JP2869131B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP2869131B2 JP2047914A JP4791490A JP2869131B2 JP 2869131 B2 JP2869131 B2 JP 2869131B2 JP 2047914 A JP2047914 A JP 2047914A JP 4791490 A JP4791490 A JP 4791490A JP 2869131 B2 JP2869131 B2 JP 2869131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、電解質としてTCNQ塩(ここでTCNQ塩とは7
・7・8・8テトラシアノキノジメタンを意味する)よ
りなる有機半導体を用いた固体電解コンデンサに関す
る。
(ロ) 従来の技術 従来、固体電解コンデンサの固体電解質として有機半
導体、特にTCNQ塩を用いることが提案されている(例え
ば特公昭62-52939号公報(H01G9/02)参照)。このよう
な従来技術においては、第2図に示す如く、TCNQ塩から
なる有機半導体の粉末(6)を適量熱伝導性のケース
(アルミニウムケース等)(5)に適度に加圧して収納
し、これを250〜300℃の温度で融解液化し、あらかじめ
予熱しておいたコンデンサ素子(1)を浸漬する。更に
コンデンサ素子(1)をケースと共に急冷却後、ケース
開口部に熱硬化性の非可撓性樹脂(例えばエポキシ樹
脂)(7)を充填し、85〜105℃の温度で長時間放置し
て硬化させていた。尚、ここでコンデンサ素子(1)と
はアルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用を有する
金属の化成箔を陽極とし、通常これら金属の化成処理を
施していない箔を陰極とし、そしてこれら陰極箔と陽極
箔の間にスペーサ紙を挟んで巻回したものである。ま
た、(2)(3)はそれぞれ陽極及び陰極リード線、
(4)はリードボスである。
このような従来の固体電解コンデンサにおいては、非
可撓性の熱硬化性エポキシ樹脂(7)を用いてコンデン
サ素子を封止しており、電圧処理(エージング)時、或
は半田付け前後における急激な温度変化(ヒートショッ
ク)によりコンデンサ素子中のアルミ箔上の酸化皮膜及
び固化したTCNQ塩に密着したエポキシ樹脂が熱膨張或は
収縮するが、その際、エポキシ樹脂が可撓性を有してい
ないため、アルミ箔上の酸化皮膜及びTCNQ塩に対してス
トレスを与える。このため酸化皮膜及び固化したTCNQ塩
は損傷し、漏れ電流の増大を招く場合がある。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 本発明は、上述の如き問題、即ち可撓性を有しないエ
ポキシ樹脂のヒートショックによる熱膨張や収縮に起因
する漏れ電流の増大化を解決するものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、コンデンサ素子に融解液化したTCNQ塩を含
浸し、冷却固化後該コンデンサ素子を可撓性を有するエ
ポキシ樹脂にて被覆した後、更に可撓性を有しないエポ
キシ樹脂にて被覆するものである。
尚、ゴム或は他の樹脂を一次封止に用い、二次封止に
従来のエポキシ樹脂を用いた方法では一次と二次の封止
剤の化学的組成が基本的に異なるので、その界面におい
ては少なからず、化学反応が生じる。このためコンデン
サの使用方法によってはコンデンサの封口としての昨日
が十分でなくなる場合がある。
本発明においては基本的に化学組成が同じであるエポ
キシ樹脂同士を用いることで上記の様な問題点を解決
し、また二重封口の構造をとることにより外部からの対
機械的強度性及び耐質性の面においても万全を期したも
のである。
(ホ)作用 可撓性を有するエポキシ樹脂の硬化物は可撓性を有し
ているため、電圧処理(エージング)時や半田付け時な
どの温度変化においても熱膨張、収縮等の機械的ストレ
スを酸化皮膜及びTCNQ塩に対してほとんど及ぼさない。
このため酸化皮膜及びTCNQ塩の損傷はほとんど生ぜず、
高電圧印加時、或は半田付け時に漏れ電流の増大化を防
止できる。さらに外装に可撓性を有しないエポキシ樹脂
を用いることで外部からの機械的なストレスに対してよ
り強固なものとなる。また一次樹脂と二次樹脂の化学的
組成を同じものにすることによりその界面における化学
反応を防止し、コンデンサの封口としての機能も弱める
ことはない。
(ヘ)実施例 次に本発明の実施例について第1図と共に説明する。
エッチング処理および化成処理を行なったアルミニウム
箔を陽極箔とし、対向陰極箔との間にセパレータを挟み
円筒状に巻き取り、コンデンサ素子(1)を形成する。
次にTCNQ塩、例えばN−n−ブチルイソキノリニウムTC
NQ2の粉末(6)をケース(5)に収納し、290〜300℃
の温度でTCNQ塩(6)を融解液化し、コンデンサ素子
(1)を浸漬してTCNQ塩を含浸する。含浸後、ケース
(5)を冷却し、コンデンサ素子(1)に含浸したTCNQ
塩を冷却固化し、ケース(5)内にコンデンサ素子
(1)を固定する。
次にケース(5)内に可撓性を有するエポキシ樹脂
(8)(例えば長瀬チバ株式会社製樹脂[主剤;XN1019
(N),硬化剤;XN1124])を注入して、コンデンサ素
子(1)を被覆する。このとき可撓製エポキシ樹脂
(8)の量はケース(5)の開口部を封止するのに十分
ではない。このようにコンデンサ素子を可撓性エポキシ
樹脂(8)により被覆後、85℃の温度で3時間程度放置
し、樹脂を硬化させる。次に可撓性を有しないエポキシ
樹脂(7)(例えば田辺化学工業株式会社製樹脂[主
剤;31X-13MO,硬化剤;HS−X−12])をケース(5)に
注入して可撓性エポキシ樹脂(8)の上からコンデンサ
素子(1)を二重に被覆すると共にケース開口部を封止
する。そしてこの可撓性を有しないエポキシ樹脂(7)
を105℃の温度で15時間程度放置し硬化させる。最後に1
25℃にて1時間コンデンサの定格電圧を印加(エージン
グ)して目的とする有機半導体固体電解コンデンサを完
成する。
次に第1表は、本発明の有機半導体固体電解コンデン
サ(A)(C)と従来の有機半導体固体電解コンデンサ
(B)(D)のエージング後の漏れ電流の歩留りを比較
した表である。
第1表において(A)(B)は定格電圧35V、容量0.6
8μF、TCNQ塩にN−n−ブチルイソキノリニウムTCNQ2
を使用したコンデンサであり、(C)(D)は、定格電
圧25V、容量1μF、TCNQ塩に、N、N−ペンタメチレ
ンルチジニウム2・TCNQ4とN−フェネチル・ルチジニウ
ムTCNQ2の等量混合したものを使用したコンデンサであ
る。尚、L.C.は、漏れ電流のデータで、試料100個中の
不良数と歩留りを示しているが、LC規格は35V、0.68μ
F及び25V、1μF共に0.5(μA/10sec.)以下である。
第1表から本発明品(A)(C)は漏れ電流の歩留りが
従来品(B)(D)と比較して著しく改善されているこ
とがわかる。
第2表に半田付け時の熱を想定したリフロー試験(16
0℃×2分+230℃×30秒のリフロー炉)前後における漏
れ電流値を記載する。尚、リフロー試験に用いたコンデ
ンサのTCNQ塩にはN、N−ペンタメチレン・ルチジニウ
2・TCNQ4とN−フェネチル・ルチジニウム・TCNQ2
等量混合物を用いた。
第2表において(E)(F)は定格電圧25V、容量1
μFのコンデンサであり、(E)は本発明品、(F)は
従来品である。L.C.は漏れ電流のデータであり、25V印
加後60秒後の値で試料各10個の平均値を示している。第
2表から本発明品が漏れ電流値(L.C.)において従来品
と比較し極めて半田付けに強いことが判かる。
更にTCNQ塩とは全く反応しない低分子量ポリマーで、
TCNQ塩の含浸されたコンデンサ素子を被覆した後、更に
本発明の技術を使用すれば、被覆剤によりTCNQ塩の特性
が劣化することがないので、TCNQ塩の劣化に伴なう等価
直列抵抗(ESR)の増大という問題も一層よく抑制する
ことができる。
尚、この他のN−n−プロピルキノリン、N−エチル
イソキノリン、N−イソプロピルキノリン、N−n−ヘ
キシルキノリン等のTCNQ塩についても同様の効果が得ら
れる。
(ト) 発明の効果 この様に本発明においては可撓性を有するエポキシ樹
脂にてコンデンサ素子を封止後、非可撓性エポキシ樹脂
にて被覆或は封口をするので、従来品に較べて高電圧印
加時及び半田付け時等に発生する漏れ電流の増大を著し
く改善することができる。更にTCNQ塩とは全く反応しな
い低分子量ポリマーにてTCNQ塩の含浸されたコンデンサ
素子を被覆した後、更に本発明の技術を使用すれば、コ
ンデンサ素子の等価直列抵抗の増大を抑制できるので、
一層性能の良いコンデンサが得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の固体電解コンデンサの製造方法を用い
たコンデンサの実施例を示す断面図、第2図は従来例の
断面図である。 (1)……コンデンサ素子、(2)(3)……陽極およ
び陰極リード線、(5)……金属ケース、(6)……有
機半導体(TCNQ塩)、(7)……非可撓性エポキシ樹
脂、(8)……可撓性エポキシ系樹脂。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/06 H01G 9/08 H01G 9/028

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作
    用を有する金属の化成箔よりなる陽極箔と該金属の薄箔
    よりなる陰極箔との間にセパレータ紙を介して巻回した
    コンデンサ素子に、加熱融解可能で且つ冷却固化後コン
    デンサ用電解質として使用し得る電導度を有するTCNQ塩
    を加熱して含浸させ、冷却固化後、前記コンデンサ素子
    を可撓性を有するエポキシ樹脂で被覆すると共に該可撓
    性エポキシ樹脂の外方を非可撓性エポキシ樹脂にて被覆
    或は封口することを特徴とする固体電解コンデンサ。
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