JPH01131663A - 芳香剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は芳香剤に関し、詳しくは特定の加工紙で包装し
徐放性を与える芳香剤に関する。

〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕建
物室内、車室内等で使用する芳香器具としては香料液を
含浸させた海綿状体を容器に収納し、容器に抜き差し可
能な支軸付蓋で密封したものを引き上げて揮散させる構
造のもの、香料混合液を噴霧するスプレー式のもの、合
成樹脂シートに香料を含浸させたもの等が知られている
。

最近、香料が多方面で使用されるようになり、その使用
形態も様々となってきている。

その−例として袋に入った香料も多（知られており、そ
のような袋の材質としては紙や穴あき合成樹脂シートが
代表的なものである。

たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂等の撥水性を有する多孔性シートで香料を
包装してなる芳香剤（特開昭５７−１３９３４６号公報
）、液体に対しては不透過性であり、かつガス体に対し
ては透過性を有する肉厚５０〜１００ミクロンのポリオ
レフィン樹脂薄膜の外面に紙をラミネートしたもので内
袋を形成し、該内袋の内部に香料液を密封して、この内
袋をさらに軽金属筒の内面または外面に合成樹脂薄膜を
ラミネートして成形した外袋に密封してなる芳香材（実
公昭５９−３３４０６号公報）、ポリエチレン等の通気
調節剤を塗布もしくは貼着した和紙、不織布等の通気性
素材で一部を形成し、他の部分をセロファン等の透視可
能な非通気性素材で形成してなる包装材によって揮散性
薬剤を包覆してなる防虫防臭剤（実開昭５２−１６０６
８０号公報）等が知られている。また、蒸発速度を調節
しながら揮散させるものとして、花弁状を呈するケイ酸
カルシウムおよび／または花弁状を呈するシリカを使用
することは特公昭５９−２７７８３号公報に開示されて
いる。しかしながら、これらの方法では蓋を開放した瞬
間に一時的ないし部分的に刺激性のある過大な香気を揮
散させるために香料自体は急速に消失してしまう。

しかも、容器が嵩ぼり高価であって数個の室内に対して
同時に数種の芳香剤を使用するには経済的にも不向きで
ある上、さらに経時連敗に伴う体積の減少の面や徐放性
の面からも満足して使用でき得るものではない。

〔問題点を解決するための手段］ そこで本発明者らは、上記問題点を解消し、経済的で取
扱いやすい芳香剤を得るべ（研究を重ねた結果、特定の
合成樹脂膜およびビスコース加工紙を利用することによ
り従来の欠点を解消した芳香剤が得られることを見出し
、本発明を完成するに至った すなわち、本発明は液体に対しては不透過性であり、か
つガスに対しては透過性を有する肉厚１０〜５０ミクロ
ンの合成樹脂膜の外面にビスコース加工紙をラミネート
した加工紙または原紙と前記合成樹脂膜をラミネートし
たものにビスコース加工を施した加工紙で芳香物質を包
装してなる芳香剤を提供するものである。

本発明で用いる合成樹脂膜は、液体に対しては不透過性
であり、かつガスに対しては透過性を有するもので、厚
さが１０〜５０μ、好ましくは１５〜３５μの薄いもの
がよく、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン系樹脂膜やエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体およびこ
れらの合成ゴム混合樹脂膜があげられる。

次に、本発明で用いる熱シール性を有するビスコース加
工紙は、特開昭５９−１７９８号公報および特開昭５９
−１７９９号に開示されているように、親水性繊維と疎
水性で、好ましくは熱シール性を有する熱可塑性繊維か
らなる混抄紙および親水性繊維からなる層と親水性繊維
と疎水性で、好ましくは熱シール性を有する熱可塑性繊
維からなる層の抄き合せ紙に、該熱可塑性繊維の熱シー
ル性が損なわれない範囲で再生セルロース層が成形され
たものである。すなわち、上記混抄紙および抄き合せ紙
の少なくとも一方の面にはビスコース液をロールコータ
−等で塗布するかあるいは含浸せしめ、凝固浴で処理し
、次いでセルロース再生浴中で処理することによって得
られる。

また、本発明で用いる熱シール性を有するビスコース加
工紙は、微細な穴のあいたセルロースフィルムを形成し
た通気度コントロールタイプのもので、坪１２〜７０ｇ
／ｒｄ、好ましくは１８〜６０　ｇ　／　ｒｒｒ、厚さ
０．０２〜０．２　ｍｍのものが好ましく、香料の性質
や希望持続期間により適当な通気度を持ったものを選べ
ばよい。

前記合成樹脂膜とビスコース加工紙とのラミネートは常
法により行なえばよい。別法として、原紙（坪量１０〜
１００ｇ／　ｎｆ　）に合成樹脂膜をラミネートした後
、ビスコース加工してもよい。原紙としては和紙、西洋
紙、抄き合せ祇、混抄紙等が例示される。また、これら
合成樹脂膜とビスコース加工紙は可及的に薄くし、外部
から内部の物質の存在量が肉眼で認識できることが望ま
しい。

次に、上記の如くして得られた加工紙で包装される芳香
物質としては様々なものがあり、たとえば天然精油、液
体調合香料、粉末香料、香料を担持した担体粒子などが
あげられる。

ここで、担体粒子としては有機質および無機質の担体粒
子のいずれも使用でき、具体的にはポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、活性炭、ゼ
オライト類、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ホワイト
カーボンなどが用いられる。

これらに担体に香料を担持させる方法は、たとえば担体
と香料比９９．９〜２０　：　０．１〜８０の割合で配
合し、室温〜１００°Ｃの温度下で十分攪拌させればよ
い。

芳香物質を上記加工紙で包装するには、以下に示す方法
で行なえばよい。まず、上記加工紙を１対づつ適当な大
きさに機械的に裁断した後、−側縁に開口部を残し、三
方側縁を熱シールして袋とする。この袋に封入機で連続
的に所定量の上記芳香物質を注入した後、開口部を熱シ
ールして密封する。このようにして得られた芳香剤は芳
香物質に所望の徐放性を与えることができる。なお、芳
香剤をセロハン紙、塩化ビニリデン薄膜等の非透過性外
袋に密封し、低温下に保つことにより長期間保存するこ
とができる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例により説明する。

なお、調製例および実施例で用いるシトラス系香料ＫＭ
−１１１０．フローラル系香料ＫＭ−１１２０およびフ
ルーティー系香料ＫＭ−１１００は以下の処方にて調製
した。

処方例１ 処方例２ 処方例３ 調製例 処方例で得たシトラス系香料ＫＭ−１１１（］、フロー
ラル系香料ＫＭ−１１２０およびフルーティー系香料Ｋ
Ｍ〜１１００の各香料１０ｇに、溶剤として３−メチル
−３−メトキシブタノール（クラレ株式会社製、商品名
：ツルフィツト、以下「ツルフィツト」と略記する。）
１０ｇおよびイソパラフィン（クラレ株式会社製、商品
名：ＩＰツルベンｌ−１６２０、以下「■Ｐソルベント
」と略記する。）１０ｇを加えたちのを、あらかじめ担
体として用意しておいた濾紙（８Ｘ７ｃｍ、厚さ０．３
５ｍ）、エチレン酢酸ビニル共重合体ペレット５０ｇ、
ケイ酸カルシウム２０〜３０μＭ（徳山曹達株式会社製
、商品名：フローライトＲ）　１０ｇおよびフェルト（
８Ｘ７Ｘ０．６ｃｍ）約ｌ。

ｇのそれぞれに、室温で必要に応じて撹拌しながら担持
させた。調製後はできるだけ早く密閉できるガラス容器
に入れ、低温にて保存した。

製造例 調製例で得られた芳香物質１０ｇを担持した各種担体を
第１表に示す包装紙で作った縦１０ｃｍＸ横８ｃｍの袋
に封入した。調製後はできるだけ早く、密閉できるガラ
ス容器に入れ、低温にて保存した。

第　　１　　表 ＊ｌ　　高密度ポリエチレン ＊２　　低密度ポリエチレン ＊３　　エチレン−酢酸ビニル共重合体＊４　　酢酸ビ
ニル ＊５　　ポリエチレン 参考例１ 第１表に示した１２種類の包装紙を１辺６ｃｍの正方形
に切り、中にバラジクロルベンゼンを一定量封入し、４
辺を熱シールした。これを室温にて保存し、２日目にバ
ラジクロルベンゼンの残存量を測定した。この結果を第
２表に示した。なお、残存量はバラジクロルベンゼン昇
華１　（ａ＋ｇ／２日）で表わした。また、包装紙番号
は第１表と同じである。

７″ 、、、′、、、／ ／ 第２表 実施例１ シトラス系香料ＫＭ−１１１０（処方例１）、フローラ
ル系香料ＫＭ−１１２０（処方例２）、フルーティー系
香料ＫＭ−１１００（処方例３）、ツルフィツトおよび
ＩＰソルベントそれぞれ１０ｇを第１表に示した包装祇
番号１〜８の８種類の包装紙に封入して、４０°Ｃで２
日間保存し、揮散量を測定した。この結果を第３表に示
す。

第３表 第３表より明らかなようにフルーティー系香料、シトラ
ス系香料およびＩＰソルベントのような炭化水素を主成
分とするものは、包装紙の昇華量を考えて選択すること
により揮散を抑えることができる。

実施例２ フローラル系香料ＫＭ−１１２０をＬｏｇづつ第１表に
示した１２種類の包装紙に封入した後、１００ｍ１容の
ビーカーに入れ、室温（２５°Ｃ）にて放置し、化学天
秤で一定期間毎に秤量して自然に揮散する量を測定した
。この結果を第４表に示す。

１′１ ／１　　、： ／／ 第４表 実施例３ シトラス系香料ＫＭ４１１０を１０ｇづつ第１表に示し
た１２種類の包装紙に封入した後、１００ｍ１容のビー
カーに入れ、室温（２５°Ｃ）にて放置し、化学天秤で
一定期間毎に秤量して自然に揮散する量を測定した。こ
の結果を第５表に示す。

第５表 実施例４ フルーティー系香料ＫＭ−１１００をｌｏｇづつ第１表
に示した１２種類の包装紙に封入した後、１００ｍ１容
のビーカーに入れ、室温（２５°Ｃ）にて放置し、化学
天秤で一定期間毎に秤量して自然に揮散する量を測定し
た。この結果を第６表に示す。

第６表 参考例２ 溶剤ツルフィツトを１０ｇづつ第１表に示した１２種類
の包装紙に封入した後、ｌｏｏｍｌ容のビーカーに入れ
、室温（２５°Ｃ）にて放置し、化学天秤で一定期間毎
に秤量して自然に揮散する量を測定した。

この結果を第７表に示す。

第７表 参考例３ 溶剤ＩＰソルベントを１０ｇづつ第１表に示した１２種
類の包装紙に封入した後、１００ｍ１容のビーカーに入
れ、室温（２５℃）にて放置し、化学天秤で一定期間毎
に秤量して自然に揮散する量を測定した。この結果を第
８表に示す。

第８表 実施例５ 調製例１により作成したフルーティー系香料ＫＭ−１１
００を４種類の担体に担持させたちのそれぞれ１０ｇを
、第１表に示した包装紙番号７の包装紙に封入した後、
４０°Ｃで保存し、揮散量（ｇ）を測定した。この結果
を第９表に示す。

第９表 表より明らかなように、芳香物質は担体に担持されてい
る場合および担持されていない場合のいずれも有効に本
発明に使用できる。

〔発明の効果〕

本発明の芳香剤は、用いる香料の性質や使用目的に応じ
て熱シール性ビスコース加工紙を選択することにより、
希望する徐放性を発現することができる。また、本発明
の芳香剤は簡便に調製することができる上に液体芳香物
質を用いた場合は残量も肉眼で確認できる。さらに、持
ち運びが手軽であるので、室内に置くだけでなく、ポケ
ットに入れたり、枕元に置く等従来用いられなかった用
途に対しても有効に利用できる。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）液体に対しては不透過性であり、かつガスに対し
   ては透過性を有する肉厚１０〜５０ミクロンの合成樹脂
   膜の外面にビスコース加工紙をラミネートした加工紙ま
   たは原紙と前記合成樹脂膜をラミネートしたものにビス
   コース加工を施した加工紙で芳香物質を包装してなる芳
   香剤。
2. （２）液体に対しては不透過性であり、かつガスに対し
   ては透過性を有する肉厚１０〜５０ミクロンの合成樹脂
   膜が、ポリオレフィン系樹脂膜である特許請求の範囲第
   １項記載の芳香剤。
3. （３）ビスコース加工紙が熱シール性のものである特許
   請求の範囲第１項記載の芳香剤。