JP2017007372A - 壁面走行装置及び壁面清掃装置 - Google Patents
壁面走行装置及び壁面清掃装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017007372A JP2017007372A JP2015121548A JP2015121548A JP2017007372A JP 2017007372 A JP2017007372 A JP 2017007372A JP 2015121548 A JP2015121548 A JP 2015121548A JP 2015121548 A JP2015121548 A JP 2015121548A JP 2017007372 A JP2017007372 A JP 2017007372A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall surface
- traveling
- suction
- traveling device
- adsorption
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 title claims abstract description 34
- 230000002265 prevention Effects 0.000 claims description 25
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 10
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 13
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 12
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 6
- 230000001141 propulsive Effects 0.000 description 6
- 239000005357 flat glass Substances 0.000 description 4
- 229920001410 Microfiber Polymers 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 239000003658 microfiber Substances 0.000 description 3
- 230000002093 peripheral Effects 0.000 description 3
- 230000032258 transport Effects 0.000 description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 2
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 1
- 235000012489 doughnuts Nutrition 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000006011 modification reaction Methods 0.000 description 1
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 description 1
Images
Abstract
【課題】平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置及び壁面清掃装置を提供するという効果を奏する。
【解決手段】壁面走行装置(1A)は、筐体(10)に支持される吸着部(22)と走行輪(23・23)とを備え、吸着部(22)にて壁面(W)に吸着しながら走行輪(23・23)にて壁面(W)を走行する。吸着部(22)は、壁面(W)の法線方向に進退移動可能に筐体(10)に支持されている。
【選択図】図1
【解決手段】壁面走行装置(1A)は、筐体(10)に支持される吸着部(22)と走行輪(23・23)とを備え、吸着部(22)にて壁面(W)に吸着しながら走行輪(23・23)にて壁面(W)を走行する。吸着部(22)は、壁面(W)の法線方向に進退移動可能に筐体(10)に支持されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、壁面に吸着しながら走行する壁面走行装置及び壁面清掃装置に関するものである。
窓ガラス等の垂直な壁面を吸着しながら走行する壁面走行装置の従来技術として、例えば特許文献1に開示された窓拭きロボットが知られている。
特許文献1に開示された窓拭きロボットは、吸着パッドによりガラス面に吸着して移動する機構を有しており、窓ガラスの枠内平面を自動移動して清掃する機構を有している。
具体的には、上述の窓拭きロボットからなる壁面走行装置100は、図14の(a)に示すように、吸着部122を窓ガラスである被吸着面つまり壁面Wに吸着させて該壁面走行装置100を壁面W上に保持する。そして、吸着状態を維持しながら、タイヤや無限軌道等の走行輪123を壁面Wに押し当て駆動して移動を行う。このとき、吸着部122に設けられた吸盤等の減圧部にて発生させた吸着力Fpと、吸着部122が壁面Wから受ける吸着部反力R1と、走行輪123が壁面Wから受ける走行部反力R2との間には、力の釣り合いから以下の関係式が成立する。
Fp=R1+R2 (式1)
ここでは、壁面走行装置100は走行輪123以外の部分が剛体であるとして単純化して考えることにする。また、壁面Wは平面状壁面W1からなるとすると共に、吸着部122及び走行輪123における、平面状壁面W1の法線方向への突出距離をd・d’とする。尚、図14の(a)に示すように、突出距離d・d’は正負を持ち、平面状壁面W1よりも突出している吸着部122の方が「正」であると定義する。また、吸着部122における、平面状壁面W1の法線方向への等価バネ係数をk1とし、走行輪123における、平面状壁面W1の法線方向への等価バネ係数をk2と定義する。ここで、走行輪123が複数存在する場合は、全走行輪123…を合算した等価バネ係数をk2と定義する。
Fp=R1+R2 (式1)
ここでは、壁面走行装置100は走行輪123以外の部分が剛体であるとして単純化して考えることにする。また、壁面Wは平面状壁面W1からなるとすると共に、吸着部122及び走行輪123における、平面状壁面W1の法線方向への突出距離をd・d’とする。尚、図14の(a)に示すように、突出距離d・d’は正負を持ち、平面状壁面W1よりも突出している吸着部122の方が「正」であると定義する。また、吸着部122における、平面状壁面W1の法線方向への等価バネ係数をk1とし、走行輪123における、平面状壁面W1の法線方向への等価バネ係数をk2と定義する。ここで、走行輪123が複数存在する場合は、全走行輪123…を合算した等価バネ係数をk2と定義する。
この条件において、壁面走行装置100が平面状壁面W1に吸着し、吸着部122と走行輪123との両方が平面状壁面W1に接地している状態を考える。このような状態となるには、吸着部122と走行輪123との両方が吸着力Fpを受けて押し縮められ、その結果、同一平面上にならなければならない。
ここで、吸着部122と走行輪123とが押し縮められる距離は互いに等しく、押し縮め量d’であるとすると、以下の関係式が成立する。
R1=k1×(d+d’) (式2)
R2=k2×d’ (式3)
(式1),(式2),(式3)により、
Fp=k1×(d+d’)+k2×d’
d’=(Fp−k1×d)/(k1+k2) (式4)
これにより、(式4)にて押し縮め量d’が決定できるので、吸着部反力R1及び走行部反力R2が決定できる。
R1=k1×(d+d’) (式2)
R2=k2×d’ (式3)
(式1),(式2),(式3)により、
Fp=k1×(d+d’)+k2×d’
d’=(Fp−k1×d)/(k1+k2) (式4)
これにより、(式4)にて押し縮め量d’が決定できるので、吸着部反力R1及び走行部反力R2が決定できる。
上式から分かるように、吸着部反力R1と走行部反力R2との比率は、等価バネ係数k1・k2、突出距離d及び吸着力Fpにて決定される。そして、吸着力Fpは、吸着部122の面積S1と吸着部122の減圧圧力Pとから、
Fp=S1×P (式5)
となることが分かる。
Fp=S1×P (式5)
となることが分かる。
ところで、吸着走行に際しては、走行輪123の走行部反力R2は大きい方が好ましい。なぜなら、走行部反力R2に平面状壁面W1との摩擦係数を乗じた値が駆動力になるからである。
一方、吸着部反力R1は小さい方が望ましい。しかし、吸着部反力R1が負になる状態は、吸着できず壁面走行装置100が脱落することを意味する。このため、常時一定ではなく、一般的には必ずしも平面と限らない壁に対して、吸着部反力R1が常に正の小さい値になるように壁面走行装置100を設計する必要がある。
しかしながら、上述のような吸着部122を平面状壁面W1に吸着させて壁面走行装置100を該平面状壁面W1上に保持し、タイヤや無限軌道等の走行輪123を平面状壁面W1に押し当て駆動して移動を行う壁面走行装置100を、例えばバスタブ等の曲率の異なる曲面の清掃に用いることを想定すると、以下の問題点がある。
すなわち、特許文献1に開示された窓拭きロボットからなる壁面走行装置100の壁面吸着走行は単純平面からなる窓ガラス清掃を前提としており、吸着部122の接触面と走行輪123の接触面とは、原則として同一平面となるように設計されている。このため、壁面Wが非平面つまり曲面からなっている場合は、原則として吸着走行できない。
なぜなら、例えば、中央に吸着部122が存在し、かつ外縁側に走行輪123が存在する壁面走行装置100にて、凹曲面からなる壁面W上を走行しようとすると、図14の(b)に示すように、吸着部122と壁面Wとの間に隙間G2が開いてしまい吸着ができない。一方、凸曲面からなる壁面W上を走行しようとすると、図14の(c)に示すように、走行輪123と壁面Wとの間に隙間G3が開いてしまい、走行輪123が接地しないので走行できない。
この課題への簡易的な対策として、例えば、吸着部122をゴムのようなヤング率の小さい材質にて構成し、吸着部122の弾性変形によって若干の凹凸のある面への対応を図っている装置も存在する。しかし、凹凸両曲面への吸着には限界がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置及び壁面清掃装置を提供することにある。
本発明の一態様における壁面走行装置は、上記の課題を解決するために、筐体に支持される吸着部と走行駆動部とを備え、吸着部にて壁面に吸着しながら走行駆動部にて該壁面を走行する壁面走行装置において、上記吸着部は、壁面の法線方向に進退移動可能に上記筐体に支持されていることを特徴としている。
本発明の一態様における壁面清掃装置は、上記の課題を解決するために、前記記載の壁面走行装置を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置及び壁面清掃装置を提供するという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、以下の説明では、本発明の一実施形態として、壁面上を吸着走行する壁面走行装置について説明する。ただし、壁面走行装置が走行する被吸着面は、壁面に限定されるものではなく、水平面でも傾斜面でもよい。また、以下の説明では、便宜上、壁面の法線方向を上下方向と呼称し、壁面から離れる側を上方、壁面側に近づく側を下方と呼称する。
本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、以下の説明では、本発明の一実施形態として、壁面上を吸着走行する壁面走行装置について説明する。ただし、壁面走行装置が走行する被吸着面は、壁面に限定されるものではなく、水平面でも傾斜面でもよい。また、以下の説明では、便宜上、壁面の法線方向を上下方向と呼称し、壁面から離れる側を上方、壁面側に近づく側を下方と呼称する。
(壁面走行装置の構成)
本実施の形態の壁面走行装置1Aの構成について、図2の(a)(b)に基づいて説明する。図2の(a)は、本実施の形態の壁面走行装置1Aの構成を示す側面断面図である。図2の(b)は、上記壁面走行装置1Aの構成を示す底面図である。図3は、上記壁面走行装置1Aの制御機構の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Aの構成について、図2の(a)(b)に基づいて説明する。図2の(a)は、本実施の形態の壁面走行装置1Aの構成を示す側面断面図である。図2の(b)は、上記壁面走行装置1Aの構成を示す底面図である。図3は、上記壁面走行装置1Aの制御機構の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Aは、図2の(a)(b)に示すように、2つの移動機構2A・2Bと、被吸着面である壁面Wに吸着する1つの吸着部22と、2つの押圧部9・9と、移動機構2A・2B及び吸着部22を支持する筐体10とを備えている。
筐体10には、移動機構2A・2Bをそれぞれ駆動する駆動モータ3・3と、吸着部22に接続された真空ポンプ4と、負圧センサ5と、バッテリ6と、制御基板7等とが収容されている。
吸着部22は移動機構2A・2Bの間に配置されており、吸着部22の下部は硬質部材にて筒状になっていると共に、吸着部22の上端には嵌め込み部22aが形成されている。この嵌め込み部22aは、筐体10の中央における吸着部支持凹部10aに摺動可能に支持されている。この結果、吸着部22は、筐体10に対して、壁面Wの略法線方向に進退移動可能な構造になっている。本実施の形態では、吸着部22の上部には連通部25が形成されている。そして、この連通部25には、吸着部22の上方に設けられた真空ポンプ4から垂下された配管4aが摺動可能に挿入されている。したがって、吸着部22の下部に形成された第1減圧空間部Xは、連通部25、配管4aを通して真空ポンプ4に接続されており、この真空ポンプ4にて第1減圧空間部Xを減圧できるようになっている。上記真空ポンプ4の上側には外気に連通する排気管21が設けられている。この結果、本実施の形態の壁面走行装置1Aにおいては、吸着部22の第1減圧空間部Xは、直接、真空ポンプ4に接続されている。
移動機構2A・2Bは、図2の(b)に示すように、吸着部22の中心を通る仮想的な軸線ALに対して線対称になるように配置されており、それぞれ、壁面Wに接触する走行駆動部としての走行輪23、及び走行輪23の回転軸である軸部23cを備えている。走行輪23は、円板状にてなっており、駆動モータ3によって回転駆動される。この円板状の走行輪23における吸着部22側の端部の上面には、それぞれ、押圧部9・9が設けられている。その結果、走行輪23・23における押圧部9・9にて押圧されている部分の壁面W側の面が壁面Wに接触しているときに、走行輪23・23を回転させることによって、後述するように、壁面走行装置1Aが前後移動及び回転移動できるようになっている。尚、移動パターンにおける各走行輪23・23の回転動作については後述する。
また、本実施の形態では、走行輪23の壁面Wに接する底面側は、走行領域に存在する汚れを壁面Wから剥離させて塵埃を収集するのに適した比較的柔軟な材料、例えばマイクロファイバー等で覆われている。したがって、壁面走行装置1Aを壁面Wに吸着移動させながら、該壁面Wを清掃できるようになっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Aは、図3に示すように、センサとして、1つの負圧センサ5、加速度センサ8a、ジャイロセンサ8b、障害物センサ8c及びクリフセンサ8d等を備えている。
負圧センサ5は、前記吸着部22及び壁面Wによって形成された第1減圧空間部Xにおける負圧の圧力値を検出するセンサである。
上記加速度センサ8a及びジャイロセンサ8bは、壁面走行装置1Aが壁面Wに吸着したときの、該壁面走行装置1Aの姿勢を検知する。
具体的には、加速度センサ8aは、壁面走行装置1Aの重力方向を検知するセンサである。加速度センサ8aは、壁面走行装置1Aが垂直な壁面Wに吸着している場合、重力方向に対する壁面走行装置1Aの向きを検知することができる。
また、ジャイロセンサ8bは、壁面Wを走行する壁面走行装置1Aの角速度を測定するセンサである。このジャイロセンサ8bは、壁面走行装置1Aの走行中、壁面Wの状態である曲率や面粗さ等が変わった場合に、壁面走行装置1Aの進行方向に対して向きが回転したことを検知することができる。尚、ジャイロセンサ8bの値には誤差がでるので、加速度センサ値で補正することも可能である。
前記制御基板7に設けられた制御部7aは、真空ポンプ4、バッテリ6、負圧センサ5、加速度センサ8a、ジャイロセンサ8b、障害物センサ8c及びクリフセンサ8dからの信号を入力する。そして、各モータドライバ3aへ信号を出力し、移動機構2A・2Bの駆動モータ3・3それぞれを駆動し、移動機構2A・2Bの走行輪23・23を回転させる。
上記制御部7aは、CPUや専用プロセッサ等の演算処理部、及びRAM、ROM、HDD等の図示しない記憶部等により構成されるコンピュータ装置であり、上記記憶部に記憶されている各種情報及び各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することにより、壁面走行装置1Aの走行輪23・23等の動作を制御し、走行動作を行う。
(壁面走行装置の走行動作)
次に、本実施の形態の壁面走行装置1Aにおける吸着走行時の動作及び制御について、図1の(a)(b)(c)に基づいて説明する。図1の(a)は、平面状壁面W1上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。図1の(b)は、凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。図1の(c)は、凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。
次に、本実施の形態の壁面走行装置1Aにおける吸着走行時の動作及び制御について、図1の(a)(b)(c)に基づいて説明する。図1の(a)は、平面状壁面W1上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。図1の(b)は、凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。図1の(c)は、凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Aの吸着動作を示す側面断面図である。
最初に、壁面Wが平面からなる平面状壁面W1上での壁面走行装置1Aの動作を説明する。
この場合、壁面走行装置1Aを平面状壁面W1に当接させることによって、図1の(a)に示すように、吸着部22が平面状壁面W1に接触し、気密が保たれる。この状態で、真空ポンプ4を作動させることによって、配管4a及び連通部25を介して第1減圧空間部Xが減圧される。その結果、第1減圧空間部Xは、規定の減圧圧力Pまで減圧される。減圧の開始時に吸着部22と平面状壁面W1との間に僅かな隙間が生じていても、第1減圧空間部Xの減圧により吸着部22は平面状壁面W1に吸い着いて気密が成立する。
第1減圧空間部Xが規定の減圧圧力Pまで減圧されると、壁面走行装置1Aには、第1減圧空間部Xの実効面積S1×規定の減圧圧力Pの下向きの吸引力が働き、壁面走行装置1Aは平面状壁面W1に実効面積S1×規定の減圧圧力Pの力で押し付けられて吸着する。尚、実効面積とは、単なる吸着部22の開口面積ではなく、吸着に寄与する部分の面積をいう。
このとき、吸着部22の底面は、走行輪23・23の底面と同じ平面上の位置に存在するので、吸着部22が平面状壁面W1に吸着すると共に、走行輪23・23も平面状壁面W1に接触している。この結果、壁面走行装置1Aは、吸着部22にて平面状壁面W1に吸着しながら、走行輪23・23にて平面状壁面W1を走行することができる。
次に、壁面Wが凹面からなる凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Aの吸着動作を説明する。
この場合、図1の(b)に示すように、吸着部22が同様の吸着を開始すると、吸着部22は壁面走行装置1Aから突出した状態になる。すなわち、吸着部22の底面は走行輪23・23の底面よりも下側に突出した状態となる。このため、壁面走行装置1A及び吸着部22に作用する吸着力は、図1の(a)で説明した吸着力と同じになる。また、このとき、吸着部22が走行輪23・23の底面よりも下側に突出するように凹面状壁面W2に進出移動することによって、吸着部22が凹面状壁面W2に吸着すると共に、走行輪23・23も凹面状壁面W2に接触している。この結果、壁面走行装置1Aは、吸着部22にて凹面状壁面W2に吸着しながら、走行輪23・23にて凹面状壁面W2を走行することができる。
最後に、壁面Wが凸面からなる凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Aの吸着動作を説明する。
図1の(c)に示すように、この場合も、壁面走行装置1A及び吸着部22に作用する吸着力は、図1の(a)(b)にて説明した吸着力と同じになる。また、このとき、吸着部22が走行輪23・23の底面よりも上側に後退移動することによって、吸着部22が凸面状壁面W3に吸着すると共に、走行輪23・23も凸面状壁面W3に接触している。この結果、壁面走行装置1Aは、吸着部22にて凸面状壁面W3に吸着しながら、走行輪23・23にて凸面状壁面W3を走行することができる。
したがって、本実施の形態の壁面走行装置1Aでは、壁面Wが平面状壁面W1、凹面状壁面W2又は凸面状壁面W3のいずれの場合でも、吸着部22は壁面Wの法線方向に随時進退移動することにより、壁面Wに吸着可能となる。そして、そのときに、押圧部9が下方へ移動し、移動機構2A・2Bそれぞれにおいて走行輪23・23を壁面Wへ向けて押圧する。
移動機構2A・2Bの走行輪23・23のそれぞれにおいて、押圧部9が走行輪23を押圧すると、走行輪23の軸部23cは、壁面Wの法線に対して傾斜する。軸部23cの壁面Wに対する傾斜角度は、1°〜5°程度であることが好ましい。
そして、軸部23cが傾斜すると、走行輪23は、円板の外周部の一点で壁面Wと接触した状態となる。図2の(a)(b)に示された構成では、移動機構2A・2Bそれぞれにおいて、走行輪23・23と壁面Wとの接地点23a・23bは、軸線AL側にかつ該軸線ALに線対称に存在している。
このように、走行輪23が円板の外周部の一点で壁面Wと接触した状態において、制御基板7に設けられた制御部7aが、モータドライバ3aを介して駆動モータ3・3を駆動させ、移動機構2A・2Bの走行輪23・23を回転させる。
走行輪23・23が回転すると、走行輪23・23と壁面Wとの接地点23a・23bに接線方向に摩擦力が生じる。そして、移動機構2A・2Bの走行輪23・23には、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、壁面走行装置1Aは、壁面W上を走行する。また、走行時における吸着部22の吸着底面と壁面Wとの間の摩擦は、走行駆動の抵抗となるので、吸着部22の吸着底面は滑り性をよくするため、例えば、フッ素樹脂のコーティング又は焼付け処理等の摩擦係数を小さくする構成が施されていることが好ましい。
移動機構2A・2Bにおける走行輪23・23のそれぞれについて、回転数と回転方向とを制御することによって、壁面走行装置1Aは、前進、後退、右回転、又は斜め右移動といった様々な方向に走行する。
(壁面走行装置の走行パターン)
壁面走行装置1Aの具体的な走行パターンについて、図1の(a)(b)(c)、及び図4の(a)〜(d)に基づいて説明する。図4の(a)〜(d)は、移動機構2A・2Bそれぞれにおける走行輪23・23の回転方向及び回転数と壁面走行装置1Aの駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。
壁面走行装置1Aの具体的な走行パターンについて、図1の(a)(b)(c)、及び図4の(a)〜(d)に基づいて説明する。図4の(a)〜(d)は、移動機構2A・2Bそれぞれにおける走行輪23・23の回転方向及び回転数と壁面走行装置1Aの駆動走行パターンとの関係を示す模式図である。
壁面走行装置1Aは、図1の(a)(b)(c)に示すように、まず、作業者によって壁面Wに押し当てられる。そのとき、壁面Wと吸着部22とによって、吸着空間である第1減圧空間部Xが形成される。形成された第1減圧空間部Xは、真空ポンプ4によって負圧状態となるため、壁面Wに対する吸着力が壁面走行装置1Aに発生する。この吸着力により、吸着部22が壁面Wに接触し、これにより、走行輪23・23も壁面Wに接触する。このとき、走行輪23・23は例えばボルト等の前記押圧部9・9によって各走行輪23・23における、壁面走行装置1Aの中央側が壁面Wに近い状態となるように傾斜している。このため、走行輪23・23は、壁面走行装置1Aの中央側のみが壁面Wに接地する。すなわち、図4の(a)〜(d)における移動機構2A・2Bの走行輪23・23の各中央側の接地点23a・23bのみが壁面Wに接触する。
この状態において、図4の(a)に示すように、移動機構2Aの走行輪23を上方から見て反時計回り方向CCWに回転させると共に、移動機構2Bの走行輪23を上面から見て時計回り方向CWに回転させる。これにより、走行輪23・23の回転速度が一致しているので、バランスよく、壁面走行装置1Aは前方に直進動作を行う。
すなわち、走行輪23・23が回転駆動すると、走行輪23・23における壁面Wとの接地点23a・23bにおける接線方向に摩擦力が生じる。これにより、壁面走行装置1Aには該摩擦力とは反対方向の推進力が生じる。この推進力により、壁面走行装置1Aは、壁面Wを走行する。
また、図4の(b)に示すように、移動機構2Aの走行輪23を上方から見て時計回り方向CWに回転させると共に、移動機構2Bの走行輪23を上方から見て反時計回り方向CCWに回転させる。これにより、走行輪23・23の回転速度が一致しているので、バランスよく、壁面走行装置1Aは後方に直進動作を行う。
次に、図4の(c)に示すように、移動機構2A・2Bの走行輪23・23を上方から見て両方共それぞれ時計回り方向CWに回転させる。これにより、壁面走行装置1Aは該壁面走行装置1Aの中心点を回転中心として時計回り方向CWに回転する。
また、図4の(d)に示すように、移動機構2Aの走行輪23の時計回り方向CWに回転させると共に、移動機構2Bの走行輪23を時計回り方向CWに回転させる。このとき、さらに、移動機構2Aの走行輪23の回転数が移動機構2Bの走行輪23の回転数よりも小さくなるようにする。これにより、壁面走行装置1Aは斜め右方向に走行する。
このように、移動機構2A・2Bにおける走行輪23・23のそれぞれについて、走行輪23の回転数及び回転方向を制御することよって、壁面走行装置1Aは、壁面W上を様々な方向で走行する。尚、移動機構2A・2Bにおける走行輪23・23それぞれの回転数及び回転方向と壁面走行装置1Aの走行方向との組合せは、走行輪23・23と壁面Wとの接地点23a・23bの位置に応じて適宜設定可能である。
また、走行輪23・23の底面は、前述のように清掃に適したマイクロファイバー等で覆われているので、走行に伴い走行輪23・23の底面が壁面Wに接触回転する際に、壁面Wの壁面走行装置1Aの走行領域に存在する汚れが清掃されることになる。
このように、本実施の形態の壁面走行装置1Aでは、筐体10に支持される吸着部22と走行駆動部としての走行輪23・23とを備え、吸着部22にて壁面Wに吸着しながら走行輪23・23にて該壁面Wを走行する。そして、吸着部22は、壁面Wの法線方向に進退移動可能に上記筐体10に支持されている。
上記の構成によれば、吸着部22は、壁面Wの法線方向に進退移動可能に筐体10に支持されている。このため、壁面Wが平面状壁面W1のみならず、凹面状壁面W2であっても、吸着部22が筐体10に対して進出移動することにより、吸着部22は凹面状壁面W2に当接することができ、そのとき、走行輪23・23も凹面状壁面W2に当接することができる。この結果、壁面走行装置1Aは、凹面状壁面W2を吸着しながら走行することができる。
また、壁面Wが凸面状壁面W3であっても、吸着部22が筐体10に対して後退移動することにより、吸着部22は凸面状壁面W3に当接することができ、そのとき、走行輪23・23も凸面状壁面W3に当接することができる。この結果、壁面走行装置1Aは、凸面状壁面W3を吸着しながら走行することができる。
したがって、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置1Aを提供することができる。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Aでは、吸着部22における壁面Wへの接触面の摩擦係数は、走行駆動部としての走行輪23・23における壁面Wへの接触面の摩擦係数よりも小さい。
これにより、走行輪23・23が壁面Wに接触しているときに、走行輪23・23の壁面Wとの摩擦係数が大きいので、走行輪23・23が壁面Wにて滑ることなく走行することができる。このとき、吸着部22における壁面Wへの接触面の摩擦係数は、走行輪23・23における壁面Wへの接触面の摩擦係数よりも小さい。このため、吸着部22が壁面Wに吸着していても吸着部22は壁面Wを滑ることができる。
この結果、壁面走行装置1Aは、確実に、吸着部22にて壁面Wに吸着しながら走行輪23・23にて壁面Wを走行することが可能となる。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Aは、壁面清掃装置に利用できる。すなわり、走行輪23の壁面Wに接する底面側は走行領域に存在する汚れを壁面Wから剥離させ塵埃を収集するに適した比較的柔軟な材料、例えばマイクロファイバー等で覆うことができる。
これにより、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面Wに対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置1Aを備えた壁面清掃装置を提供することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の他の実施の形態について図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の壁面走行装置1Bは、上記実施の形態1の壁面走行装置1Aの構成に加えて、第2減圧空間部Yを設けることにより吸着部22の吸着力を調整できるようになっている点が異なっている。
(壁面走行装置の構成)
本実施の形態の壁面走行装置1Bの構成について、図5の(a)に基づいて説明する。図5の(a)は、本実施の形態の壁面走行装置1Bの構成を示すものであって、平面状壁面W1上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Bの構成について、図5の(a)に基づいて説明する。図5の(a)は、本実施の形態の壁面走行装置1Bの構成を示すものであって、平面状壁面W1上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Bでは、図5の(a)に示すように、吸着部22は、筐体10の中央における吸着部支持凹部10aに支持されて設けられており、移動機構2A・2Bの間に配置されている。本実施の形態においても、実施の形態1の壁面走行装置1Aと同様に、吸着部22は、移動機構2A・2Bの間に配置されている。そして、吸着部22の上端に嵌め込み部22aが形成されており、この嵌め込み部22aが筐体10の中央における吸着部支持凹部10aに摺動可能に支持されている。この結果、吸着部22は、筐体10に対して、壁面Wの略法線方向に進退移動可能な構造になっている。
ここで、本実施の形態では、吸着部22の上端の嵌め込み部22aと筐体10の吸着部支持凹部10aとの間には、第2減圧空間部Yが形成されており、この第2減圧空間部Yは、壁面Wに対向する実質的な面積が実効面積S2となっている。一方、吸着部22の下部の第1減圧空間部Xの壁面Wに対向する実質的な面積は実効面積S1となっている。また、実効面積S1>実効面積S2となっている。
そして、本実施の形態では、吸着部22の下部の第1減圧空間部Xと上端の嵌め込み部22aとの間には、連通部25が形成されており、この連通部25は、上記第1減圧空間部Xと第2減圧空間部Yとを連通している。したがって、吸着部22の下部に形成された第1減圧空間部Xは、連通部25、第2減圧空間部Yを通して真空ポンプ4に接続されており、この真空ポンプ4にて第1減圧空間部X及び第2減圧空間部Yを減圧できるようになっている。上記真空ポンプ4の上側には外気に連通する排気管21が設けられている。
壁面走行装置1Bのその他の構成については、前記実施の形態1の壁面走行装置1Aの構成と同じであるので、その説明を省略する。
(壁面走行装置の走行動作)
次に、上記構成の壁面走行装置1Bにおける吸着走行時の動作及び制御について、図5の(a)(b)(c)に基づいて説明する。図5の(b)は、凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。図5の(c)は、凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。
次に、上記構成の壁面走行装置1Bにおける吸着走行時の動作及び制御について、図5の(a)(b)(c)に基づいて説明する。図5の(b)は、凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。図5の(c)は、凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Bの吸着動作を示す側面断面図である。
最初に、壁面Wが平面からなる平面状壁面W1上での壁面走行装置1Bの動作を説明する。
この場合、図5の(a)に示すように、吸着部22が平面状壁面W1に接触して気密が保たれた状態で、真空ポンプ4を作動させることによって、第2減圧空間部Yが減圧され、連通部25を介して第1減圧空間部Xも減圧される。その結果、第1減圧空間部X及び第2減圧空間部Yは、吸引圧としての規定の減圧圧力Pまで減圧される。減圧の開始時に吸着部22と平面状壁面W1との間に僅かな隙間が生じていても、第1減圧空間部Xの減圧により吸着部22は平面状壁面W1に吸い着いて気密が成立する。
第1減圧空間部X及び第2減圧空間部Yの両方が規定の減圧圧力Pまで減圧されると、吸着部22には、第2減圧空間部Yにより実効面積S2×規定の減圧圧力Pの上向きの吸引力が働き、第1減圧空間部Xにより実効面積S1×規定の減圧圧力Pの下向きの吸引力が働く。その結果、合計すると、吸着部22は、(実効面積S1−実効面積S2)×規定の減圧圧力Pの下向きの力で平面状壁面W1に押し付けられる。
本実施の形態の壁面走行装置1Bでは、実効面積S1>実効面積S2にて設計されているので、この力は下向き、つまり平面状壁面W1に吸着する方向の力である。
次に、壁面Wが凹面からなる凹面状壁面W2上での壁面走行装置1Bの吸着動作を説明する。
この場合、図5の(b)に示すように、吸着部22が同様の吸着を開始すると、吸着部22は筐体10から進出移動して壁面走行装置1Bから突出した状態になる。つまり、吸着部22の下端は、走行輪23・23の下端よりも下方に位置している。このとき、第2減圧空間部Y’の体積は第2減圧空間部Yの体積よりも増加しているが、実効面積S1・S2と規定の減圧圧力Pとは、平面状壁面W1への吸着時と同じである。このため、壁面走行装置1Bの吸着部22に作用する吸着力は、図5の(a)で説明した吸着力と同じになる。
最後に、壁面Wが凸面からなる凸面状壁面W3上での壁面走行装置1Bの吸着動作を説明する。
図5の(c)に示すように、吸着部22が同様の吸着を開始すると、吸着部22は筐体10に対して後退移動した状態になる。つまり、吸着部22の下端は、走行輪23・23の下端よりも上方に位置している。このとき、第2減圧空間部Y’ ’の体積は第2減圧空間部Yの体積よりも減少しているが、実効面積S1・S2と規定の減圧圧力Pとは、平面状壁面W1への吸着時と同じである。このため、壁面走行装置1B及び吸着部22に作用する吸着力は、図5の(a)で説明した吸着力と同じになる。
この結果、壁面Wが平面状壁面W1、凹面状壁面W2又は凸面状壁面W3のいずれの場合でも、前記図14の(a)にて説明したように、吸着により筐体10は僅かな距離d’だけ縮む。そして、そのときに、押圧部9は下方へ移動し、移動機構2A・2Bそれぞれにおいて走行輪23・23を壁面Wへ向けて押圧する。
移動機構2A・2Bの走行輪23・23のそれぞれにおいて、前記押圧部9が走行輪23を押圧すると、走行輪23の軸部23cは、壁面Wの法線に対して傾斜する。軸部23cの壁面Wに対する傾斜角度は、1°〜5°程度であることが好ましい。
そして、軸部23cが傾斜すると、走行輪23は、円板の外周部の一点で壁面Wと接触した状態となる。
このように、走行輪23が円板の外周部の一点で壁面Wと接触した状態で、制御基板7に設けられた前記制御部7aは、モータドライバ3aを介して駆動モータ3・3を駆動させ、移動機構2A・2Bの走行輪23・23を回転させる。
走行輪23・23が回転すると、走行輪23・23と壁面Wとの前記接地点23a・23bに接線方向に摩擦力が生じる。そして、移動機構2A・2Bの走行輪23・23には、この摩擦力と反対方向の推進力が生じる。この推進力により、壁面走行装置1Bは、壁面W上を走行する。
このように、本実施の形態の壁面走行装置1Bでは、吸着部22には、壁面Wに対向しかつ吸着部22が実効面積S1で減圧される第1減圧空間部Xと、第1減圧空間部Xよりも壁面Wから遠ざかる側に位置しかつ該第1減圧空間部Xに連通して実効面積S2にて減圧される第2減圧空間部Yとが設けられ、実効面積S1>実効面積S2となっている。
これにより、吸着部22が平面状壁面W1、凹面状壁面W2、又は凸面状壁面W3のいずれの壁面Wに吸着しても、吸着部22の第1減圧空間部Xには、(実効面積S1−実効面積S2)×規定の減圧圧力Pの吸引力が作用する。
したがって、第1減圧空間部Xの実効面積S1及び第2減圧空間部Yの実効面積S2を適切に調整することによって、吸着部22の壁面Wへの吸着力を適切な値に調整することが可能となる。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の壁面走行装置1Cは、上記実施の形態1の壁面走行装置1Aの構成に加えて、吸着部22が筐体10から離れる方向に進出移動した際に、壁面走行装置1Cから吸着部22が脱落するのを抑制する脱落防止機構26を有する構成となっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Cの構成について、図6の(a)(b)(c)に基づいて説明する。図6の(a)は、本実施の形態の壁面走行装置1Cの構成を示す側面断面図である。図6の(b)は、図6の(a)のA−A’線断面図である。図6の(c)は、図6の(a)のB−B’線断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Cは、図6の(a)に示すように、吸着部22が、筐体10から離れる方向に進出移動した場合に、吸着部22が壁面走行装置1Cから脱落するのを抑制する脱落防止機構26を備えている。
脱落防止機構26は、本実施の形態では、図6の(b)に示すように、吸着部22の第2減圧空間部Yの内部へ向けて全周の一部分だけ突出する一対の突出部26a・26aを有している。一方、図6の(c)に示すように、吸着部22の第2減圧空間部Yへの嵌め込み部22aには上記突出部26a・26aが通過できる一対の切り欠き22b・22bが設けられている。尚、この一対の切り欠き22b・22bは、一対の突出部26a・26aに対して例えば90度回転した位置に設けられている。
この構成により、突出部26a・26aが切り欠き22b・22bを通過できる角度に、吸着部22を位置合わせして該吸着部22の嵌め込み部22aを筐体10の吸着部支持凹部10aに嵌め込み、その嵌め込み後に、吸着部22を回転させれば、吸着部22が壁面走行装置1Cから脱落しないようになる。この結果、本実施の形態の脱落防止機構26としての機能を有する突出部26a・26aは、吸着部22の脱着時に、吸着部22及び壁面走行装置1Cを分解する手間が掛からないので、好適である。
ここで、突出部26a・26aは、壁面走行装置1Cの筐体10と同一部品になっていてもよいし、又は別部品として成形されたものを接着・ネジ止め・嵌合等の方法で固定しても構わない。
尚、上記の説明では、脱落防止機構26としての突出部26a・26aについて説明した。しかし、脱落防止機構26は、必ずしもこれに限らず、例えば、吸着部22の第2減圧空間部Yへの嵌め込み部22aよりも内寸の小さいドーナツ型でもよい。
このように、本実施の形態の壁面走行装置1Cには、吸着部22が壁面Wに向けて進出移動したときに、吸着部22の筐体10からの脱落を防止する脱落防止機構26が備えられている。
すなわち、本実施の形態では、壁面Wが凹面状壁面W2である場合には、吸着部22は筐体10に対して進出移動する。この場合に、途中で進出移動を停止させる部材が存在しない場合には、吸着部22の筐体10による支持が解除され、吸着部22が筐体10から落下する虞がある。
これに対して、本実施の形態では、吸着部22が壁面Wに向けて進出移動したときに、吸着部22の筐体10からの脱落を防止する脱落防止機構26が備えられているので、吸着部22の脱落を防止することができる。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Cでは、脱落防止機構26は、吸着部22における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止するものとなっている。
これにより、吸着部22が進出移動した場合に、脱落防止機構26にて予め設定した進出移動量以上の進出移動が阻止される。したがって、吸着部22の進出移動量を適切に設定し得る壁面走行装置1Cを提供することができる。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Cでは、脱落防止機構26は、吸着部22における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止し、かつ吸着部22の筐体10への脱着を可能とする移動停止部材としての突出部26a・26a、及び嵌め込み部22aの切り欠き22b・22bを有している。
これにより、脱落防止機構26は、吸着部22における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止する場合に、脱落防止機構26として移動停止部材である突出部26a・26a、及び嵌め込み部22aの切り欠き22b・22bを採用することによって、吸着部22の進出移動を容易に停止することができる。
また、本実施の形態では、移動停止部材としての突出部26a・26a、及び嵌め込み部22aの切り欠き22b・22bは吸着部22における筐体10の吸着部支持凹部10aへの脱着を可能とするものとなっている。この結果、吸着部22及び筐体10を分解することなく、吸着部22の筐体10への脱着を容易に行うことができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態3の壁面走行装置1Cでは、吸着部22は硬質部材からなっていた。本実施の形態の壁面走行装置1Dでは、吸着部22の底面側に該吸着部22よりもヤング率の低い材料にて構成された吸着気密確保部22cを有している点が異なっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Dの構成について、図7に基づいて説明する。図7は、本実施の形態の壁面走行装置1Dの構成を示す側面断面図である。
前記実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態3の壁面走行装置1Cでは、吸着部22は筒状の硬質部材からなっている。この場合、吸着部22が例えば円筒状からなり底面が環状になっていれば、壁面Wが球面の場合には、壁面Wの曲率半径にかかわりなく、吸着部22の上下動だけで隙間なく壁面Wに押し当てることができる。しかし、壁面Wがそうでない例えば非球面であるときには壁面Wとの間に隙間ができて空いてしまう。
そこで、本実施の形態の壁面走行装置1Dでは、図7に示すように、吸着部22の底面側に、該吸着部22よりもヤング率の低い例えばゴム等の弾性材料にて構成された吸着気密確保部22cを設けている。
このため、吸着部22の底面部に設けられた吸着気密確保部22cが壁面Wに接触したときに、吸着気密確保部22cが弾性変形する。この結果、壁面Wが球面でなくても壁面Wと吸着部22との間に隙間がないように、吸着部22を壁面Wに接触させることができる。この結果、第1減圧空間部Xの気密を保つことができる。
このように、本実施の形態における壁面走行装置1Dでは、吸着部22における壁面Wへの接触面の近傍部分には、吸着部22よりも低いヤング率を有する材料からなる吸着気密確保部22cが設けられている。
これにより、吸着気密確保部22cの弾性変形により、壁面Wが球面でなくても、吸着部22と壁面Wとの間の気密が確保され易くなる。延いては、壁面Wが平面でなくても、及び壁面Wが均一な曲率を有する凹凸面でなくても、吸着部22と壁面Wとの間の気密が確保され易くなる。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の壁面走行装置1Eは、前記実施の形態1の壁面走行装置1Aの構成に加えて、吸着部22の第2減圧空間部Yへの嵌め込み部22aにおける吸着部支持凹部10aとの接触部に、シール部材としてのOリング22dが設けられている点が異なっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Eの構成について、図8に基づいて説明する。図8は、本実施の形態の壁面走行装置1Eの構成を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Eでは、図8に示すように、吸着部22の第2減圧空間部Yへの嵌め込み部22aにおける吸着部支持凹部10aとの接触部に、シール部材としてのOリング22dが設けられている。
この結果、Oリング22dが設けられていることにより、第2減圧空間部Yの気密をより確実に確保することができる。したがって、吸着部22及び筐体10の材質選択の自由度が高まる。
このように、本実施の形態における壁面走行装置1Eでは、吸着部22は、第2減圧空間部Yの内部にて壁面Wの法線方向に摺動可能に筐体10に支持されており、吸着部22における筐体10への摺動面である吸着部支持凹部10aには、Oリング22dが設けられている。
これにより、吸着部22は、進退移動時における摺動時の圧力の漏れを無くし、第2減圧空間部Yの気密を確保して吸着力を低下することなく壁面Wに吸着することができる。また、吸着部22及び筐体10の材質選択の自由度が高まる。
〔実施の形態6〕
本発明のさらに他の実施の形態について図9及び図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態5と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について図9及び図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態5と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の壁面走行装置1Fは、実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態5の壁面走行装置1Eの構成に加えて、第2減圧空間部Yに押し当て機構である弾性部材としてのバネ27が設けられている点が異なっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Fの構成について、図9及び図10の(a)(b)に基づいて説明する。図9は、本実施の形態の壁面走行装置1Fの構成を示す側面断面図である。図10の(a)は、第2減圧空間部Yに設けられたバネ27が縮んだ状態の壁面走行装置1Fの構成を示す側面断面図である。図10の(b)は、第2減圧空間部Yに設けられたバネ27が伸びた状態の壁面走行装置1Fの構成を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Fは、図9に示すように、第2減圧空間部Yに押し当て機構である弾性部材としてのバネ27が設けられており、このバネ27によって、吸着部22を壁面走行装置1Eから離れる方向に押し出す力Fを発生させている。
例えば、図10の(a)に示すように、壁面走行装置1Fが凸面状壁面W3に一旦吸着すると、吸着部22は壁面走行装置1Fの底面よりも上昇した状態になる。このような状態の壁面走行装置1Fにおいて、壁面走行装置1Fの電源が切られると、吸着部22が上昇した状態で壁面走行装置1Fが停止する。したがって、この状態で、例えば平面状壁面W1又は凹面状壁面W2に壁面走行装置1Eを押し当てて再起動すると、吸着部22と平面状壁面W1又は凹面状壁面W2との間に大きな隙間が存在することになる。この結果、第1減圧空間部Xが成立せず、壁面走行装置1Fの壁面Wへの吸着が成立しないことになる。
これに対して、本実施の形態の壁面走行装置1Fでは、第2減圧空間部Yにバネ27が設けられている。この結果、図10の(a)に示すように、壁面走行装置1Fの吸着部22が凸面状壁面W3に吸着しているときには、バネ27が縮んだ状態となっている。しかし、この状態で、壁面走行装置1Fを凸面状壁面W3から強制的に取り外した場合、バネ27が伸びて該バネ27の力が開放された状態となり、吸着部22が壁面走行装置1Fにおける初期位置に戻る。この結果、平面状壁面W1又は凹面状壁面W2に壁面走行装置1Fを押し当てた場合に、容易に、吸着部22が平面状壁面W1又は凹面状壁面W2に押し当てられ、吸着部22の吸着が成立する。
一方、図10の(b)に示すように、逆に、壁面走行装置1Fが凹面状壁面W2に一旦吸着すると、吸着部22は壁面走行装置1Fの底面よりも下降した状態になる。このような状態の壁面走行装置1Fにおいて、壁面走行装置1Fの電源が切られると、吸着部22が下降した状態で壁面走行装置1Fが停止する。この場合、吸着部22が壁面走行装置1Fから突出した状態となっているので、安全性に問題がある。
これに対して、本実施の形態の壁面走行装置1Fでは、第2減圧空間部Yにバネ27が設けられている。この結果、バネ27が元の位置に縮むことにより吸着部22が壁面走行装置1Fにおける初期位置に戻る。この結果、吸着部22が壁面走行装置1Eから突出することが無くなるので、安全性が高いものとなる。
尚、本実施の形態の壁面走行装置1Fでは、押し当て機構である弾性部材としてのバネ27を使用した。しかし、本発明においては、押し当て機構である弾性部材は必ずしもバネ27に限らず、バネ27以外の部材で構成してもよい。例えば、第2減圧空間部Yの全部又は一部に、通気可能なスポンジ等の弾性部材を詰めてもよい。これにより、吸着部22が上昇すると、スポンジ等の弾性部材によって、下降させるような反発力が生じる。
すなわち、本実施の形態では、吸着部22が筐体10から離れる方向つまり第2減圧空間部Yの体積を増加させる方向に向けて、吸着部22と筐体10の間に力Fを発生させることができる。
このように、本実施の形態の壁面走行装置1Fでは、吸着部22を、壁面Wに向けて進出移動させる弾性部材が設けられている。
これにより、弾性部材の弾性力により、吸着部22を壁面Wに向けて進出移動させることができる。
この結果、弾性部材という簡単な構成によって、吸着部22を容易に進出移動させることができる。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Fでは、弾性部材は、第2減圧空間部Yにおける筐体10と吸着部22との間に設けられたバネ27にてなっている。
これにより、簡単な構成によって、吸着部22を容易に進退移動させることができる。
〔実施の形態7〕
本発明のさらに他の実施の形態について図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態6と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態6の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態6と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態6の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態6の壁面走行装置1Fでは、走行駆動部としての円板状の走行輪23が設けられていた。これに対して、本実施の形態の壁面走行装置1Gでは走行駆動部としてのタイヤ40が設けられている点が異なっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Gの構成について、図11に基づいて説明する。図11は、本実施の形態の壁面走行装置1Gの構成を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Gは、図11に示すように、走行駆動部としてのタイヤ40が設けられている。これにより、走行駆動部としての円板状の走行輪23に比べて高速にて進むことが可能となる。
尚、本実施の形態では、走行駆動部としてのタイヤ40が設けられた壁面走行装置1Gについて説明した。しかし、本発明においては、走行駆動部としてのタイヤ40に限らず、例えば、走行駆動部としての無限軌道等の他方式の駆動方式を採用することも可能である。
〔実施の形態8〕
本発明のさらに他の実施の形態について図12及び図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態7と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態7の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について図12及び図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態7と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態7の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態7の壁面走行装置1Gでは、吸着部22は筐体10の中央に1個設けられていた。これに対して、本実施の形態の壁面走行装置1Hでは、走行駆動部としての走行輪23・23の内部にそれぞれ吸着部22・22が設けられている点が異なっている。
本実施の形態の壁面走行装置1Hの構成について、図12の(a)(b)及び図13に基づいて説明する。図12の(a)は、本実施の形態における壁面走行装置1Hの構成を示す側面断面図である。図12(b)は、上記壁面走行装置1Hの構成を示す底面図である。図13は、上記壁面走行装置1Hの走行輪23及び吸着部22の要部構成を示す側面断面図である。
本実施の形態の壁面走行装置1Hは、図12の(a)(b)に示すように、2つの円板状の移動機構2C・2Dと、壁面Wに吸着する2つの吸着部22・22と、2つの押圧部9・9と、移動機構2C・2D及び吸着部22・22を支持する筐体10とを備えている。筐体10には、移動機構2C・2Dを駆動する駆動モータ3・3、それぞれの吸着部22・22に接続された真空ポンプ4・4、負圧センサ5・5、前記制御部7a、前記バッテリ6等が収容されている。
本実施の形態の壁面走行装置1Hでは、各移動機構2C・2Dは、それぞれ、同心円状に内側から、吸着部22、走行輪23及び清掃パッド24を備えている。駆動モータ3・3と、走行輪23・23とは、歯車を介して回転力が伝達されるように接続されている。
これらの構成を採用することによって、壁面走行装置1Gは、壁面Wに対して略垂直に移動機構2C・2Dが位置する。そして、壁面走行装置1Gは、壁面Wに吸着部22・22が吸着し、走行輪23・23及び清掃パッド24・24が回転する。
ここで、本実施の形態の壁面走行装置1Hでは、図12の(b)に示すように、移動機構2C・2Dは、壁面走行装置1Gが前進する方向に沿った仮想的な軸線ALに対して線対称になるように配置されている。また、吸着部22・22は、移動機構2C・2Dそれぞれの回転軸中心に配置されている。
また、本実施の形態では、図13に示すように、吸着部22・22は、移動機構2C・2Dに対して、壁面Wの略法線方向に可動可能な構造になっている。この結果、実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態7の壁面走行装置1Gと同様に、壁面Wが、平面状壁面W1、凹面状壁面W2又は凸面状壁面W3のいずれであっても安定して吸着走行することができるようになっている。
また、本実施の形態における壁面走行装置1Hは、壁面清掃装置に利用できる。すなわち、本実施の形態の壁面走行装置1Hにおける各移動機構2C・2Dは、それぞれ、同心円状に内側から、吸着部22、走行輪23及び清掃パッド24を備えている。このため、清掃パッド24にて壁面Wを清掃することができる。
これにより、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面Wに対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置1Hを備えた壁面清掃装置を提供することができる。
〔実施の形態9〕
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態8と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態8の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、上記実施の形態1〜実施の形態8と同じである。また、説明の便宜上、上記の実施の形態1〜実施の形態8の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の壁面走行装置1A〜実施の形態8の壁面走行装置1Hでは、壁面Wを清掃する用途を想定した構成であった。しかし、本発明の壁面走行装置1A〜1Hは、清掃用途に限定されず、使用用途に応じて様々の利用分野に利用可能である。
例えば、本実施の形態1〜8の壁面走行装置1A〜1Hは、荷物を運搬する運搬部としての荷役運搬装置を備えた構成であってもよい。
また、運搬部は、荷物以外にも機能部材等を載せて走行することも可能である。例えば塗装装置や検査装置を載せて走行することが可能である。これにより、壁面Wを塗装したり、検査したりすることも可能である。これにより、人が作業するには危険な場所や、人の手が届かないような場所に存在する壁面Wであっても様々な作業を行うことが可能となる。
〔まとめ〕
本発明の態様1における壁面走行装置1A〜1Hは、筐体10に支持される吸着部22と走行駆動部(走行輪23・23)とを備え、吸着部22にて壁面Wに吸着しながら走行駆動部(走行輪23・23)にて該壁面Wを走行する壁面走行装置において、上記吸着部22は、壁面Wの法線方向に進退移動可能に上記筐体10に支持されていることを特徴としている。
本発明の態様1における壁面走行装置1A〜1Hは、筐体10に支持される吸着部22と走行駆動部(走行輪23・23)とを備え、吸着部22にて壁面Wに吸着しながら走行駆動部(走行輪23・23)にて該壁面Wを走行する壁面走行装置において、上記吸着部22は、壁面Wの法線方向に進退移動可能に上記筐体10に支持されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、吸着部は、壁面の法線方向に進退移動可能に上記筐体に支持されている。このため、壁面が平面状壁面のみならず、凹面状壁面であっても、吸着部が筐体に対して進出移動することにより、吸着部は凹面状壁面に当接することができ、そのとき走行駆動部も凹面状壁面に当接することができる。この結果、壁面走行装置は、凹面状壁面を吸着しながら走行することができる。
また、壁面が凸面状壁面であっても、吸着部が筐体に対して後退移動することにより、吸着部は凸面状壁面に当接することができ、そのとき走行駆動部も凸面状壁面に当接することができる。この結果、壁面走行装置は、凸面状壁面を吸着しながら走行することができる。
したがって、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置を提供することができる。
本発明の態様2における壁面走行装置1Bは、態様1における壁面走行装置において、前記吸着部22には、前記壁面Wに対向しかつ上記吸着部22が実効面積S1で減圧される第1減圧空間部Xと、上記第1減圧空間部Xよりも壁面Wから遠ざかる側に位置しかつ該第1減圧空間部Xに連通して実効面積S2にて減圧される第2減圧空間部Yとが設けられ、
実効面積S1>実効面積S2
となっているとすることが可能である。
実効面積S1>実効面積S2
となっているとすることが可能である。
これにより、吸着部が平面状壁面、凹面状壁面、又は凸面状壁面のいずれの壁面に吸着しても、吸着部の第1減圧空間部には、(実効面積S1−実効面積S2)×吸引圧の吸引力が作用する。
したがって、第1減圧空間部の実効面積S1及び第2減圧空間部の実効面積S2を適切に調整することによって、吸着部の壁面への吸着力を適切な値に調整することが可能となる。
本発明の態様3における壁面走行装置1Eは、態様2における壁面走行装置において、前記吸着部22は、前記第2減圧空間部Yの内部にて前記壁面Wの法線方向に摺動可能に前記筐体10に支持されており、上記吸着部22における筐体10への摺動面には、シール部材(Oリング22d)が設けられていることが好ましい。
すなわち、吸着部が筐体に対して進退移動すべく、第2減圧空間部の内部にて壁面の法線方向に摺動する場合の吸着部と筐体との接触面にシール部材が存在している。その結果、吸着部は、進退移動時における摺動時の圧力の漏れを無くし、第2減圧空間部の気密を確保して吸着力を低下することなく壁面に吸着することができる。
本発明の態様4における壁面走行装置1Cは、態様2又は3における壁面走行装置において、前記吸着部22が壁面Wに向けて進出移動したときに、上記吸着部22の前記筐体10からの脱落を防止する脱落防止機構26が備えられていることが好ましい。
すなわち、本発明では、壁面が凹面状壁面である場合には、吸着部は筐体に対して進出移動する。この場合に、途中で進出移動を停止させる部材が存在しない場合には、吸着部の筐体による支持が解除され、吸着部が筐体から落下する虞がある。
これに対して、本発明では、吸着部が壁面に向けて進出移動したときに、吸着部の筐体からの脱落を防止する脱落防止機構が備えられているので、吸着部の脱落を防止することができる。
本発明の態様5における壁面走行装置1Cは、態様4における壁面走行装置において、前記脱落防止機構26は、前記吸着部22における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止するものとなっていることが好ましい。
これにより、吸着部が進出移動した場合に、脱落防止機構にて予め設定した進出移動量以上の進出移動が阻止される。したがって、吸着部の進出移動量を適切に設定し得る壁面走行装置を提供することができる。
本発明の態様6における壁面走行装置1Cは、態様4又は5における壁面走行装置において、前記脱落防止機構26は、前記吸着部22における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止し、かつ上記吸着部22の前記筐体10への脱着を可能とする移動停止部材(突出部26a・26a・切り欠き22b・22b)からなっているとすることができる。
これにより、脱落防止機構は、吸着部における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止する場合に、脱落防止機構として移動停止部材を採用することによって、吸着部の進出移動を容易に停止することができる。
また、本発明では、移動停止部材は吸着部の筐体への脱着を可能とするものとなっている。この結果、吸着部及び筐体を分解することなく、吸着部の筐体への脱着を容易に行うことができる。
本発明の態様7における壁面走行装置1Fは、態様2〜6のいずれか1における壁面走行装置において、前記吸着部22を、壁面Wに向けて進出移動させる弾性部材(バネ27)が設けられていることが好ましい。
これにより、弾性部材の弾性力により、吸着部を、壁面Wに向けて進出移動させることができる。
この結果、弾性部材という簡単な構成によって、吸着部を容易に進出移動させることができる。
本発明の態様8における壁面走行装置1Fは、態様7における壁面走行装置において、前記弾性部材は、前記第2減圧空間部Yにおける前記筐体10と前記吸着部22との間に設けられたバネ27にてなっているとすることができる。
これにより、弾性部材はバネにてなっているので、簡単な構成によって、吸着部を容易に進退移動させることができる。
本発明の態様9における壁面走行装置1A〜1Hは、態様1〜8のいずれか1における壁面走行装置において、前記吸着部22における前記壁面Wへの接触面の摩擦係数は、前記走行駆動部(走行輪23・23)における上記壁面Wへの接触面の摩擦係数よりも小さいことが好ましい。
これにより、走行駆動部が壁面に接触しているときに、走行駆動部の壁面との摩擦係数が大きいので、走行駆動部が壁面にて滑ることなく走行することができる。このとき、吸着部における壁面への接触面の摩擦係数は、走行駆動部における壁面への接触面の摩擦係数よりも小さい。このため、吸着部が壁面に吸着していても吸着部は壁面を滑ることができる。
この結果、壁面走行装置は、確実に、吸着部にて壁面に吸着しながら走行駆動部にて壁面を走行することが可能となる。
本発明の態様10における壁面走行装置1Dは、態様1〜9のいずれか1における壁面走行装置において、前記吸着部22における前記壁面Wへの接触面の近傍部分には、上記吸着部22よりも低いヤング率を有する材料からなる吸着気密確保部が設けられていることが好ましい。
これにより、吸着気密確保部の弾性変形により、壁面が平面でなくても、吸着部と壁面との間の気密が確保され易くなる。
本発明の態様11における壁面清掃装置は、態様1〜10のいずれか1における壁面走行装置1A〜1Hを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、平面だけでなく、凹面又は凸面からなる壁面に対しても、安定して吸着走行することが可能な壁面走行装置を備えた壁面清掃装置を提供することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、壁面等の被吸着面に吸着して走行する壁面走行装置及び壁面清掃装置に利用することができる。具体的には、例えば、壁面を清掃する清掃パッドを備えた壁面走行装置及び壁面清掃装置として、浴槽、ビル、又は飛行機、船の外面、内面、底面、天井面を含む壁面の自動清掃装置に利用できる。また、例えば、荷物を運搬する運搬部としての荷役運搬装置を備えた構成とし、運搬ケースに荷物を載せて壁面を走行することが可能になる。さらに、塗装装置や検査装置を載せて壁面を走行することによって、壁面を塗装したり又は検査したりすることも可能である。これにより、人が作業するには危険な場所や人の手が届かないような場所にある壁面であっても、無人で作業をさせる壁面走行装置への適用が可能である。
1A〜1H 壁面走行装置
2A・2B 移動機構
2C・2D 移動機構
3 駆動モータ
3a モータドライバ
4 真空ポンプ
4a 配管
5 負圧センサ
7 制御基板
7a 制御部
9 押圧部
10 筐体
10a 吸着部支持凹部
21 排気管
22 吸着部
22a 嵌め込み部
22b 切り欠き(脱落防止機構、移動停止部材)
22c 吸着気密確保部
22d Oリング(シール部材)
23 走行輪(走行駆動部)
23a・23b 接地点
23c 軸部
24 清掃パッド
25 連通部
26 脱落防止機構
26a 突出部(脱落防止機構、移動停止部材)
27 バネ(弾性部材)
40 タイヤ(走行駆動部)
P 規定の減圧圧力(吸引圧)
S1 実効面積
S2 実効面積
W 壁面
W1 平面状壁面(壁面)
W2 凹面状壁面(壁面)
W3 凸面状壁面(壁面)
X 第1減圧空間部
Y 第2減圧空間部
2A・2B 移動機構
2C・2D 移動機構
3 駆動モータ
3a モータドライバ
4 真空ポンプ
4a 配管
5 負圧センサ
7 制御基板
7a 制御部
9 押圧部
10 筐体
10a 吸着部支持凹部
21 排気管
22 吸着部
22a 嵌め込み部
22b 切り欠き(脱落防止機構、移動停止部材)
22c 吸着気密確保部
22d Oリング(シール部材)
23 走行輪(走行駆動部)
23a・23b 接地点
23c 軸部
24 清掃パッド
25 連通部
26 脱落防止機構
26a 突出部(脱落防止機構、移動停止部材)
27 バネ(弾性部材)
40 タイヤ(走行駆動部)
P 規定の減圧圧力(吸引圧)
S1 実効面積
S2 実効面積
W 壁面
W1 平面状壁面(壁面)
W2 凹面状壁面(壁面)
W3 凸面状壁面(壁面)
X 第1減圧空間部
Y 第2減圧空間部
Claims (11)
- 筐体に支持される吸着部と走行駆動部とを備え、吸着部にて壁面に吸着しながら走行駆動部にて該壁面を走行する壁面走行装置において、
上記吸着部は、壁面の法線方向に進退移動可能に上記筐体に支持されていることを特徴とする壁面走行装置。 - 前記吸着部には、前記壁面に対向しかつ上記吸着部が実効面積S1で減圧される第1減圧空間部と、上記第1減圧空間部よりも壁面から遠ざかる側に位置しかつ該第1減圧空間部に連通して実効面積S2にて減圧される第2減圧空間部とが設けられ、
実効面積S1>実効面積S2
となっていることを特徴とする請求項1記載の壁面走行装置。 - 前記吸着部は、前記第2減圧空間部の内部にて前記壁面の法線方向に摺動可能に前記筐体に支持されており、
上記吸着部における筐体への摺動面には、シール部材が設けられていることを特徴とする請求項2記載の壁面走行装置。 - 前記吸着部が壁面に向けて進出移動したときに、上記吸着部の前記筐体からの脱落を防止する脱落防止機構が備えられていることを特徴とする請求項2又は3記載の壁面走行装置。
- 前記脱落防止機構は、前記吸着部における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止するものとなっていることを特徴とする請求項4記載の壁面走行装置。
- 前記脱落防止機構は、前記吸着部における予め設定した進出移動量以上の進出移動を阻止し、かつ上記吸着部の前記筐体への脱着を可能とする移動停止部材からなっていることを特徴とする請求項4又は5記載の壁面走行装置。
- 前記吸着部を、壁面に向けて進出移動させる弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の壁面走行装置。
- 前記弾性部材は、前記第2減圧空間部における前記筐体と前記吸着部との間に設けられたバネにてなっていることを特徴とする請求項7記載の壁面走行装置。
- 前記吸着部における前記壁面への接触面の摩擦係数は、前記走行駆動部における上記壁面への接触面の摩擦係数よりも小さいことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の壁面走行装置。
- 前記吸着部における前記壁面への接触面の近傍部分には、上記吸着部よりも低いヤング率を有する材料からなる吸着気密確保部が設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の壁面走行装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の壁面走行装置を備えていることを特徴とする壁面清掃装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015121548A JP2017007372A (ja) | 2015-06-16 | 2015-06-16 | 壁面走行装置及び壁面清掃装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015121548A JP2017007372A (ja) | 2015-06-16 | 2015-06-16 | 壁面走行装置及び壁面清掃装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017007372A true JP2017007372A (ja) | 2017-01-12 |
Family
ID=57760672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015121548A Pending JP2017007372A (ja) | 2015-06-16 | 2015-06-16 | 壁面走行装置及び壁面清掃装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017007372A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108569353A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-09-25 | 河北艺海机器人科技有限公司 | 一种地下管道人井排查多功能八爪机器人及其排查方法 |
CN108836175A (zh) * | 2018-06-30 | 2018-11-20 | 王奕欢 | 一种自动擦窗机器人 |
WO2019077757A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 株式会社Golden Leaf‐Works | 非接触壁面洗浄装置 |
CN111150873A (zh) * | 2020-02-19 | 2020-05-15 | 郑州团噢智能科技有限公司 | 一种隧道内防止气溶胶方式传播病菌的消毒装置 |
CN111839328A (zh) * | 2019-04-26 | 2020-10-30 | 科沃斯家用机器人有限公司 | 清洁方法、擦窗机器人及存储介质 |
CN113137424A (zh) * | 2020-01-20 | 2021-07-20 | 杭州萤石软件有限公司 | 一种吸盘装置 |
CN114451801A (zh) * | 2022-01-30 | 2022-05-10 | 山西嘉世达机器人技术有限公司 | 一种清洁器、吸擦一体机及清洁装置 |
-
2015
- 2015-06-16 JP JP2015121548A patent/JP2017007372A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019077757A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 株式会社Golden Leaf‐Works | 非接触壁面洗浄装置 |
JPWO2019077757A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2020-11-05 | 株式会社エコ革 | 非接触壁面洗浄装置 |
CN108569353A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-09-25 | 河北艺海机器人科技有限公司 | 一种地下管道人井排查多功能八爪机器人及其排查方法 |
CN108836175A (zh) * | 2018-06-30 | 2018-11-20 | 王奕欢 | 一种自动擦窗机器人 |
CN111839328A (zh) * | 2019-04-26 | 2020-10-30 | 科沃斯家用机器人有限公司 | 清洁方法、擦窗机器人及存储介质 |
CN111839328B (zh) * | 2019-04-26 | 2023-01-17 | 科沃斯家用机器人有限公司 | 清洁方法、擦窗机器人及存储介质 |
CN113137424A (zh) * | 2020-01-20 | 2021-07-20 | 杭州萤石软件有限公司 | 一种吸盘装置 |
CN113137424B (zh) * | 2020-01-20 | 2022-05-27 | 杭州萤石软件有限公司 | 一种吸盘装置 |
CN111150873A (zh) * | 2020-02-19 | 2020-05-15 | 郑州团噢智能科技有限公司 | 一种隧道内防止气溶胶方式传播病菌的消毒装置 |
CN114451801A (zh) * | 2022-01-30 | 2022-05-10 | 山西嘉世达机器人技术有限公司 | 一种清洁器、吸擦一体机及清洁装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2017007372A (ja) | 壁面走行装置及び壁面清掃装置 | |
CN110946494B (zh) | 自主平面清洁机器人 | |
JP2016101887A (ja) | 走行装置 | |
WO2016171044A1 (ja) | 壁面走行装置 | |
WO1994027856A1 (fr) | Dispositif de deplacement | |
CN106240667B (zh) | 一种具有新型行走机构的壁面机器人 | |
CN107054487B (zh) | 一种球形机器人 | |
KR20160138812A (ko) | 로봇 청소기 | |
JP2017038873A (ja) | 走行装置 | |
JP2016107965A (ja) | 走行装置 | |
CN204341242U (zh) | 曲面自适应能力爬壁机器人装置 | |
WO2015145846A1 (ja) | 吸着機構および走行装置 | |
JP6827189B2 (ja) | 壁面吸着走行装置 | |
JP2016101812A (ja) | 走行装置 | |
CN104648513B (zh) | 曲面自适应能力爬壁机器人 | |
JP5903715B2 (ja) | 回転する2式の負圧吸着シールを備えた走行装置 | |
JP4644861B2 (ja) | 負圧などの吸着手段により表面に吸着する移動台車 | |
JP6318081B2 (ja) | 球体駆動モジュール及びそれを使用した自走台車 | |
CN209278423U (zh) | 传动组件限位机构及物料运转小车 | |
JP2016222217A (ja) | 車台走行装置 | |
JP2009106727A (ja) | 車輪連結装置及びこれを備える掃除機 | |
CN113137424A (zh) | 一种吸盘装置 | |
JPH07125662A (ja) | 走行装置 | |
CN218806211U (zh) | 一种l形吸附式飞行机器人的行走机构 | |
JP2829053B2 (ja) | 吸着走行素子 |