JPH01125303A

JPH01125303A - 屋内塵性ダニ類駆除剤

Info

Publication number: JPH01125303A
Application number: JP62281072A
Authority: JP
Inventors: Osamu Sudo; 修須藤; Mitsunobu Shibata; 光伸柴田; Toshio Sakurai; 桜井　利夫
Original assignee: Fumakilla Ltd; Meiji Seika Kaisha Ltd
Current assignee: Fumakilla Ltd; Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority date: 1987-11-09
Filing date: 1987-11-09
Publication date: 1989-05-17
Anticipated expiration: 2010-12-25
Also published as: JPH07121844B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、殺ダニ剤に関し、さらに詳しくは下記式％式％で示される２、３．３−トリヨードアリルアルコールを
有効成分として含有する殺ダニ剤に関するものであり、
本発明の殺ダニ剤は各種の屋内塵性ダニ類の駆除に極め
て有効かつ有利に利用できるものである。

〔従来の技術〕

衛生害虫である屋内塵性ダニ類は、発疹熱等の伝染病や
アレルギー性喘息、小児喘息等の原因と云われており、
また疹癩や各種皮膚炎の原因となっている。これらのダ
ニ類の蔓延は、人類の衛生的、健康的な生活維持を脅か
し、著しく阻害するものであり、早急かつ確実に殺滅さ
せる必要がある。

従来、屋内塵性ダニであるイエダニ、ケナガコナダニ、
コナヒヨウヒダニ、ツメダニ、ワクモ、ササラダニ、シ
ラミダニ、ニキビダニ、ホコリダニなどのダニ類に対し
ては、ピレスロイド系殺虫剤（レスメトリン、ｄ−Ｔ２
Ｏ−レスメトリン、ペルメトリン、フエノトリン等）、
有機燐系殺虫剤（ダイアジノン、ジクロルボス、フェニ
トロチオン、トリクロルホン、マラチオン、フェンチオ
ン等）、カーバメート系殺虫剤（プロボクスル等）など
の各種殺虫剤が使用されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記したように、屋内塵性ダニ類に対しては従来からピ
レスロイド系殺虫剤、有機燐系殺虫剤、カーバメート系
殺虫剤か使用されているが、ダニ類は、分類学上、亜門
の位置で昆虫類と分枝し−Ｃおり、形態的にも生理的に
も異なる生物であるため、上記のような昆虫類を駆除す
るための殺虫剤では、ダニ類を的確に駆除することは困
難である。また、たとえ駆除できたとしても、昆虫類の
害虫駆除に必要な薬量に比べて比較にならない程の多量
の薬剤を必要とする（田中生男、ケナガコナダニに対す
る各種殺虫剤の効力−続報−コナダニの研究２、衛生動
物２］（２）１９７０．水呑　澄、家屋内に見られるダ
ニと防除対策−特に畳から発生ずるダニについて一家屋
害虫Ｎｏ。１Ｂ、１４．１９８２参照）。

また、毒性については、ピレスロイド系殺虫剤は毒性が
低く安全性が高いか、有機燐系殺虫剤及びカーへメート
系殺虫剤は劇物に指定されているものもあり、毒性の高
い物質か多い（殺虫剤指針解説、「１本薬業新聞社発行
参照）。

さらに、ダニ類を駆除するのに必要な薬量、即ち薬剤の
使用濃度についてみると、例えばコナヒヨウヒダニに対
しては、有機燐系殺虫剤のフェニトロチオン、フェンチ
オンの場合１１０００ｐｐの濃度の培地の中でも死亡し
ない（Ｌ［］中生男、第３５回日本衛生動物学会大会誌
参照）。

また、フェニトロチオン、フェンチオン、ダイアジノン
、ペルメトリン、レスメトリン、プロポクスル等の殺虫
剤を１ｇ’／ｒｒ？以上の割合でろ紙に塗布し、この面
にケナガコナダニ、コナヒヨウヒダニを２４時間接触さ
せた実験では、ケナガコナダニの場合はペルメトリンの
みか１００％の死亡率であり、コナヒヨウヒダニの場合
はダイアジノンのみが１００％の死亡率となり、他の薬
剤は殺ダニ効力が十分でないことが報告されている（小
宮山素子、第３５回日本衛生動物学会大会誌参照）。

このように、従来、殺ダニ効力を有するものとして知ら
れている各種殺虫剤は、あらゆる種類の屋内塵性ダニ類
に対して巾広い殺ダニ効力を有するものはなく、また安
全性や使用薬剤濃度などの点においても十分に満足し得
るものはなかった。

従って、本発明の主たる目的は、各種の屋内塵性ダニ類
に対して巾広い殺ダニ効力を有する殺ダニ剤を提供する
ことにある。

本発明の他の目的は、上記目的と関連して、安全性の高
い殺ダニ剤を提供することにある。

本発明のさらに他の目的は、前記各目的と関連して、低
濃度で有効な殺ダニ効力を有する殺ダニ剤を提供するこ
とにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の前記各目的は、２，３．３−トリヨードアリル
アルコール（以下、ＴＩＡＡと略称する）を有効成分と
して含有する本発明の殺ダニ剤によって達成される。

さらに本発明によれば、有効成分としてＴＩＡＡと共に
ピレスロイド系殺虫剤用共力剤を含有することを特徴と
する殺ダニ剤も提供される。

〔発明の作用・効果及び態様〕

ＴＩＡＡは、従来、工業用殺菌剤としては公知であり、
アスペルギルス属、ペニシリウム属、リゾラプス属、バ
チルス属等の菌類に対して殺菌効力があり、防菌防黴剤
として知られてりる。

さらに、各種木材の防腐防黴剤としても知られている。

しかしながら、ＴＩＡＡが本発明の対象としているダニ
類に対する殺ダニ効力を有するか否かについては、従来
全く知られていなかった。

ところが、本発明者らの研究によると、ＴＩＡＡは各種
の屋内塵性ダニ類に対しｒｉ広い殺ダニ効力を有し、し
かも低毒性で安全性か高く、かつ低濃度で極めて高い殺
ダニ効力を有することを見い出した。ＴＩＡＡのこのよ
うな殺ダニ剤として極めて優れた特性は、従来全く知ら
れていなかったところである。

ＴＩＡＡの毒性は非常に低く、安全性か高い。

すなわち、変異原性は陰性であり、マウスに対する急性
経口毒性はＬＤ５０が５０００　ｍｇ／ｋｇである。

また、ＴＩＡＡの殺ダニ効力は、後記試験例に示すとお
り、各種ダニ類に対して微量で有効であり、この特性は
従来殺ダニ用に用いられている殺虫剤の効力に対して著
しく特徴的である。

以上のような特徴を有する殺ダニ剤としてのＴＩＡＡの
特性は、従来から知られている工業用殺菌剤、防黴剤及
び木材の防腐防黴剤としての用途からは予想することの
できない新事実の発見であり、全く驚くべきものである
。

さらに本発明者らの研究によると、上記特性を有するＴ
ＩＡＡにピレスロイド系殺虫剤用共力剤を併用すること
により、これら両成分の相乗作用により、各成分から予
想される効果を超える殺ダニ効果を発揮することが見い
出された。

このような効果を発揮するピレスロイド系殺虫剤用共力
剤としては、オクタクロロジプロピルエーテル（略称Ｓ
−４２１）、イソボルニルチオシアノアセテート（略称
ＩＢＴＡ）、ピペロニルブトキサイド、Ｎ−（２−エチ
ルヘキシル）−ビシクロ−［２，２，１］　−へブタ−
５−エン−２，３−ジカルボキシイミド（略称ＭＧＫ−
２６４）　、Ｎ−（２−エチルヘキシル）−１−イソプ
ロピル−４−メチルビシクロ−［２，２，１］　−オク
ト−５−エン−２，３−ジカルボキシイミド（略称サイ
ネピリン−５００）などが挙げられるが、特にＩＢＴＡ
及びＳ−４２１により顕著な相乗効果が認められる。

本発明の殺ダニ剤には、当然のことながら他の殺虫剤、
殺菌剤等の薬剤を混合して使用することもできる。

また、製剤の形態としては、油剤、乳剤、水和剤、水溶
剤、粉剤、粒剤、エアゾール剤、シート剤等として使用
できる。

〔実　施　例〕

以下、実施例及び試験例を示して、本発明の効果につい
て具体的に説明する。

実施例ＩＴＩＡＡを有機溶媒に溶解させ、原体として０．５％を
含有する油剤形態の殺ダニ剤を調製した。

実施例２ＴＩＡＡとフェニトロチオンを有機溶媒に溶解させ、原
体として各々０．５％及び］、ｏ％を含有する油剤形態
のダニ剤を調製した。

実施例３ＴＩＡＡとタルクを均一に混合し、原体として１．０％
を含有する粉剤形態の殺ダニ剤を調製した。

実施例４ＴＩＡＡを有機溶媒に溶解させ、これを細石粒に均一に
吸着させて乾燥し、原体として１．０％を含有する粒剤
形態の殺ダニ剤を調製した。

実施例５ＴＩＡＡを有機溶媒に溶解させ、噴射ガスとともにエア
ゾール缶に充填し、原体として１．０％を含有するエア
ゾール剤形態の殺ダニ剤を調製した。

実施例６ＴＩＡＡを有機溶媒に溶解させ、これをＴＩＡＡが１．
０ｇ／ｒｙｆの割合になるように不織布に均一に塗布し
、乾燥し、シート剤形態の殺ダニ剤を調製した。

試験例ＩＴＩＡＡ及び比較として各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤
、殺菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。

試験は供試虫としてツマキラ−（株）開発研究所で累代
飼育しているケナガコナダニを用い、ろ紙接触試験法に
て行った。各種薬剤をアセトンに溶解させ、この溶液の
一部をとり、直径９ｍの東洋ろ紙に所定の薬量が均一に
付着するように塗布し、ろ紙が乾燥した後二つに折り、
供試虫を約１００匹中に入れて三辺をクリップで止め、
強制的に接触させ、２４時間後の供試虫の死亡率を調査
し、９０％致死濃度（Ｌ　Ｃ９０）、５０％致死濃度（
Ｌ　Ｃ５０）を算出した。その結果を第１表に示す。

第１表：ろ紙接触試験における各種薬剤のケナガコナダ
ニに対する効力単位：ｇノイ第１表に示す結果から明らかなように、ＴＩＡＡは、従
来公知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べ
て、ケナガコナダニに対して高い殺ダニ効力を有してお
り、この特性は、上記各種薬剤には見られない効果であ
る。

また、上記結果から明らかなように、ＴＩＡＡは極く微
量で十分な殺ダニ効果を示すが、実用上は原体濃度とし
て０．０５〜Ｉｇ／ｒｒｒ程度含有せしめればよい。

試験例２ＴＩＡＡ及び比較として各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤
、殺菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。

試験は供試虫としてツマキラ−（株）開発研究所で累代
飼育しているケナガコナダニ、コナヒヨウヒダニを用い
、培地混入試験法にて行った。各種薬剤をアセトンに溶
解させ、この溶液の一部をとり、粉末飼料と混合し、所
定濃度の薬剤処理原粉を作製し、溶媒を十分風乾した後
、一定数のダニをダニ培地ごと投入し、至適条件下に保
存した。所定［」数経過後、培地中の生ダニ数を調査し
、下記式により増殖抑制率を算出し、その結果より９０
％増殖抑制濃度（Ｉ　Ｃ９０）を算出した。その結果を
第２表に示す。

増殖抑制率（９６）、＝第２表：培地混入試験における各種薬剤のケナガコナダ
ニ、コナヒヨウヒダニに対する効力（ｌｃ９ｏ　：　ｐ
ｐｍ）第２表に示す結果から明らかなように、ＴＩＡＡは、従
来公知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べ
て、ケナガコナダニ及びコナヒヨウヒダニのいずれに対
しても高い増殖抑制効果を有しており、この特性は、上
記各種薬剤には見られない効果である。

試験例３エアゾール剤にて殺ダニ効力を試験した。

試験は、２００ｍ　Ｘ　２０　ｃｍの畳に約１０，００
０匹のケナガコナダニを放飼し、温度２５℃、相対湿度
８０〜９０％のガラスチャンバー内に約２週間放置した
。ケナガコナダニが十分に繁殖している畳を取り出し、
実施例５で調製したエアゾール剤及び市販品のダニ用エ
アゾールを各々１０ｃｍの距離から畳の表面、裏面及び
側面に向けて噴霧、塗布した。噴霧時間はそれぞれ１０
秒間、３０秒間及び６０秒間とした。噴霧塗布した後、
畳をガラスチャンバー内に戻し、１週間保管した。効果
判定は、１週間後に畳を取り出し、畳中央部に１．０　
ｃｍ角の黒色の紙を配置し、１時間−１４＝後にその上によじのほったケナガコナダニの数を調査し
、これを畳のダニ生息数の指数とした。

その結果を第３表に示す。

第３表：　Ｔ　Ｉ　ＡＡエアゾール剤による殺ダニ効力
単位：匹第３表に示す結果から明らかなように、本発明品ＴＩＡ
Ａ１．．０％エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。

試験例４エアゾール剤にて殺ダニ効力を試験した。

試験は、２０　ｃ＋ｎ　Ｘ　２０　Ｃｍのカーペットに
約１、０　、０００匹のコナヒヨウヒダニを放飼し、温
度２５℃、相対湿度８０〜９０％のガラスチャンバー内
に約４週間放置した。コナヒヨウヒダニが十分に繁殖し
ているカーペットを取り出し、実施例５で調製したエア
ゾール剤及び市販品のダニ用エアゾールを各々１０ｃｍ
の距離からカーペットの表面及び裏面に向けて噴霧、塗
布した。噴霧時間はそれぞれ１０秒間、３０秒間及び６
０秒間とした。噴霧塗布した後、カーペットをガラスチ
ャンバー内に戻し、１週間保管した。効果判定は、１週
間後にカーペットを取り出し、カーペット中央部に１０
ｃｍ角の黒色の紙を配置し、１時間後にその上によじの
ぼったコナヒヨウヒダニの数を調査した。これをカーペ
ットのダニ生息数の指数とした。その結果を第４表に示
す。

第４表：ＴＩＡＡエアゾール剤による殺ダニ効力単位二
匹第４表に示す結果から明らかなように、不発明品ＴＩＡ
Ａ１．０％エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。

試験例５ＴＩＡＡを１．０ｇ／ｒｔｆの割合で不織布に含有させ
てなる実施例６で調製したシート剤の効力試験を行った
。試験は前記試験例３で準備したケナガコナダニを２週
間ガラスチャンバー内で定着、繁殖させた２　０　Ｘ　
２０　ｃｍの畳を用いた。

この畳のそれぞれ表面、裏面、表面及び裏面または全面
に前記シート剤をカバーし、これらを１週間ガラスチャ
ンバー内に保管した。１週間後に取り出し、次いでシー
ト剤を取り除き、畳の中央に１０ｃ＋ｎ角の黒色の紙を
置き、１時間後に紙の上によじのぼったダニの数を調べ
、これを畳に生息するダニの指数とし、殺ダニ効力を調
べた。その結果を第５表に示した。

＝　１７− 第５表：ＴＩＡＡシート剤による殺ダニ効力単位二匹第５表に示す結果から明らかなように、シート剤を用い
る場合にはできるだけ全面をカバーした方が殺ダニ効果
が高かったが、表面あるいは裏面のみに処理した場合で
も、かなり高い殺ダニ効果が期待できる。・実施例７ＴＩＡＡ及びＩＢＴＡを有機溶媒に溶解させ、ＴＩＡＡ
ｏ、５％、ＩＢＴＡｏ、５％を含有する油剤形態の殺ダ
ニ剤を調製した。

実施例８ＴＩＡＡ及びＳ−４２１をタルクと均一に混合し、ＴＩ
ＡＡｏ、１％、Ｓ−４２１，０，５％を含有する粉剤形
態の殺ダニ剤を調製した。

実施例９ＴＩＡＡ及びＩＢＴＡを有機溶媒に溶解させ、噴射ガス
と共にエアゾール缶に充填し、原体としてＴＴＡＡｌ、
０％、ＩＢＴＡｏ、５％を含有するエアゾール剤形態の
殺ダニ剤を調製した。

実施例］０ＴＩＡＡ及びＳ−４２１を有機溶媒に溶解させ、噴射ガ
スと共にエアゾール缶に充填し、原体としてＴＩＡＡ］
、０％、Ｓ−４２１，０，５％を含有するエアゾール剤
形態の殺ダニ剤を調製した。

実施例］ＩＴＩＡＡ及びピペロニルブトキサイドを有機溶媒に溶解
させ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、原体とし
てＴＩＡＡｌ、０％、ピペロニルブトキサイド０．５％
を含有するエアゾール剤形態の殺ダニ剤を調製した。

試験例６上記実施例９〜１１で調製したエアゾール剤を用い、試
験例３に準じて、ＴＩＡＡと共力剤との混合エア４ゾー
ル剤による殺ダニ効力を試験した。噴霧塗布は畳表面の
みとし、噴霧時間はそれぞれ５秒、１０秒及び２０秒と
した。結果を下記第６表に示す。

第６表：ＴＩＡＡ＋各種共力剤による殺ダニ効力（ケナ
ガコナダニ）上記第６表に示す結果から明らかなように、共力剤をＴ
ＩＡＡと共に併用することによって殺ダニ効力が高まっ
た。特に、Ｉ　ＢＴＡを併用した場合、ＴＩＡＡとの相
乗効果により顕著な殺ダニ効力を示した。

＝　　１９　− 尚、共力剤の配合量としては、使用するＴＩＡＡの１０
％以上程度が適当である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）２，３，３−トリヨードアリルアルコールを有効
成分として含有することを特徴とする殺ダニ剤。
（２）有効成分として２，３，３−トリヨードアリルア
ルコール及びピレスロイド系殺虫剤用共力剤を含有する
ことを特徴とする殺ダニ剤。
（３）ピレスロイド系殺虫剤用共力剤がオクタクロロジ
プロピルエーテル及び／又はイソボルニルチオシアノア
セテートである特許請求の範囲第２項に記載の殺ダニ剤
。