JPH01141156A - 油圧式倍力装置 - Google Patents

油圧式倍力装置

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JPH01141156A
JPH01141156A JP62299000A JP29900087A JPH01141156A JP H01141156 A JPH01141156 A JP H01141156A JP 62299000 A JP62299000 A JP 62299000A JP 29900087 A JP29900087 A JP 29900087A JP H01141156 A JPH01141156 A JP H01141156A
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chamber
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booster
cylinder
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誠 堀内
Mutsumi Shimizu
清水 睦
Yukitaka Miyagawa
宮川 幸隆
Kazuya Sakurai
一也 桜井
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Honda Motor Co Ltd
Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A1発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、油圧式倍力装置に関し、特に車両用ブレーキ
装置に用いられる油圧式倍力装置に関する。
(2)従来の技術 従来、かかる油圧式倍力装置としては、たとえば特開昭
61−113549号公報等で開示されたものが知られ
ている。
(3)発明が解決しようとする問題点 ところで、上記従来のものは、油圧ブースタのブースタ
シリンダ内を摺動可能であってマスタシリンダの作動ピ
ストンに当接可能なブースタピストン内に、操作部材に
連なる弁ピストンを摺動可能に嵌合し、ブースタピスト
ンの前面に臨む出力油圧室への油圧の供給および出力油
圧室からの油圧の解放を、ブースタピストンおよび弁ピ
ストンの相対作動に応じて切換えるようにしている。こ
のため、操作部材による操作初期においては、ブースタ
ピストンとブースタシリンダとのシール部の摩擦により
ブースタピストンの作動開始が遅れがち・となり、した
がってマスタシリンダにおける作動ピストンの初期作動
が円滑とは言い難い。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、マ
スタシリンダにおける作動ピストンの初期作動を円滑な
らしめた油圧式倍力装置を提供することを目的とする。
B0発明の構成 (1)  問題点を解決するための手段本発明によれば
、マスタシリンダのシリンダ本体後端にブースタシリン
ダが結合され、該ブースタシリンダに設けられたピスト
ンガイドに摺動可能に嵌合されるとともに後方側に付勢
されたブースタピストンの前面に臨んで形成された出力
油圧室と、油圧供給源に通じる入力油圧室との間には、
操作部材に連なってブースタピストンに摺動自在に嵌合
された弁ピストンのブースタピストンに対−する前進作
動に応じて開弁する入口弁が介設され、前記出力油圧室
と油槽に通じる出口室との間には、前記弁ピストンのブ
ースタピストンに対する前進作動に応じて閉弁する出口
弁が介設され、マスタシリンダにおける作動ピストンの
後端に臨んでブースト室が形成され、弁ピストンには、
前記入口弁の開弁に応じて入力油圧室およびブースト室
間を連通ずるとともに前記出口弁の開弁に応じてブース
ト室および出口室間を連通ずる給油路が穿設される。
(2)  作用 上記構成によれば、操作部材により弁ピストンを前方側
に押圧操作した初期には、出口弁が閉弁した後に入口弁
が開弁し、ブースト室に油圧が供給されるので、ブース
タピストンの作動に拘らず作動ピストンの後端に油圧が
作用して作動ピストンが前方に押圧駆動される。したが
って、マスタシリンダにおける作動ピストンの初期作動
を円滑なら・しめることができる。
(3)実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明すると
、先ず第1図において、この油圧式倍力装置は、自動車
に搭載されるブレーキ装置用のものであり、マスタシリ
ンダMの後部に油圧ブースタBが連結されて成り、ブレ
ーキペダルPに連動、連結された操作部材としてのブツ
シュロッドlがブレーキペダルPの踏込み操作に応じて
前進作動することにより、油圧ブースタBの倍力作動が
生じ、それに応じてマスタシリンダMに制動油圧が発生
する。
マスタシリンダMは、タンデム型マスタシリンダであり
、そのシリンダ本体2には、前端が閉塞したシリンダ孔
3が設けられており、このシリンダ孔3には前端壁との
間に一方の油圧室を形成する前方側の作動ピストン4と
、該作動ピストン4との間に他方の油圧室5を形成する
後方側の作動ピストン6とが摺動可能に嵌合され、シリ
ンダ本体2の前端壁と前方側の作動ピストン4との間に
は該作動ピストン4を後方側に付勢するばね(図示せず
)が介装され、前方側の作動ピストン4と後方側の作動
ピストン6との間には作動ピストン6を後方側に付勢す
るばね7が介装される。したがって後方側の作動ピスト
ン6を前方側に押圧することにより、前方側の油圧室お
よび後方側の油圧室5の容積が収縮し、それらの油圧室
5から制動油圧が出力される。
シリンダ本体2の後部には、シリンダ孔3との間に段部
8を形成する連結筒部9がシリンダ孔3と同軸に突設さ
れる。一方、作動ピストン6には、後方側に延びるピス
トンロッド10の前端部が固設されており、このピスト
ンロッド10の移動を案内すべくシリンダ本体2の後部
には案内部材11が固定される。この案内部材11は、
シリンダ孔3の後端に嵌合する嵌合筒部11aと、その
嵌合筒部11aの後端から半径方向外方に張出した鍔状
の当接光は部11bとから成り、当接光は部11bは連
結筒部9に油密的に嵌合されるとともに段部8に当接さ
れる。しかも当接光は部11bを段部8に当接した状態
で当接光は部11bの外周縁に係合する止め輪22が連
結筒部9の内面に嵌着され、これにより案内部材11が
シリンダ本体2に固定される。またピストンロッド10
は該案内部材11を油密的にかつ移動自在に貫通して油
圧ブースタB側に延出される。
案内部材11と作動ピストン6との間には補給油室12
が画成され、シリンダ本体2には、該シリンダ本体2の
上部に形成されている油槽13内の油溜14を補給油室
12に連通させる油路15が穿設される。また作動ピス
トン6にはシリンダ孔3の内面に摺接するカップシール
16が嵌着されており、このカップシール16と作動ピ
ストン6とは、補給油室12よりも油圧室5が減圧され
たときには補給油室12から油圧室5への作動油の流通
を許容すべく構成される。
作動ピストン6の前部には、ストッパピン17により開
閉駆動される弁機構18が、油圧室5および補給油室1
2間を連通・遮断すべく配設されており、この弁機構1
8は作動ピストン6が後退限に戻ったときにストッパピ
ン17で押圧されて開弁する。ストッパピン17は、軸
方向に長(してピストンロッド10に穿設された長孔1
9に、ピストンロッドlOの軸線と直交するようにして
挿通されており、ピストンロッド10の外面から突出し
たストッパピン17の両端は、ピストンロッド10を囲
繞して補給油室12に配置された円筒状のホルダ20に
固定される。しかもホルダ20は・、作動ピストン6と
の間に介装したばね21により案内部材11に当接する
方向に付勢されており、これによりストッパピン17は
実質的にシリンダ本体2に固定されることになる。
シリンダ本体2の後端には、油圧ブースタBのブースタ
シリンダ24が同軸に接合され、シリンダ本体2および
ブースタシリンダ24はボルト25により結合される。
すなわちブースタシリンダ24の前端に設けられたフラ
ンジ26と、シリンダ本体2の後端に設けられたフラン
ジ27とがボルト25により結合される。
ブースタシリンダ24には、前記マスタシリンダMのシ
リンダ孔3と同軸上にシリンダ孔28が穿設されており
、このシリンダ孔28には案内筒体29が摺動可能に嵌
合される。この案内筒体29の前部には、前記シリンダ
本体2における連結筒部9の後端に当接する段部29a
を介して小径筒部29bが同軸に突設されており、該小
径筒部29bは連結筒部9内に油密に嵌合される。また
シリンダ孔28には、円筒状のピストンガイド30が摺
動可能に嵌合され、このピストンガイド30の前部には
、案内筒体29に摺動可能に嵌合する小径筒部30aが
段部30bを介して同軸に連設される。しかも案内筒体
29とピストンガイド30との間には両者を相互に離反
する方向のばね力を発揮するばね31が縮設される。さ
らにピストンガイド30の後端部内には、該ピストンガ
イド30の後端に当接する受は筒32が油密に嵌合され
、この受は筒32は、ブースタシリンダ24の後端で半
径方向内方に張出した規制鍔33に係合される。
ブースタシリンダ24、案内筒体29およびピストンガ
イド30間には環状油圧室34が形成され、ブースタシ
リンダ24には、図示しない油圧供給・源を環状油圧室
34に連通させる入口油路35が穿設される。しかも前
記ばね31は環状油圧室34に収納されており、環状油
圧室34に導入される油圧とばね31とにより、ピスト
ンガイド30は後方側に向けて付勢され、案内筒体29
は前方側に付勢される。また案内筒体29およびブース
タシリンダ24間には環状の油室36が形成され、この
油室36を図示しない油槽に連通させる出口油路37が
ブースタシリンダ24に穿設される。さらにピストンガ
イド30の小径筒部30aおよび案内筒体29間には環
状油路3Bが形成゛されており、この環状油路38を前
記油室36に連通させる油路39が案内筒体29に穿設
される。
ピストンガイド30には、その前端側の第1シリンダ孔
部41と、第1シリンダ孔部41よりも大径にして第1
シリンダ孔部41に同軸に連なる第2シリンダ孔部42
とが穿設されており、第1および第2シリンダ孔部41
,42にはブースタピストン43が摺動可能に嵌合され
る。すなわちブースタピストン43は、第1シリンダ孔
部41に摺動可能に嵌合する小径部43aと、その小径
部43aの後端で半径方向外方に張出して第2シリンダ
孔部43に摺接する大径部43bとを存して基本的に円
筒状に形成される。またブースタピストン43の後端部
は、受は筒32を油密にかつ移動自在に貫通して後方に
突出される。このブースタピストン43の後端部外面に
は止め輪44が嵌着されており、この止め輪44に係合
する受は部材45と前記受は筒32との間には戻しばね
46が縮設される。したがってブースタピストン43は
後方側に付勢されることになる。
ブースタピストン43における大径部43bと、受は筒
32との間には環状の出力油圧室47が画成されており
、したがってブースタピストン43の背徊に臨んで出力
油圧室47が形成されることになる。またブースタピス
トン43における大径部43bとピストンガイド30に
おける段部30bとの間には環状の反力室48が画成さ
れており、該反力室4Bはブースタピストン43の前面
に臨むことになる。
前記反力室48には、アキュムレータ49が接続される
ものであり、該アキュムレータ49はブースタシリンダ
24に付設される。このアキュムレータ49は、ブース
タシリンダ24に螺着される有底円筒状の取付体50と
、該取付体50に油密に嵌合して螺着される有底円筒状
のシリンダ体51と、取付体50の閉塞端との間に油室
52を形成するとともにシリンダ体51の閉塞端との間
にばね室53を形成してシリンダ体51に油密にかつ摺
動自在に嵌合されるピストン54と、油室52を収縮す
る方向にピストン54を付勢すべくばね室53に収納さ
れるばね55とから成る。しかも油室52に臨むピスト
ン54の受圧面積は、反力室48に臨むブースタピスト
ン43の受圧面積よりも小さ(設定される。またアキュ
ムレータ49は、その油室52が油槽13の油溜14よ
りも下方に位置するようにしてブースタシリンダ24に
取付けられる。
取付体50は、ブースタシリンダ24の外面との間にシ
ール部材56を介在させてブースタシリンダ24に螺着
されるものであり、この取付体50の閉塞端には油室5
2に通じる油路57が穿設され、ブースタシリンダ24
には該油路57を前記反力室48に連通させる油路58
が穿設される。
ブースタピストン43における小径部43aの中間部と
、ピストンガイド30における第1シリンダ孔部41の
内面との間には軸方向両端を油密にシールされた環状の
入力油圧室60が形成され、ビス・トンガイド30の小
径筒部30aにはブースタピストン43の前進作動に拘
らず入力油圧室60を前記環状油圧室34に連通せしめ
る連通孔61が穿設される。また該入力油圧室60より
も前方側でブースタピストン43における小径部43a
の外面には軸方向両端をシールされた環状の出口室62
を形成すべく環状凹部が設けられており、この出口室6
2をブースタピストン43の作動に拘らず前記環状油路
38に常時連通せしめる連通孔63がピストンガイド3
0の小径筒部30aに穿設される。したがって出口室6
2は油槽に常時連通されることになる。
ブースタピストン43には、前方側の小径シリンダ孔部
64と、後方側の大径シリンダ孔部65とが同軸に穿設
されており、小径シリンダ孔部64にはブツシュロッド
1に連結される弁ピストン66が摺動可能に嵌合される
。一方、マスタシリンダMにおける作動ピストン6に同
軸に連結され−でいるピストンロッド10の後端はブー
スタピストン43の前端に対向してピストンガイド30
の前端部に挿入されており、このピストンロッド10の
後端に臨むブースト室67が、連結筒部9、案内部材1
1、案内筒体29、ピストンガイド30、ブースタピス
トン43および弁ピストン66により画成され、このブ
ースト室67に油圧が導入されることにより作動ピスト
ン6が前進作動する。
ブースタピストン43の大径シリンダ孔部65には連結
ロンドロ8が油密にかつ摺動可能に嵌合されており、こ
の連結ロッド68の前端部が弁ピストン66の後端に連
結される。また連結ロンドロ8の後端部にはブツシュロ
ッド1の前端が連結される。しかもブースタピストン4
3の後端部内面には連結ロッド68の後端に当接して連
結ロッド68すなわち弁ピストン66の後退限を規制す
る止め輪69が嵌着される。さらにブースタピストン4
3の前端部内面に嵌着された止め輪70と、弁ピストン
66の前端との間には弁ピストン66を後方に向けて付
勢するばね71が縮設される。
弁ピストン66には、その前端で開口してブースト室6
7に連通ずる給油路73が同軸に穿設されており、この
給油路73の後端は、ブースタピストン43、弁ピスト
ン66および連結ロッド68で画成される環状室74に
連通する。さらにブースタピストン43には該環状室7
4を出力油圧室47に連通せしめる油路75が穿設され
る。したがってブースト室67と出力油圧室47とは給
油路73を介して常時連通することになる。
弁ピストン66とブースタピストン43との間には、入
力油圧室60および給油路73間の連通、遮断を果たす
入口弁76と、出口室62および給油路73間の連通、
遮断を果たす出口弁77と、反力室48および給油路7
3間の連通、遮断を果たす開閉弁78とが設けられる。
入口弁76は、給油路73に連通して弁ピストン66の
中間部外面に設けられる環状凹部79と、入力油圧室6
0に連通してブースタピストン43に穿設される入口弁
孔80とにより構成されるものであり、環状凹部79は
弁ピストン66の軸線方向に比較的長く設けられ、入口
弁孔80はブースタピストン43の半径方向に沿って穿
設される。
かかる入口弁76は、入口弁孔80が環状凹部19に連
通したときに開弁するものであり、弁ピストン66がブ
ースタピストン43に対して後退限にあるときには入口
弁孔80が環状凹部79よりも前方位置にあって閉弁状
態となるように、環状凹部79および入口弁孔80の位
置が設定され、弁ピストン66がブースタピストン43
に対して前進作動したときに開弁する。
出口弁77は、給油路73に連通して弁ピストン66に
穿設される第1出口弁孔81と、出口室62に連通して
ブースタピストン43に穿設される第2山口弁孔82と
により構成されるものであり、両出口弁孔81.82は
相互に対応する位置で弁ピストン66およびブースタピ
ストン43の半径方向に沿って穿設される。かかる出口
弁77では、弁ピストン66がブースタピストン43に
対して後退限にあるときには、第1および第2出口弁孔
81.82が相互に連通してわずかに開弁しているもの
であり、弁ピストン66のブースタピストン43に対す
る前進作動が開始したときには前記入口弁76が開弁す
る前に閉弁する。
開閉弁78は、前記環状凹部79と、反力室4Bに連通
してブースタピストン43に穿設される弁孔83とによ
り構成されるものである。この開閉弁78では、弁ピス
トン66がブースタピストン43に対して後退限にある
ときには弁孔83が環状凹部79に連通してわずかに開
弁しているものであり、弁ピストン66のブースタピス
トン43に対する前進作動が開始されたときには出口弁
77が閉弁する前に閉弁する。
次にこの実施例の作用について説明すると、ブレーキペ
ダルPの非作動状態では、弁ピストン66ばばね71の
ばね力によりブースタピストン43に対して後退限に保
持されており、ブースタピストン43はばね46により
ピストンガイド30に対する後退限に保持されている。
かかる状態では、入口弁76は閉弁しており、出口弁7
7および開閉弁78は開弁じているので、ブースト室6
7、出力油圧室47および反力室48は大気圧状態とな
っている。したがってマスタシリンダMの作動ピストン
6はばね7により後退限まで後退している。
この状態で自動車を制動すべくブレーキペダルPを踏込
むと、ブレーキペダルPからブツシュロッドlおよび連
結ロッド68を介して弁ピストン66が前方に押動され
る。この弁ピストン66のブースタピストン43に対す
る前進作動に応じて、先ず出目弁77が閉弁した後に開
閉弁78が閉弁し、次いで入口弁76が開弁する。この
ため入力油圧室60およびブースト室67間が連通し、
ブースト室67への作動油圧の導入により作動ピストン
6はその背面に油圧を受けて前進し、マスタシリンダM
の倍力作動が開始される。
このような倍力作動の開始初期において、弁ピストン6
6が入口弁76を開弁するまで前進するのに応じてブー
スト室67に油圧が供給されて作動ピストン6が前進作
動せしめられるので、ブースタピストンで作動ピストン
を押圧作動せしめるようにしていた従来のものと比べる
と、ブースタピストン43とピストンガイド30との間
のシール部の*擦に拘らず作動ピストン6を速やかに押
圧作動せしめることができ、作動ピストン6の初期作動
を円滑ならしめることができる。
ところで入口弁76が開弁じたときには、上述のように
ブースト室67に油圧が供給されるとともに出力油圧室
47にも油圧が供給され、ブースタピストン43もその
前面に油圧を受けることにより弁ピストン66に対して
相対的に前進移動するので、入口弁76が閉弁されると
ともに出口弁77が開弁される。而して、その人口弁7
6の閉弁および出目弁77の開弁前にブースト室67に
作用した油圧により作動ピストン6が前進し、第2図で
示す特性線P、−P、のようにマスタシリンダMの出力
油圧は急激に増大する。これにより制動機端末までの各
部遊隙が直ちに除去される。
出力油圧がP、に達してからは、ブレーキペダルPの踏
込みに応じて弁ピストン66が前進することにより、弁
ピストン66のブースタピストン43に対する前進移動
、ならびにブースタピストン43の弁ピストン66に対
する前進移動が交互に繰返され、入口弁76および出口
弁77の開弁および閉弁が交互に繰處される。したがっ
てブースト室67の油圧および作動ピストン6の前進移
動量も弁ピストン66の前進移動量に応じて増大し、特
性線P+  Pgで示すように、マスタシリンダMの出
力油圧がストロークに応じて増大する。
ところでかかる弁ピストン66の前進作動時に、出力油
圧室47の油圧により前進作動するブースタピストン4
3は、戻しばね46を収縮させつつその前面の反力室4
8の容積を収縮させながら前進するものであるが、この
ブースタピストン43の前進時に開閉弁78は閉弁して
おり、反力室48は密閉状態となる。このため反力室4
8の作動油はアキュムレータ49におけるばね55を収
縮させながらピストン54を押圧する。したがってブー
スタピストン43はその前面側でのばね55による反力
とばね46による反力とを受けながら前進することにな
る。
ブースタピストン43の前進に応じてその段部43bが
ピストンガイド30における段部30bに当接すると、
ブースタピストン43の前進作動が阻止される。したが
ってそれ以降は、弁ピストン66はブースタピストン4
3に対して入口弁76を開弁するとともに出目弁77お
よび開閉弁78を閉弁する前進位置にあり、ブースト室
67の油圧が急激に増大し、マスタシリンダMの出力油
圧も急激に立ち上がる。
マスタシリンダMの作動を解除すべくブレーキペダルP
を解放すると、ばね71により弁ピストンe6は先ず入
口弁76を閉弁し、次いで出口弁77を開弁する。これ
によりブースト室67の油圧が解放されて作動ピストン
6が後退限まで後退するとともに出力油圧室47および
反力室48の油圧が解放されるので、ブースタピストン
43は戻しばね46によりその後端が受は筒32に当接
する後退限まで速やかに後退する。
かかる油圧式倍力装置において、第2図の特性線PI 
 Pgは、出力油圧室47の油圧によりブースタピスト
ン43を前方に押圧する油圧力と、戻しばね46により
ブースタピストン43を後方に付勢するばね力ならびに
反力室48による反力との釣り合いにより定まるもので
あり、マスタシリンダMの出力油圧をストロークに対応
させる範囲は、戻しばね46およびばね55の荷重を調
整することにより任意に設定可能である。しがちマスタ
シリンダMの出力油圧が大きくなるまでストロークに対
応させようとすると、戻しばね46およびばね′55の
荷重を大きくする必要があるが、その荷重の大部分をア
キュムレータ49で負担することにより戻しばね46の
荷重を比較的小さくすることができ、したがって戻しば
ね46を比較的小さなものとしてその配置スペースを小
さくすることができ、油圧ブースタBの小型化に寄与す
ることができる。またアキュムレータ49の負担を大き
くしたとしても、反力室48に臨むブースタピストン4
3の受圧面積よりも油室52に臨むピストン54の受圧
面積を小さくしているので、ばね55の荷重も比較的小
さなものですみ、したかってアキュムレータ49も比較
的小型のものでよい。
またこの油圧式倍力装置で油圧失陥が生じたときを想定
する。この場合、環状油圧室34の油圧が低下するので
、ピストンガイド30はばね31により後退限に保持さ
れている。このため、ブレーキペダルPを踏込んで制動
操作をすると、弁ピストン66はばね71を収縮しなが
ら前進作動し、連結ロンドロ8がブースタピストン43
に当接してからは、ブースタピストン43がばね31を
収縮しながら前進し、このブースタピストン43の前端
が、作動ピストン6に連なるピストンロッド10の後端
に当接して作動ピストン6を前方側に押圧作動せしめ、
マスタシリンダMに出力油圧が生じる。さらにブースタ
ピストン43がピストンガイド30に当接してからはピ
ストンガイド3゜も前進作動し、そのピストンガイド3
oが案内筒体29に当接するまで弁ピストン66および
ブースタピストン43の前進作動が継続し、これにより
マスタシリンダMから充分な出力油圧を得ることができ
、油圧失陥時にも充分な制動油圧を得ることができる。
ところでかかる油圧式倍力装置とアンチロックブレーキ
装置とを車両に搭載した場合には、アンチロックブレー
キ装置のキックパック現象を緩和することができる。す
なわちキックパックによるブースト室67の油圧上昇が
出力油圧室47の油圧上昇を生じせしめ、ブースタピス
トン43が前方に移動して出目弁77が開弁するからで
ある。
C8発明の効果 以上のように本発明によれば、マスタシリンダのシリン
ダ本体後端にブースタシリンダが結合され、該ブースタ
シリンダに設けられたピストンガイドに摺動可能に嵌合
されるとともに後方側に付勢されたブースタピストンの
背面に臨んで形成された出力油圧室と、油圧供給源に通
じる入力油圧室との間には、操作部材に連なってブース
タピストンに摺動自在に嵌合された弁ピストンのブース
タピストンに対する前進作動に応じて開弁する入口弁が
介設され、前記出力油圧室と油槽に通じる出口室との間
には、前記弁ピストンのブースタピストンに対する前進
作動に応じて閉弁する出口弁が介設され、マスタシリン
ダにおける作動ピストンの後端に臨んでブースト室が形
成され、弁ピストンには、前記入口弁の開弁に応じて入
力油圧室およびブースト室間を連通ずるとともに前記出
目弁の開弁に応じてブースト室および出口室間を連通ず
る給油路が穿設されるので、操作部材による操作初期に
おいては、入口弁を開弁させてブースト室に油圧を供給
し、作動ピストンを前進作動せしめてマスタシリンダで
出力油圧を得ることができる。したがって、ブースタピ
ストンで作動ピストンを押圧するようにしていた従来の
ものと比べると、ブースタピストンのシール部での摩擦
に拘らず作動ピストンを速やかに作動せしめることがで
き、円滑な初期作動を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は本
発明の一実施例の縦断側面図、第2図は本発明装置の出
力特性線図である。 1・・・操作部材としてのブツシュロッド、2・・・シ
リンダ本体、6・・・作動ピストン、24・・・ブース
タシリンダ、30・・・ピストンガイド、43・・・ブ
ースタピストン、47・・・出力油圧室、60・・・入
力油圧室、66・・・弁ピストン、67・・・ブースト
室、73・・・給油路、76・・・入口弁、77・・・
出口弁、M・・・マスタシリンダ 第2図 ストローク 手続補正書(自発) 昭和  63年 1 月−8日

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  マスタシリンダのシリンダ本体後端にブースタシリン
    ダが結合され、該ブースタシリンダに設けられたピスト
    ンガイドに摺動可能に嵌合されるとともに後方側に付勢
    されたブースタピストンの背面に臨んで形成された出力
    油圧室と、油圧供給源に通じる入力油圧室との間には、
    操作部材に連なってブースタピストンに摺動自在に嵌合
    された弁ピストンのブースタピストンに対する前進作動
    に応じて開弁する入口弁が介設され、前記出力油圧室と
    油槽に通じる出口室との間には、前記弁ピストンのブー
    スタピストンに対する前進作動に応じて閉弁する出口弁
    が介設され、マスタシリンダにおける作動ピストンの後
    端に臨んでブースト室が形成され、弁ピストンには、前
    記入口弁の開弁に応じて入力油圧室およびブースト室間
    を連通するとともに前記出口弁の開弁に応じてブースト
    室および出口室間を連通する給油路が穿設されることを
    特徴とする油圧式倍力装置。
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