JP6163761B2 - 樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents
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Description
また、架橋を十分なものとするためにエポキシ化合物の添加量を増やすことも考えられるが、その場合は樹脂組成物中のリグニンが占める割合が低くなるため、植物由来度が低下して地球環境保護の効果が損なわれる場合があった。
(1)リグニン誘導体(A)と、
芳香族を有さないエポキシ化合物としてポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ヘキサンジオール型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトール型エポキシ樹脂、グリセロール型エポキシ樹脂、ポリグリセロール型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、大豆油由来エポキシ樹脂、亜麻仁油由来エポキシ樹脂、および、米糠油由来エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種、ならびに、芳香族を有さないイソシアネート化合物としてノルボルネンメタンジイソシアネート、から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)と、
架橋剤(B)とは架橋点が異なりかつ種類の異なる架橋剤(C)と、
を含有することを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記架橋剤(C)は、キヌクリジン、ピジン、ヘキサメチレンテトラミンおよび下記式(1)で表される化合物のうちの少なくとも1種を含有するものである(1)に記載の樹脂組成物。
Z−(CH2OR)m (1)
[式(1)中のZはメラミン残基、尿素残基、グリコリル残基、イミダゾリジノン残基および芳香環残基のうちのいずれか1種である。また、mは2〜14の整数を表す。また、Rは独立して炭素数1〜4のアルキル基または水素原子である。ただし、−CH2ORは、メラミン残基の窒素原子、尿素残基の1級アミノ基の窒素原子、グリコリル残基の2級アミノ基の窒素原子、イミダゾリジノン残基の2級アミノ基の窒素原子および芳香環残基の芳香環の炭素原子のいずれかに直接結合している。]
(3)前記架橋剤(C)は、下記式(2)〜(5)のうちのいずれかで表されるものを少なくとも1種を含有するものである(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記架橋剤(C)は、下記式(6)または(7)で表される化合物を含むものである(2)に記載の樹脂組成物。
(5)前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)は、官能基当量が400以下であるものを含有するものである(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)前記リグニン誘導体(A)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により測定されたポリスチレン換算の数平均分子量が200〜2000であるものを含有するものである(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記リグニン誘導体(A)100重量部に対し、前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)と前記架橋剤(C)の含有量の合計が5〜100重量部である(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)の含有量を、前記架橋剤(C)の含有量で除した比率[(B)/(C)]が1〜50である(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)前記リグニン誘導体(A)は、カルボキシル基を含有するものである(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(10)(1)ないし(9)のいずれかに記載の樹脂組成物の成形体であることを特徴とする樹脂成形体。
本発明の樹脂組成物は、リグニン誘導体(A)と、芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)と、架橋剤(B)とは架橋点が異なりかつ種類の異なる架橋剤(C)と、を含むものである。
(リグニン誘導体(A))
まず、リグニン誘導体(A)について説明する。リグニンは、セルロースおよびヘミセルロースとともに、植物体の骨格を形成する主要成分であり、かつ、自然界に最も豊富に存在する物質の一つである。リグニン誘導体(A)は、フェノール誘導体を単位構造とする化合物であり、この単位構造は、化学的および生物学的に安定な炭素−炭素結合や炭素−酸素−炭素結合を有するため、化学的な劣化や生物的分解を受け難い。このため、リグニン誘導体(A)は、樹脂原料として有用とされる。
次に、芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)(以下、架橋剤(B)とも記す。)について説明する。
また、前記架橋剤(B)のエポキシ化合物として、非石油由来の化合物を前記エポキシ化して得られた化合物を用いることもできる。前記架橋剤(B)のエポキシ化合物として、このような化合物を用いる場合、高い天然由来度も持つため、環境対応性に優れる観点から好ましい。
次に、架橋剤(B)とは架橋点が異なりかつ種類の異なる架橋剤(C)(以下、架橋剤(C)とも記す。)について説明する。ここで前記架橋剤(C)は、前記架橋剤(B)と構造が異なるものであればよい。
[式(1)中のZはメラミン残基、尿素残基、グリコリル残基、イミダゾリジノン残基および芳香環残基のうちのいずれか1種である。また、mは2〜14の整数を表す。また、Rは独立して炭素数1〜4のアルキル基または水素原子である。ただし、−CH2ORは、メラミン残基の窒素原子、尿素残基の1級アミノ基の窒素原子、グリコリル残基の2級アミノ基の窒素原子、イミダゾリジノン残基の2級アミノ基の窒素原子および芳香環残基の芳香環の炭素原子のいずれかに直接結合している。]
なお、キヌクリジン、ピジンおよびヘキサメチレンテトラミンにリグニン誘導体(A)からのプロトンが付加すると、カルボカチオンが生じる。このカルボカチオンはリグニン誘導体(A)に反応してメチレン結合を形成する。このようにして上述した均質で剛直な骨格が形成される。
本発明の樹脂組成物は、触媒を含んでいてもよい。前記触媒は、樹脂組成物の架橋や硬化を促進できるものであれば種々のものを用いることができる。
また、上記硬化剤に加え、温度に応じて架橋剤(C)の架橋反応の有無または架橋反応の速度を異ならせる潜在性触媒を含んでいてもよい。このような潜在性触媒を含むことにより、本発明の樹脂組成物は、加熱されたときに架橋剤(C)の架橋反応を開始させたり、あるいは、架橋反応の反応速度を高めたりすることができるものとなる。これにより、上記樹脂組成物を成形型のキャビティに充填する際には架橋反応を生じさせないあるいは反応速度が遅くなるようにし、成形が完了した時点で温度を上昇させ、架橋反応を生じさせたりあるいは反応速度を速くさせたりすることができる。その結果、キャビティに対して隙間なく成形材料を充填することができ、均質で歪みに対する耐性、耐久性および外観に優れた樹脂成形体が得られる。
本発明の樹脂組成物には、充填剤を含んでいてもよい。充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスのようなケイ酸塩、酸化チタン、アルミナのような酸化物、溶融シリカ(溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ)、結晶シリカのようなケイ素化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムのような水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムのような硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムのようなホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素のような窒化物等の粉末、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維片といった無機充填材の他、木粉、パルプ粉砕粉、布粉砕粉、熱硬化性樹脂硬化物粉、アラミド繊維のような有機充填材等が挙げられる。このうち、充填材としては、特に、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、ケイ素酸化物、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、木粉、パルプ粉砕粉、および布粉砕粉のうちの少なくとも1種を含むものが好ましく用いられる。これらの充填材は、樹脂組成物から製造された樹脂成形体の膨張率を低くすることができる。
本発明の樹脂組成物は、上記の成分以外に、必要に応じて、メトキシナトリウム、t−ブトキシカリウムのようなアルカリ金属塩、酢酸カルシウムのようなアルカリ土類金属塩、Na2O、K2Oのようなアルカリ金属酸化物、CaO、BaOのようなアルカリ土類金属酸化物といった硬化促進剤を含んでいてもよい。
まず、バイオマスを溶媒存在下におき、高温高圧下で分解処理する。バイオマスとは、前述したように植物または植物の加工品であるが、この植物としては、例えば、ブナ、白樺、ナラのような広葉樹、スギ、マツ、ヒノキのような針葉樹、竹、稲わらのようなイネ科植物、椰子殻等が挙げられる。
一例として、水の臨界温度は約374℃、臨界圧力は約22.1MPaである。
次に、耐圧容器内の処理物を濾過する。そして濾液を除去し、濾別した固形成分を回収する。そして、回収した固形成分を、リグニンが可溶な溶媒に浸漬する。リグニンが可能な溶媒に浸漬した固形成分は、溶媒に溶解する成分(可溶分)と溶媒に不溶な成分(不溶分)とに分離する。
次に、浸漬工程により得られた処理物を濾過する。そして濾液(溶解液)からリグニンが可溶な溶媒を留去し、乾燥させた溶質(リグニン誘導体(A))を回収する。
一方、濾過により、処理物から不溶分も回収される。
次に、回収した溶質(リグニン誘導体(A))と、架橋剤(B)と、架橋剤(C)とを、任意の方法および順序で混合する。必要に応じて、触媒、潜在性触媒、充填剤、および各種添加剤を、任意の方法および順序で混合する。これにより、樹脂成形体が調製される。
さらには、前述したその他の添加剤を混合してもよい。
次に、本発明の樹脂組成物から製造される樹脂成形体について説明する。例えば、樹脂成形体は、本発明の樹脂組成物を成形した時または後で、硬化させることにより製造される。
1.樹脂組成物および樹脂成形体の製造
(1)リグニン誘導体(A)の抽出
スギ木粉(60メッシュアンダー)100gと、純水からなる溶媒400gと、を混合し、これを1Lオートクレーブに導入した。そして内容物を300rpmで攪拌しながら、前処理として室温で15分間撹拌を行い、スギ木粉と溶媒とを十分になじませた後、300℃、10MPaで60分間処理して、スギ木粉を分解した。
次いで、得られた分解物を濾過し、濾別された固形成分を回収した。
次いで、得られた固形成分を極性溶媒であるアセトンに浸漬し、アセトンに対する不溶分と可溶分とに分離した。これを濾過し、濾別された溶解液を回収した。
次いで、溶解液を乾燥させて溶質を回収することによって、リグニン誘導体(A)を得た。
次いで、得られたリグニン誘導体(A)100質量部と、架橋剤(B)としてソルビトール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量191)30重量部と、2−メチルイミダゾール0.5重量部と、シリカ粉末(電気化学社製、平均粒径15μm)400質量部と、架橋剤(C)としてヘキサメチレンテトラミン10質量部と、を熱ロールで80℃にて混練し、計5分間混練してシート状の混練物を得た。
次いで、シート状の混練物を冷却させた後、これを粉砕することにより、平均粒径3mmの顆粒状の樹脂組成物を得た。
次に、得られた顆粒状の樹脂組成物をタブレットマシンに供給し、外径20mmのタブレットとした。
次いで、トランスファー成形により、175℃、6.9MPaの成形条件で5分間成形し、平均厚さ1.6mmの板状の仮成形体を得た。さらに、得られた仮成形体を175℃6時間加熱して本発明の樹脂成形体を得た。
得られたリグニン誘導体(A)をテトラヒドロフランに溶解させ、測定サンプルを作製した。次に、GPCシステム「HLC−8320GPC(東ソー製)」に、スチレン系ポリマー充填剤を充填した有機系汎用カラムである「TSKgelGMHXL(東ソー製)」、および「G2000HXL(東ソー製)」を直列に接続した。
測定結果は、表1に示した。
得られたリグニン誘導体(A)について、13C−NMR分析を実施し、172〜180ppmのピークの吸収の有無によって確認した。
測定結果は、表1に示した。
得られた樹脂組成物を、175℃10分加熱成形し、仮成形体を作製した。得られた仮成形体を粉砕し、迅速溶媒抽出装置「ソクテストSER148/6(アクタック社製)」を用いて、円筒ろ紙に入れた仮成形体を沸騰したアセトン溶媒に浸漬し、1時間煮沸した。次いで、円筒ろ紙をアセトン溶媒から引き上げ、機器上部で冷えて液化したアセトンが円筒ろ紙中のサンプルに滴下させて、1時間リンスを行った。得られたアセトン抽出液を12時間風乾し、さらに50℃2時間減圧下で乾燥させた。乾燥して得られた抽出固形分の重量をアセトン溶出分重量とした。得られたアセトン溶出分重量を用いて、以下の式によって硬化度を算出した。なお、硬化物中の樹脂含有量は樹脂組成物の組成から算出した。
硬化度(%)=(硬化物中の樹脂含有量−アセトン溶出分重量)/硬化物中の樹脂含有量×100
なお、仮成形体の硬化度の評価基準は以下のとおりである。
◎:硬化度が80%以上である
○:硬化度が70%以上、80%未満である
△:硬化度が60%以上、70%未満である
×:硬化度が60%未満である
測定結果は、表1に示した。
得られた樹脂組成物を、175℃10分の条件で処理し、次いで180℃で6時間処理することで、加熱成形して樹脂成形体を得た。得られた樹脂成形体を粉砕し、迅速溶媒抽出装置「ソクテストSER148/6(アクタック社製)」を用いて、円筒ろ紙に入れた仮成形体を沸騰したアセトン溶媒に浸漬し、1時間煮沸した。次いで、円筒ろ紙をアセトン溶媒から引き上げ、機器上部で冷えて液化したアセトンが円筒ろ紙中のサンプルに滴下させて、1時間リンスを行った。得られたアセトン抽出液を12時間風乾し、さらに50℃2時間減圧下で乾燥させた。乾燥して得られた抽出固形分の重量をアセトン溶出分重量とした。得られたアセトン溶出分重量を用いて、以下の式によって硬化度を算出した。なお、硬化物中の樹脂含有量は樹脂組成物の組成から算出した。
硬化度(%)=(硬化物中の樹脂含有量−アセトン溶出分重量)/硬化物中の樹脂含有量×100
なお、樹脂成形体の硬化度の評価基準は以下のとおりである。
◎:硬化度が95%以上である
○:硬化度が90%以上、95%未満である
△:硬化度が85%以上、90%未満である
×:硬化度が85%未満である
測定結果は、表1に示した。
シリカ粉末を添加しない樹脂組成物を作製し、JIS K 6910に規定の方法に準拠し175℃におけるゲルタイム(ゲル化時間)を測定した。
測定結果は、表1に示した。
得られたリグニン樹脂成形体について、JIS−C6481に規定の方法に準じて、破断するまでの曲げ試験を行った。そして、試験前寸法に対する試験後寸法の変化の割合(曲げ破断時伸び)を評価した。
なお、曲げ破断時歪みの評価基準は以下のとおりである。
〇:曲げ破断時歪みが0.5%以上である
×:曲げ破断時歪みが0.5%未満である
測定結果は、表1に示した。
得られた樹脂成形体について、外観を目視で確認し、評価した。
なお、外観の評価基準は以下のとおりである。
◎:成形品の表面が平滑で、ひずみ、しわ、斑点が認められない
○:成形品の表面に肉眼では分からない凹凸が認められる、または、ひずみ、しわ、斑点が1〜2個である
△:成形品の表面に肉眼で分かる凹凸が認められる、または、ひずみ、しわ、斑点が3〜5個である
×:成形品の表面に肉眼で分かる著しい凹凸が認められる、または、ひずみ、しわ、斑点が6個以上である
測定結果は、表1に示した。
架橋剤(B)をグリセロール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量144)30重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)をエポキシ化亜麻仁油(官能基当量112)30重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
バイオマスの分解処理温度を290℃に変更し、バイオマスの処理圧力を9MPaに変更した以外は、実施例1と同様にした。
バイオマスの分解処理温度を250℃に変更し、バイオマスの処理圧力を4MPaに変更した以外は、実施例1と同様にした。
バイオマスの分解処理時間を180分に変更し、架橋剤(B)をグリセロール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量144)30重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)をグリセロール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量144)30重量部に変更し、架橋剤(C)をヘキサメチレンテトラミン7.5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
バイオマスを孟宗竹に変更し、バイオマスの分解処理温度を270℃に変更し、バイオマスの分解圧力を7MPaに変更し、架橋剤(B)をソルビトール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量191)20重量部とグリセロール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量144)10重量部に変更し、架橋剤(C)をヘキサメチレンテトラミン8重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(C)をヘキサメチレンテトラミン6重量部とキヌクリジン2重量部とピジン2重量部とに変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(C)をヘキサメトキシメチルメラミン7重量部とニカラックMX−290(三和ケミカル社製)1重量部とニカラックMX−280(三和ケミカル社製)1重量部とニカラックMX−270(三和ケミカル社製)1重量部とに変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)をグリセロール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量144)45重量部に変更し、架橋剤(C)をヘキサメチレンテトラミン0.5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)をソルビトール型グリシジルエーテル化合物(官能基当量191)75重量部に変更し、架橋剤(C)をヘキサメチレンテトラミン1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)をヘキサメチレンジイソシアネート(官能基当量84)30重量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
樹脂をノボラック型フェノール樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(B)を添加しないように変更した以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤(C)を添加しないように変更した以外は、実施例1と同様にした。
Claims (10)
- リグニン誘導体(A)と、
芳香族を有さないエポキシ化合物としてポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ヘキサンジオール型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトール型エポキシ樹脂、グリセロール型エポキシ樹脂、ポリグリセロール型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、大豆油由来エポキシ樹脂、亜麻仁油由来エポキシ樹脂、および、米糠油由来エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種、ならびに、芳香族を有さないイソシアネート化合物としてノルボルネンメタンジイソシアネート、から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)と、
架橋剤(B)とは架橋点が異なりかつ種類の異なる架橋剤(C)と、
を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記架橋剤(C)は、キヌクリジン、ピジン、ヘキサメチレンテトラミンおよび下記式(1)で表される化合物のうちの少なくとも1種を含有するものである請求項1に記載の樹脂組成物。
Z−(CH2OR)m (1)
[式(1)中のZはメラミン残基、尿素残基、グリコリル残基、イミダゾリジノン残基および芳香環残基のうちのいずれか1種である。また、mは2〜14の整数を表す。また、Rは独立して炭素数1〜4のアルキル基または水素原子である。ただし、−CH2ORは、メラミン残基の窒素原子、尿素残基の1級アミノ基の窒素原子、グリコリル残基の2級アミノ基の窒素原子、イミダゾリジノン残基の2級アミノ基の窒素原子および芳香環残基の芳香環の炭素原子のいずれかに直接結合している。] - 前記架橋剤(C)は、下記式(2)〜(5)のうちのいずれかで表されるものを少なくとも1種を含有するものである請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記架橋剤(C)は、下記式(6)または(7)で表される化合物を含むものである請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)は、官能基当量が400以下であるものを含有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記リグニン誘導体(A)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により測定されたポリスチレン換算の数平均分子量が200〜2000であるものを含有するものである請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記リグニン誘導体(A)100重量部に対し、前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)と前記架橋剤(C)の含有量の合計が5〜100重量部である請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記芳香族を有さないエポキシ化合物および芳香族を有さないイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)の含有量を、前記架橋剤(C)の含有量で除した比率[(B)/(C)]が1〜50である請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記リグニン誘導体(A)は、カルボキシル基を含有するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の樹脂組成物の成形体であることを特徴とする樹脂成形体。
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