JPH01140621A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH01140621A
JPH01140621A JP62299524A JP29952487A JPH01140621A JP H01140621 A JPH01140621 A JP H01140621A JP 62299524 A JP62299524 A JP 62299524A JP 29952487 A JP29952487 A JP 29952487A JP H01140621 A JPH01140621 A JP H01140621A
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JP
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buffer layer
resin
layer
capacitor element
solid electrolytic
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Application number
JP62299524A
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English (en)
Inventor
Hidemitsu Takeuchi
秀光 竹内
Koji Izawa
井澤 幸司
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NEC Platforms Ltd
Original Assignee
Nitsuko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電解質として複素環式化合物のポリマーを用
いる固体電解コンデンサに係わるもので、特に耐湿性能
の向上及び耐候性能の向上に関するもので、且つtan
δ、等価直列抵抗(ESR)及び漏洩電流等の不良率の
少ない固体電解コンデンサに関するものである。
〔従来技術〕
従来固体寛解コンデンサには、二酸化マンガン(M n
 Ox )やTCNQ塩等が固体電解質として用いたも
のがあるが、その製造行程が非常に繁雑でコスト高とな
ると共に、コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が大き
く、更に漏洩電流が大きい等の欠点があった。
そこでこれらの製造工程やコンデンサ特性上の問題点の
改善向上を図るため、複素環式化合物のポリマー層を固
体寛解質とする固体電解コンデンサが提案きれている(
例えば特開昭・61−2315号公報)。
第17図は、複素環式化合物のポリマー層を固体電解質
とする固体電解コンデンサ素子の一例の断面図である。
固体電解コンデンサはコンデンサ基板となるアルミニウ
ム板101の所定位置の全表面に樹脂剤を塗布してなる
絶縁体層108を形成してアルミニウム板101を二つ
に区分し、その区分した一方の表面に酸化アルミニウム
(Aj2.0.)層103、複素環式化合物のポリマー
層105、電極端子110を引き出すためグラファイト
層106及び銀ペースト層107を順次形成し、更に銀
ペースト層107の上に電極端子110を取り付けると
共に、アルミニウム板101の絶縁体層108で区分し
た他方の部分に電極端子109を取り付けた構成である
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記複素環式化合物のポリマー層を固体電解質とした固
体電解コンデンサの外装方法としては、通常、エポキシ
樹脂を用いて樹脂ケースに封入する方法がとられている
しかしながら上記外装を施した固体電解コンデンサを耐
湿試験又はプレッシャー・クツカー試験を行なうと、コ
ンデンサの静電容量の変化率が大きくなると共に、コン
デンサの等価直列抵抗(ESR)や漏洩電流が大きくな
るという問題があった。この原因を追求すると下記のよ
うなことが考えられる。
第10図に示すような断面構造のコンデンサ素子をエポ
キシ樹脂を用いて樹脂ケースに封入してなるコンデンサ
を125°Cの高温負荷試験を実施し、耐用性能を評価
すると、第7図の曲線Bに示すように等価直列抵抗(E
SR)値が急激に増加し、その結果コンデンサの静電容
量も減少してしまうという欠点があった。この原因は以
下のよデな現象によるものと推定される。
即ち125°Cの高温負荷試験中に、複素環式化合物の
ポリマー層105とグラファイト[106との界面付近
に、エポキシ樹脂中に存在する酸素及び外気中に存在す
る酸素が侵入し、該酸素により複素環式化合物のポリマ
ー層105の表面が酸化きれ、その結果複素環式化合物
のポリマー層105の抵抗が増加し、等価直列抵抗(E
SR)が増加してしまったものと考えられる。
また、漏洩電流が増加する要因としては、コンデンサ素
子をエポキシ樹脂を用いて樹脂ケースに封入した場合、
エポキシ樹脂の硬化時に発生する高温活性ガスや機械的
ストレスよりコンデンサ素子を構成する冬着に劣化や歪
みが生じその結果漏洩電流が増加することも考えられる
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので上記問題点を
除去し、耐湿試験又はプレッシャー・クツカー試験及び
高温負荷試験を行なっても静電容量の変化率が小さく、
等価直列抵抗の増加及び漏洩電流の増加の少ない固体電
解コンデンサを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕・ 上記問題点を解決するため本発明は、誘電体酸化皮膜を
形成できる金属板の表面に誘電体酸化皮膜層を形成し、
該誘電体酸化皮膜層の上に複素環式化合物のポリマー層
及び導電体層を順次形成してなるコンデンサ素子を具備
する固体電解コンデンサにおいて、該コンデンサ素子表
面に物質の化学構造式に酸素原子を含まないか或いは活
性酸素を発生しないオレフィン系樹脂剤又はパラフィン
系油脂剤等のバッファー層を形成し、該バッファー層の
上に外装を形成したことを特徴とする。
〔作用〕
上記の如く構成することにより、コンデンサ素子表面に
形成された物質の化学構造式に酸素原子或いは活性酸素
を発生しないオレフィン系樹脂剤又はパラフィン系油脂
剤等からなるバッファー層が、素子外から浸入する水分
や外気を遮断するので例えば外装にエポキシ樹脂剤を用
いてもエポキシ樹脂中に存在する酸素及び外気中に存在
する酸素のコンデンサ素子内への浸入を防ぎ、複素環式
化合物のポリマー層の酸化や劣化が生じさせない。
また、前記バッファー層はエポキシ樹脂の硬化時に発生
する高温活性ガスからコンデンサ素子を守ると共に硬化
時に発生する機械的ストレスを吸収する作用も奏する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の第1の実施例をなす固体電解コンデン
サの構造を示す断面図である。
本実施例の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子の基
体となる誘1体酸化皮膜層を形成できる金属板としてア
ルミニウム板11を使用し、該アルミニウム板11の所
定部分の全周面に樹脂剤を帯状に塗布して絶縁体層22
を形成して、外アルミニウム板11を2つに区分し、そ
の一方の表面に誘電体酸化皮膜層として酸化アルミニウ
ム(Affi、o、)層12、複素環式化合物のポリマ
ー層としてピロールのポリマー層(ポリピロール層)1
3、!極数り出し用の導電体層としてグラファイトJi
l!14及び銀ペースト層15を順次形成してコンデン
サ素子〇とする。
そして上記銀ペースト層15及びアルミニウム板11に
はそれぞれ電極端子17及び18を取り付ける。前記コ
ンデンサ素子C全表面には後に詳述するように物質の化
学構造式に酸素原子或いは活性酸素を発生しない樹脂剤
又は油脂剤のバッファー層16を形成し、該バッファー
層16の上にエポキシ樹脂剤をモールドして外装工9を
形成する。アルミニウム板11の表面に酸化アルミニウ
ム層12を形成するには、アルミニウム板11の表面を
エツチング処理により、無数の凹部を形成して粗面化し
、外エツチング処理きれたアルミニウム板11の表面に
公知の化成処理工程で酸化アルミニウム層12を形成す
る。この酸化アルミニウム層12の形成は、例えばアジ
ピン酸系化成液中でアルミニウム板11を陽極とし所定
の化成化電圧(10■〜50■)を印加して行なう。
次に、ポリピロール層13の形成は、例えばアセトニト
リル或いはアセトンを溶媒としてビロールとボロジサリ
チル酸塩のアンモニウムボロジサリシレート(ABS)
とを含む電解液中で電解酸化重合を行ない形成する。な
お、ポリピロール層13の形成の詳細は、本出願人が先
に出願した特願昭62−227647号の明細書に詳細
に開示しており且つ本発明に直接関係ないのでその詳細
は省略する。
ポリピロール層13の上にグラファイト層14及び銀ペ
ースト層15を形成するには、グラファイト溶液中に浸
した後、硬化きせてグラファイト層14を形成した後、
更に銀ペースト溶液中に浸漬して銀ペーストを塗布し、
その後硬化させることにより銀ペースト層15を形成す
る。
上記酸化アルミニウム層12の上に電解酸化重合により
ポリピロール層重3を形成する際、酸化アルミニウム層
12に欠陥部が生じ、これが固体電解コンデンサの漏洩
電流を増加きせるから、この欠陥部の界面に成長したポ
リピロール層13を絶縁体化する。なお、この絶縁体化
の手法も本出願人が先に出願した特願昭62−2276
47号の明細書に詳細に開示しており且つ本発明に直接
関係ないのでその詳細は省略する。
バッファー層16の形成は、例えば物質の化学構造式に
酸素原子を含むか或いは活性酸素即ち物質と反応し当該
物質を酸化劣化させる酸素を発生しない樹脂剤又は油脂
剤を溶融した溶融液の中に上記銀ペースト層15までの
各層を形成したコンデンサ素子Cを浸漬し、取り出し硬
化きせることにより行なう。
上記バッファー層16を形成する樹脂剤としては、例え
ばアククチツク・ポリプロピレン(APP)オレフィン
系樹脂剤を用い、油脂剤としては高融点ワックス等のパ
ラフィン系油脂を用いると好適である。
第2図はバッファー層16を形成する場合の浸漬温度と
形成されるバッファー層の付着厚みの関係を示す図であ
り、バッファー剤としてはオレフィン系樹脂であるアク
クチツク・ポリプロピレン(APP)と、パラフィン系
油脂として高融点ワックスを用いる。同図において、曲
線Aはアククチツク・ポリプロピレン(APP)の場合
、曲線Bは高融点ワックスの場合をそれぞれ示す。図示
するように、浸漬温度が高い程バッファー層16の厚み
が薄くなる。
上記の如く銀ペースト層15の上にバッファー層16を
形成し、その上にエポキシ樹脂剤をモールドして外装工
9を形成することにより、バッファー層16が、外装工
9のエポキシ樹脂剤中に存在する酸素及び外気中に存在
する酸素や水分のコンデンサ素子中への浸入するのを防
ぐ作用を奏するから、ポリピロール層13の酸化や劣化
が生じることなく、等価直列抵抗等の増加を極めて効果
的に抑えるができる。また、バッファー層16はエポキ
シ樹脂の硬化時に発生する高温活性からコンデンサ素子
を守りと共に硬化時の機械的ストレスを吸収する作用も
奏するから、コンデンサ素子の上記各層に劣化や歪みを
与えず、漏洩電流等の増加を極めて効果的に抑えるがで
きる。
第3図はバッファー層16の厚みと等価直列抵抗(ES
R)の関係を示す図で、バッファー層を形成する材料と
してアククチツク・ポリプロピレン(APP)又はパラ
フィン系の高融点ワックスを用いている。なお、等価直
列抵抗は、100KH2での測定値である。図示するよ
うに、バッファー層16の厚みを0.211111以上
にすることにより等価直列抵抗が極めて小さくなること
が確認できた。
また、第4図はバッファー層16の厚みと漏洩電流の関
係を示す図で、バッファー層を形成する材料としては第
3図と同様アククチツク・ポリプロピレン(APP)又
はパラフィン系の高融点ワックスを用いている。図示す
るように、アンダーコート層の厚みを0.217ffn
以上にすると漏洩電流が著しく小さくなることが確認で
きた。
第5図はコンデンサ素子表面にバッファー層16を形成
した場合と形成しない場合の固体電解コンデンサの高温
負荷試験の静電容量変化率ΔC/C(%)の変化状態を
示す図である。同図において、曲線Aはアククチツク・
ポリプロピレン(APP)のバッファー層16を形成し
た場合、曲線Bはバッファー層16を形成しない場合、
曲線Cはエポキシ系の樹脂剤でバッファー層16を形成
した場合をそれぞれ示す。図示するように、アタクチッ
ク、ポリプロピレン(APP)(7)バッファー層16
を形成した場合は、試験時間が3000時間を経過する
と静電容量変化率ΔC/C(%)は極めて小量だけ変化
するのに対して、バッファー層16を形成しない場合は
試験時間の経過と共に静電容量変化率八C/C(%)が
大きくなることが確認できる。また、エポキシ系の樹脂
剤でバッファー層16を形成した場合は、形成しない場
合より若干改善されるものの、試験時間の経過と共に静
1容量変化率八〇/C(%)が大きくなることが確認で
きる。従って、アククチツク・ポリプロピレン(APP
)のバッファー層16を形成すると静電容量変化率を大
幅に改善できる。
第6図はコンデンサ素子表面にバッファー層16を形成
した場合と形成しない場合の高温負荷試験を行なった場
合の10KHzにおけるtanδ(%)の変化状態を示
す図である。同図において、曲線Aはアタクチック・ポ
リピロ−ル層(APP)のバッファー層16を形成した
場合、曲線Bはバッファー層16を形成しない場合、曲
線Cはエポキシ系の樹脂剤でバッファー層16を形成し
た場合をそれぞれ示す。図示するように、アククチツク
・ポリプロピレン(APP)のバッファー層16を形成
した場合は、試験時間が3000時間を経過するとta
nδ(%)は極めて少量大きくなるに過ぎないのに対し
てバッファー層16を形成しない場合はtanδ(%)
は試験時間の経過と共に大幅に増大しすることが確認で
きる。
また、エポキシ系の樹脂剤でバッファー層16を形成し
た場合は、形成しない場合より若干改善されるものの試
験時間の経過と共にtarz5’(%)が大きくなるこ
とが確認できる。従って、アタクチック・ポリプロピレ
ン(APP)のバッファー層16を形成するとtan&
の変化を殆ど0に抑えることができる。
第7図はコンデンサ素子表面にバッファー層16を形成
した場合と形成しない場合の高温負荷試験を行なった場
合の100KHzにおける等個直列抵抗(ESR)(%
)の変化状態を示す図である。同図において、曲線Aは
アタクチック・ポリプロピレン(APP)のバッファー
層16を形成した場合、曲線Bはバッファー層16を形
成しない場合、曲線Cはエポキシ系の樹脂剤でバッファ
ー層16を形成した場合をそれぞれ示す。図示するよう
に、アククチツク・ポリプロピレン(APP)のバ・/
ファー層16を形成した場合は、試験時間が3000時
間経過すると等個直列抵抗(ESR)は極めて少量増加
するに過ぎないのに対して、バッファー層16を形成し
ない場合は等個直列抵抗(ESR)は試験時間の経過と
共に増大しすることが確認できる。また、エポキシ系の
樹脂剤でバッファー層16を形成した場合は、形成しな
い場合より若干改善されるものの試験時間の経過と共に
等個直列抵抗(ESR)増大することが確認できる。従
って、アククチツク・ポリプロピレン(APP)のバッ
ファー層16を形成することにより、等個直列抵抗(E
SR)の変化を殆どOに抑えることができる。
第8図はコンデンサ素子表面にバッファー層16を形成
した場合と形成しない場合の高温負荷試験を行なった場
合の漏洩電流の変化状態を示す図である。同図において
、曲線Aはアタクチック・ポリプロピレン(APP)の
バッファー層16を形成した場合、曲線Bはバッファー
層16を形成しない場合、曲線Cはエポキシ系の樹脂剤
でバッファー層16を形成した場合をそれぞれ示す。図
示するようにバッファー層16を形成した場合は、試験
時間の経過と共に漏洩電流は増加せずむしろ若干減少傾
向にあるのに対して、バッファー層16を形成しない場
合は試験時間の経過と共に漏洩電流が増大しすることが
確認できる。また、エポキシ系の樹脂剤でバッファー層
16を形成した場合は、形成しない場合より若干改善さ
れるものの試験時間の経過と共に漏洩電流が増大するこ
とが確認できる。従って、アククチツク・ポリプロピレ
ン(APP)のバッファー層16を形成することにより
漏洩電流を大幅に改善することが可能となる。
なお、上記試験結果からエポキシ系の樹脂剤はバッファ
ー層16を形成する材料として不適当であることも確認
できた。
また、試験結果は図示しないが、バッファー層16を形
成する材料にパラフィン系の高融点ワックスを用いても
上記コンデンサの緒特性を大幅に改善させることができ
る。
また、上記記載した樹脂剤及び油脂剤は一例であり、バ
ッファー層16を形成する材料としてはこれに限定きれ
るものではなく、要はコンデンサ素子のポリピロール層
13の酸化等による劣化を防止するため、外気中の酸素
や水分等のコンデンサ素子中の侵入を防ぎ且つ素子表面
に物質の化学構造式に酸素原子を含まないか或いは活性
酸素を発生しない樹脂剤又は油脂剤であれば上記樹脂及
び油脂に限定きれるものではない。
第9図は本発明の第2の実施例をなす固体電解コンデン
サの構造を示す断面図である。本実施例ではコンデンサ
素子Cの全表面にバッファー層16を形成した後、該素
子を樹脂ケース20に挿入し、エポキシ樹脂剤21をそ
の間隙に充填したものである。
第10図は本発明の第3の実施例をなす固体電解コンデ
ンサの構造を示す断面図である。本実施例では樹脂ケー
ス20の中にバッファー層を形成する樹脂剤又は油脂剤
を入れ加熱溶融した状態でコンデンサ素子Cを挿入し、
冷却硬化させ、更にエポキシ樹脂封止材23を樹脂ケー
ス20の開口部に充填したものである。
第11図は本発明の第4の実施例をなす固体電解コンデ
ンサの構造を示す断面図である。通常バッファー層16
の形成はバッファー剤の溶融中に浸漬して引き出し冷却
硬化して形成するが、この方法では第12図に示すよう
にコンデンサ素子Cのエッチ部分のバッファー層16の
厚さが薄くなり、バッファー層16をコンデンサ素子C
の全表面に均一に形成できないという問題がある。
このようにエッチ部のバッファー層16の厚みが薄いコ
ンデンサ素子を樹脂ケース20中に入れ、エポキシ樹脂
剤21を充填した場合、この厚みの薄いバッファー層1
6がエポキシ樹脂剤21の硬化時の高温活性ガス、或い
は硬化時における機械的ストレスからコンデンサ素子を
充分に保護することができず、コンデンサのj anS
、等価直列抵抗(ESR)、漏洩電流を増加させるとい
う問題がある。
そこで本実施例では、バッファー層16の厚を均一にす
るため、170°Cに加熱した金型へ、例えばアククチ
ツク・ポリプロピレン(APPを入れ溶融し、この溶融
したアタクチック・ポリプロピレン(APP)の中に1
25℃に一時的に加熱したコンデンサ素子Cを入れ、し
かる後常温になるまで徐々に冷却下し、金型よりコンデ
ンサ素子を抜きとる。これにより、コンデンサ素子Cの
表面には均一な厚さのバッファー層16が形成できる。
このように均一なバッファー層16を形成した後、樹脂
ケース20に入れエポキシ樹脂剤21を充填して固体電
解コンデンサとする。
第13図は本実施例の固体電解コンデンサと第12図に
示す従来の固体電解コンデンサの緒特性との比較結果を
示す図であり、バッファー層16を均一に形成すること
により、コンデンサの緒特性が改善させることが確認で
きる。また、特に不良率が大幅に改善されることが確認
できる。
第14図は本発明の第5の実施例をなす固体電解コンデ
ンサの構造を示す断面図である。本実施例では図示する
ように、エッチ部分のバッファー層16の付着を完全に
するためにコンデンサ素子Cの端面部に端面寸法より若
干大きい(約llTll11程度)寸法の補強板24を
貼り付け、その後にバッファー層16を形成している。
このコンデンサ素子Cの端面より若干大きい寸法の補強
板24を素子端面により貼り付けることにより、バッフ
ァー剤の素子エッチ部分への付着が補強され、バッファ
ー層16の厚みは均一となる。従って、エポキシ樹脂剤
21の硬化時の高温活性ガス、或いは硬化時における機
械的ストレスからコンデンサ素子Cが保護され、コンデ
ンサのt an&、等価直列抵抗(ESR)、漏洩電流
が増加することがない。
第16図は本実施例の固体電解コンデンサと第15図に
示す従来の固体電解コンデンサの緒特性を示す図である
なお、上記補強板24の種類としてはポリイミド粘着テ
ープ等のフィルム、セラミック板、金属板が好適である
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、下記のような優れ
た効果が得られる。
■コンデンサ素子表面に形成されたコンデンサ素子表面
に物質の化学構造式に酸素原子或いは活性酸素を発生し
ないオレフィン系樹脂剤又はパラフィン系油脂剤等のバ
ッファー層を形成するので、該バッファー層が素子外部
から素子中に浸入する酸素や水分を防ぎから、例えば外
装にエポキシ樹脂剤を用いてもエポキシ樹脂中に存在す
る酸素及び外気中に存在する酸素のコンデンサ素子中へ
の浸入がなく、複素環式化合物のポリマー層の酸化や劣
化を防止でき、固体電解コンデンサの緒特性を長時間良
好な状態に維持するこ、とが可能となる。
■また、前記バッファー層はエポキシ樹脂の硬化時に発
生する高温活性ガスからコンデンサ素子を守り、機械的
ストレスを吸収する作用も奏するから、コンデンサの外
装剤として安価なエポキシ樹脂剤を使用することができ
、コンデンサ諸特性の優れた固体電解コンデンサを安価
に提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例をなす固体電解コンデン
サの構造を示す図、第2図はバッファー層を形成する場
合の浸漬温度と形成されるバッファー層の付着厚みの関
係を示す図、第3図はバッファー層の厚みと等価直列抵
抗(ESR)の関係を示す図、第4図はバッファー層の
厚みと漏洩電流の関係を示す図、第5図はコンデンサ素
子表面にバッファー層を形成した場合と形成しない場合
の固体電解コンデンサの高温負荷試験の静電容量変化率
へC/C(%)の変化状態を示す図、第6図はコンデン
サ素子表面にバッファー層を形成した場合と形成しない
場合の高温負荷試験のtan&(%)の変化状態を示す
図、第7図はコンデンサ素子表面にバッファー層を形成
した場合と形成しない場合の高温負荷試験の等価直列抵
抗(ESR)(%)の変化状態を示す図、第8図はコン
デンサ素子表面にバッファー層を形成した場合と形成し
ない場合の高温負荷試験の漏洩電流の変化状態を示す図
、第9図は本発明の第2の実施例をなす固体電解コンデ
ンサの構造を示す断面図、第10図は本発明の第3の実
施例をなす固体電解コンデンサの構造を示す断面図、第
11図は本発明の第4の実施例をなす固体電解コンデン
サの構造を示す断面図、第12図は従来の固体電解コン
デンサの断面図、第13図は第11図の固体電解コンデ
ンサと第12図の固体電解コンデンサとのコンデンサ諸
特性の比較結果を示す図、第14図は本発明の第5の実
施例をなす固体電解コンデンサの構造を示す断面図、第
15図は従来の固体電解コンデンサの断面図、第16図
は第14図の固体電解コンデンサと第15図の固体電解
コンデンサのコンデンサ諸特性との比較結果を示す図、
第17図は従来の固体電解コンデンサの断面図である。 図中、11・・・・アルミニウム板、12・・・・酸化
アルミニウム層、13・・・・ポリピロール層、14・
・・グラファイト層、15・・・・銀ペースト層、16
・・・・バッファー層、17.18・・・・端子、19
・・・・外装、20・・・・樹脂ケース、21・・・・
エポキシ樹脂剤、22・・・・絶縁体層、23・・・・
エポキシ樹脂封止材、24・・・・補強板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)誘電体酸化皮膜を形成できる金属板の表面に誘電
    体酸化皮膜層を形成し、該誘電体酸化皮膜層の上に複素
    環式化合物のポリマー層及び導電体層を順次形成してな
    るコンデンサ素子を具備する固体電解コンデンサにおい
    て、該コンデンサ素子表面に物質の化学構造式に酸素原
    子を含まないか或いは活性酸素を発生しない樹脂剤又は
    油脂剤のバッファー層を形成し、該バッファー層の上に
    外装を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. (2)前記バッファー層を形成する樹脂剤がオレフィン
    系樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)
    項記載の固体電解コンデンサ。
  3. (3)前記バッファー層を形成する油脂剤がパラフィン
    系油脂であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)
    項記載の固体電解コンデンサ。
  4. (4)前記コンデンサ素子の表面に前記樹脂剤又は油脂
    剤のバッファー層を形成した後、樹脂ケースに該コンデ
    ンサ素子を入れ樹脂剤を充填して外装を形成したことを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)乃至(3)記載の内
    いずれか一つの項記載の固体電解コンデンサ。
  5. (5)樹脂ケース内に溶融状態の前記樹脂剤又は油脂を
    入れ、該溶融状態の前記樹脂剤又は油脂剤中に前記コン
    デンサ素子を埋設した後、該樹脂剤又は油脂剤を冷却硬
    化させてバッファー層を形成すると共に前記樹脂ケース
    の側口端を樹脂剤で封止めしてなることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)乃至(3)記載の内いずれか一つ
    の項記載の固体電解コンデンサ。
  6. (6)前記コンデンサ素子の両端面に該両端面より若干
    大きい寸法の補強板を貼り付け、該両端面に補強板が貼
    り付けられたコンデンサ素子の全表にバッファー層を形
    成し、該バッファー層の全表面に外装を形成したことを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)乃至(3)記載の内
    いずれか一つの項記載の固体電解コンデンサ。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0607781A1 (en) * 1993-01-05 1994-07-27 Nec Corporation Solid electrolytic capacitor
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