JPH01104828A - アクリル系異形断面繊維 - Google Patents

アクリル系異形断面繊維

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JPH01104828A
JPH01104828A JP25773487A JP25773487A JPH01104828A JP H01104828 A JPH01104828 A JP H01104828A JP 25773487 A JP25773487 A JP 25773487A JP 25773487 A JP25773487 A JP 25773487A JP H01104828 A JPH01104828 A JP H01104828A
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JP
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fiber
crimp
spinning
fibers
cross
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JP25773487A
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Masashi Orino
折野 昌司
Hiroyoshi Tanaka
宏佳 田中
Akiteru Kuroda
黒田 明輝
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアクリル系異形断面繊維、特に春・夏向きのシ
ャリ感を有しかつバルキーな衣料用としてのアクリル繊
維に関するものである。
[従来の技術] アクリル繊維の春夏向き衣料用として異形断面化の試み
は本願出願前公知である。例えば特公昭54−3285
9号公報には、95モル%以上のアクリロニトリルと0
.7〜2.0モル%のスルホン酸基を有するモノエチレ
ン性不飽和単m体を含むアクリル系重合体を、鋭角また
は鈍角な突出部を3箇所以上有する非円形断面紡糸口金
を用いて紡糸ドラフトを0.9〜1.5として紡糸した
後、乾燥およびそれ以降の収縮率を15〜25%とする
ことが示されている。
しかし、従来の異形断面繊維には、通常のアクリル繊維
に比較して2機械的性質、特に強伸度や結節強度が低く
、このため紡績時に風綿ヤ毛羽が多発するなどの問題、
またこの問題を解決しようと組成を変えると緻密性や光
沢不足による染色後の発色性が不充分という異形断面繊
維特有の問題。
ざらには異形断面繊維ではどうしてもかさ高性能が十分
満足できる水準に達し得ない等、今なお未解決の諸問題
があった。
[発明が解決しようとする問題点] かかる異形断面W&雑の諸問題に対して、本発明者らは
、先の提案に係るアクリル系繊維の多層化複合技術(特
願昭62−170742号)を巧みに応用したところ前
記諸問題が一挙に解消できることを見出し、本発明に至
ったのでおる。
すなわち、本発明の目的はアクリル系異形断面繊維本来
の優れた特性を損うことなく、強伸度や結節強度などの
機械的特性、緻密性、光沢2発色性および優れた捲縮特
性に基づくかさ高性能の一層の向上を図ることにある。
[問題点を解決するための手段] 上記本発明の目的は、共重合組成を異にする2種以上の
アクリル系重合体が繊維軸方向に沿って2層以上に接合
された多層化構造で、繊維の横断面形状が鋭角または鈍
角な突出部を2箇所以上有し、かつ繊維の捲縮発現収縮
率が5〜15%、捲縮発現応力が8〜3層mg/dであ
るアクリル系異形断面繊維によって達成することができ
る。
FJなりち、本発明繊維における多層化構造および異形
断面繊維とは、第1図の異形断面繊維の横断面写真が示
すように、繊維を構成する2種以上の成分ポリマのうち
、1成分ポリマが他の成分ポリマ中に1層以上に分配さ
れ、かつこの分配されたポリマは繊維表面の一部を形成
して、繊gf!軸方向に沿って非対称に連続した多層化
構造をとることを意味し、従来のバイメタル構造あるい
は芯鞘構造とは複合構造を全く異にするものである。
このような多層化構造は、後述するように捲縮発現処理
および再延伸処理を採択するとき、潜在捲縮発現能(即
ち8巻縮発現応力)を容易に増大させるように働くばか
りか、該異形断面繊維を構成するポリマの組成がかなり
相違していても、該多層化構造に基づく捲縮特性ムラの
発生が十分回避できるし、しかも染色後の発色性、緻密
性、光沢1強伸度や結節強度などを予想以上に向上させ
ることができる。
すなわち、本発明の嬰形断面繊維は、2種以上の成分ポ
リマのうち、1成分ポリマと他の成分ポリマを積層し、
層数が2層以上、好ましくは2〜10層、更に好ましく
は2〜6層となるように。
かつwgfa軸方向に沿って連続化した多層化構造を形
成せしめる。理想的にはこのような多層化構造をとる単
繊維のみで全繊維を構成させるべきである。ただし、後
述するように本発明の異形断面繊維は、その生産性や製
糸性などを考慮すると、必ずしも繊維を構成する単繊維
の全てが上述の多層化構造をとらずともよく、多層化装
置による多層化ポリマ成分の単糸中理論層数や、得られ
た繊維の後処理条件などを巧みに選択することによって
、十分優れた捲縮特性を備えた繊維とする方がより望ま
しいことである。
また、本発明繊維は繊維の横断面形状が鋭角または鈍角
な突出部を2箇所以上有する異形断面を有している。即
ち、本発明繊維の横断面形状は具体的には三角、四角、
方角、六角などの多角形、星形、T形、Y形、H形、あ
るいは両端部の尖った偏平形状などであるが、一般的に
は三角形状および四角形状である。
さらに、本発明繊維は捲縮発現収縮率を5〜15%、捲
縮発現応力を8〜30mg/dの範囲内にバランス良く
保持させる必要がある。その理由は、該繊維の捲縮発現
収縮率が8%よりも小さく、捲縮発現応力が5 mg/
dよりも小さいと、該繊維から得られる繊維製品のかさ
品性が不充分で、製品特性の上で致命的な欠点となるし
、一方、捲縮発現収縮率15%よりも大きく、捲縮発現
応力が30mg/dよりも大きくなると、製品の風合、
特に異形断面繊緒本来の特長であるシャリ感が損われる
ようになるからである。なお、該繊維は染色の際の発色
性のみならず、均染性も大巾に向上し、従来の異形断面
繊維における染色ムラの発現し易い欠点も著しく改善さ
れるのである。
ここでいう捲縮発現収縮率、および捲縮発現応力とは次
のように定義される。
捲縮発現収縮率: 長さ^の2,000デニールのサブトウに014mg/
d (0,8!;l )の荷重をかり、清水処理(98
℃X20分)し、冷却、乾燥(65℃X60分)後、測
長しくこのときの艮ざを8とする)、次式に従って収縮
率を算出する。
捲縮発現収縮率(%)= ((A  −8)/A  )X100 A:原試料の長さ B:処理後の長さ 捲縮発現応カニ 試料繊維より4番手の粗糸を作製する。この粗糸をカネ
ボウ(株)顎の収縮応力試験機にループ状に取り付け、
初荷重1mq/dを負荷する。常温から昇温し、乾熱1
40℃下での捲縮発現応力を測定する。
次に本発明繊維の製造例について述べる。
本発明におけるアクリル系ポリマとしては、公知の繊維
形成性を有するアクリル系ポリマ、即ち。
30モル%以上のアクリロニトリルく以下、ANと略称
)を含有するモダクリル系ボリマヤ、80モル%以上の
ANを含有するアクリル系ポリマおよびそれらのコポリ
マであればよく、特に限定されるものではないが、異形
断面繊維の成分ポリマとして捲縮特性および染色性の面
から2種以上のポリマを選択するとき、ポリマ間の共重
合成分量の差が約1〜10モル%、好ましくは2〜7モ
ル%のものが望ましい。この共重合卒の差が1モル%未
満でおると、清水中での捲縮発現性が低下し易く、一方
、10モル%を越えると繊維の均染性や発色性が低下し
たり、また製品風合に適正な捲縮発現特性が得難い傾向
がある。
また、このアクリル系ポリマの共重合成分には、例えば
、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの低級アルキ
ルエステル類、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、塩化ビ
ニリデン等のビニル系化合物の外に、ビニルスルホン酸
、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、p−スチレ
ンスルホン酸等の不飽和スルボン酸およびそれらの塩類
などの酸性上ツマ類の同種または異種を用いることがで
きる。
さらに該アクリル系ポリマには、アクリロニトリルース
ヂレンコボリマ、酢酸セルロースおよびメタクリル酸メ
チル系ポリマなどを全ポリマに対して約1〜10重量%
、好ましくは1.5〜5重屯%共存さけておくと、繊維
の微多孔質化に基づく吸水性能の備わった異形断面繊維
とすることができる。
上記アクリル系ポリマは、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(以下、D)
IsOと略称)などや、ロダンリチウム。
ロダンカリウム、ロダンナトリウムなどのアルカリ金属
のロダン塩、ロダンアンモン、塩化亜鉛。
過塩素酸塩などの有機溶剤や無機溶剤に適宜溶解し、ポ
リマ濃度が約10〜25重量%の紡糸原液とする。この
多層化成分ポリマの紡糸原液は多層化装置に供給して層
分割し、しかる後、異形断面繊維用の紡糸口金孔からi
疑問浴中に吐出する湿式、あるいは該紡糸口金孔から一
旦空気または不活性雰囲気中に吐出した後、凝固浴に導
入する乾湿式紡糸法などによって繊維化される。
第3図は本発明繊維の製糸段階での工程要件を説明する
ためのフローシートで必る。図中 A 。
Bは多層化ポリマの紡糸原液、1は多層化ポリマの紡糸
原液を個別に流入さLるための案内装置、2は多層化装
置、3はフィルター、4は異形断面繊維用紡糸口金、5
は繊維糸条の捲縮発現装置、6は捲縮発現装置5により
発現させた捲縮を一旦除去するための再延伸装置である
この本発明繊維の製糸段階で特に留意すべきことは、先
ず多層化ポリマの紡糸原液を該多層化装置によって十分
、かつ安定に層分割し、−度形成させた多層化状態を紡
糸口金孔に至るまで安定に維持することである。
すなわち、多層化装置内で充分に多層化するには、単糸
中理論層数で3以上、好ましくは4〜15、さらに好ま
しくは5〜12の範囲に層分割した後、単一紡糸口金、
へ導入することである。
この単糸中理論層数は、多層化装置内の構造、即ち、多
層化エレメントの積層段数と配列、ねじり羽根のねじり
角度2通路管数、並びに紡糸口金のホール数などで適宜
制御すればよい。
この範囲内の単糸中理論層数に維持することによって、
異形断面繊維本来の特性(特にシャリ感)をRうことな
く、これまで異形断面繊維に対して求められてきた強伸
度ヤ結節強度などの機械的特性、染色後の発色性および
優れた捲縮特性に基づくかさ高性能の大巾な向上が図れ
るのである。
ここでいう単糸中理論層数とは、紡糸口金の紡糸孔当り
の統計的平均流入原液層数を表わし、完全層流域では理
論的に生繊維中に入り得ると考えられる層数の理論値で
2次式により求めることができる。
上式中、Kは紡糸口金の外郭形態により定まる定数であ
り、方形状口金ではにの値は1であり、円形状の口金で
はにの値は1.1になる。
次に、多層化ポリマの紡糸原液を多層化装置内で安定に
多層化するには、この紡糸原液間の粘度差を60℃にお
いて50ポイズ以下とするのが望ましい。この粘度差を
50ボイス以下とすることで、多層化装置内で流線が乱
れ難く2層状に分割された多層状態がより安定化するの
である。
また該紡糸原液を多層化装置に供給するに際しては、多
層化させる紡糸原液を一旦合流した後に。
多層化装置へ供給するのではなく、多層化させる2種以
上の各紡糸原液か互いに混合されないよう。
第3図に示すように多層化装置の流入口に設けた原液案
内装置(流入口)にて個別に流入させることが望ましい
。このような紡糸原液の流入手段は、単に多層化エレメ
ントを1個減少ざぜた効果とは全く異なり、多層化装置
内での多層化を確実かつ安定に行なわせるのである。
さらに該多層化装置は第4図に示すように多層化エレメ
ントのピッチ(L/D)を0.8〜2.5゜特に1.4
〜2.0の範囲内とするのが望ましい。
このピッチがO68〜2.5から外れると該多層化装置
内で多層化された紡糸原液の流線が乱れ易く、多層化状
態が不安定になり勝ちとなる。
ここに用いる多層化装置には、例えば、東しく株)製の
“′ハイミキサー″、ノリタケ(株)製の″スタティッ
クミキサー″、桜製作所(株)製の゛スケヤミキサー″
、特殊化工機械(株)製の″゛ロスISOミキサー″ど
を挙げることができる。
これらの多層化装置の中でも構成エレメントが複雑でな
く、紡糸原液の流動抵抗が比較的小さく、しかも紡糸原
液流路における有効断面積の変化が少ない、換言すれば
、装置内で紡糸原液の異常滞留が生じ難い“スタティッ
クミキサー”、′スケヤミキサー”が好ましく使用され
る。
上記多層化装置で所定範囲に層分割された紡糸原液は、
異形断面繊維用の紡糸口金に導くが、本発明においては
多層化装置と前記紡糸口金との間に特定のフィルターを
介在させる必要がある。すなわち、フィルターには目開
きが10μ以上、好ましくは20〜50μのものが用い
られる。このフィルターは目開きが小さくなればなる程
、紡糸原液のフィルター効果ないし紡糸性は向上するが
、その反面、紡糸原液はフィルターでの混合あるいは撹
乱効果により先の多層化装置による層分割が保持できな
くなる。従って、フィルターの目開きを10μ以上とす
るのである。
このフィルターの濾材としては、ポリエステル。
ポリアミドなどの紗織物や、ステンレス性の金網などの
格子状物が好ましく採択されるのも主に上述した層分割
後の混合ないし撹乱防止のためである。
フィルターを通った上記紡糸原液は、異形断面繊維用の
紡糸口金に供給される。異形断面繊維用の紡糸口金で、
花形状が鋭角または鈍角な突出部を2箇所以上有するも
のとしては三角、四角、方角、六角などの多角形、星形
、T形、Y形、H形。
あるいは両端部の尖った偏平形状などがおるが、三角形
状および四角形状が最も一般的である。
上記紡糸口金に供給された紡糸原液は前記有機溶媒また
は無機溶媒の水溶液を凝固剤とする凝固浴中に吐出され
る。
その際、紡糸口金から吐出されたポリマ溶液は直接凝固
浴中に導入(湿式紡糸法)してもよいし、また紡糸口金
を凝固浴液面上的2〜20mの位置に設け、その口金孔
から吐出された該紡糸原液を紡糸口金孔と凝固液面との
間の微小空間を走行させた後、凝固浴中に導入する。所
謂乾湿式紡糸法によってもよい。
またこのとき紡糸ドラフトは、0.8〜2.0、好まし
くは1.0〜1.8の範囲に保持しな()ればならない
。異形断面繊維の紡糸では紡糸ドラフトが小さすぎると
口金孔形状が繊維断面形状に充分反映されず、一方、紡
糸ドラフトが大きすぎると紡糸性が低下する。
さらに凝固浴温度は、5〜60℃、好ましくは15〜4
5℃の範囲に保持すべきである。凝固浴温度が低すぎる
と、紡糸性、特に可紡性が低下する。一方、凝固浴温度
が高すぎると、口金孔形状が繊維断面形状に十分反映さ
れず、形状が不安定になる。また得られる繊維の光沢が
不足し失透現蒙が生起して染色性が低下する。
なお、本発明繊維が乾式紡糸法によっても得られること
は勿論である。
凝固浴より導出された凝固糸条は、水洗または水洗と同
時に延伸、延伸後水洗、または水洗後延伸などの処理を
施した後、乾燥緻密化させるが、本発明においてはこの
乾燥緻密化後に捲縮発現処理および再延伸処理を施すこ
とが不可欠となる。
すなわち、捲縮発現処理は蒸熱下、弛緩状態で行なうが
、その際の蒸熱処理温度は105℃以上。
特に108〜125℃とするのが望ましい。この弛緩状
態下での蒸熱処理によって繊維糸条の潜在捲縮が十分に
発現できるばかりか、繊維の機械的特性、特に結節強度
を一段と向上させることができる。
また、再延伸処理は先の捲縮発現処理によって十分発現
させた捲縮を再び潜在化させるために行なうものである
が、この再延伸条件としては前記に縮発現処理時におC
プる熱処理温度よりも低温で再延伸するのが望ましく、
通常、80〜115℃の湿熱または蒸熱下、延伸倍率1
.05〜1.25倍の範囲とする。
以下、実施例により本発明をざらに具体的に説明する。
本例中、清水処理後の捲縮数、捲縮度、緻密性(光沢)
、染色綿の発色性、および風合は次のようにして求めた
清水処理後の捲縮数および捲縮度: JIS−L1015に準する。
緻密性: セダー油中に繊維を入れ、緻密性を肉眼で判定した。緻
密性良好なものは繊維が透明になり見えなくなる。のに
対して、緻密性不良のものは白化して見える。
光沢: 官能評価を行なった。
発色性(K/S) 開繊した繊維を昇温染色機を用いて、次に示す染色条件
で染料を吸着させる。
染色条件; 染料  Cathilon  Blue  GRL  
   O,5%owfカチオーゲンANスーパー 1.
5%owf酢酸ソーダ         0.5%ow
fpH=4(酢酸で調整) 浴比           1:100染色温度2時間 98℃まで60分で昇温、98°Cで60分間染色、そ
の後徐冷 得られた染色繊維は乾燥後、十分開繊し、日立自記分光
器で640 mμの波長での反射率(R)を測定し、次
式によって発色性(K/S)を算出した。
風合(かさ直性およびシャリ感) 試験繊維から4番手の紡績粗糸を作製した。この粗糸を
スチーム中(100℃X10分)でバルキー出しを行な
い、乾燥後に官能で嵩高性およびシャリ感を評価した。
これを紡績系における染色後の嵩高性(拘束下での捲縮
発現性)とシャリ感の目安とした。
◎:非常に優れている O;良好 Δ;やや良い ×;不良 XX;非常に劣る 実施例1 ΔN92.2モル%、アクリル酸メヂル7.5モル%お
よびメタリルスルホン酸ソーダ1〕、3モル%をD M
 S O中で溶液重合し、溶液粘度130ボイズ/60
℃、濃度22.5重量%の紡糸原液(A)を作製した。
他方、AN97.2モル%、アクリル酸メチル2.0モ
ル%およびメタリルスルホン酸ソーダ018モル%を同
様に溶液重合し、溶液粘度が125ポイズ/60℃、ポ
リマ濃度22.3重1%の紡糸原液(B)を作製した。
上記(A)、(B) 2種の紡糸原液の等四を第2図に
示すような原液流入口案内装置1を備えた“スタティッ
クミキサー″(単糸中理論層数:  5.6)に導き、
層分割したのち、紡糸口金直近に備えたポリエステル紗
織物製フィルター(目聞き:約30μ)をとおして、−
辺長が0.13mの正三角形紡糸口金より、55重量%
、30℃のDMSO水溶液を凝固液とする凝固浴中に吐
出・凝固糸条とした。
また紡糸ドラフトは1.13、凝固糸条の引取速度(紡
糸速度)は5m/分とした。
凝固糸条は、98℃の熱水中で6.0倍に延伸し、その
延伸糸条を温水で充分洗浄した俊、160′Cで乾燥緻
密化した。
この乾燥緻密化糸条を引続き113℃の蒸熱中。
弛緩状態で捲縮発現処理した。
次に、この捲縮発現処理後の糸条を蒸熱温度102℃下
で、1.15倍の倍率で再延伸して捲縮を消失させ、更
に押込式捲縮機にて約11山/25mの機械捲縮を付与
し、70’Cの熱風で乾燥し、単繊維繊度が3,5デニ
ールの三角断面繊維を得た。
得られた繊維の強伸度、結節強度、捲縮発現収縮率、捲
縮発現応力、洲本処理後の捲縮数度2発色性、緻密性、
光沢、および風合(かさ直性、シャリ感)を調べて第1
表に示した。
比較例 AN94.2モル%、アクリル酸メチル5.5モル%お
よびメタリルスルホン酸ソーダ0.3モル%をDMSO
中で溶液重合し、溶液粘度130ポイズ/60℃、濃度
22.5重量%の紡糸原液(C)を作製した。
この紡糸原液(C)について、′スタティックミキサー
″および紡糸口金直近に備えた゛ポリエステル紗織物製
フィルター″を介在させなかった以外は上記同様に、−
辺長が0.13mmの正三角形紡糸口金より紡糸し、単
繊維繊度3.5デニールの三角断面!1mを得た。
得られた繊維特性を第1表に併記した。
これらの結果が示すように、本発明繊維は従来の異形断
面繊維に比較して強伸度特性、特に結節強度が優れると
共に、繊維の緻密性、光沢や発色性に優れている。また
本発明!l維は多層構造であるため従来m雑には見られ
ない捲縮発現特性が非常に良く、独特のかさ直性とシャ
リ感を併せ持ち品質がすばらしいものであった。
(以下、余白) 実施例2 実施例1において、紡糸原液作製時における重合時間お
よびポリマー濃度を制御し、紡糸原液(八)との溶液粘
度差を第2表に示すとおり変更した。それ以外は実施例
1と同様にして単繊維繊度3.5デニールの三角断面繊
維を得たく但し、この場合の単糸中理論層数は5.6と
した)。
1qられた繊維の強伸度、結節強度、捲縮発現収縮率、
捲縮発現応力、洲本処理後の捲縮数度2発色性、緻密性
、光沢、および風合(かざ直性、シャリ感)を調べて第
2表に示した。
(以下、余白) 実施例3 実施例1において、紡糸口金直前に設けるフィルターを
ステンレス金網フィルターに変更し、かつその目開きを
第3表に示すとおり変更した。それ以外は実施例1と同
様にして単W4維繊度3.5デニールの三角断面繊維を
得たく但し、この場合の単糸中理論層数は5.6とした
)。
紡糸性ならびにjqられた繊維の強伸度、結節強度、捲
縮発現収縮率、捲縮発現応力、清水処理後の捲縮数度2
発色性、緻密性、光沢、および風合(かさ直性、シャリ
感)を調べて第3表に示した。
この結果が示すように、紡糸口金直前に設けるフィルタ
ーは目開きが10μ未満では得られる繊維の風合に再現
性がないのに対して、10μ以上では得られる繊維の風
合(捲縮発現性によるカサ直性とシャリ感)が良好であ
ることがわかる。
(以下、余白) 実施例4 実施例1において、乾燥緻密化糸条に対する捲縮発現処
理条件を第4表に示すとおり変更した。
それ以外は、実施例1と同様にして単Ia維繊度3゜5
デニールの三角断面繊維を得た(但し、この場合の単糸
中理論層数は5.6とした)。
得られた繊維の強伸度、結節強度、捲縮発現収縮率、捲
縮発現応力、清水処理後の捲縮数度1発色性、緻密性、
光沢、および風合(かざ真性、シャリ感)を第4表に示
した。
(以下、余白) 実施例5 実施例1において、乾燥緻密化糸条に対する捲縮発現処
理後の再延伸条件を第5表に示すとおり変更した。それ
以外は、実施例1と同様にして単繊#L繊度3.5デニ
ールの三角断面繊維を得た(但し、この場合の単糸中理
論層数は5.6)。
得られた繊維の強伸度、結節強度、捲縮発現収縮率、捲
縮発現応力、清水処理後の捲縮数度2発色性、緻密性、
光沢、および風合(かさ直性、シャリ感)を第5表に示
した。
(lX下、余白) [発明の効果] 以上の如き本発明のアクリル系異形断面繊維によれば、
従来の異形断面繊維本来の優れたシャリ感と独特のシャ
リ感を充分保有すると共に、従来の異形断面繊維の欠点
とされていた機械的強度。
特にI7i績性に必要な強伸度ヤ結節強度が低かった点
、染色後の発色性が劣っていた点、ならびにかさ高性能
が欠けていた点が一挙に解消するという。
顕著な効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るアクリル系異形断面$1i#t1
の横断面写真、第2図は従来のアクリル系異形断面繊維
の横断面写真、第3図は本発明繊維の製糸段階での工程
要件を説明するフローシート、第4図は多層化装置にお
りる多層化エレメントの概略図である。 A、B:多層化ポリマの紡糸原液 1:多層化ポリマの案内装置 2:多層化装置、2−:多層化エレメント3:フィルタ
ー 4:紡糸口金 5:繊維糸条の捲縮発現装置 6:捲縮発現繊維の再延伸装置 D:多層化エレメントの直径 L:多層化エレメント1ケの長さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  共重合組成を異にする2種以上のアクリル系重合体が
    繊維軸方向に沿つて2層以上に接合された多層化構造で
    、繊維の横断面形状が鋭角または鈍角な突出部を2箇所
    以上有し、かつ繊維の捲縮発現収縮率が5〜15%、捲
    縮発現応力が8〜30mg/dであるアクリル系異形断
    面繊維。
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