JPH01123991A - 内熱式高温高圧装置の断熱構造体 - Google Patents

内熱式高温高圧装置の断熱構造体

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JPH01123991A
JPH01123991A JP28088887A JP28088887A JPH01123991A JP H01123991 A JPH01123991 A JP H01123991A JP 28088887 A JP28088887 A JP 28088887A JP 28088887 A JP28088887 A JP 28088887A JP H01123991 A JPH01123991 A JP H01123991A
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cloth
graphite
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses
    • B30B11/002Isostatic press chambers; Press stands therefor

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱間静水圧プレス装置(HIP装置)等の内
熱式高温高圧装置の断熱構造体の改良に関し、特に高温
高圧装置内の圧力容器内容積の有効利用、断熱性能の向
上、断熱層構造の分割化による装置組立て作業性の向上
、保守および補修容易性の向上、並びに装置の小型化を
図った断熱構造体に関する。
〔従来の技術〕
粉末材料を高圧下で焼結させ超合金や耐熱セラミックス
等の高密度高強度材料を製造する際に用いられるHIP
装置あるいは複合材料製造装置(FRM)ないし化合物
半導体製造装置等は、高温高圧下のAr、He、N2等
の圧力媒体(高温高圧ガス)と高圧下で構造を保持する
主として金属からなる圧力容器との間にあって、高温の
圧力媒体から高温下では構造を保持できない圧力容器へ
の熱伝達を遮断するための断熱構造体を備えている。
高温高圧ガスから断熱構造体を通過して圧力容器へ至る
熱伝達の経路としては、高温高圧ガスの対流による熱伝
達、輻射による熱伝達、伝導による熱伝達がある。断熱
効果の優れた断熱構造体を形成するためには、これらの
経路による熱伝達を有効に遮断する手段を適宜用いる必
要がある。
断熱構造体形成のために用いられる材料は高い断熱性を
有する必要があるのはもちろんであるが、さらに高温下
でも強度を保ち、脆化や破損せず、また化学的に反応し
難いものであることが望ましい。断熱材として使用され
る材料としては、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、モリ
ブデン超耐熱合金(Ni基合金)等の金属系断熱材、あ
るいは窒化ケイ素、炭化ケイ素等の非酸化物系セラミッ
クス系断熱材、もしくはベベリア、ジルコニア、マグネ
シア、ムライト等の酸化物系セラミックス系断熱材、ま
たは可撓性黒鉛シート(グラフオイル)、炭素系焼結体
(グラファイト)、グラファイトクロス等の炭素系断熱
材が利用できる。
これらの断熱材を単独で、あるいは複数組合せて、例え
ばHIP装置に用いられる断熱層を形成する際、倒立カ
ップ状または筒状のステンレス鋼板と炭素鋼板との間に
セラミックス繊維断熱材を収設して断熱層を形成するこ
とは、例えば米国特許第4.235.592号明細書お
よび米国特許第4,247,755号明細書に開示され
ている。
すなわち第2図において、炉床10上の加工物12を発
熱体14により加熱すると共に炉床10を上下動させる
ことにより加圧して加工する際、装置内では1500℃
〜2O00℃の高温が発生する。この熱はステンレス鋼
16、炭素鋼18、セラミックス繊維断熱材2Oよりな
る金属系−セラミックス系断熱材を複数組合せて形成し
た断熱層により断熱される。しかし、このような金属鋼
板−セラミックス繊維の断熱層のみでは断熱効果が不十
分であるため、このような断熱層の内側に複数枚の可撓
性黒鉛シートと倒立カップ状のグラファイトキャップと
からなる炭素系内側断熱層を持つ断熱構造体を有するH
IP装置が特公昭62−29706号公報明細書に開示
されている。
この種のグラファイト焼結体と複数枚の可撓性黒鉛シー
トとからなる炭素系内側断熱層と金属系−セラミックス
系外側断熱層との2層を備える断熱構造体は、多層構造
の可撓性黒鉛シート(特に商品名グラフオイル)の有す
る厚さ方向の優れた断熱作用(1093℃における熱伝
導率0.00827 cal / cm、sec”c、
ただし低温では0.012 cal / cm、sec
”cに特性が低下する)によって炉室内温度が2O00
℃を越えた場合でも内側断熱層外面温度を1000℃以
下に保つことが可能であり、特に高温を必要とする材料
の熱間静水圧プレス処理に適している。
しかしながら、この種の可撓性黒鉛シートよりなる多層
構造を部分構造として有する断熱構造体においては、 (1)構造が多層で複雑であるため装置の組立てが困難
である (2)外側断熱層は倒立カップ状または筒状の金属鋼板
で形成されているため、断熱層全体が厚くなり、高価な
高圧容器の内容積を有効に利用することができない (3)外側断熱層の断熱効果が十分でないために、内側
断熱層にグラフオイル等の厚みのある可撓性黒鉛シート
を多重層で、または波形の形状を形成して使用し、内側
断熱層で相当程度の温度低下を実現しておく必要がある (4)可撓性黒鉛シートを特に多重層で、または波形の
形状を形成して使用する際には、断熱構造体の機械的構
造が不安定となり易く、そのため新たに別の自立する構
造を併設することを考慮する必要も生じる 等の実用上の問題点がなお存在し、これらの解決が望ま
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、複雑な多層構造を有する断熱構造体の炭素系
内側断熱層と金属系−セラミックス系外側断熱層とを必
要に応じて容易に分割できる単位として取扱うことを可
能にすることにより、断熱特性の向上を図りつつ断熱構
造体の組立てを容易かつ確実にすると共に修理交換に際
しても作業の容易性を図ることを目的とする。
さらに本発明は、内側断熱層に多重層または波形の形状
の可撓性黒鉛シートを使用せず薄層化し、内側断熱層の
断熱効果の低下を外側断熱層の改良によって補い十分な
断熱効果を保持しつつ、内側断熱層と外側断熱層とから
なる断熱構造体全体の厚さを薄くして、高価な圧力容器
の内容積の有効利用を図ることを目的とする。
すなわち本発明は、容器重量の増加、費用、取扱い安全
性の面から問題を招く容器内径の増大を避け、容器内径
をできるだけ小さくかつ処理室をできるだけ大きくする
ことのできる断熱構造体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、内熱式高温高圧装置の高圧容器内に収
設した加熱装置と前記高圧容器との間に配設した倒立カ
ップ状の断熱構造体が内側断熱層と外側断熱層とからな
る1個または複数個の断熱構造体単位で構成され、断熱
構造体単位の内側断熱層はグラファイトクロスをグラフ
ァイトセメントで接着したグラファイト焼結体とその外
側の可撓性黒鉛シートとから形成され、外側断熱層は炭
素系もしくはセラミックス系クロスおよび/またはセラ
ミックス系フェルトと金属箔とを交互に複数枚重合せて
形成され、前記炭素系もしくはセラミックス系クロスお
よび/またはセラミックス系フェルトの種類と層の数と
を断熱構造体内に形成される温度勾配に従って変化させ
ることを特徴とする内熱式高温高圧装置の断熱構造体が
提供される。
さらに本発明によれば、組立てが簡便で作業性が向上し
た断熱構造体、すなわち内熱式高温高圧装置の高圧容器
内に収設した加熱装置と前記高圧容器との間に配設した
倒立カップ状の断熱構造体が内側断熱層と外側断熱層と
からなる1個または複数個の断熱構造体単位で構成され
、断熱構造体単位の内側断熱層はグラファイトク0スを
グラファイトセメントで接着したグラファイト焼結体と
その外側の可撓性黒鉛シートとから形成され、外側断熱
層は炭素系もしくはセラミックス系クロスおよび/また
はセラミックス系フェルトと金属箔とを交互に複数枚重
合せて形成され、前記炭素系もしくはセラミックス系ク
ロスおよび/またはセラミックス系フェルトの種類と層
の数とを断熱構造体内に形成される温度勾配に従って変
化させ、さらに前記倒立カップ状の断熱構造体を固定す
る下部固定部を設け、下部固定部には前記最内層グラフ
ァイト焼結体と嵌合する溝部を備えたグラファイト製フ
ランジを設けると共に断熱層の最外層に位置する金属箔
の外側に断熱構造体全体を覆う金属性フードを設け、前
記グラファイト製フランジの下部には同径リング状の金
属箔と多孔質性セラミックスと金属性フランジとを順次
設け、前記グラファイト焼結体とグラファイト製フラン
ジと金属性フードとの間に断熱構造体全体を収納し、前
記金属性フランジの外側部と前記金属性フードの内側部
とを嵌合せしめることによって一体嵌着された断熱構造
体を形成することを特徴とする内熱式高温高圧装置の断
熱構造体が提供される。
ここでクロスとは繊維材料を比較的高密度で使用して形
成した布を総称し、フェルトとは繊維材料を比較的低密
度で使用して形成した布を総称する。同一容積の場合、
クロスの方がフェルトより重い。すなわちクロスはフェ
ルトより気孔率が低い。また同一の材料、例えばセラミ
ックス系材料から、繊維密度を変化させることによりク
ロスまたはフェルトのいずれをも作成することができる
。気孔率に関しては、通常、クロスは60〜90%程度
であり、フェルトは80〜97%程度である。例えば、
典型的なジルコニアクロスは、厚さ0.76++n、み
かけ密度1.0g/c+a、気孔率83%、繊維糸の直
径4〜6μ、繊維糸の主成分Zro2+HfO7+Y2
O3であり、また典型的なジルコニアフェルトは、厚さ
1.271m、みかけ密度0.24g /c+J、気孔
率96%であり、繊維糸に関してはクロスとほぼ同様テ
アル。一般にクロスは機械的強度および耐熱性は高いが
断熱効果は比較的低く、フェルトは機械的強度および耐
熱性は低いが断熱効果は比較的高い。
外側断熱層のクロスに炭素系断熱材であるグラファイト
クロスを用いれば、高い機械的強度および耐熱性を断熱
構造体に付与することができ好適である。
外側断熱層のクロスをZrO2+Y2o1、ZrO2+
HfO2+Y2O. 、ZrO2+Y2O3+Sio2
、A12o3+5io2並びにAl2Oり十B2O3 
+S i 02よりなる群から選択されるセラミックス
系材料から構成すれば、高い機械的強度および耐熱性を
断熱構造体に付与することができると共に高温下でも化
学的に安定な断熱構造体を形成でき好ましい。
外側断熱層のクロスは、特にグラファイトクロスとzr
O2+Y2O3からなるクロスとZrO2+HfO□+
Y2O3からなるクロスとA12O3 +5i02から
なるクロスを2種類以上適宜組合せて用いるとさらに好
適である。
また可撓性グラファイトをも使用できる。複数の種類の
クロスを組合せて用いる場合には、断熱構造体内に形成
される温度勾配を考慮して、高温の内層側には断熱性は
比較的低いものの耐熱性は比較的高いグラファイトクロ
ス、可撓性グラファイト、ZrO2+HfO2+Y2O
゜からなるクロスを、低温の外層側には耐熱性はそれ程
要求されないため、特に断熱性を考慮し。て気孔率の高
いZrO2+Y2O.+S to2からなるクロス、A
 I2O3 +B2O3 +S i02からなるクロス
、Al109 +S i02からなるクロスを用いた場
合に最も良好な断熱構造体が得られる。
外側断熱層のフェルトをZrO2+Y2O.、ZrO2
+HfO2+Y2O9、Zro2十Y2O9 +5i0
2 、Al103 +5i02並びにAl103 +B
2O3 +Si○2よりなる群から選択されるセラミッ
クス系材料から構成すれば、高い断熱効果が得られると
共に高温下でも化学的に安定な断熱構造体を形成でき好
適である。
外側断熱層のフェルトは、特にZrO2十Y2O9から
なるフェルトとZrO2+HfO2+Y2O.からなる
フェルトとS i 02系フエルトとを2種類以上適宜
組合せて用いるとさらに好適である。複数の種類のフェ
ルトを組合せて用いる場合には、断熱構造体内に形成さ
れる温度勾配を考慮して、高温の内層側には断熱性は比
較的低いものの耐熱性は比較的高いZro2+Y2O.
からなる7 X 7L/ト、ZrO2+HfO2+Y2
O.からなるフェルト、ZrO2+Y2O゜+SiO2
からなるフェルトを、低温の外層側には耐熱性はそれ程
要求されないため、特に断熱性を考慮してA12Og 
+S i02からなるフェルト、A12O9 +B2O
9 +5i02からなるフェルト、S i 02系フエ
ルトを用いた場合に最も良好な断熱構造体が得られる。
クロス層および/またはフェルト層の数は3〜30の範
囲内であれば十分な断熱効果を発揮するが、好ましくは
4〜2oの範囲内である。
クロス層1層の厚さは好ましくは0.1m〜3.0+n
であり、さらに好ましくは0.1mm〜1.7mmであ
る。フェルト層1層の厚さは好ましくは0.3mm 〜
5 m T: アリ、さらに好ましくは0.3+am 
〜3.0璽璽である。
外側断熱層のフェルト層をクロス層より外側に配置すれ
ば、内層側は機械的強度および耐熱性の高いクロス層で
形成され、外層側は断熱効果の高いフェルト層で形成さ
れるあらゆる良好な特性を備えた断熱構造体を提供する
ことができる。
断熱構造体を複数の断熱構造体単位で構成するに際して
は、外側の断熱構造体単位を内側の断熱構造体単位より
少数のクロス層から形成し、かつ多数のフェルト層から
形成することにより、機械的強度および耐熱性は高いが
断熱効果は低いクロス層をより多く高温の内層側の断熱
構造体単位に配置し、機械的強度および耐熱性は低いが
断熱効果は高いフェルト層をより多く低温の外層側の断
熱構造体単位に配置する断熱構造体内の温度勾配と材料
の耐熱性特性および断熱性特性とが適合した極めて高性
能の断熱構造体を提供することができる。
内熱式高温高圧装置の形状、構造によって高m高圧ガス
から断熱構造体を通過して圧力容器へ至る種々の熱伝達
の経路が形成され、例えば装置天蓋部では高温高圧ガス
の輻射による熱伝達が大きく、装置側面部では対流によ
る熱伝達が大きく、このような−船釣因子と装置ごとの
形状、構造に起因する因子が相関して、それぞれの装置
により独特の温度勾配が形成される。
本発明の断熱構造体をある特定の装置に適用する場合は
、このような温度勾配に応じてクロス層およびフェルト
層の種類と数とを変化させれば、その装置に最適な断熱
構造体を形成することが可能となる。
さらに、装置内の位置によりクロス層および/またはフ
ェルト層の種類と数とを変え、倒立カップ状の断熱構造
体単位の天蓋部のクロス層および/またはフェルト層の
数を側面部のクロス層および/またはフェルト層の数よ
り多くすれば、輻射による熱伝達の大きい天蓋部の断熱
性能が増強して好適な断熱構造体が得られる。
複数の断熱構造体単位からなる断熱構造体の天蓋部のク
ロス層および/またはフェルト層の数を側面部のクロス
層および/またはフェルト層の数より多くしてもよく、
例えば、2個の断熱構造体単位からなる断熱構造体の場
合、内径寸法にもよるが通常は、内側の断熱構造体単位
が側面部に6層天蓋部に8層を備え、かつ外側の断熱構
造体単位が側面部に5層天蓋部に8層を備えるようにす
ると極めて好適な断熱構造体が得られる。
金属箔を、Pt、Mo並びにNiよりなる群から選択さ
れる非鉄系金属材料から、または316ステンレス、3
04ステンレス並びに13Cr系ステンレスよりなる群
から選択されるステンレス系金属材料から、またはCr
−M。
鋼、C−Mn鋼並びに炭素鋼よりなる群から選択される
低合金/炭素鋼系合金材料から構成すれば、高い耐熱性
および断熱性が実現され、高温下でも脆化、破損せず、
また隣接する炭素系またはセラミックス系または金属系
断熱材と高温下でも化学的に反応することなく好適であ
り、さらにこれらのうち、高温下でも高い強度、断熱性
、化学的安定性を備えたPt、 Mo、ステンレスは特
に好適である。
これらの金属材料を薄いフィルム状の金属箔とし、本発
明の断熱構造体の構成に用いる際、その1枚の厚さは好
ましくは0.05w〜0.1重量であり、さらに好まし
くは0.lN1A〜0.2mmである。
金属箔の種類および厚さは、その金属箔が使用される位
置に形成される温度勾配の状態、用いられる金属材料の
強度等の性質、隣接する他の断熱材の種類、量等の因子
を考慮して、本発明の断熱構造体を使用する個々の装置
に独特のものとして定める必要がある。さらに、これら
の金属材料の薄いフィルムは、高温高圧ガスに対して不
透過性であるため、単にクロス層および/またはフェル
ト層の眉間を画成するのみでな(、高温高圧ガスの熱対
流の防止、熱流通過の防止に大きく寄与する。
本発明の断熱構造体の最内層グラファイト焼結体は、通
常、倒立カップ状の形状を有し、断熱構造体を形成する
際は構造支持体としても機能する。断熱構造体単位の組
立てに際しては、例えば、グラファイト焼結体を支持体
とし、その外層に順次グラファイトクロス、可撓性黒鉛
シート、炭素系クロス、金属箔、セラミックス系クロス
、金属箔、セラミックス系フェルト、金属箔の順に配設
するが、これらの内、グラファイトクロスはグラファイ
トセメントで支持体に固定され、他は何らかの接着手段
を取らない限り容易に離脱する。簡便には、最外層の金
属箔をまたは少なくとも1層の金属箔ごとに耐熱テープ
で固定すれば、断熱構造体全体を支持体に固定すること
ができる。
外側断熱層を形成するクロス層および/またはフェルト
層と金属箔とは交互に複数層配置するが、これらを少な
くとも1層の金属箔ごとに、Mo線等の耐熱性金属製細
線で金属箔側面部を円周上に数か所巻回して固定すると
固定が確実となり好適である。この際それぞれの金属箔
側面部の金属製細線固定部は、被固定物が金属箔、クロ
ス、フェルトのように柔軟な構造を有するものであるた
め凹部を形成し、金属製細線が配置されていない凸部と
区別される。クロスと金属箔とを、フェルトと金属箔と
を交互に複数層配置するに際して、金属箔側面部を固定
する耐熱金属製細線の巻回ピッチを互いに重ならないよ
う設定すれば、細線で固定した結実現出する凸部が互い
に重なり合わず、その結果非常に薄い断熱構造体を形成
することができる。また、このように細線で固定した結
実現出する凹凸が互いに噛合うように組立てると固定が
より確実となり、断熱層内における高温高圧ガスの対流
による熱伝達が抑えられ断熱性能が向上するため極めて
好適である。
本発明の内側断熱層は、外側断熱層が極めて優れた性能
を持つため、従来の多数層構造で複雑な構成を有する内
側断熱層と比較すると薄くかつ簡単な構成を有するのみ
である。すなわち、外側断熱層の極めて高い断熱効果の
ため、本発明の内側断熱層は従来のように強度が弱(、
厚みがあり、熱対流に対して不十分である可撓性黒鉛シ
ート(グラフオイル)の多層使用は不要で、通常はその
1層のみの使用で、特にその外側に配置した金属箔を含
む断熱構造体によりその強度に関しては、十分である。
内側断熱層内で、この可撓性黒鉛シートはグラファイト
セメントでグラファイト焼結体に接着されたグラファイ
トクロスに隣接する。グラファイトセメントはグラファ
イト系接着剤であり、グラファイト系材料の接着に適し
、高温下でも接着力を失わない特性を有する。グラファ
イトクロスは、グラファイトを繊維状にしサテン織りし
たもので、厚さは0.61顛であり、繊維密度は1.8
8■/イである。このクロスは熱伝導率が室温時厚さ方
向で0.21 kcal / m 、h、 ”Cである
が気孔率が大きくとれるため1900℃以上での断熱性
は可撓性グラファイトより良好である。なお熱伝導率は
グラファイトに限らずあらゆる材料において使用時の温
度により、また気孔率により変化する。そのため1つの
材料はあらゆる温度で万能ではなく、本発明が開示した
温度勾配に従う変化の態様により組合せを変えて始めて
高性能の断熱構造体を得ることができる。
〔作用〕
本発明の断熱構造体の構成要素は次の作用を介して断熱
効果および構造体形成に寄与する。
すなわち、最内層グラファイト焼結体は断熱構造体の構
造を支持し、可撓性黒鉛シートは1900℃以上の熱反
射に有効であり、グラファイトクロスは1900℃以上
の断熱効果に優れ、ジルコニア等のセラミックス系クロ
スは22O0℃以下の断熱に好適であり、ジルコニア等
のセラミックス系フェルトは1900℃以下の断熱に効
果があり、Mo等の金属箔は熱封流、熱流通過を防止し
、かつクロスとシートとフェルトとを有効に保持し、ま
た12O0℃以下の低温ではアルミナシリカ系セラミッ
クス材料が有効特性を発揮する。すなわち本発明の断熱
構造体は十ニー重状に空間を多く設けることにより極め
て優れた断熱特性を与える。
〔実施例〕
以下添付図面によって本発明の具体的構成例について説
明するが、本発明はこの例にのみ限定されるものではな
い。
第1図は本発明によって構成された断熱構造体部を備え
た内熱式高温高圧装置の断面図の断熱構造体部分である
。この断熱構造体部は2つの断熱構造体単位からなり、
それぞれの断熱構造体単位は内層側から、グラファイト
製カップ状インナーフード22および24、グラファイ
トクロス26および28、並びに可撓性黒鉛シート(グ
ラフオイル)30および32により内側断熱層を形成し
、ジルコニア系クロス34、ジルコニア系フェルト36
および38、並びにモリブデン金属箔40および42、
さらに必要に応じて炭素鋼金属箔44により外側断熱層
を形成する。ジルコニア系クロス34として用いたZr
O2+Y2O3、ZrO2+HfO2+Y2Og 、Z
rO2+Y2O3+S i02を主成分とするクロスは
1、断熱性は高くないが耐熱性に極めて優れるため断熱
構造体単位外側断熱層の高温の内側部に用いる。対流に
よる熱伝達は大きいが比較的低温の側面部では、ジルコ
ニア系フェルト36および3B (ZrO2 +Y2O
.またはZrO□+HfO2+Y2O3またはZrO2
+Y2O.+SiO2から形成した)を少なくし装置の
小型化を図ると共に、高温高圧ガスの輻射による熱伝達
が大きく高い断熱効果が要求される天蓋部では、断熱効
果の大きいジルコニア系フェルト36および38を多層
配置する。
断熱構造体を組立てる際は、外側断熱層の各金属箔表面
を耐熱テープで固定するか、または各金属箔ごとにモリ
ブデン製細線で巻回ピンチが互いに重ならないよう設定
して巻回固定する。
断熱構造体は、同じく第1図に示す下部固定部によりア
ウターフード46と一体嵌着する。
下部固定部はカップ状インナーフード22および24と
嵌合する溝部を備えたグラファイト製サポートフランジ
48と金属箔ホイルリング50と多孔質セラミックス製
インシュレーションリング52と金属性フランジ54と
からなり、固定手段(ドライブスタッド)56によりア
ウターフード46と一体嵌着する。
〔発明の効果〕
以上のように構成された断熱構造体は、従来のものと比
較すると格段に薄く、内径152.4 xmの倒立カッ
プ状の断熱構造体の外径は196.5mmで、その厚さ
は僅か22.05 **であり、従来の構造のものの厚
さの約1/3に薄くすることができた。また、この断熱
構造体を備えたHIP装置で熱間静水圧プレス処理を行
った際、装置内部温度は22O0℃に達したが、その外
面温度は150℃以下まで低下していた。すなわち、本
発明の断熱構造体を備えたI(IP装置は、従来の高性
能HIP装置と同等もしくはそれ以上の高温で運転可能
であり、従来の装置と比較して極めて薄い断熱層、とな
っているため高圧容器の内部容積の有効利用を図ること
ができ、あるいは同じ内部容積であれば装置を数段小型
化可能で、かつ従来の装置同様安全温度まで装置外面温
度を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による断熱構造体部の断面図、第2図は
従来の金属系−セラミックス系断熱材を複数組合せて形
成した断熱層を有するHIP装置の断面図の一部である
。 10、、、炉床      12.、、加工物14、、
、発熱体     16.、、ステンレス鋼1B、、、
炭素鋼 2O、、、セラミックス繊維断熱材 22.24.、、インナーフード 26、28. 、 、グラファイトクロス30.32.
、、可撓性黒鉛シート 34、、、ジルコニア系クロス 36、38. 、 、ジルコニア系フェルト40.42
.、、モリブデン金属箔 44、、、炭素鋼金属箔  46.、、アウターフード
48、、、号ボートフランジ 50、、、金属箔ホイルリング 52、、、インシュレージロンリング 54、、、金属性フランジ 56、、、  ドライブスタッド IFIG、2 14Zt)’)14 手続補正書く聯) 昭和62年12月7日

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)内熱式高温高圧装置の高圧容器内に収設した加熱
    装置と前記高圧容器との間に配設した倒立カップ状の断
    熱構造体が内側断熱層と外側断熱層とからなる1個また
    は複数個の断熱構造体単位で構成され、断熱構造体単位
    の内側断熱層はグラファイトクロスをグラファイトセメ
    ントで接着したグラファイト焼結体とその外側の可撓性
    黒鉛シートとから形成され、外側断熱層は炭素系もしく
    はセラミックス系クロスおよび/またはセラミックス系
    フェルトと金属箔とを交互に複数枚重合せて形成され、
    前記炭素系もしくはセラミックス系クロスおよび/また
    はセラミックス系フェルトの種類と層の数とを断熱構造
    体内に形成される温度勾配に従って変化させることを特
    徴とする内熱式高温高圧装置の断熱構造体。
  2. (2)内熱式高温高圧装置の高圧容器内に収設した加熱
    装置と前記高圧容器との間に配設した倒立カップ状の断
    熱構造体が内側断熱層と外側断熱層とからなる1個また
    は複数個の断熱構造体単位で構成され、断熱構造体単位
    の内側断熱層はグラファイトクロスをグラファイトセメ
    ントで接着したグラファイト焼結体とその外側の可撓性
    黒鉛シートとから形成され、外側断熱層は炭素系もしく
    はセラミックス系クロスおよび/またはセラミックス系
    フェルトと金属箔とを交互に複数枚重合せて形成され、
    前記炭素系もしくはセラミックス系クロスおよび/また
    はセラミックス系フェルトの種類と層の数とを断熱構造
    体内に形成される温度勾配に従って変化させ、さらに前
    記倒立カップ状の断熱構造体を固定する下部固定部を設
    け、下部固定部には前記最内層グラファイト焼結体と嵌
    合する溝部を備えたグラファイト製フランジを設けると
    共に断熱層の最外層に位置する金属箔の外側に断熱構造
    体全体を覆う金属性フードを設け、前記グラファイト製
    フランジの下部には同径リング状の金属箔と多孔質性セ
    ラミックスと金属性フランジとを順次設け、前記グラフ
    ァイト焼結体とグラファイト製フランジと金属性フード
    との間に断熱構造体全体を収納し、前記金属性フランジ
    の外側部と前記金属性フードの内側部とを嵌合せしめる
    ことによって一体嵌着された断熱構造体を形成すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の内熱式高温高
    圧装置の断熱構造体。
  3. (3)外側断熱層のクロスがグラファイトクロスである
    特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに記載
    の断熱構造体。
  4. (4)外側断熱層のクロスをZrO_2+Y_2O_3
    、ZrO_2+HfO_2+Y_2O_3、ZrO_2
    +Y_2O_3+SiO_2、Al_2O_3+SiO
    _2並びにAl_2O_3+B_2O_3+SiO_2
    よりなる群から選択されるセラミックス系材料から構成
    する特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに
    記載の断熱構造体。
  5. (5)外側断熱層のフェルトをZrO_2+Y_2O_
    3、ZrO_2+HfO_2+Y_2O_3、ZrO_
    2+Y_2O_3+SiO_2、Al_2O_3+Si
    O_2並びにAl_2O_3+B_2O_3+SiO_
    2よりなる群から選択されるセラミックス系材料から構
    成する特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれか
    に記載の断熱構造体。
  6. (6)外側断熱層のフェルト層をクロス層より外側に配
    置する特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれか
    に記載の断熱構造体。
  7. (7)断熱構造体を複数の断熱構造体単位で構成し、外
    側の断熱構造体単位を内側の断熱構造体単位より少数の
    クロス層から形成し、かつ多数のフェルト層から形成す
    る特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに記
    載の断熱構造体。
  8. (8)倒立カップ状の断熱構造体単位の天蓋部のクロス
    層および/またはフェルト層の数が側面部のクロス層お
    よび/またはフェルト層の数より多い特許請求の範囲第
    1項もしくは第2項のいずれかに記載の断熱構造体。
  9. (9)金属箔を、Pt、Mo並びにNiよりなる群から
    選択される非鉄系金属材料から、または316ステンレ
    ス、304ステンレス並びに13Cr系ステンレスより
    なる群から選択されるステンレス系金属材料から、また
    はCr−Mo鋼、C−Mn鋼並びに炭素鋼よりなる群か
    ら選択される低合金/炭素鋼系合金材料から構成する特
    許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに記載の
    断熱構造体。
  10. (10)金属箔を少なくとも1層毎に耐熱テープで固定
    する特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに
    記載の断熱構造体。
  11. (11)金属箔を少なくとも1層毎に耐熱金属製細線で
    側面部を円周状に巻回して固定し、それぞれの層の耐熱
    金属製細線の巻回ピッチを互いに重ならないよう設定す
    る特許請求の範囲第1項もしくは第2項のいずれかに記
    載の断熱構造体。
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