JP7630786B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物に関し、詳しくは、熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物に関する。
従来、熱硬化性樹脂は、例えば、電気部品、自動車部品、建築材料、日用品などの各種産業分野において広く用いられている。
このような熱硬化性樹脂としては、その用途に応じて、例えば、成形品の機械物性(強度など)、耐熱性、電気絶縁性など、各種物性の向上が要求されており、要求される物性を満足するため、各種添加剤を熱硬化性樹脂に添加することが検討されている。
また、熱硬化性樹脂に添加される添加剤としては、近年、環境保全の観点から、植物由来の材料の有効利用が要求されており、具体的には、例えば、熱硬化性樹脂と草本系リグニンとを含有するリグニン添加熱硬化性樹脂が、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなリグニン添加熱硬化性樹脂によれば、優れた機械物性、耐熱性および電気絶縁性を確保することができる。
また、近年、さらに物性を向上させるため、熱硬化性樹脂に混合するリグニンとして、変性リグニンを用いることが提案されている。より具体的には、熱硬化性樹脂と、カルボン酸により変性されたリグニンとを含む樹脂組成物が、提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2012-082255号公報 国際公開WO2015/178103号公報
一方、熱硬化性樹脂としては、その用途によっては、耐熱性のさらなる向上が要求されるとともに、柔軟性の向上が要求される場合がある。
本発明は、耐熱性に優れるとともに、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)にも優れる成形品を得ることができる樹脂組成物である。
本発明[1]は、熱硬化性樹脂と、ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンとを含有する、樹脂組成物を含んでいる。
本発明[2]は、前記リグニンが、針葉樹系リグニンである、上記[1]に記載の樹脂組成物を含んでいる。
本発明[3]は、前記熱硬化性樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂である、上記[1]または[2]に記載の樹脂組成物を含んでいる。
本発明[4]は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンの含有量が、100質量部以上である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含んでいる。
本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンとを含有する。そのため、本発明の樹脂組成物によれば、耐熱性に優れるとともに、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)に優れる成形品を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、ポリエチレングリコール(PEG)により変性されたリグニン(以下、PEG変性リグニンと称する場合がある。)とを含有している。
熱硬化性樹脂としては、特に制限されず、公知の熱硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、例えば、フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂など)、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。
これら熱硬化性樹脂は、単独使用または2種類以上併用することができる。
熱硬化性樹脂として、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)の向上を図る観点から、好ましくは、フェノール樹脂が挙げられ、より好ましくは、ノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。
また、樹脂組成物には、熱硬化性樹脂の種類に応じて、硬化剤を配合することができる。より具体的には、例えば、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂が用いられる場合、樹脂組成物には、フェノール樹脂硬化剤を配合することができる。
フェノール樹脂硬化剤としては、特に制限されず、公知の硬化剤を用いることができる。具体的には、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、メチロールメラミン、メチロール尿素などが挙げられる。
これらフェノール樹脂硬化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
フェノール樹脂硬化剤として、好ましくは、ヘキサメチレンテトラミンが挙げられる。
フェノール樹脂硬化剤の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
PEG変性リグニンにおいて、ポリエチレングリコール(PEG)は、樹脂組成物に要求される物性などに応じて、適宜選択される。
ポリエチレングリコールの数平均分子量は、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)および耐衝撃性の両立を図る観点から、例えば、100以上、好ましくは、200以上、より好ましくは、300以上、さらに好ましくは、400以上であり、例えば、1000以下、好ましくは、900以下、より好ましくは、800以下、さらに好ましくは、600以下である。
なお、数平均分子量は、公知のゲルパーミエーションクロマトグラム法により、ポリエチレングリコール換算分子量として求めることができる。
PEG変性リグニンにおいて、リグニンは、グアイアシルリグニン(G型)、シリンギルリグニン(S型)、p-ヒドロキシフェニルリグニン(H型)などの基本骨格からなる高分子フェノール性化合物であって、天然物(天然リグニン)として、植物全般に含まれている。
天然リグニンを工業的に取り出したものとしては、例えば、原料としての植物材料(リグノセルロース)からパルプをソーダ法、亜硫酸法、クラフト法などによって製造する際、排出される廃液(黒液)中に含まれるソーダリグニン、サルファイトリグニン、クラフトリグニンなどが知られている。
リグニンとして、具体的には、木本系植物由来リグニン、草本系植物由来リグニンが挙げられる。
木本系植物由来リグニンとしては、例えば、針葉樹(例えば、スギなど)に含まれる針葉樹系リグニン、例えば、広葉樹に含まれる広葉樹系リグニンなどが挙げられる。
木本系植物由来リグニンは、H型の基本骨格を含まない。
より具体的には、木本系植物由来リグニンのうち、針葉樹系リグニンは、S型の基本骨格を含まず、G型の基本骨格を有している。また、広葉樹系リグニンは、G型の基本骨格およびS型の基本骨格を有している。
草本系植物由来リグニンとしては、例えば、イネ科植物(麦わら、稲わら、とうもろこし、タケなど)に含まれるイネ系リグニンなどが挙げられる。
草本系植物由来リグニンは、H型、G型およびS型の全ての基本骨格を有している。
これらのリグニンは、単独使用または2種類以上併用することができる。
リグニンとして、PEG変性リグニンの均質性の観点から、好ましくは、H型の基本骨格を含まない木本系植物由来リグニンが挙げられ、より好ましくは、S型の基本骨格を含まず、G型の基本骨格を有する針葉樹系リグニンが挙げられ、とりわけ好ましくは、スギに由来する針葉樹系リグニンが挙げられる。
PEG変性リグニンは、特に制限されないが、例えば、特開2017-197517号公報に記載される方法に準拠して、製造することができる。
より具体的には、例えば、リグニンの原料となる植物材料(リグノセルロース)を、ポリエチレングリコールを用いて蒸解することによって、PEG変性リグニンを得ることができる。
蒸解方法としては、特に制限されないが、例えば、リグニンの原料となる植物材料と、ポリエチレングリコールと、酸触媒としての無機酸(例えば、塩酸、硫酸など)とを混合し、反応させる。
ポリエチレングリコールの配合割合は、リグニンの原料となる植物材料100質量部に対して、ポリエチレングリコールが、例えば、200質量部以上、好ましくは、300質量部以上であり、例えば、1000質量部以下、好ましくは、600質量部以下である。
また、無機酸の配合割合は、ポリエチレングリコール100質量部に対して、無機酸(100%換算)が、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.2質量部以上であり、例えば、2質量部以下、好ましくは、1質量部以下である。
また、反応条件としては、常圧下、反応温度が、例えば、120℃以上、好ましくは、130℃以上であり、例えば、180℃以下、好ましくは、150℃以下である。また、反応時間が、例えば、60分以上であり、例えば、240分以下、好ましくは、120分以下である。
また、反応終了後、公知のアルカリ(例えば、アンモニア、水酸化ナトリウムなど)を、適宜の割合で添加し、pHを調整して、PEG変性リグニンを溶液に抽出させる。
調整後のpHは、例えば、8以上、好ましくは、10以上、より好ましくは、10.5以上であり、例えば、14以下である。
このような方法によって、固形成分としてパルプが得られるとともに、溶液成分(パルプ廃液)としてPEG変性リグニンが得られる。
次いで、この方法では、濾過、プレス、遠心分離などの公知の分離方法によって、反応生成物から固形成分(パルプ)を分離し、溶液成分(パルプ廃液)を回収する。
また、この方法では、必要に応じて、固形成分(パルプ)を洗浄し、固形成分に含浸される溶液(PEG変性リグニン)を、回収することもできる。
その後、この方法では、無機酸(例えば、塩酸、硫酸など)などを添加し、pHを、調整して、PEG変性リグニンを析出および沈殿させる。
調整後のpHは、例えば、1.5以上であり、例えば、5以下、好ましくは、3以下、より好ましくは、2以下である。
これにより、PEG変性リグニンを沈殿させることができる。また、得られた沈殿を、例えば、濾過、プレス、遠心分離などの公知の方法で回収することにより、固形分として、PEG変性リグニンを得ることができる。
そして、上記の熱硬化性樹脂と、上記のPEG変性リグニンとを混合(混練)することにより、樹脂組成物が得られる。
これらの配合割合(含有割合)は、耐熱性および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)の向上を図る観点から、固形分の質量基準で、熱硬化性樹脂100質量部に対して、PEG変性リグニンが、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、より好ましくは、100質量部以上であり、例えば、1000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、400質量部以下、さらに好ましくは、300質量部以下、とりわけ好ましくは、200質量部以下である。
耐熱性の観点から、より好ましくは、熱硬化性樹脂100質量部に対して、PEG変性リグニンが、150質量部以上、さらに好ましくは、150質量部を超過し、とりわけ好ましくは、180質量部以上である。また、例えば、1000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、とりわけ好ましくは、250質量部以下である。
また、柔軟性の観点から、より好ましくは、熱硬化性樹脂100質量部に対して、PEG変性リグニンが、150質量部以下、さらに好ましくは、150質量部未満、とりわけ好ましくは、120質量部以下であり、また、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、とりわけ好ましくは、80質量部以上である。
また、混練方法としては、特に制限されず、例えば、単軸押出機、多軸押出機、ロール混練機、ニーダー、ヘンシエルミキサー、バンバリーミキサーなどの公知の混練機を用いることができる。
混練条件としては、混練温度が、80℃以上、好ましくは、90℃以上、より好ましくは、100℃以上であり、180℃以下、好ましくは、170℃以下、より好ましくは、160℃以下である。また、混練時間が、例えば、3分以上、好ましくは、5分以上であり、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。
これにより、熱硬化性樹脂およびPEG変性リグニンを含む樹脂組成物が得られる。
樹脂組成物において、PEG変性リグニンの含有割合は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、より好ましくは、100質量部以上であり、例えば、1000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、400質量部以下、さらに好ましくは、300質量部以下、とりわけ好ましくは、200質量部以下である。
耐熱性の観点から、より好ましくは、熱硬化性樹脂100質量部に対して、PEG変性リグニンが、150質量部以上、さらに好ましくは、150質量部を超過し、とりわけ好ましくは、180質量部以上である。また、例えば、1000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、とりわけ好ましくは、250質量部以下である。
また、柔軟性の観点から、より好ましくは、熱硬化性樹脂100質量部に対して、PEG変性リグニンが、150質量部以下、さらに好ましくは、150質量部未満、とりわけ好ましくは、120質量部以下であり、また、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、とりわけ好ましくは、80質量部以上である。
また、樹脂組成物は、熱硬化性樹脂およびPEG変性リグニンの他、添加剤を含有することができる。
添加剤としては、熱硬化性の樹脂組成物に添加される公知の添加剤、例えば、充填剤(木粉、パルプ、ガラス繊維など)、着色剤、可塑剤、安定剤、離型剤(ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸など)などが挙げられる。
これら添加剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
添加剤として、好ましくは、充填剤が挙げられ、より好ましくは、木粉、ガラス繊維が挙げられる。
機械物性および耐水性の向上を図る観点から、より好ましくは、ガラス繊維が挙げられる。また、耐熱性および電気絶縁性の向上を図る観点から、より好ましくは、木粉が挙げられる。
また、各種物性をバランスよく向上させる観点から、より好ましくは、木粉およびガラス繊維の併用が挙げられる。木粉およびガラス繊維が併用される場合、それらの配合割合は、特に制限されず、木粉100質量部に対して、ガラス繊維が、例えば、20質量部以上、好ましくは、50質量部以上であり、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下である。
また、添加剤の含有量は、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、目的および用途に応じて、適宜設定される。
例えば、充填剤が添加される場合には、その配合割合は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、充填剤が、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上であり、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下である。
また、添加剤は、熱硬化性樹脂および/またPEG変性リグニンに予め添加されていてもよく、熱硬化性樹脂とPEG変性リグニンとの配合時に同時に添加されてもよく、熱硬化性樹脂とPEG変性リグニンとの混合物に添加されてもよい。
そして、このような樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンとを含有する。そのため、上記の樹脂組成物によれば、耐熱性および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)に優れる成形品を得ることができる。
さらに、このような樹脂組成物によれば、耐熱性および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)以外の機械物性(曲げ物性など)、耐衝撃性および電気絶縁性などの種々の物性に優れる成形品を得ることができる。
そのため、上記の樹脂組成物は、成形品の製造に用いられる。
より具体的には、上記の樹脂組成物を、例えば、トランスファ成形、圧縮成形などの公知の熱硬化性樹脂の成形方法により成形する。
成形条件としては、成形温度が、例えば、120℃以上、好ましくは、150℃以上であり、例えば、250℃以下、好ましくは、200℃以下である。また、成形時間が、例えば、1分以上、好ましくは、5分以上であり、例えば、30分以下、好ましくは、15分以下である。
また、この方法では、得られた成形物を、必要により、養生することができる。
養生条件としては、養生温度が、例えば、120℃以上、好ましくは、150℃以上であり、例えば、250℃以下、好ましくは、200℃以下である。また、養生時間が、例えば、30分以上、好ましくは、60分以上であり、例えば、300分以下、好ましくは、150分以下である。
これにより、耐熱性および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)に優れる成形品を得ることができる。そのため、得られる成形品は、電気部品、自動車部品、建築材料、日用品などの各種産業分野において、広範に用いることができる。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
製造例1(Mn200-PEG変性リグニン)
以下の方法で、数平均分子量200のポリエチレングリコールにより変性されたリグニン(以下、Mn200-PEG変性リグニン)を製造した。
すなわち、市販の数平均分子量200のポリエチレングリコール(PEG200)230質量部と、酸触媒としての硫酸0.69質量部(PEG200 100質量部に対して、0.3質量部)を、反応容器に入れて撹拌した。
次いで、絶乾スギ木粉46質量部を、反応容器に投入し、常圧下140℃に昇温して、撹拌しながら90分反応させた。
次いで、反応容器を冷却し、温度が40℃以下になったことを確認した後、水酸化ナトリウム(0.2mol/L)を280質量部投入して、30分間撹拌した。
次いで、得られた固形成分(パルプ)を、フィルタープレスにより除去し、溶液成分を回収した。
次いで、得られた溶液成分に、硫酸を添加し、pHを2.0に調整した。これにより、Mn200-PEG変性リグニンの懸濁液を得た。
その後、Mn200-PEG変性リグニンを、遠心分離により回収した。
製造例2(Mn400-PEG変性リグニン)
数平均分子量200のポリエチレングリコールに代えて、数平均分子量400のポリエチレングリコール(以下、Mn400-PEG)を用いた以外は、製造例1と同じ方法で、Mn400-PEG変性リグニンを得た。
製造例3(Mn600-PEG変性リグニン)
数平均分子量200のポリエチレングリコールに代えて、数平均分子量600のポリエチレングリコール(以下、Mn600-PEG)を用いた以外は、製造例1と同じ方法で、Mn600-PEG変性リグニンを得た。
製造例4(無変性リグニン)
麦わらのアルカリ蒸解パルプ廃液(黒液)を中和した後、濾過することにより、固形分として、無変性リグニンを得た。
製造例5(酢酸変性リグニン)
コーンストーバー100質量部を、95質量%の酢酸1000質量部および硫酸3質量部と混合し、還流下において4時間反応させた。反応後、濾過してパルプを除去し、パルプ廃液を回収した。次いで、ロータリーエバポレーターを用いてパルプ廃液中の酢酸を除去し、体積が1/10になるまで濃縮した後、その濃縮液の10倍量(質量基準)の水を添加し、濾過することにより、固形分として酢酸変性リグニンを得た。
参考例1~3、実施例4~13および比較例1~5
表1~表2に記載の処方で、ノボラック型フェノール樹脂(旭有機材工業社製)と、製造例1~5のリグニンと、充填剤としての木粉(旭有機材工業社製)と、硬化剤としてのヘキサメチレンテトラミン(リグナイト社製)と、離型剤としてのステアリン酸亜鉛(和光純薬工業社製)とを順次配合し、2本の熱ロールにて100℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。
<評価>
各参考例、各実施例および各比較例において得られた樹脂組成物について、170℃において15分間トランスファ成形し、その後、比較例1、各参考例および各実施例では、さらに、180℃で2時間、加熱養生し、成形品として、曲げ試験用の矩形試験片と、シャルピー衝撃試験用のUノッチ試験片と、他の試験用の75mmφの円盤形試験片とを得た。そして、得られた成形品を、下記の方法により評価した。
(1)ガラス転移温度(耐熱性、Tg)
Rheogel-E4000(ユ-ビーエム社製)を用い、固体動的粘弾性を測定した(周波数1Hz、昇温速度2℃/分)。そして、得られるtanδ曲線のピーク温度を、ガラス転移温度(Tg)として求めた。
(2)最大点伸度
JIS K6911(1995)に準拠して、クロスヘッド速度3mm/分、スパン100mmにて、3点曲げ試験し、最大点伸度を測定した。なお、最大点伸度は、破損するまで撓ませたときのひずみ(最大点伸度)であり、下記式により求めた。
最大点伸度(ε)=[6T/L]× ΔL
(T:サンプルの厚み、L:支点間距離、ΔL:曲げ撓み量)
Figure 0007630786000002
<考察>
各参考例および各実施例の樹脂組成物を用いて得られた成形品は、各比較例の樹脂組成物を用いて得られた成形品に比べ、耐熱性(ガラス転移温度)および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)に優れる。また、参考例1~3および実施例4~13が参照されるように、PEG変性リグニンにおけるPEGの数平均分子量が比較的高いほど、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)が向上する。
また、比較例2~3に示されるように、一般的に、樹脂組成物中のリグニンの量が増加すると、耐熱性(ガラス転移温度)が低下し、また、成形品が脆化して、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)が低下する。しかし、参考例1~3および実施例4~13に示されるように、PEG変性リグニンであれば、樹脂組成物中のPEG変性リグニンが増加しても、成形品が脆化せず、柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)が向上し、さらに、耐熱性(ガラス転移温度)も向上する。
<評価2>
(3)曲げ強度・曲げ弾性率
JIS K6911(1995)に準拠して、クロスヘッド速度3mm/分、スパン100mmにて、3点曲げ試験し、曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。
(4)シャルピー衝撃強度
JIS K6911(1995)に準拠して、衝撃試験機(東洋精機製作所製)を用い、シャルピー衝撃強度を測定した。
(5)誘電率
インピーダンスアナライザーE4991A(アジレント・テクノロジー社製)を用い、周波数1GHzにおける誘電率を容量法にて測定した。
Figure 0007630786000004
<考察>
各参考例および各実施例の樹脂組成物を用いて得られた成形品は、比較例1の樹脂組成物を用いて得られた成形品に比べ、耐熱性(ガラス転移温度)および柔軟性(曲げ試験における最大点伸度)以外の種々の物性(機械物性(曲げ物性など)、耐衝撃性および電気絶縁性など)に優れる。とりわけ、参考例1~3および実施例4~13が参照されるように、PEG変性リグニンにおけるPEGの数平均分子量が比較的高いほど、種々の物性に優れる。

Claims (3)

  1. 熱硬化性樹脂と、
    ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンと
    を含有し、
    前記熱硬化性樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂であり、
    前記ポリエチレングリコールの数平均分子量が400以上であることを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 前記リグニンが、針葉樹系リグニンであることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 熱硬化性樹脂100質量部に対して、
    ポリエチレングリコールにより変性されたリグニンの含有量が、100質量部以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
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