以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、企業に所属する複数の執務者が、当該企業が入居する建物内の執務室に設けられた複数の座席の何れかを自由に選択して執務を行う形態に適用した場合について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る情報処理システム90の構成を説明する。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、情報処理装置10と、複数の端末20と、情報蓄積装置30と、表示装置45と、執務室に設けられた複数の座席50と、を含む。なお、情報処理装置10及び情報蓄積装置30の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、端末20の例としては、ノートブック型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、タブレット端末等の携帯型の端末が挙げられる。
本実施形態に係る端末20は、情報処理システム90が対象としている複数の執務者に各々割り当てられた端末である。端末20は、CPU(Central Processing Unit)21、一時記憶領域としてのメモリ22、不揮発性の記憶部23、タッチパネル等の入力部24、液晶ディスプレイ等の表示部25及び媒体読み書き装置(R/W)26を備えている。また、端末20は、無線通信部27、カメラ28及び近距離通信部29を備えている。更に、端末20は、位置特定部40及びスピーカ41を備えている。CPU21、メモリ22、記憶部23、入力部24、表示部25、媒体読み書き装置26、無線通信部27、カメラ28、近距離通信部29、位置特定部40及びスピーカ41はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置26は、記録媒体96に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体96への情報の書き込みを行う。
本実施形態では、位置特定部40として、ビーコンを用いた形態を適用しているが、これに限るものではなく、例えば、GPS(Global Positioning Systems)を利用する形態、RFID(Radio Frequency Identification)タグを用いる形態、Wi-Fi(登録商標)を用いる形態、UWB(Ultra Wide Band)を用いる形態、GPS以外の衛星測位システムを適用する形態、複数の測位方式を組み合わせたセンサフュージョン型の形態等としてもよい。
また、近距離通信部29は、後述する執務室に配置された複数の座席50に設けられた操作部52との間で、予め定められた距離(本実施形態では、10cm)の範囲内で通信を行う。なお、本実施形態では、近距離通信部29と操作部52との間で行う通信方式としてNFC(Near Field Communication)による通信方式を適用しているが、これに限るものではない。例えば、各座席50にRFIDリーダを設置しておき、執務者が持つRFIDタグと通信を行う形態としてもよいし、Bluetooth(登録商標)による方法、Wi-Fi(登録商標)による方法等の他の方法を適用する形態としてもよい。
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部23には、各種アプリケーション・プログラムが記憶されている。各種アプリケーション・プログラムは、当該プログラムが書き込まれた記録媒体96が媒体読み書き装置26にセットされ、媒体読み書き装置26が記録媒体96からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部23へ記憶される。CPU21は、指定されたアプリケーション・プログラムを記憶部23から読み出してメモリ22に展開し、当該プログラムが有するプロセスを順次実行する。
一方、情報処理装置10は、情報処理システム90において中核的な役割を有する装置である。情報処理装置10は、CPU11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
記憶部13はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、第1情報処理プログラム13A、第2情報処理プログラム13B、及び第3情報処理プログラム13Cが記憶されている。第1情報処理プログラム13A、第2情報処理プログラム13B、及び第3情報処理プログラム13Cの各プログラムは、当該各プログラムが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの当該各プログラムの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、第1情報処理プログラム13A、第2情報処理プログラム13B、及び第3情報処理プログラム13Cを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
一方、情報蓄積装置30は、情報処理システム90で取り扱う各種情報を統括的に保管して管理する装置である。情報蓄積装置30は、CPU31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、キーボードとマウス等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35、媒体読み書き装置36及び通信I/F部38を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36及び通信I/F部38はバスB3を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
記憶部33はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、執務者属性情報データベース33A、属性別選好情報データベース33B、管理者選定情報データベース33C、執務者選定情報データベース33D、座席情報データベース33E、及び環境状況情報データベース33Fが記憶される。これらの各データベースについては、詳細を後述する。
一方、表示装置45は、本実施形態に係る執務室の入退出口の近傍で、かつ、各執務者によって参照可能な位置に設けられており、情報処理装置10により、ネットワーク80を介して制御されるものである。
更に、本実施形態に係る執務室に設けられた複数の座席50の各々には、上述したように、端末20の近距離通信部29との間で通信が可能とされた操作部52が設けられている。また、本実施形態に係る座席50の各々には、執務者によって用いられるパーソナルコンピュータ(PC)54、座席50の上面を照明するデスクライト56、及び座席50の上面側に送風するデスクファン58が各々設けられている。
なお、本実施形態に係る操作部52は、端末20との間で通信が行われた場合に、当該端末20を所持する執務者を特定することのできる情報(以下、「執務者特定情報」という。)を、自身が設けられた座席50を特定可能な情報(以下、「座席特定情報」という。)と共に、ネットワーク80を介して情報処理装置10に送信する。本実施形態では、上記執務者特定情報として、対応する執務者の氏名を適用しているが、これに限るものではない。例えば、執務者特定情報として、対応する執務者に予め個別に割り振られた、後述する執務者ID(Identification)や、当該執務者が所持している端末20のIPアドレス等を適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、上記座席特定情報として、対応する座席50に予め個別に割り振られた、後述する座席IDを適用しているが、これに限るものではない。例えば、座席特定情報として、対応する座席50の製造番号等を適用する形態としてもよい。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10、端末20、及び情報蓄積装置30の機能的な構成について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10は、特定部11A及び提示部11Bを含む。情報処理装置10のCPU11が第3情報処理プログラム13Cを実行することで、特定部11A及び提示部11Bとして機能する。
本実施形態に係る特定部11Aは、複数の座席50が設けられ、執務者に座席50の選択の自由度が与えられた執務室における、執務者の属性に応じた、当該執務者の座席50に対する環境上の選好条件の傾向を示す環境選好傾向を、当該執務者の選好傾向として特定する。なお、本実施形態では、上記執務者の属性を、当該執務者の性格、協調性、年齢、及び職位を含むものとしているが、これに限るものではない。例えば、これらの属性に加えて、職種、部署、入社年度、出身地、趣味等の他の属性を含めて、何れか1つの属性、又は複数の属性の組み合わせを上記執務者の属性として適用する形態としてもよい。
また、本実施形態に係る提示部11Bは、上記執務室において、上記執務者の選好傾向が高い座席ほど優先的に、当該執務者に対して推薦する推薦情報を提示する。
一方、本実施形態に係る特定部11Aは、上記複数の座席50のうち、上記推薦情報が推薦する座席50を除く座席50で、かつ、予め定められた基準で選定された座席50を更に特定する。そして、本実施形態に係る提示部11Bは、特定部11Aによって特定された座席50を推薦する別推薦情報を更に提示する。
本実施形態では、上記予め定められた基準として、対応する執務者の上位資格者が選定したとの基準、及び対応する執務者自身が選定したとの基準を適用しているが、これに限るものではない。例えば、これらの基準に加えて、執務室を管理する管理者が選定したとの基準、情報処理装置10を管理する管理者が選定したとの基準等の他の基準を含めて、何れか1つの基準、又は複数の基準の組み合わせを上記基準として適用する形態としてもよい。また、本実施形態に係る提示部11Bは、上記推薦情報及び別推薦情報の提示を、表示部による表示により行っているが、これに限るものではない。例えば、スピーカ41等を用いた音声による提示や、画像形成装置を用いた印刷による提示を、上記推薦情報及び別推薦情報の提示方法として適用する形態としてもよい。
一方、本実施形態に係る端末20は、制御部21Aを含む。端末20のCPU21が、近距離通信部29を介した操作部52との通信の制御や、位置特定部40によって特定された執務者の位置を示す位置情報を、無線通信部27を介して情報処理装置10に送信する制御、各種情報を表示部25に表示する制御等を行う不図示のプログラムを実行することで、制御部21Aとして機能する。
更に、本実施形態に係る情報蓄積装置30は、制御部31Aを含む。情報蓄積装置30のCPU31が、情報処理装置10及び端末20との間で各種情報の授受を行う一方、記憶部33に対するアクセス等を制御する不図示のプログラムを実行することで、制御部31Aとして機能する。
ここで、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム90が対応する執務室60について説明する。図3は、本実施形態に係る執務室60の構成の一例を示す平面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る執務室60は、1つの入退出口62が設けられており、執務者は入退出口62を介して執務室60への入室及び執務室60からの退室を行う。なお、執務室60の入退出口62の数は1つに限らず、複数設けられていてもよいことは言うまでもない。
本実施形態に係る執務室60は、複数のエリア(図3に示す例では、エリアA~エリアFの6つのエリア)に分かれており、各エリアには複数の座席50が配置されている。本実施形態に係る座席50は、一対の椅子50A及び机50Bを含んで構成されている。図3では図示を省略するが、机50Bの各々の上面に、上述した操作部52、パーソナルコンピュータ54、デスクライト56、及びデスクファン58が設けられている。
このように、本実施形態に係る座席50は一対の椅子50A及び机50Bを含んで構成されているが、これに限るものではない。例えば、座席50として机50Bがなく、椅子50Aのみを含む形態としてもよく、逆に、座席50として椅子50Aがなく、机50Bのみを含む形態としてもよい。
本実施形態において、各執務者は、以上のように構成された執務室60における何れかの座席50を確保し、主に当該座席50に着座した状態で執務を行い、執務が終了すると、当該座席50の確保を解除する。なお、各執務者は、執務を行っている間に、執務室60の内外を自由に移動することができることは言うまでもない。
次に、図4~図9を参照して、本実施形態に係る各種データベースについて説明する。まず、図4を参照して、本実施形態に係る執務者属性情報データベース33Aについて説明する。図4に示すように、本実施形態に係る執務者属性情報データベース33Aは、上述した執務者IDと、当該執務者IDに対応する執務者の属性と、の各情報が関連付けられて記憶される。
上記属性は、対応する執務者の属性を示す情報であり、上述したように、本実施形態では、当該属性に、対応する執務者の外向性、協調性、年齢、及び職位を含むものとしている。なお、一般に「外向性」や「協調性」は「性格」に包含されるものであるが、本発明は、執務者の選好傾向が高い座席ほど優先的に当該執務者に推薦することを主眼としており、当該選好傾向に対して執務者の「外向性」や「協調性」が相関性を有することが多いことから、本実施形態では、「外向性」と「協調性」を、「性格」に関する属性の代表例として扱っている。
図4に示すように、本実施形態では、上記外向性の高さを、標準的な高さより高い「高」と、標準的な高さより低い「低」と、の2段階のレベルで表しているが、これに限るものではない。3段階以上の段階数で上記外向性の高さを表す形態としてもよい。また、図4に示すように、本実施形態では、上記協調性の高さを、標準的な高さである「中」と、標準的な高さより高い「高」と、標準的な高さより低い「低」と、の3段階のレベルで表しているが、これに限るものではない。2段階や4段階以上の段階数で上記協調性の高さを表す形態としてもよい。また、図4に示すように、本実施形態では、上記年齢の高さを、執務者の年齢として中央的な年齢である「中」と、中央的な年齢より高齢の「高」と、中央的な年齢より低年齢の「低」と、の3段階のレベルで表している。本実施形態では、上記中央的な年齢として35歳から45歳までの年齢を適用し、上記高齢として45歳を超える年齢を適用し、上記低年齢として35歳未満を適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。また、年齢の高さの段階数も3段階に限るものではなく、2段階や4段階以上の段階数で年齢の高さを表す形態としてもよい。
図4に示す例では、執務者IDとして「S001」が割り振られた執務者は、外向性が標準より高い性格で、協調性が標準より高い、中央的な年齢より高齢に該当する45歳超の部長であることを示している。
なお、本実施形態では、情報処理システム90が対応する全ての執務者について、各執務者の直属の上長が各属性に関する評価を行い、当該評価の結果を登録することで執務者属性情報データベース33Aを構築するものとしているが、これに限るものではない。例えば、各執務者が自己評価によって自身の属性を示す情報を登録することで執務者属性情報データベース33Aを構築する形態としてもよい。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る属性別選好情報データベース33Bについて説明する。図5に示すように、本実施形態に係る属性別選好情報データベース33Bは、属性、状態、及び環境選好傾向の各情報が関連付けられて記憶される。
上記属性は、執務者属性情報データベース33Aの属性と同様の情報であり、上記状態は、対応する属性の状態を示す情報であり、上記環境選好傾向は、対応する属性の状態である執務者が選好する傾向が高い、座席50の環境上の選好条件を示す情報である。なお、図5に示すように、本実施形態に係る属性別選好情報データベース33Bでは、「職位」との属性については、当該職位が「ライン長」に該当するか否かを示す属性に纏めているが、これに限るものではない。例えば、属性別選好情報データベース33Bにおける「職位」に対応する属性として、執務者属性情報データベース33Aの属性と同様の属性、即ち、部長、課長等といった個別の職位そのものを適用する形態としてもよい。
図5に示すように、本実施形態では、「外向性」に関する環境選好傾向として、人員密度(混雑の度合いであり、座席50の周囲にいる他の執務者の数)の高さを適用している。また、本実施形態では、「協調性」に関する環境選好傾向として、開放度(座席50がどの程度オープンであるか)の高さを適用している。また、本実施形態では、「年齢」に関する環境選好傾向として、照度(座席50の机50Bの上面側の明るさ)の高さを適用している。さらに、本実施形態では、「ライン長」に関する環境選好傾向として、動線からの距離(座席50の移動する人の流れからの距離)及び開放度の高さを適用している。
但し、上記環境選好傾向は、これらに限られるものではない。例えば、これらの環境選好傾向に加えて、視環境(視界内の景色、室全体の見通し、室内からの眺望等)、音環境(室内外の騒音等)等に関する選好傾向等の他の選好傾向を含めて、何れか1つの選好傾向、又は複数の選好傾向の組み合わせを上記環境選好傾向として適用する形態としてもよい。
図5に示す例では、例えば、外向性が高い執務者が選好する傾向が高い座席50は、人員密度が高い座席であることを示し、協調性が高い執務者が選好する傾向が高い座席50は、開放度が低い座席であることを示している。
なお、本実施形態では、情報処理装置10の管理者が、執務室における過去の座席50への選好傾向の実績等に基づいて、各属性の各状態の各々毎に、対応する環境選好傾向を登録することで属性別選好情報データベース33Bを構築するものとしている。但し、これに限るものではなく、例えば、最上位の職位の執務者等の特定の執務者が、同様の属性別選好情報データベース33Bを構築する形態等としてもよい。
次に、図6を参照して、本実施形態に係る管理者選定情報データベース33Cについて説明する。図6に示すように、本実施形態に係る管理者選定情報データベース33Cは、上述した執務者IDと、当該執務者IDに対応する執務者によって設定された上記属性毎の選定条件と、の各情報が関連付けられて記憶される。
本実施形態に係る情報処理システム90では、管理者選定情報データベース33Cには、執務者のうちの予め定められた職位(本実施形態では、課長以上の職位)の執務者(以下、「選定管理者」という。)のみが座席50を選定する際の条件を登録することができるものとされている。上記選定条件は、対応する執務者IDに対応する選定管理者によって登録された座席50を選定する際の条件を示す情報である。図6に示す例では、執務者IDとして「S001」が割り振られた選定管理者により、「外向性」及び「協調性」の各々に関して性質が異なる執務者については近接した座席50を用いるように選定し、年齢が近い執務者ほど近接した座席50を用いるように選定すること等が登録されていることを示している。
次に、図7を参照して、本実施形態に係る執務者選定情報データベース33Dについて説明する。図7に示すように、本実施形態に係る執務者選定情報データベース33Dは、上述した執務者IDと、当該執務者IDに対応する執務者によって設定された選定条件と、の各情報が関連付けられて記憶される。
本実施形態に係る情報処理システム90では、執務者選定情報データベース33Dには、執務者のうちの選定管理者を除く執務者のみが選定条件を登録することができるものとされている。上記選定条件は、対応する執務者IDに対応する執務者によって登録された選定条件を示す情報である。図7に示す例では、執務者IDとして「S004」が割り振られた、選定管理者ではない執務者により、自身に近接させたい執務者(以下、「近接者」という。)を、執務者IDとして「S011」、「S015」が各々割り振られた2人の執務者に限定し、自身から離隔させたい執務者(以下、「離隔者」という。)を、執務者IDとして「S021」、「S033」が各々割り振られた2人の執務者に限定することを示している。
次に、図8を参照して、本実施形態に係る座席情報データベース33Eについて説明する。図8に示すように、本実施形態に係る座席情報データベース33Eは、上述した座席IDと、位置、利用日時、及び執務者IDとの各情報が関連付けられて記憶される。
上記位置は、対応する座席50の配置位置を示す情報であり、本実施形態では、当該座席50の平面視中央部の位置を示す情報を適用している。なお、本実施形態では、上記位置を示す情報として、緯度及び経度等の2次元の位置を適用しているが、これに限るものではない。例えば、緯度及び経度等を示す情報に加えて、高度等を示す情報を適用して、3次元の位置を適用する形態としてもよい。
また、上記利用日時は、対応する座席50に対して何れかの執務者が確保した日時及び当該確保を解除した日時を示す情報であり、上記執務者IDは、対応する座席50を、対応する時間帯に確保していた執務者を示す情報である。
図8に示す例では、座席IDとして「C001」が割り振られた座席50は(X1,Y1)の位置に配置されており、執務者IDとして「S001」が割り振られた執務者によって2020年4月24日の8時2分から11時45分まで確保されていたことを表している。
次に、図9を参照して、本実施形態に係る環境状況情報データベース33Fについて説明する。図9に示すように、本実施形態に係る環境状況情報データベース33Fは、座席ID、及び環境状況の各情報が関連付けられて記憶される。
上記座席IDは、座席情報データベース33Eの座席IDと同様の情報であり、上記環境状況は、対応する座席50の位置における人員密度、開放度、照度、及び動線距離を含む複数種類の環境状態を示す情報である。
本実施形態では、上記人員密度として、対応する座席50が設けられているエリア内で座席50を確保している執務者の数を適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応する座席50に隣接する座席50を確保している執務者の数を上記人員密度として適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、上記開放度として、対応する座席50から最も近い壁面までの距離を適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応する座席50から複数の方向に対して存在する壁面までの距離の平均値を上記開放度として適用する形態としてもよい。更に、本実施形態では、上記動線距離として、対応する座席50から最も近い通路までの距離を適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応する座席50から複数の方向に対して存在する通路までの距離の平均値を上記動線距離として適用する形態としてもよい。
図9に示す例では、座席IDとして「C001」が割り振られた座席50の位置では、人員密度が2(人/エリア)であり、開放度が1.4(m)であり、照度が800(lx)であり、動線距離が2.5(m)であることを示している。
なお、図示は省略するが、本実施形態に係る情報処理システム90では、執務室60に配置された座席50の各々に、上記照度を計測するためのセンサ(以下、「環境センサ」という。)が設けられている。そして、本実施形態に係る情報処理システム90では、情報処理装置10が、上記環境センサから照度を示す物理量を随時取得し、環境状況情報データベース33Fに登録されている照度を随時更新する。但し、この形態に限るものではなく、日時毎に平均的な照度を固定的に記憶しておく形態としてもよく、当該固定的な照度に対して、対応する日時の天気等の気象条件を加味して微調整しつつ適用する形態等としてもよい。
また、本実施形態に係る情報処理システム90では、情報処理装置10が、各執務者が所持する端末20から位置特定部40により特定される位置を示す位置情報を受信し、受信した位置情報を用いて人員密度を導出する。そして、本実施形態に係る情報処理装置10では、導出した人員密度に、環境状況情報データベース33Fに登録されている人員密度を随時更新する。但し、この形態に限るものではなく、座席50に設けられた操作部52に対する操作に応じて当該操作部52から受信した座席特定情報を用いて、人員密度を導出する形態としてもよい。
更に、本実施形態に係る情報処理システム90では、開放度及び動線距離を、対応する座席50の位置及び執務室60のレイアウトに応じた固定値として環境状況情報データベース33Fに予め登録しておくものとしているが、これに限るものではない。例えば、開放度及び動線距離の少なくとも一方について、情報処理装置10の管理者等に対して実態に即した値を適宜入力させ、環境状況情報データベース33Fに登録されている情報を更新する形態としてもよい。
次に、図10~図16を参照して、本実施形態に係る情報処理システム90の作用を説明する。まず、図10及び図11を参照して、第1情報処理を実行する場合の情報処理装置10の作用を説明する。本実施形態に係る情報処理装置10では、何れかの選定管理者により、第1情報処理の実行を開始する旨の指示が、当該選定管理者に割り当てられた端末20から受信された場合に、情報処理装置10のCPU11が第1情報処理プログラム13Aを実行することにより、図10に示す第1情報処理が実行される。
図10のステップ200で、CPU11は、予め定められたフォーマットとされた管理者選定情報入力画面をアクセス元の端末20の表示部25に表示させるように制御し、ステップ202で、CPU11は、所定情報が入力されるまで待機する。
図11に示すように、本実施形態に係る管理者選定情報入力画面では、座席の選定の対象としたい属性について、選定条件の設定を促すメッセージが表示されると共に、当該選定条件を入力するための入力枠25Aが表示される。
図11に示す管理者選定情報入力画面が、自身に割り当てられた端末20の表示部25に表示されると、選定管理者は、入力部24を用いて、座席の選定の対象としたい属性に対応する入力枠25Aに選定条件を示す情報を入力した後、終了ボタン25Dを指定する。これに応じて、ステップ202が肯定判定となってステップ204に移行する。
なお、図11に示す例では、例えば、「外向性」及び「協調性」の各々に関しては、性質が異なる執務者について近接した座席50を用いるように選定するとの条件が入力され、年齢が近い執務者ほど近接した座席50を用いるように選定するとの条件が入力されている。また、図11に示す例では、「職位」については選定条件を入力しない状態が示されている。本実施形態では、選定条件の入力を、予め定められた複数の選択肢から選択することにより行っているが、この形態に限るものではないことは言うまでもない。
ステップ204で、CPU11は、管理者選定情報入力画面で入力された選定条件を、対応する選定管理者に割り振られた執務者IDと共に管理者選定情報データベース33Cに登録し、その後に本第1情報処理を終了する。
以上の第1情報処理により、一例として図6に示す管理者選定情報データベース33Cが構築される。
次に、図12及び図13を参照して、第2情報処理を実行する場合の情報処理装置10の作用を説明する。本実施形態に係る情報処理装置10では、選定管理者を除く何れかの執務者により、第2情報処理の実行を開始する旨の指示が、当該執務者に割り当てられた端末20から受信された場合に、情報処理装置10のCPU11が第2情報処理プログラム13Bを実行することにより、図12に示す第2情報処理が実行される。
図12のステップ300で、CPU11は、予め定められたフォーマットとされた執務者選定情報入力画面をアクセス元の端末20の表示部25に表示させるように制御し、ステップ302で、CPU11は、所定情報が入力されるまで待機する。
図13に示すように、本実施形態に係る執務者選定情報入力画面では、選定したい執務者の設定を促すメッセージが表示されると共に、自身に近接させたい執務者(近接者)を入力するための入力枠25Bと、自身から遠ざけたい執務者(離隔者)を入力するための入力枠25Cと、が表示される。
図13に示す執務者選定情報入力画面が、自身に割り当てられた端末20の表示部25に表示されると、執務者は、入力部24を用いて、自身に近接させたい執務者を入力枠25Bに、自身から遠ざけたい執務者を入力枠25Cに、各々入力した後、終了ボタン25Dを指定する。これに応じて、ステップ302が肯定判定となってステップ304に移行する。なお、図13に示す例では、執務者の指定を、執務者IDを用いて行っているが、この形態に限るものではないことは言うまでもない。
ステップ304で、CPU11は、執務者選定情報入力画面で指定された結果を、アクセス元の端末20が割り当てられた執務者に割り振られた執務者IDと共に執務者選定情報データベース33Dに登録し、その後に本第2情報処理を終了する。
以上の第2情報処理により、一例として図7に示す執務者選定情報データベース33Dが構築される。
次に、図14~図16を参照して、第3情報処理を実行する場合の情報処理装置10の作用を説明する。本実施形態に係る情報処理装置10では、執務室60の利用が可能とされた日(本実施形態では、平日であり、以下、「利用可能日」という。)毎における、執務室60が利用可能となる時刻(本実施形態では、午前6時)となった場合に、情報処理装置10のCPU11が第3情報処理プログラム13Cを実行することにより、図14に示す第3情報処理が実行される。なお、以下では、執務室60が図3に示されるものである場合について説明する。また、ここでは、錯綜を回避するために、各データベース33A~33Fが、図4~図9に示すものとして構築済みである場合について説明する。
図14のステップ400で、特定部11Aは、執務者属性情報データベース33Aから全ての情報(以下、「執務者属性情報」という。)を読み出し、属性別選好情報データベース33Bから全ての情報(以下、「属性別選好情報」という。)を読み出す。ステップ402で、特定部11Aは、管理者選定情報データベース33Cから全ての情報(以下、「管理者選定情報」という。)を読み出し、執務者選定情報データベース33Dから全ての情報(以下、「執務者選定情報」という。)を読み出す。ステップ404で、特定部11Aは、環境状況情報データベース33Fから全ての情報(以下、「環境状況情報」という。)を読み出す。
ステップ406で、提示部11Bは、予め定められたフォーマットとされた初期設定受付画面を表示するように表示部15を制御した後、ステップ408で、提示部11Bは、所定情報が入力されるまで待機する。
図15に示すように、本実施形態に係る初期設定受付画面では、座席を推薦する期間(以下、「推薦期間」という。)の入力を促すメッセージが表示されると共に、当該推薦期間を入力するための入力枠15Aが表示される。また、図15に示すように、本実施形態に係る初期設定受付画面では、上述した別推薦情報により推薦する座席である別推薦座席を選定する際に優先する選定条件(以下、「優先選定条件」という。)の指定を促すメッセージが表示されると共に、当該優先選定条件を指定するための指定領域15Bが表示される。
図15に示す初期設定受付画面が表示部15に表示されると、情報処理装置10の管理者は、入力部14を用いて、推薦期間を入力枠15Aに入力する。また、情報処理装置10の管理者は、入力部14を用いて、優先選定条件として、選定管理者が登録した選定条件と、選定管理者を除く執務者が登録した選定条件との何れの選定条件を優先するかを指定領域15Bにおいて指定し、その後に終了ボタン15Cを指定する。これに応じて、ステップ408の判定が肯定判定となってステップ410に移行する。なお、図15に示す例では、情報処理装置10の管理者により、選定期間として、8時から14時までの期間が入力され、優先選定条件として、選定管理者が登録した選定条件を優先する旨が指定された状態が示されている。
ステップ410で、CPU11は、この時点が、初期設定受付画面で入力された推薦期間であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ412に移行する。
ところで、本実施形態に係る情報処理システム90では、各執務者が、執務を行うべく、執務室60の利用可能日に最初に執務室60に入室する際には、自身に推薦する座席50を確認するために、表示装置45による表示を確認することとしている。
そこで、ステップ412で、CPU11は、当日、執務室60に初めて入室する執務者が来訪したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ428に移行し、肯定判定となった場合はステップ414に移行する。なお、本実施形態では、上記執務者の来訪の検出を、当該執務者が所持する端末20から受信される、当該端末20の位置特定部40によって特定された位置が執務室60の入退出口62の付近に当日初めて位置したことを検出することで行っている。但し、この形態に限定されるものではなく、例えば、執務者自身に対して、当日初めて執務室60に入室する際に、自身が所持する端末20や、表示装置45等を介して当該入室する旨を入力させ、当該入力を検出することで、上記来訪を検出する形態としてもよい。なお、以下では、ステップ412の処理で来訪が検出された執務者を「来訪執務者」という。
ところで、本実施形態に係る情報処理システム90では、何れかの座席50において、操作部52に対する第1操作(本実施形態では、端末20を操作部52に近接させる操作)が行われたことをもって、当該座席50が確保されたものとしている。また、本実施形態に係る情報処理システム90では、確保されている何れかの座席50において、操作部52に対する第2操作(本実施形態では、端末20を操作部52に再び近接させる操作)が行われたことをもって、当該座席50の確保が解除されたものとしている。そして、本実施形態に係る情報処理装置10は、第1操作及び第2操作に伴って操作部52から受信された執務者特定情報及び座席特定情報を用いて、座席情報データベース33Eの登録内容を随時更新(追加)する。
そこで、ステップ414で、特定部11Aは、上記第1操作が行われ、かつ、第2操作が行われていない座席50が、何れかの執務者によって使用されている座席50であるものとして、執務室60に設けられている座席50の使用状況を特定する。この際、特定部11Aは、上記第1操作が行われたことに伴って操作部52から受信された執務者特定情報及び座席特定情報を用いて、座席50を使用している執務者及び当該座席50を特定する。以下では、ここで特定した座席50を「使用中座席」という。
なお、使用中座席、及び当該使用中座席を使用している執務者の特定方法は、この方法には限らない。例えば、座席50を使用している執務者が所持する端末20の位置特定部40により特定された位置及び当該端末20を特定することのできるIPアドレス等の特定情報を用いて、使用中座席を使用している執務者及び当該使用中座席を特定する形態としてもよい。
ステップ416で、CPU11は、予め定められた座席使用不可化処理を実行する。本実施形態では、上記座席使用不可化処理として、使用中座席を除く全ての座席50に設けられたパーソナルコンピュータ54、デスクライト56、及びデスクファン58の各機器を使用できないように設定する処理を適用している。本実施形態では、上記各機器への通電を遮断することで、当該各機器を使用できないように設定しているが、これに限るものではない。
ステップ418で、特定部11Aは、来訪執務者に推薦する座席50を特定する。ここで、本実施形態に係る特定部11Aは、来訪執務者に推薦する座席50を示す情報として、上述した推薦情報及び別推薦情報の2種類の情報を導出する。
まず、推薦情報の導出手順について説明する。
推薦情報を導出する場合、まず、特定部11Aは、読み出した執務者属性情報のうち、来訪執務者に対応する情報(以下、「来訪執務者属性情報」という。)を特定する。ここで、来訪執務者が何れの執務者であるかは、来訪執務者が所持する端末20から得られるIPアドレス等の特定情報を用いたり、来訪執務者に対して、表示装置45等を介して自身を示す情報を入力させたりすること等によって特定することができる。
次に、特定部11Aは、読み出した属性別選好情報のうち、特定した来訪執務者属性情報に対応する環境選好傾向を特定する。
この際、特定部11Aは、特定した来訪執務者属性情報における「外向性」が「高」である場合、環境選好傾向として「高人員密度」を特定する。また、特定部11Aは、特定した来訪執務者属性情報における「協調性」が「高」である場合、環境選好傾向として「低開放度」を特定する。また、特定部11Aは、特定した来訪執務者属性情報における「年齢」が「高」である場合、環境選好傾向として「高照度」を特定する。更に、特定部11Aは、特定した来訪執務者属性情報における「職位」が「部長」である場合、「部長」は「ライン長」であるため、環境選好傾向として「動線に近接、かつ、高開放度」を特定する。
そして、特定部11Aは、使用中座席を除く座席50から、特定した環境選好傾向に合致する座席50を、推薦情報により推薦する座席として特定する。
この際、特定部11Aは、特定した環境選好傾向が「高人員密度」である場合、使用中座席を除く座席50のうち、人員密度が所定閾値以上である座席50を特定する。また、特定部11Aは、特定した環境選好傾向が「低開放度」である場合、使用中座席を除く座席50のうち、開放度が所定閾値未満である座席50を特定する。また、特定部11Aは、特定した環境選好傾向が「高照度」である場合、使用中座席を除く座席50のうち、照度が所定閾値以上である座席50を特定する。更に、特定部11Aは、特定した環境選好傾向が「動線に近接、かつ、高開放度」である場合、使用中座席を除く座席50のうち、動線距離が所定閾値以内で、かつ、開放度が所定閾値以上である座席50を特定する。
ここで、使用中座席を除く座席50における、人員密度、開放度、照度、及び動線距離の各値は、読み出した環境状況情報における、対応する座席の、対応する環境状況を示す情報を参照することで特定することができる。また、本実施形態では、各環境選好傾向別に適用する閾値として、対応する環境選好傾向毎に固定値として予め設定した値を適用しているが、これに限るものではない。例えば、各環境選好傾向別に適用する閾値として、情報処理装置10の管理者等に対し、実態に即した値を適宜入力させて適用する形態としてもよい。
ここで、各属性間の環境選好傾向に応じて特定される座席50に矛盾が生じる場合もあるが、この場合は、各属性に対して優先順位を予め定めておき、矛盾が生じる属性については、当該優先順位が最も高い属性の環境選好傾向に応じて特定される座席50を適用する。但し、この形態に限らず、矛盾する座席50の中央部に最も近い座席50を特定する形態等としてもよい。
次に、別推薦情報の導出手順について説明する。
別推薦情報を導出する場合、まず、特定部11Aは、初期設定受付画面を介して指定された優先選定条件が、選定管理者が登録した選定条件(以下、「管理者選定条件」という。)であるのか、選定管理者を除く執務者が登録した選定条件(以下、「執務者選定条件」という。)であるのかを特定する。
次に、特定部11Aは、特定した優先選定条件が管理者選定条件である場合は、所定の選定管理者によって設定された管理者選定情報を用いて、使用中座席を除く座席50から、来訪執務者の属性に対して設定された管理者選定条件に合致する座席50を、別推薦情報により推薦する座席として特定する。なお、本実施形態では、上記所定の選定管理者として、来訪執務者が所属する部署の最も高い職位の選定管理者を適用しているが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
例えば、管理者選定情報が示す管理者選定条件が、「外向性」に関する性質が異なる執務者について近接した座席50を用いるように選定するとの条件である場合、既に座席50を確保している執務者のうち、来訪執務者とは当該性質が異なる執務者が確保している座席50から所定距離以内の未使用の座席50を特定する。また、管理者選定情報が示す管理者選定条件が、年齢が近い執務者ほど離隔した座席50を用いるように選定するとの条件である場合、既に座席50を確保している執務者のうち、来訪執務者と年齢が最も近い執務者が確保している座席50から上記所定距離を超えて未使用の座席50を特定する。なお、本実施形態では、上記所定距離として、固定の距離(例えば、5m)を適用しているが、これに限るものではない。例えば、執務室60の広さや、座席50の配置間隔、対象とする執務者の数等に応じて、情報処理装置10の管理者等によって入力部14等を介して上記所定距離を入力させる形態としてもよい。
この際、これらの複数の管理者選定条件に応じて特定される座席50に矛盾が生じる場合もあるが、この場合は、適用する属性についても優先順位を予め定めておき、矛盾が生じる属性間については、当該優先順位が最も高い属性の管理者選定条件を適用する。但し、この形態に限らず、矛盾する属性の管理者選定条件の各々について個別に特定された座席50の中央部に最も近い座席50を特定する形態等としてもよい。
一方、特定部11Aは、特定した優先選定条件が執務者選定条件である場合は、来訪執務者自身によって設定された執務者選定情報を用いて、使用中座席を除く座席50から、当該執務者選定情報に設定した近接者及び離隔者の制限に合致する座席50を、別推薦情報により推薦する座席として特定する。
例えば、来訪執務者が執務者選定情報に設定した近接者が既に座席50を確保している場合、当該座席50から上記所定距離以内の未使用の座席50を特定する。この場合、来訪執務者が執務者選定情報に設定した近接者で、かつ、既に座席50を確保している執務者が複数存在する場合もあるが、この場合は、当該複数の執務者が確保している座席50の中央部から上記所定距離以内の座席50を特定する。但し、この形態に限らず、各執務者により、設定した複数の近接者に対して優先順位を予め設定しておき、当該優先順位が最も高い近接者の座席50から上記所定距離以内の座席50を特定する形態等としてもよい。
また、例えば、来訪執務者が執務者選定情報に設定した離隔者が既に座席50を確保している場合、当該座席50から上記所定距離より離隔された未使用の座席50を特定する。この場合、来訪執務者が執務者選定情報に設定した離隔者で、かつ、既に座席50を確保している執務者が複数存在する場合もあるが、この場合は、当該複数の執務者が確保している座席50からの距離の合計値が最も大きい座席50を特定する。但し、この形態に限らず、各執務者により、複数の離隔者に対して優先順位を予め設定しておき、当該優先順位が最も高い離隔者の座席50から上記所定距離より離隔された未使用の座席50を特定する形態としてもよい。
ステップ420で、提示部11Bは、ステップ418の処理によって特定した座席50、即ち、推薦情報及び別推薦情報により示される座席50(以下、「推薦座席」という。)を用いて、予め定められたフォーマットとされた座席選択画面を表示するように表示部15、来訪執務者が所持する端末20、及び表示装置45を制御し、ステップ422で、提示部11Bは、所定情報が入力されるまで待機する。
図16には、既に座席50を確保した執務者が複数人(図16に示す例では、7人)である場合における、ステップ420の処理によって各装置の表示部により表示された座席選択画面の一例が示されている。
図16に示すように、本実施形態に係る座席選択画面では、執務室60の平面図が表示されると共に、この時点の各エリア別の座席50の確保数が表示される。本実施形態に係る座席選択画面では、確保されている座席50の位置に確保した執務者を特定可能な特定情報(本実施形態では、氏名)も表示される。来訪執務者は、表示装置45や、端末20の表示部25に表示された座席選択画面を参照することで、執務室60の座席50の空き状況や、誰がどの座席50を確保しているかを把握することができる。
また、本実施形態に係る座席選択画面では、推薦座席に相当する座席50に対し、推薦する座席50を示すものとして予め定められたマーク(本実施形態では、星形及び二重丸のマーク)64、66が表示される。従って、来訪執務者は、推薦されている座席50を容易に確認することができる。
また、図16に示すように、本実施形態に係る座席選択画面では、推薦情報が示す座席50と、別推薦情報が示す座席50とを異なる形状のマークで示している。このため、来訪執務者は、何れの基準で推薦している座席50であるのかを容易に把握することができる。
このように、本実施形態では、推薦する座席50を示すものとして星形や二重丸のマーク64、66を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、これらのマーク64に代えて、他の形状のマークを適用する形態としてもよい。更に、マーク64、66に代えて、推薦座席に相当する座席50の色を他の座席50とは変えたり、推薦座席に相当する座席50のみブリンク表示や、リバース表示等の他の表示状態にしたりする強調表示を行う形態としてもよい。この際、推薦情報が示す座席50と、別推薦情報が示す座席50とを異なる状態で表示することが好ましいことは言うまでもない。
一例として図16に示すような座席選択画面が表示装置45や、端末20の表示部25によって表示されると、来訪執務者は、推薦されている座席50を参考として、所望の1つの座席50を選択して指定する。これに応じて、ステップ422が肯定判定となってステップ424に移行する。なお、本実施形態では、所望の座席の指定を、自身が所持する端末20の表示部25によって表示されている座席選択画面に対し、入力部24を介して所望の座席を指定することにより行うが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
ステップ424で、CPU11は、予め定められた選択座席使用可能化処理を実行する。本実施形態では、上記選択座席使用可能化処理として、来訪執務者によって選択された座席50に設けられたパーソナルコンピュータ54、デスクライト56、及びデスクファン58の各機器を使用できるように設定する処理(本実施形態では、当該各機器に通電する処理。)を適用しているが、これに限るものではない。
一方、ステップ410において否定判定となった場合、即ち、この時点が推薦期間ではない場合はステップ426に移行し、CPU11は、予め定められた非推薦処理を実行し、その後にステップ428に移行する。なお、本実施形態では、上記非推薦処理として、この時点で座席使用不可化処理によって使用できなくなっている座席50を、選択座席使用可能化処理と同様の処理によって使用可能とする処理を行う。また、本実施形態では、この時点で各装置の表示部に推薦する座席50が表示された座席選択画面が表示されている場合には、上記非推薦処理として、当該座席選択画面を、使用中座席を除く全ての座席50が選択可能であることを示す画面に更新する処理を行う。
ステップ428で、CPU11は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ410に戻る一方、肯定判定となった場合は本情報処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、執務室60の利用が可能とされた日(本実施形態では、平日)毎における、執務室60が利用できなくなる時刻(本実施形態では、午後9時)となったタイミングを適用している。但し、この形態に限るものではなく、執務室60の座席50を確保していた執務者の全てが当該確保を解除したタイミング、情報処理装置10の管理者によって第3情報処理の終了を指示する指示情報が入力部14等を介して入力されたタイミング等を上記終了タイミングとして適用する形態としてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、情報処理装置10が、複数の座席が設けられ、執務者に当該座席の選択の自由度が与えられた執務室における、上記執務者の属性に応じた、当該執務者の上記座席に対する環境上の選好条件の傾向を示す環境選好傾向を、当該執務者の選好傾向として特定する特定部11Aと、上記執務室において、上記執務者の選好傾向が高い座席ほど優先的に、当該執務者に対して推薦する推薦情報を提示する提示部11Bと、を備えている。従って、知的生産性が高い座席を執務者が選択することができる。
また、本実施形態によれば、上記複数の座席のうち、上記推薦情報が推薦する座席を除く座席で、かつ、予め定められた基準で選定された座席を更に特定し、特定した座席を推薦する別推薦情報を更に提示している。従って、当該基準に応じた好適な座席も選択しやすくなる結果、執務者にとっての利便性を、より向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上記予め定められた基準を、執務室を管理する管理者や、執務者の上位資格者等が選定したとの基準としている。従って、推薦情報により推薦される座席とは別に、適用した選定者に応じた、より適切な座席の推薦を受けることができる。
更に、本実施形態によれば、執務者の属性を、当該執務者の性格、協調性、年齢、及び職位を含むものとしている。従って、適用した属性に応じた好適な座席の選択を行うことができる。
なお、上記実施形態では、管理者選定情報を適用する管理者を単一の管理者とした場合について説明したが、これに限定されない。例えば、管理者選定情報を適用する管理者を複数の管理者とする形態としてもよい。この場合、当該複数の管理者によって設定された管理者選定条件に矛盾が生じる場合があるが、この場合は、適用する管理者についても優先順位を予め定めておき、矛盾が生じる属性については、優先順位が高い管理者の設定を適用する形態等とすればよい。
また、上記実施形態では、座席50の確保の検出を、執務者による操作部52に対する操作に基づいて行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、執務者により端末20を用いて所望の座席50の予約が行われたことを検出することで、座席50の確保を検出する形態としてもよい。また、QR(Quick Response)コード(登録商標)の読み取りによる方法、顔認証、指紋認証等の生体認証による方法等を座席50の確保の検出に適用してもよい。
また、上記実施形態では、各執務者が執務室60に来訪したタイミングで、当該執務者が所持する端末20に座席選択画面の表示を行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、各執務者が執務室60に来訪する以前に当該執務者が所持する端末20で座席選択画面の表示を行う形態としてもよく、特に表示するタイミングを規定することなく、座席選択画面を常時、各執務者の端末20に表示する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、指定された優先選定条件のみを適用して別推薦情報により垂線する座席50を特定する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、指定された優先選定条件を最初の選定条件として適用し、指定されなかった優先選定条件を次の選定条件として適用する、2段階の選定を行う形態としてもよい、
また、上記実施形態では、推薦する座席50を座席選択画面によって表示することで提示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、端末20のスピーカ41等によって音声により推薦する座席50を提示する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、操作部52を座席50に設けた場合について説明したが、これに限定されない。例えば、操作部52を当該座席50の近傍に設ける形態としてもよい。
また、上記実施形態では、各種データベースを情報処理装置10とは別体構成とされた情報蓄積装置30に記録する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、情報処理装置10に各種データベースを記録する形態としてもよい。この場合、情報蓄積装置30は不要となる。
また、上記実施形態で適用した各種データベースの構成は一例であり、例示したものに限定されるものでないことは言うまでもない。
また、上記実施形態において、例えば、特定部11A及び提示部11Bの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。