本発明の実施形態におけるDCDCコンバータは、直流の電圧源に直列に接続されるリアクトルと、前記リアクトルの後段に接続されたビットインバータであって、コンデンサと、前記コンデンサの接続の向きを切り替えるブリッジ回路とを有するビットインバータを少なくとも1つ含むインバータ回路と、前記インバータ回路の後段に、導通/非導通が切り替わる素子を介して接続され、前記インバータ回路からの出力を平滑する平滑コンデンサと、前記電圧源の電力で前記ビットインバータのコンデンサの電圧を目標値にする充電モードと、前記電圧源の電圧と前記コンデンサの電圧を重畳して前記平滑コンデンサへ出力する放電モードとを切り替える短絡スイッチと、前記ビットインバータ及び前記短絡スイッチを制御することで、前記充電モード及び前記放電モードの動作を周期的に繰り返す制御部と、を備える。前記制御部は、上記ビットインバータのコンデンサの電圧と、その目標値との誤差量に応じて、各周期における前記充電モードにおける前記コンデンサの充電期間、又は、前記放電モードにおける前記コンデンサの放電期間をフィードバック制御する。
上記構成のDCDCコンバータでは、充電モードにおいて、ビットインバータのブリッジ回路が電圧源に対するコンデンサの接続の向きを切り替えることで、ビットインバータのコンデンサを目標値の電圧に充電する。放電モードでは、短絡スイッチが切り替わることにより、ビットインバータコンデンサに充電された電圧と、電圧源の電圧が重畳されて平滑コンデンサへ出力される。制御部は、充電モードと放電モードを所定の周期で繰り返す。これにより、電圧源の電圧は、所望の電圧に変換されて出力される。制御部は、ビットインバータによる充電期間を制御してコンデンサの電圧を目標値にする。この際に、制御部は、上記ビットインバータのコンデンサの電圧と、その目標値との誤差量に応じて、各周期における前記充電モードにおける前記コンデンサの充電の期間、又は、前記放電モードにおける前記コンデンサの放電の期間をフィードバック制御する。これにより、コンデンサの電圧と目標値との誤差が小さくなる。そのため、コンデンサの電圧のずれによる起電力が低減され、過電流の発生が抑制される。その結果、過電流の防止するためのリアクトルのインダクタンスを低くすることができる。すなわち、電圧源に適用した場合でも低インダクタンスで構成可能なスイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータが実現できる。
なお、電圧源は、負荷の大きさが変動しても略一定の電圧を供給する電源である。電圧源の電流は、接続される負荷によって変化する。一方、電流源は、負荷の大きさが変動しても略一定の電流を供給する電源である。電流源の電圧は、接続される負荷によって変化する。
前記制御部は、前記コンデンサの電圧が前記目標値より小さい場合、前記充電期間を拡大する、もしくは前記放電期間を短くするようフィードバック制御してもよい。これにより、フィードバック制御を効率よく実行できる。
前記インバータ回路は、複数の前記ビットインバータを備えてもよい。この場合、前記複数のビットインバータのコンデンサの電圧の目標値は、互いに異なっていてもよい。複数のビットインバータの電圧の異なる目標値を組み合わせることで、電圧源から入力される電圧に対する出力電圧の比率を種々に設定できる。
本発明の実施形態におけるDCDCコンバータは、直流の電圧源に直列に接続されるリアクトルと、前記リアクトルの後段に接続されたビットインバータであって、コンデンサと、コンデンサの接続の向きを切り替えるブリッジ回路とを有するビットインバータを少なくとも1つ含むインバータ回路と、前記インバータ回路の後段に、導通/非導通が切り替わる素子を介して接続され、ビットインバータからの出力を平滑する平滑コンデンサと、前記電圧源の電力で前記ビットインバータのコンデンサの電圧を目標値にする充電モードと、前記電圧源の電圧と前記コンデンサの電圧を重畳して前記平滑コンデンサへ出力する放電モードとを切り替える短絡スイッチと、前記ビットインバータ及び前記短絡スイッチを制御することで、前記充電モード及び前記放電モードの動作を周期的に繰り返す制御部と、所定の制限対象期間において上記短絡スイッチの導通時間を制限する制限回路を備える。前記制限回路は、前記制限対象期間において、段階的に制限時間を短くして制限を解放する。
上記構成のDCDCコンバータは、制限回路を備える。制御回路により、リアクトルを流れる電流が増加する動作をする期間を、制限対象期間として、電流の増加を緩和することができる。これにより、リアクトルに過大な電流が流れるのを防ぐことができる。その結果、過電流の防止するためのリアクトルのインダクタンスを低くすることができる。すなわち、電圧源に適用した場合でも低インダクタンスで構成可能なスイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータが実現できる。
前記制限回路は、前記充電モードの充電期間及び前記放電モードの放電期間を制御するパルス幅よりも短い時間だけ前記短絡スイッチの導通を許可する動作により、前記導通時間を制限してもよい。これにより、充電モード及び放電モードを周期的に繰り返す動作において、制限対象期間を設けて、動作中の電流の増加を緩和することができる。
前記制限対象期間は、DCDCコンバータが定常に達するまでの過渡期間の少なくとも一部に設定されてもよい。これにより、電流の急な増加が見込まれる期間を制限対象期間とすることができる。
前記過渡期間は、前記コンデンサを初期充電する期間、及び、前記コンデンサの前記目標値が変更された場合の移行期間の少なくとも一方を含んでもよい。コンデンサの初期充電期間、及び、目標値を変更した場合(例えば、昇圧比を変更した場合)の移行期間には、電流が急激に増加する。これらの期間を制限対象期間とすることで、電流の増加を効率よく緩和できる。
前記制御部は、前記充電モードにおける最長の充電期間又は前記放電モードにおける最長の放電期間の始点と終点の前記電圧源の電流の差を小さくするように前記コンデンサの目標値をフィードバック制御してもよい。
ビットインバータのコンデンサの目標値は、理想条件の値とされることが多い。電圧源、リアクトル及びビットインバータのコンデンサを含むループ回路は、配線抵抗その他の微妙な要素によって理想条件からずれる。これにより、電圧源からリアクトルへ流れる電流には、リップル成分が生じる。上記構成では、制御部は、充電モード及び放電モードの周期において、最も長い充電期間又は放電期間の始点と終点の電圧源の電流の差を検出し、この差が小さくなるようビットインバータのコンデンサの目標値をフィードバック制御できる。これにより、微妙な要素によって生じるリアクトルの両端の平均電圧の誤差を小さくできる。すなわち、リアクトルに流れる電流のリップル成分を低減できる。その結果、リアクトルのインダクタンスをより低くすることができる。
制御部は、例えば、充電期間又は放電期間の始点より終点の方が電圧源の電流が大きい場合は、目標値を大きくし、始点より終点が電圧源の電流が小さい場合は、目標値を低くするよう、フィードバック制御をしてもよい。これにより、効率よく、リップル成分を低減できる。また、制御部は、前記充電モードにおける最長の充電期間又は前記放電モードにおける最長の放電期間の始点と終点における前記電圧源の電流が同じになるよう、前記ビットインバータ及び前記短絡スイッチを制御することができる。ここで始点と終点の電圧源の電流が同じである態様には、両者が厳密に同じ場合の他、リップル成分低減の観点から無視できる程度に誤差がある場合も含まれる。
上記電圧源は、一例として、発電機と、発電機の出力電圧を直流に変換して出力するACDCコンバータで構成されてもよい。
発明者は、スイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータを、出力電圧が変動する発電機の後段に設けることで、変動の小さい直流電圧を出力できる直流電力供給装置を、低インダクタンスで、構成できることを見出した。そのような直流電力供給装置も本発明の実施形態に含まれる。
本発明の実施形態における直流電力供給装置は、発電機の出力電圧を直流に変換するACDCコンバータと、前記ACDCコンバータの後段に接続されるDCDCコンバータと、を備える。前記DCDCコンバータは、
前記ACDCコンバータに直列に接続されるリアクトルと、
前記リアクトルの後段に接続されたビットインバータであって、コンデンサと、前記コンデンサの接続の向きを切り替えるブリッジ回路とを有するビットインバータを少なくとも1つ含むインバータ回路と、
前記インバータ回路の後段に、導通/非導通が切り替わる素子を介して接続され、前記インバータ回路からの出力を平滑する平滑コンデンサと、
前記ACDCコンバータの電力で前記ビットインバータのコンデンサの電圧を目標値にする充電モードと、前記ACDCコンバータの出力電圧と前記コンデンサの電圧を重畳して前記平滑コンデンサへ出力する放電モードとを切り替える短絡スイッチと、
前記ビットインバータ及び前記短絡スイッチを制御することで、前記充電モード及び前記放電モードの動作を周期的に繰り返す制御部と、を備える。
前記制御部は、前記発電機の角周波数又は出力電圧に応じて、前記充電モードの前記目標値を変化させることにより、前記DCDCコンバータの昇圧率を変化させる。
上記構成の直流電力供給装置において、発電機の出力電圧を直流に変換するACDCコンバータの後段に、リアクトルを介してスイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータが接続される。DCDCコンバータの制御部が、発電機の角周波数又は出力電圧に応じて、ビットインバータのコンデンサの電圧の目標値とビットインバータの動作モードを変化させることで、DCDCコンバータの昇圧率を変化させる。これにより、ACDCコンバータの昇圧率は低くても、発電機の出力電圧の変動に対応して、DCDCコンバータで昇圧することができる。そのため、変動の少ない直流電圧の出力が可能になる。また、スイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータにより昇圧する構成のため、例えば、昇圧チョッパ回路で昇圧する構成に比べて、リアクトルを小さくすることができる。その結果、変動の小さい直流電圧を出力できる直流電力供給装置を、低インダクタンスで、構成できる。
制御部は、例えば、発電機の出力電圧又は角周波数が下がると、DCDCコンバータの昇圧率が上がるように、ビットインバータのコンデンサの電圧の目標値を変化させてもよい。制御部は、例えば、発電機の出力電圧又は角周波数に応じて、充電モードにおけるビットインバータのコンデンサの電圧の目標値を変化させ、この目標値に対応するようビットインバータの動作モードを変化させることで、発電機の出力電圧の変動に応じて昇圧率を切り替えることができる。ビットインバータの動作モードは、例えば、ブリッジ回路のスイッチを制御する制御信号のパターンによって制御される。
発電機は、例えば、角周波数に応じて出力電圧が変動する発電機である。角周波数に応じて出力電圧が変動する発電機は、例えば、永久磁石式同期発電機であってもよい。永久磁石式同期発電機は、界磁磁束を永久磁石により発生させる。そのため、永久磁石式同期発電機は、軽量かつ高効率となる。永久磁石式同期発電機は、界磁磁束の大きさが一定である。そのため、永久磁石式同期発電機において、発電機巻線に誘導される起電力は、回転数により決まる角周波数に比例する。永久磁石式同期発電機の出力電圧は、角周波数に応じて変動する。このような永久磁石式同期発電機に、上記直流電力供給装置を接続することで、発電機の出力電圧を、電圧が一定に近い直流電力に変換することができる。直流電力供給装置は、低インダクタンスで構成できる。そのため、軽量且つ高効率の永久磁石式同期発電機と直流電力供給装置の組み合わせにより、全体として、軽量且つ高効率な直流発電システムを構築できる。
発電機の角周波数は、発電機の回転速度を表す値である。発電機の角周波数は、厳密な意味での角周波数に限れない。例えば、発電機の回転周波数、回転周期、その他の発電機の回転速度を表す値も、発電機の角周波数と見なす。
前記直流電力供給装置は、前記DCDCコンバータの出力電圧が一定に近づけるように、前記ACDCコンバータの昇圧率を制御するACDCコンバータ制御部をさらに備えてもよい。これにより、DCDCコンバータの昇圧率に加えて、ACDCコンバータの昇圧率が制御される。そのため、発電機の出力電圧の変動に対して、より細かく追随して直流出力電圧を一定に近づけることができる。また、スイッチドキャパシタを用いたDCDCコンバータ及びACDCコンバータの双方の昇圧率を、発電機の出力電圧又は角周波数に基づいて制御することで、変動の小さい直流電圧を出力できる直流電力供給装置を、低インダクタンスで、構成することがより容易になる。
ACDCコンバータ制御部は、例えば、DCDCコンバータの昇圧率又はDCDCコンバータの出力電圧に応じてACDCコンバータの昇圧率を制御してもよい。これにより、効率よく、前記DCDCコンバータの出力電圧を一定に近づけることができる。
前記ACDCコンバータ制御部による前記ACDCコンバータの昇圧率の制御範囲は、前記制御部による前記DCDCコンバータの昇圧率の制御範囲より小さく設定されてもよい。これにより、ACDCコンバータのリアクトルの大型化を抑制できる。そのため、軽量化がより容易になる。
前記制御部は、上記ビットインバータのコンデンサの電圧と、その目標値との誤差量に応じて、各周期における前記充電モードにおける前記コンデンサの充電期間、又は、前記放電モードにおける前記コンデンサの放電期間をフィードバック制御してもよい。このフィードバック制御により、コンデンサの電圧と目標値との誤差が小さくなる。そのため、コンデンサの電圧のずれによる起電力が低減され、過電流の発生が抑制される。その結果、リアクトルのインダクタンスをより低くすることができる。
前記DCDCコンバータは、所定の制限対象期間において上記短絡スイッチの導通時間を制限する制限回路を備えてもよい。前記制限回路は、前記制限対象期間において、段階的に制限時間を短くして制限を解放してもよい。制御回路により、リアクトルを流れる電流が増加する動作をする期間を、制限対象期間として、電流の増加を緩和することができる。これにより、リアクトルに過大な電流が流れるのを防ぐことができる。その結果、リアクトルのインダクタンスをより低くすることができる。
(DCDCコンバータの構成例)
図1は、本発明の実施形態におけるDCDCコンバータの構成例を示す図である。DCDCコンバータ1は、直流の電圧源3の電圧を入力し、変換して直流の電圧を出力する。DCDCコンバータ1は、スイッチドキャパシタの階調制御動作によって電圧を変換する。DCDCコンバータ1は、リアクトル4、インバータ回路20、平滑コンデンサCa、短絡スイッチS4、及び、制御部5を備える。リアクトル4は、電圧源3とインバータ回路20の間に接続される。平滑コンデンサCaは、インバータ回路20の後段すなわち出力端子に接続される。短絡スイッチS4は、インバータ回路の後段すなわち出力端子と、電圧源3のマイナス端子の間に接続される。
インバータ回路20は、複数のビットインバータ20a、20bを含む。各ビットインバータ20a、20bは、ブリッジ回路と、コンデンサC1、C2を有する。ブリッジ回路は、コンデンサC1、C2の電圧源3に対する接続の向きを切り替えるスイッチS1、S2、S3を有する。すなわち、ブリッジ回路のスイッチS1、S2、S3により、電圧源3の電圧によりコンデンサC1、C2に流れる電流の向きが切り替わる。スイッチS1、S2、S3は、半導体スイッチ素子である。図1の例では、コンデンサC1、C2の両端に、スイッチを含むブリッジ回路が接続される。コンデンサC1、C2は、直流電源部となる。
ビットインバータ20a、20bのブリッジ回路は、直列に接続されたスイッチS1~S3及びダイオードD1~D3を含む。スイッチのダイオードの間の端子にコンデンサC1、C2が接続される。図1において、ビットインバータ20aはフルブリッジであり、ビットインバータ20bはハーフブリッジである。なお、ビットインバータ20bもフルブリッジとしてもよい。また、ダイオードD1~D3を半導体スイッチ素子に代えてもよい。
インバータ回路20では、複数のビットインバータ20a、20bの交流端子が直列に接続される。すなわち、インバータ回路20は、複数の単相インバータの交流側を直列接続した構成となる。インバータ回路20は、複数のビットインバータ20a、20bのコンデンサC1、C2の合算の電圧を出力可能である。すなわち、インバータ回路20は、各単相インバータの出力の総和を電圧源3の出力に重畳することができる。
インバータ回路20の後段、すなわち出力端子には、ダイオードD4を介して、平滑コンデンサCaが接続される。ダイオードD4は、導通/非導通が切り替わる素子の一例であり、ダイオードD4を、例えば、半導体スイッチ素子等に代えてもよい。平滑コンデンサCaは、インバータ回路20の出力電圧を平滑化する。図1の例では、ダイオードD4のカソード側が平滑コンデンサCaの正極に接続され、アノードがインバータ回路20の出力端子に接続される。平滑コンデンサCaの負極は、電圧源3のマイナスに接続される。平滑コンデンサCaには、電圧源3とコンデンサC1、C2の電圧を重畳した電圧が印加される。
短絡スイッチS4は、インバータ回路20の最も後段のビットインバータ20bの出力側と電圧源のマイナス側との間の導通と非導通を切り替える。図1の例では、短絡スイッチS4は、負荷側に最も近いビットインバータ20bのコンデンサC2の一方の端子と電圧源3のマイナス端子との間の導通と非導通を切り替えるスイッチである。短絡スイッチS4は、例えば、半導体スイッチ素子であってもよいし、機械スイッチであってもよい。短絡スイッチS4は、DCDCコンバータ1の充電モードと放電モードを切り替える。短絡スイッチS4がオン(導通)と時、DCDCコンバータ1は充電モードとなり、オフ(非導通)の時、DCDCコンバータ1は放電モードとなる。すなわち、充電モードでは、短絡スイッチにより、ビットインバータのコンデンサを電圧源の電力で充電される接続状態となり。放電モードでは、短絡スイッチにより、ビットインバータのコンデンサ及び電圧源の電圧が重畳されて出力される接続状態となる。
スイッチS1~S3、及び短絡スイッチS4を構成する半導体スイッチ素子には、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を用いることができる。
制御部5は、ビットインバータ20a、20b及び短絡スイッチS4を制御する。例えば、制御部5は、ビットインバータ20a、20bのスイッチS1~S3、及び短絡スイッチS4のオン/オフを制御する。制御部5の制御により、DCDCコンバータ1に、充電モード及び前記放電モードの動作を周期的に繰り返す。充電モードでは、短絡スイッチS4がオンになり、電圧源3の電力でビットインバータ20a、20bのコンデンサC1、C2の電圧がそれぞれ目標値になるように、スイッチS1~S3が制御される。放電モードでは、短絡スイッチがオフになり、電圧源3の電圧とコンデンサC1、C2の電圧が重畳して平滑コンデンサCaへ出力されるように、スイッチS1~S3が制御される。
制御部5は、ビットインバータ20a、20bのコンデンサC1、C2それぞれの電圧Vc1、Vc2と、その目標値との誤差量に応じて、各周期におけるコンデンサC1、C2の充電期間、又は、コンデンサの放電期間をフィードバック制御する。制御部5は、コンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2を検出する。制御部5は、検出した電圧Vc1、Vc2と目標値とを誤差に基づいて、コンデンサC1、C2のそれぞれの各周期の充電期間又は放電期間の長さを調整する。すなわち、各周期において、コンデンサC1、C2の電圧が目標値に近づくように、充電期間又は放電期間の長さがフィードバック制御される。このように、制御部5は、各周期のコンデンサC1、C2の充電期間又は放電期間を、電圧Vc1、Vc2と目標値との誤差が小さくなるようフィードバック制御する。この場合、充電モード及び放電モードを含む1周期の長さは変わらない。例えば、制御部5は、各周期の充電期間又は放電期間の長さを、予め決められた長さに対して、検出した電圧Vc1、Vc2と目標値との誤差量に応じて増減することができる。
制御部5で制御される各周期の充電期間又は放電期間は、コンデンサC1、C2の電圧の目標値に応じて予め設定されている。しかし、現実の動作では、コンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2が目標値と微妙にずれる場合がある。制御部5は、この微妙なずれの量を充電期間又は放電期間にフィードバックする。これにより、コンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2の目標値からのずれによって生じる起電力が抑制される。起電力による過電流も抑制される。結果として、過電流の発生を抑えるためのリアクトル4のインダクタンスL0を低くできる。例えば、リアクトル4のインダクタンスL0を、配線程度(L0≦5μH)にできる。この場合、リアクトル4を、電圧源3とインバータ回路20を繋ぐ配線により実現してもよい。
(動作例)
図2は、図1に示すDCDCコンバータ1の動作例を説明するための図である。図2の例では、図2(a)及び図2(b)が充電モードの状態を示し、図2(c)は、放電モードの状態を示す。図2は、1周期の状態変化を示す。1周期に(a)、(b)、(b)の順に状態が変化する。図2(a)では、スイッチS1、S2がオフ、スイッチS3、S4がオンである。図2(a)では、矢印の向きに電流が流れ、コンデンサC1が目標値であるV1に充電される。図2(b)では、スイッチS1、S2、S4がオン、スイッチS3がオフとなる。
図2(b)の矢印の方向に電流が流れ、コンデンサC2が目標値であるV2に充電される。この例では、V2=V0+V1となる。図2(c)では、スイッチS1、S2、S3がオン、スイッチS4がオフとなる。図2(c)の矢印の方向に電流が流れ、インバータ回路20からは、電圧源3の電圧V0に、コンデンサC1、C2の電圧が重畳された電圧VR=V0+V1+V2が出力される。例えば、目標値を、V1=V0、V2=2・V0とすることで、VR=4・V0にできる。この場合、DCDCコンバータ1は、4倍昇圧回路として機能する。
1周期の動作及び目標値の設定を変えることで、DCDCコンバータ1を、様々な昇圧率の回路として機能させることができる。図3は、昇圧率を、1.3、1.5.2、3、及び、4倍としてDCDCコンバータ1を動作させる場合の目標値V1、V2の設定例を示す表である。
図4は、制御部5によるフィードバック制御の例を示す図である。図4は、DCDCコンバータ1が4倍昇圧モードで動作する場合の例を示す。図4の上部には、フィードバック制御の処理例を示す図を示す。例えば、図4の上部には、コンデンサC1を目標値V1=V0に充電する際のフィードバック処理例と、コンデンサC2を目標値V2=2V0に充電する際のフィードバック処理例が示されている。
図4上部に示す例では、目標値V1と、検出されたコンデンサC1の電圧Vc1との差(誤差)を増幅した値を、Vc1基準電圧(Vh/2)に加算した値VR1がフィードバック制御値として、PWM生成器に提供される。また、目標値V2と、検出されたコンデンサC2の電圧Vc2との差(誤差)を増幅した値を、Vc2基準電圧((3/4)・Vh)に加算した値VR2がフィードバック制御値として、PWM生成器に提供される。PWM生成器は、フィードバック制御値VR1、VR2と、鋸刃状のキャリア信号Crと比較し、フィードバックを反映した幅のパルス信号G1、G2を生成する。キャリア信号Crの周期は、DCDCコンバータ1の充電モード及び放電モードの繰り返しの周期と同じである。G1は、コンデンサC1の充電期間に相当するデューティー比のパルス信号である。G2は、コンデンサC2の充電期間に相当するデューティー比のパルス信号である。ここで、Vhは、キャリア信号Crの振幅に相当する。Vc1基準電圧(Vh/2)及びVc2基準電圧((3/4)・Vh)は、それぞれ、目標値V1、V2に応じて予め決定される。PWM生成器は、キャリア信号CrがVR1以下(Cr≦VR1)の時にパルス信号G1を出力し、VR1<Cr≦VR2の時にパルス信号G2を出力し、VR2<Cr≦Vhの時にパルス信号G3を出力する。
スイッチS1~S4は、信号G1~G3に従ってオン/オフされる。図4の中頃に示すように、スイッチS1、S2は、パルス信号G1がハイレベルの時(G1の出力時)にオフであり、パルス信号G1がローレベルの時(G1が出力されていない時)にオンとなる。スイッチS3は、G2出力時にオフ、G2が出力されていない時にオンとなる。スイッチS4は、G3出力時にオフ、G3が出力されていない時にオンとなる。
このPWM制御によるパルス信号G1~G3に基づくスイッチS1~S4の動作によるビットインバータ20a、20bの出力電圧は、図4の下段に示される。図4の下段において、電圧源3からの入力電圧Vin、ビットインバータ20aの出力電圧Vbit1、ビットインバータ20bの出力電圧Vbit2、及び、インバータ回路20全体の出力電圧Vaが示される。
図4の下段に示す例においては、コンデンサC1の充電期間Tcc1の長さは、上記のコンデンサC1の電圧Vc1に基づくフィードバック制御により調整される。コンデンサC2の充電期間Tcc2の長さは、上記のコンデンサC2の電圧Vc2に基づくフィードバック制御により調整される。例えば、検出された電圧Vc1がVc1<V1(=V0)ならば、充電期間Tcc1が延び、Vc1>V1ならば、充電期間Tcc1が縮まるよう調整される。充電期間Tcc1が延びるとコンデンサC2の充電がさらに進む。
図4に示すように、制御部5は、フィードバック制御を実現するため、検出した電圧Vc1、Vc2の目標値との差を計算する減算器、その差を増幅する増幅器、増幅された値を基準値に加算する加算器、加算器で出力された制御値を用いてPWM信号を生成するPWM生成器を有することができる。このような制御部5の機能の少なくとも一部は、マイコン等により、デジタル処理で実行されてもよい。
図5は、DCDCコンバータ1が3倍昇圧モードで動作する場合の例を示す。図3に示す例では、目標値V1、V2は、図4の例と同じであるが、スイッチS1、S2のオン/オフ条件と、Vc2基準値及びVc1基準電圧が、図4の例とは異なっている。充電モードでは、スイッチS1、S2をオフ、スイッチS3をオンにして、コンデンサC1をV1=V0に充電した後、スイッチS1、S2をオフ、スイッチS3をオンして、コンデンサC2をV2=2V0に充電する。放電モードでは、スイッチS1をオフ、スイッチS2、S3をオンすることで、電圧源3の電圧V0と、コンデンサC2の電圧V2=2V0を重畳した電圧Va=3V0を出力する。放電モードにおいて、コンデンサC1の電圧は、出力電圧に重畳されない。Vc2基準値及びVc1基準電圧は、一例として、1周期において、コンデンサC1の充電期間、コンデンサC2の充電期間、及び放電期間が略等しくなるように、すなわち、G1、G2、G3の基準デューティー比が1:1:1になるように設定される。
図6は、DCDCコンバータ1が2倍昇圧モードで動作する場合の例を示す。図6に示す例では、DCDCコンバータ1は、充電期間にコンデンサC1を目標値V1=V0に充電し、放電期間に、コンデンサC1の電圧V1=V0に電圧源3の電圧V0を重畳した電圧Va=2V0を出力する。コンデンサC2は使われない。コンデンサC1の充電期間Tcc1が、コンデンサC1の電圧Vc1と目標値V1との誤差に基づき調整される。
図7は、DCDCコンバータ1が1.5倍昇圧モードで動作する場合の例を示す。図7に示す例では、目標値V1、V2は、いずれもV0/2である。充電モードにおいて、スイッチS1、S2、S3をオフにして、コンデンサC1、C2を直列に接続して、それぞれをV0/2の電圧に充電する。放電モードの放電期間には、スイッチS1、S2をオン、スイッチS3をオフにして、電圧源3の電圧V0にコンデンサC1の電圧V0/2を重畳した電圧Va=(3/2)V0を出力する放電期間と、スイッチS1をオフ、スイッチS2、S3をオンにして、電圧源3の電圧0にコンデンサC2の電圧V0/2を重畳した電圧Va=(3/2)V0を出力する放電期間が含まれる。
図7の例では、フィードバック制御により、コンデンサC2の放電期間Tcc2の長さが、コンデンサC2の電圧Vc2と目標値V2との誤差に応じて調整される。本例では、目標値V2からコンデンサC2の電圧Vc2を引いた差を増幅した値を、Vc1基準電圧((2/3)Vh)に加算した値VR2がフィードバック制御値として、PWM生成器に提供される。例えば、Vc2>2V0の場合、VR2がVc2基準電圧より小さくなる。VR2が下がると、G2が小さくなり、その分、G3が大きくなる。すなわち、コンデンサC2の放電期間Tcc2が長くなる。このように、Vc2>2V0の場合、放電期間Tcc2が延びて放電が進む。これに対して、Vc2<2V0の場合、放電期間Tcc2が縮んで放電量が減る。
図8は、DCDCコンバータ1が1.33倍昇圧モードで動作する場合の例を示す。図8に示す例では、充電モードにおいて、コンデンサC1とコンデンサC2が目標値V1、V2に充電される。目標値は、V1=V0/3、V2=(2/3)V0である。放電モードにおいて、コンデンサC1が目標値V1=V0/3の電圧で放電された後に、コンデンサC2が目標値V2=(2/3)V0の電圧で放電される。図8に示す例では、フィードバック制御により、コンデンサC1の充電期間Tcc1の長さが、コンデンサC1の電圧Vc1と目標値V1との誤差に応じて調整される。また、フィードバック制御により、コンデンサC2の放電期間Tcc3の長さが、コンデンサC2の電圧Vc2と目標値V2との誤差に応じて調整される。これらのフィードバック制御により、コンデンサC1、C2の電圧が、それぞれ目標値V1=V0/3、V2=(2/3)V0となるように、充電期間Tcc1及び放電期間Tcc3の長さが調整される。
(電圧源の電流に基づき目標値を調整する処理例)
上記例では、制御部5は、コンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2をフィードバックして、電圧Vc1、Vc2と目標値V1、V2との誤差が小さくなるように充電期間又は放電期間の長さを調整している。制御部5は、さらに、目標値V1、V2を、電圧源3の電流の変動に基づいて調整することができる。
図9は、図4に示す4倍昇圧モードにおいて、目標値のフィードバック制御を加えた場合の処理例を示す図である。図9に示す例では、図4の処理に対して、破線で示す部分の処理が追加されている。図9に示す例では、コンデンサC1の充電期間の始点t1と終点t2のリアクトル4(電圧源3)の電流i0の差i0t1-i0t2が検出される。ここでは、各周期において最も長い充電期間の始点と終点において電圧源3からリアクトル4へ流れる電流の差が検出される。例えば、過去の周期で検出された電流の差(i0t1-i0t2)が、目標値の決定に用いられる。(i0t1-i0t2)は、現在の検出値として制御部5で記録された値を用いることができる。なお、電流i0は、電圧源3とリアクトル4の間を流れる電流の検出値としてもよいし、リアクトル4とインバータ回路20の間を流れる電流の検出値としてもよい。
Vc1目標基準値(本例ではV0)から、上記電流の差(i0t1-i0t2)をPI積分した値Vdiを減算した値(V0-Vdi)が、コンデンサC1の電圧の目標値V1となる。目標値V1を2倍した値が、コンデンサC2の電圧の目標値V2となる。PI積分は、例えば、下記式の計算とすることができる。
i0t1-i0t2=e
Vdi=K1e+K2∫edt
上記式において、K1、K2は定数である。K1、K2の値は、制御系が発振しないよう選定される。
目標値V1、V2は、図4の場合と同様に、充電期間又は放電期間のフィードバック制御に用いられる。Vc1目標基準値は、例えば、理想条件での目標値とすることができる。
このように、電流の差(i0t1-i0t2)を目標基準値から減算した値を目標値V1、V2として、目標値V1、V2とコンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2との誤差を小さくするよう、充電期間又は放電期間がフィードバック制御される。これにより、充電期間の始点と終点の電流の差(i0t1-i0t2)を小さくすることができる。その結果、リアクトル4の電流のリップル成分を小さくできる。
図10は、図9に示すフィードバック制御をした場合のビットインバータ20a、20bの出力電圧及びリアクトル電流(電圧源の電流)のAC成分の波形の例を示す図である。図10に示す例では、ある周期で検出された充電期間の始点と終点のリアクトル電流の差(i0t1-i0t2)が、次の周期の目標値にフィードバックされる。ここで、電流の差の検出の対象となる充電期間は、1周期に含まれる充電期間のうち最も長い充電期間とする。図10の例では、1周期の充電期間Tcc1、Tcc2のうち長い方の期間Tcc1が対象となっている。充電期間の代わりに放電期間を対象としてもよい。この場合、1周期に含まれる放電期間のうち最も長い放電期間を対象としてもよい。
図11は、充電期間の始点と終点の電流の差(i0t1-i0t2)と、充電期間で充電されたコンデンサC1の電圧Vc1との関係を説明するための図である。図11に示すように、充電期間で充電されたコンデンサC1の電圧Vc1が、電圧源3の電圧V0に対して低すぎる場合、充電期間の始点の電流より終点の電流の方が大きくなる(i0t1<i0t2)。充電期間で充電されたコンデンサC1の電圧Vc1が、電圧源3の電圧V0に対して高すぎる場合、充電期間の始点の電流より終点の電流の方が小さくなる(i0t1>i0t2)。充電期間で充電されたコンデンサC1の電圧Vc1が、電圧源3の電圧V0に対して適切である場合、充電期間の始点の電流と終点の電流は等しくなる(i0t1=i0t2)。
制御部5は、充電期間の始点の電流より終点の電流の方が大きい場合(i0t1<i0t2)、それらの差(i0t1-i0t)に応じた量だけ、充電期間のコンデンサC1の電圧の目標値を目標基準値より大きくする。また、制御部5は、充電期間の始点の電流より終点の電流の方が小さい場合(i0t1>i0t2)、それらの差(i0t1-i0t)に応じた量だけ、充電期間のコンデンサC1の電圧の目標値を目標基準値より小さくする。これにより、充電期間の始点と終点における電流の差を小さくするように、目標値が調整される。
上記例では、一例として、充電期間における電流の差(i0t1-i0t)を、充電期間における電圧源3とビットインバータ20aの平均電圧の差(リアクトル4の両端の平均電圧の差)に変換した値が、フィードバック制御で目標基準値から減算する値Vdiとして計算される。このように、電流の差(i0t1-i0t)に応じた値Vdだけ目標基準値を変化させることで、電流の差(i0t1-i0t)を小さくすることができる。本例では、1周期で最も長い充電期間又は放電期間の始点と終点における電圧源の電流が同じになるよう制御できる。
図12は、DCDCコンバータ1を4倍昇圧モードで動作させた場合の電流i0及び電圧Vc1、Vc2、VRの波形のシミュレーション結果を示すグラフである。図12は、図9に示すように、電流の差による目標値のフィードバック制御、及び、目標値とコンデンサの電圧の誤差による充電期間のフィードバック制御を実行した場合の結果である。図12に示す例では、コンデンサC1の充電期間の始点t1と終点t2におけるリアクトル(電圧源)の電流i0の値が一致している。また、リアクトルのインダクタンスを(L=1μH)と低くしながらも、電流リップルが3%に抑えられている。
(制限回路の例)
図1に示すように、制御部5は、制限回路6を備えてもよい。制限回路6は、予め設定された制限対象期間において短絡スイッチS4の導通時間を制限する。制限回路6は、制限対象期間において、段階的に制限時間を短くして、最終的には制限を解放する。制限回路6は、例えば、制限対象期間において、充電モード及び放電モードの繰り返し周期よりも短い周期で、短絡スイッチS4の導通を許可する許可時間を設ける。許可時間は、制限対象期間において段階的に長くなる。許可時間は、充電期間及び放電期間を制御するパルス幅より短い時間に設定される。
例えば、初期充電期間のように、過電流が流れる可能性が高い期間に、制限対象期間を設定することで、過電流を抑えることができる。DCDCコンバータ1の動作初期には、電圧源3の電圧V0が立ち上がる際に、平滑コンデンサCaにも電圧V0が充電されるようにスイッチS1、S2がオンにされる。この状態から充電モードと放電モードの繰り返しを実行すると、コンデンサC1、C2の電圧がゼロであるため、図13に示す矢印のように、電圧源3からリアクトル4を介して過大な電流が流れてしまう。リアクトル4のインダクタンスL0を大きくすれば、これを避けられる。しかし、軽量化の観点からインダクタンスL0を大きくすることは好ましくない。そこで、初期充電期間に、制限回路6によって短絡スイッチS4の導通を制限することで、電流の増加を緩和し、過大な電流が流れるのを避けることができる。
図14は、制限回路6が生成する制限用パルスLPの例を示す図である。制限用パルスLPがハイレベル(H)である期間のみスイッチS4の導通が許可される。制限用パルスLPがローレベル(L)の期間は、スイッチS4は強制的に非導通となる。図14に示す例は、スイッチS1~S4が、図4に示すように4倍昇圧モードで動作する場合の例である。
図14の例では、制限回路6は、制限用パルスLPとして、スイッチS1~S4の動作周期に比べてより短いパルス列を生成する。初期の平滑コンデンサの充電が完了(平滑コンデンサCaがV0に充電)し、充電モード及び放電モードのスイッチS1~S4の動作が開始された後の所定期間が、制限対象期間となる。制限対象期間では、生成された制限用パルスLPとスイッチS4を制御するためのパルスの両方ともハイレベル(H)の期間だけ、スイッチS4を導通し、それ以外の期間は非導通になるよう制御される。これにより、過大な電流が流れる経路が形成される期間が制限用パルスの期間だけとなる。その結果、リアクトル4のインダクタンスが低くても、過大な電流の発生を抑えることができる。
制限用パルスLPの幅は、時間の経過とともに段階的に増加する。これにより、コンデンサC1、C2の電圧Vc1、Vc2も徐々に充電される。コンデンサC1、C2がある程度充電されると、制限用パルスLPの幅が大きくなっても過大な電流は流れなくなる。図14の例では、鋸刃状のキャリア信号Cr2を用いて制限用パルスLPが生成される。キャリア信号Cr2が、参照電圧VR4より高い期間に、制限用パルスLPが出力される(ハイレベルになる)。参照電圧VR4は、時間の経過とともに増加する。これにより、時間の経過とともに、スイッチS4の導通の許可時間が長くなる。
制限用パルスLPの周期を、スイッチS1~S4の動作周期よりも短く設定しておくことができる。これにより、制限用パルスLPの幅をスイッチS1~S4のオン又はオフの継続時間よりも十分に短く設定できる。図14の例では、キャリア信号Cr2の周期が、制限用パルスLPの周期となる。例えば、キャリア信号Cr2の周期を、充電モード及び放電モードの周期の半分以下とすることができる。
また、スイッチS1~S4の動作周期が、制限用パルスLPの周期の整数倍とならないように、制限用パルスLPの周期を設定することにより、スイッチS1~S4の周期の全域にわたって略均一に許可時間を分布させることが可能となる。この場合、スイッチS1、S2、S3、S4の導通が許可される時間の平均値の比率は、元のS1、S2、S3、S4の導通時間の幅の比率と同じとなる。これにより、制限対象期間を経ても、所定の充電電圧及び出力電圧が得られやすくなる。
制限回路6による制限対象期間は、DCDCコンバータ1が定常に達するまでの過渡期間の少なくとも一部に設定される。過渡期間の例として、上記のコンデンサC1、C2を初期充電する期間が挙げられる。過渡期間の他の例として、コンデンサC1、C2の電圧の目標値V1、V2が変更された場合の移行期間が挙げられる。例えば、DCDCコンバータ1の昇圧比の変更に伴い、充電モード及び放電モードが変更される場合の移行期間が過渡期間となる。なお、過渡期間は、これらの例に限られない。コンデンサC1、C2の電圧がリセットされてゼロから充電する必要がある状態で、充電モード及び放電モードを開始する場合に、開始から制限対象期間を設定することができる。
(直流電力供給装置の構成例)
図15は、本発明の実施形態における直流電力供給装置の構成例を示す図である。直流電力供給装置10は、発電機11に接続される。発電機11の回転数すなわち角周波数に応じて、発電機11の出力電圧は変動する。一例として、発電機11は、永久磁石式同期発電機であってもよい。直流電力供給装置10は、発電機11の交流出力電圧を直流に変換して、電圧が略一定に近い直流電力を出力する。
直流電力供給装置10は、ACDCコンバータ7と、DCDCコンバータ1を備える。ACDCコンバータ7は、発電機11に接続され、発電機11の出力電圧を直流に変換する。DCDCコンバータ1は、ACDCコンバータ7の後段に接続される。すなわち、ACDCコンバータ7は、発電機11とDCDCコンバータ1の間に接続される。DCDCコンバータ1は、図1に示すDCDCコンバータ1と同様に構成することができる。但し、図15のDCDCコンバータ1においては、制御部5の構成(処理)が図1と異なる。ACDCコンバータ7は、例えば、PWMコンバータであってもよい。
制御部5は、ビットインバータ20a、20bのコンデンサC1、C2それぞれの電圧の目標値およびビットインバータの動作モードを変化させることで、DCDCコンバータ1の昇圧率を制御する。DCDCコンバータ1の昇圧率は、発電機11の角周波数ωge又は出力電圧Vgeに基づいて決定される。制御部5は、このように、DCDCコンバータ1の昇圧率が、発電機11の角周波数ωge又は出力電圧Vgeに応じた昇圧率になるように、ビットインバータ20a、20bのコンデンサC1、C2それぞれの電圧の目標値を決定する。例えば、図3に示すように、目標とする昇圧率を達成するためのコンデンサC1、C2の電圧の目標値を設定することができる。目標値に応じてビットインバータ20a、20bの動作モードが決まる。すなわち、目標値とビットインバータ20a、20bの動作モードを切り替えることで昇圧率が切り替えられる。制御部5は、昇圧率に応じて設定された目標値でコンデンサC1、C2を充電し、放電する動作モードでビットインバータ20a、20bを動作させることで、その昇圧率を実現することができる。
制御部5は、充電モードにおいて、ビットインバータ20a、20bのスイッチングを制御して、コンデンサC1、C2を目標値に充電する。放電モードでは、コンデンサC1、C2の電圧が、ACDCコンバータ7の出力電圧に重畳されて平滑コンデンサCaへ出力される。制御部5は、この充電モードと、放電モードとを、短絡スイッチS4を制御して切り替える。
図15に示す直流電力供給装置10は、DCDCコンバータ昇圧率設定回路8及びACDCコンバータ昇圧率設定回路9を有する。DCDCコンバータ昇圧率設定回路8は、発電機11の角周波数ωge又は出力電圧Vgeに応じて、DCDCコンバータ昇圧率M_DCDCを決定する。昇圧率M_DCDCは、DCDCコンバータ1の出力電圧VR、すなわち、負荷DC出力電圧VDC2を一定に近づけるような値に決定される。DCDCコンバータ昇圧率設定回路8、例えば、発電機11の角周波数ωge又は出力電圧Vgeの変化が予め決められた条件を満たす場合に、昇圧率M_DCDCを切り替えることができる。一例として、角周波数ωge又は出力電圧Vgeの範囲に応じて、昇圧率M_DCDCが段階的に切り替えられてもよい。昇圧率M_DCDCは、例えば、1倍、1.33倍、1.5倍.2倍、3倍、及び、4倍のように、予め決められた複数の離散値のいずれかに決定されてもよい。制御部5は、決定された昇圧率M_DCDCに応じて、コンデンサC1、C2の電圧の目標値を設定し、昇圧率M_DCDCに応じた動作モードでビットインバータを動作させる。
ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、ACDCコンバータ制御部の一例である。ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、ACDCコンバータ昇圧率M_ACDCを決定する。昇圧率M_ACDCは、負荷DC出力電圧VDC2を一定に近づけるような値に決定される。ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、例えば、DCDCコンバータ昇圧率設定回路8で決定されたDCDCコンバータ昇圧率M_DCDCを用いて、ACDCコンバータ昇圧率M_ACDCを決定してもよい。或いは、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、負荷DC出力電圧VDC2を用いて、ACDCコンバータ昇圧率M_ACDCを決定してもよい。
ACDCコンバータ7は、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9で決定された昇圧率M_ACDCに基づいて制御される。ACDCコンバータ7は、発電機11から入力された交流電圧を、昇圧率M_ACDCで昇圧して直流電圧として出力する。一例として、ACDCコンバータ7は、ダイオードと、これに並列に接続されたスイッチとで構成されるブリッジ回路を有する。ブリッジ回路のスイッチのオン/オフをPWM制御することにより、ACDCコンバータ7の昇圧率を制御することができる。或いは、ACDCコンバータ7は、例えば、整流回路と昇圧回路の組み合わせで構成されてもよい。この場合、例えば、昇圧開路のスイッチングを制御することで、昇圧率を制御することができる。ACDCコンバータ7の昇圧率を、昇圧率M_ACDCに従って制御する制御部は、ACDCコンバータ7に含まれてもよいし、ACDCコンバータ7の外に設けられてもよい。
ACDCコンバータ7は、リプル電流を抑制するためのリアクトルを含んでもよい。ACDCコンバータ7と発電機11との間にリアクトルが接続されてもよい。ACDCコンバータ7の昇圧率の範囲が大きくなるとリアクトルも大型化する必要が生じる。この観点からACDCコンバータ7の昇圧率の範囲は小さいことが好ましい。
(動作例)
図16は、図15に示す発電機11の角周波数ωgeと出力電圧Vgeの関係の例を示すグラフである。例えば、永久磁石式同期発電機の角周波数と出力電力は、図15に示すような特性を有する。図15に示す例では、発電機11の角周波数ωgeと出力電圧Vgeは、Vge=kωgeの関係を有する。また、角周波数ωge及び出力電圧Vgeは、上限があり、最大値が、それぞれωgemax、Vgemaxである。なお、角周波数ωgeは、発電機11のロータの回転の角周波数である。
図17は、図15に示す直流電力供給装置10における、発電機11の出力電圧Vgeの変動に対する、昇圧率M_DCDC、及び、昇圧率M_ACDCの設定例を示すグラフである。図17は、発電機11の出力電圧Vge(若しくは角周波数ωge)が最大値Vgemaxから、Vgemax/5程度に変化した場合の例を示している。また、図17は、負荷DC出力電圧VDC2の目標値VDC2ref=出力電圧の最大値Vgemaxである場合の例である。すなわち、k0=VDC2ref/Vgemax=1(k0は定数)の場合の例である。このように、目標値VDC2refは、出力電圧の最大値Vgemaxを基準に決めることができる。
図17の例では、発電機11の出力電圧Vgeが最大値Vgemax=目標値VDC2ref=5.00から、3.76(=5/1.33)まで下がると、DCDCコンバータ昇圧率設定回路8は、DCDCコンバータの昇圧率M_DCDCを1倍から1.33倍に上げる。次に、出力電圧Vgeが3.33(=5/1.5)に下がると昇圧率M_DCDCは1.33倍から1.5倍に上げられる。さらに、出力電圧Vgeが2.5(5/2)に達すると、昇圧率M_DCDCが2倍に、出力電圧Vgeが1.67(5/3)に達すると、昇圧率M_DCDCが3倍に、出力電圧Vgeが1.25(5/4)に達すると、昇圧率M_DCDCが4倍に上げられる。
図17の例では、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、負荷DC出力電圧VDC2と、その目標値VDC2refとの乖離度合いに応じて、ACDCコンバータの昇圧率M_ACDCを変化させる。具体的には、VDC2と目標値との乖離が大きくなると昇圧率M_ACDCが大きくなり、乖離が小さくなると昇圧率M_ACDCも小さくする。
図17に示す例では、ACDCコンバータの昇圧率M_ACDCの発電機11の出力電圧Vgeに対する追随性は、DCDCコンバータの昇圧率M_DCDCの追随性より高い。すなわち、昇圧率M_ACDCの更新頻度は、昇圧率M_DCDCの更新頻度より高い。また、昇圧率M_DCDCは、予め決められた離散値のいずれかに段階的に切り替わるのに対して、昇圧率M_ACDCは、出力電圧Vgeに応じて計算された値である。これにより、発電機11の出力電圧Vgeの変動に、細かく対応して、DCDCコンバータ1の負荷DC出力電圧VDC2の変動を小さくすることができる。
また、ACDCコンバータの昇圧率M_ACDCの変化の範囲は、DCDCコンバータの昇圧率M_DCDCの変化の範囲より小さく、半分以下である。ACDCコンバータの昇圧率を低く抑えることで、リプル電流の増加が抑えることができる。そのため、ACDCコンバータにおいて、リプル電流の増加を抑制するために大型のリアクトルを設けなくてもよくなる。
図18は、DCDCコンバータ昇圧率設定回路8の動作例を示すフローチャートである。DCDCコンバータ昇圧率設定回路8は、図18に示す動作を所定周期で実行する。これにより、例えば、図17に示すような昇圧率M_DCDCの更新を実現できる。図18に示す例では、発電機の角周波数ωgeを、予め設定された数値範囲と比較し、角周波数ωgeどの数値範囲に属するかによって、昇圧率M_DCDCが決定される。昇圧率M_DCDCを決定する条件となる数値範囲は、発電機11の角周波数又は出力電圧の最大値(ωgemax又はVgemax)(若しくは負荷DC出力電圧の目標値VDC2ref)、及び、DCDCコンバータ1で設定可能な昇圧率(本例では、1倍、1.33倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍)を用いて決められる。なお、図17に示す例では、発電機11の角周波数ωge及びその最大値ωwgemaxが用いられている。角周波数ωge及びその最大値ωgemaxの代わりに、出力電圧Vge及びその最大値Vgemaxが用いられてもよい。また、ωgemaxの代わりに、VDC2ref/(k・k0)が用いられてもよい。
次に、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9の動作例を説明する。一例として、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、DCDCコンバータの昇圧率M_DCDC、発電機の角周波数又は出力電圧の最大値(若しくは負荷DC出力電圧の目標値)を用いて計算することができる。具体例として、ACDCコンバータの昇圧率M_ACDCは、下記式で計算されてもよい。
M_ACDC=k0・k・ωgemax/(k・ωgemax・M_DCDC)
=k0・Vgemax/(Vgemax・M_DCDC)
このようにM_ACDCを設定すると、負荷DC出力電圧VDC2は、下記式となる。
VDC2=k・ωge・M_ACDC・M_DCDC
=k・ωge・{k0・k・ωgemax/(k・ωgemax・M_DCDC)}・M_DCDC
=k0・k・ωgemax
図19は、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9の他の動作例を説明するための図である。図19に示す例では、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9は、負荷DC出力電圧VDC2を、目標値VDC2refと比較し、誤差をPI積分にて増幅して指令値M_ACDCを生成する。指令値M_ACDCは、ACDCコンバータの昇圧率を制御する値である。ACDCコンバータ7は、指令値M_ACDCに従って動作することにより、負荷DC出力電圧VDC2が、目標値VDC2refに近くなる。図19に示す例では、ACDCコンバータ7は、検出された負荷DC出力電圧VDC2を用いて、VDC2が目標値VDC2refに近づくようフィードバック制御される。
図20は、本発明の実施形態における直流電力供給装置の他の構成例を示す図である。図20では、ACDCコンバータの出力が3レベルである。図20の例では、ACDCコンバータは、GNDに対して正の電圧を出力する正のラインと、負の電圧を出力する負のラインを有する。正のライン及び負のラインのそれぞれに、DCDCコンバータ1が接続される。各DCDCコンバータ1の構成は、図1又は図15のDCDCコンバータ1と同様とすることができる。このように、DCDCコンバータを、ACDCコンバータの正負の出力線に対して、それぞれ設けることで、発電機側のGNDと、負荷側のGNDを共通化できる。これにより、絶縁設計やEMC設計が容易になる。
なお、図20では、制御部5、DCDCコンバータ昇圧率設定回路8、及び、ACDCコンバータ昇圧率設定回路9の図示を両略している。これらの制御のための構成は、正負の2つのDCDCコンバータ1に対して共通化して設けられてもよいし、正負の2つのDCDCコンバータのそれぞれに対して設けられもよい。
図15及び図20に示した直流電力供給装置10において、制御部5は、図1の制御部と同様に、コンデンサC1、C2の電圧と、その目標値との誤差量に応じて、充電期間又は放電期間をフィードバック制御する機能を有してもよいし、有さなくてもよい。制御部5が、このフィードバック制御を実行することで、リアクトルのインダクタンスをより低くできる。
また、直流電力供給装置10の制御部5は、図1の制御部5と同様に制限回路6を有してもよい。例えば、直流電力供給装置10において、制御部5により、DCDCコンバータ1の昇圧率M_DCDCが変更された場合、昇圧率M_DCDCの変更直後の移行期間には、電流が急激に増加する。この移行期間を、制限対象期間として、制限回路6によって短絡スイッチS4の導通時間が制限されてもよい。直流電力供給装置10では、昇圧率の変更の頻度が高くなることが想定されるため、制限回路6による過電流の防止効果が特に有効に得られる。
図15及び図20に示した直流電力供給装置10は、例えば、電動化航空機用の直流発電設備に適用することができる。この場合、発電機11は、タービンエンジンの回転軸に対して直接又は間接に接続される。例えば、タービンエンジンの回転軸の回転が発電機11に伝達され、発電機11が回転することで発電するように構成されてもよい。タービンエンジンの回転軸は、ギア等の回転数を変換する手段を介して、発電機11に接続されてもよい。発電機11は、例えば、永久磁石式同期発電機とすることができる。航空機が滑走から離陸し、その後、巡行運航する間には、航空機のエンジンの回転数は大きく変化する。例えば、巡行期間のエンジンの回転数は、離陸期間の1/4~1/5に低下する場合がある。発電機11が、永久磁石式である場合、発電機11の出力電力も、エンジンの回転数と同様に、1/4~1/5に低下する場合がある。このような場合に、本実施形態における直流電力供給装置10を発電機11に接続することで、発電機11の出力電力が変動しても、一定の直流電圧が供給される。また、リアクトルを低インダクタンスにできるため、システム全体を軽量化できる。
なお、本実施形態の直流電力供給装置10は、電動化航空機の発電システム以外にも適用可能である。例えば、電圧レベルが大きく変動する交流電力を、電圧が一定の直流電力に変換するシステムに、本実施形態の直流電力供給装置を適用できる。例えば、軽量化が求められる電気自動車において、モータの回転を利用した発電システム等に、上記の直流電力供給装置を適用することができる。
(他の変形例)
本発明は、上記の実施形態に限られない。例えば、DCDCコンバータが実現し得る昇圧比は、上記例に限られない。また、上記例では、インバータ回路20は、2台の単相インバータであるビットインバータ20a、20bを備える構成であるが、インバータ回路20は、1台の単相インバータ(ビットインバータ)を備えてもよいし、3台以上の単相インバータ(ビットインバータ)を備えてもよい。ビットインバータのブリッジ回路は、フルブリッジでもよいし、ハーフブリッジでもよい。
図1に示す例では、ダイオードD4のカソードが平滑コンデンサCaの正極に接続される。平滑コンデンサCaの負極に、ダイオードD4のアノードが接続されるようダイオードD4が配置されてもよい。ダイオードD4は、半導体スイッチ素子に置き換えてもよい。
図1に示す例では、インバータ回路20は、平滑コンデンサCaの正極に接続される。インバータ回路は、平滑コンデンサの負極側に接続されてもよい。また、平滑コンデンサCaの正極側及び負極側の両方にインバータ回路が接続されてもよい。
また、フィードバック制御の構成は、図4~図9に示す例に限られない。例えば、制御部5は、目標値と検出電圧との誤差の他にも、さらに別の検出値を用いて充電期間又は放電期間のフィードバック制御をしてもよい。制御部5は、電流の差(i0t1-i0t)の他にも、さらに別の検出値を用いて目標値をフィードバック制御してもよい。また、フィードバック制御の基になるコンデンサの電圧又は電流の差の値は、1つ前の周期で検出された値に限られない。同じ周期で検出された値、又は複数の周期で検出された値を用いて、フィードバック制御をすることができる。
上記の例では、制御部5は、コンデンサの電圧をフィードバック制御する機能と、制限回路の機能の両方を備える。制御部5は、これらのいずれか一方の機能のみを備える構成であってもよい。
(適用例)
本実施形態におけるDCDCコンバータは、例えば、軽量化が求められる機器に用いることができる。例えば、電動航空機のDCDCコンバータに、本実施形態のDCDCコンバータは好適に適用できる。電動航空機では、軽量DCグリッドの採用が検討されている。DCグリッドにはDCDCコンバータが必要となる。従来のDCDCコンバータは、リアクトルの重量が大きいため航空機への搭載には向かない。本実施形態のDCDCコンバータは、リアクトルを低インダクタンスにして軽量にすることが可能であるため、電動航空機用のDCDCコンバータとして活用できる。