JPH07121844B2 - 屋内塵性ダニ類駆除剤 - Google Patents
屋内塵性ダニ類駆除剤Info
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- JPH07121844B2 JPH07121844B2 JP62281072A JP28107287A JPH07121844B2 JP H07121844 B2 JPH07121844 B2 JP H07121844B2 JP 62281072 A JP62281072 A JP 62281072A JP 28107287 A JP28107287 A JP 28107287A JP H07121844 B2 JPH07121844 B2 JP H07121844B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ダニ類駆除剤に関し、さらに詳しくは下記式 で示される2,3,3−トリヨードアリルアルコールを有効
成分として含有するダニ類駆除剤に関するものであり、
本発明のダニ類駆除剤は各種の屋内塵性ダニ類の駆除に
極めて有効かつ有利に利用できるものである。
成分として含有するダニ類駆除剤に関するものであり、
本発明のダニ類駆除剤は各種の屋内塵性ダニ類の駆除に
極めて有効かつ有利に利用できるものである。
衛生害虫である屋内塵性ダニ類は、発疹熱等の伝染病や
アレルギー性喘息、小児喘息等の原因と云われており、
また疥癬や各種皮膚炎の原因となっている。これらのダ
ニ類の蔓延は、人類の衛生的、健康的な生活維持を脅か
し、著しく阻害するものであり、早急かつ確実に殺滅さ
せる必要がある。
アレルギー性喘息、小児喘息等の原因と云われており、
また疥癬や各種皮膚炎の原因となっている。これらのダ
ニ類の蔓延は、人類の衛生的、健康的な生活維持を脅か
し、著しく阻害するものであり、早急かつ確実に殺滅さ
せる必要がある。
従来、屋内塵性ダニであるケナガコナダニ、コナヒョウ
ヒダニ、ツメダニ、ワクモ、ササラダニ、シラミダニ、
ニキビダニ、ホコリダニなどのダニ類に対しては、ピレ
スロイド系殺虫剤(レスメトリン、d−T80−レスメト
リン、ペルメトリン、フェノトリン等)、有機燐系殺虫
剤(ダイアジノン、ジクロルボス、フェニトロチオン、
トリクロルホン、マラチオン、フェンチオン等)、カー
バメート系殺虫剤(プロポクスル等)などの各種殺虫剤
が使用されている。
ヒダニ、ツメダニ、ワクモ、ササラダニ、シラミダニ、
ニキビダニ、ホコリダニなどのダニ類に対しては、ピレ
スロイド系殺虫剤(レスメトリン、d−T80−レスメト
リン、ペルメトリン、フェノトリン等)、有機燐系殺虫
剤(ダイアジノン、ジクロルボス、フェニトロチオン、
トリクロルホン、マラチオン、フェンチオン等)、カー
バメート系殺虫剤(プロポクスル等)などの各種殺虫剤
が使用されている。
前記したように、屋内塵性ダニ類に対しては従来からピ
レスロイド系殺虫剤、有機燐系殺虫剤、カーバメート系
殺虫剤が使用されているが、ダニ類は、分類学上、亜門
の位置で昆虫類と分枝しており、形態的にも生理学的に
も異なる生物であるため、上記のような昆虫類を駆除す
るための殺虫剤では、ダニ類を的確に駆除することは困
難である。また、たとえ駆除できたとしても、昆虫類の
害虫駆除に必要な薬量に比べて比較にならない程の多量
の薬剤を必要とする(田中生男、ケナガコナダニに対す
る各種殺虫剤の効力−続報−コナダニの研究2、衛生動
物21(2)1970;水谷 澄、家屋内に見られるダニと防
除対策−特に畳から発生するダニについて−家屋害虫N
o.13,14,1982参照)。
レスロイド系殺虫剤、有機燐系殺虫剤、カーバメート系
殺虫剤が使用されているが、ダニ類は、分類学上、亜門
の位置で昆虫類と分枝しており、形態的にも生理学的に
も異なる生物であるため、上記のような昆虫類を駆除す
るための殺虫剤では、ダニ類を的確に駆除することは困
難である。また、たとえ駆除できたとしても、昆虫類の
害虫駆除に必要な薬量に比べて比較にならない程の多量
の薬剤を必要とする(田中生男、ケナガコナダニに対す
る各種殺虫剤の効力−続報−コナダニの研究2、衛生動
物21(2)1970;水谷 澄、家屋内に見られるダニと防
除対策−特に畳から発生するダニについて−家屋害虫N
o.13,14,1982参照)。
また、毒性については、ピレスロイド系殺虫剤は毒性が
低く安全性が高いが、有機燐系殺虫剤及びカーバメート
系殺虫剤は劇物に指定されているものもあり、毒性の高
い物質が多い(殺虫剤指針解説、日本薬業新聞社発行参
照)。
低く安全性が高いが、有機燐系殺虫剤及びカーバメート
系殺虫剤は劇物に指定されているものもあり、毒性の高
い物質が多い(殺虫剤指針解説、日本薬業新聞社発行参
照)。
さらに、ダニ類を駆除するのに必要な薬量、即ち薬剤の
使用濃度についてみると、例えばコナヒョウダニに対し
ては、有機燐系殺虫剤のフェニトロチオン、フェンチオ
ンの場合1000ppmの濃度の培地の中でも死亡しない(田
中生男、第35回日本衛生動物学会大会誌参照)。また、
フェニトロチオン、フェンチオン、ダイアジノン、ペル
メトリン、レスメトリン、プロポクスル等の殺虫剤を1g
/m2以上の割合でろ紙に塗布し、この面にケナガコナダ
ニ、コナヒョウヒダニを24時間接触させた実験では、ケ
ナガコナダニの場合はペルメトリンのみが100%の死亡
率であり、コナヒョウダニの場合はダイアジノンのみが
100%の死亡率となり、他の薬剤は殺ダニ効力が十分で
ないことが報告されている(小宮山素子、第35回日本衛
生動物学会大会誌参照)。
使用濃度についてみると、例えばコナヒョウダニに対し
ては、有機燐系殺虫剤のフェニトロチオン、フェンチオ
ンの場合1000ppmの濃度の培地の中でも死亡しない(田
中生男、第35回日本衛生動物学会大会誌参照)。また、
フェニトロチオン、フェンチオン、ダイアジノン、ペル
メトリン、レスメトリン、プロポクスル等の殺虫剤を1g
/m2以上の割合でろ紙に塗布し、この面にケナガコナダ
ニ、コナヒョウヒダニを24時間接触させた実験では、ケ
ナガコナダニの場合はペルメトリンのみが100%の死亡
率であり、コナヒョウダニの場合はダイアジノンのみが
100%の死亡率となり、他の薬剤は殺ダニ効力が十分で
ないことが報告されている(小宮山素子、第35回日本衛
生動物学会大会誌参照)。
このように、従来、殺ダニ効力を有するものとして知ら
れている各種殺虫剤は、あらゆる種類の屋内塵性ダニ類
に対して巾広い殺ダニ効力を有するものはなく、また安
全性や使用薬剤濃度などの点においても十分に満足し得
るものはなかった。
れている各種殺虫剤は、あらゆる種類の屋内塵性ダニ類
に対して巾広い殺ダニ効力を有するものはなく、また安
全性や使用薬剤濃度などの点においても十分に満足し得
るものはなかった。
従って、本発明の主たる目的は、各種の屋内塵性ダニ類
に対して巾広い殺ダニ効力を有するダニ類駆除剤を提供
することにある。
に対して巾広い殺ダニ効力を有するダニ類駆除剤を提供
することにある。
本発明の他の目的は、上記目的と関連して、安全性の高
いダニ類駆除剤を提供することにある。
いダニ類駆除剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記各目的と関連して、低
濃度で有効な殺ダニ効力を有するダニ類駆除剤を提供す
ることにある。
濃度で有効な殺ダニ効力を有するダニ類駆除剤を提供す
ることにある。
本発明の前記各目的は、2,3,3−トリヨードアリルアル
コール(以下、TIAAと略称する)を有効成分として含有
する本発明のダニ類駆除剤によって達成される。
コール(以下、TIAAと略称する)を有効成分として含有
する本発明のダニ類駆除剤によって達成される。
さらに本発明によれば、有効成分としてTIAAと共にピレ
スロイド系殺虫剤用共力剤を含有することを特徴とする
ダニ類駆除剤も提供される。
スロイド系殺虫剤用共力剤を含有することを特徴とする
ダニ類駆除剤も提供される。
TIAAは、従来、工業用殺菌剤としては公知であり、アル
ペルギルス属、ペニシリウム属、リゾップス属、バチル
ス属等の菌類に対して殺菌効力があり、防菌防黴剤とし
て知られている。さらに、各種木材の防腐防黴剤として
も知られている。
ペルギルス属、ペニシリウム属、リゾップス属、バチル
ス属等の菌類に対して殺菌効力があり、防菌防黴剤とし
て知られている。さらに、各種木材の防腐防黴剤として
も知られている。
しかしながら、TIAAが本発明の対象としている屋内塵性
ダニ類に対する殺ダニ効力を有するか否かについては、
従来全く知られていなかった。ところが、本発明者らの
研究によると、TIAAは各種の屋内塵性ダニ類に対し巾広
い殺ダニ効力を有し、しかも低毒性で安全性が高く、か
つ低濃度で極めて高い殺ダニ効力を有することを見い出
した。TIAAのこのようなダニ類駆除剤として極めて優れ
た特性は、従来全く知られていなかったところである。
ダニ類に対する殺ダニ効力を有するか否かについては、
従来全く知られていなかった。ところが、本発明者らの
研究によると、TIAAは各種の屋内塵性ダニ類に対し巾広
い殺ダニ効力を有し、しかも低毒性で安全性が高く、か
つ低濃度で極めて高い殺ダニ効力を有することを見い出
した。TIAAのこのようなダニ類駆除剤として極めて優れ
た特性は、従来全く知られていなかったところである。
TIAAの毒性は非常に低く、安全性が高い。
すなわち、変異原性は陰性であり、マウスに対する急性
経口毒性はLD50が5000mg/kgである。
経口毒性はLD50が5000mg/kgである。
また、TIAAの殺ダニ効力は、後記試験例に示すとおり、
各種屋内塵性ダニ類に対して微量で有効であり、この特
性は従来殺ダニ用に用いられている殺虫剤の効力に対し
て著しく特徴的である。
各種屋内塵性ダニ類に対して微量で有効であり、この特
性は従来殺ダニ用に用いられている殺虫剤の効力に対し
て著しく特徴的である。
以上のような特徴を有するダニ類駆除剤としてのTIAAの
特性は、従来から知られている工業用殺菌剤、防黴剤及
び木材の防腐防黴剤としての用途からは予想することの
できない新事実の発見であり、全く驚くべきものであ
る。
特性は、従来から知られている工業用殺菌剤、防黴剤及
び木材の防腐防黴剤としての用途からは予想することの
できない新事実の発見であり、全く驚くべきものであ
る。
さらに本発明者らの研究によると、上記特性を有するTI
AAにピレスロイド系殺虫剤用共力剤を併用することによ
り、これら両成分の相乗作用により、各成分から予想さ
れる効果を超える殺ダニ効果を発揮することが見い出さ
れた。
AAにピレスロイド系殺虫剤用共力剤を併用することによ
り、これら両成分の相乗作用により、各成分から予想さ
れる効果を超える殺ダニ効果を発揮することが見い出さ
れた。
このような効果を発揮するピレスロイド系殺虫剤用共力
剤としては、オクタクロロジプロピルエーテル(略称S
−421)、イソボルニルチオシアノアセテート(略称IBT
A)、ピペロニルブトキサイド、N−(2−エチルヘキ
シル)−ビシクロ−[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド(略称MGK−264)、N−(2−エ
チルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシク
ロ−[2,2,1]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシ
イミド(略称サイネピリン−500)などが挙げられる
が、特にIBTA及びS−421により顕著な相乗効果が認め
られる。
剤としては、オクタクロロジプロピルエーテル(略称S
−421)、イソボルニルチオシアノアセテート(略称IBT
A)、ピペロニルブトキサイド、N−(2−エチルヘキ
シル)−ビシクロ−[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド(略称MGK−264)、N−(2−エ
チルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシク
ロ−[2,2,1]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシ
イミド(略称サイネピリン−500)などが挙げられる
が、特にIBTA及びS−421により顕著な相乗効果が認め
られる。
本発明のダニ類駆除剤には、当然のことながら他の殺虫
剤、殺菌剤等の薬剤を混合して使用することもできる。
剤、殺菌剤等の薬剤を混合して使用することもできる。
また、製剤の形態としては、油剤、乳剤、水和剤、水溶
剤、粉剤、粒剤、エアゾール剤、シート剤等として使用
できる。
剤、粉剤、粒剤、エアゾール剤、シート剤等として使用
できる。
以下、実施例及び試験例を示して、本発明の効果につい
て具体的に説明する。
て具体的に説明する。
実施例1 TIAAを有機溶媒に溶解させ、原体として0.5%を含有す
る油剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
る油剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
実施例2 TIAAとフェニトロチオンを有機溶媒に溶解させ、原体と
して各々0.5%及び1.0%を含有する油剤形態のダニ類駆
除剤を調製した。
して各々0.5%及び1.0%を含有する油剤形態のダニ類駆
除剤を調製した。
実施例3 TIAAとタルクを均一に混合し、原体として1.0%を含有
する粉剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
する粉剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
実施例4 TIAAを有機溶媒に溶解させ、これを細石粒に均一に吸着
させて乾燥し、原体として1.0%を含有する粒剤形態の
ダニ類駆除剤を調製した。
させて乾燥し、原体として1.0%を含有する粒剤形態の
ダニ類駆除剤を調製した。
実施例5 TIAAを有機溶媒に溶解させ、噴射ガスとともにエアゾー
ル缶に充填し、原体として1.0%を含有するエアゾール
剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
ル缶に充填し、原体として1.0%を含有するエアゾール
剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
実施例6 TIAAを有機溶媒に溶解させ、これをTIAAが1.0g/m2の割
合になるように不織布に均一に塗布し、乾燥し、シート
剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
合になるように不織布に均一に塗布し、乾燥し、シート
剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
試験例1 TIAA及び比較例として各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、
殺菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。
殺菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。
試験は供試虫としてフマキラー(株)開発研究所で累代
飼育しているケナガコナダニを用い、ろ紙接触試験法に
て行った。各種薬剤をアセトンに溶解させ、この溶液の
一部をとり、直径9cmの東洋ろ紙に所定の薬量が均一に
付着するように塗布し、ろ紙が乾燥した後二つに折り、
供試虫を約100匹中に入れて三辺をクリップで止め、強
制的に接触させ、24時間後の供試虫の死亡率を調査し、
90%致死濃度(LC90)、50%致死濃度(LC50)を算出し
た。その結果を第1表に示す。
飼育しているケナガコナダニを用い、ろ紙接触試験法に
て行った。各種薬剤をアセトンに溶解させ、この溶液の
一部をとり、直径9cmの東洋ろ紙に所定の薬量が均一に
付着するように塗布し、ろ紙が乾燥した後二つに折り、
供試虫を約100匹中に入れて三辺をクリップで止め、強
制的に接触させ、24時間後の供試虫の死亡率を調査し、
90%致死濃度(LC90)、50%致死濃度(LC50)を算出し
た。その結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から明らかなように、TIAAは、従来公
知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べて、
ケナガコナダニに対して高い殺ダニ効力を有しており、
この特性は、上記各種薬剤には見られない効果である。
知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べて、
ケナガコナダニに対して高い殺ダニ効力を有しており、
この特性は、上記各種薬剤には見られない効果である。
また、上記結果から明らかなように、TIAAは極く微量で
十分な殺ダニ効果を示すが、実用上は原体濃度として0.
05〜1g/m2程度含有せしめればよい。
十分な殺ダニ効果を示すが、実用上は原体濃度として0.
05〜1g/m2程度含有せしめればよい。
試験例2 TIAA及び比較として各種殺虫剤、共力剤、防ダニ剤、殺
菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。
菌剤等の化合物を用いて殺ダニ効力試験を行った。
試験は供試虫としてフマキラー(株)開発研究所で累代
飼育しているケナガコナダニ、コナヒョウダニを用い、
培地混入試験法にて行った。各種薬剤をアセトンに溶解
させ、この溶液の一部をとり、粉末飼料と混合し、所定
濃度の薬剤処理原粉を作製し、溶媒を十分風乾した後、
一定数のダニをダニ培地ごと投入し、至適条件下に保存
した。所定日数経過後、培地中の生ダニ数を調査し、下
記式により増殖抑制率を算出し、その結果より90%増殖
抑制濃度(IC90)を算出した。その結果を第2表に示
す。
飼育しているケナガコナダニ、コナヒョウダニを用い、
培地混入試験法にて行った。各種薬剤をアセトンに溶解
させ、この溶液の一部をとり、粉末飼料と混合し、所定
濃度の薬剤処理原粉を作製し、溶媒を十分風乾した後、
一定数のダニをダニ培地ごと投入し、至適条件下に保存
した。所定日数経過後、培地中の生ダニ数を調査し、下
記式により増殖抑制率を算出し、その結果より90%増殖
抑制濃度(IC90)を算出した。その結果を第2表に示
す。
第2表に示す結果から明らかなように、TIAAは、従来公
知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べて、
ケナガコナダニ及びコナヒョウダニのいずれに対しても
高い増殖抑制効果を有しており、この特性は、上記各種
薬剤には見られない効果である。
知の各種殺虫剤、共力剤、殺ダニ剤、殺菌剤に比べて、
ケナガコナダニ及びコナヒョウダニのいずれに対しても
高い増殖抑制効果を有しており、この特性は、上記各種
薬剤には見られない効果である。
試験例3 エアゾール剤にて殺ダニ効力を試験した。
試験は、20cm×20cmの畳に約10,000匹のケナガコナダニ
を放飼し、温度25℃、相対湿度80〜90%のガラスチャン
バー内に約2週間放置した。ケナガコナダニが十分に繁
殖している畳を取り出し、実施例5で調製したエアゾー
ル剤及び市販品のダニ用エアゾールを各々10cmの距離か
ら畳の表面、裏面及び側面に向けて噴霧、塗布した。噴
霧時間はそれぞれ10秒間、30秒間及び60秒間とした。噴
霧塗布した後、畳をガラスチャンバー内に戻し、1週間
保管した。効果判定は、1週間後に畳を取り出し、畳中
央部に10cm角の黒色の紙を配置し、1時間後にその上に
よじのぼったケナガコナダニの数を調査し、これを畳の
ダニ生息数の指数とした。その結果を第3表に示す。
を放飼し、温度25℃、相対湿度80〜90%のガラスチャン
バー内に約2週間放置した。ケナガコナダニが十分に繁
殖している畳を取り出し、実施例5で調製したエアゾー
ル剤及び市販品のダニ用エアゾールを各々10cmの距離か
ら畳の表面、裏面及び側面に向けて噴霧、塗布した。噴
霧時間はそれぞれ10秒間、30秒間及び60秒間とした。噴
霧塗布した後、畳をガラスチャンバー内に戻し、1週間
保管した。効果判定は、1週間後に畳を取り出し、畳中
央部に10cm角の黒色の紙を配置し、1時間後にその上に
よじのぼったケナガコナダニの数を調査し、これを畳の
ダニ生息数の指数とした。その結果を第3表に示す。
第3表に示す結果から明らかなように、本発明品TIAA1.
0%エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。
0%エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。
試験例4 エアゾール剤にて殺ダニ効力を試験した。
試験は、20cm×20cmのカーペットに約10,000匹のコナヒ
ョウヒダニを放飼し、温度25℃、相対湿度80〜90%のガ
ラスチャンバー内に約4週間放置した。コナヒョウヒダ
ニが十分に繁殖しているカーペットを取り出し、実施例
5で調製したエアゾール剤及び市販品のダニ用エアゾー
ルを各々10cmの距離からカーペットの表面及び裏面に向
けて噴霧、塗布した。噴霧時間はそれぞれ10秒間、30秒
間及び60秒間とした。噴霧塗布した後、カーペットをガ
ラスチャンバー内に戻し、1週間保管した。効果判定
は、1週間後にカーペットを取り出し、カーペット中央
部に10cm角の黒色の紙を配置し、1時間後にその上によ
じのぼったコナヒョウヒダニの数を調査した。これをカ
ーペットのダニ生息数の指数とした。その結果を第4表
に示す。
ョウヒダニを放飼し、温度25℃、相対湿度80〜90%のガ
ラスチャンバー内に約4週間放置した。コナヒョウヒダ
ニが十分に繁殖しているカーペットを取り出し、実施例
5で調製したエアゾール剤及び市販品のダニ用エアゾー
ルを各々10cmの距離からカーペットの表面及び裏面に向
けて噴霧、塗布した。噴霧時間はそれぞれ10秒間、30秒
間及び60秒間とした。噴霧塗布した後、カーペットをガ
ラスチャンバー内に戻し、1週間保管した。効果判定
は、1週間後にカーペットを取り出し、カーペット中央
部に10cm角の黒色の紙を配置し、1時間後にその上によ
じのぼったコナヒョウヒダニの数を調査した。これをカ
ーペットのダニ生息数の指数とした。その結果を第4表
に示す。
第4表に示す結果から明らかなように、本発明品TIAA1.
0%エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。
0%エアゾール剤は高い殺ダニ効力を示した。
試験例5 TIAAを1.0g/m2の割合で不織布に含有させてなる実施例
6で調製したシート剤の効力試験を行った。試験は前記
試験例3で準備したケナガコナダニを2週間ガラスチャ
ンバー内で定着、繁殖させた20×20cmの畳を用いた。
6で調製したシート剤の効力試験を行った。試験は前記
試験例3で準備したケナガコナダニを2週間ガラスチャ
ンバー内で定着、繁殖させた20×20cmの畳を用いた。
この畳のそれぞれ表面、裏面、表面及び裏面または全面
に前記シート剤をカバーし、これらを1週間ガラスチャ
ンバー内に保管した。1週間後に取り出し、次いでシー
ト剤を取り除き、畳の中央に10cm角の黒色の紙を置き、
1時間後に紙の上によじのぼったダニの数を調べ、これ
を畳に生息するダニの指数とし、殺ダニ効力を調べた。
その結果を第5表に示した。
に前記シート剤をカバーし、これらを1週間ガラスチャ
ンバー内に保管した。1週間後に取り出し、次いでシー
ト剤を取り除き、畳の中央に10cm角の黒色の紙を置き、
1時間後に紙の上によじのぼったダニの数を調べ、これ
を畳に生息するダニの指数とし、殺ダニ効力を調べた。
その結果を第5表に示した。
第5表に示す結果から明らかなように、シート剤を用い
る場合にはできるだけ全面をカバーした方が殺ダニ効果
が高かったが、表面あるいは裏面のみに処理した場合で
も、かなり高い殺ダニ効果が期待できる。
る場合にはできるだけ全面をカバーした方が殺ダニ効果
が高かったが、表面あるいは裏面のみに処理した場合で
も、かなり高い殺ダニ効果が期待できる。
実施例7 TIAA及びIBTAを有機溶媒に溶解させ、TIAA0.5%、IBTA
0.5%を含有する油剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
0.5%を含有する油剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
実施例8 TIAA及びS−421をタルクと均一に混合し、TIAA0.1%、
S−421、0.5%を含有する粉剤形態のダニ類駆除剤を調
製した。
S−421、0.5%を含有する粉剤形態のダニ類駆除剤を調
製した。
実施例9 TIAA及びIBTAを有機溶媒に溶解させ、噴射ガスと共にエ
アゾール缶に充填し、原体としてTIAA1.0%、IBTA0.5%
を含有するエアゾール剤形態のダニ類駆除剤を調製し
た。
アゾール缶に充填し、原体としてTIAA1.0%、IBTA0.5%
を含有するエアゾール剤形態のダニ類駆除剤を調製し
た。
実施例10 TIAA及びS−421を有機溶媒に溶解させ、噴射ガスと共
にエアゾール缶に充填し、原体としてTIAA1.0%、S−4
21、0.5%を含有するエアゾール剤形態のダニ類駆除剤
を調製した。
にエアゾール缶に充填し、原体としてTIAA1.0%、S−4
21、0.5%を含有するエアゾール剤形態のダニ類駆除剤
を調製した。
実施例11 TIAA及びピペロニルブトキサイドを有機溶媒に溶解さ
せ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、原体として
TIAA1.0%、ピペロニルブトキサイド0.5%を含有するエ
アゾール剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
せ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、原体として
TIAA1.0%、ピペロニルブトキサイド0.5%を含有するエ
アゾール剤形態のダニ類駆除剤を調製した。
試験例6 上記実施例9〜11で調製したエアゾール剤を用い、試験
例3に準じて、TIAAと共力剤との混合エアゾール剤によ
る殺ダニ効力を試験した。噴霧塗布は畳表面のみとし、
噴霧時間はそれぞれ5秒、10秒及び20秒とした。結果を
下記第6表に示す。
例3に準じて、TIAAと共力剤との混合エアゾール剤によ
る殺ダニ効力を試験した。噴霧塗布は畳表面のみとし、
噴霧時間はそれぞれ5秒、10秒及び20秒とした。結果を
下記第6表に示す。
上記第6表に示す結果から明らかなように、共力剤をTI
AAと共に併用することによって殺ダニ効力が高まった。
特に、IBTAを併用した場合、TIAAとの相乗効果により顕
著な殺ダニ効力を示した。
AAと共に併用することによって殺ダニ効力が高まった。
特に、IBTAを併用した場合、TIAAとの相乗効果により顕
著な殺ダニ効力を示した。
尚、共力剤の配合量としては、使用するTIAAの10%以上
程度が適当である。
程度が適当である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (A01N 31/02 43:30)
Claims (3)
- 【請求項1】2,3,3−トリヨードアリルアルコールを有
効成分として含有することを特徴とする屋内塵性ダニ類
駆除剤。 - 【請求項2】有効成分として2,3,3−トリヨードアリル
アルコール及びピレスロイド系殺虫剤用共力剤を含有す
ることを特徴とする屋内塵性ダニ類駆除剤。 - 【請求項3】ピレスロイド系殺虫剤用共力剤がオクタク
ロロジプロピルエーテル及び/又はイソボルニルチオシ
アノアセテートである特許請求の範囲第2項に記載の屋
内塵性ダニ類駆除剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62281072A JPH07121844B2 (ja) | 1987-11-09 | 1987-11-09 | 屋内塵性ダニ類駆除剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62281072A JPH07121844B2 (ja) | 1987-11-09 | 1987-11-09 | 屋内塵性ダニ類駆除剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01125303A JPH01125303A (ja) | 1989-05-17 |
JPH07121844B2 true JPH07121844B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=17633927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62281072A Expired - Fee Related JPH07121844B2 (ja) | 1987-11-09 | 1987-11-09 | 屋内塵性ダニ類駆除剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07121844B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57116026A (en) * | 1981-01-13 | 1982-07-19 | Sankyo Co Ltd | Preparation of trihaloallyl derivative |
-
1987
- 1987-11-09 JP JP62281072A patent/JPH07121844B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01125303A (ja) | 1989-05-17 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |