JP7627552B2 - 抗糖化剤 - Google Patents

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IPOD FERM BP-11530
本発明は、抗糖化剤等に関する。
生体内では、タンパク質と糖との非酵素反応により、糖化タンパク質が生成されている。糖化タンパク質は、各種反応中間体を経て、最終的に糖化最終生成物(AGEs:Advanced Glycation End Products)を生成させる。これら生体内の現象(=糖化)は、老化を始めとする生体変化や各種疾患の原因であることが明らかになってきている。
ユーグレナは、ミドリムシ属(=ユーグレナ属)に属する微細藻類であり、食品材料として利用されている。また、ユーグレナ抽出物を皮膚に適用することも行われている(特許文献1)。しかしながら、ユーグレナやユーグレナ抽出物と糖化との関連については未だしられていない。
特表2008-526954号公報
本発明は、抗糖化剤を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、ユーグレナ及びユーグレナの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、抗糖化剤、であれば、上記課題を解決できることを見出した。この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明が完成した。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. ユーグレナ及びユーグレナの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、抗糖化剤.
項2. 前記ユーグレナがユーグレナ・グラシリスである、項1に記載の抗糖化剤.
項3. 前記ユーグレナがユーグレナ・グラシリスEOD-1株(受託番号FERM BP-11530)である、項1又は2に記載の抗糖化剤.
項4. 前記抽出物が、水、アルコール、及びケトンからなる群より選択される少なくとも1種の溶媒による抽出物である、項1~3のいずれかに記載の抗糖化剤.
項5. 前記抽出物が水を含有する溶媒による抽出物である、項1~4のいずれかに記載の抗糖化剤.
項6. 糖化物生成抑制及び糖化物分解促進からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための、項1~5のいずれかに記載の抗糖化剤.
項7. 老化、皮膚老化、血管老化、認知症、動脈硬化、高血圧、骨粗鬆症、関節症、糖尿病合併症、腎臓病、白内障、心血管疾患、脳卒中、高脂血症、高コレステロール血症、及び卵巣機能低下からなる群より選択される少なくとも1種の抑制、改善、又は予防に用いるための、項1~6のいずれかに記載の抗糖化剤.
項8. 食品組成物、食品添加剤、化粧品、化粧品添加剤、又は医薬である、項1~6のいずれかに記載の抗糖化剤.
本発明によれば、抗糖化剤を提供することができる。
70%エタノール抽出物を各濃度(横軸)で添加した場合のAGEs生成阻害率(縦軸)を示す(試験例1)。 70%アセトン抽出物を各濃度(横軸)で添加した場合のAGEs生成阻害率(縦軸)を示す(試験例1)。 アミノグアニジン(ポジディブコントロール)を各濃度(横軸)で添加した場合のAGEs生成阻害率(縦軸)を示す(試験例1)。
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
本発明は、その一態様において、ユーグレナ及びユーグレナの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、抗糖化剤(本明細書において、「本発明の剤」と示すこともある。)に関する。以下に、これについて説明する。
1.ユーグレナ
ユーグレナは、ミドリムシ属(=ユーグレナ属)に属する微細藻類であり、その限りにおいて特に制限されない。ユーグレナとして、具体的には、例えばEuglena gracilis(ユーグレナ・グラシリス)、Euglena longaEuglena caudataEuglena oxyurisEuglena tripterisEuglena proximaEuglena viridisEuglena sociabilisEuglena ehrenbergiiEuglena desesEuglena pisciformisEuglena spirogyraEuglena acusEuglena geniculataEuglena intermediaEuglena mutabilisEuglena sanguineaEuglena stellataEuglena terricolaEuglena klebsiEuglena rubraEuglena cyclopicolaなどが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより確実に発揮できるという観点から、好ましくはユーグレナ・グラシリスが挙げられ、より好ましくはユーグレナ・グラシリスEOD-1株[2013年6月28日付で独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター{NITE-IPOD(郵便番号292-0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)}にブダペスト条約の規定下で、受託番号FERM BP-11530として国際寄託済み]が挙げられる。
ユーグレナの形態は、ユーグレナの細胞体又はその成分の大半を含むものである限り、特に制限されない。ユーグレナの形態としては、例えばユーグレナの乾燥粉末形態、ユーグレナの懸濁液、ユーグレナエキス等が挙げられ、中でも、好ましくはユーグレナの乾燥粉末形態が挙げられる。
ユーグレナの乾燥状態におけるパラミロン含有率は、例えば50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上である。
ユーグレナは、1種単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
ユーグレナは、液体に含まれたユーグレナを培養する工程(培養工程)を含む方法により、大量に調製することが可能である。培養工程は、例えば公知の方法(例えば、特許第5883532号公報に記載の方法)に従って行うことができる。該培養工程では、典型的には、水と、ユーグレナと、ユーグレナが利用できる栄養素とを含む液体(培養液)を撹拌しつつ好気条件でユーグレナ属微細藻類を培養する。
栄養素としては、糖類(グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)などの単糖類)、ミネラル類(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛、モリブデン、銅、リン、窒素、硫黄、又は、ホウ素など)、ビタミンB類(例えばビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサール、又はピリドキサミン)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、葉酸、ビオチンなど)などが挙げられる。培養液中の栄養素の濃度は、ユーグレナの生存、増殖等が可能な濃度である限り特に制限されない。
培養工程の光条件は特に制限されず、培養工程は明条件と暗条件のいずれで行われてもよい。従属栄養培養にて培養する際には暗条件で培養される。明条件としては、藻類を増殖させるための通常の光強度を採用することができる。暗条件としては、例えば10μmol/m2/s未満、好ましくは光が全く当たらない完全な暗所条件が挙げられる。
培養工程における培養温度は、ユーグレナが増殖できる温度であれば、特に限定されない。該培養温度(培養液の温度)としては、例えば、20℃~35℃が採用される。
培養工程における液体のpHは、ユーグレナが増殖できるpHであれば、特に限定されない。ユーグレナが増殖できるpHとしては、例えば3.0~5.5が採用される。
培養工程の後に、液体の遠心分離や重力分離などによってユーグレナを濃縮することが好ましい。得られたユーグレナは、所望の形態に応じて、追加の処理(例えば、液体への懸濁、水中又は油中への分散、乾燥粉末化等)に供することができる。
2.ユーグレナの抽出物
ユーグレナの抽出物(以下、「抽出物」と示すこともある。)は、ユーグレナから抽出溶媒により抽出して得られた成分を含むものである限り、特に制限されない。
ユーグレナについては、上記「1.ユーグレナ」に記載の通りである。
抽出溶媒としては、特に制限されないが、好ましくは、水; メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等のアルコール;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン等が挙げられる。これら以外にも、例えばプロピレングリコール、グリセリン、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,2-トリクロロエテン、ヘキサン等が挙げられる。
抽出溶媒は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せ(混合溶媒)であってもよい。混合溶媒としては、好ましくは水とアルコールとの混合溶媒(アルコール水溶液)、水とケトンとの混合溶媒(ケトン水溶液)等が挙げられる。混合溶媒中、水以外の溶媒の含有量は、混合溶媒100質量%に対して、例えば10~99質量%、好ましくは30~90質量%、より好ましくは50~85質量%、さらに好ましくは60~80質量%である。
抽出物は、水、アルコール、及びケトンからなる群より選択される少なくとも1種の溶媒による抽出物であることが好ましい。また、抽出物は、水を含有する溶媒による抽出物であることが好ましい。
抽出物を得る方法は、特に制限されない。抽出物は、例えばユーグレナ(抽出効率の観点から、好ましくは乾燥粉末)を抽出溶媒と接触させることによって得ることができる。
接触の態様は、抽出が可能な態様である限り特に制限されないが、例えばユーグレナと抽出溶媒とを混合する態様が挙げられる。この態様において、必要に応じて、混合液を(適時及び/又は継続して)攪拌することが好ましい。
ユーグレナと抽出溶媒との重量比は、抽出が可能な程度である限り、特に制限されない。重量比(ユーグレナ:抽出溶媒)は、例えば1:1~1:50、好ましくは1:2~1:10、より好ましくは1:3~1:7である。
抽出時間は、特に制限されないが、例えば5分間~8時間、好ましくは10分間~1時である。
抽出温度は、溶媒の種類等に応じて適宜選択することができる。水を使用する場合は、比較的高温(例えば50~100℃、好ましくは80~100℃、より好ましくは95~100℃)で行うことが望ましい。また、アルコール、ケトン等の有機溶媒を使用する場合は、比較的低温(例えば5~50℃、好ましくは10~40℃)で行うことができる。
抽出後は、得られた液中の不溶物(抽出残渣)を除去することにより、抽出物を得ることができる。不溶物の除去方法としては特に限定されず、公知の方法、例えばろ過、遠心分離等を採用することができる。
抽出操作は、1回のみであってもよいが、複数回(例えば2~5回)行うことが好ましい。この場合、抽出操作で得られた抽出残渣を出発物質として、次回の抽出操作を行う。
抽出物は、液体のままであってもよいが、溶媒除去処理(例えば、スプレードライ、凍結乾燥等)を経た固形物であってもよい。
抽出物の回収率(%)[=(抽出物重量/ユーグレナ乾燥粉末重量)×100]は、特に制限されないが、例えば0.5~15%、1~7%程度である。
3.用途
ユーグレナ及びユーグレナの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種(以下、「本発明の有効成分」と示すこともある。)は、抗糖化作用を有する。例えば、本発明の有効成分は、糖化物生成抑制作用、糖化物分解促進作用等を有する。このため、本発明の有効成分は、抗糖化剤の有効成分として、さらには糖化物生成抑制及び糖化物分解促進からなる群より選択される少なくとも1種に用いることができる。
また、本発明の有効成分は、例えば、老化、皮膚老化、血管老化、認知症(例えば、アルツハイマー型認知症)、動脈硬化、高血圧、骨粗鬆症、関節症、糖尿病合併症(例えば神経障害、網膜症、腎症)、腎臓病(例えば、腎不全等)、白内障、心血管疾患、脳卒中、高脂血症、高コレステロール血症、卵巣機能低下等の抑制、改善、又は予防に利用することができる。
本発明の有効成分は、好ましくは、これらの用途の内の複数(2つ以上、より好ましくは3つ以上、さらに好ましくは4つ以上、よりさらに好ましくは5つ以上、よりさらに好ましくは6つ以上)の用途を含む包括的な用途に利用することができる。
さらには、本発明の有効成分は、以下に列挙する用途、目的、対象:
(a)肌の健康維持
(b)エイジングケア(皮膚、血管、骨、眼、脳機能など)
(c)糖質摂取が気になる方。
本発明の剤は、各種分野において、例えば食品組成物(健康食品、健康増進剤、栄養補助食品(サプリメントなど)を包含する)、食品添加剤、化粧品、化粧品添加剤、医薬、試薬、飼料などとして用いることができる。本発明の剤は、好ましくは経口組成物である。
本発明の剤の形態は、特に限定されず、用途に応じて、各用途において通常使用される形態をとることができる。
本発明の剤の形態としては、用途が食品組成物の場合は、液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばジュース、清涼飲料、茶、スープ、豆乳などの飲料、サラダ油、ドレッシング、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ふりかけ、育児用粉乳、ケーキミックス、乳製品(例えば、粉末状、液状、ゲル状、固形状等)、パン、菓子(例えば、クッキー等)などが挙げられる。
本発明の剤の形態としては、用途が化粧品である場合は、例えば乳液、化粧液、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ローション、ボディソープ、シャンプー、リンス、化粧用ゲル、パック、ファンデーション、リップクリーム、洗顔剤等が挙げられる。
本発明の剤の形態としては、用途が医薬である場合は、例えば軟膏剤、外用液剤(リニメント剤、ローション剤等)、スプレー剤(外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等)、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤(プラスター剤、硬膏剤等のテープ剤(リザーバー型、マトリックス型等)、パップ剤、パッチ剤、マイクロニードル等)、点眼剤、眼軟膏剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等の非経口摂取に適した製剤形態(特に、外用製剤形態); 錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゼリー剤などの経口摂取に適した製剤形態(経口製剤形態)が挙げられる。
本発明の剤の形態としては、用途が添加剤、健康増進剤、栄養補助食品(サプリメントなど)などである場合は、例えば錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゼリー剤などが挙げられる。
本発明の剤は、必要に応じてさらに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、食品組成物(健康食品、健康増進剤、栄養補助食品(サプリメントなど)を包含する)、食品添加剤、化粧品、化粧品添加剤、医薬、試薬、飼料などに配合され得る成分である限り特に限定されるものではないが、例えば基剤、担体、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、着色料、香料、キレート剤などが挙げられる。
本発明の剤における有効成分の含有量は、用途、使用態様、適用対象の状態などに左右されるものであり、限定はされないが、例えば0.0001~100質量%、好ましくは0.001~50質量%とすることができる。
本発明の剤の適用(例えば、投与、摂取、接種など)量は、抗糖化作用を発現する有効量であれば特に限定されず、通常は、有効成分の乾燥重量として、一般に一日あたり0.1~10000 mg/kg体重である。上記適用量は1日1回以上(例えば1~3回)に分けて適用するのが好ましく、年齢、病態、症状により適宜増減することもできる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
製造例1.ユーグレナの準備
ユーグレナとして、ユーグレナ・グラシリスEOD-1株(独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター(NITE-IPOD)の乾燥粉末(神鋼環境ソリューション製、パラミロン含有率70%以上)を準備した。
製造例2.ユーグレナ抽出物の調製
約20gのユーグレナ・グラシリスEOD-1株の乾燥粉末に対し、各溶媒(70%エタノール水溶液、70%アセトン水溶液、又は水)で2回抽出(1回目: 75mL,2回目:105mL)した。70%エタノール水溶液及び70%アセトン水溶液で抽出する場合は、室温で静置し、時々攪拌しながら抽出した(1回目30分間、2回目20分間)。水で抽出する場合は、沸騰水中で攪拌しながら抽出した(1回目30分間、2回目20分間)。得られた液を遠心分離(3.800g、10分間)した後、上清を分取した。1回目と2回目の抽出で得られた各上清を混合して、抽出液とした。70%エタノール水溶液及び70%アセトン水溶液の抽出液は、減圧下で濃縮した後、凍結乾燥して、得られた物を抽出物(70%エタノール抽出物、70%アセトン抽出物)とした。熱水抽出液は、浮遊する固形物を取り除いた後(ろ紙5A:孔径7μm使用)、凍結乾燥して、得られた物を抽出物(熱水抽出物)とした。いずれの抽出物も、回収率(%)[=(抽出物重量/ユーグレナ乾燥粉末重量)×100]は3~4%程度であった。
試験例1.抗糖化活性試験1(糖化物生成阻害試験)
AGEsは糖化反応における最終生成物の総称であり、その特徴の一つとして蛍光性を有する。蛍光性を有するAGEsにはペントシジン、クロスリン、ピロピリジンなどがある。本試験例では、ヒト血清アルブミン反応系(HSA)-グルコース糖化反応系に試験サンプル(ユーグレナ抽出物(製造例2))を添加し、試験サンプルによる糖化物(蛍光性AGEs)の生成阻害率を測定した。蛍光性AGEsは反応液の370nmの励起波長を照射したときの蛍光を440nmで測定した。糖化反応阻害作用のポジティブコントロールとしては糖化反応阻害剤の一種であるアミノグアニジンを使用した
<in vitro糖化反応>
0.05 mol/L NaH2PO4-Na2HPO4リン酸緩衝液 (pH7.4) 、8 mg/mLヒト血清アルブミン(HSA)(Sigma-Aldrich)、0.2moL/Lグルコース糖化反応液中に、調製した各濃度のサンプルを1/10濃度になるように添加し、60℃で40時間インキュベートした。コントロールとしてはサンプルの代わりに蒸留水を添加したものを用いた。
<蛍光性AGEs測定>
糖化反応終了後、反応液中に生成した蛍光性AGEsをマイクロプレートリーダーで測定した(励起波長370nm / 蛍光波長 440nm)。
<AGEs生成阻害作用の算出>
AGEsの生成阻害率(%)は、in vitro糖化反応系においてサンプルを添加した反応液(A)、グルコース水溶液の代わりに蒸留水を添加したもの(B)、サンプルを添加しない溶液のみを添加してインキュベーションしたもの(C)、ブランクとしてグルコースの代わりに蒸留水を添加したもの(D)として、以下の式に従って算出した。
Figure 0007627552000001
抗糖化活性(HSA)として、IC50(50%生成阻害濃度)を算出した。IC50は値が小さいほど活性が強いことを示している。
<結果>
サンプルを各濃度で添加した場合のAGEs生成阻害率を図1~3に示す。また、IC50を表1に示す。ユーグレナ抽出物はAGEs生成阻害活性を有することが分かった。
Figure 0007627552000002
試験例2.抗糖化活性試験2(AGEs架橋切断試験)
AGEsが関与する架橋構造を分解する化合物としてN-フェナシルチアゾリウムブロミド(N-phenacylthiazolium bromide: PTB)が報告されている。PTBはαジケトン構造のC-C結合を切断分解することで血管内のAGEsの蓄積を抑制し、糖尿病性血管合併症の治療に寄与する可能性が示唆されている。このため本作用は糖化ストレスの治療的なアプローチとして注目されている。本試験例では、αジケトン構造を有する1-フェニル-1,2-プロパンジオン(1-phenyl-1,2-propanedione: PPD)をモデル基質とした反応系を使用して、試験サンプル(ユーグレナ抽出物(製造例2))のAGEs架橋切断作用を評価した。ポジティブコントロールとしてはPTBを使用した。
<架橋切断試験>
AGEs架橋切断作用の測定には、サンプル溶液または10 mmol/L PTB、10 mmol/L PPD、0.2 mol/Lリン酸緩衝液(pH 7.4)を5 : 1 : 4の割合で混合し、37℃で8時間反応させた。反応終了後、塩酸を加えて反応停止させた。反応液は20℃、3,000×gで10分間遠心分離し、上清中の安息香酸量を逆相HPLCで分析した。反応液中の安息香酸量は、別途測定したサンプル中の安息香酸量を差し引いて求めた。1 molのPPDは1 molの安息香酸を生成することから、以下の式で架橋切断率を算出した。
Figure 0007627552000003
<結果>
結果を表2に示す。ユーグレナ抽出物はAGEs架橋切断活性を有することが分かった。
Figure 0007627552000004

Claims (5)

  1. ユーグレナ及びユーグレナの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、抗糖化剤。
  2. 前記ユーグレナがユーグレナ・グラシリスである、請求項1に記載の抗糖化剤。
  3. 前記ユーグレナがユーグレナ・グラシリスEOD-1株(受託番号FERM BP-11530)である、請求項1又は2に記載の抗糖化剤。
  4. 糖化物生成抑制及び糖化物分解促進からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための、請求項1~のいずれかに記載の抗糖化剤。
  5. 食品組成物、食品添加剤、化粧品、化粧品添加剤、又は医薬である、請求項1~のいずれかに記載の抗糖化剤。
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SUN, Peipei et al.,Screening and identification of inhibitors of advanced glycation endproduct formation from microalgal extracts,Food & Function,2018年,volume 9,pp.1683-1691,<DOI: 10.1039/c7fo01840a>
SUN, Zheng et al.,Inhibitory effects of microalgal extracts on the formation of advanced glycation endproducts (AGEs),Food Chemistry 120 (2010) 261-267,2010年,vol. 120, pp. 261-267,<DOI: 10.1016/j.foodchem.2009.10.018>

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