JP7562007B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
複数相のコンバータを設定された位相差、例えば2相であれば180°の位相差で交互に駆動させる電力変換装置であるインターリーブコンバータは、単相構成の電力変換装置と比較すると、各コンバータの電流実効値、リプル電流等を低減できるため、電力変換装置の小型化を図る目的でよく用いられる。
しかしながら例えば2相構成のインターリーブコンバータでは、相間における配線インピーダンスの相違、リアクトル個体差、等によって一方の相のコンバータに電流が偏ると、この一方の相のコンバータのみ損失が大きくなり、発熱量が大きくなる。そのため、損失及び発熱がより大きい相のコンバータに合わせて各相コンバータの素子を選定する必要が生じ、結果的に装置が大型化してしまう。これを避けるため、各相のコンバータのリアクトル等に流れる電流を検出して、相間において電流の不均衡が発生しないように各相のコンバータの半導体スイッチの駆動を制御する、以下のようなスイッチング電源装置としての電力変換装置が開示されている。
即ち、従来のスイッチング電源装置は、直流電圧を入力する正極側の第1端子及び負極側の第2端子と、直流電圧を出力する正極側の第3端子及び負極側の第4端子と、電流をオン/オフするスイッチ素子がそれぞれ設けられ、第3端子と第4端子との間に並列に接続された複数のアームと、第1端子と各アームとの間にそれぞれ接続された複数のインダクタと、複数のインダクタ及び複数のスイッチ素子を通して複数のインダクタにそれぞれ流れるインダクタ電流が合成された合成電流を検出する電流検出回路と、複数のスイッチ素子間のオン/オフの位相をずらして複数のスイッチ素子をオン/オフさせる複数のスイッチ信号を生成する制御部と、を備える。電流検出器は、複数のアームの低電位側のスイッチ素子と、第2端子および第4端子との間に接続されている。制御部は、複数のスイッチ素子におけるそれぞれのスイッチ期間の所定箇所のタイミングで、電流検出回路の検出結果をそれぞれサンプリングし、これらのサンプリング結果に基づき、複数のインダクタ電流の電流平衡制御を行う。これにより、インターリーブ構成におけるアーム相互の電流平衡をとることが可能になる(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-166376号公報
上記特許文献1のようなスイッチング電源装置では、各アームの低電位側のスイッチ素子と、負極側の基準電位(GND)に接続される第2端子および第4端子と、の間に接続された電流検出器により、各アームのインダクタ電流を検出している。
ここで、例えば昇圧チョッパ等の電力変換装置においては、リアクトル等の受動素子は、半導体スイッチの駆動周波数を高周波化させることでそのインダクタンス値を小さくできるため、装置を小型に構成することができる。しかしながら同時に、この半導体スイッチの駆動周波数の高周波化に伴うスイッチング回数の増加によってスイッチング損失は増加してしまう。半導体スイッチのオン/オフ速度を高速化させると、スイッチング損失低減に有効であるが、急峻にオン/オフすることによって半導体スイッチに印加されるサージ電圧が増加する。
サージ電圧は、主電流経路の寄生インダクタンスに蓄積された磁気エネルギ、あるいはダイオード逆回復による逆回復電流が、半導体スイッチ及び配線の寄生容量等を介して共振電流として流れることによって生じる。このとき、各アームの低電位側のスイッチ素子と基準電位との間に接続された電流検出器にも共振電流が流れる。このため、上記特許文献1のようなスイッチング電源装置では、サージ電圧発生時の電流検出器に流れる電流は、測定すべき主電流と共振電流とを重畳したものになる。そのため、電流検出器は、共振電流が減衰するまでの間、正確な電流値を検出できなくなる。その結果、電力変換装置は、正確に電力の変換を制御することが困難になり、例えば、インターリーブ構成のスイッチング電源装置では、各相の電流不均衡を防ぐように半導体スイッチを制御することが困難になる。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、スイッチングに伴ってスイッチング素子に発生するサージ電圧を低減しつつ、共振電流による電圧振動の収束を早める電力変換装置を提供することを目的とする。
本開示の電力変換装置は、
電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子を有するスイッチング回路と、
前記スイッチング回路に並列接続されるスナバ回路および第1エネルギ蓄積要素と、
前記半導体素子に流れる電流を検出する電流検出器と、
前記スイッチング回路を制御する制御部と、を備え、
前記スイッチング回路は、
前記第1エネルギ蓄積要素の正極側端子に第1端が接続された前記半導体素子としての第1半導体素子と、前記第1エネルギ蓄積要素の負極側端子に第2端が接続された前記半導体素子としての第2半導体素子と、を有して、前記第1半導体素子の第2端と前記第2半導体素子の第1端とを直列接続して構成され、
前記スナバ回路は、
抵抗と第2エネルギ蓄積要素とを直列接続した直列回路と、
前記直列回路における前記抵抗と前記第2エネルギ蓄積要素との接続点にカソード側が接続され、アノード側が前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の第1端に接続されるダイオードと、を有して構成され、
前記電流検出器は、前記第2半導体素子の第1端側あるいは第2端側の少なくとも一方側に設けられて、前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子を流れる電流を検出し、
前記制御部は、
前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチング間隔を、
前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子のスイッチング時点から、
前記第2エネルギ蓄積要素の印加電圧と前記ダイオードの印加電圧との合計が、前記スイッチングに伴うサージ電圧による前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の、前記ダイオードのアノード側が接続される第1端子における印加電圧よりも小さくなる時点に至る第1期間以上を確保するように調整すると共に、
前記第1期間として、
前記ダイオード、前記第2エネルギ蓄積要素、および、前記第1エネルギ蓄積要素、を含むループ回路におけるインダクタンスと、前記第2エネルギ蓄積要素の静電容量と、に基づいて導出される、前記半導体素子のスイッチングに伴うサージ電圧による前記第2エネルギ蓄積要素の電圧上昇期間Tbを少なくとも確保するように設定する、
ものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、スイッチングに伴って半導体に発生するサージ電圧を低減しつつ、共振電流による電圧振動の収束を早めることができる。
実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御回路の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1による電力変換装置の概略動作シーケンスを示すタイミングチャートである。 実施の形態1による電力変換装置が有するスナバ回路の構成の一例である。 実施の形態1による電力変換装置が有するスナバ回路の構成の一例である。 実施の形態2による電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3による電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1による電力変換装置100の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態1にかかる電力変換装置100は、DC/DCコンバータの一種である昇降圧チョッパ回路を構成しており、直流電圧源1と、第1エネルギ蓄積要素としての平滑コンデンサ4との間で直流電圧の昇圧/降圧を行う。
電力変換装置100は、電力変換器である昇降圧コンバータ15と、スナバ回路20と、第1エネルギ蓄積要素としての平滑コンデンサ4と、制御部としての制御回路50と、を備える。
直流電圧源1は、車両に搭載されたバッテリ等からなり、直流電力を供給する。
なお、直流電圧源1と並列にコンデンサが接続されていてもよい。
昇降圧コンバータ15は、リアクトル2と、スイッチング回路10と、電流検出器としての電流検出抵抗3と、を備える。
昇降圧コンバータ15を構成するこのスイッチング回路10は、電流の導通あるいは遮断を制御する複数の半導体素子を有して構成される。本実施の形態のスイッチング回路10は、第1半導体素子としてのスイッチング素子11の第2端と、第2半導体素子としてのスイッチング素子12の第1端とを直列接続して構成される。
リアクトル2は、その第1端が直流電圧源1の高電圧側端子に接続され、その第2端がスイッチング回路10におけるスイッチング素子11とスイッチング素子12との接続点に接続される。
電流検出抵抗3は、シャント抵抗等から構成され、スイッチング回路10に直列接続されて、スイッチング回路10に含まれるいずれかのスイッチング素子に流れる電流を検出できるように配置される。本実施の形態では、電流検出抵抗3は、スイッチング回路10のスイッチング素子12の第2端と、直流電圧源1の低電圧側である基準電位(GND)との間に設けられて、スイッチング素子12に流れる電流を検出する。この電流の検出において、電流検出抵抗3は、流れる電流に基づいてその両端に電圧信号を発生させ、発生させた電圧信号を、その両端に接続された配線を介して制御回路50に入力する。
平滑コンデンサ4は、直列接続されたスイッチング回路10および電流検出抵抗3に対して並列接続して設けられる。
スイッチング回路10のスイッチング素子11の第1端から平滑コンデンサ4の正極側端子までの経路は、昇圧された直流電圧が印加される部分であり、この経路を配線Aとする。また、直流電圧源1の低電圧側である基準電位(GND)から平滑コンデンサ4の負極側端子までの経路は配線Bとする。スイッチング回路10のスイッチング素子12の第2端は、電流検出抵抗3およびこの配線Bを介して平滑コンデンサ4の負極側端子に接続される。
スナバ回路20は、スイッチング回路10において生じるサージ電圧を抑制するものであり、配線Aと配線Bとの間において、スイッチング回路10および平滑コンデンサ4に対して並列接続して設けられる。このスナバ回路20は、第2エネルギ蓄積要素としてのスナバコンデンサ22と、抵抗としての回生抵抗21とを直列接続した直列回路と、クランプダイオード23、24と、を備える。
クランプダイオード23は、スイッチング素子11の第1端子であるドレインにアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にカソード側が接続される。また、クランプダイオード24は、スイッチング素子12の第1端子であるドレインにアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にカソード側が接続される。
スナバコンデンサ22と配線Bとの接続箇所は、電流検出抵抗3と平滑コンデンサ4の負極端子との間である。また、回生抵抗21と配線Aとの接続箇所は、スイッチング回路10のスイッチング素子11の第1端子と平滑コンデンサ4の正極端子との間である。
スナバコンデンサ22は、回生抵抗21を通して平滑コンデンサ4と同じ印加電圧に充電されている。
制御回路50は、スイッチング回路10におけるスイッチング素子のオン、オフを制御する駆動制御信号の出力を行うと共に、電流検出抵抗3から入力される電圧信号に基づき、スイッチング素子12に流れる電流を測定する。検出された電流値は、スイッチング回路10に含まれるスイッチング素子11、12のオン、オフを制御する駆動制御信号の生成等に用いられる。
なお、スイッチング回路10を構成するスイッチング素子11、12は、主にMOS-FET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)として説明する。しかしながら、スイッチング素子11、12は、電流の導通あるいは遮断を制御できれば、どのような構成のスイッチであってもよく、例えばIGBT(Insulated-Gate Bipolar Transistor)などが使用されてもよい。
IGBTを用いる場合、実施の形態に記載のドレインはコレクタ、ソースはエミッタを指す。本実施の形態では、スイッチング素子11とスイッチング素子12は、それぞれに逆並列接続された逆並列ダイオード11D、12Dを備えているが、例えば、MOS-FETを用いる場合は、逆並列ダイオードはその寄生ダイオードでもよい。
なお、電力変換装置100を昇圧チョッパとして使用する場合、スイッチング回路10の構成は、その内部に備えるスイッチング素子をオン、オフすることによって、直流電圧源1から供給された電流によりリアクトル2に磁気エネルギを蓄積し、リアクトル2に蓄積された磁気エネルギにより直流電圧を昇圧して平滑コンデンサ4の印加電圧を増加させることができればどのような構成でもよい。例えばスイッチング素子11を、電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子としてのダイオードのみで構成してもよい。
また、電力変換装置100を降圧チョッパとして使用する場合、スイッチング回路10の構成は、その内部に備えるスイッチング素子をオン、オフすることによって、平滑コンデンサ4から供給された電流によりリアクトル2に磁気エネルギを蓄積し、リアクトル2に蓄積された磁気エネルギにより直流電圧を降圧して直流電圧源1にエネルギを蓄積することができればどのような構成でもよい。例えばスイッチング素子12を、電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子としてのダイオードのみで構成してもよい。
また、スイッチング回路10のスイッチング素子11、12は、それぞれのゲートとソースが制御回路50に接続されており、制御回路50から出力された駆動制御信号に基づいてオン、オフ可能に構成される。
なお、スイッチング回路10は、スイッチング素子を並列あるいは直列に複数個接続して構成されてもよい。
本実施の形態の電力変換装置100において、スナバ回路20を構成するクランプダイオード23、24は、ショットキーバリアダイオード、ファストリカバリーダイオードなど、逆回復が理論上発生しない、あるいは高速に逆回復するようなダイオードとする。これによりクランプダイオードの逆回復によるノイズを低減することができる。
また、クランプダイオード24の順方向電圧は、スイッチング素子11の逆並列ダイオード11Dの順方向電圧よりも高く設定する。これにより、電力変換装置100を昇圧チョッパ回路として使用した際に、リアクトル2から供給される電流が主にスイッチング素子11に流れるようにできる。これにより、クランプダイオード24の発熱が低減されるため、小型パッケージのダイオードを用いることができる。
また、クランプダイオード24の順方向電圧が逆並列ダイオード11Dの順方向電圧よりも低い場合でも、リアクトル2から供給された電流が逆並列ダイオード11Dに流れるときに、この逆並列ダイオード11Dのターンオンに同期して、スイッチング素子11をターンオンさせる同期整流を行うことにより、リアクトル2から供給される電流を主にスイッチング素子11に流れるようにできる。これにより、クランプダイオード24の発熱が低減されるため、クランプダイオード24を小型パッケージで構成することができる。
回生抵抗21は、スイッチング素子11のオン抵抗よりも大きい抵抗値とする。これにより、スイッチング素子11をオンして同期整流を行った際に、クランプダイオード24の順方向電圧によらず、リアクトル2から供給される電流が回生抵抗21ではなくスイッチング素子11を流れるようになる。これにより、回生抵抗21の電力損失を低減でき、回生抵抗21を小型パッケージで構成することができる。
また、理由は後述するが、スナバコンデンサ22は、スイッチング素子11、12の出力容量よりも大きい静電容量のコンデンサで構成することが望ましく、例えば、スイッチング素子の10倍以上の容量とする。
なお、本実施の形態では、電流検出抵抗3はスイッチング素子12と基準電位(GND)との間に接続されたものを示したが、前述のように電流検出抵抗3は、スイッチング回路10に含まれるいずれかのスイッチング素子に流れる電流を検出できればよく、スイッチング素子11とスイッチング素子12の間に接続されてもよい。
本実施の形態のように、電流検出抵抗3をスイッチング素子12と基準電位の間に接続すると、電流検出抵抗3の両端電圧からなる電圧信号は、基準電位に基づいて生成されるため、絶縁を不要として制御回路50に入力できる。これにより、装置を小型に構成することができる。
また、電流検出抵抗3は、シャント抵抗を用いたものを説明したが、カレントトランス、ホール素子等の電流センサに置き換えられてもよく、流れる電流に基づいた電圧信号を制御回路50に入力できるものであれば、どのような構成のものでもよい。
次に、本実施の形態の電力変換装置100のスイッチング回路10を駆動する制御回路50について説明する。
制御回路50は、主に、図示しない電圧センサによって検出した直流電圧源1の電圧と平滑コンデンサ4の印加電圧とに基づいて、スイッチング回路10のそれぞれのスイッチング素子11、12のオン、オフを制御する。
電力変換装置100の昇降圧コンバータ15を昇圧チョッパ回路として使用する場合、制御回路50は、直流電圧源1から供給された直流電力を昇圧し、平滑コンデンサ4の印加電圧を予め設定された目標値に近づけるように、スイッチング素子12のオンデューティ比Dを制御する。
直流電圧源1の出力電圧である昇圧チョッパの入力電圧Vin1、平滑コンデンサ4の目標値として予め設定された昇圧チョッパの出力電圧Vout1、オンデューティ比D1の関係は、一般的に以下式(1)で示される。
Figure 0007562007000001
また、電力変換装置100の昇降圧コンバータ15を降圧チョッパ回路として使用する場合、制御回路50は、平滑コンデンサ4から供給された直流電力を降圧し、直流電圧源1あるいは直流電圧源1に並列接続された図示しないコンデンサに目標値の直流電圧としてエネルギを蓄積するように、スイッチング素子11のオンデューティ比Dを制御する。
平滑コンデンサ4の印加電圧である降圧チョッパの入力電圧Vin2、直流電圧源1の電圧の目標値として予め設定された降圧チョッパの出力電圧Vout2、オンデューティ比D2の関係は、一般的に以下式(2)で示される。
Figure 0007562007000002
また、制御回路50は、電流検出抵抗3を用いて、予め設定されたタイミングにおいて検出された電流値に基づいて、それぞれのスイッチング素子11、12のスイッチング周波数fsw、オンデューティ比Dなどを制御する。
例えば、後述する実施の形態2に示すような、各相のスイッチング回路10を並列接続して備えたインターリーブコンバータである電力変換装置では、制御回路50は、それぞれの相の電流検出抵抗3に流れる電流値が異なることを検出したとき、スイッチング周波数fsw及びオンデューティ比Dを調整することによって、それぞれの相で検出される電流値が互いに近づくように制御する。例えば、電流が多く流れている相のスイッチング回路10のスイッチング素子のオンデューティ比Dを小さくする、あるいはスイッチング周波数fswを大きくすることによって、その相に流れる電流を小さくすることができる。
これにより、各相における配線インピーダンスの相違、リアクトル2の個体差等によって、相毎に流れる電流値がばらつく場合においても、電流が多く流れる相に合わせるために、その他の相において電流容量の大きなスイッチング素子を適用する必要がなくなるため、電力変換装置100の小型化に寄与できる。
また、制御回路50は、電流検出抵抗3で検出された電流値が予め設定された閾値を超えたときに、スイッチング回路10を構成するスイッチング素子11、12をオフするように制御する。これにより、制御回路50は過電流によるスイッチング素子の異常発熱を防ぐことができるため、冷却器の小型化に寄与できる。
次に、制御回路50の概略構成を説明する。
図2は、実施の形態1による電力変換装置100の制御回路50の概略構成を示すブロック図である。
制御回路50には、マイクロコンピュータ、FPGA(field-programmable gate array)等のように信号を生成する演算処理装置52、データを記憶して演算処理装置52とデータのやりとりをする記憶装置51、電流検出抵抗3の両端電圧、各種センサの出力信号、他の装置から信号を受ける入力回路53、演算処理装置の出力した信号を接続された装置等に出力する出力回路54が含まれる。
演算処理装置52は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital
Signal Processor)等各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等でもよい。また、演算処理装置52は同じ種類のものまたは異なる種類のものの複数の組み合わせでもよく、複数の処理装置で処理を分担して実行してもよい。
記憶装置51には、演算処理装置52からデータを読み出し、及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置52からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等、が備えられている。
入力回路53には信号を増幅するオペアンプ、バッファ、及び信号を絶縁するフォトカプラ、アイソレータ等を含む。
出力回路54には、信号を増幅するオペアンプ、バッファ、スイッチング素子を駆動するためのドライブ回路、信号を絶縁するアイソレータ等を含んでもよい。
なお、制御回路50は外部から入力される信号をもとに、スイッチング回路10を制御してもよい。
以上のように構成された本実施の形態の電力変換装置100の動作波形について、タイミングチャートを用いて説明する。
図3は、実施の形態1による電力変換装置100が、昇圧チョッパとして動作するときの概略動作シーケンスを示すタイミングチャートの一例であり、横軸は時間を示す。
本図において、「a」はスイッチング素子11の駆動制御信号、「b」はスイッチング素子12の駆動制御信号、「c」はスイッチング素子11の通電電流、「d」はスイッチング素子12の通電電流、「e」はスイッチング素子11の印加電圧、「f」はスイッチング素子12の印加電圧、「g」は電流検出抵抗3の両端電圧、「h」はクランプダイオード23の通電電流、「i」はクランプダイオード24の通電電流、及び「j」はスナバコンデンサ22の印加電圧、の波形である。
なお、スイッチング素子11、12のそれぞれの駆動制御信号「a」、「b」は、Hでオン、Lでオフを示す。
また、スイッチング素子11の通電電流は、ソース側からドレイン側に流れる方向を正とし、スイッチング素子12の通電電流はドレイン側からソース側に流れる方向を正とする。
また、クランプダイオード23、24の通電電流は、アノードからカソードに流れる電流を正とする。
先ず、タイミングt0からタイミングt4までの動作波形を説明して、制御回路50の制御を説明する。
タイミングt0において、制御回路50は、スイッチング素子11とスイッチング素子12がオフになるように制御しており、リアクトル2に蓄積された磁気エネルギがスイッチング素子11の逆並列ダイオード11Dを通して、平滑コンデンサ4に供給されている。
この時、スイッチング素子11は、逆並列ダイオード11Dの順方向電圧が印加され、スイッチング素子12は平滑コンデンサ4の印加電圧に逆並列ダイオード11Dの順方向電圧を加算した程度の電圧が印加されている。
タイミングt1において、制御回路50は、スイッチング素子12の駆動制御信号bを立ち上げてH状態とし、スイッチング素子12をオンさせる。その結果、電流がスイッチング素子12及び電流検出抵抗3に流れはじめ、逆並列ダイオード11Dに流れる電流が減少し、スイッチング素子11の印加電圧が増加する。このとき、逆並列ダイオード11Dのターンオフによる逆回復によって、高周波の共振電流がスイッチング素子11の寄生容量を流れ、ドレインソース間においてサージ電圧が発生する。
電流検出抵抗3に流れ込んだ共振電流は、電流検出抵抗3の両端において振動電圧を発生させる。
タイミングt2において、スイッチング素子11のドレインにおける印加電圧がスナバコンデンサ22の印加電圧とクランプダイオード23の順方向電圧を加算した値よりも大きくなり、クランプダイオード23に電流が流れ始め、高周波の共振電流の片極成分がスナバコンデンサ22にバイパスされる。その結果、スイッチング素子11に印加されるサージ電圧はクランプされ、スナバ回路20がない場合と比較して、その最大値が低減される。
同時に、スイッチング素子12の寄生容量を通って電流検出抵抗3に流れ込む共振電流は、クランプダイオード23に一部バイパスされ、減少するため、抵抗成分によって減衰するまでの時間が短くなる。よって、共振電流によって生じる電流検出抵抗3の振動電圧の収束が早くなり、電流検出抵抗3の両端電圧が安定化して正確な電流値を検出できるようになるまでの時間が短縮される。
このとき、スナバコンデンサ22は、クランプダイオード23から流入する電流によりエネルギが蓄積されるため、その印加電圧は増加する。
ここで、スイッチング素子11のドレイン電圧が、スナバコンデンサ22の印加電圧とクランプダイオード23の順方向電圧を加算した値よりも大きくなければ、クランプダイオード23に電流が流れず、スナバ回路20のサージ電圧低減効果が発揮されない。そのため、スナバコンデンサ22の静電容量Csnを大きく構成するほどスナバコンデンサ22の印加電圧が増加しにくくなり、サージ電圧の低減効果が向上する。
また、電流はインピーダンスが低い経路に流れやすくなるため、スナバコンデンサ22の静電容量Csnが、スイッチング素子11のドレイン―ソース間容量よりも大きいほど、スナバコンデンサ22に共振電流が流れ込みやすくなり、より一層サージ電圧が低減される。これにより、電流検出抵抗3の両端電圧が安定するまでの時間を短くすることができる。
こうして、サージのエネルギはクランプダイオード23を介してスナバコンデンサ22に蓄積されていき、タイミングt3において、スナバコンデンサ22の電圧上昇が終了する。そして、このスナバコンデンサ22に蓄積されたサージのエネルギは、回生抵抗21を通して平滑コンデンサ4に出力される。
タイミングt3から、スナバコンデンサ22の静電容量Csnと回生抵抗21の抵抗値Rsnとの積により定まる時定数Ta以上の期間が経過した後のタイミングt4において、スナバコンデンサ22の印加電圧は平滑コンデンサ4の印加電圧と同程度まで減少する。このとき、サージのエネルギは回生抵抗21を通して平滑コンデンサ4に蓄積され、平滑コンデンサ4に接続される図示しない負荷等により有効に活用される。こうしてスナバ回路20を設けることにより電力損失の低減に寄与できる。
前述の通り、スイッチング素子11のドレイン電圧が、スナバコンデンサ22の印加電圧とクランプダイオード23の順方向電圧を加算した値よりも大きくない場合は、クランプダイオード23に電流が流れない。そのため、スナバコンデンサ22の印加電圧が大きい状態を維持している間は、スナバ回路20によるサージ電圧低減効果、及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果は小さくなる。
したがって、スナバコンデンサ22の印加電圧が大きい状態を維持している間において、スイッチング回路10において新たなサージ電圧が発生すると、サージ電圧低減効果、及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果は小さくなる。
よって、スナバ回路20が接続されたスイッチング回路10において、サージが発生してから次のサージが発生するまでのサージ発生周期Tsurを、スナバコンデンサ22の印加電圧がサージのエネルギにより増加しはじめてから、スナバコンデンサ22に蓄積したサージのエネルギが回生抵抗21を通って回生されて、その印加電圧が小さくなるまでの期間を確保するようにすることで、スナバ回路20によるサージ電圧低減効果、及び共振電流による電圧振動時間の短縮効果を得られる。
ここで、スイッチング回路10においてサージが発生してから次のサージが発生するまでのサージ発生周期Tsurは、スイッチング回路10のいずれかのスイッチング素子がスイッチングしてから、次にいずれかのスイッチング素子がスイッチングするまでのスイッチング間隔Tswと概ね等しい。なお、スイッチングは、スイッチング素子のオンまたはオフのいずれかの動作を指す。
またスイッチングによりスイッチング素子11に生じるサージ電圧は、詳細は後述するが、スイッチング素子12においても同様に生じ、クランプダイオード24を通してスナバコンデンサ22にそのエネルギが蓄積される。
そこで、本実施の形態の制御回路50は、スナバ回路20が接続されたスイッチング回路10におけるサージ発生周期Tsur、即ち、スイッチング素子11、12のスイッチング間隔Tswを、スイッチング素子11あるいはスイッチング素子12のスイッチング時点から、スナバコンデンサ22の印加電圧と、クランプダイオード23(24)の印加電圧と、の合計の電圧が、スイッチングに伴うサージ電圧によるスイッチング素子11(12)のドレインにおける印加電圧よりも小さくなる時点に至る第1期間以上を確保するように調整する。
この「スナバコンデンサ22の印加電圧と、クランプダイオード23(24)の印加電圧と、の合計の電圧が、スイッチング素子11、12のスイッチングに伴うサージ電圧によるスイッチング素子11(12)のドレインにおける印加電圧よりも小さくなった状態」は、スナバ回路20におけるサージ抑制効果を得ることのできる状態であり、以降「サージ抑制状態」と称して適宜用いる。
このように、スイッチング間隔Tswを、スイッチング素子11あるいはスイッチング素子12のスイッチング時点から、サージ抑制状態となる時点に至る第1期間以上を確保するように調整することで、スナバ回路20によるサージ電圧低減効果および振動電圧の収束時間の短縮効果を確実に得られる。
ここで、タイミングt2からタイミングt3までの期間Tbは、スナバコンデンサ22の静電容量Csnと、スイッチング素子11のドレインからクランプダイオード23、スナバコンデンサ22、平滑コンデンサ4を通り、スイッチング素子11のドレインに至るまでのループ回路の経路におけるインダクタンスの合計であるループインダクタンスLを用いて、以下式(3)で示される。
Figure 0007562007000003
一方で、タイミングt3からタイミングt4までの期間は前述の通り、スナバコンデンサ22の静電容量Csnと回生抵抗21の抵抗値Rsnの積により定まる時定数Taに基づき導出できる。
このタイミングt3からタイミングt4までの期間が経過した後には、前述のように、スナバコンデンサ22の印加電圧は、平滑コンデンサ4の印加電圧と同程度まで減少し、スナバ回路20によるサージ抑制効果が得られる。
しかしながら、スナバコンデンサ22の印加電圧が、平滑コンデンサ4の印加電圧と同程度まで減少せずとも、スナバコンデンサ22の印加電圧と、クランプダイオード23(24)の印加電圧との合計の電圧が、サージ電圧によるスイッチング素子11(12)のドレインにおける印加電圧よりも小さくなる状態である「サージ抑制状態」であるならば、スナバ回路l0によるサージ抑制効果は得られる。
よって、少なくとも、スイッチング時点t1から、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tb(t2-t3)が経過した後であれば、スナバコンデンサ22に蓄積されたエネルギの回生により上記サージ抑制状態を確保可能な状態となる。
制御回路50が行う制御を具体的に述べると、制御回路50は、上記第1期間として、スイッチング素子11、12のスイッチングに伴うサージ電圧によるスナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbの期間を設定する。
これにより、スイッチング素子11、12のスイッチング間隔Tswが、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tb以上の期間が確保されるように調整される。そのため、スナバコンデンサ22の電圧が上昇している途中の時点においてスイッチング素子11、12のスイッチングが行われることがなく、電圧上昇期間Tbが経過して上記サージ抑制状態となった時点においてスイッチングが行われるため、サージ抑制効果を得られる。
以上、制御回路50が、第1期間として、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbを設定する例を示した。
しかしながら制御回路50は、以下のように第1期間を設定するものでもよい。
即ち、制御回路50は、上記第1期間として、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbと、スナバコンデンサ22の静電容量Csnと回生抵抗21の抵抗値Rsnとから導出される、スナバコンデンサ22の時定数Taと、を加算した期間Tbaを設定する。
これにより、スイッチング素子11、12のスイッチング間隔Tswが、上記期間Tba以上の期間が確保されるように調整される。そのため、サージ発生周期が、スナバコンデンサ22の印加電圧がサージのエネルギにより増加しはじめてから、スナバコンデンサ22に蓄積されたサージのエネルギが回生抵抗21を通って回生されるまでの期間よりも長くなり、スナバ回路20によるサージ低減効果を確実に得られる。
また、制御回路50は、以下のように第1期間を設定するものでもよい。
即ち、制御回路50は、上記第1期間として、スイッチング素子11、12をターンオンあるいはターンオフさせる駆動信号の出力時点であるタイミングt1から、電圧上昇期間Tbの開始時点であるタイミングt2までの初期期間Ti(t1-t2)を、電圧上昇期間Tbと時定数Taとを加算した期間Tba、に対して更に加算した期間Tbaiに設定する。
この初期期間Ti(t1-t2)は、電力変換装置100の状態によっては、例えば、数百ns~数usの間で変動するため、スイッチング間隔Tswに影響する値となる場合がある。よって、スイッチング素子11、12のスイッチング間隔Tswが、初期期間Ti(t1-t2)を含む期間Tbai以上を確保されるように調整されることで、スナバ回路20によるサージ低減効果を更に確実に得られる。
また、制御回路50は、以下のように第1期間を設定するものでもよい。
即ち、制御回路50は、上記第1期間として、時定数Taを設定してもよい。前述のループ回路におけるループインダクタンスLが非常に大きい場合を除けば、時定数Taは期間Tbの数倍となるため、期間Tbaと時定数Taは、ほぼ等しいと考えてもよい。よって、ループインダクタンスLが非常に大きい場合を除いて、スイッチング間隔Tswが時定数Ta以上の期間が確保されるように調整されることは、スイッチング間隔Tswが電圧上昇期間Tb以上の期間を確保することになるため、スナバ回路20によるサージ低減効果を得られる。
また、制御回路50は、スイッチング回路10におけるスイッチング素子11、12のスイッチング間隔の1/2の期間が、第1期間以上となるように調整してもよい。
これにより、上記サージ抑制状態が確実に得られた安定状態となった時点においてスイッチングが行われるため、更に確実にサージ抑制効果を得られる。
次に、タイミングt5以降の動作波形を説明する。
タイミングt5において、制御回路50は、電流検出抵抗3の両端電圧をサンプリングし、スイッチング素子12に流れる電流を検出する。
各スイッチング素子11、12の駆動制御信号をスイッチング周波数に同期したキャリア波により生成する場合、キャリア波の山または谷、すなわち駆動制御信号のオン期間またはオフ期間の中央の位相でサンプリングすると制御性が良い。よって、このタイミングt5は、スイッチング素子12のオン期間の中央となる位相である。
ここで、本実施の形態の電力変換装置100の制御回路50が電流値をサンプリングするタイミングt5は、スイッチング素子11、12がスイッチングされるタイミングt0から、上記第1期間が経過した後のタイミングとなるように調整される。
前述のように、制御回路50は、キャリア波の山または谷のタイミング、即ち、スイッチング回路10に含まれるスイッチング素子11、12の駆動制御信号のオン期間またはオフ期間の1/2で電流のサンプリングを行う。
よって、スイッチング素子11、12がスイッチングされるタイミングt0から、制御回路50が電流値をサンプリングするタイミングt5までの期間Tsは、スイッチング周波数fswとデューティ比Dにより、以下の式(4)により表すことができる。
Figure 0007562007000004
制御回路50は、スイッチング素子11、12がスイッチングしてから、電流値をサンプリングするまでのこの期間Tsが、スイッチング素子11、12がスイッチングしてから、サージ抑制状態に至る第1期間より長くなるように、スイッチング素子11、12のスイッチング周波数fswとデューティ比Dを設定する。
例えば、制御回路50が、サージ抑制状態に至る第1期間として、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbとスナバコンデンサ22の時定数Taとを加算した期間Tbaを設定すると、スイッチングに伴うサージのエネルギがクランプダイオード23によってスナバコンデンサ22に吸収された後に、制御回路50は電流値をサンプリングすることになる。これにより、共振電流に起因する検出誤差が小さくなった状態で、電流を正確に検出することが可能となる。
なお、上記では、タイミングt5はタイミングt4よりも後の時点となっているが、これらのタイミングの関係は制御回路50によるサンプリング時期の設定と時定数Taによって変化する。そのため、例えばタイミングt4よりも前の時点においてタイミングt5の電流値のサンプリングが行われてもよい。
即ち、制御回路50が電流値をサンプリングするタイミングt5は、スイッチング素子11、12がスイッチングされるタイミングt0から、上記第1期間が経過した後のタイミングであれば、スナバ回路20によるサージ抑制効果が得られるサージ抑制状態においてサンプリングが行われ、正確な電流を検出することが可能となる。
タイミングt6において、制御回路50は、スイッチング素子12の駆動制御信号bを立ち下げてL状態とし、スイッチング素子12をオフさせる。タイミングt1からタイミングt6までのスイッチング素子12がオンしている期間は、制御回路50において設定されているスイッチング素子の駆動周波数と、図示しない電圧センサにより検出される直流電圧源1の出力電圧と平滑コンデンサ4の印加電圧から定まる昇圧比によって決定される。
制御回路50がスイッチング素子12をオフした結果、スイッチング素子12の電流が減少してスイッチング素子12の印加電圧が増加し、スイッチング素子11の逆並列ダイオード11Dを介して平滑コンデンサ4に電流が流れはじめる。このとき、配線の寄生インダクタンスに蓄積された磁気エネルギが、スイッチング素子12の寄生容量を通して共振電流として流れ、スイッチング素子12においてサージ電圧が発生する。
タイミングt7において、スイッチング素子12の印加電圧がスナバコンデンサ22の印加電圧とクランプダイオード24の順方向電圧を加算した値よりも大きくなり、クランプダイオード24に電流が流れ始め、高周波電流の片極成分がスナバコンデンサ22にバイパスされる。その結果、スイッチング素子12に印加されるサージ電圧がクランプされ、スナバ回路20がない場合と比較して、その最大値が低減される。
同時に、スイッチング素子12の寄生容量を通って電流検出抵抗3に流れ込む共振電流は、クランプダイオード24に一部バイパスされ、減少するため、抵抗成分によって減衰するまでの時間が短くなる。よって、共振電流によって生じる電流検出抵抗3の振動電圧の収束時間が早くなり、電流検出抵抗3の両端電圧が安定化して正確な電流値を検出できるようになるまでの時間が短縮される。
このとき、スナバコンデンサ22は、クランプダイオード24から流入する電流によりエネルギが蓄積されるため、その印加電圧は増加する。
サージのエネルギはクランプダイオード24を介してスナバコンデンサ22に蓄積されていき、タイミングt8において、スナバコンデンサ22の電圧上昇が終了する。
そして、このスナバコンデンサ22に蓄積されたサージのエネルギは、回生抵抗21を通して平滑コンデンサ4に出力される。
なお、タイミングt7からタイミングt8までの期間Tbは、前述のタイミングt2からタイミングt3までの期間と等しいが、スナバコンデンサ22の印加電圧は、サージ電圧の要因となったエネルギの大きさに依存するため、タイミングt3とタイミングt8で異なる可能性がある。
タイミングt8から、スナバコンデンサ22の静電容量Csnと回生抵抗21の抵抗値Rsnとの積により定まる時定数Ta以上の期間が経過した後のタイミングt9において、スナバコンデンサ22の印加電圧は、平滑コンデンサ4の印加電圧と同程度まで減少する。
タイミングt10において、制御回路50は、スイッチング素子11の駆動制御信号aを立ち上げてH状態とし、逆並列ダイオード11Dのターンオンに同期してスイッチング素子11をターンオンさせる同期整流を行う。
なお、タイミングt6からタイミングt10までの期間は、信号遅延等によってスイッチング素子11とスイッチング素子12が同時にオンする期間が発生することを防ぐ目的で設けられたデッドタイムTd1であり、例えば100ns程度に設定される。
タイミングt11において、制御回路50は、スイッチング素子11の駆動制御信号aを立ち下げてL状態とし、スイッチング素子11をオフさせて同期整流を終了する。これにより、電流はスイッチング素子11の逆並列ダイオード11Dを流れるようになる。
昇圧チョッパ回路として動作する本実施の形態1に記載の電力変換装置100は、スイッチング素子11をオフにしたまま、スイッチング素子11の逆並列ダイオード11Dに電流を流していても、直流電圧源1から入力された直流電圧を昇圧することができる。そのため、制御回路50はスイッチング素子11をオンさせることによる同期整流を実施しなくてもよい。よって、前述のように、スイッチング素子11に代えて、電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子としてのダイオードのみを用いる構成としてもよい。
昇圧チョッパとして動作する本実施の形態の電力変換装置100は、図示しない電圧センサにより平滑コンデンサ4の印加電圧が目標値に達していないことを確認したとき、制御回路50からの制御駆動信号に従って電力変換動作を引き続き実施する。その際、タイミングt11からデッドタイムTd2だけ経過したタイミングt1Rにて、電力変換装置100はタイミングt1と同様の動作を行い、上記タイミングt1からタイミングt10までの動作を繰り返す。
タイミングt11からタイミングt1Rまでの期間は、信号遅延等によってスイッチング素子11とスイッチング素子12が同時にオンする期間が発生することを防ぐ目的で設けられたデッドタイムTd2であり、例えばデッドタイムTd1と同じく100ns程度に設定される。
制御回路50は、平滑コンデンサ4の印加電圧が任意に設定された目標値に達していることを、図示しない電圧センサによって検出したとき、スイッチング回路10のスイッチング素子11とスイッチング素子12の駆動制御信号をLに固定し、オフ状態で保持してもよい。これにより、スイッチング回路10のスイッチング素子11、12が不要なスイッチングをすることによる損失を低減し、発熱量を低減できるため、冷却器の小型化に寄与する。
なお、図3のタイミングチャートでは、リアクトル2の電流が連続的に流れる電流連続モードを示したが、電力変換装置100は電流不連続モードで動作することも可能である。電流不連続モードの場合、タイミングt10においてスイッチング素子11がオンした後、スイッチング素子11に流れる電流が転流し、ドレインからソースに流れ、リアクトル2から直流電圧源1へ流れ込むようになる。
タイミングt11において、スイッチング素子11をオフした際に、スイッチング素子11のドレイン―ソース間にはサージ電圧が発生する。このとき発生したサージ電圧のエネルギはクランプダイオード23を通ってスナバコンデンサ22にバイパスされるため、電力変換装置100は、スナバ回路20を備えることにより、リアクトル2の電流不連続モードにおいても、サージ電圧の低減と、サージ発生時の共振電流による電流検出抵抗3の両端における振動電圧の収束時間を短縮することができる。
本実施の形態1では、直流電圧源1の出力する直流電力を昇圧して平滑コンデンサ4に出力する昇圧チョッパとしての電力変換装置100の動作について詳細に説明した。しかしながら、電力変換装置100のスナバ回路20によるスイッチング回路10のスイッチング素子11、32に印加されるサージ電圧を低減し、スイッチング素子に直列に接続された電流検出抵抗3に発生する共振電圧の収束までの時間を短縮する効果は、スイッチング回路10内のいずれかのスイッチング素子をオン、オフする回路であればどのような回路でも得られる。例えば、電力変換装置100の平滑コンデンサ4に蓄積された直流電力を降圧して直流電圧源1に出力する降圧チョッパとして動作した場合も、スナバ回路20は同様の効果を発揮することが可能である。
以下、図1に示したスナバ回路20と異なる構成のスナバ回路20A、20Bについて図を用いて説明する。
図4は、実施の形態1による電力変換装置100が有する、上記スナバ回路20と異なる構成のスナバ回路20Aの概略構成を示すブロック図である。
図5は、実施の形態1による電力変換装置100が有する、上記スナバ回路20と異なる構成のスナバ回路20Bの概略構成を示すブロック図である。
図4に示されるスナバ回路20Aは、クランプダイオード23に対して直列に抵抗25を接続し、クランプダイオード24に対して直列に抵抗26を接続した構成である。
サージが発生した際にクランプダイオード23、24を通ってスナバコンデンサ22に流れ込む電流は、電流の流れる経路のインピーダンスにより決まり、インピーダンスが非常に小さい場合はクランプダイオード23、24に流れ込む突入電流が大きくなる。その結果、クランプダイオード23、24の発熱は大きくなり、大型のパッケージのダイオード使用または放熱用ヒートシンクの大型化が必要となる可能性がある。
しかし、スナバ回路20Aのクランプダイオード23、24に対して抵抗25、26をそれぞれ直列に接続することにより、クランプダイオード23、24を通ってスナバコンデンサ22に流れ込む突入電流のピーク値を抑制することができる。これにより、クランプダイオード23、24の発熱を低減できるため、クランプダイオード23、24に小型パッケージのダイオード使用、あるいは放熱用ヒートシンクの小型化が可能となる。
図5に記載のスナバ回路20Bは、抵抗25とコンデンサ27とが直列接続された直列体をクランプダイオード23に対して並列に接続し、抵抗26とコンデンサ28とが直列接続された直列体をクランプダイオード24に対して並列に接続した構成である。
クランプダイオードをファストリカバリーダイオード等で構成した場合、図3に示したタイミングt3のようにクランプダイオードの電流が低下して、スナバコンデンサへの充電が終了した後に、クランプダイオードに逆電流が流れて急峻に停止するダイオードリカバリーが発生する。ダイオードリカバリーのような急峻な逆電流の発生と停止は、電流経路のインダクタンスに電圧を誘起するため、電圧振動が発生し、伝導ノイズの原因となる可能性がある。
そこで、抵抗25とコンデンサ27とを直列接続した直列体をクランプダイオード23に対して並列に接続するように構成することにより、ダイオードリカバリーにより生じる逆電流をコンデンサ27に吸収させることができ、伝導ノイズの低減に寄与する。
また、スナバ回路20Bの構成は、コンデンサ27と直列に接続された抵抗25により逆電流を減衰させることができるため、ダイオードリカバリーにより生じる発生する電圧振動を早期に収束させることができる。
スナバ回路20Bは、クランプダイオード23、24に対してリカバリー現象が発生するダイオードを適用する場合を想定して構成されている。しかし、クランプダイオードをショットキーバリアダイオードのように理論上リカバリーが発生しない素子で構成することにより、伝導ノイズを小さくすることができる。
なお、上記では、スナバ回路20は、2つのクランプダイオード23、24を備えて、スイッチング素子11のドレインと、スイッチング素子12のドレインとにそれぞれクランプダイオード23、24が接続される構成を示した。しかしながらこの構成に限定するものではなく、スナバ回路が1つのクランプダイオードのみを備えて、スイッチング素子11あるいはスイッチング素子12の一方にのみ、このクランプダイオードを接続する構成としてもよい。この場合、スイッチング素子11およびスイッチング素子12の両方におけるサージ電圧を抑制する効果は得られないものの、クランプダイオードが接続された一方のスイッチング素子におけるサージ電圧抑制効果を得られる。
なお、制御回路50は、スイッチング間隔Tswを、スイッチング素子11あるいはスイッチング素子12のスイッチング時点から、サージ抑制状態となる時点に至る第1期間以上を確保するために、例えば、電圧検出器によりスイッチング素子11あるいはスイッチング素子12のドレイン電圧を計測してもよい。
上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子を有するスイッチング回路と、
前記スイッチング回路に並列接続されるスナバ回路および第1エネルギ蓄積要素と、
前記半導体素子に流れる電流を検出する電流検出器と、
前記スイッチング回路を制御する制御部と、を備え、
前記スイッチング回路は、
前記第1エネルギ蓄積要素の正極側端子に第1端が接続された前記半導体素子としての第1半導体素子と、前記第1エネルギ蓄積要素の負極側端子に第2端が接続された前記半導体素子としての第2半導体素子と、を有して、前記第1半導体素子の第2端と前記第2半導体素子の第1端とを直列接続して構成され、
前記スナバ回路は、
抵抗と第2エネルギ蓄積要素とを直列接続した直列回路と、
前記直列回路における前記抵抗と前記第2エネルギ蓄積要素との接続点にカソード側が接続され、アノード側が前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の第1端に接続されるダイオードと、を有して構成され、
前記電流検出器は、前記第2半導体素子の第1端側あるいは第2端側の少なくとも一方側に設けられて、前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子を流れる電流を検出し、前記制御部は、
前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチング間隔を、
前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子のスイッチング時点から、
前記第2エネルギ蓄積要素の印加電圧と前記ダイオードの印加電圧との合計が、前記スイッチングに伴うサージ電圧による前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の、前記ダイオードのアノード側が接続される第1端子における印加電圧よりも小さくなる時点に至る第1期間以上を確保するように調整する、
ものである。
このように、スイッチング回路にはスナバ回路が並列接続され、更にスナバ回路には、第1エネルギ蓄積要素としての平滑コンデンサが並列接続される。
このスナバ回路は、抵抗と第2エネルギ蓄積要素としてのスナバコンデンサを直列接続して構成され、抵抗とスナバコンデンサとの接続点にカソード側が接続され、アノード側がスイッチング回路の第1半導体素子あるいは第2半導体素子の第1端に接続されるダイオードを有する。
そして、電流検出器は、第2半導体素子の第1端側あるいは第2端側の少なくとも一方側に設けられて、第1半導体素子あるいは第2半導体素子を流れる電流を検出する。
このように、サージ電圧の要因となる寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギを、電流検出器と異なる経路にバイパスするスナバ回路を設けることによって、スイッチング回路のスイッチングに伴う共振電流による第1半導体素子あるいは第2半導体素子におけるサージ電圧のエネルギの一部をクランプダイオードによってスナバコンデンサにバイパスできる。そのため、スイッチング素子に印加されるサージ電圧はクランプされ最大値が低減される。そしてこれと同時に、スイッチング素子の寄生容量を通って電流検出抵抗に流れ込む共振電流をクランプダイオードとスナバコンデンサによって一部バイパスさせて減少させることができ、減衰するまでの時間が短くなる。よって、共振電流によって生じる電流検出器における振動電圧の収束時間を短縮でき、電流検出抵抗の両端電圧から正確な電流値を検出できるようになるまでの時間が短縮される。
さらに、本実施の形態の制御部は、スイッチング回路における半導体素子のスイッチング間隔を、第1半導体素子あるいは第2半導体素子のスイッチング時点から、第2エネルギ蓄積要素の印加電圧とダイオードの印加電圧との合計が、スイッチングに伴うサージ電圧による第1半導体素子あるいは第2半導体素子の第1端子における印加電圧よりも小さくなるサージ抑制状態となる時点に至る第1期間以上を確保するように調整する。
これにより、サージ電圧は、スナバ回路によるサージ電圧低減効果及び共振電流振動時間の短縮効果が大きい状態において生じるため、サージ電圧低減効果、及び共振電流による電圧振動時間の短縮効果を確実に得られる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記制御部は、前記第1期間として、
前記ダイオード、前記第2エネルギ蓄積要素、および、前記第1エネルギ蓄積要素、を含むループ回路におけるインダクタンスと、前記第2エネルギ蓄積要素の静電容量と、に基づいて導出される、前記半導体素子のスイッチングに伴うサージ電圧による前記第2エネルギ蓄積要素の電圧上昇期間Tbを設定する、
ものである。
このように、制御部が、第1期間としてスナバコンデンサの電圧上昇期間Tbを設定することで、スイッチング間隔はこの電圧上昇期間Tb以上の期間を確保する。
これにより、スナバコンデンサの電圧が上昇している途中の時点においてスイッチングが行われることがなく、電圧上昇期間Tbが経過してサージ抑制状態となった時点においてスイッチングが行われるため、高いサージ電圧低減効果及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果を得られる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記制御部は、前記第1期間として、
前記電圧上昇期間Tbと、
前記第2エネルギ蓄積要素の静電容量と前記抵抗の抵抗値とから導出される、前記第2エネルギ蓄積要素の時定数Taと、を加算した期間Tbaを設定する、
ものである。
このように、制御部が、第1期間として、スナバコンデンサの電圧上昇期間Tbと第2エネルギ蓄積要素の時定数Taとを加算した期間Tbaを設定することで、スイッチング間隔はこの期間Tba以上の期間を確保する。
そのため、サージ発生周期が、スナバコンデンサの印加電圧がサージのエネルギにより増加しはじめてから、スナバコンデンサに蓄積されたサージのエネルギが回生抵抗を通って回生されるまでの期間よりも長くなり、スナバ回路による高いサージ電圧低減効果及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果が大きくなる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記制御部は、前記第1期間として、
前記半導体素子をスイッチングさせる駆動信号の出力時点から、前記半導体素子の前記電圧上昇期間Tbの開始時点までの初期期間Tiと、前記電圧上昇期間Tbと前記時定数Taとを加算した期間Tbaと、を加算した期間Tbaiを設定する、
ものである。
このように、制御部は、第1期間として、初期期間Tiと期間Tbaとを加算した期間Tbaiに設定することで、スイッチング間隔はこの期間Tbai以上の期間を確保する。これにより、初期期間Tiの変動に依らず、スナバ回路によるサージ電圧低減効果及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果を確実に確保できる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記制御部は、前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチング間隔の1/2の期間が、前記第1期間以上となるように調整する、
ものである。
これにより、上記サージ抑制状態が確実に得られた安定状態となった時点においてスイッチングが行われるため、スナバ回路によるサージ電圧低減効果及び共振電流による振動電圧の収束時間の短縮効果を確実に確保できる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記制御部は、
前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチングから、前記第1期間が経過した後に、前記電流検出器による電流検出を行う、
ものである。
これにより、サージ抑制状態に至る第1期間が経過した後に電流検出が行われるため、共振電流に起因する検出誤差が小さくなった状態で、電流を正確に検出することが可能となり、電力変換装置の動作安定化に寄与する。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記電流検出器は、
前記第2半導体素子の第2端側に設けられて、該第2半導体素子を流れる電流を検出する、
ものである。
これにより、電流検出器により得られる電圧信号は、基準電位に基づいたものとなるため、絶縁を不要として制御部に入力でき、電力変換装置の小型化に寄与する。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
複数の前記ダイオードを備え、
前記第1半導体素子の第1端と前記第2半導体素子の第2端に、複数の前記ダイオードのアノードがそれぞれ接続される、
ものである。
これにより、第1半導体素子および第2半導体素子に生じるサージ電圧をそれぞれ低減できるため、電力変換装置の動作を安定化させることができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
直流電源に第1端が接続されるリアクトルを備え、
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子は、前記制御部からの駆動信号に基づき電流の導通あるいは遮断を制御するスイッチング素子であり、該第1半導体素子および該第2半導体素子にそれぞれ逆並列ダイオードが逆並列接続され、
前記第1半導体素子と前記第2半導体素子との接続点に前記リアクトルの第2端が接続され、
前記制御部は、
前記直流電源からの電圧を設定された電圧に昇圧するように前記第1半導体素子および前記第2半導体素子を制御し、
前記第1半導体素子の前記逆並列ダイオードのターンオンに同期して、前記第1半導体素子をターンオンさせる同期整流を行う、
ものである。
このように、電力変換装置を昇圧チョッパ回路として構成した場合において、第1半導体素子の前記逆並列ダイオードのターンオンに同期して、第1半導体素子をターンオンさせる同期整流を行うことで、リアクトルから供給される電流を、クランプダイオードの順方向電圧に依らず、主に第1半導体素子に流れるようにできる。これにより、クランプダイオードの発熱を低減させて、クランプダイオードを小型パッケージで構成することができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記ダイオードの順方向電圧は、前記第1半導体素子の前記逆並列ダイオードの順方向電圧よりも高く設定される、
ものである。
これにより、電力変換装置を昇圧チョッパ回路として構成した場合において、リアクトルから供給される電流を、主に第1半導体素子に流れるようにできる。これにより、クランプダイオードの発熱を低減させて、クランプダイオードを小型パッケージで構成することができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記抵抗は、前記スイッチング回路の前記半導体素子のオン抵抗よりも大きい抵抗値を有して構成される、
ものである。
これにより、電力変換装置を昇圧チョッパ回路として構成し、第1半導体素子の同期整流を行った際に、クランプダイオードの順方向電圧によらず、リアクトルから供給される電流を回生抵抗ではなく第1半導体素子に流れるようにできる。これにより、回生抵抗の電力損失を低減でき、回生抵抗を小型パッケージで構成することができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置においては、
前記第2エネルギ蓄積要素はコンデンサであり、当該コンデンサの静電容量は、前記半導体素子の第1端と第2端との間の容量よりも大きく構成される、
ものである。
このように、スナバコンデンサの静電容量を大きく構成するほどスナバコンデンサの印加電圧が増加しにくくなり、サージ電圧の低減効果が向上する。
さらに、電流はインピーダンスが低い経路に流れやすくなるため、スナバコンデンサの静電容量が、第1半導体素子のドレイン―ソース間容量よりも大きいほど、スナバコンデンサに共振電流が流れ込みやすくなり、より一層サージ電圧が低減される。これにより、電流検出抵抗の両端電圧が安定するまでの時間を短くすることができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
前記スナバ回路における前記ダイオードには、
直列接続した抵抗とコンデンサの直列体が並列接続される、
あるいは、
抵抗が直列接続される、
ものである。
このように、直列接続した抵抗とコンデンサの直列体が、前記ダイオードに並列接続されることで、ダイオードリカバリーにより生じる逆電流をコンデンサに吸収させることができ、伝導ノイズの低減に寄与する。
また、コンデンサと直列に接続された抵抗により逆電流を減衰させることができるため、ダイオードリカバリーにより生じる発生する電圧振動を早期に収束させることができる。
また、このように、抵抗を、前記ダイオードに直列接続して構成されることで、クランプダイオードを通ってスナバコンデンサに流れ込む突入電流のピーク値を抑制することができる。これにより、クランプダイオードの発熱を低減できるため、装置の小型化に寄与できる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2による電力変換装置200の概略構成を示すブロック図である。
上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。
電力変換装置200は、複数相分のスイッチング回路を備えるものであり、本実施の形態では、2相分のスイッチング回路210a、210bを有する。
電力変換装置200は、スイッチング回路210aを有する第1の昇降圧コンバータ15aと、スイッチング回路210bを有する第2の昇降圧コンバータ15bとを並列接続して構成される。そして制御回路50は、第1の昇降圧コンバータ15aおよび第2の昇降圧コンバータ15bのスイッチング素子への駆動制御信号を出力して、この2つの昇降圧コンバータ15a、15bの出力を、設定された位相差(例えば位相差180°)で交互に駆動するインターリーブ制御を行って、インターリーブコンバータを構成する。
図6に示すように、本実施の形態2における第1の昇降圧コンバータ15aおよび第2の昇降圧コンバータ15bは、それぞれ、実施の形態1における昇降圧コンバータ15と同様の構成を有する。
即ち、本実施の形態におけるスイッチング回路210a、210bは、実施の形態1のスイッチング回路10に相当する。
また、本実施の形態におけるスイッチング素子11a、12a、11b、12bは、実施の形態1におけるスイッチング素子11、12に相当する。
また、本実施の形態における逆並列ダイオード11Da、12Da、11Db、12Dbは、実施の形態1における逆並列ダイオード11D、12Dに相当する。
また、本実施の形態におけるリアクトル2a、2bは、実施の形態1におけるリアクトル2に相当する。
また、本実施の形態における電流検出抵抗3a、3bは、実施の形態1における電流検出抵抗3に相当する。
第1の昇降圧コンバータ15aが有するリアクトル2aの第1端と、第2の昇降圧コンバータ15bが有するリアクトル2bの第1端は、それぞれ直流電圧源1の高電圧側端子に接続される。
また、電流検出抵抗3a、3bは、スイッチング回路210a、210bのスイッチング素子12a、12bの第2端と、直流電圧源1の低電圧側である基準電位(GND)との間に設けられる。
平滑コンデンサ4は、第1の昇降圧コンバータ15aおよび第2の昇降圧コンバータ15bに対して並列接続して設けられる。こうして、第1の昇降圧コンバータ15aのスイッチング素子11aの第1端と、第2の昇降圧コンバータ15bのスイッチング素子11bの第1端は、平滑コンデンサ4の正極側端子にそれぞれ接続される。
スナバ回路220は、配線Aと配線Bとの間において、スイッチング回路210a、210b、および平滑コンデンサ4に対して並列接続して設けられる。
本実施の形態におけるスナバ回路220は、1組のスナバコンデンサ22と回生抵抗21を備える1台構成である。そして、スナバ回路220の台数N(1台)は、昇降圧コンバータ15a、15bの台数S(2台)よりも少なく構成される。
この1台のスナバ回路220は、4つのクランプダイオード23a、24a、23b、24bを備える。
クランプダイオード23aは、スイッチング素子11aの第1端子であるドレインにアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にそのカソード側が接続される。また、クランプダイオード24aは、スイッチング素子12aの第1端子であるドレインにそのアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にそのカソード側が接続される。
また、クランプダイオード23bは、スイッチング素子11bの第1端子であるドレインにそのアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にそのカソード側が接続される。また、クランプダイオード24bは、スイッチング素子12bの第1端子であるドレインにそのアノード側が接続され、スナバコンデンサ22と回生抵抗21との接続点にそのカソード側が接続される。
電力変換装置200において、同一のスナバ回路220に接続されたスイッチング回路210a、210bに含まれるスイッチング素子11a、12a、11b、12bがオンまたはオフしてサージ電圧が発生したとき、クランプダイオード23a、24a、23b、24bに電流が流れ、高周波電流の一部がスナバコンデンサ22にバイパスされる。
即ち、本実施の形態の電力変換装置200において、スイッチング回路210aおよびスイッチング回路210bにおいてそれぞれ生じるサージ電圧のエネルギは、一つのスナバコンデンサ22により吸収される構成となる。
前述のように、スイッチング回路210a、210bは、設定された位相差を持って交互に駆動するインターリーブ制御を行う。そのため、スイッチング回路210a、210bのそれぞれにおいて生じるサージ電圧は、異なるタイミングにおいて生じる。そのため、このように、電力変換装置200が備えるスナバ回路220を、1組のスナバコンデンサ22と回生抵抗21とを備える1台構成とし、一つのスナバコンデンサ22によりサージを吸収する構成としても、2台の昇降圧コンバータ15b、15bのスイッチング回路210a、210bのそれぞれに対して、十分なサージ電圧の低減効果と、電流検出抵抗3a、3bの振動電圧の収束時間の短縮効果とを得られる。
また、それぞれの昇降圧コンバータ15a、15bに対して、ひとつずつスナバ回路220を備える構成と比較して、小型に構成できる。
こうして、電流検出抵抗3a、3bの両端電圧から正確な電流値を検出できるようになるまでの時間はスナバ回路220がないときと比べて短縮される。
制御回路50は、それぞれの相の電流検出抵抗3a、3bに流れる電流値が異なる場合、これを迅速に検知でき、それぞれの相で検出される電流値が互いに近づくように迅速にスイッチング素子を制御できる。こうして、電力変換装置200の動作を安定化できると共に、電流が多く流れる相に合わせるために、その他の相において電流容量の大きなスイッチング素子等を適用する必要がなくなるため、更なる装置の小型化に寄与できる。
なお、スナバ回路220のすべてのクランプダイオード23a、24a、23b、24bが、1組のスナバコンデンサと回生抵抗に接続する例を示したが、これに限定するものではない。スナバコンデンサ22と回生抵抗21の組み合わせ数、即ち、スナバ回路220の台数Nが、スイッチング回路210a、210bの台数Sよりも少なくなるように構成すれば、1つのスイッチング回路に対して1つのスナバ回路を備える構成と比較して小型に構成できる。
なお、電力変換装置200のスナバ回路220は、複数の昇降圧コンバータ15a、15bのそれぞれのスイッチング回路210a、210bのスイッチング素子11a、12a、11b、12bに接続され、スナバコンデンサ22はそれぞれのサージのエネルギを蓄積するため、それぞれのスイッチング素子がオンまたはオフしたあとにスナバコンデンサ22の印加電圧が増加する。
スナバコンデンサ22の印加電圧が増加しているとクランプダイオード23a、24a、23b、24bをオンするために必要な電圧は高くなるため、サージ発生時にクランプダイオード23a、24a、23b、24bはオンしにくくなり、スナバ回路220によるサージ電圧の低減と電流検出抵抗の共振電圧の収束早期化の効果が小さくなる。
したがって、本実施の形態の電力変換装置200の制御回路50は、実施の形態1の電力変換装置100と同様に、同一のスナバ回路220に接続された、いずれかの昇降圧コンバータ15a、15b内のいずれかのスイッチング素子11a、12a、11b、12bがスイッチングしてから、次にいずれかのスイッチング素子11a、12a、11b、12bがスイッチングするまでのスイッチング期間Tswが、スイッチング時点から、スナバコンデンサ22の印加電圧と、クランプダイオード23a、24a、23b、24bの印加電圧と、の合計の電圧が、スイッチングに伴うサージ電圧によるスイッチング素子11a、12a、11b、12bのドレインにおける印加電圧よりも小さくなる時点に至る第1期間以上を確保するように調整する。
これにより、スナバ回路220のサージ電圧低減効果及び共振電流振動時間の短縮効果が大きい状態で使用できるようになる。
ここで、制御回路50が、第1期間として、スイッチングに伴うサージ電圧によるスナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbの期間を設定する場合について説明する。
なお、スイッチング間隔Tswは、各相のスイッチング回路210a、210bにおいて共通の期間が用いられる。
実施の形態1において説明したように、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間は、共振電流が流れるループ回路の経路におけるインダクタンスの合計であるループインダクタンスLを用いて示されるが、共振電流が流れるループ回路のループインダクタンスLは、各相において異なる。
制御回路50は、スナバコンデンサ22の電圧上昇期間Tbを、各相ごとに導出する。
即ち、スイッチング回路210aのスイッチング素子11a、12aのスイッチングに伴うサージ電圧により流れる共振電流の経路となる、ダイオード23a(24a)、スナバコンデンサ22、および、平滑コンデンサ4を含むループ回路におけるループインダクタンスLaを用いて電圧上昇期間Tb1を導出する。
また、スイッチング回路210bのスイッチング素子11b、12aのスイッチングに伴うサージ電圧により流れる共振電流の経路となる、ダイオード23b(24b)、スナバコンデンサ22、および、平滑コンデンサ4を含むループ回路におけるループインダクタンスLbを用いて電圧上昇期間Tb2を導出する。
更に、制御回路50は、導出した電圧上昇期間Tb1、電圧上昇期間Tb2の長さの比較を行い、最も長い期間の電圧上昇期間Tb(Tb1あるいはTb2)を第1期間として設定する。
これにより、各相のスイッチング回路210a、210bにおいて共通で用いられるスイッチング間隔Tswが、最も長い電圧上昇期間Tb以上の期間を確保するように調整される。そのため、スナバコンデンサ22の電圧が上昇している途中の時点において、同一のスナバ回路20に接続されるスイッチング回路210a、210bにおいてスイッチングが行われることがない。こうして、電圧上昇期間Tbが経過して上記サージ抑制状態となった時点においてスイッチングが行われるため、十分なサージ抑制効果を得られる。
上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
複数相分の前記スイッチング回路を並列接続して備え、
前記制御部は、各相の前記スイッチング回路の出力を設定された位相差で駆動するインターリーブ制御を実行し、
前記制御部は、前記第1期間として、
前記スイッチング回路に接続される前記第2エネルギ蓄積要素の電圧上昇期間Tbを、
各相の前記スイッチング回路の前記半導体素子のスイッチングに伴うサージ電圧により流れる共振電流の経路となる、前記ダイオード、前記第2エネルギ蓄積要素、および、前記第1エネルギ蓄積要素、を含むループ回路におけるインダクタンスを用いて相ごとに導出して、導出した該電圧上昇期間Tbの長さの比較を行い、最も長い期間の電圧上昇期間Tbを設定する、
ものである。
これにより、スナバコンデンサの電圧が上昇している途中の時点において、同一のスナバ回路に接続されるスイッチング回路において、いずれのスイッチング素子においてもスイッチングが行われることがない。そして、電圧上昇期間Tbが経過して上記サージ抑制状態となった時点においてスイッチングが行われるため、十分なサージ抑制効果を得られる。
上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
前記スナバ回路の台数Nは、前記スイッチング回路の台数Sよりも少なく構成される、
ものである。
これにより、それぞれの昇降圧コンバータに対して、ひとつずつスナバ回路を備える構成と比較して、小型に構成できる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3による電力変換装置300の概略構成を示すブロック図である。
上記実施の形態1、2と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。
電力変換装置300は、並列接続された2つのスイッチング回路310a、310bを備え、第1エネルギ蓄積要素としての直流電圧源307からの直流電圧を交流電圧に変換する。
スイッチング回路310aは、スイッチング素子11aとスイッチング素子11bとを直列接続して構成される。また、スイッチング回路310bは、スイッチング素子11bと、スイッチング素子12bとを直列接続して構成される。
電力変換装置300は、スイッチング素子11aとスイッチング素子12aとの接続点と、スイッチング素子11bとスイッチング素子12bとの接続点を、負荷316を介して接続して構成されるフルブリッジインバータである。
なお、負荷316はどのようなものでもよく、例えばモータ等の誘導性負荷からなる。
電力変換装置300は、スイッチング素子11aおよびスイッチング素子12bと、スイッチング素子12aおよびスイッチング素子11bの組み合わせを交互にオン、オフすることによって、負荷316に交流電圧を印加する。
電流検出抵抗3a、3bは、それぞれスイッチング回路310a、310bに接続されており、具体的にはスイッチング素子12aのソースと基準電位との間と、スイッチング素子12bのソースと基準電位との間、にそれぞれ接続される。
本実施の形態の電力変換装置300では、スイッチング回路310aに対してスナバ回路320aが設けられ、スイッチング回路310bに対してスナバ回路320bが設けられる。
スナバ回路320aのクランプダイオード23a、24aのアノード側は、スイッチング素子11a、12aのドレイン側にそれぞれ接続され、カソード側はスナバコンデンサ22aと回生抵抗21aとの接続点に接続される。
スナバ回路320bのクランプダイオード23b、24bのアノード側はスイッチング素子11b、12のドレイン側にそれぞれ接続され、カソード側はスナバコンデンサ22bと回生抵抗21bとの接続点に接続される。
電力変換装置300においてスイッチング素子11a、12a、11b、12bがスイッチングしたとき、電力変換装置100と同様に、スナバ回路320a、320bによってサージ電圧のエネルギがバイパスされる。そのため、それぞれのスイッチング素子に印加されるサージ電圧の最大値は低減され、電流検出抵抗3a、3bに発生する振動電圧の収束は早くなる。またサージ電圧のエネルギの一部は回生抵抗によって、直流電圧源307に回生されるため、電力損失は低減される。
なお、図示しない第1エネルギ蓄積要素としての入力コンデンサを直流電圧源307に対して並列接続する構成とすれば、サージ電圧のエネルギの一部は、入力コンデンサと直流電圧源307とにおいて回生される。
前述のように、電力変換装置300は、それぞれのスイッチング回路310c、310bに、それぞれスナバ回路320a、320bを備える。フルブリッジインバータでは、一般的に対角に配置されたスイッチング素子が同時にオン、オフするため、電力変換装置300ではスイッチング素子11a、12bの組み合わせと、スイッチング素子11b、12aの組み合わせが同時にオンまたはオフする。
よって、スイッチング回路310aの上下アームを、同一のスナバ回路に接続すると、少ない部品数で装置を小型に構成することが可能となるものの、対角に配置された2つのスイッチング素子に印加されるサージのエネルギが同時に1台のスナバコンデンサに流れ込むため、スナバコンデンサの印加電圧が大きく増加し、サージ電圧低減及び電流検出抵抗の振動電圧の収束早期化が困難になる。
そこで、電力変換装置300は、スイッチング回路310a、310bに、スナバコンデンサ22a、22bと回生抵抗21a、21bとを備えたスナバ回路320a、320bをそれぞれ接続する構成とすることで、より確実にサージ電圧低減及び電流検出抵抗3a、3bの振動電圧の収束の早期化を可能とする。
なお、ここでは、対角に配置されるスイッチング素子が同時にオン、オフする場合を例として説明したが、必ずしも同時ではなく、例えばスイッチング周期の数パーセント分の位相がずれ、対角のスイッチング素子が略同時にスイッチングする構成でも同様の効果を得られる。
電力変換装置300は一例としてフルブリッジインバータを示したが、例えばハーフブリッジインバータ、他相インバータ、1石コンバータ等で構成されてもよく、それぞれのスイッチング素子に対してスナバ回路のそれぞれのクランプダイオードのアノード側を接続し、クランプダイオードのカソード側がスナバコンデンサと回生抵抗の接続点である中点に接続する構成であれば、同様の効果を得ることができる。
上記のように構成された本実施の形態の電力変換装置は、
2つの前記スイッチング回路を並列接続したフルブリッジ型のインバータ回路が構成され、
前記制御部は、並列接続された前記スイッチング回路において対角の位置にある前記半導体素子を同時にオン、オフさせて、前記第1エネルギ蓄積要素からの直流電圧を交流電圧に変換し、
前記スナバ回路は、前記スイッチング回路毎にそれぞれ設けられる、
ものである。
このように、フルブリッジ型のインバータ回路を有する電力変換装置において、スナバ回路をスイッチング回路毎に設ける構成とする。
これにより、対角の位置に配置され略同時にオン、オフされる2つのスイッチング素子に印加されるサージのエネルギは、それぞれ異なるスナバ回路のスナバコンデンサに流れ込む構成となる。これにより、より確実にサージ電圧低減及び電流検出抵抗における振動電圧の収束の早期化を可能とする。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
3,3a,3b 電流検出抵抗(電流検出器)、4 平滑コンデンサ(第1エネルギ蓄積要素)、10,210a,210b,310a,310b スイッチング回路、11,11a,11b スイッチング素子(第1半導体素子)、11D,12D,11Da,12Da,11Db,12Db 逆並列ダイオード、12,12a,12b スイッチング素子(第2半導体素子)、20,220,320a,320b スナバ回路、21,21a,21b 回生抵抗(抵抗)、22,22a,22b スナバコンデンサ(第2エネルギ蓄積要素)、23,24,23a,24a,23b,24b クランプダイオード(ダイオード)、50 制御回路(制御部)、100,200,300 電力変換装置、307
直流電圧源(第1エネルギ蓄積要素)。

Claims (15)

  1. 電流の導通あるいは遮断を制御する半導体素子を有するスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路に並列接続されるスナバ回路および第1エネルギ蓄積要素と、
    前記半導体素子に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記スイッチング回路を制御する制御部と、を備え、
    前記スイッチング回路は、
    前記第1エネルギ蓄積要素の正極側端子に第1端が接続された前記半導体素子としての第1半導体素子と、前記第1エネルギ蓄積要素の負極側端子に第2端が接続された前記半導体素子としての第2半導体素子と、を有して、前記第1半導体素子の第2端と前記第2半導体素子の第1端とを直列接続して構成され、
    前記スナバ回路は、
    抵抗と第2エネルギ蓄積要素とを直列接続した直列回路と、
    前記直列回路における前記抵抗と前記第2エネルギ蓄積要素との接続点にカソード側が接続され、アノード側が前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の第1端に接続されるダイオードと、を有して構成され、
    前記電流検出器は、前記第2半導体素子の第1端側あるいは第2端側の少なくとも一方側に設けられて、前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子を流れる電流を検出し、
    前記制御部は、
    前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチング間隔を、
    前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子のスイッチング時点から、
    前記第2エネルギ蓄積要素の印加電圧と前記ダイオードの印加電圧との合計が、前記スイッチングに伴うサージ電圧による前記第1半導体素子あるいは前記第2半導体素子の、前記ダイオードのアノード側が接続される第1端子における印加電圧よりも小さくなる時点に至る第1期間以上を確保するように調整すると共に、
    前記第1期間として、
    前記ダイオード、前記第2エネルギ蓄積要素、および、前記第1エネルギ蓄積要素、を含むループ回路におけるインダクタンスと、前記第2エネルギ蓄積要素の静電容量と、に基づいて導出される、前記半導体素子のスイッチングに伴うサージ電圧による前記第2エネルギ蓄積要素の電圧上昇期間Tbを少なくとも確保するように設定する、
    電力変換装置。
  2. 前記制御部は、前記第1期間として、
    前記電圧上昇期間Tbと、
    前記第2エネルギ蓄積要素の静電容量と前記抵抗の抵抗値とから導出される、前記第2エネルギ蓄積要素の時定数Taと、を加算した期間Tbaを設定する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御部は、前記第1期間として、
    前記半導体素子をスイッチングさせる駆動信号の出力時点から、前記半導体素子の前記電圧上昇期間Tbの開始時点までの初期期間Tiと、前記電圧上昇期間Tbと前記時定数Taとを加算した期間Tbaと、を加算した期間Tbaiを設定する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部は、
    前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチング間隔の1/2の期間が、前記第1期間以上となるように調整する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 複数相分の前記スイッチング回路を並列接続して備え、
    前記制御部は、各相の前記スイッチング回路の出力を設定された位相差で駆動するインターリーブ制御を実行し、
    前記制御部は、前記第1期間として、
    前記スイッチング回路に接続される前記第2エネルギ蓄積要素の電圧上昇期間Tbを、
    各相の前記スイッチング回路の前記半導体素子のスイッチングに伴うサージ電圧により流れる共振電流の経路となる、前記ダイオード、前記第2エネルギ蓄積要素、および、前記第1エネルギ蓄積要素、を含むループ回路におけるインダクタンスを用いて相ごとに導出して、導出した該電圧上昇期間Tbの長さの比較を行い、最も長い期間の電圧上昇期間Tbを設定する、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記スナバ回路の台数Nは、前記スイッチング回路の台数Sよりも少なく構成される、
    請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 複数の前記ダイオードを備え、
    前記第1半導体素子の第1端と前記第2半導体素子の第2端に、複数の前記ダイオードのアノードがそれぞれ接続される、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 直流電源に第1端が接続されるリアクトルを備え、
    前記第1半導体素子および前記第2半導体素子は、前記制御部からの駆動信号に基づき電流の導通あるいは遮断を制御するスイッチング素子であり、該第1半導体素子および該第2半導体素子にそれぞれ逆並列ダイオードが逆並列接続され、
    前記第1半導体素子と前記第2半導体素子との接続点に前記リアクトルの第2端が接続され、
    前記制御部は、
    前記直流電源からの電圧を設定された電圧に昇圧するように前記第1半導体素子および前記第2半導体素子を制御し、
    前記第1半導体素子の前記逆並列ダイオードのターンオンに同期して、前記第1半導体素子をターンオンさせる同期整流を行う、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記ダイオードの順方向電圧は、前記第1半導体素子の前記逆並列ダイオードの順方向電圧よりも高く設定される、
    請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記抵抗は、前記スイッチング回路の前記半導体素子のオン抵抗よりも大きい抵抗値を有して構成される、
    請求項8または請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 2つの前記スイッチング回路を並列接続したフルブリッジ型のインバータ回路が構成され、
    前記制御部は、並列接続された前記スイッチング回路において対角の位置にある前記半導体素子を同時にオン、オフさせて、前記第1エネルギ蓄積要素からの直流電圧を交流電圧に変換し、
    前記スナバ回路は、前記スイッチング回路毎にそれぞれ設けられる、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 前記第2エネルギ蓄積要素はコンデンサであり、当該コンデンサの静電容量は、前記半導体素子の第1端と第2端との間の容量よりも大きく構成される、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13. 前記スナバ回路における前記ダイオードには、
    直列接続した抵抗とコンデンサの直列体が並列接続される、
    あるいは、
    抵抗が直列接続される、
    請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記制御部は、
    前記スイッチング回路における前記半導体素子のスイッチングから、前記第1期間が経過した後に、前記電流検出器による電流検出を行う、
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15. 前記電流検出器は、
    前記第2半導体素子の第2端側に設けられて、該第2半導体素子を流れる電流を検出する、
    請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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