JPH0113052Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はテープ状台紙に複数のラベルが剥離可
能に仮着された複合ラベルの移送装置に係り、特
に前記ラベルに印字を施した後剥離部材で前記ラ
ベルを台紙より剥離する複合ラベルの移送装置に
関する。

（従来の技術） 従来この種の複合ラベルの移送装置としては、
実公昭53−42480号公報記載の如きものが知られ
ている。

この従来の複合ラベルの移送装置は、ラベル剥
離体に向けて引出される台紙が巻回されたスプー
ルを圧接するブレーキレバーを設け、前記スプー
ルから前記剥離体に至る前記台紙の経路中にその
台紙に生ずる張力に応じてその台紙を屈曲させる
ダンパーレバーを移動自在に設け、前記ブレーキ
レバーを前記スプールに圧接する方向に前記ブレ
ーキレバーを付勢するとともに前記台紙を屈曲さ
せる方向に前記ダンパーレバーを付勢する一本の
スプリングにより前記ブレーキレバーと前記ダン
パーレバーとを連結したものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、かかる従来の技術は、台紙がス
プールから引出されるときに台紙にかかる過度の
張力を吸収し、かつ台紙がスプールから引出され
た直後はラベル剥離に必要な張力を台紙に付与す
るのみである。ところで、複合ラベルの移送中に
ラベル印字を行なう場合、印字部において複合ラ
ベルが一定速度で移送されないと、印字に濃淡の
差が出る等鮮明かつ良質の印字がなされないとい
う不都合が生ずる。上記の従来技術では、複合ラ
ベルの供給ロールと印字部との間においてのみそ
の間に存する複合ラベルの張力の変化を調整する
ため、複合ラベルの移送速度に変化が生じ、良質
の印字に必要な一定速度での移送が達成できない
という問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、従来技術の有する上記問題点に鑑
み、台紙にラベルを仮着してなるテープ状複合ラ
ベルを該複合ラベルが巻回された供給ロールから
印字部へ移送し、該印字部にて前記ラベルに印字
した後該ラベルを前記台紙より剥離部材で剥離し
て前記台紙をモータの駆動力によつて回転される
巻取ロールで巻取る様にした複合ラベルの移送装
置において、 前記供給ロールと前記印字部との間に位置し
て、その先端に設けられた圧接ローラがスプリン
グの付勢力によつて前記供給ロールと前記印字部
との間に存する複合ラベルに圧接されて前記複合
ラベルに所定の張力を付与する第１の調整部材を
配設すると共に、 前記剥離部材と前記巻取ロールとの間に位置し
て、その先端に設けられた圧接ローラがスプリン
グの付勢力によつて前記剥離部材と前記供給ロー
ルとの間に存する前記台紙に圧接されて前記台紙
に所定の張力を付与する第２の調整部材を回動自
在に配設し、且つ該第２の調整部材の一部に設け
られた作動部材が前記第２の調整部材の回動に伴
なつて前記モータに駆動制御信号を供給するマイ
クロスイツチに接離可能であるように構成したも
のである。

（作用） 本考案によれば、以上の如く複合ラベルの移送
装置を構成したので、第１の調整部材により、供
給ロールと印字部との間に存する複合ラベルに適
宜な弛みを付与してプラテンローラへの引張抵抗
を軽減し、複合ラベルを一定の速度で印字部まで
移送することができる。その結果、印字部におい
て安定した複合ラベルの移送が行なわれて良質な
印字ができる。

また、第２の調整部材により、剥離部材と巻取
ロールとの間に存する台紙に適宜な張力を付与し
てラベル剥離を効果的に行なうことができる。

さらに、前記第２の調整部材とこれに設けられ
た作動部材との相互連関の作用により、剥離部材
と巻取ロールとの間に存する台紙に常にラベル剥
離に必要な張力を安定的に付与することができ、
従つて安定したラベル剥離が達成できる。すなわ
ち、台紙の張力が所定の大きさを下回ると、第２
の調整部材がスプリングの付勢力により回動して
作動部材がマイクロスイツチに接し、モータを駆
動回転する。このモータの回転により、巻取ロー
ルが回転されて台紙の張力が強められ、次いで、
台紙の張力が所定の大きさを超えると、第２の調
整部材は、台紙の張力によりスプリングの付勢力
に抗して上記と逆の方向に回動せしめられて作動
部材をマイクロスイツチから離反させ、モータの
回転が停止される。このモータの回転停止によ
り、巻取ロールが停止して台紙の張力は所定の値
になる。

（実施例） 次に本考案のラベル移送装置につき、一実施例
として示した第１図を参照して説明する。

Ａは本考案に係るラベル移送装置であり、この
装置において第２図に示す如きテープ状複合ラベ
ル１の供給、印刷、ラベル剥離およびテープ状台
紙の巻取りが行なわれる。

テープ状複合ラベル１はテープ状台紙２に等間
隔に複数のラベル３を仮着した構成であり、この
テープ状複合ラベル１は供給ロール５に巻回され
てロール状ラベル４とされている。

一方ラベル１の供給側ａには枢軸７ａに案内ロ
ーラ９ａと共に、その先端に圧接ローラ８ａを設
けた第１の調整部材としての調整レバー６ａを回
動自在に設け、該レバー６ａには機枠に止着され
た引張スプリング１０ａが取付けられて前記調整
レバー６ａを反時計方向に付勢し、複合ラベル１
を供給側ａにセツトしたときに複合ラベル１に常
時張力がかかるように、前記圧接ローラ８ａをラ
ベル１に圧接する構成である。

他方ラベル１の巻取側ｂには前記供給側同様
に、枢軸７ｂに案内ローラ９ｂと共に、先端に圧
接ローラ８ｂを設けた第２の調整部材としての調
整レバー６ｂを回動自在に設け、該調整レバー６
ｂには機枠に止着された引張スプリング１０ｂが
取付けられて前記調整レバー６ｂを反時計方向に
付勢し、テープ状台紙２を巻取側ｂにセツトした
ときにラベル剥離後のテープ状台紙２に常時張力
がかかるように前記圧接ローラ８ｂを台紙２に圧
接する構成である。更に前記調整レバー６ｂのボ
スにはマイクロスイツチ１２を作動する作動部材
としての作動杆１１が設けられている。このマイ
クロスイツチ１２はモータＭ−１に接続されてお
り、該モータＭ−１の回転力は減速されて伝達部
材１３を介して巻取ロール２０に伝達される構成
である。

次にＢは印刷装置であり、この印刷装置Ｂには
ラベル案内部１５の端に、印字部としての印字ヘ
ツド１６とこれと圧接するプラテンローラ１７を
設け、更にはその端に前記プラテンローラ１７お
よび剥離部材１８を圧接するプツシユローラ１９
が配設されている。尚、プラテンローラ１７はス
テツピングモータＭ−２から駆動力をプーリ２１
を介してベルト伝達されて微小間歇回転し、テー
プ状複合ラベル１を後述する巻取ロール２０方向
に移送するものである。

次に前記印字ヘツド１６とプラテンローラ１７
との間には前記テープ状複合ラベル１と重ね合わ
せ状態となるカーボンリボン２６が挟持され、ラ
ベル３にカーボンの熱転写印刷が施される。

かくしてこのカーボンリボン２６の移送は、前
記ステツピングモータＭ−２にベルト伝達された
前記テープ状ラベルと同様プラテンローラ１７の
間歇回転によるものである。カーボンリボン２６
は供給ロール２２に巻回されて前記印字ヘツド１
６とプラテンローラ１７との間で、ラベル上に所
望の印刷を施した後、案内ローラ２４ａ、案内部
材２３および案内ローラ２４ｂ，２４ｃを介し
て、前記ステツピングモータＭ−２にベルト伝達
された巻取ローラ２５に巻回される。尚、テープ
状複合ラベル１のラベルが、サーマル紙の場合に
は直接、感熱印刷されるので、上記カーボンリボ
ン２６は不要である。

次に印刷装置Ｂに隣接してラベル貼着装置Ｃが
備えられ、該装置の吸着ボツクス３１のベルトコ
ンベア３０が前記剥離部材１８に臨んで設置され
ている。モータＭ−３よりの回転は減速されて駆
動プーリ２７よりベルト２８を介して吸引フアン
の吸引力の有する吸引部３２に存する前記ベルト
コンベア３０に伝達されている。

次に本装置の作動を説明する。

先ず供給側ａに於て、供給ローラ５に巻回され
たテープ状複合ラベル１はプツシユローラ１９に
対設されたプラテンローラ１７による微量の間歇
回転で移送されるが、このプラテンローラ１７と
印字ヘツド１６とに至るまでに案内ローラ９ａお
よび１４ａ，１４ｂ更には押え部材等のあるラベ
ル案内部１５を経てプラテンローラ１７に至る。

印字ヘツド１６とプラテンローラ１７との間で
印字がなされた後、テープ状複合ラベル１は剥離
部材１８で転向されてラベル３を剥離し、テープ
状台紙２となし案内ローラ１４ｃおよび９ｂを経
て巻取ロール２０にて巻取られる為、台紙２は巻
取側ｂで張力がかかる。特にロール状ラベル４の
直径が大である場合、間歇回転にて移送するプラ
テンローラ１７への負担が大きく、スムーズなラ
ベル移送ができ得ない。

複合ラベル１の移送開始直後供給側ａにセツト
された複合ラベル１は張力が強く、調整レバー６
ａは第１図において二点鎖線で示した位置にあ
り、その後ラベル移送が徐々に進行すると、調整
レバー６ａが、その引張スプリング１０ａの引張
力により複合ラベル１を時計方向に付勢して（図
中実線で示した位置）、一時的に複合ラベル１に
弛みを生じる。かくしてこの弛みによりプラテン
ローラ１７への引張抵抗を軽減せしめてスムーズ
なラベル送りが達成される。

次に巻取側ｂにおいて、テープ状複合ラベル１
は剥離部材１８で転向されてラベル３を剥離した
テープ状台紙２は、案内ローラ１４ｃおよび９ｂ
を介して巻取ロール２０に巻取られるが、このテ
ープ状台紙２に適宜な張力を付与しないと良好な
ラベル剥離が得られない。そこで引張スプリング
１０ｂ付の調整レバー６ｂの引張力により常時良
好なラベル剥離を得る構成である。

巻取側ｂにセツトされた台紙２の張力が強い
と、調整レバー６ｂにかかる引張スプリング１０
ｂの付勢力に抗して該レバー６ｂが時計方向に回
動し（第１図実線位置）、その作動杆１１がマイ
クロスイツチ１２の接点と離反するのでモータＭ
−１の回転を停止し、巻取引張力を緩和する。

逆に、巻取側ｂにおける台紙２の張力が弱い
と、上記と逆に作動する。すなわち、台紙２の張
力に対して引張スプリング１０ｂの付勢力が勝る
ため、調整レバー６ｂに圧接ローラ８ｂに接して
いたテープ状台紙２が撓む。するとこの引張スプ
リング１０ｂの作用で、調整レバー６ｂが時計方
向に回動し、その作動杆１１の先端がマイクロス
イツチ１２の接点と接合する。かくしてモータＭ
−１の回転が開始され、再び巻取ロール２０の回
転によりテープ状台紙２を巻取り、その張力を増
大する。

この様にテープ状台紙２に適宜な張力が付与さ
れるので良好なラベル剥離が達成されるものであ
る。

次に剥離されたラベル３はラベル貼着装置Ｃの
吸着ボツクス３１のベルトコンベア３０に、その
非粘着面を接して、その吸引力により、吹出ノズ
ル（図示せず）が設置された吹出部３３に至る。
一方このラベル３は別の搬送用コンベア（図示せ
ず）にて搬送されて来た製品（図示せず）にバラ
ンスよく吹付けられて、ラベル貼着されるもので
ある。

（効果） 本考案は、上記の如く、供給ロール印字部との
間に位置して、その先端に設けられた圧接ローラ
がスプリングの付勢力によつて前記供給ロールと
前記印字部との間に存する複合ラベルに圧接され
て前記複合ラベルに所定の張力を付与する第１の
調整部材を配設したので、供給ロールと印字部と
の間に存する複合ラベルに適宜な弛みを付与して
プラテンローラへの引張抵抗を軽減し、複合ラベ
ルを一定の速度で印字部まで移送することができ
る。その結果、印字部において安定した複合ラベ
ルの移送が行なわれて良質な印字ができる。

また、本考案は剥離部材と巻取ロールとの間に
位置して、その先端に設けられた圧接ローラがス
プリングの付勢力によつて前記剥離部材と前記供
給ロールとの間に存する前記台紙に圧接されて前
記台紙に所定の張力を付与する第２の調整部材を
回動自在に配設したので、剥離部材と巻取ロール
との間に存する台紙に適宜な張力を付与してラベ
ル剥離を効果的に行なうことができる。

さらに、前記第２の調整部材の一部に作動部材
を設け、この作動部材を前記第２の調整部材の回
動に伴なつてモータに駆動制御信号を供給するマ
イクロスイツチに接離可能となるように構成した
ので、台紙が緩んだ場合には、作動部材がマイク
ロスイツチを作動させて巻取ロールが回動され、
この結果再び台紙に所定の張力が付与されて台紙
の張力を常にラベル剥離に必要な強さに維持し
得、しかして上記ラベル剥離を円滑かつ安定的に
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のテープ状複合ラベルの移送装
置の全体作動側面図、第２図は同装置に用いられ
るテープ状複合ラベルの一部斜視図である。 １……テープ状複合ラベル、２……テープ状台
紙、３……ラベル、Ａ……ラベル移送装置、ａ…
…供給側、ｂ……巻取側、１８……剥離部材、６
ａ，６ｂ……調整レバー、７ａ，７ｂ……枢軸、
８ａ，８ｂ……圧接ローラ、１０ａ，１０ｂ……
引張スプリング、Ｍ−１……モータ、１１……作
動杆、１２……マイクロスイツチ、２０……巻取
ロール。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 台紙にラベルを仮着してなるテープ状複合ラベ
   ルを該複合ラベルが巻回された供給ロールから印
   字部へ移送し、該印字部にて前記ラベルに印字し
   た後該ラベルを前記台紙より剥離部材で剥離して
   前記台紙をモータの駆動力によつて回転される巻
   取ロールで巻き取る様にした複合ラベルの移送装
   置において、 前記供給ロールと前記印字部との間に位置し
   て、その先端に設けられた圧接ローラがスプリン
   グの付勢力によつて前記供給ロールと前記印字部
   との間に存する複合ラベルに圧接されて前記複合
   ラベルに所定の張力を付与する第１の調整部材を
   配設すると共に、前記剥離部材と前記巻取ロール
   との間に位置して、その先端に設けられた圧接ロ
   ーラがスプリングの付勢力によつて前記剥離部材
   と前記供給ロールとの間に存する前記台紙に圧接
   されて前記台紙に所定の張力を付与する第２の調
   整部材を回動自在に配設し、且つ該第２の調整部
   材の一部に設けられた作動部材が第２の前記調整
   部材の回動に伴なつて前記モータに駆動制御信号
   を供給するマイクロスイツチに接離可能であるこ
   とを特徴とする複合ラベルの移送装置。