EP0143582B1 (en) Bipolar membranes
CN112135867B (zh) 已去除表面离子交换聚合物电解质的细孔填充离子交换聚合物电解质复合膜及其制备方法
WO2010067775A1 (ja) バイポーラ膜及びその製造方法
CN109939572B (zh) 一种具有多重交联结构的阴离子交换膜的制备方法
US2800445A (en) Anionic permselective membrane
CN108067102B (zh) 一种阳离子交换膜及其制备方法
IE920802A1 (en) A supported, mechanically stable bipolar membrane for¹electrodialysis
JPH0114251B2 (ja)
JPS60195130A (ja) 結合されたイオノゲン基を有する本質的に架橋されていないポリマーから成る薄膜
US4083768A (en) Preparation of high performance polyelectrolyte membrane
JP3423765B2 (ja) イオン交換膜の積層方法
Strathmann Ion-exchange membranes
CN109589809B (zh) 一种具有多重交联结构的阳离子交换膜的制备方法
KR100473351B1 (ko) 폴리에틸렌/폴리스티렌 양이온교환막의 제조방법
JPH0747655B2 (ja) 補強されたイオン交換膜
JPS6339930A (ja) 改良イオン交換膜の製造方法
JPH08231736A (ja) 改質バイポーラ膜
JPS60238328A (ja) イオン交換膜を製造する方法
CN112546872B (zh) 一种单价选择性阳离子交换膜的制备方法
JPS6044334B2 (ja) 親水性膜の製造方法