JP7760335B2 - ホルダー - Google Patents
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Description
このような軟包装容器としては、底部に底ガゼットを有するボトルタイプとして自立可能となるものが存在する。
自立タイプの軟包装容器は、内容物を合成樹脂製の容器に詰め替えることなく利用可能とするものの、内容物の消費が進むに従って、底部の形状が崩れて自立姿勢を保ち得なくなる場合を生ずる。
そこで、特許文献1、2には、軟包装容器の自立姿勢を維持するためのホルダーが提案されている。
特許文献1記載のホルダーは、包装袋(軟包装容器)を外装カートンに吊り下げて複合包装体とし、外装カートンの下部を、台座に挟持させることで複合包装体の自立姿勢を維持するものとなっている。
また、特許文献2記載のホルダーは、多角形に設けられた下部と、上部が楕円形シェル構造となる筒状体とを備え、当該筒状体を軟包装容器の下半部に外嵌めすることで当該軟包装容器の自立姿勢を維持する構成となっている。
また、特許文献2は、軟包装容器の下部にホルダーの筒状体を外嵌めするだけであり、軟包装容器がホルダーから抜け易くなる、という不都合がある。このような不都合は、特許文献2に記載されているように、ホルダーの素材であるシート材を折り曲げて筒状体を形成する際に、当該シート材の端部と軟包装容器の幅方向一端側のシール部を貼着させる構成も示唆されているが、このような構成とした場合には、軟包装容器とホルダーとが一体化されてしまい、両者を容易に分離することができなくなってしまう、という不都合を招来する。しかも、特許文献2のホルダーは、シート材を折り曲げて形成されたものであり、楕円形シェル構造となる筒状体の形状を確実に保つ構成とは言い難いものであり、自立姿勢の安定性を維持することは期待できない。
本発明の他の目的は、装着が容易となる構造であっても、軟包装容器から不用意に脱落することがないホルダーを提供することにある。
また、本発明の更に他の目的は、内容物の残量にかかわらず、軟包装容器の底部形状を安定的に保って自立姿勢を維持することができるホルダーを提供することにある。
底部と、当該底部に立設された周壁とを備え、これら底部及び周壁により形成される収容空間に前記軟包装容器の下部が収容可能に設けられ、
前記底部に、前記下向き凹状部内に位置して前記軟包装容器の自立姿勢を安定化させる突部が設けられる、という構成を採っている。
底部と、当該底部に立設された周壁とを備え、これら底部及び周壁により形成される収容空間に前記軟包装容器の下部が収容可能に設けられ、
前記周壁には、前記シール部の下部側部分を周壁の外側に張り出すスリットが設けられている一方、前記底部には、前記下向き凹状部内に位置して前記軟包装容器の自立姿勢を安定化させる突部が設けられる、という構成を採ることもできる。
なお、本明細書における位置若しくは方向を示す用語は、特に明示しない限り、図4に示されるホルダーを矢印a方向から見た場合を基準とし、ホルダーの中央から見て矢印方向を「後」若しくは「後部、後方」、矢印の反対方向を「前」若しくは「前部、前方」等とする。これらの位置等を示す用語は、明細書の理解を容易にするために定義されるものに過ぎず、ホルダーを見る位置によって異なるものとなる。また、図面において、軟包装容器の断面はホルダーと同程度の肉厚をもって示しているが、これは図面の錯綜を回避するために協調して示したものに過ぎず、実際にはホルダーの各部肉厚に比べて極めて薄いものである点を了解されたい。
なお、本実施形態における軟包装容器11の口部16には、胴部13内に延びる図示しない吸引パイプを含むポンプユニット17が着脱自在となっており、口部16の外周側を指間に挟んでポンプユニット17のヘッド部を押し下げ操作することで、内容物の吐出が可能となっている。
なお、図5、図6に示されるように、第1周壁形成体22、第2周壁形成体23の翼部22B、23Bの下部は、前記底部19を形成する十字の一方の面19Aにより相互に連結されているとともに、中央部22A、22B間は十字の他方の面19Bにより連結されている。従って、ホルダー10全体の剛性を保つことができ、翼部22B、23Bの端部間に形成されるスリット25の幅が変化するような変形は生じない。
また、突部21は、底部側が開放する中空構造(図6、図9参照)とされており、ホルダー10の成形材料の消費量の削減と、軽量化が図られる。
すなわち、前記第1周壁形成体22の最大左右幅が約86.3mm、第2周壁形成体23の最大左右幅が約92.9mm、第1、第2周壁形成体22、23の中央部間寸法すなわちホルダー10の前後幅若しくは前後長さが78.8mm、スリット25の幅が2.4mmに設けられている。また、翼部22B、23Bの山型の頂部高さは、38.9mm、突部21の高さは18.1mm、突部21の最上端間は63.9mm、左右の突部21の内側面21Bの下端間は41.5mmに設定されている。なお、スリット幅は、望ましくは1mm~5mm、第1周壁形成体22の端部と突部21との間の寸法は、2mm~10mmの範囲で決定することができる。
また、軟包装容器11のホルダー10への収容が完了した状態では、底ガゼット14の下向き凹状部14Bに突部21が入り込み、底ガゼット14の形状を一定に保つ。
また、軟包装容器11の底ガゼット14に形成された下向き凹状部14B内に位置する突部21を設けた構成では、底ガゼット14の形状を一定に保つことができ、軟包装容器11の底部自立姿勢が崩れてしまうおそれを回避することができる。
更に、前記スリット25から軟包装容器11の幅方向端部のシール部13Aが張り出す構成と、前記下向き凹状部14Bに突部21が位置する構成とを相互に作用させる構成では、自立姿勢の維持の確実性を一層高めることができる。
また、前記周壁を構成する第1周壁形成体22及び第2周壁形成体23の端部が前記シール部13Aの張り出し方向を曲げる構成によれば、軟包装容器11とホルダー10との一体性を得ることができる。この際、前記端部が内外にずれている構成では、シール部13Aの抜け出しを阻止する手段を極めて簡易なものとすることができる。
更に、前記第1周壁形成体22及び第2周壁形成体23の中央部22A、23Aが相対的に翼部22B、23Bよりも低い高さとなるため、ホルダーを小型化できるとともに、その成形材料の無駄な消費を回避することができる。しかも、翼部間にシート部差し込みガイドが形成される構成により、軟包装容器11とホルダー10との相対位置を容易に決定して当該ホルダーP10を軟包装容器11の下部にスムースに装着することができる。
更に、前記突部21が先細形状となる幅及び厚みを備え、内側に位置する面の傾斜角が外側すなわちスリット25側に位置する外側面よりも大きく設けられていることで、底ガゼット14の形状に対応するように位置することとなり、底ガゼット14の形状を安定させて自立姿勢の維持に寄与することができる。この際、突部21が底部19側を開放する中空構造であれば、ホルダー10の軽量化に資するとともに成形材料の無駄を省くことができる。
また、底部19が開口部を備えたものであれば、水切りが容易に行える他、略十字の平面形状であってもホルダーの剛性を保つことができ、スリット幅が変化してしまうような不都合も生じない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部を他の形状等に変更しても、本発明と実質的に同一であって、本発明の思想に含まれるものとなる。
また、軟包装容器11はポンプユニット17を備えたものを示したが、かかるポンプユニット17を設けることなく、口部16に図示しないキャップ等を着脱自在に設けたもの等も対象となる。
このような突片30、屈曲突片31を設けた構成では、軟包装容器11をホルダー10に収容した時、シール部13Aの面に形成される波の数が増える結果、シール部13Aに付与される摩擦係合力が強く保たれ、ホルダー10と軟包装容器11との一体性をより強固に保つことができる。
また、図14(C)に示されるように、第1周壁形成体22、第2周壁形成体23の端部位置を内外にずらすことなく形成し、これら端部に、左右方向に向けられて相互に平行となる片部材33をそれぞれ連設し、スリット25から張り出すシール部13Aの基部側を第1、第2周壁形成体22、23の端部だけで挟むのではなく、広幅で挟み込むように設けることもできる。この構成において、挟み込む幅としては、軟包装容器の自立姿勢を安定化させるために2mm~10mmが好ましい。
11 軟包装容器
13 胴部
13A シール部
14 底ガゼット
14A 底面
14B 下向き凹状部
15 頂部
16 口部
17 ポンプユニット
18 開口部
19 底部
19A 一方の面
19B 他方の面
20 周壁
21 突部
21A 内側面
21B 外側面
22 第1周壁形成体
22A、23A 中央部
22B、23B 翼部
22B1、23B1 頂部
22B2、23B2 傾斜縁
23 第2周壁形成体
25 スリット
30 突片
31 屈曲突片
33 片部材
S1、S2,S3 シート材
Claims (13)
- 表裏に位置するシート材の少なくとも幅方向一端側をシール部とした胴部を備え、当該胴部の下部側に底ガゼットを設けて当該底ガゼットとシート材との間に下向き凹状部が形成される軟包装容器の自立姿勢をサポートするホルダーであって、
底部と、当該底部に立設された周壁とを備え、これら底部及び周壁により形成される収容空間に前記軟包装容器の下部が収容可能に設けられ、
前記底部に、前記下向き凹状部内に位置して前記軟包装容器の自立姿勢を安定化させる突部が設けられていることを特徴とするホルダー。 - 表裏に位置するシート材の少なくとも幅方向一端側をシール部とした胴部を備え、当該胴部の下部側に底ガゼットを設けて当該底ガゼットとシート材との間に下向き凹状部が形成される軟包装容器の自立姿勢をサポートするホルダーであって、
底部と、当該底部に立設された周壁とを備え、これら底部及び周壁により形成される収容空間に前記軟包装容器の下部が収容可能に設けられ、
前記周壁には、前記シール部の下部側部分を周壁の外側に張り出すスリットが設けられている一方、前記底部には、前記下向き凹状部内に位置して前記軟包装容器の自立姿勢を安定化させる突部が設けられていることを特徴とするホルダー。 - 前記周壁は、前記軟包装容器の胴部下部側外周を囲むように向き合う第1周壁形成体及び第2周壁形成体を含み、当該第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部間に一対となるスリットが位置することを特徴とする請求項1又は2記載のホルダー。
- 前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部は、前記スリットから張り出したシール部の張り出し方向を曲げる相対形状若しくは相対位置に設けられていることを特徴とする請求項3記載のホルダー。
- 前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部は、内外にずれていることを特徴とする請求項3又は4記載のホルダー。
- 前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部は、前記スリットから張り出したシール部の幅方向に沿って当該シール部を挟み込む片部材を備えていることを特徴とする請求項3記載のホルダー。
- 前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体は、それぞれ相互に平行に位置する中央部と、当該中央部の両側に連なって相互間隔を拡大する方向に延びる一対の翼部とを有し、当該翼部は、前記中央部よりも高さが高く設けられていることを特徴とする請求項3~6の何れかに記載のホルダー。
- 前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体は、それぞれ相互に平行に位置する中央部と、当該中央部の両側に連なって相互間隔を拡大する方向に延びる一対の翼部とを有し、
前記第1周壁形成体における一方の前記翼部と、前記第2周壁形成体における一方の前記翼部との間に前記スリットが位置しており、
前記翼部の上端は前記スリットに向かって傾斜した傾斜縁を有しており、
前記傾斜縁は、第1周壁形成体における一方の前記翼部と前記第2周壁形成体における一方の前記翼部との距離が下方に向って窄まるように傾斜して前記軟包装容器のシート部差し込みガイドを形成することを特徴とする請求項3~6の何れかに記載のホルダー。
- 前記周壁は、前記軟包装容器の胴部下部側外周を囲むように向き合う第1周壁形成体及び第2周壁形成体を含み、当該第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部間に一対となるスリットが位置し、
前記突部は、前記一対のスリットを結ぶ仮想直線上の直近内側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2記載のホルダー。 - 前記突部は、上部に向かうに従って先細形状となる幅及び厚みを備え、前記底部の中心とスリットとを結ぶ直線に沿う方向を厚みとしたときに、前記スリット側の面に対して反スリット側の面の傾斜角が大きく設けられていることを特徴とする請求項9記載のホルダー。
- 前記突部は前記底部側を開放する中空構造であることを特徴とする請求項9又は10記載のホルダー。
- 前記底部は、少なくとも1つの開口部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のホルダー。
- 前記周壁は、前記軟包装容器の胴部下部側外周を囲むように向き合う第1周壁形成体及び第2周壁形成体を含み、
前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体は、それぞれ相互に平行に位置する中央部と、当該中央部の両側に連なって相互間隔を拡大する方向に延びる一対の翼部とを有し、
前記底部は十字の平面形状に設けられ、当該十字の一方を形成する面は、前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体の端部を含む前記翼部間を連結する一方、十字の他方を形成する面は前記第1周壁形成体及び第2周壁形成体の中央部間を連結することを特徴とする請求項12記載のホルダー。
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