JP2016107965A - 走行装置 - Google Patents

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剛史 永田
Takashi Nagata
剛史 永田
英正 久保田
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英正 久保田
豊 新木
Yutaka Araki
豊 新木
裕一郎 嵩
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Abstract

【課題】吸着走行中に被吸着面に対する吸着部の摩耗を抑制する。【解決手段】走行装置1は、4つの円板状の移動ユニット2A,2Bと、駆動モータ3A,3Bと、ポンプ4A及び4Bと、2つの負圧センサと、筐体と、を備え、移動ユニットはそれぞれ、共通して、傾斜スペーサ21と、吸着部22と、駆動リング23と、清掃パッド24と、中空軸25と、を備えている。被吸着面8に吸着しながら走行し、被吸着面に吸着する吸着部22は、駆動リングと共に回転せず、駆動リングと別途設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、走行装置に関する。
垂直な壁面を吸着して走行する走行装置の従来技術として、例えば特許文献1〜4に開示された走行装置が知られている。
特許文献1に開示された吸着走行素子では、真空源が接続された中空軸の先端に、中空軸と連通し、かつ壁面に対して傾斜したドーナツ円盤状の吸盤本体を備えている。この吸盤本体は、中空軸の軸線に対して傾斜した軸線を中心として回転自在に取り付けられている。この吸盤本体は、駆動装置によって回転する。また、吸盤本体の外周には、壁面側に突出し接面点一点で壁面と接触する略リング状の接面輪が取り付けられている。この接面輪は、吸盤本体に対してその回転軸線を中心として回転自在になっている。そして、接面輪の外周には、接面輪よりも先端が壁面側に突出して壁面と周方向に密着する可撓性のスカートが取り付けられている。
特許文献2〜4には、回転する円盤状の吸盤本体を備えた走行装置が開示されている。
特許文献1〜4に開示された走行装置は、壁面に吸着する吸盤本体を備え、吸盤本体の回転軸が壁面に対して傾斜して設けられることにより、吸盤本体の外周の一部が壁面と接触する構成になっている。走行装置は、吸盤本体が回転すると、吸盤本体外周の壁面との接触部における接線方向に移動する。
特許第2829053号公報(1998年11月25日発行) 特許第2670057号公報(1997年10月29日発行) 特許第2563094号公報(1996年12月11日発行) 特許第2785060号公報(1998年8月13日発行)
しかしながら、上述のような従来技術は、以下の問題がある。
特許文献1〜4に記載の走行装置は、被吸着面に吸着する吸盤本体が回転することによって、被吸着面上を走行する構成になっている。それゆえ、吸盤本体の回転によって、吸盤本体と被吸着面との接触部分に摩擦が生じる。このため、吸盤本体における被吸着面との接触部分の摩耗が早くなり、吸盤本体の被吸着面に対する吸着性が低下するという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、吸着走行中に被吸着面に対する吸着部の摩耗を抑制することができる走行装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る走行装置は、負圧を発生させる負圧発生部と、上記負圧発生部に接続され、被吸着面との間で吸着空間を形成する吸着部と、上記被吸着面に対し略垂直な線を回転軸として回転する回転体と、上記吸着部が上記被吸着面に吸着したとき、上記回転体の一部を上記被吸着面に接触させる接触機構と、を備え、被吸着面に吸着しながら走行する走行装置であって、上記吸着部は、上記回転体と共に回転せず、上記回転体と別途設けられていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、吸着走行中に被吸着面に対する吸着部の摩耗を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る走行装置を上方から見た構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る走行装置の構成を示す底面図である。 本発明の実施形態1に係る走行装置の構成を示す断面図である。 (a)は、本発明の実施形態1に係る走行装置における中空軸の支持状態を示した拡大断面図であり、(b)は、中空軸の支持部材である球面座金の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る走行装置における制御系の構成を示す説明図である。 移動ユニットそれぞれにおける駆動リングの回転方向及び回転数と、本発明の実施形態1に係る走行装置の駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。 被吸着面が曲面である場合の、本発明の実施形態1に係る走行装置の各部の配置構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る走行装置の構成を示し、(a)は断面図であり、(b)は底面図である。 移動ユニットそれぞれにおける駆動リングの回転方向及び回転数と、本発明の実施形態2に係る走行装置の駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。 本発明の実施形態3に係る走行装置の構成を示す斜視図である。 (a)は、本発明の実施形態3に係る走行装置の構成を示す底面図であり、(b)は、本発明の実施形態3に係る走行装置の構成を示す側面図である。 本発明の実施形態4に係る走行装置の構成を示し、(a)は断面図であり、(b)は底面図である。 本発明の実施形態4の変形例1に係る走行装置における押圧部の構成を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態4の変形例2に係る走行装置における押圧部の構成を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態4の変形例3に係る走行装置における押圧部の構成を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態4に係る走行装置における駆動リングが傾斜したときの中空軸との内接部分の拡大断面図であり、(a)は、内接部分が丸ラウンド形状である内接部分の拡大断面図であり、(b)は内接部分が角ラウンド形状である内接部分の拡大断面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明の一実施形態として、壁面上を吸着走行する走行装置について説明する。ただし、走行装置が走行する被吸着面は、壁面に限定されるものではなく、水平面であっても、傾斜面であってもよい。また、以下の説明では、便宜上、壁面に対して垂直方向を上下方向とし、壁面から離れる側を上方、壁面側に近づく側を下方とする。
1.走行装置1の概略構成
図1は、本実施形態に係る走行装置1を上方から見た構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る走行装置1の構成を示す底面図である。図3は、本実施形態に係る走行装置1の構成を示す断面図である。
図1〜図3に示されるように、走行装置1は、4つの円板状の移動ユニット2A〜2Dと、駆動モータ3A〜3Dと、ポンプ4A及び4Bと、2つの負圧センサ5と、筐体10と、を備えている。駆動モータ3A〜3Dは、移動ユニット2A〜2Dそれぞれに対応して設けられている。
移動ユニット2A及び2Bは、走行装置1が前進する方向に沿った仮想的な軸線Xに対して線対称になるように配置されている。また、移動ユニット2C及び2Dは軸線Xに対して線対称になるように配置されている。さらに、移動ユニット2A及び2D、並び移動ユニット2B及び2Cは、走行装置1が前進する方向に沿って並んで配置されている。
移動ユニット2A〜2Dはそれぞれ、共通して、傾斜スペーサ21と、吸着部22と、駆動リング23と、清掃パッド24と、中空軸25と、を備えている。移動ユニット2A〜2Dそれぞれにおいて、傾斜スペーサ21、吸着部22、駆動リング23、及び清掃パッド24は、フレーム筐体26によって支持されている。
傾斜スペーサ21は、移動ユニット2A〜2Dそれぞれの円板状本体の略中央部に配置され、可撓性材料からなる吸着部22内に設けられている。傾斜スペーサ21は、円筒形状であり、被吸着面8側の端面21aが、被吸着面8に対して傾斜した傾斜面になっている。
また、中空軸25は、移動ユニット2A〜2Dそれぞれのフレーム筐体26の中央部を上下方向に貫通するように設けられている。この中空軸25は、被吸着面8に対し略垂直に延びている。ここでいう「被吸着面8に対し略垂直である」とは、計測機器の測定限界内で被吸着面8に対する中空軸25の角度が90°であることを意図し、具体的には、被吸着面8に対する中空軸25の角度が90±0.1°であることを意味する。
移動ユニット2A及び2Bそれぞれの中空軸25は、ポンプ4Aに接続されている。また、移動ユニット2C及び2Dそれぞれの中空軸25は、ポンプ4Bに接続されている。傾斜スペーサ21は、中空軸25に連通している。
筐体10は、移動ユニット2A〜2Dを支持する。筐体10内には、ポンプ4A及び4Bと、制御部6と、電源としてのバッテリ7等が収容されている(図5参照)。
吸着部22は、可撓性材料で構成されており、傾斜スペーサ21の外周を覆うように設けられている。この吸着部22は、中空軸25に接続されており、被吸着面8に接触するように設けられている。一方、中空軸25に連通する傾斜スペーサ21は、被吸着面8に離間して設けられている。これにより、傾斜スペーサ21は、吸着部22及び被吸着面8によって形成された吸着空間と連通している。また、吸着部22の吸着面は滑り性をよくするため、例えば、フッ素樹脂のコーティングや焼付きが施されていることが好ましい。
ポンプ4A及び4Bは、傾斜スペーサ21、吸着部22及び被吸着面8によって形成された吸着空間に負圧を発生させる負圧発生部である。ポンプ4A及び4Bが駆動することによって、吸着部22は、被吸着面8に吸着する。また、走行装置1には、ポンプ4A及び4Bに対応して、空気開放弁41A及び41Bが設けられている。空気開放弁41A及び41Bは、上記吸着空間内の空気を抜き、吸着部22による被吸着面8への吸着を解除するためのものである。
駆動リング23は、中空軸25を軸とした環状に構成されており、被吸着面8に対向して設けられている。駆動リング23は、駆動モータ3A〜3Dによって、中空軸25を回転軸として回転する。駆動リング23の回転軸である中空軸25は、後述する吸着動作中に、傾斜スペーサ21によって、上記被吸着面8の法線に対して傾斜する。これにより、駆動リング23の一部が被吸着面8に接触する。そして、駆動リング23が回転すると、駆動リング23と被吸着面8との間で摩擦力が生じ、この摩擦力により走行装置1に対し推進力が生じる。それゆえ、駆動リング23は、被吸着面8に対し滑りにくい材料、すなわち摩擦抵抗性材料によって構成されている。駆動リング23を構成する摩擦抵抗性材料としては、例えばシリコンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等が挙げられる。
清掃パッド24は、駆動リング23よりも外側に、被吸着面8に接触して設けられている。清掃パッド24は、駆動リング23とともに中空軸25を回転軸として回転する。また、駆動リング23は、被吸着面8を基準として、清掃パッド24よりも高い位置に配置されている。清掃パッド24は、その回転により、被吸着面8における走行装置1の走行領域に存在する汚れを除去し塵埃を収集するためのものである。清掃パッド24を構成する材料は、駆動リング23と別であり、比較的柔軟な材料である。清掃パッド24を構成する材料としては、例えば、マイクロファイバーが覆われたスポンジ等が挙げられる。
また、図4の(a)に示されるように、中空軸25は、フレーム筐体26に対して、球面座金(球面受け)29を介して支持されている。球面座金29は、図4の(b)に示されるように、互いに半径が同一である凹球面部27及び凸球面部28によって構成されている。中空軸25は、この球面座金29によって支持されることによって、フレーム筐体26に対して角度θの範囲で傾斜して可動する。そして、吸着部22は、中空軸25に接続されているので、中空軸25の角度θの可動範囲内で傾斜可能になる。球面座金以外の構成としては、例えば自動調心玉軸受や自動調心コロ軸受等が挙げられる。
図5は、走行装置1における制御系の構成を示す説明図である。
図5に示されるように、走行装置1は、センサとして、2つの負圧センサ5、加速度センサ、及びジャイロセンサ等を備えている。負圧センサ5は、吸着部22及び被吸着面8によって形成された吸着空間における負圧の圧力値を検出するセンサである。加速度センサは、走行装置1の本体の重力方向を検知するセンサである。また、ジャイロセンサは、被吸着面8を走行する走行装置1の角速度を測定するセンサである。加速度センサ及びジャイロセンサは、被吸着面8に吸着したときの、走行装置1の本体の姿勢を検知する。制御部6は、ポンプ4A及び4B、バッテリ7、2つの負圧センサ5、加速度センサ、及びジャイロセンサからの信号を入力する。そして、モータドライバへ信号を出力し、駆動モータ3A〜3Dそれぞれを駆動し、移動ユニット2A〜2Dの駆動リング23及び清掃パッド24を回転させる。加速度センサは、走行装置1が被吸着面8としての垂直壁面に吸着している場合、重力方向に対する本体の向きを検知することできる。ジャイロセンサは、走行装置1の走行中、被吸着面8の状態(曲率や面粗さなど)が変わった際に、本体の進行方向に対して向きが回転したことを検知することができる。また、ジャイロセンサの値には誤差がでるので、加速度センサ値で補正することも可能である。
制御部6は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置であり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することにより、走行装置1の各部(駆動リング23、清掃パッド24等)の動作を制御し、走行動作を行う。
2.吸着走行時における走行装置1の動作及び制御
次に、吸着走行時における走行装置1の動作及び制御について、図1〜図5を参照して説明する。
まず、ポンプ4A及び4Bを作動させることによって、移動ユニット2A〜2Dそれぞれにおける、傾斜スペーサ21、吸着部22及び被吸着面8によって吸着空間が形成される。すなわち、ポンプ4A及び4Bにより吸着部22内部の空気が吸引され、円筒形状の傾斜スペーサ21、及び中空軸25を通じ排出されることによって、被吸着面8と吸着部22とにより囲まれた吸着空間が形成される。この吸着空間に負圧が加えられると、走行装置1が被吸着面8に吸着する。ここで、吸着部22は、可撓性材料で構成されているので、内部の空気が吸引されると変形することができる。それゆえ、この吸着部22の変形によって、被吸着面8に離間している傾斜スペーサ21は、下方へ移動する。
そして、傾斜スペーサ21の端面21aが被吸着面8に接地する。ここで、傾斜スペーサ21は、中空軸25に連通し、さらにその端面21aが被吸着面8に対して傾斜した傾斜面になっている。それゆえ、傾斜スペーサ21の端面21aが被吸着面8に接地すると、中空軸25は、被吸着面8の法線に対して傾斜する。中空軸25の傾斜角度は、傾斜スペーサ21の端面21aの被吸着面8に対する傾斜角度に依存する。なお、傾斜スペーサ21の端面21aの被吸着面8に対する傾斜角度は、1°〜5°程度であることが好ましい。例えば、傾斜スペーサ21の端面21aの被吸着面8に対する傾斜角度は1.5°である。このとき、中空軸25は、被吸着面8の法線に対する傾斜角度が1.5°となる。
中空軸25が上述のように傾斜しているとき、駆動リング23は、外周部の一点で被吸着面8と接触した状態となる。この状態で、制御部6は、モータドライバを介して駆動モータ3A〜3Dを駆動させ、移動ユニット2A〜2Dの駆動リング23を回転させる。
このように駆動リング23が回転すると、駆動リング23と被吸着面8との接面点における接線方向に摩擦力が生じる。そして、移動ユニット2A〜2Dには、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1は、被吸着面8上を走行する。
走行装置1は、走行時においても、吸着部22と被吸着面8との密着状態を維持して走行する。制御部6は、走行装置1の走行中、吸着部22と被吸着面8との密着状態を負圧センサ5によって監視する。負圧センサ5によって検知される圧力値が吸着状態を示す所定の値よりも大きくなったとき、被吸着面8と吸着部22とにより囲まれた吸着空間に空気のリークが生じることになる。このとき、制御部6は、駆動リング23の回転動作を停止させる。
ここで、移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて、駆動リング23における被吸着面8との接面点の位置は、傾斜スペーサ21の端面21aの傾斜方向によって決定されている。それゆえ、制御部6が、移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて、駆動リング23の回転方向及び回転数を制御することによって、走行装置1は、様々な方向に走行することが可能になる。図6は、移動ユニット2A〜2Dそれぞれにおける駆動リング23の回転方向及び回転数と、走行装置1の駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。
なお、図6に示された構成では、移動ユニット2A〜2Dそれぞれにおいて、駆動リング23と被吸着面8との接面点23A〜23Dは、線対称となる軸線Xと反対側にある。
図6に示された構成において、制御部6が移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて、駆動リング23の回転数及び回転方向を制御する。これによって、走行装置1は、前進、後退、右回転、あるいは斜め右移動といった様々な方向に走行する。
例えば、制御部6が、(i)移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて駆動リング23の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2A及び2Dの駆動リング23の回転方向を時計回り(cw)に、移動ユニット2B及び2Cの駆動リング23の回転方向を反時計回り(ccw)に制御する。このとき、走行装置1は、前進する。
また、制御部6が、(i)移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて駆動リング23の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2A及び2Dの駆動リング23の回転方向を反時計回り(ccw)に、移動ユニット2B及び2Cの駆動リング23の回転方向を時計回り(cw)に制御する。このとき、走行装置1は、後退する。
また、制御部6が、(i)移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて駆動リング23の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2A〜2Dの駆動リング23の回転方向を時計回り(cw)に制御する。このとき、走行装置1は、左回転する。
また、制御部6が、(i)移動ユニット2A及び2Dの駆動リング23の回転数が移動ユニット2B及び2Cの駆動リング23の回転数よりも小さく、かつ、(ii)移動ユニット2A及び2Dの駆動リング23の回転方向を時計回り(cw)に、移動ユニット2B及び2Cの駆動リング23の回転方向を反時計回り(ccw)に制御する。このとき、走行装置1は、斜め右方向に走行する。
このように、制御部6が移動ユニット2A〜2Dそれぞれについて、駆動リング23の回転数及び回転方向を制御することよって、走行装置1は、被吸着面8上を様々な方向で走行する。なお、移動ユニット2A〜2Dそれぞれにおける駆動リング23の回転数及び回転方向と、走行装置1の走行方向との組合せは、駆動リング23と被吸着面8との接面点23A〜23Dの位置に応じて適宜設定可能である。
また、清掃パッド24は駆動リング23とともに回転するので、被吸着面8における走行装置1の走行領域に存在する汚れが除去されるとともに、塵埃は、清掃パッド24によって収集されることになる。このとき、駆動リング23は、被吸着面8を基準として、清掃パッド24よりも高い位置に配置されているので、走行動作中、清掃パッド24は駆動リング23が接地していない側においても確実に被吸着面8に接触する。それゆえ、清掃パッド24によって、被吸着面8に存在する汚れを除去し塵埃を確実に収集することができる。
3.被吸着面8が曲面である場合の、走行装置1の走行動作
次に、図7に基づいて、被吸着面8が曲面である場合の、走行装置1の走行動作について説明する。図7は、被吸着面8が曲面である場合の走行装置1の各部の配置構成を示す断面図である。
走行装置1が走行する被吸着面8に曲面が存在すると、走行装置1が曲面に吸着する際に吸着部22と被吸着面8との間に隙間が生じる場合がある。また、走行装置1が曲面を乗り越えるとき、移動ユニット2A〜2Dについて、駆動リング23が被吸着面8に接触しない状態となり、駆動リング23が空回りする場合がある。その結果、走行装置1は、曲面を吸着走行できないおそれがある。
そこで、走行装置1では、上述したように、中空軸25は、フレーム筐体26に対して、球面座金(球面受け)29を介して支持されている。これによって、中空軸25は、フレーム筐体26に対して角度θの範囲で傾斜して可動する。そして、吸着部22は、中空軸25に接続されているので、中空軸25の角度θの可動範囲内で傾斜可能になる。
それゆえ、被吸着面8が曲面である場合であっても、移動ユニット2A〜2Dの吸着部22は、曲面に追従して中空軸25の角度θの可動範囲内で傾斜する。このため、吸着部22と被吸着面8との間に隙間が生じることなく吸着動作を行うことができる。さらに、中空軸25は、曲面に追従して角度θの範囲で傾斜して可動する。そして、吸着動作中、中空軸25は、さらに傾斜スペーサ21により被吸着面8の法線(この場合、曲面である被吸着面8の接線に対し垂直な線)に対して傾斜する。それゆえ、被吸着面8が曲面である場合であっても、移動ユニット2A〜2Dについて、駆動リング23の一部を被吸着面8に接触させることができる。その結果、被吸着面8が曲面である場合であっても、走行装置1は、被吸着面8を吸着走行することができる。また、駆動リングとともに清掃パッド24が回転するので、被吸着面8の曲面を均一に清掃することができる。
さらに、被吸着面8の曲面が複雑な場合であっても、走行装置1は、加速度センサ及びジャイロセンサにより、被吸着面8に吸着したときの本体の姿勢を検知する。そして、制御部6が、任意の方向に走行するように、移動ユニット2A〜2Dそれぞれの駆動リング23の回転数及び回転方向を制御することによって、走行装置1は、本体の姿勢を整えながら目的の位置へ移動することが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図8及び図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
1.走行装置1Aの概略構成
本実施形態に係る走行装置は、駆動リングの回転軸を傾斜させる機構が上記実施形態1と異なる。図8は、本実施形態に係る走行装置1Aの構成を示し、図8の(a)は断面図であり、図8の(b)は底面図である。
図8の(a)及び(b)に示されるように、走行装置1Aは、2つの円板状の移動ユニット2E及び2Fと、被吸着面8に吸着する1つの吸着部22と、2つの押圧部9と、移動ユニット2E及び2F並びに吸着部22を支持する筐体10Aと、を備えている。筐体10Aには、移動ユニット2E及び2Fを駆動する駆動モータ(不図示)、吸着部22に接続されたポンプ(不図示)、負圧センサ(不図示)、制御部(不図示)、バッテリ(不図示)等が収容されている。
移動ユニット2E及び2Fはそれぞれ、被吸着面8に接触する駆動リング23’、及び駆動リング23’の回転軸である軸部23’sを備えている。この駆動リング23’は、駆動モータ(不図示)によって回転駆動される。また、吸着部22には、ポンプ(不図示)に接続した排気管22aが連通している。
図8の(b)に示されるように、移動ユニット2E及び2Fは、走行装置1Aが前進する方向に沿った仮想的な軸線Xに対して線対称になるように配置されている。また、吸着部22は、移動ユニット2E及び2Fの間に配置されている。
また、2つの押圧部9は、筐体10Aに設けられており、移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおける軸線X側の端部に当接する。
2.吸着走行時における走行装置1Aの動作及び制御
次に、吸着走行時における走行装置1Aの動作及び制御について、図8の(a)及び(b)並びに図9を参照して説明する。
まず、ポンプ(不図示)を作動させることによって、吸着部22及び被吸着面8によって吸着空間が形成される。すなわち、ポンプにより吸着部22内部の空気が吸引され、排気管22aを通じ排出されることによって、被吸着面8と吸着部22とにより囲まれた吸着空間が形成される。この吸着空間に負圧が加えられると、走行装置1Aが被吸着面8に吸着する。
ここで、吸着部22は、可撓性材料で構成されているので、内部の空気が吸引されると変形する。この吸着部22の変形によって、筐体10Aは下方へ移動する。そして、押圧部9は、筐体10Aととともに下方へ移動し、移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおいて駆動リング23’を被吸着面8へ向けて押圧する。
移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおいて、押圧部9が駆動リング23’を押圧すると、軸部23’sは、被吸着面8の法線に対して傾斜する。そして、軸部23’sが傾斜すると、駆動リング23’は、外周部の一点で被吸着面8と接触した状態となる。図8の(a)及び(b)に示された構成では、移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおいて、駆動リング23’と被吸着面8との接面点23’E及び23’F(図9参照)は、線対称となる軸線X側にある。
このように駆動リング23’が外周部の一点で被吸着面8と接触した状態で、制御部(不図示)は、モータドライバを介して駆動モータ(不図示)を駆動させ、移動ユニット2E及び2Fの駆動リング23を回転させる。
このように駆動リング23’が回転すると、駆動リング23’と被吸着面8との接面点に接線方向に摩擦力が生じる。そして、移動ユニット2E及び2Fには、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1Aは、被吸着面8上を走行する。移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて、駆動リング23’の回転数及び回転方向を制御することによって、走行装置1Aは、前進、後退、右回転、あるいは斜め右移動といった様々な方向に走行する。
図9は、移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおける駆動リング23’の回転方向及び回転数と、走行装置1Aの駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。
例えば、(i)移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて駆動リング23’の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2Eの駆動リング23’の回転方向が反時計回り(ccw)であり、移動ユニット2Fの駆動リング23’の回転方向が時計回り(cw)であるとき、走行装置1Aは、前進する。
また、(i)移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて駆動リング23’の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2Eの駆動リング23’の回転方向が時計回り(cw)であり、移動ユニット2Fの駆動リング23’の回転方向が反時計回り(ccw)であるとき、走行装置1Aは、後退する。
また、(i)移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて駆動リング23’の回転数が同一であり、かつ、(ii)移動ユニット2E及び2Fの駆動リング23’の回転方向が時計回り(cw)であるとき、走行装置1Aは、右回転する。
また、(i)移動ユニット2Eの駆動リング23’の回転数が移動ユニット2Fの駆動リング23’の回転数よりも小さく、かつ、(ii)移動ユニット2Eの駆動リング23’の回転方向を反時計回り(ccw)であり、移動ユニット2Fの駆動リング23’の回転方向を時計回り(cw)であるとき、走行装置1Aは、斜め右方向に走行する。
このように、移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて、駆動リング23’の回転数及び回転方向を制御することよって、走行装置1Aは、被吸着面8上を様々な方向で走行する。なお、移動ユニット2E及び2Fそれぞれにおける駆動リング23’の回転数及び回転方向と、走行装置1Aの走行方向との組合せは、駆動リング23’と被吸着面8との接面点23’E及び23’Fの位置に応じて適宜設定可能である。
本実施形態2に係る走行装置1Aは、上記実施形態1と同様に、清掃パッドを備えていてもよい。この場合、清掃パッドの材料は、実施形態1と同様である。また、清掃パッドは、実施形態1と同様に、移動ユニット2E及び2Fそれぞれについて、駆動リング23’の外周を囲むように設けられていてもよい。また、清掃パッドは、移動ユニット2E及び2Fに設けられた2つの駆動リング23’の外周を囲むように設けられていてもよい。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図10及び図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る走行装置1Bの構成を示す斜視図である。また、図11の(a)は、本実施形態に係る走行装置1Bの構成を示す底面図であり、図11の(b)は、本実施形態に係る走行装置1Bの構成を示す側面図である。
図10、並びに図11の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る走行装置1Bは、4つの移動ユニット、駆動モータ、ポンプ、負圧センサ、バッテリ等を収容する筐体10を備えた点で、実施形態1と異なる。筐体10は、例えばシリコン樹脂等の屈曲性を有する材料によって構成されている。
また、図11の(a)及び(b)に示されるように、筐体10には、凹部10Bが設けられている。凹部10Bは、筐体10における移動ユニットを収容する4つの収容部分間を連結する連結部分に形成されている。この凹部10Bが設けられていることによって、走行装置1Bは、曲がりやすい構造となっている。
このように、筐体10が屈曲性材料で構成され、かつ、凹部10Bが形成されているので、被吸着面8が曲面である場合、走行装置1Bは、曲面に追従して走行することができる。それゆえ、被吸着面が曲面である場合であっても、各移動ユニットについて、吸着部と被吸着面との間に隙間が生じることなく吸着動作を行うことができる。
(変形例)
上述した実施形態では、本発明の走行装置1または1Aは、被吸着面8を清掃する清掃パッドを備えた構成であった。しかし、本発明の走行装置は、清掃パッドを備えた構成に限定されず、使用用途に応じて様々な装置を備え得る。
例えば、本発明の走行装置は、荷物を運搬する運搬部としての荷役運搬装置を備えた構成であってもよい。この場合、荷役運搬装置は、運搬ケースと運搬ケースを閉塞するケースとを有する。そして、運搬ケースは、例えば図1に示される走行装置1の筐体10に接続され、走行装置1の走行に連動して移動する。これにより、走行装置1は、運搬ケースに荷物を載せて走行することが可能になる。
また、運搬ケースは、荷物以外にも機能部材等を載せて走行することも可能である。例えば塗装装置や検査装置を載せて走行することで、壁面を塗装したり、検査したりすることも可能である。これにより、人が作業するには危険な場所や、人の手が届かないような場所にある壁面であっても様々な作業を行うことが可能となる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図12〜図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
1.走行装置1Cの概略構成
本実施形態に係る走行装置1Cは、駆動リングの回転軸を傾斜させる機構が上記実施形態1と異なり、また吸着部の位置及び個数が上記実施形態2とは異なる。図12は、本実施形態に係る走行装置1Cの構成を示し、図12の(a)は断面図であり、図12の(b)は底面図である。
図12の(a)及び(b)に示されるように、走行装置1Cは、2つの円板状の移動ユニット2G及び2Hと、移動ユニット2G及び2Hを支持する筐体10Cと、を備えている。2つの円板状の移動ユニット2G及び2Hは、図12の(b)に示されるように、走行装置1Cが前進する方向に沿った仮想的な軸線Xに対して線対称になるように配置されている。移動ユニット2G及び2Hはそれぞれ、吸着部22、駆動部51、清掃パッド24、及び中空軸25を備えている。筐体10Cには、移動ユニット2G及び2Hを駆動する駆動モータ3G及び3H、2つの押圧部9、2つの滑り軸受部30、および2つの弾性材31、それぞれの吸着部22に接続されたポンプ(不図示)、負圧センサ(不図示)、制御部(不図示)、バッテリ(不図示)等が収容されている。
中空軸25は、移動ユニット2G及び2Hそれぞれの円盤状本体の略中央部を上下方向に貫通するように設けられている。この中空軸25は、被吸着面8に対し略垂直に延びている。
吸着部22は、可撓性材料で構成されており、移動ユニット2G及び2Hそれぞれの円盤状本体の略中央部に設けられている。吸着部22は、中空軸25に接続されており、被吸着面8に接触するように設けられている。
駆動部51(回転体)は、駆動リング51a、支持体51b、及び回転伝達出力部51cを備えている。駆動部51は、駆動モータ3G及び3Hの回転を駆動リング51aに伝達し、駆動リング51aを回転駆動するものである。駆動部51は、中空軸25に対して吸着部22よりも遠くなるように設けられている。
駆動リング51a(回転体)は、中空軸25を軸とした環状に構成されており、被吸着面8に対向して設けられている。
支持体51b(回転体)は、駆動リング51aおよび清掃パッド24の上部に設けられており、駆動リング51aを支持している。また、支持体51bは清掃パッド24と接触している。この支持体51bは、駆動リング51aとともに回転するものであり、回転中の駆動リング51aを支持するものである。
回転伝達出力部51c(回転体)は、装置本体の中央側に設けられている。駆動モータ3G及び3Hの駆動部にはそれぞれ、回転伝達入力部3bが接続されている。駆動モータ3G及び3Hを回転させることにより、回転伝達入力部3bから回転伝達出力部51cへと力が伝達され、駆動部51が回転駆動する。回転伝達入力部3bから回転伝達出力部51cへの回転伝達手段としては、歯車もしくはベルトなどによる伝達が挙げられる。本実施形態に係る走行装置1Cでは、回転伝達出力部51cはギア部にてなっており、回転伝達入力部3bから減速されて力が伝達され、駆動トルクが出力される。
このように駆動部51を構成することによって、吸着部22及び中空軸25を被吸着面8に対して略垂直に設けることができる。
押圧部9(接触機構)は、筐体10Cに設けられており、駆動部51の上方に配置されている。押圧部9は、駆動リング51aを被吸着面8へ向けて押圧するための部材である。
滑り軸受部30は、筐体10Cと駆動部51との間に設けられる。
弾性材31は、滑り軸受部30と筐体10Cとの間に設けられる。
2.吸着走行時における走行装置1Cの動作及び制御
次に、吸着走行時における走行装置1Cの動作及び制御について、図12を参照して説明する。
まず、ポンプ(不図示)を作動させることによって、吸着部22及び被吸着面8によって吸着空間が形成される。吸着部22は、可撓性材料で構成されているので、内部の空気が吸引されると変形する。この吸着部22の変形によって、筐体10Cは下方へ移動する。この時、押圧部9は、筐体10Cとともに下方へ移動する。これにより、押圧部9が、移動ユニット2G及び2Hそれぞれにおいて駆動部51の支持体51bを押圧する。さらに支持体51bが下方へ移動することにより、駆動リング51a及び清掃パッド24を被吸着面8に向けて押圧する。
駆動リング51a及び清掃パッド24それぞれの回転軸C1は、押圧部9により押圧されることによって、中空軸25に対して傾斜した回転軸C2となる。これにより、駆動リング51a及び清掃パッド24は、移動ユニット2G及び2Hそれぞれにおける軸線Xと反対側の端部において、被吸着面8に当接する。このとき、移動ユニット2G及び2Hは被吸着面8からの反力を受けるため、駆動リング51a及び清掃パッド24の回転軸C2の方向にスラスト荷重が作用する。
滑り軸受部30は、回転軸C2方向に作用するスラスト荷重を受ける。ここで、滑り軸受部30と筐体10Cとの間には弾性材31が設けられているので、押圧部9により傾斜した駆動リング51aの回転体(支持体51b)に追従して、滑り軸受部30が駆動リング51aの回転体に均一に接触することができる。これにより、駆動リング51aの回転体の摩耗を抑制することができ、駆動リング51aを効率よく回転させることができる。なお、滑り軸受部30は、駆動リング51aの回転体との摩擦を抑制するために、滑り性の良い材料、例えば、ナイロン、POM(polyoxymethylene)、フッ素樹脂、バイメタル金属などから成るスラストワッシャーなどが挙げられる。また、弾性材31としては、例えば、圧縮バネ、ゴム、スポンジなどが挙げられる。
このように、駆動リング51aが被吸着面8に接触している状態で、駆動部51を駆動させると、回転する駆動リング51aと被吸着面8との接面点に摩擦力が生じる。そして、移動ユニット2G及び2Hには、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1Cは、被吸着面8上を走行する。
ここで、本実施形態に係る走行装置1Cは、吸着時において、駆動部51及び清掃パッド24が押圧部9により傾斜する一方、吸着部22及び中空軸25は傾斜しない。換言すれば、吸着時においても、吸着部22及び中空軸25は、被吸着面8に対して略垂直な状態となる。
このように、本実施形態に係る走行装置1Cでは、被吸着面8に対して略垂直に吸着部22及び中空軸25を配置することができるので、走行装置1Cは、吸着部22が被吸着面8に吸着しやすくなる。また、吸着しやすくなるということは、吸着部22内の気密性が崩れにくく、剥がれにくくなるということでもある。したがって、障害物や外乱などの影響があっても吸着状態を維持しやすくなる。
さらに、本実施形態に係る走行装置1Cでは、吸着部22が駆動リング51a及び清掃パッド24の内輪側に配置されている。それゆえ、被吸着面8が汚れている場合、走行装置1Cが移動する軌跡において、少なくとも一度清掃パッド24が通過した後に、吸着部22が通過することになる。したがって、被吸着面8に付着した汚れを一度除去してから吸着部が通過するので、吸着性を維持しやすい構成とすることができる。
次に、本実施形態に係る走行装置1Cにおける押圧部9の変形例について、図13〜図15に基づいて説明する。
(変形例1)
図13は、変形例1としての押圧部9を備えた移動ユニット2Gまたは2Hの拡大図である。
図13に示されるように、変形例1の押圧部9は、自在回転部9aを備えている。自在回転部9aは、球状のボールで構成されている。また、自在回転部9aは駆動部51の支持体51bと接触している。
また、走行装置1Cには、自在回転部9aが設けられているので、駆動部51を駆動させた時、自在回転部9aが回転することにより、駆動部51は滑らかに回転することができる。なお、変形例1の押圧部9であれば、押圧部9の外周にネジが設けられた構成とすることができる。そして、該ネジによって押圧部9の押し出し量の調整を簡易に行うことができる。
(変形例2)
図14は、変形例2としての押圧部9を備えた移動ユニット2Gまたは2Hの拡大図である。
図14に示されるように、変形例2の押圧部9における自在回転部9aは、回転軸を中心として自在に回転する円環状のタイヤになっている。自在回転部9aを円環状のタイヤにすることにより、自在回転部9aと駆動部51との接触面積を大きくすることができるので、駆動部51の摩耗を抑制することができる。
(変形例3)
図15は、変形例3としての押圧部9を備えた移動ユニット2Gまたは2Hの拡大図である。
図15に示されるように、変形例3の押圧部9は、自在回転部9aが設けられていない。押圧部9は、滑り軸受部30と筐体10Cの間に設けられる。負圧空間が形成されて筐体10Cが下方へ移動することにより、押圧部9が滑り軸受部30の上部を押圧する。さらに、押圧部9により押圧された滑り軸受部30が駆動部51を押圧することにより、駆動部51は傾斜し、駆動リング51aの一部が被吸着面8に接触する。この時、滑り軸受部30も駆動部51と同様に傾斜するので、上述した実施形態及び変形例1における自在回転部9aを有する必要がなくなり、駆動部51の摩耗を抑制することができる。
図16は駆動部51及び中空軸25の拡大断面図であり、図16の(a)は内接部分51dの端部が丸ラウンド形状であるものを示した図であり、図16の(b)は内接部分51dの端部が角ラウンド形状であるものを示した図である。
図16に示すように、駆動部51は傾斜することにより、内接部分51dが中空軸25の軸受部25aに接触する。内接部分51dの端部を曲面形状にすることにより、駆動部51が回転した場合において、内接部分51d及び中空軸25の軸受部25aが摩耗することなく、駆動部51は、中空軸25に対して傾斜しながら回転することができる。
以上に示したように、本実施形態に係る走行装置1Cは、吸着走行時において、吸着部22及び中空軸25が、被吸着面8に対して略垂直な状態となるため、吸着部22が被吸着面8に吸着しやすくなる。さらに、吸着部22内の気密性が崩れにくく、剥がれにくくなり、障害物や外乱などの影響があっても吸着状態を維持しやすくなる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る走行装置1、1Aは、負圧を発生させる負圧発生部(ポンプ4A、4B)と、上記負圧発生部に接続され、被吸着面8との間で吸着空間を形成する吸着部22と、上記被吸着面8に対し略垂直な線を回転軸(中空軸25、軸部23’s)として回転する回転体(駆動リング23、23’)と、上記吸着部22が上記被吸着面8に吸着したとき、上記回転体の一部を上記被吸着面8に接触させる接触機構(傾斜スペーサ21、押圧部9)と、を備え、被吸着面8に吸着しながら走行する走行装置1、1Aであって、上記吸着部22は、上記回転体と共に回転せず、上記回転体と別途設けられている。
上記の構成によれば、上記吸着部22が上記被吸着面8に吸着したとき、上記接触機構によって上記回転体(駆動リング23、23’)の一部が上記被吸着面8に接触した状態になる。この状態で、上記回転体が上記被吸着面8に対し略垂直な線を回転軸(中空軸25、軸部23’s)として回転すると、上記回転体と被吸着面8との接触部における接線方向に摩擦力が生じる。そして、走行装置1、1Aには、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1、1Aは、被吸着面8上を走行する。
ここで、上記の構成によれば、上記吸着部22は、上記回転体と共に回転せず、上記回転体と別途設けられているので、吸着部22は、回転体の回転による摩耗が生じることがない。それゆえ、上記の構成によれば、吸着走行中に被吸着面に対する吸着部の摩耗を抑制することができる走行装置1、1Aを実現することができる。
本発明の態様2に係る走行装置1は、上記態様1において、上記吸着部22は、上記回転体(駆動リング23)の回転軸(中空軸25)部分に設けられており、上記接触機構は、上記吸着部22に設けられ、上記被吸着面8側に傾斜面(端面21a)が形成されたスペーサ(傾斜スペーサ21)を備え、上記負圧発生部(ポンプ4A、4B)による負圧動作中に、上記傾斜面が上記被吸着面8に接することによって、上記回転体の回転軸を傾斜させ、上記回転体の一部を上記被吸着面8に接触させる構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記負圧発生部(ポンプ4A、4B)による負圧動作中に、スペーサ(傾斜スペーサ21)の傾斜面(端面21a)が上記被吸着面8に接することによって、上記回転体の回転軸が傾斜し、上記回転体の一部が上記被吸着面に接触する。このように接触した状態で上記回転体が回転すると、上記回転体と被吸着面8との接触部における接線方向に摩擦力が生じる。そして、走行装置1には、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1は、被吸着面8上を走行する。
本発明の態様3に係る走行装置1Aは、上記態様1において、上記接触機構は、上記負圧発生部による負圧動作中に、上記被吸着面8へ向けて上記回転体(駆動リング23’)を押圧する押圧部9を備え、上記押圧部9による押圧によって、上記回転体の回転軸(軸部23’s)を傾斜させ、上記回転体の一部を上記被吸着面8に接触させる構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記負圧発生部による負圧動作中に、押圧部9が上記被吸着面8へ向けて上記回転体(駆動リング23’)を押圧することによって、上記回転体の回転軸(軸部23’s)が傾斜し、上記回転体の一部が上記被吸着面8に接触する。このように接触した状態で上記回転体が回転すると、上記回転体と被吸着面8との接触部における接線方向に摩擦力が生じる。そして、走行装置1Aには、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、走行装置1Aは、被吸着面8上を走行する。
本発明の態様4に係る走行装置1、1Aは、上記態様1〜3において、複数の上記回転体(駆動リング23、23’)と、上記回転体それぞれの回転方向及び回転数を制御する制御部6と、を備え、上記制御部6は、上記回転方向及び回転数を回転体間で相対的に変化させることによって、走行装置1、1Aの走行方向及び走行速度を制御する構成である。
上記の構成によれば、制御部6が上記回転方向及び回転数を回転体間で相対的に変化させることによって、走行装置1、1Aの走行方向及び走行速度を制御するので、前進・後退だけでなく、多様な方向の走行を実現することができる。
本発明の態様5に係る走行装置1は、上記態様1〜4において、上記回転体(駆動リング23)に、上記被吸着面8を清掃する清掃部(清掃パッド24)が設けられている構成である。
上記の構成によれば、上記回転体(駆動リング23)に、上記被吸着面8を清掃する清掃部(清掃パッド24)が設けられているので、被吸着面8に存在する汚れを除去し塵埃を走行時に除去することが可能になる。
本発明の態様6に係る走行装置1は、上記態様1〜5において、上記回転体(駆動リング23、23’)は、摩擦抵抗性材料によって構成されている。
上記の構成によれば、上記回転体(駆動リング23、23’)は、摩擦抵抗性材料によって構成されているので、上記回転体と被吸着面8との接触部における接線方向の摩擦力が大きくなる。このため、走行装置1に生じる推進力が大きくなる。
本発明の態様7に係る走行装置1は、上記態様5において、上記回転体(駆動リング23)と上記被吸着面8との距離は、上記清掃部(清掃パッド24)と上記被吸着面8との距離よりも大きい構成である。
上記の構成によれば、上記回転体(駆動リング23)は、被吸着面8を基準として、上記清掃部(清掃パッド24)よりも高い位置に配置されているので、走行動作中、上記清掃部は、上記回転体(駆動リング23)が接地していない側においても確実に被吸着面8に接触する。それゆえ、上記の構成によれば、上記清掃部によって、被吸着面8に存在する汚れを除去し塵埃を確実に収集することができる。
本発明の態様8に係る走行装置1は、上記態様1〜7において、複数の上記回転体(駆動リング23)を備え、上記負圧発生部(ポンプ4A、4B)による負圧動作中に、各回転体は、被吸着面8上の走行装置1の前進方向に対して垂直な方向の一方の端部(接面点23A〜23D)と、被吸着面8とが接触した状態で傾斜している構成である。
上記の構成によれば、各回転体は、上記負圧発生部(ポンプ4A、4B)による負圧動作中に、被吸着面8上の走行装置1の前進方向に対して垂直な方向の一方の端部(接面点23A〜23D)と、被吸着面8とが接触した状態で傾斜しているので、回転体の回転モーメントが大きく作用し、走行装置1の旋回時の走行性能(走行速度)が向上する。
本発明の態様9に係る走行装置1は、上記態様1〜8において、上記吸着部22は、可撓性材料によって構成されている構成である。
これにより、吸着部22は、変形可能になり、回転体の傾斜に追従して被吸着面との間で吸着空間が形成される。それゆえ、上記の構成によれば、良好な吸着を実現することができる。
また、吸着部22が剛性材料によって構成されている場合、負圧動作時、吸着部22にのみ垂直効力が作用する。その結果、回転体と被吸着面との接触部分に垂直効力が作用せず、回転体が回転しても、被吸着面との間で生じる摩擦力が生じず、空転してしまう。一方、上記の構成によれば、上記吸着部22は、可撓性材料によって構成されているので、回転体と被吸着面との接触部分に十分な垂直効力が生じる。
また、本発明の態様10に係る走行装置1は、上記態様1〜9において、複数の上記回転体(駆動リング23)を備え、各回転体は、走行装置1が前進する方向に沿った仮想的な軸線Xに対して線対称になるように配置されており、上記負圧発生部(ポンプ4A、4B)による負圧動作中に、各回転体は、上記軸線Xと反対側の端部(接面点23A〜23D)と、被吸着面8とが接触した状態で傾斜している構成である。
これにより、回転体の回転モーメントがさらに大きく作用し、走行装置1の旋回時の走行性能(走行速度)がさらに向上する。
本発明の態様11に係る走行装置1Cは、上記態様1において、上記吸着部22は、上記回転体(駆動リング51a)の回転軸部分に設けられており、上記接触機構は、上記負圧発生部による負圧動作中に、上記被吸着面8へ向けて上記回転体(駆動リング51a)を押圧する押圧部9を備え、上記押圧部9による押圧によって、上記回転体(駆動リング51a)の回転軸を傾斜させ、上記回転体(駆動リング51a)の一部を上記被吸着面8に接触させるとともに、上記吸着部22は、負圧動作中に上記被吸着面8に対して傾斜しないことを特徴とする構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記の構成によれば、被吸着面8に対して略垂直に吸着部22および中空軸25を配置することができるので、被吸着面8に対して走行装置1Cを吸着させる際に吸着しやすくなる。また、吸着しやすくなるということは、吸着部22内の気密性が崩れにくく、剥がれにくくなるということである。それゆえ、障害物や外乱などの影響があっても吸着を維持しやすくなる。さらには、吸着部22を駆動部51及び清掃パッド24の内輪側に配置することができるので、汚れた被吸着面8の場合でも、走行装置1Cが移動する軌跡において、少なくとも一度清掃パッド24が通過した後、吸着部22が通過することになる。それゆえに、被吸着面8に付着した汚れを一度除去してから吸着し移動するので、吸着性能を維持しやすい。
本発明の態様12に係る走行装置1Cは、上記態様10において、走行装置1Cの筐体10Cを備え、上記筐体10Cと上記回転体(支持体51b)との間に、滑り軸受部30及び弾性材31が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、滑り軸受部30は、上記回転体(支持体51b)が回転する軸方向のスラスト荷重を受ける。そして、上記の構成によれば、上記筐体10Cと上記回転体(支持体51b)との間に、滑り軸受部30及び弾性材31が設けられているので、上記押圧部9により傾斜した上記回転体(支持体51b)に追従して、滑り軸受部30が均一に支持体51bと接触し、上記回転体(支持体51b)の摩耗を抑制することができる。それゆえ、上記の構成によれば、上記回転体(支持体51b)を効率よく回転することができる。
本発明の態様13に係る走行装置1A・1Cは、上記態様3、10または11において、上記押圧部9は、上記回転体(駆動リング23’、41a)と接する部分において自在に回転する回転部(自在回転部9a)を備えてもよい。
上記の構成によれば、上記押圧部9は、自在回転部9aを有し、自在回転部9aが上記回転体(駆動リング23’、41a)に接触することによって、上記回転体(駆動リング23’、41a)を傾斜させるとともに、自在回転部9aが転がることで上記押圧部9により押圧しながら滑らかに回転動作することができる。
本発明の態様14に係る走行装置1Cは、上記態様3、10または11において、上記押圧部9は、上記滑り軸受部30上面に配置され、上記滑り軸受部30を介して、上記回転体(支持体51b)を押圧してもよい。
上記の構成によれば、上記押圧部9は滑り軸受部30の上面から押圧され、上記回転体(支持体51b)を傾斜させるので、自在に回転する回転部を有する必要がない。それゆえに走行装置1Cを簡易な構造で構成することができる。
本発明の態様15に係る走行装置1Cは、上記態様12において、上記回転体(駆動部51)の内径は、上記回転軸(中空軸25)の軸受部25aの外径よりも大きく、上記回転体(駆動部51)において、上記軸受部25aに内接する端部(内接部分51d)が曲面形状であってもよい。
上記の構成によれば、上記回転体(駆動部51)の上記中空軸25との間に隙間ができることにより、押圧部9により上記回転体(駆動部51)を押圧して簡単に傾斜することができる。そのとき、上記回転体(駆動部51)における上記中空軸25の軸受部25aに内接する端部が曲面形状であるため、摩耗することなく、上記中空軸25に対して上記回転体(駆動部51)を回転動作することができる。
本発明の態様16に係る走行装置1Cは、態様11〜15において、上記回転体を駆動する駆動源(駆動モータ3G、3H)を備え、上記回転体は、駆動リング51a、支持体51b、及び回転伝達出力部51cを備え、上記回転体は、上記駆動源(駆動モータ3G、3H)駆動モータ3G及び3Hの回転を駆動リング51aに伝達し、駆動リング51aを回転駆動する構成であってもよい。
さらに、本発明の態様17に係る走行装置1Cは、態様16において、上記回転伝達出力部51cはギア部にて構成されており、回転伝達入力部3bから減速されて力が伝達され、駆動トルクが出力される構成であってもよい。
上記の構成によれば、被吸着面8に対して略垂直に吸着部22および中空軸25を配置することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、壁面等の被吸着面に吸着して走行する走行装置に利用することができる。
1、1A、1B 走行装置
2A、2B、2C、2D、2E、2F 移動ユニット
3A、3B、3C、3D 駆動モータ
4A、4B ポンプ(負圧発生部)
5 負圧センサ
6 制御部
7 バッテリ
8 被吸着面
9 押圧部(接触機構)
9a 自在回転部(回転部)
10 筐体
10A 凹部
21 傾斜スペーサ(接触機構)
21a 端面(傾斜面)
22 吸着部
23、23’ 駆動リング
23’s 軸部(回転軸)
24 清掃パッド(清掃部)
25 中空軸(回転軸)
25a 軸受部
26 フレーム筐体
27 凹球面部
28 凸球面部
29 球面座金
30 滑り軸受部
31 弾性材
51 駆動部(回転体)
51a 駆動リング(回転体)
51b 支持体(回転体)
51c 回転伝達出力部(回転体)
51d 内接部分

Claims (14)

  1. 負圧を発生させる負圧発生部と、
    上記負圧発生部に接続され、被吸着面との間で吸着空間を形成する吸着部と、
    上記被吸着面に対し略垂直な線を回転軸として回転する回転体と、
    上記吸着部が上記被吸着面に吸着したとき、上記回転体の一部を上記被吸着面に接触させる接触機構と、を備え、被吸着面に吸着しながら走行する走行装置であって、
    上記吸着部は、上記回転体と共に回転せず、上記回転体と別途設けられていることを特徴とする走行装置。
  2. 上記吸着部は、上記回転体の回転軸部分に設けられており、
    上記接触機構は、上記吸着部に設けられ、上記被吸着面側に傾斜面が形成されたスペーサを備え、上記負圧発生部による負圧動作中に、上記傾斜面が上記被吸着面に接することによって、上記回転体の回転軸を傾斜させ、上記回転体の一部を上記被吸着面に接触させることを特徴とする請求項1に記載の走行装置。
  3. 上記接触機構は、上記負圧発生部による負圧動作中に、上記被吸着面へ向けて上記回転体を押圧する押圧部を備え、上記押圧部による押圧によって、上記回転体の回転軸を傾斜させ、上記回転体の一部を上記被吸着面に接触させることを特徴とする請求項1に記載の走行装置。
  4. 複数の上記回転体と、
    上記回転体それぞれの回転方向及び回転数を制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、上記回転方向及び回転数を回転体間で相対的に変化させることによって、走行装置の走行方向及び走行速度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の走行装置。
  5. 上記回転体に、上記被吸着面を清掃する清掃部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の走行装置。
  6. 上記回転体は、摩擦抵抗性材料によって構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の走行装置。
  7. 上記回転体と上記被吸着面との距離は、上記清掃部と上記被吸着面との距離よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の走行装置。
  8. 複数の上記回転体を備え、
    上記負圧発生部による負圧動作中に、各回転体は、被吸着面上の走行装置の前進方向に対して垂直な方向の一方の端部と、被吸着面とが接触した状態で傾斜していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の走行装置。
  9. 上記吸着部は、可撓性材料によって構成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の走行装置。
  10. 上記吸着部は、上記回転体の回転軸部分に設けられており、
    上記接触機構は、上記負圧発生部による負圧動作中に、上記被吸着面へ向けて上記回転体を押圧する押圧部を備え、上記押圧部による押圧によって、上記回転体の回転軸を傾斜させ、上記回転体の一部を上記被吸着面に接触させるとともに、
    上記吸着部は、負圧動作中に上記被吸着面に対して傾斜しないことを特徴とする請求項1に記載の走行装置。
  11. 走行装置の筐体を備え、
    上記筐体と上記回転体との間に、滑り軸受部及び弾性材が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の走行装置。
  12. 上記押圧部は、上記回転体と接する部分において自在に回転する回転部を備えたことを特徴とする請求項3、10または11に記載の走行装置。
  13. 上記押圧部は、上記滑り軸受部の上面に配置され、上記滑り軸受部を介して、上記回転体を押圧することを特徴とする請求項11に記載の走行装置。
  14. 上記回転体の内径は、上記回転軸の軸受部の外径よりも大きくなっており、
    上記回転体において、上記軸受部に内接する端部が曲面形状であることを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の走行装置。
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