JPH01111578A - 真空吸着式走行装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は壁面或いは天井等を走行し得るようにした真空
吸着式走行装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来の走行台車は、壁面或いは天井等が磁性体の場合に
は走行台車に磁石車輪を設けて磁石車輪の磁力により走
行台車を壁面等に吸着させて壁面等を走行し得るように
していた。しかし磁石車輪を利用した走行台車は壁面等
が磁性体の場合にしか使用できないため、壁面等が磁性
体であるか否かを問わずに使用できる走行台車が要求さ
れている。

このため、台車に複数のアームを移動可能に取り付け、
該アームの先端に真空吸着及び真空解除が可能な吸盤を
設けた走行台車が提案されている。この走行台車はまず
全ての吸盤を壁面等に真空吸着させ台車を壁面等に保持
させる。

次に該吸盤をいくつかのグループに分けて１つのグルー
プの吸盤の吸着状態を解除して該グループの吸盤のアー
ムを進行方向に移動し、移動後再び吸盤を真空吸着状態
にして吸着位置を前進させる。以後順次上記吸盤の吸着
位置の移動を各グループずつ交代で行うことにより吸盤
に歩行動作をさせて台車を壁面等に保持したまま台車を
移動させる。

又、走行台車全体を真空吸着及び真空解除が可能な真空
室に形成して吸盤構造とし、更に真空室内部に走行車輪
を設け、走行台車それ自体を壁面等に吸着させて真空室
内部に収められた走行車輪で壁面等を走行させる走行台
車も提案されている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら上記従来の吸盤で歩行動作を行う走行台車
では、動作が間欠的で且つバルブ切替等の複雑な動作を
要するため動作速度が遅く、走行台車の移動速度をあげ
るのは困難であった。

又、１グループの吸盤の真空解除を行い吸盤を前進動さ
せている間も残りのグループの吸盤が走行台車を壁面等
に吸着保持しなければならないため、走行台車には走行
台車を壁面等に保持させる最低限の吸着力を有する吸盤
に比して倍程度の吸盤を設ける必要があり、更に走行台
車に歩行動作をさせる装置も同数必要になるので、走行
台車の複雑化、重量化、更に大型化を招き、非常に高価
なものとなってしまう。加えて走行台車を旋回させるよ
うにするには、相当の困難が伴ない複雑な構造となって
しまう。

又、全体を真空室とし真空室内部に走行車輪を設けた走
行台車では、走行時に常に大きな摩擦抵抗がかかり、よ
って走行台車を壁面等に吸着させる動作と走行させる動
作とを同時に行わせるのは非常に困難であり、上記動作
を両立させるためには走行台車は複雑な構造になってし
まう。

本発明は上述の実情に鑑み、走行台車に取付けた場合に
、良好な吸着を行いつつ走行台車の走行速度を高めるこ
とができるようにした簡単な構造の真空吸着式走行装置
を提供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、片面の周縁部全周にリング状の突出部を取付
けた円盤状の本体を設け、該本体外周に先端が前記突出
部先端より突出する可撓性体を取付けて吸着素子を形成
し、該吸着素子を２個本体の中心間を結ぶ線上にある突
出部の一部が壁面等に接触し、且つ前記可撓性体の全周
が壁面等に密着する所要の傾斜角度を有して連結具に回
転自在に取付け、前記吸着素子に個別に回転駆動力を付
与する駆動装置を接続すると共に、前記吸着素子を真空
源と接続し真空吸着式走行装置としたものである。

［作　　　用］ 従って本発明では、２個の吸着素子の突出部の一部を壁
面等に接触させ、且つ可撓外体全周を壁面等に密着させ
た状態にして走行装置を壁面等に沿わせ、真空源を作動
して吸着素子を真空排気すると吸着素子の吸着作用によ
り走行装置は壁面等に吸着保持される。

又、駆動装置を別個に作動して吸着素子を同一回転速度
で反対方向に回転させると走行装置は直進し、吸着素子
にそれ以外の回転を与えると走行装置は方向変換する。

［実　施　例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第４図は本発明の一実施例の説明図である。

剛体から成る円盤状の本体１片面に、周縁部全周に延び
るリング状をし且つ先端（反収付端）にアール加工を施
した突出部２を本体１と一体に或いは剛体以外の素材で
別体に設けて本体１と突出部２の内側との間に所要の空
間を形成し、本体１の中心に上記空間に連通ずる貫通孔
３を突設する。

本体１の外周に、先端を突出部２先端より突き出して可
撓性の筒体４を嵌め、又、先端に鍔状の張出部５を宵し
、軸心に中空部６を形成した軸７を、軸受８及び円筒状
の軸受押え９並に平歯車ＩＯを用いて、他面側から本体
■の貫通孔３に回転自在に取付ける。前記軸７を取付板
１１に設けた取付孔に挿通してナツト１２で固定し、取
付板１１に前記平歯車ｌＯと噛合する歯車Ｉ３を有する
モータ１４等の駆動装置を取付け、軸７の後端を図示し
ない真空源に接続して真空吸着及び回転駆動可能な吸着
素子１５を形成する。

吸着素子１５の本体１の直径より寸法の長い連結具１６
を設け、該連結具１６の両端に、両端側へ行くに従い厚
さ寸法の増加する楔状の座金１７を介して前記吸着素子
１５の取付板１１の夫々を固定し、２個の吸着素子１５
，１５°を傾斜した状態で連結する。

連結具ＩＢの中央部に矩形断面の案内棒２３及びスプリ
ング１９を介して連結具１６と直角に保持されつつ常時
吸着素子１５，１５°先端側に付勢された取付部材１８
を設け、取付部材１８両端位置で且つ吸着素子１５側に
キャスタ２０．２０等の重量受は部材を取付けて走行装
置を形成する。

該走行装置は各種マニプレータを備えた作業台車或いは
走行台車下面に適宜据付ける。

尚、２１は壁面である。

次に作動について説明する。

上記走行装置の吸着素子１５，１５°を壁面２１或いは
天井等に対して本体り、ｌの中心を結んだ線上にある（
図では互いに最も離れた位置にあるが最も近接した位置
等にしても良い）突出部２の一部（以下接触点Ａという
）のみを接触させ、筒体４は突出部２より突き出た先端
を突出部２と反対側に曲げて円周方向全体を壁面２１等
に密着させる。

本体１と突出部２で囲まれた空間内部の空気を真空源と
接続した中空部６から排出すると、筒体４は壁面２１に
密着して前記空間を密閉するため、該空間は真空となり
、従って吸着素子１５゜１５°は壁面２１に対して角度
θを保持した状態で壁面２１に吸着する。

吸着素子１５．１５’は、壁面２■からの反力を接触部
Ａの一点で偏荷重として受けているため、壁面２１と平
行な力を加えると、吸着素子１５．１５°は壁面２１と
の吸着状態を保持しながら容易に軸７を中心に回転して
力の向きに連続的に進行させることができる。

従って、走行装置を吸着素子１５．１５°の吸着力によ
り壁面２１に保持させた状態で、壁面２１に沿って直進
させる場合には、モータＬ４．１４を同一回転速度で互
いに逆転する。すると、吸着素子１５．１５°は壁面２
１に吸着したまま互いに同一速度で反対向きに回転しな
がら接触部Ａ、Ａの接線方向に進行し走行装置が直進す
る。又、走行装置を壁面２１に沿わせて旋回或いは方向
変換する場合には、モータ１４．１４を上記以外の回転
に、例えばモータ１４，１４を異なる回転速度で互いに
逆転する。すると、吸着素子１５．１５’は互いの回転
速度か変わり、回転速度の遅い方に走行装置が旋回する
。

次にキャスタ２０．２０の作動について説明する。

走行装置を水平以外の壁面２１、例えば垂直壁或いは上
り傾斜面或いは下り傾斜面等に対して吸着走行させる場
合に、第５図及び第６図で示すように走行装置の重ｆｆ
１Ｗ　（走行装置が作業台車や走行台車に取付けられて
いや場合には作業台車或いは走行台車の重量も含む）が
原因で吸着素子１５．１５°の接触点がＡ点から下方の
Ｂ点にずれてしまい、吸着素子１５，１５°はＢ点の接
線方向に進行しようとするので、走行装置を前進させ４
る効率が低下し且つ直進安定性を失ってしまう。

そこで垂直壁或いは傾斜した壁面２１において走行装置
を前進させる効率の低下等を防止するため、キャスタ２
０．２０等の重量受は部材を連結具１６と直角の方向に
延びる取付部材■８の両端に取付けることにより、走行
装置の重量を下側に位置するキャスタ２０が受け、従っ
て吸着素子１５゜１５の壁面２１との接触点は本体１，
１間を結んだ線上のＡ点に保持されるので、走行装置を
前進させる効率の低下防止及び直進安定性の向上を図り
得る。

又、キャスタ２０は走行装置の下方への転倒を防止する
ので走行性能の向上を図り得る。

第７図は本発明の他の実施例の説明図であり、第１図の
走行装置を互いに直交する三軸の回りに回動可能な連結
機２２を用いて二基連結したものであり、作業台車等へ
の取付けが容易で、且つ直進及び方向変換を容易に行い
得、更にキャスタによる前進効率の低下防止等の機能を
有すると共に更に凹凸のある三次元的な壁面の走行も可
能としたものである。

尚、本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、走
行装置等の重量受は部材としてキャスタに代え先端に球
面を有する部材その信置等の機能を有する部材を設けて
も良いこと、吸着素子は軸ごと回転駆動するようにし得
ること、その他車発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ること等は勿論である。

［発明の効果］ 上記したように本発明の真空吸着式走行装置によれば、
吸着素子を壁面に吸着した状態で壁面と平行に連続的な
移動が可能であるため、走行速度を速く、しかも軽量か
つ簡単な構成とし得ること、独立して駆動可能な吸着素
子を２個連結したことにより作業台車等への取付けを容
易にしかも方向変換機能を持たせ得ること等の種々の優
れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の説明図、第２図は第１図の
■−■矢視図、第３図は第１図のキャスタの説明図、第
４図は第１図のキャスタの斜視図、第５図は垂直な壁面
に走行台車を吸着させた説明図、第６図は第５図の■−
■矢視図、第７図は本発明の他の実施例の説明図を示す
。 図中１は本体、２は突出部、４は筒体、６は中空部、７
は軸、■４はモータ、１５，１５°は吸着素子、１６は
連結具、１７は座金を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）片面の周縁部全周にリング状の突出部を取付けた円
   盤状の本体を設け、該本体外周に先端が前記突出部先端
   より突出する可撓性体を取付けて吸着素子を形成し、該
   吸着素子を２個本体の中心間を結ぶ線上にある突出部の
   一部が壁面等に接触し、且つ前記可撓性体の全周が壁面
   等に密着する所要の傾斜角度を有して連結具に回転自在
   に取付け、前記吸着素子に個別に回転駆動力を付与する
   駆動装置を接続すると共に、前記吸着素子を真空源と接
   続したことを特徴とする真空吸着式走行装置。