JP7841941B2 - 延伸フィルムの破断張力の評価方法 - Google Patents
延伸フィルムの破断張力の評価方法Info
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Description
[1]下記A~Cの操作を順に行う、偏光板の耐ヒートサイクル性の評価方法。
操作A 延伸フィルムから延伸方向に5cm、垂直方向3cmの寸法の試験片を得る(これを試験片1とする)
操作B 前記試験片1の中央部に延伸方向に1~20mmの切れ込みを入れる(これを試験片2とする)
操作C 引張試験機のチャック間距離を10mmに設定して、引張速度1~15mm/分で前記試験片2を延伸フィルムの延伸方向に対して垂直方向に引っ張る
[2]前記延伸フィルムの厚みが10~40μmである、[1]に記載の評価方法。
[3]前記延伸フィルムが偏光フィルムである[1]又は[2]に記載の評価方法。
操作A 延伸フィルムから延伸方向に5cm、垂直方向3cmの寸法の試験片を得る(これを試験片1とする)
操作B 前記試験片1の中央部に延伸方向に1~20mmの切れ込みを入れる(これを試験片2とする)
操作C 引張試験機のチャック間距離を10mmに設定して、引張速度1~15mm/分で前記試験片2を延伸フィルムの延伸方向に対して垂直方向に引っ張る
なお、本発明において、垂直方向とは延伸フィルムの延伸方向に対する垂直方向の意味であり、単に垂直方向と略記することがある。
また、本明細書において、「XX~YY」との数値範囲の記載がある場合、「XX以上YY以下」を意味する。
なお、以下の実施例および比較例において採用された、各評価方法を以下に示す。
測定対象となるPVAフィルムの幅方向中央部から、幅方向に3cm、長さ方向に3cmの正方形のサンプルを切り出し、第一理化株式会社製自動軟化点測定装置「EX-820」を使用して当該サンプルの軟化点温度を測定した。具体的には、上記のサンプルを、中央に直径1cmの円形の穴のあいた厚み1mmで3cm角のステンレス板と、中央に1cm×2cmの長方形の穴のあいた厚み1mmで3cm角のステンレス板に挟み、円形の穴のあいたステンレス板の方を上面にして架台に設置して、円形の穴の中央に位置するフィルム上にJIS B 1501:2009に定める鋼球(呼び:3/8(直径9.525mm)、等級:G60、質量:3.5g±0.05g)を載せた。続いて25℃の蒸留水を750mL入れ、毎分5℃で昇温し、サンプルが架台から25mmの位置まで降下したときの温度をフィルムの軟化点温度とした。
以下の製造例において、延伸工程における延伸張力は、延伸工程において隣接するロール間にかかる張力を、その間に設置したテンションロールによって計測した。3本以上のロールを用いるときには、その中の最大の延伸張力を採用した。
製造した偏光フィルムを用いてヒートサイクル試験を行った。下記の製造例で製造した偏光フィルムを23℃/50%RHで16時間調湿したあと、幅方向(延伸方向と垂直方向)の中央部から、延伸方向に140mm、幅方向に80mmの大きさになるように切り出した。その後、長辺方向が160mm、短辺方向が90mm、厚さが1mmのガラス板(EAST JAPAN GLASS株式会社)の片側表面に、アクリル系粘着剤(株式会社美館イメージング製 MPD62 厚み25μm)とラミネート機(株式会社ユーボン製、ラミーマン IKO-360EII)を用いて、ガラス板の長辺方向と偏光フィルムの延伸方向が平行になるように、偏光フィルムの貼合を行った。偏光フィルムを貼り合わせたガラス板をヒートサイクル試験機(楠本化成株式会社製 冷熱衝撃試験機ETAC WINTECH NT530A)内に静置し、-35℃/30分から80℃/30分の冷熱衝撃試験を6サイクル行った。6サイクル後、偏光フィルムを貼合したガラス板を取り出し、偏光フィルムに生じたクラック(偏光フィルムに発生した延伸方向に平行な割れ)の本数を数え、クラックの本数が少ないほど耐ヒートサイクル性は良好と判断した。
[製造例1]
株式会社クラレ製のPVAフィルム「VF-PE#4500(軟化点温度68.1℃)」を650cm幅にスリットした。スリットしたPVAフィルムを、膨潤工程において、温度25℃の水中に90秒間浸漬している間に元の長さの2倍に長さ方向(MD)に一軸延伸(1段目延伸)した。引き続き染色工程において、ヨウ素を0.093質量%およびヨウ化カリウムを2.14質量%含む温度32℃の水溶液に163秒間浸漬している間に元の長さの2.4倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(2段目延伸)した。引き続き架橋工程において、ホウ酸を2.6質量%の濃度で含有する温度32℃の水溶液に135秒間浸漬している間に元の長さの3倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(3段目延伸)した。引き続き延伸工程において、ホウ酸を2.8質量%およびヨウ化カリウムを5質量%の濃度で含有する温度59.3℃の水溶液中に浸漬している間に元の長さの6.0倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(4段目延伸)した。延伸工程における最大延伸張力は294Nであった。引き続き洗浄工程において、ホウ酸を1.5質量%およびヨウ化カリウムを5.4質量%の濃度で含有する温度22℃の水溶液中に10秒間浸漬することによりフィルムを洗浄した。引き続き乾燥工程において、80℃の乾燥機で90秒間乾燥することにより、厚み19.0μmの偏光フィルムを製造した。なお、偏光フィルムの厚みの測定は、小野測器社の「デジタルゲージカウンターDG-5100」、小野測器社の「リニアゲージセンサーGS-3813」、及び小野測器社の「ゲージスタンドST-0230」を用いて行った。
株式会社クラレ製のPVAフィルム「VF-PE#4500(軟化点温度67.4℃)」を用いたこと以外は製造例2と同様の方法で偏光フィルムを製造した。製造時の最大延伸張力は237Nであり、製造した偏光フィルムの厚みは18.0μmであった。
株式会社クラレ製のPVAフィルム「VF-PE#4500(軟化点温度67.1℃)」を用いたこと以外は製造例2と同様の方法で偏光フィルムを製造した。製造時の最大延伸張力は197Nであり、製造した偏光フィルムの厚みは17.8μmであった。
株式会社クラレ製のPVAフィルム「VF-PS#6000(軟化点温度68.5℃)」を膨潤工程において、温度25℃の水中に90秒間浸漬している間に元の長さの2倍に長さ方向(MD)に一軸延伸(1段目延伸)した。引き続き染色工程において、ヨウ素を0.093質量%およびヨウ化カリウムを2.14質量%含む温度32℃の水溶液に163秒間浸漬している間に元の長さの2.4倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(2段目延伸)した。引き続き架橋工程において、ホウ酸を2.6質量%の濃度で含有する温度32℃の水溶液に135秒間浸漬している間に元の長さの3倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(3段目延伸)した。引き続き延伸工程において、ホウ酸を2.8質量%およびヨウ化カリウムを5質量%の濃度で含有する温度55.4℃の水溶液中に浸漬している間に元の長さの6.0倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(4段目延伸)した。延伸工程における最大延伸張力は571Nであった。引き続き洗浄工程において、ホウ酸を1.5質量%およびヨウ化カリウムを5.4質量%の濃度で含有する温度22℃の水溶液中に10秒間浸漬することによりフィルムを洗浄した。引き続き乾燥工程において、80℃の乾燥機で90秒間乾燥することにより、厚み25.0μmの偏光フィルムを製造した。
製造例1で作製された厚み19.0umの偏光フィルムについて、幅方向の中央部から、延伸方向に50mm、幅方向に30mmの大きさに切り出した。次に切り出した偏光フィルムの中央部に延伸方向に5mmの切れ込みを作製した。こうして作製した試験片を23℃/53%RHで16時間調湿した。次に23℃/53%RHの環境下で、万能材料試験機5942(株式会社インストロン製)に調湿した試験片を、幅方向が引張方向と平行になるようにチャック(チャック間距離10mm)に取り付けた。その後、試験片を1mm/minの速さで破断するまで引っ張り、試験片が破断する張力を測定した。なお、ロードセルは株式会社インストロン製の容量が500Nのものを使用した。破断する張力の測定はN=5で行い、その平均値(破断張力)と変動係数を算出した。また、破断する張力を試験片の断面積で除した値を破断する応力(N/mm2)とし、破断する応力についても、その平均値(破断応力)と変動係数を算出した。その結果を表1に示した。また、延伸張力と破断張力の関係を図1に示した。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例2の偏光フィルムを用いた以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例3の偏光フィルムを用いた以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いた以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いたことと、引張速度を1mm/minから5mm/minに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いたことと、引張速度を1mm/minから20mm/minに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いたことと、引張速度を1mm/minから100mm/minに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いたこと、5mmの切れ込みを入れなかったこと以外は、実施例1と同様である。
製造例1の偏光フィルムの代わりに、製造例4の偏光フィルムを用いたこと、切れ込みの大きさを5mmから25mmに大きくしたこと以外は、実施例1と同様である。
そして、特定の切れ込みを有する偏光フィルムを特定の試験速度で引張試験を行った場合、破断張力及び破断応力の変動係数が小さい、すなわち数値のバラつきが小さいことがわかる(実施例1-5)。
以上から、本発明の方法を用いることにより、偏光板を作製することなく、簡易な操作で、高い信頼性で偏光板や偏光フィルムの耐ヒートサイクル性を評価できる。
Claims (2)
- 下記A~Cの操作を順に行う、ポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光フィルムを有する偏光板の耐ヒートサイクル性の評価方法。
操作A 延伸フィルムから延伸方向に5cm、垂直方向3cmの寸法の試験片を得る(これを試験片1とする)
操作B 前記試験片1の中央部に延伸方向に1~20mmの切れ込みを入れる(これを試験片2とする)
操作C 引張試験機のチャック間距離を10mmに設定して、引張速度1~15mm/分で前記試験片2を延伸フィルムの延伸方向に対して垂直方向に引っ張る
ただし、前記延伸フィルムが前記偏光フィルムである。 - 前記延伸フィルムの厚みが10~40μmである、請求項1に記載の評価方法。
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| JP2022084198A JP7841941B2 (ja) | 2022-05-24 | 2022-05-24 | 延伸フィルムの破断張力の評価方法 |
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