JPH0110813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は天井直付型照明器具に関し、特に天
井直付型の直管形螢光ランプ多灯用照明器具に関
する。

従来の技術 天井直付型の直管形螢光ランプ多灯用照明器具
は、板金製の器具本体にランプ点灯手段を取付け
て、器具本体を天井にネジ止め等で直付けし、器
具本体のランプ点灯手段を天井裏の屋内配線に接
続した構造のものが一般的である。しかし、この
照明器具の器具本体はランプ点灯手段を有して重
く、これを天井まで持ち上げて天井にネジ止め等
する取付作業は危険を伴つて困難であつた。

そこで、最近は天井に屋内配線に接続された引
掛シーリングボデイを固定し、この引掛シーリン
グボデイの囲りの天井に器具直付用簡易取付金具
をネジ止め固定しておいて、簡易取付金具に器具
本体を仮止めした後にネジ止めし、器具本体のラ
ンプ点灯手段から延びる電源コードの先端の引シ
ーリングキヤツプを、天井の引掛シーリングボデ
イに嵌着して、ランプ点灯手段を屋内配線にワン
タツチ式に接続するようにした、簡易取付構造の
天井直付型照明器具が一般家庭等で多用される傾
向にある。

この簡易取付構造の天井直付型照明器具の一例
を、第６図乃至第８図を参照して説明する。同図
は天井直付型の直管形螢光ランプ４灯用照明器具
を示し、図において、１は天井、２は天井１に固
定された例えば丸形の引掛シーリングボデイ、３
は中央部に引掛シーリングボデイ２を露呈させる
丸穴４を有する平面矩形の簡易取付金具で、両端
部が天井１に複数の木ネジ５，５…にて直付け固
定される。６，６は簡易取付金具３の両端部近く
の、例えば２箇所に下方より螺着された取付ネジ
である。７は直管形螢光ランプ４灯用の器具本体
で、簡易取付金具３に直付けされる。８は器具本
体７の下面に装着された安定器などのランプ点灯
手段、９，９…は器具本体７の下面両端部に４箇
所ずつ固定された４対の直管形螢光ランプ用ソケ
ツト、１０，１０…は４対のソケツト９，９…に
装着された４対の直管形螢光ランプ、１１は器具
本体７の周縁部に載置された透光性カバーであ
る。

器具本体７は板金製で、その中央部に引掛シー
リングボデイ２が露呈する円形開口部１２が、こ
の開口部１２の周辺の、簡易取付金具３の取付ネ
ジ６，６と対応する２箇所にひようたん形状の取
付穴１３，１３が形成される。また、器具本体７
のランプ点灯手段８の一部から電源コード１４が
延びて、この電源コード１４の先端に上記引掛シ
ーリングボデイ２と対をなす引掛シーリングキヤ
ツプ１５が連結される。

この器具本体７は天井１に固定された簡易取付
金具３に、次の要領で直付けされる。先ず、器具
本体７を天井まで持ち上げて、器具本体７の取付
穴１３，１３の大径部分に、簡易取付金具３の下
面に所望の隙間をもつて突出させた取付ネジ６の
頭部６′，６′を挿通して、器具本体７を横に少し
回し、取付穴１３，１３の小径部分に取付ネジ
６，６の頭部６′，６′を係止させて、器具本体７
を簡易取付金具３に仮止めしておく。次に、各取
付ネジ６，６を順次に締め付けて、器具本体７を
簡易取付金具３に本固定する。その後、引掛シー
リングキヤツプ１５を器具本体７の開口部１２よ
り露呈する引掛シーリングボデイ２に嵌着し、器
具本体７の各ソケツト９，９…に直管形螢光ラン
プ１０，１０…を装着し、最後に器具本体７にカ
バー１１を被嵌する。

考案が解決しようとする問題点 上記のような簡易取付構造の天井直付型照明器
具は、天井に予め固定した簡易取付金具に、重量
大なる器具本体を仮止めしてネジ止めするため、
器具本体を天井に直接にネジ止めするものに比
べ、器具本体の取付作業は容易、安全になるが、
しかし、天井に簡易取付金具をネジ止めする作業
や、この簡易取付金具に器具本体を仮止めした後
で、ネジ止めする作業が面倒であつて、器具本体
取付けの尚更の改善策が要望されていた。また、
簡易取付金具や、この簡易取付金具を天井に固定
するネジ、簡易取付金具に器具本体を本固定する
ためのネジなど、器具本体を天井に簡易に取付け
るための部品点数が多くて、照明器具のコストが
割高になる問題があつた。

それ故に、本考案の目的は、天井直付型照明器
具における器具本体の天井への取付けをネジ止め
すること無く、ワンタツチ式に行える簡易取付構
造の照明器具を提供するにある。

問題点を解決するための手段 本考案の上記目的を達成する技術的手段は器具
本体の略中央部に形成した開口部から、天井に固
定された引掛シーリングボデイが露呈するよう
に、器具本体を天井に配置すると共に、器具本体
側の引掛シーリングキヤツプを前記引掛シーリン
グボデイに嵌着した天井直付型照明器具におい
て、前記引掛シーリングキヤツプに下から固定さ
れて横手方向に延びる両端部で、天井の引掛シー
リングボデイに引掛シーリングキヤツプを嵌着し
た時に、器具本体を天井に押圧し支持する本体支
持金具と、引掛シーリングキヤツプの下面のコー
ド引出口に嵌着されて、前記本体支持金具を引掛
シーリングキヤツプに着脱可能に連結する金具連
結部材とを付設したことである。

作 用 上記本考案の技術的手段は、天井に固定された
引掛シーリングボデイと、器具側の引掛シーリン
グキヤツプの嵌合力は、天井吊下げ型照明器具を
吊り下げて支持するに十分な大きさに設定されて
いる一般的引掛シーリングの技術的内容を背景と
したもので、天井の引掛シーリングボデイに器具
側の引掛シーリングキヤツプを嵌着する時に、引
掛シーリングキヤツプに連結された本体支持金具
で、器具本体を天井に押し付け支持することによ
り、器具本体は引掛シーリングのボデイとキヤツ
プの嵌合力で、天井にワンタツチ式に直付け固定
される。

実施例 以下、本考案の、例えば天井直付型直管形螢光
ランプ４灯用照明器具に適用した一実施例を、第
１図乃至第５図に基づき説明する。

第１図及び第２図において、１６は天井、１７
は天井１６に固定された例えば丸形の引掛シーリ
ングボデイ、１８は天井１６に直付けされた器具
本体で、略中央部に引掛シーリングボデイ１７が
露呈する円形の開口部１９を有する。２０は器具
本体１８の下面に装着されたランプ点灯手段、２
１，２１…は器具本体１８の下面両端部に突設さ
れた４対のソケツト、２２，２２…は４対のソケ
ツト２１，２１…に装着された４灯の直管形螢光
ランプ、２３は器具本体１８の周縁部に載置され
た透光性カバーである。また、２４はランプ点灯
手段２０の一部から延びる電源コード、２５は電
源コード２４の先端に取付けられた引掛シーリン
グキヤツプで、引掛シーリングボデイ１７と対を
なす既製品である。

本考案の特徴は、第３図及び第４図に示すよう
に、引掛シーリングキヤツプ２５に下から器具本
体支持用本体支持金具２６を固定し、この本体支
持金具２６を引掛シーリングキヤツプ２５のコー
ド引出口２７に嵌着された金具連結部材２８で引
掛シーリングキヤツプ２５に着脱可能に連結固定
したことである。

即ち、引掛シーリングキヤツプ２５は樹脂成形
品の角形有底のキヤツプ本体２９内に、一対の接
続端子３０，３０の下部をネジ３１，３１で固定
して、接続端子３０，３０のＬ字状上部をキヤツ
プ本体２９上に突出させたもので、接続端子３
０，３０の下部には、キヤツプ本体２９の底部中
央に形成されたコード引出口２７から挿入された
電源コード２４の電線先端部がネジ３２，３２に
て電気的機械的に接続される。引掛シーリングキ
ヤツプ２５は接続端子３０，３０の突出上部を引
掛シーリングボデイ１７に挿入し、横に少し回し
て係止させることにより、引掛シーリングボデイ
１７に所定の嵌合力で嵌着される。この既製品の
引掛シーリングキヤツプ２５に対し、上記本体支
持金具２６は、キヤツプ本体２９の底面と両側面
を囲うコ字状中央部２６ａと、中央部２６ａの両
端より外に90゜折曲された両端部２６ｂ，２６ｂ
を有し、中央部２６ａの底板中央には電源コード
２４が挿通される丸穴３３が形成される。一方、
金具連結部材２８は、例えば円筒状のフランジ付
ボルト２８ａと、このボルト２８ａに螺着される
ナツト２８ｂで構成される。ボルト２８ａはキヤ
ツプ本体２９のコード引出口２７に内から外に挿
通され、ボルト後端外周のフランジ２８ｃがコー
ド引出口２７の内側に係止されて、ボルト先端部
がコード引出口２７より突出する。このキヤツプ
本体２９の下面より突出したボルト２８ａの先端
部に本体支持金具２６の丸穴３３が挿入され、次
にナツト２８ｂが螺着されて、本体支持金具２６
は中央部２６ａの底板がキヤツプ本体２９の下面
に押圧された状態で、ナツト締めされる。この時
の本体支持金具２６の両端部２６ｂ，２６ｂはキ
ヤツプ本体２９より少し高い位置にあつて、引掛
シーリングボデイ１７に引掛シーリングキヤツプ
２５を嵌着した時に、器具本体１８を天井１６に
押し付ける。

上記実施例の照明器具の天井１６への取付け
は、次の要領で行われる。第５図に示すように、
器具本体１８における引掛シーリングキヤツプ２
５に本体支持金具２６を取付けておき、螢光ラン
プ２２，２２…とカバー２３を外した器具本体１
８を、その開口部１９に引掛シーリングボデイ１
７を挿通して天井１６まで持ち上げる。次に引掛
シーリングキヤツプ２５を引掛シーリングボデイ
１７に嵌着し、この時に本体支持金具２６の両端
部２６ｂ，２６ｂで器具本体１８を天井１６に押
し付けて、器具本体１８を天井１６に直付け支持
する。その後、器具本体１８に直管形螢光ランプ
２２，２２…とカバー２３を順次に装着する。
尚、器具本体１８が大形で、本体支持金具２６だ
けでは天井１６に十分に支持し切れない場合は、
本体支持金具２６を器具本体１８の天井１６への
仮止め手段に用いて、この仮止め状態で器具本体
１８を天井１６に木ネジなどで本止めすればよ
い。

尚、本考案は天井直付型直管形螢光ランプ多灯
用照明器具に限らず、要は引掛シーリングを用い
た天井直付型照明器具であれば有効に適用でき
る。

考案の効果 本考案によれば、器具本体の天井への取付け
が、天井の引掛シーリングボデイに器具側の引掛
シーリングキヤツプを嵌着するワンタツチ式の作
業だけで実行できて、天井への器具本体の直付け
作業が簡単、高速に行える。また、引掛シーリン
グキヤツプに本体支持金具と金具連結部材を付設
するだけの少ない部品点数で、簡易取付構造の照
明器具が提供でき、照明器具の低コスト化が可能
となる。更に、引掛シーリングとボデイとキヤツ
プを含む既設の照明器具を、そのまま使用するこ
とが可能で、その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係る照明器具の一
実施例を示す部分断面正面図及び部分省略底面
図、第３図は第１図の部分拡大正面図、第４図は
第１図の照明器具における引掛シーリングキヤツ
プ部分の拡大分解正面図、第５図は第１図の照明
器具の組立時における部分拡大正面図である。第
６図及び第７図は従来の照明器具の部分断面正面
図及び部分省略底面図、第８図は第６図は照明器
具の組立時における部分拡大斜視図である。 １６……天井、１７……引掛シーリングボデ
イ、１８……器具本体、１９……開口部、２５…
…引掛シーリングキヤツプ、２６……本体支持金
具、２７……コード引出口、２８……金具支持部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器具本体の略中央部に形成した開口部から、天
   井に固定された引掛シーリングボデイが露呈する
   ように、器具本体を天井に配置すると共に、器具
   本体側の引掛シーリングキヤツプを前記引掛シー
   リングボデイに嵌着した天井直付型照明器具にお
   いて、前記引掛シーリングキヤツプに下から固定
   されて横手方向に延びる両端部で、天井の引掛シ
   ーリングボデイに引掛シーリングキヤツプを嵌着
   した時に、器具本体を天井に押圧し支持する本体
   支持金具と、引掛シーリングキヤツプの下面のコ
   ード引出口に嵌着されて、前記本体支持金具を引
   掛シーリングキヤツプに着脱可能に連結する金具
   連結部材とを付設したことを特徴とする照明器
   具。