JP7828606B2 - 衝撃吸収床構造 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、弾性のある中空の柱が、壁と第1の端部と閉じた第2の端部とを有する弾性のある中空の柱を備え、前記柱の壁が、前記第1の端部に隣接する領域において前記第2の端部に隣接する領域のつぶれにくい区域に比べてつぶれやすい区域を有する弾性パッドが開示されている。
かかる弾性パッドは、ゴムから形成され、衝撃又は荷重を受けたとき第1の端部に隣接する領域がつぶれることによって衝撃を吸収できる。
しかしながら、床シート材を衝撃吸収材上に敷設すると、衝撃吸収材の衝撃吸収性が損なわれるおそれがある。具体的には、一般に、床シート材は、寸法安定性のため、面方向にほとんど伸縮しないように構成されている。このような床シート材の表面に対して鉛直方向の衝撃が加わっても、その方向に床シート材そのものは大きく撓まない。このため、床シート材を衝撃吸収材上に敷設すると、床シート材の表面に衝撃が加わっても、衝撃吸収材が凹状に変形し難く、衝撃吸収材が本来的に具有する衝撃吸収性を十分に発揮できない。
本発明者等は、適切な剛性と軟らかさを有する床シート材が衝撃吸収材の機能を阻害し難いことを見出し、本発明を完成した。
前記床シート材が、前記衝撃吸収材上に設けられ、前記吸着部によって前記衝撃吸収材に固定されており、前記シート本体が、塩化ビニル系樹脂と15重量%以上50重量%以下の可塑剤とを含む表面樹脂層と、前記表面樹脂層の裏面側に積層された塩化ビニル系樹脂を含む中間層と、前記中間層の裏面側に積層され且つ繊維補強層及び裏側樹脂層を含む裏層と、を有し、前記繊維補強層が、目付量10g/m 2 ~120g/m 2 のガラス繊維を含む不織布又は織布であり、前記裏側樹脂層が、塩化ビニル系樹脂と10重量%以上50重量%以下の可塑剤とを含み、前記シート本体の厚みが、1mm以上10mm以下であり、前記表面樹脂層の厚みが、0.2mm以上1.0mm以下であり、前記床シート材が、前記衝撃吸収材上に設けられていない状態において、23℃における垂下量が100mm以上130mm以下であり、23℃における剛性度が0.5kg/cm 2 以下であり、23℃における凹みが0.7mm以上0.85mm以下である。
本発明の好ましい衝撃吸収床構造は、前記吸着部が、粘着剤にて形成されている。
本発明の好ましい衝撃吸収床構造は、前記衝撃吸収材が、錐台状の外形を有し且つ前記敷設面と略平行でない辺に窪みを持つ構造体を有する。
本明細書において、「表面」は、敷設面に衝撃吸収材や床シート材を敷設したときを基準にして、敷設面から遠い側の面を指し、「裏面」は、その反対側の面を指す。平面視は、敷設面に対して鉛直な方向から見ることをいう。
本明細書において「略」は、本発明の属する技術分野において許容される範囲を意味する。
本明細書において、「下限値以上上限値以下」で表される数値範囲は、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値以上任意の上限値以下」を設定できるものとする。
また、各図における、厚み及び大きさなどの寸法は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
図1は、衝撃吸収床構造Aの平面図であり、図2は、衝撃吸収床構造Aの一部分を厚み方向で切断した断面図であり、図3は、図2の一部分を拡大した断面図である。
図1乃至図3を参照して、衝撃吸収床構造Aは、敷設面Bと、前記敷設面B上に設けられた下地層Cと、前記下地層C上に設けられた表装層Dと、を有する。前記下地層Cは、前記敷設面B上に設けられ且つ衝撃を緩和する複数の衝撃吸収材1を有する。前記表装層Dは、前記下地層C上に設けられた複数の床シート材3を有する。
本発明においては、23℃における垂下量が80mm以上160mm以下で、23℃における剛性度が4以下で、且つ、23℃における凹みが0.5mm以上1mm以下である、床シート材3が用いられる。
本発明の衝撃吸収床構造Aは、使用者に加わる衝撃を緩和できるので、そのような効果が特に求められる建築物、例えば、介護施設・老人支援施設・障害者支援施設・児童施設などの福祉施設;病院・診療所などの医療機関施設;スポーツジム・遊戯場などのレクリエーション施設;学校の体育館などの教育機関施設;一般家庭;などの各種建築物の床構造に好適に適用できる。
図1は、本発明の衝撃吸収床構造Aを介護施設の部屋の床に適用した場合を例示している。図中、符号B1は、施工場所の外縁に相当する部屋壁を示し、符号B2は、出入り口のドアを示し、符号B3は、出入り口のスロープ部を示す。スロープ部には、衝撃吸収材1などを敷設してもよく、或いは、敷設しなくてもよい。
なお、部屋壁B1と床シート材3の縁3aの間に生じる隙間(いわゆる目地)は、図示しない幅木にて隠蔽されるか、或いは、シーリング材などを充填することにより埋められる。また、スロープ部B3と床シート材3の縁3aの間に生じる隙間は、シーリング材などを充填することにより埋められる。なお、スロープ部を有さない部屋であってもよい。
以下、衝撃吸収材1及び床シート材3を個々に説明した後に、衝撃吸収床構造Aの施工方法を説明する。
衝撃吸収材1は、衝撃吸収床構造Aの下地層Cを成す。
衝撃吸収材1は、人が歩行するときなどの通常の使用荷重を受けても変形せず、所定の荷重及び速度を超える衝撃が加わると変形し、人へのダメージを緩和する部材である。
衝撃吸収材1は、衝撃吸収能を持つ構造体を有する。衝撃吸収材1は、1つの構造体から構成されていてもよく、或いは、複数の構造体が連設されていてもよい。1度の敷設作業で多数の構造体を同時に敷設できることから、衝撃吸収材1は、連設された複数の構造体からなることが好ましい。
前記構造体は、例えば、中空の錘台状の構造を基本とし、敷設面Bと略水平でない辺に窪みを有する。
構造体11は、敷設面Bと略平行な外面111aを有する第1面部111と、第1面部111の外面111aと略平行な外面112aを有する第2面部112と、錘台の壁面を構成する壁面部113と、第1面部111の各角から対応する第2面部112の各角を繋ぐ柱となる部分である柱部114と、柱部114に窪んで形成された凹部115と、を有する。第1面部111と第2面部112が柱部114で繋がっていることを条件として、壁面部113を省略してもよい。また、第1面部111、第2面部112、壁面部113、柱部114と別々のパーツのように記載している。これは、構造体11を一体として製造することを想定しているためであり、第1面部111、第2面部112、壁面部113、柱部114のそれぞれの接点は一体として繋がった状態である。もっとも、これらを別々のパーツとして製造し、接着剤や部品で接続して、構造体11を形成してもよい。
各構造体11の第1面部111の縁を、一体的に成形又は接着又は隣接させるなどによって、連設することにより、複数の構造体11からなる衝撃吸収材1が構成されている。図4では、複数の構造体11が一体的に成形された衝撃吸収材1を例示している。
第1面部111の外幅w1は、例えば、5mm以上100mm以下であり、好ましくは10mm以上80mm以下であれば製造コストを低く抑えることができ、より好ましくは20mm以上50mm以下であれば施工しやすい高さに構造体11を収めることができる。第1面部111の厚みt1は、例えば、1mm以上10mm以下であり、好ましくは2mm以上5mm以下である。
第2面部112の外面112aは、第1面部111の外面111aと略平行である。なお、図示例では、第2面部112は平坦状であるが、敷設面Bに安定的に敷設できる又は第2面部112の上に床シート材3を敷設できれば、第2面部112の面内に凹凸や穴が形成され、その空隙から、構造体11が変形した際に内部の空気が抜けるように設計してもよい。
第2面部112の厚みt2は、例えば、1mm以上10mm以下であり、好ましくは2mm以上5mm以下である。前記厚みt2が小さすぎると強度が低下し、小さな荷重で変形し、歩行の支障を生じるおそれがある。一方で、前記厚みt2が大きすぎると、大きな荷重が加わった場合でも変形し難くなり、十分な衝撃吸収効性を発揮できないおそれがある上、材料コストも高くなる。
柱部114は、第1面部111と第2面部112の各角を繋いでいる。さらに、柱部114の辺の上部において、柱部114の一部分が欠失する形で凹部115が存在する。
前記凹部115は、柱部114に存在し、衝撃吸収における中心的な働きをする部位である。図7に示すように凹部115が存在することにより、凹部115の周辺は柱部114の中でも厚みが薄くなっており、このため、第1面部111又は第2面部112に一定の荷重等が加わった際、凹部115の部分で柱部114が構造体11の内側に向けて屈曲して衝撃を吸収する。衝撃を吸収した後、荷重が小さくなるに従い、柱部114や第1面部111などの構造体11が有する復元性によって、構造体11が元に形状に復元するようになる。
図7に示すように、凹部115の窪みが最も深い部分(最深部)は、凹部115の中央付近に存在する。図7の二点破線は、辺114aと辺114bを通る面が凹部115と接する部分であり、凹部115の最深部は当該二点破線上に存在する。厚みt4と厚みt5は、式2:厚みt5<厚みt4、の関係を満たしている。
なお、構造体11の一例として、第1面部111及び第2面部112の外形が平面視略正方形状である四角錐台の立体構造を記載しているが、それらが他の多角形からなる錘台状の構造でもよい。特に、水平面におけるあらゆる方向の剛性が一定になることが知られている、略六角形の六角錘台が好ましい。
図4の紙面下側を敷設面Bと仮定すると、同図(a)に示すように、第1面部111を敷設面Bに向けて衝撃吸収材1を載置した場合には、第2面部112の外面112a上に床シート材3が敷設され、同図(b)に示すように、第2面部112を敷設面Bに向けて衝撃吸収材1を載置した場合には、第1面部111の外面111a上に床シート材3が敷設される。
前者の場合、所定間隔を開けて面方向に存在する複数の第2面部112の外面112aが床シート材3の裏面に接する接触部となり、前記外面112aが存在しない部分は床シート材3の裏面に接しない非接触部となる。後者の場合、平面視格子状に存在する第1面部111の外面111aが床シート材3の裏面に接する接触部となり、前記外面111aが存在しない部分は床シート材3の裏面に接しない非接触部となる。前記接触部と非接触部は、面方向(水平方向)において交互に存在し、複数の接触部を含む仮想面は、1つの平面を成している。
図8(a)は、敷設面Bに敷設する前の第2実施形態の衝撃吸収材1を一方側(第2面部112側)から見た斜視図であり、図8(b)は、同衝撃吸収材1を反対側(第1面部111側)から見た斜視図である。図9は、同衝撃吸収材1を構成する構造体11の基本単位を表した図であり、(a)は、同構造体11を正面から見た正面図であり、(b)は、同構造体11を斜め上方から見た斜視図であり、(c)は、同構造体11を真上から見た平面図であり、(d)は、同構造体11を真下から見た底面図である。図10は、構造体11を正面から見た図の拡大であり、図11は、その断面図である。
第2実施形態の構造体11も、第1実施形態の構造体11と同様に、第1面部111と、第2面部112と、柱部114と、柱部114に窪んで形成された凹部115と、を有し、必要に応じて、壁面部113をさらに有する。第2実施形態の構造体11の第1面部111、第2面部112、壁面部113、柱部114及び凹部115並びにそれらの幅などは、上記第1実施形態の構造体11のそれらと同様であるので、図8乃至図12において符号を援用し、それらの説明を省略する。
前記突出部116は、例えば、平面視で第2面部112の重心を中心とする有底円筒状に形成されている。従って、第2面部112の面内には、前記筒状の突出部116の内周で画成された開口が形成されている。突出部116は、その外面116aが第1面部111の外面111aと同一平面内となるように突出されている。突出部116の外面116aと第1面部111の外面111aが面一とされていることにより、第1面部111を敷設面Bに敷設した場合には、敷設面Bに対する接触面積が大きくなり、衝撃吸収材1を安定的に敷設面Bに敷設でき、或いは、第1面部111の上に床シート材3を敷設した場合には、床シート材3に対する接触面積が大きくなり、床シート材3の表面に非接触部に起因する映り込みが生じることを抑制できる。
なお、図12に示すように、突出部116の外面116aが第1面部111の外面111aよりも内側に位置するように、突出部116が突出されていてもよい。
図8の紙面下側を敷設面Bと仮定すると、同図(a)に示すように、第1面部111を敷設面Bに向けて衝撃吸収材1を載置した場合には、第2面部112の外面112a上に床シート材3が敷設され、同図(b)に示すように、第2面部112を敷設面Bに向けて衝撃吸収材1を載置した場合には、第1面部111の外面111a上に床シート材3が敷設される。
前者の場合、所定間隔を開けて面方向に存在する複数の第2面部112の外面112aが床シート材3の裏面に接する接触部となり、前記外面112aが存在しない部分は床シート材3の裏面に接しない非接触部となる。後者の場合、平面視格子状に存在する第1面部111の外面111a及び突出部116の外面116aが床シート材3の裏面に接する接触部となり、前記外面111a,116aが存在しない部分は床シート材3の裏面に接しない非接触部となる。前記接触部と非接触部は、面方向(水平方向)において交互に存在し、複数の接触部を含む仮想面は、1つの平面を成している。
床シート材3は、衝撃吸収床構造Aの表装層Dを成す。
床シート材3は、23℃における垂下量が80mm以上160mm以下であり、好ましくは、同90mm以上140mm以下であり、より好ましくは、同100mm以上130mm以下である。
また、床シート材3は、23℃における剛性度が4以下であり、好ましくは、同3以下であり、より好ましくは、同2以下であり、さらに好ましくは同0.5以下である。床シート材3の23℃における剛性度の下限は、0以上である。
さらに、床シート材3は、23℃における凹みが0.5mm以上1mm以下であり、好ましくは、同0.6mm以上0.9mm以下であり、より好ましくは、同0.7mm以上0.85mm以下である。
前記垂下量、剛性度及び凹みがいずれも前記範囲を満たす床シート材3を、衝撃吸収材1に敷設することにより、床シート材3が上記衝撃吸収材1の機能を損ない難く、上記衝撃吸収材1の優れた衝撃吸収性を保持した衝撃吸収床構造Aを提供できる。
なお、垂下量、剛性度及び凹みの測定方法は、下記実施例に記載の方法を適用するものとする。
図13乃至図15は、下地層Cに敷設する前の床シート材3を表した図であり、図13は、第1実施形態の床シート材3を表面側から見た平面図であり、図14は、同床シート材3を裏面側から見た底面図であり、図15は、第2実施形態の床シート材3を表面側から見た平面図である。
図13及び図14を参照して、床シート材3は、平面視で長尺帯状に形成されている。前記長尺帯状は、第1方向長さが第2方向よりも十分に長い平面視略長方形状をいい、例えば、第1方向長さが第2方向長さの3倍以上、好ましくは5倍以上である。長尺帯状の具体的な寸法としては、例えば、短手方向である第2方向長さが500mm以上3000mm以下で、長手方向である第1方向長さが2m以上500m以下などの場合が挙げられる。長尺帯状に形成された床シート材3は、通常、ロールに巻かれて保管及び運搬に供され、施工現場において、所望の形状に裁断して使用される。
床シート材3の一度の搬入によって比較的大面積に敷設できることから、長尺帯状の床シート材3を用いることが好ましい。
図16及び図17を参照して、床シート材3は、シート本体31と、吸着部32と、を有する。
また、シート本体31(床シート材3)は、少なくとも表面樹脂層を有する。つまり、床シート材3は、その表面にパイル糸や布生地を有さず、床シート材3の表面が表面樹脂層にて構成されている。
床シート材3は、柔軟性を有し、好ましくは、クッション性を有する。前記柔軟性の程度としては、例えば、床シート材3の裏面側を巻き芯に向けて、直径10cmの巻き芯の周囲にロール状に巻き付け可能である。
シート本体31の厚みは、特に限定されず、例えば、1mm以上10mm以下であり、好ましくは、1.2mm以上8mm以下であり、より好ましくは、1.5mm以上5mm以下である。前記シート本体31の厚みには、吸着部の厚みが含まないものとする。前記厚みのシート本体31を有する床シート材3は、耐久性があり、仮に、部分的に破損又は傷付いたとしても、衝撃吸収材1を露出させることを防止できる。
例えば、床シート材3は、床シート材3の表面を構成する表面樹脂層311を有するシート本体31と、前記シート本体31の裏面側に設けられた吸着部32と、を有する。好ましくは、床シート材3は、床シート材3の表面を構成する表面樹脂層311とその裏面側に積層された裏層312とを有するシート本体31と、前記シート本体31の裏面側に設けられた吸着部32と、を有する。
また、シート本体31は、前記表面樹脂層311と裏層312の間に配置され、表面樹脂層311と裏層312を強固に接着する中間層313をさらに有することが好ましい。
前記表面樹脂層311は、1層から構成されていてもよく、2層以上から構成されていてもよい。表面樹脂層311は、発泡された層を含んでいてもよいが、床シート材3の耐久性を高める点で、表面樹脂層311は、発泡された層を含まないことが好ましい。
例えば、前記表面樹脂層311は、非発泡樹脂からなり且つ床シート材3の表面を構成する表面層3111と、デザインを表すデザイン層3112と、を有し、必要に応じて、前記表面層3111の表面側に、非発泡樹脂からなる保護層3113を有していてもよい。前記保護層3113を有する場合、その保護層3113が床シート材3の表面を構成する。
前記表面樹脂層311の表面には、微細な凹凸が形成されていてもよい。このような凹凸は、例えば、梨地模様を成す凹凸(いわゆる梨地エンボス)、木目模様を成す凹凸(いわゆる木目エンボス)などが挙げられる。凹凸の深度(凹の深さ)は、例えば、20μm以上120μm以下であり、好ましくは30μm以上100μm以下である。
本明細書において、主成分樹脂は、その層を構成する樹脂成分(ただし、添加剤を除く)の中で最も多い成分(重量比)をいう。主成分樹脂の量は、その層を構成する樹脂成分全体を100重量%とした場合、40重量%を超え、好ましくは、50重量%以上であり、より好ましくは60重量%以上である。主成分樹脂の量の上限は、100重量%である。主成分樹脂の量が100重量%未満である場合において、その層に含まれる主成分樹脂以外の樹脂は、特に限定されず、公知の樹脂成分を用いることができる。
前記表面層3111を形成する塩化ビニル組成物は、全体を100重量%として、塩化ビニル系樹脂を45重量%以上80重量%以下、DOPなどの可塑剤を15重量%以上50重量%以下含むことが好ましい。前記塩化ビニル組成物は、必要に応じて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、従来公知のものを使用でき、例えば、難燃剤、安定剤、吸湿剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、防黴剤などが挙げられる。前記塩化ビニル組成物には、炭酸カルシウムなどの充填剤が含まれていてもよいが、透明性に優れた層を形成できることから、前記塩化ビニル組成物は、炭酸カルシウムなどの充填剤を含まないことが好ましい。
表面層3111の厚みは、特に限定されず、例えば、0.1mm以上1.5mm以下であり、より好ましくは0.2mm以上1.0mm以下である。
前記デザイン層3112としては、意匠印刷フィルム、着色樹脂シートなどが挙げられる。もっとも、デザイン層3112は、これら例示の層に限られず、デザインを表出できる層であればその他任意のものを用いることができる。前記意匠印刷フィルムは、樹脂フィルム上に印刷インキ、例えば着色剤及び塩化ビニルなどのバインダー樹脂を含むインキを印刷して固化させたものを用いることができる。前記着色樹脂シートは、例えば、顔料などによって着色した樹脂、例えば主成分樹脂が塩化ビニル系樹脂などの着色樹脂をシート状に加工したものを用いることができる。デザイン層3112が塩化ビニル組成物から形成される場合、塩化ビニル系樹脂は、ペースト塩化ビニル樹脂、サスペンジョン塩化ビニル樹脂のいずれを用いてもよい。ペースト塩化ビニル樹脂よりも硬くなることから、デザイン層3112にはサスペンジョン塩化ビニル樹脂を用いることが好ましい。
デザイン層3112の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.002mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.005mm以上0.2mm以下である。
保護層3113は、床シート材3の表面に耐摩耗性や耐傷付き性を付与するために設けられる層であることが好ましい。保護層3113は、透明又は不透明でもよいが、デザイン層3112が設けられる場合には、そのデザイン表示を視認できるようにするため、保護層3113は透明であることが好ましい。なお、保護層3113は、非発泡の層である。
前記紫外線硬化性樹脂組成物は、硬化性モノマー及びオリゴマーの少なくとも何れか一方と光重合開始剤とを含み、さらに、溶剤、レベリング剤、微粒子、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤及びチクソトロピー化剤などから選ばれる少なくとも1種の添加剤が含まれている。紫外線硬化性樹脂組成物などの硬化性樹脂組成物は、市販品を用いてもよい。
保護層3113の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.001mm以上0.1mm以下であり、好ましくは0.005mm以上0.07mm以下であり、好ましくは0.01mm以上0.05mm以下である。
中間層313は、合成樹脂を含む。その樹脂材料としては、一般的には、熱可塑性樹脂が用いられる。前記熱可塑性樹脂としては、上述の表面層3111で例示したようなものが挙げられる。中間層313についても、デザイン層3112などと強固に接着することから、上述の塩化ビニル系樹脂を主成分とする塩化ビニル組成物から形成されていることが好ましい。
中間層313の厚みは、特に限定されず、例えば、0.1mm以上0.8mm以下であり、好ましくは0.2mm以上0.7mm以下である。
例えば、裏層312は、繊維補強層3121と、裏側樹脂層3122と、を有する。繊維補強層3121は、図16に示すように、表面樹脂層311と裏側樹脂層3122の間(中間層313を有する場合、中間層313と裏側樹脂層3122の間)に配置されていてもよく、或いは、図17(a)に示すように、裏側樹脂層3122の厚み方向中間部に埋設されていてもよく、或いは、図17(b)に示すように、裏側樹脂層3122の裏面に配置されていてもよい。また、繊維補強層3121は、1層に限られず、2層以上であってもよい。繊維補強層3121を2層以上用いる場合には、例えば、1つの繊維補強層3121を前記表面樹脂層311と裏側樹脂層3122の間に配置し且つ他の繊維補強層3121を前記裏側樹脂層3122の裏面に配置することなどが例示される。
繊維補強層3121の目付量は、特に限定されず、例えば、10g/m2~120g/m2であり、好ましくは、20g/m2~80g/m2であり、より好ましくは、30g/m2~60g/m2である。前記目付量の繊維補強層を用いることにより、耐久性及び寸法安定性に優れた床シート材3を構成できる。
裏側樹脂層3122を構成する発泡樹脂としては、特に限定されないが、塩化ビニルや塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂;ポリウレタンなどのウレタン系樹脂;ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;エチレン-酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル系樹脂;ポリスチレンなどのスチレン系樹脂;エチレン-メタクリレート樹脂などのアクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレートなどのエステル系樹脂;などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの反応型樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上を併用できる。好ましくは、裏側樹脂層3122は、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、又はポリオレフィン系樹脂を含む。塩化ビニル系樹脂を主成分樹脂とする発泡された裏側樹脂層3122は、加工性に優れ、比較的安価である。ウレタン系樹脂又はポリオレフィン系樹脂を主成分樹脂とする発泡された裏側樹脂層3122は、柔軟性に優れ、下地層Cに馴染みやすいという利点がある。
前記裏側樹脂層3122を形成する塩化ビニル組成物は、全体を100重量%として、塩化ビニル系樹脂を15重量%以上80重量%以下、炭酸カルシウムなどの充填剤を0重量%以上70重量%以下、DOPなどの可塑剤を10重量%以上50重量%以下含むことが好ましい。なお、充填剤が0重量%は、充填剤を含まないことを意味する。前記塩化ビニル組成物は、必要に応じて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、従来公知のものを使用でき、例えば、難燃剤、安定剤、吸湿剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、防黴剤などが挙げられる。
裏側樹脂層3122の発泡倍率は、特に限定されないが、余りに小さいと衝撃吸収性が低下し、余りに大きいと荷重を受けた後の復元性が低下する。かかる観点から、裏側樹脂層3122の発泡倍率は、1.2倍以上3.5倍以下であることが好ましく、1.5倍以上3.0倍以下であることがより好ましい。
裏側樹脂層3122の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.5mm以上5mm以下であり、好ましくは、1mm以上4mm以下である。
吸着部32は、床シート材3の滑りを防止できる程度の十分な密着力で下地層Cに付着しうるものであれば、その形成材料は、特に限定されない。吸着部32の形成材料としては、下地層Cに対して吸着又は粘着するようなものが挙げられる。
下地層Cに対して吸着又は粘着する材料からなる吸着部32を有する床シート材3は、吸着部32の吸着又は粘着によって下地層Cに固定される。この場合、下地層Cである衝撃吸収材1が変形した際に床シート材3が下地層Cから浮き上がらず、下地層Cに追随し得る。さらに、大きな荷重によって衝撃吸収材1が大きく変形した場合には、床シート材3が下地層Cから浮き上がる可能性があるが、そのような場合であっても、衝撃吸収材1の復元に伴い吸着部32が下地層Cに吸着又は粘着するので、床シート材3も元の通り下地層Cに固定される。前記吸着による吸着部32の形成材料としては、例えば、柔軟性を有する発泡樹脂、軟質ゴムなどが挙げられ、これらは吸着フォームと総称される。吸着フォームは厚みが比較的大きいため、吸着フォームから形成された吸着部32を有する床シート材3は下地層Cに追随しやすく、変形後の復元性にも優れている。さらに、敷設した床シート材3に荷重が加わっているときには、吸着部32が吸着フォームの効果によって下地層Cに対して強く密着するので、床シート材3のズレを防止でき、一方、前記荷重が加わっていないときには、吸着フォームが圧縮から解放されることによって下地層Cに対して弱く密着し、床シート材3を比較的容易に取り外すことができる。
前記粘着による吸着部32の形成材料としては、ピールアップ性粘着剤などが挙げられる。吸着部32の形成材料を粘着によるものとした場合は、塗布が容易となるので、大面積の施工にも適用しやすくなる。また、床シート材3に予め粘着剤を設けず、下地層Cの敷設後に、その下地層Cの表面又は床シート材3の裏面に粘着剤を塗布し、床シート材3を敷設することも可能となる。
特に、吸着部32の形成材料としては、引き剥がした後に吸着部32の形成材料が下地層Cに残存し難いことから、柔軟性を有する発泡樹脂が好ましい。
なお、吸着部32が設けられた床シート材3は、通常、離型シートに貼付された状態で保管・運搬され、敷設時に前記離型シートが剥離される。
連続気泡構造の発泡樹脂から形成された吸着部32は、荷重が加わることによって空気が抜け易く、吸盤のような効果を発揮して下地層Cにより強固に吸着できる。このため、かかる発泡樹脂から形成された吸着部32を有する床シート材3は、ズレ難くなる。一方、加わった荷重が無くなり、圧縮から解放されると、連続気泡構造の内部に空気が徐々に戻っていくので、下地層Cに対する床シート材3の吸着が弱まり、床シート材3を比較的容易に取り外すことができるようになる。このように、吸着部32として連続気泡構造を有する発泡樹脂を用いた場合、ズレ難く且つ取り外し易い床シート材3を提供できる。
前記発泡樹脂の材質は特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン-酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、アクリル酸エステル、ポリエステル等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。密着性に優れることから、吸着部32の形成材料として、アクリル樹脂を発泡させた発泡アクリル樹脂を用いることが好ましい。発泡樹脂の発泡倍率は、特に限定されないが、下地層Cに対して十分に密着し且つ材料破壊を生じ難くする観点から、1.1倍以上6倍以下が好ましく、1.6倍以上5倍以下がより好ましく、さらに、1.6倍以上3倍未満が特に好ましい。
ただし、前記部分的な吸着部32の形成方法として、シート本体31の裏面に吸着部32の形成材料をベタ状に塗工した後、前記形成材料のうち吸着部を形成しない箇所をかき取って除去するという方法がある。このような方法で部分的な吸着部32(例えば、図14に示すように、平面視帯状の複数の凸部からなる吸着部32)を形成した場合には、シート本体32の裏面のうち吸着部32を形成しない箇所において、吸着部の形成材料が非常に薄い膜状に残存することがあることに留意されたい。
なお、吸着部32の形成範囲を判りやすく図示するため、図14において、便宜上、吸着部32に網掛けを付加している。なお、図15の床シート材3についても、同様な吸着部32が設けられていることが好ましい。
なお、特に図示しないが、帯状の吸着部32は、平面視波状や蛇行状に形成されていてもよい。このように波状や蛇行状に形成することにより、床シート材3の第2方向両側端部にも吸着部32が所々で存在するようになり、端部が浮くことを防止できる。また、吸着部32は、平面視で、略円状、略楕円状、略三角形状や略矩形状などの点状に形成されてもよい。
凸部からなる吸着部32の断面形状は、特に限定されず、図16及び図17に示すような、略半楕円形状のほか、略半円弧状、略矩形状、略三角形状などが挙げられる。床シート材3を敷設した際に、均等に変形して下地層Cに良好に密着することから、凸部の断面形状は、略半楕円形状又は略半円弧状が好ましい。複数の凸部の断面形状は、全て同じ形状でもよいし、そのうちの一部の凸部の断面形状が異なっていてもよい。
前記凸部(吸着部32)の幅w7は、特に限定されないが、床シート材3の位置ずれや滑りを効果的に防止でき、敷設した床シート材3を下地層Cから取り外し易くする観点から、凸部の幅w7は、1mm以上20mm以下が好ましく、1.5mm以上5mm以下がより好ましい。なお、前記凸部の平面視形状が帯状で且つその幅が一様でない場合には、前記凸部の幅w7は、最も大きい箇所における幅に該当する。また、前記凸部の平面視形状が点状などのその他の形状である場合においても同様に、最も大きい箇所における幅である。
隣接する凸部(吸着部32)の間隔w8は、特に限定されないが、床シート材3の位置ずれや滑りを効果的に防止でき、敷設した床シート材3を下地層Cから取り外し易くする観点から、隣接する凸部の間隔w8は、1mm以上5mm以下が好ましく、1mm以上3mm以下がより好ましい。各凸部の間隔は、それぞれ異なっていてもよいし、同一でもよい。均等に下地層Cに対して密着することから、各凸部の間隔は、同じであることが好ましい。
また、凸部(吸着部32)の幅w7と凸部(吸着部32)の間隔w8は、同じでもよく、或いは、いずれか一方が大きくてもよい。図示例では、凸部の幅w7が、凸部の間隔w8よりも大きい。
本発明の衝撃吸収床構造Aは、例えば、次のような手順で構築できる。
施工場所である敷設面Bの上に、衝撃吸収材1を敷設する。衝撃吸収材1は、1度の敷設作業で多数の構造体を同時に敷設できることから、上記のように複数の構造体11が連設された板状のものを用いることが好ましい。
衝撃吸収材1は、接着剤を介して敷設面Bに接着固定してもよく、或いは、敷設面Bに載置するだけでもよい。床シート材3の裏面に接する接触部の面積割合が大きくなることから、衝撃吸収材1は、第2面部112の外面112aを敷設面Bに向けて敷設することが好ましく、床シート材3の映り込みを抑制できることから、上記第2実施形態の衝撃吸収材1を敷設することが好ましい。
例えば、図18に示すように、上記第2実施形態の衝撃吸収材1の縁を部屋壁B1側に当接させ、順に衝撃吸収材1を隙間無く並べていく。
次に、前記衝撃吸収材1(下地層C)の上に、床シート材3を敷設する。
衝撃吸収材1上に敷設した床シート材3は、衝撃吸収材1の接触部、すなわち、第1面部111の外面111a及び突出部116の外面116aに接する。
隣接する床シート材3,3の縁3a,3aを突き合せ、その縁3a,3aを接合剤41を用いて接合する。接合剤41としては、熱可塑性樹脂製の溶接棒、シーム液などを用いることができる。例えば、図20に示すように、床シート材3,3の縁3a,3aに、加熱した溶接棒を接着させて継ぎ目を接合する。
前記接合する前に、継ぎ目に溝部7を形成しておくことが好ましい。前記溝部7は、接合剤41を受入れる際の案内溝として機能する。
事後、同様にして、全ての床シート材3の縁3a,3a間を接合剤41にて接合する。
衝撃吸収材1間にスペーサー部材2が介在された衝撃吸収床構造Aは、図21に示すように、衝撃吸収材1及びスペーサー部材2を有する下地層Cの上に、床シート材3が敷設されている。床シート材3の縁3a,3aをスペーサー部材2上に配置することにより、前記縁の接合作業を容易に行なうことができる。
スペーサー部材2は、硬質の材料から形成されていてもよく、復元性のある材料から形成されていてもよいが、衝撃吸収材1と同様に荷重によって変形し且つ荷重が解除されると復元する、復元性のある材料で形成されていることが好ましい。例えば、スペーサー部材2としては、発泡樹脂、ゴムを含むエラストマーなどから形成された棒状体などを用いることができる。
離型処理が施された平坦コンベア上に、裏側樹脂層形成用の塩化ビニル組成物を、厚み約0.7mmの層状に塗布した後、その上に目付量40g/m2のガラス不織布を載せ、そのガラス不織布の上に、中間層形成用の塩化ビニル組成物を、厚み約0.2mmの層状に塗布し、その上にデザインが印刷された厚み0.01mmの塩化ビニル樹脂シートを載せ、その上に表面樹脂層形成用の塩化ビニル組成物を、厚み約0.3mmの層状に塗布し、さらに、その上に厚み0.02mmの保護層形成用の紫外線硬化性樹脂組成物を塗布することにより、積層体を作製した。
なお、前記裏側樹脂層形成用の塩化ビニル組成物は、全体を100重量%として、58重量%のペースト塩化ビニル樹脂(K値:68)、27.5重量%の可塑剤(DOP)、0.5重量%の発泡剤(ADCA)、13重量%の充填剤(炭酸カルシウム)、1重量%の安定剤からなる。
前記中間層形成用の塩化ビニル組成物は、全体を100重量%として、44重量%のペースト塩化ビニル樹脂(K値:68)、26重量%の可塑剤(DOP)、29重量%の充填剤(炭酸カルシウム)、1重量%の安定剤からなる。
前記表面樹脂層形成用の塩化ビニル組成物は、全体を100重量%として、68重量%のペースト塩化ビニル樹脂(K値:94)、29重量%の可塑剤(DOP)、3重量%の安定剤からなる。
保護層形成用の紫外線硬化性樹脂組成物は、ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂塗料(中国塗料株式会社製の商品名「オーレックスUV-149」)を用いた。
このようにして、表面側から順に、厚み約0.02mmの保護層/厚み約0.3mmの表面樹脂層/厚み約0.01mmのデザイン層(A)/厚み約0.25mmの中間層/厚み約0.3mmの繊維補強層/厚み約1.12mmの発泡された裏側樹脂層、からなる厚み約2mmの長尺帯状のシート本体を作製した。
具体的には、シート本体の裏面に発泡剤を含むアクリル樹脂をベタ状に塗工し、櫛刃状のかき取り治具(刃幅1.5mm、刃間3mm)で余分なアクリル樹脂をかき取った後、170℃に加熱することにより、発泡倍率約2倍のアクリル樹脂フォームからなる吸着部を形成した。
かかるアクリル樹脂フォームからなる吸着部は、図14に示すように、第1方向(長手方向)に沿って延びる平面視帯状で且つ断面視半楕円状の複数の凸部からなる。凸部の高さt7は、0.1mm、凸部の幅w7は、3mm、凸部の間隔w8は、1.5mmであった(符号t7,w7,w8は、図16参照)。
このシート本体に吸着部が設けられたものを、実施例1の床シート材とした。
東リ株式会社製の製品名「SFフロアNW」を、比較例1の床シート材とした。
この床シート材は、厚み2.8mmの平面視長尺帯状の塩化ビニル系床シートである。
東リ株式会社製の製品名「ケアセーフNW」を、比較例2の床シート材とした。
この床シート材は、厚み4.5mmの平面視長尺帯状の塩化ビニル系床シートである。
東リ株式会社製の製品名「ノンワックスリュームNW」を、比較例3の床シート材とした。
この床シート材は、厚み2.0mmの平面視長尺帯状の塩化ビニル系床シートである。
東リ株式会社製の製品名「マチュアNW」を、比較例4の床シート材とした。
この床シート材は、厚み2.0mmの平面視長尺帯状の塩化ビニル系床シートである。
厚み3.2mmの平面視長尺帯状の塩化ビニル系床シートである東リ株式会社製の製品名「SFフロアNW」の裏面に、実施例1と同様な吸着部を形成したものを、比較例5の床シート材とした。
吸着部の形成方法及び吸着部の構成は、実施例1と同様であるので、それを参照されたい。
実施例及び比較例の床シート材について、下記測定方法に従って23℃の垂下量を測定した。その結果を表1に示す。
床シート材を第1方向長さ:5cm、第2方向長さ:40cmに裁断してサンプル片を得た後、それを23℃、湿度50%RHの恒温室内に入れ、24時間放置した。
別途、図22(a)に示すように、測定用の台座と物差しを準備した。台座は、高さ 30cm以上で、サンプル片よりも十分に大きな面積を有する直方体からなり、左右一対で構成される。右台座は、同図の二点鎖線で示すように、左台座に対して接離可能である。
23℃、常温常圧の室内で、長さ10cm分のサンプル片の左側を左台座に且つ長さ30cm分のサンプル片の右側を右台座に跨がって載置した(同図(b)参照)。同図(c)に示すように、サンプル片の左側の表面に固定用の重りを載せ、右台座を左台座から離反させて取り外した後、10秒後、サンプル片の右側の垂下量を物差しで計測した。物差しは、同図(c)に示すように左台座の側面から10cm離れた箇所に物差しの目盛り辺が一致するように設置した。
垂下量は、同図(c)に示すように、設置した物差しの目盛り辺とサンプル片の右側の表面との交点と、左台座上のサンプル片の左側の表面と、の間の直線長さ(単位mm)とした。
なお、垂下量が小さいほど、曲げ剛性が大きく(硬く)、垂下量が大きいほど、曲げ剛性が小さい(軟らかい)。
実施例及び比較例の床シート材について、下記測定方法に従って23℃の剛性度を測定した。その結果を表1に示す。
床シート材を第1方向長さ:2.5cm、第2方向長さ:10cmに裁断してサンプル片を得た後、オルゼン剛性度試験機(株式会社安田精機製作所製の製品名「No.118 オルゼン形剛性度試験機」)を用いて、下記の手順で測定した。
(1)サンプル片及び試験機を23℃、湿度50%RHの恒温室内に入れ、24時間放置する。
(2)試験機を略水平な台に置き、水準器により水平調整ねじを調節して水平にする。
(3)直定規(150mm、JIS C型1級)にて支点間距離を設定し、支点固定ねじにて固定する。
(4)ストッパーを外し、偏位角度目盛板をフリーの状態とし、円盤がどこにでも止まるよう、バランスウエイトにてバランスをとる。
(5)下記(10)に示す所定の荷重をウエイト掛けに掛け、荷重目盛針が荷重目盛板の0を指すことを確認する。
(6)連続、インチング切換スイッチをインチングして、スタート・リバーススイッチをスタートもしくはリバースに倒し、偏位角度目盛指針が偏位角度目盛0のところでスイッチを離しストップさせる。
(7)表面を上側にしてサンプル片をチャックにセットし、連続・インチング切換えスイッチを連続的に切換え、スイッチをスタート方向にONにし、回転盤を右回転させる。
(8)偏位角度目盛指針が所定の偏位角度に達した時の荷重目盛を読み取った後、ストップさせ、リバーススイッチで元に戻しサンプル片を取り出す。
(9)サンプル片の厚みをマイクロメーターで測定する。
(10)測定は、23℃の常温常圧の室内で行い、試験機の支点間距離(mm)を20、荷重(LB)を2、読み角度(度)を4に設定して行い、JIS K7106-1995の8.3の(6)式に準拠した下記式に代入して剛性度(kg/cm2)を算出した。
式:4×(支点間距離)×(荷重)×(読み値)×(定数)÷(サンプル片の第1方向長さ)÷(サンプル片の厚み)3÷100÷(読み角度)。
なお、上記式の「支点間距離」、「荷重」及び「読み角度」は、上記(10)に記載された通りであり、同「読み値」は、上記(8)に記載の読み取った荷重目盛りの値であり、同「定数」は、2.30であり、同「サンプル片の第1方向長さ」は、上記の通りであり、同「サンプル片の厚み」は、上記(9)の通りである。
実施例及び比較例の床シート材について、下記測定方法に従って23℃の凹みを測定した。その結果を表1に示す。
床シート材を第1方向長さ:10cm、第2方向長さ:10cmに裁断してサンプル片を得た後、23℃常温常圧の室内で、マックバーニー凹み試験機(株式会社安田精機製作所製)を用いて、JIS A 1454:2016(高分子系張り床材試験方法)に準じて凹み値を測定した。
実施例及び比較例の床シート材について、下記測定方法に従って23℃のG値を測定した。その結果を表2に示す。
床シート材を第1方向長さ:30cm、第2方向長さ:30cmに裁断してサンプル片を得た後、23℃常温常圧の室内で、JIS A 6519:2013(床のかたさ試験方法)に準じて測定した。
具体的には、コンクリート製の平坦面に、サンプル片の裏面側を前記平坦面に向けて、市販の両面粘着テープを用いて固定した。このサンプル片の表面に、人間の頭部をモデルにした重り(3.75kgf)を所定の高さ(コンクリート平坦面から45.47mm、79.71mm、115.93mm、177.18mm、239.96mmの位置)から落下させ、加速度計を用いて最大加速度(G値)を測定した。G値は、値が小さいほど、衝撃吸収性に優れていると言える。
図9乃至図11に示す構造体が縦×横=10個×10個連設された衝撃吸収材を準備した。構造体の外幅w1は30mm、内幅w2は23mm、幅w3は20mm、幅w4は18mm、高さh1は20mm、高さh2は10mm、厚みt1は3mm、厚みt2は1.5mm、厚みt3は1mm、幅L1は5mmである(符号w1などは、図7及び図10を参照)。この衝撃吸収材は、熱可塑性エラストマーを用いて前記複数の構造体を一体的に成形したものである。
実施例1の床シート材を下地層上に敷設することにより、実施例1の衝撃吸収床構造を構築した。
なお、実施例1の床シート材は、接着剤を用いなくても吸着部によって下地層に十分に固定できるので、接着剤を塗布せずに敷設した。
比較例5の吸着部を有する床シート材は、接着剤を用いなくても吸着部によって下地層に十分に固定できるので、接着剤を塗布せずに敷設した。
実施例及び比較例の衝撃吸収床構造についての衝撃吸収性を確認するため、23℃常温常圧の室内で、次の試験を行なった。
<衝撃吸収床構造の沈み込み量>
図23(a)に示すように、衝撃吸収床構造の床シート材の表面上に、総重量24.6kgの台車を置き、その台車の任意の1箇所にレーザー照射装置(ムラテックKDS株式会社製の製品名「オートラインレーザー ATL-11」)にてレーザー光を当て、その位置をマーキングする。次に、同図(b)に示すように、台車に20kgの重りを置き、重りの載った台車のレーザー光の位置と前記マーキングしたポイントとの高さ差(mm)を計測した。なお、高さ差は、前記定点の位置とマーキングポイントとの間の鉛直方向における長さであり、沈み込み量(mm)に相当する。
重りの重量を40kg、80kg、100kg、120kg、160kgに代えて、同様にして、衝撃吸収床構造の沈み込み量(mm)を計測した。
次に、コンクリート製の平坦面の同面積に市販の接着剤を塗布し、実施例及び比較例の床シート材のみを接着した。
この床シート材の表面上に、上記<衝撃吸収床構造の沈み込み量>と同様にして、台車を載せてマーキングした後、所定の各重りを載せ、床シート材の沈み込み量を計測した。
この2つの沈み込み量を下記式に代入し、衝撃吸収材の沈み込み量を算出した。その結果を表3に示す。
式:衝撃吸収材の沈み込み量(mm)=衝撃吸収床構造の沈み込み量-床シート材のみの沈み込み量。
なお、上記のようにして衝撃吸収床構造の沈み込み量を計測した理由は、衝撃吸収床構造の沈み込み量が床シート材の厚み差などに影響を受けるので、各床シート材を敷設したときの衝撃吸収材そのものの変形を正確に評価するためである。
B 敷設面
C 下地層
D 表装層
1 衝撃吸収材
3 床シート材
31 シート本体
32 吸着部
Claims (4)
- 敷設面上に設けられ且つ衝撃を緩和する複数の衝撃吸収材と、
シート本体と前記シート本体の裏面に設けられた吸着部とを有する床シート材と、を有し、
前記床シート材が、前記衝撃吸収材上に設けられ、前記吸着部によって前記衝撃吸収材に固定されており、
前記シート本体が、塩化ビニル系樹脂と15重量%以上50重量%以下の可塑剤とを含む表面樹脂層と、前記表面樹脂層の裏面側に積層された塩化ビニル系樹脂を含む中間層と、前記中間層の裏面側に積層され且つ繊維補強層及び裏側樹脂層を含む裏層と、を有し、前記繊維補強層が、目付量10g/m 2 ~120g/m 2 のガラス繊維を含む不織布又は織布であり、前記裏側樹脂層が、塩化ビニル系樹脂と10重量%以上50重量%以下の可塑剤とを含み、
前記シート本体の厚みが、1mm以上10mm以下であり、
前記表面樹脂層の厚みが、0.2mm以上1.0mm以下であり、
前記床シート材が、前記衝撃吸収材上に設けられていない状態において、23℃における垂下量が100mm以上130mm以下であり、23℃における剛性度が0.5kg/cm 2 以下であり、23℃における凹みが0.7mm以上0.85mm以下である、衝撃吸収床構造。 - 前記裏側樹脂層が、発泡されている樹脂層である、請求項1に記載の衝撃吸収床構造。
- 前記吸着部が、粘着剤にて形成されている、請求項1に記載の衝撃吸収床構造。
- 前記衝撃吸収材が、錐台状の外形を有し且つ前記敷設面と略平行でない辺に窪みを持つ構造体を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の衝撃吸収床構造。
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