JP7664692B2 - コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル装置に関する。
コイル装置の放熱性を高めるための技術として、例えば特許文献1に示す技術が知られている。特許文献1に記載のコイル装置は、コアと、コアが内部に収容されるケースとを有し、コア等で発生した熱をケースの底板を介して放熱させることが可能となっている。
ところで、コアとケースとではその熱膨張率に差があるため、ケースの底板にコアを直接載置すると、両者の熱膨張率の差に起因してコアに応力が作用する。特に、特許文献1に記載のコイル装置のように、コアの載置側面の全体が底板の上面に密着するように接触させると、コアに作用する応力が大きくなり、コアにクラックが生じる可能性が高くなる。
特開2014-36194号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、放熱性に優れ、コアの破損を有効に防止することが可能なコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るコイル装置は、
コアと、
前記コアの少なくとも一部が収容されるケースと、を有し、
前記ケースには、前記コアが載置され、前記ケースの底部の上面から離間した位置で前記コアの載置側面を支持する支持部が設けられている。
本発明の第1の観点に係るコイル装置では、ケースには、コアが載置され、ケースの底部の上面から離間した位置でコアの載置側面を支持する支持部が設けられている。そのため、コアの載置側面は、支持部が設けられた位置以外の位置においては、底部の上面から浮いた状態となっており、コアの載置側面の全体が底部の上面に接触することがない。それ故、従来技術に比べて、コアの載置側面と底部との接触面積を小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用するコアへの応力を低減し、コアにクラックが生じることを防止することができる。
また、支持部が設けられた位置においては、支持部を介してコア等で発生する熱を底部に伝搬させ、底部を介して上記熱を放熱させることができる。さらに、支持部が設けられた位置以外の位置においては、コアの載置側面は支持部の高さ分だけ底部の上面から離間した位置に配置され、コアの載置側面と底部の上面との間に隙間が形成される。例えば、この隙間に樹脂を充填することにより、樹脂および底部を介して、コア等で発生する熱を放熱させることができる。
以上より、本発明によれば、放熱性に優れ、コアの破損を防止することが可能なコイル装置を実現することができる。
好ましくは、前記ケースには、複数の前記支持部の各々が配置されている。このような構成とすることにより、複数の支持部によって、コアの載置側面を安定した状態で支持することができる。また、複数の支持部を介してコア等で発生する熱を底部に効率的に伝搬させることが可能となり、底部を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
好ましくは、前記支持部は、前記底部に形成されており、前記底部の上面から突出する第1凸部からなる。このような構成とすることにより、コアの載置側面と底部との接触面積を十分に小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用するコアへの応力を効果的に低減することができる。また、支持部を底部に一体的に形成することにより、支持部を介してコア等で発生する熱を底部に効率的に伝搬させることが可能となり、底部を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
好ましくは、前記ケースの底部の下面は平坦面からなる。このような構成とすることにより、底部の下面とその下に設けられる冷却機構との当接面の表面積が増大するため、底部を介してコア等で発生する熱を効果的に放熱させることができる。
前記ケースは、前記ケースの側板と前記底部とに分割可能に構成されていてもよい。詳細については後述するが、このような構成とすることにより、側板と底部との組み合わせ位置に、支持部を容易に形成することができる。
好ましくは、前記支持部は、前記底部とは別体として形成されていてもよい。この場合、底部に支持部を形成する必要がないため、底部の上面をフラットな形状で構成することが可能となり、ケースの製造が容易になる。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るコイル装置は、
コアと、
前記コアが載置され、前記コアの少なくとも一部が収容されるケースと、を有し、
前記コアの載置側面には、前記コアの載置側面から離間した位置で前記ケースの底部に当接する当接部が形成されている。
本発明の第2の観点に係るコイル装置では、コアの載置側面には、コアの載置側面から離間した位置でケースの底部に当接する当接部が形成されている。当接部は、前述の支持部と同様の機能を発揮するものであり、主として、当接部が形成された位置以外の位置において、コアの載置側面と底部の上面との間に隙間を形成し、コアの載置側面の全体が底部の上面に接触しないようにする。すなわち、本発明の第2の観点に係るコイル装置では、上述した機能を発揮する仕組みが、ケース側に具備されているのではなく、コア側に具備されているという点において、本発明の第1の観点に係るコイル装置と相違している。
それ故、本発明の第2の観点に係るコイル装置においても、コアとケースの底部との接触面積を小さくし、両者の熱膨張率の差に起因して作用するコアへの応力を低減してコアにクラックが生じることを防止することができる。また、当接部が形成された位置以外の位置においては、例えば上記隙間に樹脂を充填することにより、樹脂および底部を介して、コア等で発生する熱を効果的に放熱させることができる。また、当接部が形成された位置においては、当接部を介して上記熱を底部に伝搬させ、放熱させることができる。
好ましくは、前記コアの載置側面には、複数の前記当接部の各々が形成されている。この場合、当接部がコアを底部の上面に載置するための脚部としての機能を発揮することになり、複数の当接部を介して、コアを安定した状態で底部の上面に載置することができる。また、複数の当接部を介してコア等で発生する熱を底部に効率的に伝搬させることが可能となり、底部を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
好ましくは、前記当接部は、前記コアの載置側面から突出する第2凸部からなる。このような構成とすることにより、コアと底部との接触面積を十分に小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用するコアへの応力を効果的に低減することができる。
好ましくは、前記コアの載置側面と前記底部との間には樹脂が充填されている。このような構成とすることにより、上述したように、樹脂および底部を介して、コア等で発生する熱を効果的に放熱させることができる。
図1Aは本発明の第1実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図1Bは図1Aに示すコイル装置からケースを取り外したときの状態を示す斜視図である。 図2は図1Aに示すコイル装置の分解斜視図である。 図3は図2に示すボビンの斜視図である。 図4は図2に示すボビン、ボビンカバーおよびキャップ部材の斜視図である。 図5は図2に示すボビンにボビンカバーを取り付けたときの状態を示す斜視図である。 図6は図5に示すボビンカバーに第2ワイヤを巻回したときの状態を示す斜視図である。 図7Aは図1Aに示すVIIA-VIIA線に沿うコイル装置の断面図である。 図7Bは図1Aに示すVIIB-VIIB線に沿うコイル装置の断面図である。 図8は図2に示すケースの斜視図である。 図9は本発明の第2実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図10は図9に示すX-X線に沿うコイル装置の断面図である。 図11は本発明の第3実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図12は図11に示すケースの分解平面図である。 図13は図11に示すXIII-XIII線に沿うコイル装置の断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aおよび図1Bに示す本実施形態に係るコイル装置10は、例えばトランスとして用いられ、車載用の電源回路等に用いられる。コイル装置10は、コア組立体40と、コア組立体40の少なくとも一部が収容されるケース60とを有する。コア組立体40およびケース60の詳細については後述する。
図2に示すように、コイル装置10は、コア組立体40およびケース60の他、ボビン20と、仕切りカバー50と、放熱カバー70と、キャップ部材80a,80bと、ボビンカバー90a,90b(図4)とを有する。以下、これら各部材の構成について説明する。なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、X軸は、第1コア40a,40aの各々が並ぶ方向と一致している。また、Y軸は、ボビン20の第1台座25aと第2台座25bとが並ぶ方向に一致している。また、Z軸は、トランス10の高さ(厚み)に対応し、後述するコイル部31,32の巻軸に平行である。
図3に示すように、ボビン20は、ボビン基板21を有する。ボビン基板21は、略楕円形平板状からなり、ボビン20の底部を構成する。ボビン基板21のY軸方向の各端部には、脚部22,22が形成されている。脚部22は、ボビン基板21の下方に向かって突出しており、ボビン20を支持する役割を果たす。脚部22の底面には凹状部22aが形成されており、凹状部22aの内部には図2に示すブロック102を、図5に示すような態様で配置することが可能となっている。ブロック102は、熱伝導性を有する部材からなり、例えば金属で構成されている。
ボビン基板21の略中央部には、第1中空筒部23が上方に伸びるように一体成形されている。第1中空筒部23は、筒形状を有し、その外面には第1ワイヤ37(図4)が巻回される。第1中空筒部23の内面には、分離用板固定部28が形成されており、図2に示すような態様で分離用板部106を固定することが可能となっている。
分離用板固定部28は、Z軸方向に延びており、X軸方向に向かい合う2つの第1コア40a,40aの中脚部46a,46aの間、および第2コア40b,40bの中脚部46b,46bの間に配置される。分離用固定板部28は、X軸方向に向かい合う中脚部46a,46a(中脚部46b,46b)の相互が、第1中空筒部23の内部において所定の隙間で向き合い、接触しないようにするためのものである。分離用固定板部28に固定される分離用板部106も同様の機能を有する。
第1中空筒部23の上部には、ボビン上鍔部24が形成されている。ボビン上鍔部24は、第1中空筒部23の上端部に一体成形されており、XY平面に平行な向きで径方向に突き出ている。ボビン上鍔部24のY軸方向の一方側の端部には台座25aが一体的に形成されており、他方側の端部には台座25bが一体的に形成されている。台座25aと台座25bとは同様の構成を有するため、以下において台座25bの構成についてはその説明を省略する。
台座25aは、底面部250を有する。底面部250は、台座25aの底面を構成し、X軸方向に細長い形状を有する。底面部250の周囲には、これを取り囲むように、絶縁壁251と、外壁252a~252cとが形成されている。絶縁壁251と、外壁252a~252cとは、上方に突出するように形成されている。
絶縁壁251は、底面部250のうち、ボビン上鍔部24との境界部分に形成されている。絶縁壁251は、ボビン20に図2に示す第1コア40a,40aを取り付けたときに、そのベース部46a,46aが台座25aの内側を挿通する第2ワイヤ38の第2リード部38aに接触することを防止する役割を果たす。
外壁252a~252cは、絶縁壁251に対して、Y軸方向に対向するように形成されている。外壁252aは絶縁壁251に対して一体的に形成されており、外壁252aの一部は底面部250のX軸方向の一方側の端部に沿うように延在している。底面部250のX軸方向の他方側の端部は、図2に示す第2ワイヤ38の第2リード部38a,38bを引き出すことができるように開放されている。なお、台座25bでは、底面部250のX軸方向の他方側の端部は、第1ワイヤ37の第1リード部37a,37bを引き出すことができるように開放されている。
外壁252aと外壁252bとは外壁切欠部253aを挟んでX軸方向に隣接して形成されており、外壁252bと外壁252cとは外壁切欠部253bを挟んでX軸方向に隣接して形成されている。底面部250には、外壁切欠部253aに対してY軸方向に連続するように底面切欠部254aが形成されており、外壁切欠部253bに対してY軸方向に連続するように底面切欠部254bが形成されている。
絶縁壁251と外壁252cとの間には、仕切壁255が形成されている。仕切壁255は、絶縁壁251と外壁252cとに対して略平行に配置されており、X軸方向に沿って延びている。
仕切壁255のY軸方向の一方側には、第1挿通路256aが形成されている。第1挿通路256aは、図2に示す第2ワイヤ38の第2リード部38bを挿通させるためのものである。第1挿通路256aは、底面切欠部254aが形成された位置から、外壁252bおよび252cに沿って、底面切欠部254bを跨ぎつつ、X軸方向に向かって延在している。なお、台座25bでは、第1挿通路256aには、図2に示す第1ワイヤ37の第1リード部37aが挿通する。
仕切壁255のY軸方向の他方側には、第2挿通路256bが形成されている。第1挿通路256bは、図2に示す第2ワイヤ38の第2リード部38aを挿通させるためのものである。第2挿通路256bは、底面切欠部254bが形成された位置から、仕切壁255に沿って、X軸方向に向かって延在している。第2挿通路256bと第1挿通路256aの各々の延在方向は略平行となっている。なお、台座25bでは、第2挿通路256bには、図2に示す第1ワイヤ37の第1リード部37bが挿通する。
絶縁壁251のX軸方向の一方側に位置する外面には係合凸部257aが形成されており、他方側に位置する外面には係合凸部257bが形成されている。係合凸部257a,257bは、後述するキャップ部材80aに形成された係合凹部82a,82bを係合させるためのものである。なお、台座25bでは、係合凸部257a,257bには、キャップ部材80bの係合凹部82a,82bが係合される。
第1中空筒部23の外周面には、複数の位置決め凸部26が、第1中空筒部23の周方向に沿ってそれぞれ所定の間隔で形成されている。各位置決め凸部26は、第1中空筒部23の外周面の下端部に形成されており、その外周面から外方に向かって径方向に突出している。位置決め凸部26は、その外周に取り付けられるボビンカバー90a,90b(図4)の位置決めを行うために設けられるものである。ボビン20にボビンカバー90a,90bを取り付けたときに、位置決め凸部26の径方向への突出長分だけ、ボビンカバー90a,90bの第2中空筒部91の内周面を第1中空筒部23の外周面から離間した位置に配置させることが可能となっている。
第1中空筒部23の外周面には、第1ワイヤ固定部27が形成されている。第1ワイヤ固定部27は、位置決め凸部26に対して、凡そ第1ワイヤ37のワイヤ1本分の幅だけ上方に離間した位置に形成されている。第1ワイヤ固定部27は、第1中空筒部23の外周面から外方に向かって径方向に突出している。第1ワイヤ固定部27の形状は薄板形状となっているが、その形状は特に限定されるものではない。第1ワイヤ固定部27には、第1ワイヤ37の第1リード部37bを引っ掛けて固定することが可能となっている。第1ワイヤ固定部27と位置決め凸部26との間の隙間には、第1ワイヤ37を挿通させることが可能となっている。
図5に示すように、台座25aの底面には、嵌合溝29が形成されている。嵌合溝29は、台座25aのX軸方向の略中央部に形成されており、Y軸方向に沿って延びている。嵌合溝29は、所定の深さの溝からなり、その内部にはボビンカバー90aのカバー仕切部94aの上端部を嵌合させることが可能となっている。なお、台座25bでは、嵌合溝29の内部には、ボビンカバー90bのカバー仕切部94bの上端部が嵌合される。
図4に示すように、第1中空筒部23の外周面には、第1ワイヤ37が巻回される。より詳細には、第1ワイヤ37は、第1中空筒部23の外周面のうち、第1ワイヤ固定部27の上方に複数ターンで巻回されるとともに、第1ワイヤ固定部27の下方(第1中空筒部23の下端部)に1ターンで巻回される。これにより、第1中空筒部23の外周面には、第1ワイヤ37が巻回されてなる第1コイル部31が形成される。
第1ワイヤ37の第1リード部37bは、第1ワイヤ固定部27の下方の位置から、台座25bに向けて立ち上げられる。より詳細には、第1リード部37bは、第1ワイヤ固定部27に引っ掛けられつつ上方に向けて立ち上げられ、外壁切り欠き部253bを介して、台座25bの外側から内側へと案内される。第1リード部37bは、底面切欠部254bを介して、台座25bのさらに内側へと案内され、X軸正方向側に向けて略垂直に屈曲した状態で、第2挿通路256bの内部を挿通しつつX軸方向の外側へと引き出される。
一方、第1リード部37aは、第1中空筒部23の外周面の上端部から、台座25bに向けて立ち上げられる。より詳細には、第1リード部37aは、外側切欠部253aを介して、台座25bの外側から内側へと案内される。第1リード部37aは、底面切欠部254aを介して、台座25bのさらに内側へと案内され、X軸正方向側に向けて略垂直に屈曲した状態で、第1挿通路256aの内部を挿通しつつX軸方向の外側へと引き出される。
ボビンカバー90a,90bは、第1中空筒部23の外周面に第1ワイヤ37が巻回された状態で、ボビン20に取り付けられる。ボビンカバー90a,90bの各々は半割れ体からなり、これらは組み合わせ可能に構成されている。以下において、ボビンカバー90a,90bのうち、重複する構成については、ボビンカバー90aについてのみ説明し、ボビンカバー90bについてはその説明を省略する。
ボビンカバー90aは、第2中空筒部91を有する。第2中空筒部91は半割れ体からなり、ボビンカバー90aの第2中空筒部91とボビンカバー90bの第2中空筒部91とを組み合わせたとき円筒状の筒体が形成される。第2中空筒部91の外周面には、第2ワイヤ38を巻回することが可能となっている。
第2中空筒部91の外周面には、カバー仕切部94aが形成されている。カバー仕切部94aは、第2中空筒部91の上端部に形成されており、第2中空筒部91の外周面から外方に向かって突出している。カバー仕切部94aは、Z軸方向に所定の長さを有し、図5に示すような態様でその上端部が台座25aの嵌合溝29の内部に嵌合される。
第2中空筒部91の上部には、一対のカバー上鍔部92a,92aが形成されている。一方のカバー上鍔部92aはカバー仕切部94aの一方側に形成され、他方のカバー上鍔部92aはカバー仕切部94aの他方側に形成されている。カバー上鍔部92a,92aは、第2中空筒部91の上端部に一体成形されており、XY平面に平行な向きで径方向に突き出ている。
カバー仕切部94aとその一方側に形成されたカバー上鍔部92aとの間にはリード挿通路95が形成され、カバー仕切部94aとその他方側に形成されたカバー上鍔部92aとの間にはリード挿通路96が形成されている。リード挿通路95には第2ワイヤ38の第2リード部38aを挿通させ、リード挿通路96には第2ワイヤ38の第2リード部38bを挿通させることが可能となっている。
カバー上鍔部92aの上面には、複数の上方突出部97が形成されている。上方突出部97は、図5に示すようにボビン20にボビンカバー90a,90bを固定したときに、カバー上鍔部92aとボビン20の台座25aの底面(あるいはボビン上鍔部24の底面)との間に隙間を形成するためのものである。
図4に示すように、一対のカバー上鍔部92a,92aの各々の端部には、一対の係合部98,98の各々が形成されている。係合部98,98は、それぞれ凸部または凹部で形成され、ボビンカバー90bのカバー上鍔部92bの両端部に形成された係合部98,98と係合可能に構成されている。
第2中空筒部91の下部には、カバー下鍔部93が形成されている。カバー下鍔部93は、第2中空筒部91の下端部に一体成形されており、XY平面に平行な向きで径方向に突き出ている。
図5に示すように、第2中空筒部91の外周面には、第2ワイヤ固定部99が形成されている。第2ワイヤ固定部99は、カバー下鍔部93に対して、凡そ第2ワイヤ38のワイヤ1本分の幅だけ上方に離間した位置に形成されている。第2ワイヤ固定部99は、第2中空筒部91の外周面から外方に向かって突出している。第2ワイヤ固定部99の形状は薄板形状となっているが、その形状は特に限定されるものではない。
第2ワイヤ固定部99は、第1中空筒部23の外周面に形成された第1ワイヤ固定部27(図4)と同様の機能を有する。すなわち、第2ワイヤ固定部99には、第2ワイヤ38の第2リード部38bを引っ掛けて固定することが可能となっている。第2ワイヤ固定部99とカバー下鍔部93との間の隙間には、第2ワイヤ38を挿通させることが可能となっている。
図4に示すように、ボビンカバー90bにおけるカバー上鍔部92bおよびカバー仕切部94bの構成は、ボビンカバー90aにおけるカバー上鍔部92a,92aおよびカバー仕切部94aの構成とは異なっている。より詳細には、カバー上鍔部92bは、第2中空筒部91の上部において、その外周に沿って連続的に形成されている。
カバー仕切部94bは、カバー上鍔部92bの上面から上方に向かって突出するように形成されている。カバー仕切部94bはY軸方向に所定の長さを有し、その上端部は台座25bの嵌合溝29に嵌合される。
図6に示すように、ボビンカバー90a,90bの第2中空筒部91の外周面には、第2ワイヤ38が巻回される。より詳細には、第2ワイヤ38は、第2中空筒部91の外周面のうち、第2ワイヤ固定部99の上方に複数ターンで巻回されるとともに、第2ワイヤ固定部99の下方(第2中空筒部91の下端部)に1ターンで巻回される。これにより、第2中空筒部91の外周面には、第2ワイヤ38が巻回されてなる第2コイル部32が形成される。
第2ワイヤ38の第2リード部38bは、第2ワイヤ固定部99の下方の位置から、台座25aに向けて立ち上げられる。より詳細には、第2リード部38bは、第2ワイヤ固定部99に引っ掛けられつつ上方に向けて立ち上げられ、外壁切り欠き部253aを介して、台座25aの外側から内側へと案内される。第2リード部38bは、底面切欠部254aを介して、台座25aのさらに内側へと案内され、X軸正方向側に向けて略垂直に屈曲した状態で、第1挿通路256aの内部を挿通しつつX軸方向の外側へと引き出される。
一方、第2リード部38aは、第2中空筒部91の外周面の上端部から、台座25aに向けて立ち上げられる。より詳細には、第2リード部38aは、外側切欠部253bを介して、台座25aの外側から内側へと案内される。第2リード部38aは、底面切欠部254bを介して、台座25aのさらに内側へと案内され、X軸正方向側に向けて略垂直に屈曲した状態で、第2挿通路256bの内部を挿通しつつX軸方向の外側へと引き出される。
図4に示すように第1中空筒部23の外周面に第1ワイヤ37を巻回し、図6に示すように第2中空筒部91の外周面に第2ワイヤ38を巻回することにより、図7Aに示すように、第1コイル部31が内側に配置され、第2コイル部32が外側に配置されてなる二重構造のコイル部が形成される。第1コイル部31および第2コイル部32のいずれか一方は一次側コイルを構成し、他方は二次側コイルを構成する。
図4に示すように、台座25aにはキャップ部材80aが取り付けられ、台座25bにはキャップ部材80bが取り付けられる。キャップ部材80aとキャップ部材80bとは同様の構成を有するため、以下においてキャップ部材80bの構成についてはその説明を省略する。
キャップ部材80aは、天板部81を有する。天板部81の側方には、一対の内側側方壁82,82と外側側方壁83とが形成されている。外側側方壁83は天板部81のY軸方向の一方側の端部に形成され、内側側方壁82,82は天板部81のY軸方向の他方側の端部に形成されている。
キャップ部材80aの外側側方壁83は台座25aの外壁252a~252cと重複するように配置され、キャップ部材80bの外側側方壁83は台座25bの外壁252a~252cと重複するように配置される。
一対の内側側方壁82,82の各々は、X軸方向に所定の間隔をあけて配置されている。一方の内側側方壁82には係合凹部82aが形成され、他方の内側側方壁82には係合凹部82bが形成されている。係合凹部82aに図3に示す係合凸部257aを係合させ、係合凹部82bに係合凸部257bを係合させることにより、キャップ部材80aを台座25aに取り付けることが可能となっている。
図2に示すように、ボビンカバー90a,90bの外側には、仕切りカバー50,50が配置される。一方の仕切りカバー50はボビンカバー90a,90bのX軸方向の一方側に形成され、他方の仕切りカバー50はボビンカバー90a,90bのX軸方向の他方側に形成される。
仕切りカバー50は、カバー本体52と、カバー本体52のZ軸方向の両端に形成された一対の係止片54,54とを有する。カバー本体52は、ボビンカバー90a,90bの第2中空筒部91,91の外周面に形成された第2コイル部32の周囲を覆うように湾曲している。係止片54は、カバー本体52から内側に向けて略垂直方向に折り曲げられている。一対の係止片54,54は、ボビンカバー90a,90bの第2中空筒部91,91の上端部に形成されたカバー上鍔部92a,92bと、下端部に形成されたカバー下鍔部93,93とを挟み込むように取り付けられる。
図7Bに示すように、ボビンカバー90a,90bの外側には、図2に示す絶縁カバー103,103が配置される。絶縁カバー103は、カバー本体104と折返部105とを有する。カバー本体104は後述するケース60の側板64の内面に沿って配置され、折返部105は側板64の上端部に係合可能に構成されている。絶縁カバー103は、ボビンカバー90a,90bの第2中空筒部91の外周面に形成された第2コイル部32が側板64に接触することを防止するためのものである。
図2に示すように、第1ワイヤ37の第1リード部37a,37bの各々の端部には、端子100,100が取り付けられている。また、第1リード部37a,37bは、絶縁性のワイヤカバー101で纏められている。同様に、第2ワイヤ38の第2リード部38a,38bの各々の端部には、端子100,100が取り付けられている。また、第2リード部38a,38bは、絶縁性のワイヤカバー101で纏められている。
コア組立体40は、上部コア40a,40aと、下部コア40b,40bとを有する。コア組立体40はいわゆる縦型コアを構成し、上部コア40a,40aと下部コア40b,40bとはZ軸方向に組み合わせ可能に構成されている。各コア40a,40bの材質は、金属、フェライト等の軟磁性材料が挙げられるが、特に限定されない。
上部コア40a,40aは、それぞれ同じ形状を持つ2つの分割コア42a,42aからなり、YZ平面に平行な面で分割されている。上部コア40a,40aは、X軸方向に各々組み合わせた状態において、断面E字形状(ただし、XZ平面に平行な断面)を有し、いわゆるE型コアを構成する。なお、上部コア40a,40aはE型コアに限定されるものではなく、例えばU型コア等(好ましくは、外脚部を有するコア)で構成されていてもよい。
下部コア40b,40bは、それぞれ同じ形状を持つ2つの分割コア42b,42bからなり、YZ平面に平行な面で分割されている。下部コア40b,40bは、X軸方向に各々組み合わせた状態において、断面E字形状(ただし、XZ平面に平行な断面)を有し、いわゆるE型コアを構成する。なお、下部コア40b,40bはE型コアに限定されるものではなく、例えばU型コア等(好ましくは、外脚部を有するコア)で構成されていてもよい。
上部コア40a,40aの各々は、X軸方向に延びるベース部44aと、ベース部44aのX軸方向の一方の端部からZ軸方向に突出している中脚部46aと、他方の端部からZ軸方向に突出していると外脚部48aを有する。上部コア40a,40aは、中脚部46a,46aの位置において、X軸方向に組み合わされる。すなわち、本実施形態における上部コア40a,40aは、中脚部46a,46aの位置において分割されており、外脚部48a,48aの位置では分割されていない。
上部コア40a,40aをX軸方向に組み合わせた状態において、中脚部46a,46aは、上部コア40a,40aの外脚部48a,48aの各々の間に配置される。一対の中脚部46a,46aは、ボビン20の第1中空筒部23の貫通孔の内部にZ軸方向の上方から挿入されるようになっている。なお、以下において、ベース部44a,44aの表面をベース面440a,440aと呼ぶ。
下部コア40b,40bの各々は、X軸方向に延びるベース部44bと、ベース部44bのX軸方向の一方の端部からZ軸方向に突出している中脚部46bと、他方の端部からZ軸方向に突出している外脚部48bとを有する。下部コア40b,40bは、中脚部46b,46bの位置において、X軸方向に組み合わされる。すなわち、本実施形態における下部コア40b,40bは、中脚部46b,46bの位置において分割されており、外脚部48b,48bの位置では分割されていない。
下部コア40b,40bをX軸方向に組み合わせた状態において、中脚部46b,46bは、下部コア40b,40bの外脚部48b,48bの各々の間に配置される。一対の中脚部46b,46bは、ボビン20の第1中空筒部23の貫通孔の内部にZ軸方向の下方から挿入されるようになっている。なお、以下において、ベース部44b,44bの表面をベース面440b,440bと呼ぶ。
上部コア40a,40aの外脚部48a,48aおよび下部コア40b,40bの外脚部48b,48bの各々のZ軸方向の先端同士は、ボビン20の外側で、Z軸方向に突き
合わされる。上部コア40a,40aの中脚部46a,46aおよび下部コア40b,40bの中脚部46b,46bの各々のZ軸方向の先端同士は、ボビン20の内側で、Z軸方向に突き合わされる。
コア組立体40には、一対の放熱カバー70,70が取り付けられる。放熱カバー70は、上面カバー72と側面カバー74とを有する。図1Bに示すように、上面カバー72はベース部44aのベース面440aに固定され、側面カバー74は外脚部48a,48bに跨るように各々の外面に固定される。
図7Aに示すように、ケース60には、コア組立体40の少なくとも一部が収容される。図示の例では、ケース60の内部には、上部コア40a,40aの一部と下部コア40b,40bの全部が収容されている。ベース部44b,44bのベース面440b,440bは、ケース60の底板(底部)62に載置され、下部コア40b,40bの載置側面となる。ケース60は、例えばアルミ等の熱伝導性の高い金属材料で構成されており、放熱用ケースとして機能する。
図8に示すように、ケース60は、底板62と側板64とを有する。側板64は、上方に向かって延びており、底板62の周縁部に形成されている。より詳細には、側板64は、上方から見たときに略四角形状からなる底板62の各側部に形成されており、YZ平面に平行な2つの面と、XZ平面に略平行な2つの面とを有する。側板64のXZ平面に略平行な2つの面の各々には、膨出部66が形成されている。膨出部66はY軸方向の外方に向かって膨出した部分からなり、膨出部66が形成された位置においてケース60の内部には窪みが形成されている。この窪みの内部には、図6に示す第2コイル部32の一部が配置される。
図7Aおよび図8に示すように、本実施形態では、底板62には、複数(図示の例では8個)の支持部622が一体的に形成されている。支持部622には、下部コア44b,44bが載置される。本実施形態における支持部622は、底板62の上面620から突出する凸部(突起部)からなる。
支持部622を上方から見たとき、支持部622の形状は円形となっている。ただし、支持部622の形状はこれに限定されるものではなく、例えば楕円形、多角形あるいはその他の形状であってもよい。支持部622の径(直径)は、好ましくは2~5mmである。
図示の例では、支持部622には、テーパ面622aが形成されている。支持部622の先端部(先端面)の形状は、平面形状であってもよく、あるいは尖った形状であってもよい。また、支持部622はベース面440b,440bに対して、面接触していてもよく、あるいは点接触していてもよい。
複数の支持部622の各々は、底板62の上面620に離散的(局所的)に形成されている。支持部622の数は、特に限定されるものではないが、好ましくは2個以上であり、さらに好ましくは3個以上である。この場合、複数の支持部622に下部コア40b,40bを安定した状態で載置することができる。
支持部622の形成位置(配置パターンあるいは各支持部622間のピッチ等)は、特に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。例えば、複数の支持部622の各々を少なくとも底板62の四隅に形成することにより、下部コア40b,40bを複数の支持部622に載置したときの安定性を高めることができる。
図示の例では、底板62のX軸方向の一方側において、3個の支持部622がY軸方向に沿って直線状に配置されている。また、底板62のX軸方向の他方側において、3個の支持部622がY軸方向に沿って直線状に配置されている。さらに、底板62のY軸方向の略中心部において、2個の支持部622がX軸方向に沿って配置されている。底板62のY軸方向の略中心部に着目すると、4個の支持部622がX軸方向に沿って直線状に配置されている。
支持部622は、底板62の上面620から上方に離間した位置で下部コア40b,40bのベース面440b,440b(下部コア40b,40bの載置側面)を支持する。本実施形態では、下部コア40b,40bのベース面440b,440bは、底板62の上面620とは異なる位置で載置され、上面620よりも支持部622の突出長だけ上方で載置される。
支持部622の上方への突出長は、好ましくは0.05~1.5mmであり、さらに好ましくは0.1~1.0mmである。図示の例では、支持部622の突出長は、底板62の板厚よりも小さくなっているが、底板62の板厚と等しくてもよく、あるいはこれより大きくてもよい。支持部622の突出長L1と底板62の板厚T1との比L1/T1は、好ましくは1/4~2であり、さらに好ましくは1/2~1である。なお、底板62の板厚は、好ましくは0.5~2.0mmであり、さらに好ましくは1.0~1.5mmである。
本実施形態では、底板62の上面620に複数の支持部622が形成されているため、上面620に下部コア40b,40b(ベース部44b、44b)を載置したときに、ベース面440b,440bは底板62に対して局所的(部分的)に当接(接合)する。そのため、本実施形態では、底板62とベース面440b,440bとの接触面積が極めて小さくなっており、ベース面440b,440bのうち、底板62に接触している部分の面積(すなわち、複数の支持部622の各々と底板62との接触面積の和)は、底板62に接触していない部分の面積よりも小さくなっている。
ベース面440b,440bと底板62との接触面積(ベース面440b,440bと複数の支持部622の各々との接触面積の和)S1と、ベース面440b,440bの表面積S2との比S1/S2は、好ましくは50%以下であり、さらに好ましくは30%以下であり、特に好ましくは10%以下である。なお、上記比S1/S2は、換言すれば、ベース面440b,440bの表面積のうち、底板62に接触している部分の表面積の割合である。
底板62の上面620とベース面440b,440bとの間には、隙間624が形成されている。隙間624のZ軸方向の幅は、支持部622のZ軸方向への突出長と略等しくなっている。隙間624には、樹脂107が充填されている。樹脂107は、高熱伝導性を有する放熱性樹脂であり、ポッティング樹脂からなる。
本実施形態では、樹脂107は、コア組立体40の側方とケース60の側板64との間に加えて、底板62の上面620とベース面440b,440bとの間にも充填される。樹脂107は隙間624の内部に満たされており、硬化した状態で隙間624の内部に配置されている。樹脂107のZ軸方向の厚みは、隙間624のZ軸方向の幅と等しくなっている。このように、本実施形態におけるコイル装置10には、ベース面440b,440bが底板62に部分的に接触し、かつ、ベース面440b,440bが底板62に樹脂107を介して部分的に接続されている構成が具備されている。
底板62の下面621には、支持部622の位置に対応して、凹部623が形成されている。凹部623は、底板62の上面620に凸部(支持部622)を形成するときに加工上の理由で形成されるものである。なお、凹部623については省略してもよく、底板62の下面621を平坦面で構成してもよい。また、凹部623の内部に熱伝導性の高い材料等を充填(収容)させることにより、底板62の放熱性を向上させてもよい。
底板62の隅部には、2つのボス部68,68が形成されている。ボス部68には開口部(例えば、ボルト孔)が形成されており、この開口部に留め具等を固定することにより、ケース60を例えば冷却機構等に固定することが可能となっている。
コイル装置10の製造においては、まず図2に示す各部材を準備する。次に、図4に示すように、ボビン20の第1中空筒部23の外周面に第1ワイヤ37を巻回し、第1コイル部31を形成する。また、第1中空筒部23の下端部から、第1ワイヤ37の第1リード部37bを第1ワイヤ固定部27に引っ掛けつつ、台座25bに向けて引き出す。このとき、第1リード部37bを、外壁切欠部253bおよび底面切欠部254bを介して第2挿通路256bの位置まで引き出し、第2挿通路256bを介してX軸方向の外側に引き出す。
また、第1中空筒部23の上端部から、第1ワイヤ37の第1リード部37aを台座25bに向けて引き出す。このとき、第1リード部37aを、外壁切欠部253aおよび底面切欠部254aを介して第1挿通路256aの位置まで引き出し、第1挿通路256aを介してX軸方向の外側に引き出す。
次に、図5に示すように、第1コイル部31の周囲を覆うように、ボビン20にボビンカバー90a,90bを取り付け、図6に示すように、第2中空筒部91の外周面に第2ワイヤ38を巻回し、第2コイル部32を形成する。次に、第2中空筒部91の下端部から、第2ワイヤ38の第2リード部38bを第2ワイヤ固定部99に引っ掛けつつ、台座25aに向けて引き出す。このとき、第2リード部38bを、外壁切欠部253aおよび底面切欠部254aを介して第1挿通路256aの位置まで引き出し、第1挿通路256aを介してX軸方向の外側に引き出す。
また、第2中空筒部91の上端部から、第2ワイヤ38の第2リード部38aを台座25aに向けて引き出す。このとき、第2リード部38aを、外壁切欠部253bおよび底面切欠部254bを介して第2挿通路256bの位置まで引き出し、第2挿通路256bを介してX軸方向の外側に引き出す。
次いで、第2コイル部32の周囲を覆うように、図2に示す仕切りカバー50,50を図7Aに示すような態様でボビンカバー90a,90bに取り付けるとともに、分離用板固定部28に分離用板部106を取り付ける。
次いで、中脚部46a,46aを第1中空筒部23の貫通孔の内部に上から挿入しつつ上部コア40a,40aをボビン20に取り付けるとともに、中脚部46b,46bを第1中空筒部23の貫通孔の内部に下から挿入しつつ下部コア40b,40bをボビン20に取り付け、コア組立体40を構成する。
その前後において、台座25a,25bに図4に示すキャップ部材80a,80bを取り付けるとともに、コア組立体40に図2に示す放熱カバー70,70を図1Bに示すような態様で取り付ける。また、図2に示すブロック102,102をボビン20の脚部22,22の凹状部22a,22a(図5)の内部に固定する。
次いで、コア組立体40等が装着されたボビン20をケース60の内部に収容するとともに、ケース60の側板64の上端部に絶縁カバー103,103を図7Bに示すような態様で係合させる。上記ボビン20をケース60の内部に収容するときには、底板62の上面620に形成された支持部622にベース部44b,44bを載置する。これにより、底板62の上面620とベース面440b,440bとの間に隙間624が形成される。次いで、ケース60の内部に樹脂107を注入し、隙間624に樹脂107を充填させるとともに、コア組立体40の側方部と側板64との間の隙間にも樹脂107を充填させる。以上のようにして、図1Aに示すコイル装置10が得られる。なお、必要に応じて、第1リード部37a,37bおよび第2リード部38a,38bに端子100およびワイヤカバー101を取り付ける。
以上、本実施形態に係るコイル装置10では、ケース60には、下部コア40b,40bが載置され、ケース60の底板62の上面620から離間した位置で下部コア40b,40bのベース面440b,440b(載置側面)を支持する支持部622が設けられている。そのため、ベース面440b,440bは、支持部622が設けられた位置以外の位置においては、底板62の上面620から浮いた状態となっており、ベース面440b,440bの全体が底板62の上面620に接触することがない。それ故、従来技術に比べて、ベース面440b,440bと底板62との接触面積を小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用する下部コア40b,40bへの応力を低減し、下部コア40b,40b(特にベース部44b,44bにおける外脚部48b,48bの付根付近)にクラックが生じることを防止することができる。
また、支持部622が設けられた位置においては、支持部622を介してコア組立体40等で発生する熱を底板62に伝搬させ、底板62を介して上記熱を放熱させることができる。さらに、支持部622が設けられた位置以外の位置においては、ベース面440b,440bは支持部622の高さ分だけ底板62の上面620から離間した位置に配置され、ベース面440b,440bと底板62の上面620との間に隙間624が形成される。本実施形態のように、この隙間624に樹脂107を充填することにより、樹脂107および底板62を介して、コア組立体40等で発生する熱を放熱させることができる。
以上より、本実施形態によれば、放熱性に優れ、下部コア40b,40bの破損を防止することが可能なコイル装置10を実現することができる。
なお、本発明者らにより行われたシミュレーション結果によると、底板62の上面620に図8に示すような複数の支持部622を形成したところ、複数の支持部622を形成しなかった場合に比べて、下部コア40b,40b(特にベース部44b,44bにおける外脚部48b,48bの付根付近)に加わる応力が半分以下まで減少することが確認できた。また、底板62の上面620に複数の支持部622を形成し、下部コア40b,40bのベース面440b,440b(載置側面)と底板62との接触面積を減らしても、複数の支持部622を形成しなかった場合に比べて、ケース60を介したコイル装置10の放熱性は1%未満しか変化せず、良好な放熱性が得られることが確認できた。
また、本実施形態では、ケース60(底板62の上面620)には、複数の支持部622の各々が配置されている。そのため、複数の支持部622によって、ベース面440b,440bを安定した状態で支持することができる。また、複数の支持部622を介してコア組立体40等で発生する熱を底板62(底板62のうち、支持部622の非形成部分(底板本体部分))に効率的に伝搬させることが可能となり、底板62を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
また、本実施形態では、支持部622が、底板62の上面620から突出する凸部からなる。そのため、ベース面440b,440bと底板62との接触面積を十分に小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用する下部コア40b,40bへの応力を効果的に低減することができる。また、支持部622を底板62に一体的に形成することにより、支持部622を介してコア組立体40等で発生する熱を底板62に効率的に伝搬させることが可能となり、底板62を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
なお、ケース60の底板62の下面621を平坦面とすることにより、底板62の下面621とその下に設けられる冷却機構との当接面の表面積を増大させることが可能となり、底板62を介してコア組立体40等で発生する熱を効果的に放熱させることができる。
第2実施形態
本発明の第2実施形態に係るコイル装置110は、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。図面において、第1実施形態と共通する部材には、共通する符号を付し、重複する部分の説明については省略する。
図9に示すように、コイル装置110は、コア組立体140とケース160とを有する。図10に示すように、ケース160は底板162を有し、底板162はその上面620が平坦面からなるという点において、第1実施形態における底板62とは異なっている。
コア組立体140は、上部コア140a,140aと下部コア140b,140bとを有する。上部コア140a,140aはベース部144a,144aを有し、ベース部144a,144aはそのベース面440a,440aに複数(図9に示す例では8個)の当接部441が一体的に形成されているという点において、第1実施形態におけるベース部44a,44aとは異なっている。同様に、下部コア140b,140bはベース部144b,144bを有し、ベース部144b,144bはそのベース面440b,440bに複数(8個)の当接部441が一体的に形成されているという点において、第1実施形態におけるベース部44b,44bとは異なっている。ベース面440a,440aに形成される当接部441の態様と、ベース面440b,440bに形成される当接部441の態様とは同様となっており、以下においては、後者の当接部441を中心にその構成について説明する。
本実施形態における当接部441は、ベース部144b,144bのベース面440b,440bから突出する凸部(突起部)からなる。当接部441の形状および大きさは、第1実施形態における支持部622の形状および大きさと同様である。したがって、上述した支持部622の大きさに関する数値範囲は、当接部441についても当てはまる。
複数の当接部441の各々は、ベース面440b,440bに離散的(局所的)に形成されている。当接部441の数は、特に限定されるものではないが、好ましくは2個以上であり、さらに好ましくは3個以上である。この場合、下部コア140b,140bを安定した状態でケース160の上面620に載置することができる。なお、ベース面440b,440bの各々に形成される当接部441の数は異なっていてもよい。
当接部441の形成位置(配置パターンあるいは各当接部441間のピッチ等)は、特に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。図9に示す例では、一方の上部コア140aのベース面440aのX軸方向の一方側において、3個の当接部441がY軸方向に沿って直線状に配置されている。また、当該ベース面440aのX軸方向の他方側において、1個の当接部441がY軸方向の略中心部に配置されている。また、他方の上部コア140aのベース面440aのX軸方向の一方側において、1個の当接部441がY軸方向の略中心部に配置されている。また、当該ベース面440aのX軸方向の他方側において、3個の当接部441がY軸方向に沿って直線状に配置されている。ベース面440a,440aのY軸方向の略中心部に着目すると、4個の当接部441がX軸方向に沿って直線状に配置されている。
当接部441は、ベース面440b,440b(下部コア40b,40bの載置側面)から下方に離間した位置でケース160の底板162の上面620に当接する。本実施形態では、下部コア140b,140bのベース面440b,440bは、底板162の上面620とは異なる位置に配置され、上面620よりも当接部441の突出長だけ上方に配置される。
本実施形態では、ベース面440b,440bに複数の当接部441が形成されているため、底板162の上面620に下部コア140b,140bを載置したときに、下部コア140b,140b(ベース部144b,144b)は底板162に対して局所的(部分的)に当接(接合)する。そのため、本実施形態では、底板162と下部コア140b,140bとの接触面積が極めて小さくなっており、下部コア140b,140bのうち、底板162に接触している部分の面積(すなわち、複数の当接部441の各々と底板162との接触面積の和)は、底板162に接触していない部分の面積よりも小さくなっている。
下部コア140b,140b(ベース部144b,144b)と底板162との接触面積(複数の当接部441の各々と底板162の上面620との接触面積の和)S1と、ベース面440b,440bの表面積(ただし、ベース面440b,440bに当接部441が形成されていないと仮定したときの表面積)S2との比S1/S2は、好ましくは50%以下であり、さらに好ましくは30%以下であり、特に好ましくは10%以下である。
底板162の上面620とベース面440b,440bとの間には、隙間624が形成されている。隙間624のZ軸方向の幅は、当接部441のZ軸方向への突出長と略等しくなっている。隙間624には、樹脂107が充填されている。本実施形態におけるコイル装置110には、下部コア140b,140bが底板162に部分的に接触し、かつ、ベース面440b,440bが底板162に樹脂107を介して部分的に接続されている構成が具備されている。
本実施形態におけるコイル装置110では、下部コア140b,140bのベース面440b,440b(載置側面)には、ベース面440b,440bから離間した位置でケース160の底部162に当接する当接部441が形成されている。当接部441は、前述の支持部622と同様の機能を発揮するものであり、主として、当接部441が形成された位置以外の位置において、ベース面440b,440bと底板162の上面620との間に隙間624を形成し、ベース面440b,440bの全体が底板162の上面620に接触しないようにする。すなわち、本実施形態におけるコイル装置110では、上述した機能を発揮する仕組みが、ケース160側に具備されているのではなく、下部コア140b,140b側に具備されているという点において、第1実施形態におけるコイル装置10と相違している。
それ故、本実施形態におけるコイル装置110においても、下部コア140b,140bと底部162との接触面積を小さくし、両者の熱膨張率の差に起因して作用する下部コア140b,140bへの応力を低減して下部コア140b,140b(特にベース部144b,144bにおける外脚部48b,48bの付根付近)にクラックが生じることを防止することができる。また、当接部441が形成された位置以外の位置においては、例えば隙間624に樹脂107を充填することにより、樹脂107および底部162を介して、コア組立体140等で発生する熱を効果的に放熱させることができる。また、当接部441が形成された位置においては、当接部441を介して上記熱を底部に伝搬させ、放熱させることができる。
また、本実施形態では、ベース面440b,440bには、複数の当接部441の各々が形成されている。この場合、当接部441が下部コア140b,140bを底部162の上面620に載置するための脚部としての機能を発揮することになり、複数の当接部441を介して、下部コア140b,140bを安定した状態で底部162の上面620に載置することができる。また、複数の当接部441を介してコア組立体140等で発生する熱を底部162に効率的に伝搬させることが可能となり、底部162を介して上記熱を効果的に放熱させることができる。
また、本実施形態では、当接部441は、ベース面440b,440bから突出する凸部からなる。そのため、下部コア140b,140bと底部162との接触面積を十分に小さくすることが可能となり、両者の熱膨張率の差に起因して作用する下部コア140b,140b(特にベース部144b,144bにおける外脚部48b,48bの付根付近)への応力を効果的に低減することができる。
第3実施形態
本発明の第3実施形態に係るコイル装置210は、以下の点が相違するのみであり、その他の構成は、前述した第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。図面において、第1実施形態と共通する部材には、共通する符号を付し、重複する部分の説明については省略する。
図11に示すように、コイル装置210はケース260を有する。図12に示すように、ケース260は、底板262と側板264とに分割可能に構成されており、これらを組み合わせることにより1つのケースが構成される。
側板264は、縁部640を有するという点において、第1実施形態における側板64とは異なる。縁部640は、側板264のX軸方向の一方側と他方側とにそれぞれ形成されており、側板264の下端に一体的に形成されている。縁部640は、XY平面に平行な面を有し、略C字形状からなる。また、縁部640は、その延在方向に沿って所定幅からなる横幅(延在方向に直交する方向の幅)を有する。以下において、側板264のY軸方向の一方側の側部を第1側部64aと表記し、X軸方向の一方側の側部を第2側部64bと表記し、Y軸方向の他方側の側部を第3側部64cと表記し、X軸方向の他方側の側部を第4側部64dと表記する。
X軸方向の一方側に位置する縁部640は、第1側部64aに平行に延在する部分と、第2側部64bに平行に延在する部分と、第3側部64cに平行に延在する部分とを有する。また、X軸方向の他方側に位置する縁部640は、第3側部64cに平行に延在する部分と、第4側部64dに平行に延在する部分と、第1側部64aに平行に延在する部分とを有する。
底板262は、膨出底部625を有する。膨出底部625は、底板262のY軸方向の一方側および他方側にそれぞれ形成されている。膨出底部625は、側板264に形成された膨出部66に対応する位置に形成されている。
底板262は、そのX軸方向の一方側の端部が側板264のX軸方向の一方側の縁部640と重複するように位置合わせされつつ、側板264に組み合わされる。また、底板262は、そのX軸方向の他方側の端部が側板264のX軸方向の他方側の縁部640と重複するように、側板264に組み合わされる。このとき、各縁部640は、底板62の上面620に配置される。そのため、図13に示すように、底板262と各縁部640との各重複部分には、重複部69,69が形成されることになる。
重複部69,69には下部コア40b,40b(ベース部44b,44b)が載置され、下部コア40b,40bのベース面440b,440bと底板262との間には隙間624が形成される。すなわち、重複部69,69は、底板262の上面620から離間した位置で、ベース部44b,44bのベース面440b,440bを支持する支持部としての役割を果たす。なお、隙間624には樹脂107が充填される。
本実施形態における重複部69,69(支持部)は、底板262とは別体として形成されており、側板264の一部を構成している。このように、支持部の機能は必ずしも底板262に具備されていなくてもよく、ケース260のいずれかの部分に具備されていればよい。本実施形態における重複部69,69の上面は平坦面からなり、重複部69,69をベース面440b,440bに面接触させることが可能となっている。
本実施形態では、ケース260が、側板264と底板262とに分割可能に構成されている。そのため、側板264と底板262とを組み合わせるだけで、側板264と底板262との組み合わせ位置に、重複部69,69(支持部)を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、重複部69,69は、底板262とは別体として形成されている。この場合、底板262に支持部を形成する必要がないため、底板262の上面620をフラットな形状で構成することが可能となり、ケース260の製造が容易になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。例えば、上記第1実施形態では、底板62には支持部622が複数形成されていたが、支持部622の数は1個でもよい。また、上記第2実施形態では、ベース面440b,440bには当接部441が複数形成されていたが、当接部441の数は1個でもよい。この場合、ベース面440b,440bのいずれか一方にのみ当接部441が形成されていてもよい。
上記第1実施形態において、支持部622は凸部で構成されていたが、その形状は特に限定されるものではなく、例えばストライプ状に形成されていてもよい。あるいは、支持部622は、屈曲形状または湾曲形状等を有していてもよく、任意の形状で構成してもよい。上記第2実施形態における当接部441についても同様である。
上記第1実施形態において、底板62および側板64はいずれも金属で構成されていたが、側板64については例えば樹脂成形体で構成されていてもよい。上記第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第2実施形態では、上部コア140a,140aのベース面440a,440aに当接部441が形成されていたが、省略してもよい。
上記第1実施形態に上記第3実施形態を組み合わせ、ケース60を底板62と側板64とに分割可能に構成してもよい。また、上記第2実施形態に上記第3実施形態を組み合わせ、ケース160を底板162と側板64とに分割可能に構成してもよい。
上記各実施形態では、コア組立体40はE型コア同士の組み合わせによって構成されていたが、U型コア同士の組み合わせ、あるいはE型コアとI型コアとの組み合わせにより構成されていてもよい。
上記各実施形態では、本発明のトランスへの適用例について示したが、他のコイル装置に本発明を適用してもよい。
10,110,120…コイル装置
20…ボビン
31…第1コイル部
32…第2コイル部
40,140…コア組立体
40a,140a…上部コア
40b,140b…下部コア
42a,42b…分割コア
44a,44b,144a,144b…ベース部
440a,440b…ベース面
441…当接部
46a,46b…中脚部
48a,48b…外脚部
50…仕切りカバー
60,160,260…ケース
62,162,262…底板
620…上面
621…下面
622…支持部
622a…テーパ面
623…凹部
624…隙間
625…膨出底部
64,264…側板
64a~64d…第1側部~第4側部
640…縁部
66…膨出部
68…ボス部
69…重複部

Claims (10)

  1. コアと、
    前記コアの少なくとも一部が収容されるケースと、を有し、
    前記ケースには、前記コアが載置され、前記ケースの底部の上面から離間した位置で前記コアの載置側面を支持する支持部が設けられており、
    前記ケースには、複数の前記支持部の各々が配置されており、
    前記支持部の径は、2~5mmであり、
    前記コアの載置側面と前記支持部は、接着せずに接触しており、
    前記ケースの底部の上面と前記コアの載置側面の間には、複数の前記支持部の突出長に対応する隙間が形成され、前記隙間には放熱性樹脂が充填されているコイル装置。
  2. 前記コアは前記ケースの底部に垂直な面で分割されており、
    分割された前記コアの下面には、複数の前記支持部の各々が配置されている請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記支持部は、前記底部に形成されており、前記底部の上面から突出する第1凸部からなる請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記ケースの底部の下面は平坦面からなる請求項1~3のいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記ケースは、前記ケースの側板と前記底部とに分割可能に構成されている請求項1または2に記載のコイル装置。
  6. 前記支持部は、前記底部とは別体として形成されている請求項5に記載のコイル装置。
  7. コアと、
    前記コアが載置され、前記コアの少なくとも一部が収容されるケースと、を有し、
    前記コアの載置側面には、前記コアの載置側面から離間した位置で前記ケースの底部に接着せずに当接する当接部が形成されているコイル装置。
  8. 前記コアの載置側面には、複数の前記当接部の各々が形成されている請求項7に記載のコイル装置。
  9. 前記当接部は、前記コアの載置側面から突出する第2凸部からなる請求項7または8に記載のコイル装置。
  10. 前記コアの載置側面と前記底部との間には前記放熱性樹脂が充填されている請求項1~9のいずれかに記載のコイル装置。

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