JPH0230715Y2 - - Google Patents

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JPH0230715Y2
JPH0230715Y2 JP6696084U JP6696084U JPH0230715Y2 JP H0230715 Y2 JPH0230715 Y2 JP H0230715Y2 JP 6696084 U JP6696084 U JP 6696084U JP 6696084 U JP6696084 U JP 6696084U JP H0230715 Y2 JPH0230715 Y2 JP H0230715Y2
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insulating structure
sheet
temperature furnace
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses
    • B30B11/002Isostatic press chambers; Press stands therefor

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  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は高温焼結炉や焼結時に圧力を加え高密
度の製品を製造するためのホツトプレスや熱間静
水圧加圧装置(以下、HIP装置と略記する)など
の如き高温炉の断熱構造体に関するものである。 (従来の技術) 従来、窒化ケイ素や炭化ケイ素などの非酸化物
セラミツクスが耐熱構造部材用の材料として注目
を浴びているが、これらセラミツクスの焼結には
1700〜2千数百℃の高温が必要であるため、この
ような高温用の焼結炉や焼結時に圧力を加え高密
度の製品を製造するためのホツトプレスやHIP装
置の需要が急増している。 ところで、旧来、大気圧下もしくは真空下にて
上記の如き高温を発生し得る炉の断熱には、とく
に輻射による熱の散逸を抑制するため放射率の低
いタングステン等の板を隙間を設けて多層とした
構造が使用されていた。 しかし、タングステン等の高融点金属は非常に
高価である上、高温下で粒成長を起し、脆化する
ため寿命が短かく、その使用は研究用の小形設備
に限定されており、生産用の設備では断熱性を犠
牲にしても比較的安価な黒鉛レンガが用いられて
来た。 そして、近年になつて炭素繊維や可撓性の黒鉛
シートが開発されるに及び、これらを組み合わせ
た断熱構造が使用されつつある。 しかして、かかる断熱構造の例としては、可撓
性黒鉛シートを炭素繊維からなるフエルトと多層
に重ね合わせたもの(実公昭58−29129号公報)
や波トタン板状に加工したシートと平坦なシート
を多層に重ね接着成形したもの(UCC社グラフ
オイルのMultiwrap Heat Shield)などが一般
に知られている。一方、HIP装置用の断熱構造と
しては、単に平坦な可撓性黒鉛シートを巻き上げ
たもの(特開昭56−6736号)、シートと炭素繊維
メツシユとを交互に巻き上げたもの(特開昭57−
101601号)及び窓穴を穿設したシートと窓穴のな
いシートとを交互に巻き上げたもの(特開昭58−
199803号)などが公知となつている。 ところで、前記のような高温下で使用する断熱
構造にあつては、先ず第1に輻射の抑制が必要で
あり、放射率の小さな材料でできるだけ多層に重
ねることが好ましい。可撓性黒鉛シートの放射率
は1500℃以上でも0.6前後であり、通常の黒鉛が
0.9以上であることを考えると、輻射の抑制に好
ましい特性を有している。しかも0.1mmと非常に
厚さの薄いものまで入手が可能であり、多層に重
ねた際の全体の薄肉化が容易であるので可撓性黒
鉛シートを多層に重ねた構造は輻射の抑制に頗る
好適なものと云える。 次に高温下使用の断熱構造は第2に雰囲気ガス
の自然対流による熱の放散を抑える必要がある。
とくに高密度のガス雰囲気となるHIP装置でこの
必要性は大きい。通常、対流抑止のためには前記
の炭素繊維フエルトをシート間に充填することに
よりある程度の目的が達成できるが、特開昭57−
101601号や特開昭58−199803号のように意図的に
シートを狭い隙間を設けて重ねるのが効果的であ
る。 第3に上記の輻射や自然対流を抑止するように
多層に重ねた場合、シートそのものの熱伝導及び
シート間の充填物の熱伝導を抑える必要がある。
このためには熱伝導率の小さい材料を用い、かつ
熱伝導熱通過面積を小さくしなければならない。 可撓性黒鉛シートの熱通過方向、即ち厚さ方向
の熱伝導率は0.00827cal/cmsec℃とかなり小さ
な値であり、断熱材として有効な性質を有してい
る。 以上のような高温下で使用する断熱構造の各要
件に鑑みれば、本出願人の出願に係る前記特開昭
58−199803号提案のものは他の公知の断熱構造に
比較してすぐれた断熱構造の1つと云えるが、し
かし、この構造のものにおいても下記の如き欠点
があることが分つた。即ち、先ず第1に良好な断
熱性能を得るためには窓穴部の面積をできるだけ
大きくするのが効果的であるが、窓穴部の面積を
シート全面の80%以上、即ち、伝導熱通過面積を
20%以下とした場合には窓穴を穿設したシートが
破損し易く、実用上、不向きであると共にシート
を巻き上げる際に極めて慎重な取扱いを要し、作
業能率が低下する。 第2に可撓性黒鉛シートは必らずしも安価では
ないにも拘らず、窓穴を設けたシートを作成する
ために多量の素材を使用せざるを得ず歩留りが悪
いことである。 (考案が解決しようとする問題点) 本考案は上述の如き実状に対処し、可撓性黒鉛
シートの特性を活用し、良好な断熱性能を確保し
つつ作業能率ならびに歩留りの向上を図ることを
目途とし、表面に突起を有する可撓性黒鉛シート
を用いることにより、前記窓穴シートをスペーサ
として使用する従来技術では実用上不可能である
ような狭い伝熱面積をもつ断熱性能良好な断熱構
造を得んとするものである。 (問題点を解決するための手段) 即ち、本考案の特徴とするところは、前記特開
昭58−199803号公報に記載する如き高温炉内に配
置される断熱層構造を表面に突起を有する可撓性
黒鉛シートを多層に重ねるか、又は突起を有する
可撓性黒鉛シートと通常の平坦な可撓性黒鉛シー
トもしくは帯状の同シートを組み合わせて多層に
重ねることによりシート間に隙間を形成すると共
に、シート間の接触を突起部のみに限定する構造
となした点にある。 そして、ここで用いられる可撓性黒鉛シートの
組合せ構造は具体的には1つは円筒状に形成する
ことによつて高温炉内に配置される。 この場合、上記シートを多層に配層せしめて形
成した円筒は半径方向に複数に分割されていても
よく、又、軸方向に複数に分割されていてもよ
く、更にその内側に黒鉛又は炭素−炭素繊維複合
体からなる円筒を芯材として配置し、真円度を確
保せしめるようにすることも好適である。 又、本考案の可撓性黒鉛シートの組合せ構造は
別の形状として黒鉛シートを多層配層せしめて形
成した円筒部の上部に前記シートを多層に重ね合
わせた重合天蓋を配し倒立キヤツプ形状として高
温炉内に配置される。 この場合には更に内側に倒立キヤツプ状の黒鉛
キヤツプを配することも可能である。 更に、上記重合天蓋の代りに前記シートを多層
配層せしめて形成した円筒部上端部に短キヤツプ
状の黒鉛キヤツプを配した構造とすることも本考
案の断熱構造の意図するところであり、又、シー
トを多層配層せしめて形成した円筒部の上部にシ
ートを多層に重ね合わせた重合天蓋と黒鉛キヤツ
プとを交互に積層せしめた構造も本考案の含むと
ころである。 なお、上記の何れの場合においても、シートを
多層配層せしめて形成した円筒部間に黒鉛円筒を
配置せしめてもよく、又、それら円筒部の最外面
をカーボン繊維の束で縛ることにより固定せしめ
ることも有効な1手段である。 しかして、上記の如き各構造に用い、本考案の
重要な要素をなす表面突起を有する可撓性黒鉛シ
ートは片面の外、両面に突起を有する場合も含
み、その突起のない部分のシート厚さは断熱層薄
肉化及び取扱い性を勘案し、0.1〜1.0mmとするこ
とが好適である。そして、断熱性能の観点から突
起の寸法および個数が使用温度、圧力条件によつ
て適宜選択される。通常、突起の先端の断面積×
個数によつて伝導熱通過面積をシート片面の面積
の3〜30%とすることにより非常に効果が得られ
る。 更に、突起の高さについては通常の円筒形状で
使用する場合を例にとれば、組み立てを安定に行
なうという観点から突起のない部分のシート厚さ
と同様に0.1〜1.0mmとするのが好適である。 なお、突起の形状等は断面半円弧状、台形状な
ど、任意の形状が可能であるが、面全体にわたつ
て必らずしも一様である必要はなく、種々の形状
の突起を混在させてもよく、特に端部にシール効
果をもたせたい場合には端部のみ帯状の突起とす
ることも可能である。 上述の如き突起は一般的には通常の金属シート
では形成が困難であるが、可撓性黒鉛シートの場
合には膨張黒鉛粉末を圧縮、圧延してシートに加
工しているため容易に形成が可能である。 叙上のような可撓性黒鉛シートは、その性質
上、面方向の熱膨張係数が小さいため、熱応力に
よる変形を生じ難く、又、摩擦係数が小さいので
突起の接点部分ですべりを生じ、シート同志が拘
束し合うことがないため変形を生じ難い。このた
め長期間にわたつて安定使用できる構造安定面で
の利点が存する。 (実施例) 以下、添付図面を参照し、本考案の実施例を説
明する。 第1図、第2図及び第3図は本考案の要部をな
す表面に突起を有する可撓性黒鉛シートの多層配
層になる平板状断熱構造体1の各例を示し、第1
図においては片面に突起3を有する複数のシート
2,2−1,2−2,……,2−n(但しn=配
層数−1)の各突起面を順次重ねることにより隙
間4を形成しており、この場合、隣り合うシート
間の接触は突起3の部分のみとなつている。 一方、第2図も同様な平板状断熱構造体である
が、両面に突起7を有する複数のシート6,6′
……と通常の平坦なシート5,5′,5″…を交互
に重ね合わせることによつて隙間8を形成してお
り、隣り合うシート間の接触は第1図同様、突起
部のみに限定されている。 しかして、これら第1図、第2図に例示したよ
うな断熱構造では、放射率の小さい材料である可
撓性黒鉛シートを多層に重合したため輻射の抑制
効果が大きく、又、突起3,7の高さを適宜選定
することによりシート間の隙間を広範囲で、かつ
安定的に狭くすることが可能であるため、自然対
流による熱の放散が抑えられ、しかも熱伝導につ
いても可撓性黒鉛シート自体の厚さ方向の熱伝導
率がかなり小さな上に、熱伝導熱通過面積が突起
3,7の断面積のみに限られるため良好な抑止効
果が得られる。 従つて、上記の如き構造の断熱構造体は高温炉
用の断熱層としての必要条件をあらゆる点で充足
している。 第3図は前記突起を有するシート2と突起を有
しない帯状のシート2′とを組み合わせて構成し、
端部に自然対流に対するシール性を具備させた、
特に鉛直配置に好適な本考案の他の実施例であ
り、この場合、従前の突起を有しないシートと帯
状シートとで同様の構成とした場合にはシートの
摩擦係数が小さいところから帯状シートは次第に
落下しようとするが、突起3の存在により落下防
止が図られるため端部のシール性が安定的に確保
されさらに帯状シートの厚み及びシートの突起が
1mm以下の場合には有効な熱絶縁性を示す。又、
この場合の伝導熱通過面積は「帯状シートの面積
+突起先端部の面積」となり、これを例えば3〜
30%とすれば伝導による熱損失も小さくなる。 第4図ないし第6図は上記の如き構成のシート
における突起形状の各例であり、突起形状は別段
限定されるものではなく、任意の形状が可能であ
るが、図示例では第4図、第5図においては断面
台形状、半円弧状の平面円形の突起を、又、第6
図では帯状の突起を示している。 そして、これらの突起において、その好ましい
高さが0.1〜1.0mmであること、又、突起の形状は
シート全面にわたつて一様である必要はないこ
と、特に帯状の突起は第7図に図示するように端
部に用いて第3図の帯状シートにかわるシール効
果を出す上に好適であることは前述した通りであ
る。 第8図〜第21図は上記の如き断熱構造体をそ
の黒鉛シートの可撓性を活用して高温炉、例えば
HIP装置の断熱層に適用した場合の各構成例を示
しており、種々の設計が加えられている。 先ず、第8図、第9図においてはその断熱層1
3は片面に突起11を有するシート10,10−
1,10−2,10−3,……を順次重ねて円筒
状となすことにより隙間12を形成し、かつ、隣
接シート間の接触を該突起部のみに限定してい
る。 なお、第8図の図示例では、かかる円筒状の前
記断熱構造体からなる断熱層13を保持具A上に
配してその上部に断熱性能の良好な材料で作成し
た天蓋14を配し全体で倒立コツプ形状となして
いる。 そして、上記の各円筒部の形成に際しては、長
寸法のシートを巻成して多層とすることもでき、
この場合には組立が容易である上に円筒部の厚さ
もシートの長さを調整することにより容易に調整
することが可能である。 第10図は前記第8図に示す断熱層13の変形
例として断熱構造体を半径方向において3つの円
筒部ブロツク13a,13b,13cに分割し、
これを保持具A′上に保持した場合を示す。 かかる構成は内外の温度差による全体の変形を
より抑制する効果がある外、使用温度が低い場合
には内側のブロツク13aを適宜除去して使用す
ることにより、放冷時の冷却速度を高めることが
可能となり、サイクルタイムの短縮に効果を発揮
する。 次に第11図は本考案に係る断熱構造体からな
る断熱層13の構造体を保持具Aにより保持し、
その上部に同じく本考案断熱構造体を用いた天蓋
14′をもう1つの天蓋14と共に配して逆キヤ
ツプ形状とした例であり、半径方向のみならず、
上方向の断熱性能をも良好ならしめるものであ
る。 第12図は前記の如き円筒状の断熱層13の内
側に黒鉛、炭素−炭素繊維複合材製の円筒15を
芯材として配置した例で、円筒部の組み立てを容
易ならしめると共に、真円度を出し、かつ全体の
機械的強度を向上することができる。 更に、第13図は高さ方向の寸法が大なる場合
に好適な例であり、上下方向に複数の円筒状断熱
構造体からなる断熱層13,13′を段積みして
配設することによりシートのサイズによる制約を
排除することができる。 なお、符号中、前記各図と同一符号は同一部分
を示し、以下も同様とする。 第14図は前記第12図の天蓋14の変形例
で、上部天蓋14′を本考案における断熱構造体
によつて構成している。 更に第15図は倒立キヤツプ状の断熱層の内部
に通気性の少ない黒鉛キヤツプ17を配すること
により炉内高温ガスが天蓋14と円筒部13,1
7の接触部を通つて断熱層外に流出し断熱層外部
を流下して下方より炉室内に帰還するという炉室
内ガスの対流を防止して断熱性を高めている。従
つて、この構成は特に高密度のガス雰囲気となる
HIP装置に好適である。 なお、この構造もさきの黒鉛円筒15を配した
第12図の例と同じく、断熱構造体の円筒状断熱
層13の真円度を出し、組立を容易ならしめると
共に全体の機械的強度を高めることができる。 第16図は本考案断熱構造体の更に他の実施例
で、断熱層13は表面に突起を有する可撓性黒鉛
シートを各複数層巻成してなる複数個の黒鉛円筒
13a〜13dを同心円状に配置した胴部と、表
面に突起を有する可撓性黒鉛シートを各複数層重
合した複数の天蓋14a〜14cと、内側の黒鉛
キヤツプ17及び前記天蓋間に配置された可撓性
を有しない短カツプ状のグラフアイトキヤツプ1
7a,17bとから構成されており、重合天蓋1
4a,14bは奇数層の黒鉛円筒13a,13c
の上端部に接して配置され、グラフアイトキヤツ
プ17a,17bは該黒鉛円筒13a,13cの
上端部を包囲するように密着して嵌合配置されて
いて、その下端は偶数層の黒鉛円筒13b,13
dの上端面に接して配置されている。 なお、最内側に配置された黒鉛キヤツプ17は
第15図のものと作用効果は別段変りはないが、
前記黒鉛円筒上端部に嵌合したグラフアイトキヤ
ツプ17a,17bにより黒鉛円筒13a,13
cと重合天蓋14a,14bとの間の微小間隙を
通つて炉室内の高温ガスが断熱層外に流出し、断
熱層外部で流下し、断熱層下部より再度炉室に流
入するというガス対流回路が構成されるのを充分
に防止できるので前記黒鉛キヤツプ17は省略す
ることもできる。 かくして、このように表面に突起を有する可撓
性黒鉛シートで形成した黒鉛円筒13a〜13d
及び重合天蓋14a〜14cを複数個夫々配置す
ることにより熱の伝導、輻射による移動を更に効
率よく抑止することができる。 また、グラフアイトキヤツプ17a,17bと
黒鉛円筒13a,13cとの嵌合方式は第16図
に示すように外嵌方式の他、第17図に示す如
く、内嵌方式を採用することもできる。重合天蓋
14aと黒鉛円筒13aとの接合部も、同図に示
すように円筒側に段部を設けこれに重合天蓋14
aを載置させることもできる他、逆に重合天蓋側
に段部を形成し、該段部で黒鉛円筒と接合させる
こともできる。 更に第18図は本考案の内側断熱層の他の実施
例を示すもので、黒鉛円筒13a,13bの間に
可撓性を有しないグラフアイト円筒15′を介在
させ、断熱層の内外側部には夫々可撓性を有しな
い倒立カツプ状のグラフアイトキヤツプ17,1
7bを配置したものである。このように内外側及
び中間部に可撓性を有しないグラフアイトを存在
させることにより、断熱層の形状を安定に保持す
ることができる。なお、この場合、外側のグラフ
アイトキヤツプ17bはその温度によつては倒立
カツプ状セラミツクス部材に置き代えてもよいこ
とは勿論であり、黒鉛円筒を多数個配置し、各円
筒間あるいは該円筒部の適所にグラフアイト円筒
15′を適宜介在させることもでき、更にはグラ
フアイト円筒15′と短カツプ状のグラフアイト
キヤツプ17aとを一体化してもよいことはいう
までもない。 以上、本考案に係る断熱構造体の各実施例を示
したが、表面に突起を有する可撓性黒鉛シートを
用いて、それを多層配層し円筒状となした場合
に、円筒部の上端及び下端が開口し、下方より上
方へ向かつてガスの流れが生じ、熱絶縁性が充分
に得られない場合にはこれを回避する必要があ
る。 第19図、第20図はかかる場合に好適な例で
あり、上端部又は下端部にシール性をもたせてい
る。即ち、この場合には第3図に示した構成とす
るか、乃至は第7図で図示した如きシート端部に
帯状の突起9を有するシート30を用い、上記シ
ール性をもたせることができる。 しかし、このように端部にシール性をもたせる
にあたりガスの出入りが余り急激に起らない場合
には、例えば両端に帯状の突起をもつシートを多
層配層して円筒状となすことにより容易に両端に
シール性をもたせることができるが、加圧、減圧
によりガスの出入りが急激に起るHIP装置などの
場合には、圧力差による円筒状断熱層の破損を防
ぐため一端のみにシール性をもたせるのが好まし
い。 なお、ここでシール性とは断熱層円筒部を下方
より上方へ向かつて起るガスの流れを抑止するこ
とができる程度の気密性を意味しており、完全な
物理的気密性を要求するものではない。 第21図は更に本考案の構成を含む複雑な他の
実施例であり、本考案の要部を含む内側断熱層2
0の外側に外側断熱層21を配した構成からなつ
ている。 本例において上記外側断熱層21は通気性を有
しない倒立キヤツプ22,23と両キヤツプ間に
配した対流と輻射を抑制するための倒立キヤツプ
状のセラミツクス部材24からなり、この外側断
熱層21は比較的低い温度となるため金属によつ
て倒立キヤツプ22,23を製作することもでき
る。 又、輻射、対流を抑止し、黒鉛と倒立キヤツプ
22との反応を抑えるため内側断熱層20と外側
断熱層21の間の倒立キヤツプ形空間25にセラ
ミツクス部材を配することも好適である。 本考案断熱構造体を適用した断熱層の各例は、
叙上の如くであるが、これらは図示しないが、既
知の加圧焼結炉、HIP装置の炉室内など高温下に
配置されて断熱の効果を奏する。 特に、上記各装置の炉室は高温、高圧下のガス
雰囲気下にあり、ガスの物性、例えばガスの熱伝
導率、熱膨張係数、密度、粘度等の物性に起因し
て自然対流が極めて激しく起り、このための熱損
失が大きくなり易い状況下にあるが、上記本考案
による断熱層によれば黒鉛シートに設ける突起高
さも1mm以下とすることにより自然対流を抑止す
ることができるとともに高温炉の断熱層として特
に重要となる輻射遮蔽についても黒鉛シート自体
を輻射遮蔽板としての役割を担わせているため、
金属材料被膜が使用できない高温領域でも使用可
能であることは特筆される。 (考案の効果) 本考案は以上のように断熱層を形成する断熱構
造体の可撓性黒鉛シートに表面に突起を有する黒
鉛シートを含み形成せしめたものであるから、可
撓性黒鉛シートの特性が活用され、その配層によ
り熱伝導による余分な熱放散を生じることなく、
輻射及び自然対流による熱放散を極めて小さくす
ることができ、高温下においてすぐれた断熱性能
を発揮すると共に安定性、耐久性の良好な断熱構
造体を提供することが可能となる。 しかも、本考案のものは、その突起の高さ、個
数などの選定により適切な隙間と接触部を形成す
ることができるので、特別なスペースを用意する
必要がなく、経済的にもすぐれており、殊に伝熱
面積を従来の窓あきシートの場合には実用上、不
可能であつた面積とした場合にも容易に組立てが
可能であり、断熱性能の大巾な向上が達成され
る。 又、突起の高さによりシート間の隙間を小さく
すれば各シート間で起るミクロな自然対流も十分
抑止することができ、とりわけ、突起の形状とし
て帯状突起を利用することによりガスのシール性
をもたせた断熱構造を得てすぐれた熱絶縁性をも
たせることも容易である。 因に、高温が要求されるHIP装置において、内
径145mm、高さ500mmの炉室で2000℃、1000Kgf/
cm2(アルゴン)の条件下において本考案に係る断
熱構造体を用いた場合と、窓あきシートの配層に
よる特開昭58−199803号による断熱層(比較例)
を用いた場合に必要な定常熱損失を比較し、断熱
性能を対比した結果を示せば次の如くであつた。
【表】 上表より分る如く本考案によるものは従前のも
のに比べ断熱性能の向上が明らかに認められる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は本考案に係る断熱
構造体の各例を示す略示断面図、第4図ないし第
6図はシート表面の突起の各形状例を示す図で、
第4図と第5図の各イ及び第6図は断面図、第4
図と第5図の各ロは平面図である。第7図は他の
突起形成の態様を示す斜視図、第8図は本考案断
熱構造体をHIP装置の断熱層に適用した要部部分
略示図、第9図はその要部断面図、第10図ない
し第21図は本考案断熱構造体を用いたHIP装置
の断熱層の各変形例を示す要部部分略示図であ
る。 1……断熱構造体、2,6,6′,10,30
……表面に突起を有するシート、3,7,11…
…突起、4,8,12……隙間、5……平坦なシ
ート、9……帯状突起、13,20,21……断
熱層、14,14′……天蓋、15……内側芯材、
17……黒鉛キヤツプ、22,23……倒立キヤ
ツプ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 高温炉内に配置され、断熱層を形成する断熱
    構造体であつて、可撓性黒鉛シートを多層に配
    層してなる構造において、前記多層の可撓性黒
    鉛シートを表面に突起を有する可撓性黒鉛シー
    トを用いて構成し、該シートを配層して前記構
    造体となすと共に、その突起により隣接シート
    間に隙間を形成し、かつシート間の接触を該突
    起部のみに限定せしめたことを特徴とする高温
    炉用断熱構造体。 2 表面に突起を有する可撓性黒鉛シートを多層
    に重合配層せしめた実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の高温炉用断熱構造体。 3 表面に突起を有する可撓性黒鉛シートと、通
    常の平坦な可撓性黒鉛シートとを組合せ使用し
    て多層に重合配層せしめた実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の高温炉用断熱構造体。 4 表面に突起を有する可撓性シートと、突起を
    有しない帯状のシートとを組合せ構成せしめた
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の高温炉用
    断熱構造体。 5 突起がシート全面にわたり同一形状である実
    用新案登録請求の範囲第1〜4項の何れかの項
    に記載の高温炉用断熱構造体。 6 シート全面における突起が形状の異なる突起
    の混合である実用新案登録請求の範囲第1〜4
    項の何れかの項に記載の高温炉用断熱構造体。 7 突起を有する可撓性黒鉛シートの突起のない
    部分の厚さが0.1〜1.0mmである実用新案登録請
    求の範囲第1〜6項の何れかの項に記載の高温
    炉用断熱構造体。 8 突起の高さが0.1〜1.0mmである実用新案登録
    請求の範囲第1〜7項の何れかの項に記載の高
    温炉用断熱構造体。 9 表面に突起を有する可撓性黒鉛シートがシー
    トの片面のみに突起を有している実用新案登録
    請求の範囲第1〜8項の何れかの項に記載の高
    温炉用断熱構造体。 10 表面に突起を有する可撓性黒鉛シートがシー
    トの両面に突起を有している実用新案登録請求
    の範囲第1〜8項の何れかの項に記載の高温炉
    用断熱構造体。 11 シート片面の突起の先端の総断面積がシート
    片面の面積の3〜30%である実用新案登録請求
    の範囲第1〜10項の何れかの項に記載の高温炉
    用断熱構造体。 12 断熱構造体が円筒形状の構造体である実用新
    案登録請求の範囲第1〜11項の何れかの項に記
    載の高温炉用断熱構造体。 13 断熱構造体が円筒部上部に重合天蓋を配した
    倒立コツプ形状の構造体である実用新案登録請
    求の範囲第1〜11項の何れかの項に記載の高温
    炉用断熱構造体。 14 断熱構造体が円筒部上端に短キヤツプ状の黒
    鉛キヤツプを配した形状の構造体である実用新
    案登録請求の範囲第1〜11項の何れかの項に記
    載の高温炉用断熱構造体。 15 断熱構造体が表面に突起を有する可撓性黒鉛
    シートを含む円筒部の上部に可撓性黒鉛シート
    を多層に重合した重合天蓋と黒鉛キヤツプとが
    交互に積層され構成されている実用新案登録請
    求の範囲第1〜11項の何れかの項に記載の高温
    炉用断熱構造体。
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