JPH0111657Y2

JPH0111657Y2 -

Info

Publication number: JPH0111657Y2
Application number: JP1983048867U
Authority: JP
Priority date: 1983-04-01
Filing date: 1983-04-01
Publication date: 1989-04-05
Also published as: JPS59153980U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はエレベータのかごの改良に関するも
のである。

エレベータのかごは、上はり、縦柱及び下枠に
よつて口字状に形成されたかご枠に、かご床及び
かご室が設けられて構成される。しかし、この溝
成では、部品点数が多く、製作費が大で、据付及
び調整に長時間を要するうらみがある。

そこで、特に小形エレベータ等では、例えば特
開昭57−189992号公報に示されるように、かご枠
をかご室の出入口側に近い位置に設け、上記欠点
を改善しようとするものが提案されている。これ
を第１図に示す。

図中、１はエレベータのかご室、１ａはかご室
１の出入口、２はかご室１の前縁に固定された敷
居、１Ａはかご床、３はかご室１の出入口１ａ寄
りに配置された上はり、４，４は溝形材で形成さ
れ上はり３の両端部と敷居２の両端部を結合する
縦柱で、上はり３、縦柱４，４及び敷居２でロ字
状のかご枠５が構成されている。６は上はり３の
中間部に結合された主索、７は上はり３の前面に
固着されたドアレール、９は上端がドアレール７
に懸架され下端が敷居２に案内され出入口１ａを
開閉するかご戸、１０は上はり３に設置されかご
戸９を駆動する駆動機、１１は駆動機１０、ドア
レール７等からなるドア開閉装置である。

すなわち、かご枠５はかご室１の出入口１ａ寄
りに設けられており、このかご枠５にガイドシユ
ー（図示しない）も設けられる。したがつて、こ
のガイドシユーを案内するガイドレール（図示し
ない）も昇降路の乗場出入口寄りに立設される。
これにより、ガイドレールの据付作業が、昇降路
内に足場等を組む必要なく、乗場出入口からでき
る利点がある。

しかし、更に構成を具体的にして、部品点数を
少なく、かつ据付を容易にすることが要望されて
いる。

この考案は上記要望に応じてなされたもので、
かご枠の上はりにドア開閉装置を、下枠に敷居と
非常停止装置を装着することにより、部品点数が
少なく出荷作業も簡単に済み、据付作業も容易に
できるエレベータのかごを提供することを目的と
する。

以下、第２図〜第７図によりこの考案の一実施
例を説明する。

図中、３ａは上はり３の前面を屈曲して形成さ
れたドアレール、４ａは縦柱４の下端部に設けら
れた切込部、１３は横断面逆Ω状の長手部材から
なり前縁部１３ａ、溝部１３ｂ及び後縁部１３ｃ
を有し、溝部１３ｂの端部に近い側壁に細孔１３
ｄが穿設され、溝部１３ｂの両端部に縦柱４，４
の下端が挿入締結された下枠で、上はり３、縦柱
４，４及び下枠１３で口字状のかごわく５が形成
されている。１４はＬ字状に形成されその一辺は
下わく前縁部１３ａの下側にあり他辺は細孔１３
ｄを通じて溝部１３ｂ内に挿通され、それぞれ前
縁部１３ａの下面及び溝部１３ｂの内面で溶接さ
れ、その溝部１３ｂ内の部分に穴１４ａとその下
部に複数個の小穴１４ｂを有する支持具、１５は
前縁部１３ａ下部の支持具１４及び溝部１３ｂの
外側壁に締結され昇降路に立設された上記ガイド
レールの側面に対向する平面１５ａと下方へ広が
る傾斜面１５ｂを有する把持具、１６は溝部１３
ｂ内に挿通され両端が支持具１４の穴１４ａで支
持される連結棒、１７は連結棒１６の端部に挿入
され一端が小穴１４ｂの一つに掛止され連結棒１
６を第５図で反時計方向へ付勢するねじりばね、
１８は一端が連結棒１６の端部に固着されかつね
じりばね１７の他端が掛止され中間部で調速機ロ
ープ（図示しない）に結合され他端が把持具１５
の前面に延在する作動レバー、１９は作動レバー
１８の他端に装着され把持具１５の傾斜面１５ｂ
の下方に位置しているローラで、連結棒１６、ね
じりばね１７、作動レバー１８、ローラ１９及び
把持具１５により非常停止装置２０が構成されて
いる。なお、敷居２は前縁部１３ａの上に固設さ
れている。

上記以外は第１図と同様である。

このように、把持具１５及び連結棒１６は一体
の支持具１４に装着されるので、関係寸法を精度
よく加工できると共に、安価に製作し得る。ま
た、縦柱４の下端には切込部４ａが設けられてい
るので、連結棒１６を下枠１３の中に配置して
も、相互に干渉することはない。

なお、この考案と直接の関係はないが、非常停
止装置２０の動作は次のとおりである。

すなわち、常時ローラ１９はねじりばね１７の
力で第５図（又は第４図）に示す位置にあり、把
持具平面１５ａ及びローラ１９とガイドレールの
間には適当な間隙を保つており、かご室１は円滑
に昇降する。もし、何らかの原因で、下降中のか
ご室１の速度が規定値を超えると、上記調速機が
動作して調速機ロープは空間に対して固定され
る。しかし、かご室１は下降を継続するので、作
動レバー１８は第５図で時計方向へ回動し、ロー
ラ１９は傾斜面１５ｂを上昇する。これにより、
ガイドレールの側面は、ローラ１９と平面１５ａ
に挟圧され、かご室１は急停止する。

さて、工場では、第３図に示すように、かご枠
５にドア開閉装置１１、かご戸９、敷居２及び非
常停止装置２０が装着されたものが組み立てら
れ、かつ各部が調整される。そして、このように
一括されたものが据付現場へ出荷される（ただ
し、かご戸９は別送されることもある）。上述の
ように、ガイドレールは乗場出入口寄りに設置さ
れているので、第３図に示されたものを乗場出入
口から容易に昇降路内に据付けることができる。
すなわち、部品点数が少ないので、据付けは容易
であり、再調整は不要である。

以上説明したとおりこの考案では、エレベータ
のかご枠にドア開閉装置、敷居及び非常停止装置
を固設して一体化したので、これら、特に非常停
止装置をあらかじめ工場で組立てることができ、
出荷、据付共容易となり、据付現場での再調整も
不要にし、かつ安全性を確保する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータのかごを示す斜視
図、第２図はこの考案によるエレベータのかごの
一実施例を示す斜視図、第３図は第２図のかご枠
部分を示す斜視図、第４図は第２図の部拡大
図、第５図は第４図の正面図、第６図は第４図の
要部斜視図、第７図は第４図の縦柱の下端部を示
す斜視図である。１……エレベータのかご室、１ａ……出入口、
２……敷居、３……上はり、４……縦柱、５……
かご枠、９……かご戸、１１……ドア開閉装置、
１３……下枠、１３ａ……前縁部、１３ｂ……溝
部、１３ｃ……後縁部、２０……非常停止装置。
なお、図中同一符号は同一部分を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

昇降路の出入口寄りに立設されたガイドレール
に、上はりと縦柱と下枠によつてロ字状に形成さ
れたかご枠が係合し、このかご枠にかご室が設置
されたエレベータのかごにおいて、上記下枠を、
上方に開口し上記縦柱の下端が挿入固定された溝
部の側壁の上縁がそれぞれ外方へ張り出して同一
面に配置された前縁部及び後縁部を有する部材で
構成し、上記上はりに設けられ上記かご室の出入
口を開閉する戸を駆動するドア開閉装置と、上記
下枠の前縁部に配置されて上記戸を案内する敷居
と、上記かご枠の下部に配置されて非常時に制動
動作し上記ガイドレールと係合する非常停止装置
とを上記かご枠に固設して一体化したことを特徴
とするエレベータのかご。