JP7519930B2 - 多相変圧制御装置及び多相変圧装置 - Google Patents

多相変圧制御装置及び多相変圧装置 Download PDF

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Description

本発明は、多相変圧制御装置及び多相変圧装置に関する。
下記特許文献1には、電力変換装置が開示されている。この電力変換装置は、故障判定部を含む制御部を備えるものであり、上記故障判定部は、磁気結合リアクトルにおける一方のリアクトル側に流れる電流及び他方のリアクトル側に流れる電流を一対の入力電流検出回路で各々モニタし、各電流モニタ値のどちらかが制御目標値と大きく乖離している場合に、電流値が大きくなった方の相が故障していると判定する。また、この電力変換装置では、故障していると判定された相の半導体スイッチング素子の動作を停止させる。
特開2019-024283号公報
ところで、上記電力変換装置は、磁気結合型リアクトルに流れる電流に基づいて半導体スイッチング素子の開故障つまり半導体スイッチング素子が開状態に固定される故障を検知するものである。すなわち、従来の電力変換装置は、磁気結合型リアクトルを構成する各リアクトルの電流を検出するために一対の入力電流検出回路を必要とする。
また、上記電力変換装置は、半導体スイッチング素子の動作温度と磁気結合リアクトルの電流との相関を利用することにより半導体スイッチング素子の開故障を検知するものである。すなわち、従来の電力変換装置は、磁気結合リアクトルの電流に基づいて半導体スイッチング素子の動作温度を推定するので、半導体スイッチング素子の開故障の検知精度が必ずしも十分とは言えない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、半導体スイッチング素子の開故障の検知精度を従来よりも向上させることが可能な多相変圧制御装置及び多相変圧装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、多相変圧制御装置に係る第1の解決手段として、複数相に対応するリアクトルと半導体スイッチング素子とを用いて入力電力を変圧して出力電力を生成する多相変圧回路を制御対象とする多相変圧制御装置であって、リアクトル温度を各々検出するリアクトル温度センサと、前記リアクトル温度から得られるリアクトル温度差に基づいて前記半導体スイッチング素子の開故障を判定するスイッチ故障判定部とを備える、という手段を採用する。
本発明では、多相変圧制御装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記半導体スイッチング素子の動作温度をスイッチ温度として検出するスイッチ温度センサをさらに備え、前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差及びスイッチ温度差に基づいて前記半導体スイッチング素子の開故障を判定する、という手段を採用する。
本発明では、多相変圧制御装置に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記多相変圧回路がHi側半導体スイッチング素子及びLo側半導体スイッチング素子を前記半導体スイッチング素子とするスイッチングレグを前記複数相に対応して備える場合、前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差、前記Hi側半導体スイッチング素子のスイッチ温度差及び前記Lo側半導体スイッチング素子のスイッチ温度差のいずれかが所定の温度差しきい値を超える場合に前記Hi側半導体スイッチング素子あるいは前記Lo側半導体スイッチング素子の開故障と判定する、という手段を採用する。
本発明では、多相変圧制御装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差、前記Hi側半導体スイッチング素子の温度差及び前記Lo側半導体スイッチング素子の温度差の全てが前記温度差しきい値を超えない場合、かつ、前記多相変圧回路のリアクトル電流が第2電流しきい値以上の場合に、前記半導体スイッチング素子が正常であると判定する、という手段を採用する。
本発明では、多相変圧制御装置に係る第5の解決手段として、上記第2~第4のいずれかの解決手段において、前記スイッチ温度センサは、前記半導体スイッチング素子に組み込まれた感温ダイオードであり、前記半導体スイッチング素子の中央部に設けられている、という手段を採用する。
本発明では、多相変圧制御装置に係る第6の解決手段として、上記第1~第5のいずれかの解決手段において、前記スイッチ故障判定部は、前記多相変圧回路のリアクトル電流が第1電流しきい値以上の場合に、前記半導体スイッチング素子の開故障を判定する、という手段を採用する。
また、本発明では、多相変圧装置に係る解決手段として、上記第1~第6のいずれかの解決手段に係る多相変圧器用制御装置と、前記多相変圧回路とを備える、という手段を採用する。
本発明によれば、半導体スイッチング素子の過熱状態の検知精度を従来よりも向上させることが可能な多相変圧制御装置及び多相変圧装置を提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る多相変圧制御装置及び多相変圧装置の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る多相変圧制御装置及び多相変圧装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る多相変圧制御装置及び多相変圧装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態において、開故障の発生前と発生後における各温度の変化を示す第1の特性図である。 本発明の一実施形態において、開故障の発生前と発生後における各温度の変化を示す第2の特性図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る多相変圧装置Aは、図1に示すように多相変圧回路Bと変圧制御回路Cとを備えている。
また、上記多相変圧回路Bは、図示するように第1コンデンサ1、トランス2、4つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)3a~3d、4つの還流ダイオード4a~4d、4つの感温ダイオード5a~5d及び第2コンデンサ6を備えている。
ここで、上記多相変圧回路Bには、第1電圧センサ7、一対のサーミスタ8A、8B、電流センサ9及び第2電圧センサ10が付帯的に設けられている。これら第1電圧センサ7、一対のサーミスタ8A、8B、電流センサ9及び第2電圧センサ10は、変圧制御回路Cとともに本実施形態に係る多相変圧制御装置を構成している。
多相変圧装置Aは、ハイブリッド車や電気自動車等の電動車両に備えられる電力変換装置であり、図示するように電池Pと二次側回路Fとの間に設けられている。この多相変圧装置Aは、電池Pと二次側回路Fとの間において直流電力を変圧する。すなわち、多相変圧装置Aは、電池Pから一次側端子D1、D2に供給される直流電力を昇圧して二次側回路Fに供給する力行機能と、二次側回路Fから二次側端子E1、E2に供給される回生電力(直流電力)を降圧して電池Pに充電させる。
ここで、電池Pは、図示するように、プラス電極が一方の一次側端子D1に接続され、マイナス電極が他方の一次側端子D2に接続されている。この電池Pは、リチウムイオン電池等の二次電池であり、多相変圧装置Aに対する直流電力の放電と多相変圧装置Aを介した直流電力の充電とを行う。
また、上記二次側回路Fは、例えばインバータ回路及び/あるいは発電機である。このインバータ回路は、力行動作と回生動作とを択一的に行う電力変換回路であり、電動車両の走行モータを駆動する駆動回路である。すなわち、このインバータ回路は、力行動作として、多相変圧装置Aから入力される直流電力を交流電力に変換し、駆動電力として走行モータに供給する。また、このインバータ回路は、回生動作として、走行モータの回生電力(交流電力)を直流電力に変換して多相変圧装置Aに供給する。
多相変圧回路Bは、図示するように磁気結合型の二相チョッパ回路である。すなわち、この多相変圧回路Bは、複数相として二相に対応するトランス2(リアクトル)と4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)とを用いて入力電力(電池電力あるいは回生電力)を変圧して出力電力(力行電力あるいは充電電力)を生成する電力変換回路である。
この多相変圧回路Bは、本実施形態に係る多相変圧制御装置の制御対象であり、当該多相変圧制御装置と共に多相変圧装置Aを構成している。このような多相変圧回路Bは、電池Pから供給される電池電力の昇圧処理と二次側回路Fから供給される回生電力の降圧処理とを択一的かつ直接的に行い、昇圧した電池電力を力行電力として二次側回路Fに出力する一方、降圧した回生電力を充電電力として電池Pに出力する。
この多相変圧回路Bにおいて、第1コンデンサ1は、一端が一方の一次側端子D1びトランス2接続され、他端が他方の一次側端子D2に接続されている。このような第1コンデンサ1の両端は、多相変圧回路Bにおける一次側入出力端子である。
この第1コンデンサ1は、電池Pに対して並列接続されており、当該電池Pから多相変圧回路Bに入力される直流電力(電池電力)に含まれ得る高周波ノイズを除去するノイズ除去コンデンサとして機能する。また、この第1コンデンサ1、トランス2から入力される直流電力(充電電力)について、重畳するリップルを平滑化する平滑コンデンサとして機能する。
トランス2は、一次巻線2aと二次巻線2bとを備えており、本発明のリアクトルに相当する。このトランス2は、一次巻線2aの一端及び二次巻線2bの一端が上記一方の一次側端子D1及び第1コンデンサ1の一端に接続されている。また、一次巻線2aの他端は、第1IGBT3aのエミッタ端子及び第2IGBT3bのコレクタ端子に接続されている。さらに、二次巻線2bの他端は、第3IGBT3cのエミッタ端子及び第4IGBT3dのコレクタ端子に接続されている。
このようなトランス2は、一次巻線2aと二次巻線2bとが所定の結合係数kで電磁気的に結合している。すなわち、一次巻線2aは、自身の巻き数等に応じた所定の第1自己インダクタンスLaを有し、二次巻線2bは自身の巻き数等に応じた所定の第2自己インダクタンスLbを有している。また、一次巻線2aと二次巻線2bとは、上述した第1自己インダクタンスLa、第2自己インダクタンスLb及び結合係数kに基づく相互インダクタンスMを有している。
4つのIGBT3a~3dは、本実施形態における半導体スイッチング素子である。また、これら4つのIGBT3a~3dのうち、第1相Hi側IGBT3a及び第1相Lo側IGBT3bは、多相変圧回路Bにおいて第1相に対応するスイッチング回路(第1相スイッチングレグ)を構成している。
第1相Hi側IGBT3aは、コレクタ端子が第2相Hi側IGBT3cのコレクタ端子及び第2コンデンサ6の一端に共通接続されており、エミッタ端子が一次巻線2aの他端及び第1相Lo側IGBT3bのコレクタ端子に共通接続されている。この第1相Hi側IGBT3aは、本発明のHi側半導体スイッチング素子に相当する。
また、この第1相Hi側IGBT3aは、ゲート端子が変圧制御回路Cの第1ゲート出力端子に接続されている。このような第1相Hi側IGBT3aは、第1スイッチングレグにおける高圧側アームを構成しており、変圧制御回路Cから入力される第1ゲート信号に基づいてON/OFF動作が制御される半導体スイッチング素子である。
第1相Lo側IGBT3bは、コレクタ端子が一次巻線2aの他端及び第1相Hi側IGBT3aのエミッタ端子に共通接続され、エミッタ端子が第2相Lo側IGBT3dのエミッタ端子、第1コンデンサ1の他端及び第2コンデンサ6の他端に共通接続されている。この第1相Lo側IGBT3bは、本発明のLo側半導体スイッチング素子である。
また、この第1相Lo側IGBT3bは、ゲート端子が変圧制御回路Cの第2ゲート出力端子に接続されている。このような第1相Lo側IGBT3bは、第1スイッチングレグの低圧側アームを構成しており、変圧制御回路Cから入力される第2ゲート信号に基づいてON/OFF動作が制御される半導体スイッチング素子である。
第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dは、変圧制御回路Cにおいて第2相に対応するスイッチング回路(第2相スイッチングレグ)を構成している。これら第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dのうち、第2相Hi側IGBT3cは第2スイッチングレグの高圧側アームを構成し、第2相Lo側IGBT3dは第2相スイッチングレグの低圧側アームを構成している。
この第2相Hi側IGBT3cは、コレクタ端子が第1相Hi側IGBT3aのコレクタ端子及び第2コンデンサ6の一端に共通接続され、エミッタ端子が二次巻線2bの他端及び第2相Lo側IGBT3dのコレクタ端子に共通接続されている。この第2相Hi側IGBT3cは、本発明のHi側半導体スイッチング素子に相当する。
また、第2相Hi側IGBT3cは、ゲート端子が変圧制御回路Cの第3ゲート出力端子に接続されている。このような第2相Hi側IGBT3cは、変圧制御回路Cから入力される第3ゲート信号に基づいてON/OFF動作が制御される半導体スイッチング素子である。
第2相Lo側IGBT3dは、コレクタ端子が二次巻線2bの他端及び第2相Hi側IGBT3cのエミッタ端子に共通接続され、エミッタ端子が第1相Lo側IGBT3bのエミッタ端子、第1コンデンサ1の他端及び第2コンデンサ6の他端に共通接続されている。この第2相Lo側IGBT3dは、本発明のLo側半導体スイッチング素子である。
また、この第2相Lo側IGBT3dは、ゲート端子が変圧制御回路Cの第4ゲート出力端子に接続されている。このような第2相Lo側IGBT3dは、変圧制御回路Cから入力される第4ゲート信号に基づいてON/OFF動作が制御される半導体スイッチング素子である。
4つの還流ダイオード4a~4dは、各々のIGBT3a~3dに対応して設けられている。これら還流ダイオード4a~4dのうち、第1の還流ダイオード4aは、第1相Hi側IGBT3aに対応して設けられている。第1の還流ダイオード4aは、カソード端子が第1相Hi側IGBT3aのコレクタ端子に接続され、アノード端子が第1相Hi側IGBT3aのエミッタ端子に接続されている。
このような第1の還流ダイオード4aは、第1相Hi側IGBT3aのエミッタ電圧がコレクタ電圧よりも所定のON電圧以上に大きくなった場合にOFF状態からON状態に変化し、第1相Hi側IGBT3aのエミッタ端子からコレクタ端子に向けて還流電流を流す。
第2の還流ダイオード4bは、第1相Lo側IGBT3bに対応して設けられている。第2の還流ダイオード4bは、カソード端子が第1相Lo側IGBT3bのコレクタ端子に接続され、アノード端子が第1相Lo側IGBT3bのエミッタ端子に接続されている。このような第2の還流ダイオード4bは、第1相Lo側IGBT3bのエミッタ電圧がコレクタ電圧よりも所定のON電圧以上に大きくなった場合にOFF状態からON状態に変化し、第1相Lo側IGBT3bのエミッタ端子からコレクタ端子に向けて還流電流を流す。
第3の還流ダイオード4cは、第2相Hi側IGBT3cに対応して設けられている。第3の還流ダイオード4cは、カソード端子が第2相Hi側IGBT3cのコレクタ端子に接続され、アノード端子が第2相Hi側IGBT3cのエミッタ端子に接続されている。このような第3の還流ダイオード4cは、第2相Hi側IGBT3cのエミッタ電圧がコレクタ電圧よりも所定のON電圧以上に大きくなった場合にOFF状態からON状態に変化し、第2相Hi側IGBT3cのエミッタ端子からコレクタ端子に向けて還流電流を流す。
第4の還流ダイオード4dは、第2相Lo側IGBT3dに対応して設けられている。第4の還流ダイオード4dは、カソード端子が第2相Lo側IGBT3dのコレクタ端子に接続され、アノード端子が第2相Lo側IGBT3dのエミッタ端子に接続されている。このような第4の還流ダイオード4dは、第2相Lo側IGBT3dのエミッタ電圧がコレクタ電圧よりも所定のON電圧以上に大きくなった場合にOFF状態からON状態に変化し、第2相Lo側IGBT3dのエミッタ端子からコレクタ端子に向けて還流電流を流す。
4つの感温ダイオード5a~5dは、上述した4つの還流ダイオード4a~4dと同様に各々のIGBT3a~3dに対応して設けられている。これら4つの感温ダイオード5a~5dは、各相(第1相及び第2相)のIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の動作温度をスイッチ温度として検出するスイッチ温度センサである。
ここで、各々のIGBT3a~3dは、機械的には半導体チップである。各感温ダイオード5a~5dは、このような半導体チップの中央部に一体として実装されており、各々のIGBT3a~3dの中央部における温度をスイッチ温度として検出する。すなわち、各々の感温ダイオード5a~5dは、各IGBT3a~3dの温度を的確に検出し得る温度センサである。
これら各感温ダイオード5a~5dのうち、第1の感温ダイオード5aは、第1相Hi側IGBT3aに対応して設けられており、第1相Hi側IGBT3aの動作温度を第1相Hiスイッチ温度として検出する。この第1の感温ダイオード5aは、カソード端子及びアノード端子が変圧制御回路Cに接続されている。また、第1の感温ダイオード5aは、変圧制御回路Cから所定の順方向電流が通電されるpn接合ダイオードである。
このような第1の感温ダイオード5aは、上記順方向電流に伴って印加される順方向電圧がpn接合部のジャンクション温度に応じて変化することを利用して第1相Hi側IGBT3aの動作温度を検出する。すなわち、第1の感温ダイオード5aの順方向電圧は、第1相Hi側IGBT3aの動作温度を示す第1相Hiスイッチ温度信号である。
第2の感温ダイオード5bは、第1相Lo側IGBT3bに対応して設けられており、第1相Lo側IGBT3bの動作温度を第1相Loスイッチ温度として検出する。この第2の感温ダイオード5bは、カソード端子及びアノード端子が変圧制御回路Cに接続されている。また、第2の感温ダイオード5bは、第1の感温ダイオード5aと同様に変圧制御回路Cから所定の順方向電流が通電されるpn接合ダイオードである。
このような第2の感温ダイオード5bは、上記順方向電流に伴って印加される順方向電圧がpn接合部のジャンクション温度に応じて変化することを利用して第1相Lo側IGBT3bの動作温度を検出する。すなわち、第2の感温ダイオード5bの順方向電圧は、第1相Lo側IGBT3bの動作温度を示す第1相Loスイッチ温度信号である。
第3の感温ダイオード5cは、第2相Hi側IGBT3cに対応して設けられており、第2相Hi側IGBT3cの動作温度を第2相Hiスイッチ温度として検出する。この第3の感温ダイオード5cは、カソード端子及びアノード端子が変圧制御回路Cに接続されている。また、第3の感温ダイオード5cは、第1の感温ダイオード5aと同様に変圧制御回路Cから所定の順方向電流が通電されるpn接合ダイオードである。
このような第3の感温ダイオード5cは、上記順方向電流に伴って印加される順方向電圧がpn接合部のジャンクション温度に応じて変化することを利用して第2相Hi側IGBT3cの動作温度を検出する。すなわち、第3の感温ダイオード5cの順方向電圧は、第2相Hi側IGBT3cの動作温度を示す第2相Hiスイッチ温度信号である。
第4の感温ダイオード5dは、第2相Lo側IGBT3dに対応して設けられており、第2相Lo側IGBT3dの動作温度を第2相Loスイッチ温度として検出する。この第4の感温ダイオード5dは、カソード端子及びアノード端子が変圧制御回路Cに接続されている。また、第4の感温ダイオード5dは、第1の感温ダイオード5aと同様に変圧制御回路Cから所定の順方向電流が通電されるpn接合ダイオードである。
このような第4の感温ダイオード5dは、上記順方向電流に伴って印加される順方向電圧がpn接合部のジャンクション温度に応じて変化することを利用して第2相Lo側IGBT3dの動作温度を検出する。すなわち、第4の感温ダイオード5dの順方向電圧は、第2相Lo側IGBT3dの動作温度を示す第2相Loスイッチ温度信号である。
第2コンデンサ6は、一端が第1相Hi側IGBT3aのコレクタ端子及び第2相Hi側IGBT3cのコレクタ端子に接続され、他端が第1相Lo側IGBT3bのエミッタ端子、第2相Lo側IGBT3dのエミッタ端子、第1コンデンサ1の他端及び他方の一次側端子D2に共通接続されている。このような第2コンデンサ6の両端は、多相変圧回路Bにおける二次側入出力端子である。
このような第2コンデンサ6は、第1スイッチングレグ及び第2スイッチングレグから入力される直流電力(昇圧電力)に含まれ得るリップルを平滑化する平滑コンデンサである。また、この第2コンデンサ6は、二次側回路Fから入力される直流電力(回生電力)に含まれ得るリップルを平滑化する。
第1電圧センサ7は、多相変圧回路Bの一次側電圧V1つまり電池Pの端子間電圧を検出する電圧センサである。この第1電圧センサ7は、変圧制御回路Cに接続されており、一次側電圧V1を示す信号(第1電圧信号)を変圧制御回路Cに出力する。上記一次側電圧V1は、変圧制御回路Cが多相変圧回路Bを制御するために必要な制御量の1つである。
一対のサーミスタ8A、8Bは、トランス2(リアクトル)の温度をリアクトル温度として検出するリアクトル温度センサである。これらサーミスタ8A、8Bのうち、第1サーミスタ8Aは、一次巻線2a(リアクトル)の中央部に設けられておリ、一次巻線2aの温度を第1相リアクトル温度として検出する。また、この第1サーミスタ8Aは、上記第1相リアクトル温度を示す第1相リアクトル温度信号を変圧制御回路Cに出力する。
第2サーミスタ8Bは、二次巻線2b(リアクトル)の中央部に設けられておリ、二次巻線2bの温度を第2相リアクトル温度として検出する。また、この第2サーミスタ8Bは、上記第2相リアクトル温度を示す第2相リアクトル温度信号を変圧制御回路Cに出力する。
電流センサ9は、トランス2に通電される電流(リアクトル電流I)を検出する電流センサである。すなわち、この電流センサ9は、一次巻線2aに通電される第1リアクトル電流I1と二次巻線2bに通電される第2リアクトル電流I2の合計電流をリアクトル電流Iとして検出するものである。
この電流センサ9は、変圧制御回路Cに接続されており、リアクトル電流Iを示す信号(電流信号)を変圧制御回路Cに出力する。上記リアクトル電流Iは、一次側電圧V1と同様に変圧制御回路Cが多相変圧回路Bを制御するために必要な制御量の1つである。
第2電圧センサ10は、多相変圧回路Bの二次側電圧V2つまり二次側回路Fの端子間電圧を検出する電圧センサである。この第2電圧センサ10は、変圧制御回路Cに接続されており、二次側電圧V2を示す信号(第2電圧信号)を変圧制御回路Cに出力する。上記二次側電圧V2は、上述した一次側電圧V1及びリアクトル電流Iと同様に変圧制御回路Cが多相変圧回路Bを制御するために必要な制御量の1つである。
変圧制御回路Cは、所定の制御プログラムに基づいて多相変圧回路Bを制御するソフトウエア制御装置であり、制御プログラム等を記憶する内部メモリ、制御プログラムを実行する演算回路、また第1電圧センサ7、第1、第2サーミスタ8A、8B、電流センサ9及び第2電圧センサ10並びに4つのIGBT3a~3dと4つの感温ダイオード5a~5dと信号の入出力を行うインタフェース回路を少なくとも備えている。
このような変圧制御回路Cは、演算回路が内部メモリから制御プログラムを読出して実行することにより、多相変圧回路Bをフィードバック制御する。すなわち、変圧制御回路Cは、上記インタフェース回路を介して第1電圧信号、電流信号及び第2電圧信号を取り込む。また、この変圧制御回路Cは、第1電圧信号、電流信号及び第2電圧信号に基づいて第1~第4ゲート信号を生成し、当該第1~第4ゲート信号を上記インタフェース回路を介してIGBT3a~3dの各ゲート端子に出力する。
また、この変圧制御回路Cは、上述した制御プログラムを実行することにより、第1電圧信号、電流信号及び第2電圧信号、第1相リアクトル温度信号及び第2相リアクトル温度信号並びに第1相Hiスイッチ温度信号、第1相Loスイッチ温度信号、第2相Hiスイッチ温度信号及び第2相Loスイッチ温度信号に基づく4つのIGBT3a~3dの故障診断処理を行う。
すなわち、この変圧制御回路Cは、本発明のスイッチ故障判定部に相当するものであり、トランス2(リアクトル)に関する第1相リアクトル温度信号及び第2相リアクトル温度信号並びに4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)に関する第1相Hiスイッチ温度信号、第1相Loスイッチ温度信号、第2相Hiスイッチ温度信号及び第2相Loスイッチ温度信号(相毎のスイッチ温度)に基づいて4つのIGBT3a~3dのいずれかの故障を判定する。
次に、本実施形態に係る多相変圧制御装置及び多相変圧装置Aの動作について、図2に示すフローチャート及び図3~5に示すタイミングチャートに沿って詳しく説明する。
最初に、変圧制御回路Cにおける多相変圧回路Bの通常制御について説明する。
この多相変圧装置Aにおいて、変圧制御回路Cは、第1電圧センサ7から入力される第1電圧信号、電流センサ9から入力される電流信号及び第2電圧センサ10から入力される第2電圧信号に基づいて多相変圧回路Bの通常制御を行う。すなわち、変圧制御回路Cは、一次側電圧V1、リアクトル電流I及び二次側電圧V2に基づいて第1~第4ゲート信号を生成して4つのIGBT3a~3dの各ゲート端子に出力する。
4つのIGBT3a~3dは、第1~第4ゲート信号に基づいてON/OFF動作することによって、電池Pから一次側端子D1、D2に供給される直流電力を昇圧して二次側回路Fに供給する力行動作、あるいは二次側回路Fから二次側端子E1、E2に供給される回生電力(直流電力)を降圧して電池Pに充電させる回生動作を択一的に行う。
より詳細には、変圧制御回路Cは、一次側電圧V1、リアクトル電流I及び二次側電圧V2を制御目標値と比較することにより4つのIGBT3a~3dに関する電圧制御量(第1~第4電圧制御量)をそれぞれ算出し、これら第1~第4電圧制御量に基づて第1~第4ゲート信号のデューティ比(第1~第4デューティ比)を決定する。そして、変圧制御回路Cは、これら第1~第4デューティ比の第1~第4ゲート信号を生成して4つのIGBT3a~3dに出力する。
ここで、変圧制御回路Cは、第1相スイッチングレグを構成する第1相Hi側IGBT3aに供給する第1ゲート信号と第1相Lo側IGBT3bに供給する第2ゲート信号とを生成するが、第1ゲート信号と第2ゲート信号とは、互いの位相が反転したPWM信号である。
また、変圧制御回路Cは、第2相スイッチングレグを構成する第2相Hi側IGBT3cに供給する第3ゲート信号と第2相Lo側IGBT3dに供給する第4ゲート信号とを生成するが、第3ゲート信号と第4ゲート信号とは、互いの位相が反転したPWM信号である。
すなわち、第1相Hi側IGBT3a及び第2相Hi側IGBT3cと第1相Lo側IGBT3b及び第2相Lo側IGBT3dとでは、スイッチング動作(ON/OFF動作)の位相が180°異なる。この結果として、第1相Hi側IGBT3a及び第2相Hi側IGBT3cのスイッチング動作に起因して第1リアクトル電流I1に発生するリップル電流と第1相Lo側IGBT3b及び第2相Lo側IGBT3dのスイッチング動作に起因して第2リアクトル電流に発生するリップル電流とは例えば180°異なる位相関係となる。
そして、第1相リアクトル電流と第2相リアクトル電流との合成電流であるリアクトル電流Iにおけるリップル電流は、第1相リアクトル電流及び第2相リアクトル電流よりも振幅が小さなものとなる。すなわち、本実施形態によれば、磁気結合型の二相チョッパ回路である多相変圧回路Bを備えるので、リップルが小さい出力電流を実現することができる。
このような多相変圧回路Bの通常制御に対して、変圧制御回路Cは、第1電圧センサ7から入力される第1電圧信号、電流センサ9から入力される電流信号及び第2電圧センサ10から入力される第2電圧信号に加え、第1、第2サーミスタ8A、8Bから各々入力される第1、第2相リアクトル温度信号及び第1~第4の感温ダイオード5a~5dから各々入力される第1相Hiスイッチ温度信号、第1相Loスイッチ温度信号、第2相Hiスイッチ温度信号及び第2相Loスイッチ温度信号に基づいて、4つのIGBT3a~3dの故障診断処理を行う。
詳細については後述するが、変圧制御回路Cは、第1、第2相リアクトル温度信号に基づいて第1相リアクトル温度と第2相リアクトル温度との差分であるリアクトル温度差ΔTrを演算する。また、変圧制御回路Cは、第1相Hiスイッチ温度信号、第1相Loスイッチ温度信号、第2相Hiスイッチ温度信号及び第2相Loスイッチ温度信号に基づいて、第1相Hiスイッチ温度と第2相Hiスイッチ温度との差分であるHi側スイッチ温度差ΔTSHと第1相Loスイッチ温度と第2相Loスイッチ温度との差分であるLo側スイッチ温度差ΔTSLとを演算する。
そして、変圧制御回路Cは、このようなアクトル温度差ΔTr、Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSLに基づいて、4つのIGBT3a~3dの故障診断を行う。なお、本実施形態における故障は、ゲート配線の断線等に起因して4つのIGBT3a~3dいずれかが開状態に固定される開故障である。
変圧制御回路Cは、図2に示すように、故障診断処理において最初に4つのIGBT3a~3dの故障判定が未確定であるか否かを判断する(ステップS1)。すなわち、変圧制御回路Cは、4つのIGBT3a~3dに対応して設けられた4つの故障確定フラグに故障確定を示す値が書き込まれているか否かを確認する。
変圧制御回路Cは、上記4つの故障確定フラグについて、4つのIGBT3a~3dの故障が確定していないときに値「0」を書き込み、また4つのIGBT3a~3dの故障が確定すると値「1」を書き込む。なお、各故障確定フラグの初期値は「0」である。
変圧制御回路Cは、4つの故障確定フラグの全てに値「0」が設定されている場合、ステップS1の判断を「Yes」とし、4つの故障確定フラグの少なくとも1つに値「1」が設定されている場合にはステップS1の判断を「No」とする。すなわち、変圧制御回路Cは、4つのIGBT3a~3dが全て正常な場合、ステップS1の判断を「Yes」とする。
なお、上記ステップS1の判断が「No」の場合、変圧制御回路Cは、故障診断処理を終了する。すなわち、4つの故障確定フラグのうち、少なくとも1つに値「1」が設定されている場合には、既に故障が確定したIGBTが存在することになるので、変圧制御回路Cは、健全なIGBTについて故障診断処理を追加して行うことはない。
そして、ステップS1の判断が「Yes」の場合、変圧制御回路Cは、リアクトル電流Iの絶対値|I|が所定の第1電流しきい値R1以上か否かを判断する(ステップS2)。そして、変圧制御回路Cは、このステップS2の判断が「Yes」の場合、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|が第1温度差しきい値Rt1よりも小さいか否かを判断する(ステップS3)。
ここで、上記第1電流しきい値R1は、リアクトル温度差ΔTrが顕著になるためのリアクトル電流Iの大きさを事前検討した結果として、変圧制御回路Cに予め記憶されたものである。すなわち、リアクトル電流Iが第1電流しきい値R1よりも小さい場合、4つのIGBT3a~3dの動作状態が変化してもリアクトル温度差ΔTrに変化が現われ難い。
これに対して、リアクトル電流Iが第1電流しきい値R1以上の場合には、4つのIGBT3a~3dの動作状態の変化がリアクトル温度差ΔTrの変化として現われ易い。本実施形態では、このような事情を考慮して、ステップS1の判断処理の後にステップS2の判断処理を行う。
続いて、変圧制御回路Cは、上記ステップS3の判断が「Yes」の場合、つまりリアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|が第1温度差しきい値Rt1よりも小さい場合、第1スイッチ温度と第3スイッチ温度との差分つまりHi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|が第2温度差しきい値Rt2よりも小さいか否かを判断する(ステップS4)。
そして、変圧制御回路Cは、上記ステップS4の判断が「Yes」の場合、つまりHi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|が第2温度差しきい値Rt2よりも小さい場合、第2スイッチ温度と第4スイッチ温度との差分つまりLo側スイッチ温度差ΔTSLの絶対値|ΔTSL|が第3温度差しきい値Rt3よりも小さいか否かを判断する(ステップS5)。
リアクトル電流値の範囲が第1電流しきい値R1から第2電流しきい値R2の範囲内で、リアクトル電流値が低い時の方が、リアクトル温度差ΔTrの変化として現われ易く、リアクトル電流値が高い時の方が、Hi側スイッチ温度差ΔTSHとLo側スイッチ温度差ΔTSLの変化として現われ易い。このため、リアクトル温度差ΔTr及びスイッチ温度差(Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSL)の両方を用いて、変化が現われ易い領域で故障判定することで、検知精度を向上させることができる。
ここで、第1相スイッチングレグを構成する第1相Hi側IGBT3a及び第1相Lo側IGBT3bあるいは第2相スイッチングレグを構成する第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dが全て健全な場合、トランス2における一次巻線2aと二次巻線2bとには略同様なリアクトル電流が通電されるので、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|は、第1温度差しきい値Rt1よりも小さい。
また、同様に4つのIGBT3a~3dが全て健全な場合、第1相スイッチングレグと第2相スイッチングレグとには略同様な第1、第2リアクトル電流I1、I2が通電されるので、Hi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|は第2温度差しきい値Rt2よりも小さく、またLo側スイッチ温度差ΔTSLの絶対値|ΔTSL|は第3温度差しきい値Rt3よりも小さい。
これに対して、第1相スイッチングレグを構成する第1相Hi側IGBT3a及び第1相Lo側IGBT3bあるいは第2相スイッチングレグを構成する第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dのいずれかが開故障した場合、例えば第1相スイッチングレグにおける第1相Hi側IGBT3aが開故障した場合、トランス2の一次巻線2aには第1リアクトル電流I1が通電されなくなる。
また、この場合、トランス2の二次巻線2bには、第1相Hi側IGBT3aが健全な時の電流値の約2倍に相当する第2リアクトル電流I2が通電される。すなわち、第1相Hi側IGBT3aが開故障した場合、トランス2の二次巻線2bには、第1リアクトル電流I1の不足を補うように通常の約2倍に相当する第2リアクトル電流I2が通電される。
すなわち、第1~第のIGBT3a~3dのいずれかが開故障した場合、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|は、第1温度差しきい値Rt1以上となる。また、第1~第4のIGBT3a~3dのいずれかが開故障した場合、Hi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|は第2温度差しきい値Rt2以上となり、Lo側スイッチ温度差ΔTSLの絶対値|ΔTSL|は第3温度差しきい値Rt3以上となる。
変圧制御回路Cは、上記ステップS5の判断が「Yes」の場合つまり4つのIGBT3a~3dが全て健全な場合、リアクトル電流Iの絶対値|I|が所定の第2電流しきい値R2以上か否かを判断する(ステップS6)。この第2電流しきい値R2は、第1~第4の感温ダイオード5a~5dの感温性能が通電電流が大きい方が高いことを考慮して設定されたものである。
すなわち、第1~第4の感温ダイオード5a~5dは、リアクトル電流Iの絶対値|I|が所定の第2電流しきい値R2以上の場合に感温性能が比較的高い。しかしながら、第1~第4の感温ダイオード5a~5dは、リアクトル電流Iの絶対値|I|が所定の第2電流しきい値R2より小さい場合には、感温性能が低下する傾向がある。
このような事情を考慮して、変圧制御回路Cは、ステップS6の判断が「Yes」の場合、つまり第1~第4の感温ダイオード5a~5dの感温性能が比較的高い状態の場合にNG確定カウンタをリセットし(ステップS7)、さらにOK確定カウンタのカウントアップを開始させる(ステップS8)。なお、OK確定カウンタ及びNG確定カウンタは、変圧制御回路Cが制御プログラムに基づいて内部に設定する計時機能であり、4つのIGBT3a~3dの開故障を評価するためのツールである。
そして、変圧制御回路Cは、OK確定カウンタが所定の既定値をカウントすると、つまりOK確定カウンタがカウント満了となると(ステップS9)、4つのIGBT3a~3dが全て正常(健全)であると判定して「正常確定」とする(ステップS10)。すなわち、変圧制御回路Cは、第1相スイッチングレグ及び第2相スイッチングレグがいずれも正常(健全)であるという判断を確定させる。
一方、上述したステップS2の判断が「No」の場合、つまりリアクトル電流Iの絶対値|I|が第1電流しきい値R1よりも小さい場合、変圧制御回路Cは、OK確定カウンタをリセットする(ステップS11)。そして、変圧制御回路Cは、このOK確定カウンタのリセット後にNG確定カウンタをリセットする(ステップS12)。
すなわち、この場合、4つのIGBT3a~3dのいずれかが開故障してもリアクトル温度差ΔTrに変化が現われ難い。したがって、変圧制御回路Cは、4つのIGBT3a~3dの開故障を評価するためのOK確定カウンタ及びNG確定カウンタをリセットして初期状態に設定する。
また、上述したステップS3~S5の各判断結果が「No」の場合、変圧制御回路Cは、OK確定カウンタをリセットする(ステップS13)。そして、変圧制御回路Cは、このOK確定カウンタのリセット後にNG確定カウンタのカウントアップを開始させる(ステップS14)。
すなわち、この場合には、4つのIGBT3a~3dのいずれかの開故障に起因して、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|、Hi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|あるいは/及びLo側スイッチ温度差ΔTSLの絶対値|ΔTSL|が有意な大きさになっている。
したがって、変圧制御回路Cは、OK確定カウンタをリセットした後にNG確定カウンタのカウントアップを開始させることによって、4つのIGBT3a~3dの開故障を判定(確定)させるための準備状態となる。そして、変圧制御回路Cは、NG確定カウンタがカウント満了すると(ステップS15)、「故障確定」つまり4つのIGBT3a~3dのいずれかに開故障が発生したことを確定させる(ステップS16)。
ここで、図3のタイミングチャートは、一例として第1相Hi側IGBT3aが開故障した場合(第1相故障の場合)における各種状態変化を示している。4つのIGBT3a~3dが全て正常な場合、第1相スイッチングレグを構成する第1相Hi側IGBT3a及び第1相Lo側IGBT3bは、互いに逆位相でON/OFF動作を繰り返す。
また、第2相スイッチングレグを構成する第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dは、第1相Hi側IGBT3a及び第1相Lo側IGBT3bと同様に、互いに逆位相でON/OFF動作を繰り返す。そして、このような4つのIGBT3a~3dのON/OFF動作に基づいて、一次巻線2aに第1リアクトル電流I1が通電し、また二次巻線2bに第2リアクトル電流I2が通電する。
しかしながら、例えば第1相Hi側IGBT3aに開故障が発生すると、図3に示すように正常な第2~第4のIGBT3b~3dはON/OFF動作を継続するが、第1相Hi側IGBT3aはON/OFF動作を停止する。この結果、第1リアクトル電流I1が一次巻線2aに通電されなくなり、かつ二次巻線2bに通電される第2リアクトル電流I2が第1リアクトル電流I1を補うように約2倍に増大する。
すなわち、第1相Hi側IGBT3aが開故障した場合、リアクトル電流Iは、図3に示すように大きく変動することはない。しかしながら、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|は、図3に示すように第1リアクトル電流I1と第2リアクトル電流I2との電流差に起因して第1温度差しきい値Rt1よりも増大する。
図3には示していないが、同様に第1相リアクトル電流I1が一次巻線2aに通電されなくなり、かつ二次巻線2bの第2リアクトル電流I2が約2倍に増大することによって、Hi側スイッチ温度差ΔTSHの絶対値|ΔTSH|は第2温度差しきい値Rt2よりも増大し、またLo側スイッチ温度差ΔTSLの絶対値|ΔTSL|は第3温度差しきい値Rt3よりも増大する。
ここで、図4は、一例として多相変圧回路Bが回生動作をしている場合について、第1相Hi側IGBT3aの開故障発生前と開故障発生後における各温度の変化を示している。図4(a)は、第1相Hi側IGBT3aの開故障発生前の温度変化を示し、図4(b)は、第1相Hi側IGBT3aの開故障発生後の温度変化を示している。
4つのIGBT3a~3dが全て正常な場合、多相変圧回路Bの回生動作では、第1相スイッチングレグから一次巻線2aを経由して電池Pのプラス端子に回生電流が第1相リアクトル電流I1として流れる。また、この回生動作では、第2相スイッチングレグから二次巻線2bを経由して電池Pのプラス端子に回生電流が第2相リアクトル電流I2として流れる。
すなわち、この回生動作では、第1相Hi側IGBT3aから一次巻線2aを経由して電池Pのプラス端子に回生電流(第1相リアクトル電流I1)が流れると共に第2相Lo側IGBT3dから二次巻線2bを経由して電池Pのプラス端子に回生電流(第2相リアクトル電流I2)が流れる状態(第1状態)と、第1相Lo側IGBT3bから一次巻線2aを経由して電池Pのプラス端子に回生電流(第1相リアクトル電流I1)が流れると共に第2相Hi側IGBT3cから二次巻線2bを経由して電池Pのプラス端子に回生電流(第2相リアクトル電流I2)が流れる状態(第2状態)とが交互に繰り返される。
図4(a)に示すように、多相変圧回路Bの回生動作時かつ第1相Hi側IGBT3aの開故障前において、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度は、動作開始時刻ta後における第1リアクトル電流I1と第2リアクトル電流I2とが略同等なので、第1相リアクトル電流I1及び第2相リアクトル電流I2に起因して同様に上昇する。
また、第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度は、これら第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度と同様に、動作開始時刻ta後において同様な温度変化を示す。さらに、第1相Loスイッチ温度及び第2相Loスイッチ温度は、全体として第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度よりも低いものの、第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度と同様に、動作開始時刻ta後において同様に上昇する。
そして、このような第1相Hi側IGBT3aの開故障前に対して、第1相Hi側IGBT3aの開故障後については、図4(b)に示すように、第1相リアクトル温度は、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。これに対して、第2相リアクトル温度は、第1相Hi側IGBT3aの開故障前よりも高い温度に上昇する。
また、第1相Hiスイッチ温度は、第1相Hi側IGBT3aが開状態のままなので、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。一方、第2相Hiスイッチ温度は、第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dがON/OFF動作を繰り返し、かつ回生電流が通電されるのですので、動作開始前と同様に温度上昇する。
さらに、第1相Loスイッチ温度は、第1相Lo側IGBT3bに直列接続する第1相Hi側IGBT3aが開状態のままなので、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。一方、第2相Loスイッチ温度は、第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dがON/OFF動作を繰り返し、かつ回生電流が通電されるので、動作開始前と同様に温度上昇する。
図5は、多相変圧回路Bが力行動作をしている場合について、第1相Lo側IGBT3bの開故障前と開故障後における各温度の変化を示している。図5(a)は、第1相Lo側IGBT3bの開故障発生前の温度変化を示し、図5(b)は、第1相Lo側IGBT3bの開故障発生後の温度変化を示している。
4つのIGBT3a~3dが全て正常な場合、多相変圧回路Bの力行動作では、第1相リアクトル電流I1としての力行電流が、一次巻線2aから第1相スイッチングレグを経由して二次側回路Fに流れる。また、この力行動作では、第2相リアクトル電流I2としての力行電流が、二次巻線2bから第2相スイッチングレグを経由して二次側回路Fに流れる。
すなわち、この力行動作では、一次巻線2aから第1相Hi側IGBT3aを経由して二次側回路Fに力行電流が第1相リアクトル電流I1として流れると共に二次巻線2bから第4のIGBT3dを経由して電池Pのマイナス端子に第2相リアクトル電流I2が流れる状態(第3状態)と、一次巻線2aから第1相Lo側IGBT3bを経由して電池Pのマイナス端子に第1相リアクトル電流I1が流れると共に二次巻線2bから第2相Hi側IGBT3cを経由して二次側回路Fに力行電流が第2相リアクトル電流I2として流れる状態(第4状態)とが交互に繰り返される。
図5(a)に示すように、多相変圧回路Bの力行動作時かつ第1相Lo側IGBT3bの開故障前において、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度は、動作開始時刻ta後における第1リアクトル電流I1と第2リアクトル電流I2とが略同等なので、第1相リアクトル電流I1及び第2相リアクトル電流I2に起因して同様に上昇する。
また、第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度は、これら第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度と同様に、動作開始時刻ta後において同様な温度変化を示す。さらに、第1相Loスイッチ温度及び第2相Loスイッチ温度は、全体として第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度よりも低いものの、第1相Hiスイッチ温度及び第2相Hiスイッチ温度と同様に、動作開始時刻ta後において同様に上昇する。
そして、このような第1相Lo側IGBT3bの開故障前に対して、第1相Lo側IGBT3bの開故障後については、図5(b)に示すように、第1相リアクトル温度は、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。これに対して、第2相リアクトル温度は、第1相Lo側IGBT3bの開故障前よりも高い温度に上昇する。
また、第1相Hiスイッチ温度は、第1相Lo側IGBT3bが開状態のままなので、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。一方、第2相Hiスイッチ温度は、第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dがON/OFF動作を繰り返し、かつ力行電流が通電されるのですので、動作開始前と同様に温度上昇する。
さらに、第1相Loスイッチ温度は、第1相Hi側IGBT3aに直列接続する第1相Lo側IGBT3bが開状態のままなので、動作開始時刻ta後において温度上昇することなく動作開始前の温度を維持する。一方、第2相Loスイッチ温度は、第2相Hi側IGBT3c及び第2相Lo側IGBT3dがON/OFF動作を繰り返し、かつ約2倍に増加した力行電流が通電されるので、動作開始前よりも高い温度に上昇する。
このような多相変圧回路Bの回生動作時あるいは力行動作時において第1相Hi側IGBT3aあるいは第1相Lo側IGBT3bが開故障した場合、図3に示すように、リアクトル温度差ΔTrの絶対値|ΔTr|が第1温度差しきい値Rt1を超えた時刻t1において、OK確定カウンタがリセットされ、またNG確定カウンタがカウントアップを開始する。そして、変圧制御回路Cは、NG確定カウンタがカウント満了した時刻t2において、故障確定フラグの値を「0」から「1」に書き換える。
以上のように、変圧制御回路Cは、リアクトル温度差ΔTr、Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSLに基づいて、4つのIGBT3a~3dのいずれかにおける開故障の発生を確定する。また、この変圧制御回路Cは、リアクトル温度差ΔTr、Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSLに基づいて、4つのIGBT3a~3dの正常性(健全性)をも確定する。
したがって、本実施形態によれば、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度並びに第1相Hiスイッチ温度、第1相Loスイッチ温度、第2相Hiスイッチ温度及び第2相Loスイッチ温度に基づいて4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の開故障を検知するので、従来の磁気結合型リアクトルに流れる電流に基づく開故障検知よりも検知精度を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度並びに第1相Hiスイッチ温度、第1相Loスイッチ温度、第2相Hiスイッチ温度及び第2相Loスイッチ温度に基づいて4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の正常性(健全性)を検知するので、4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の正常性(健全性)を精度良く評価することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、複数相に対応するトランス2(リアクトル)と4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)とを用いて入力電力を変圧して出力電力を生成する多相変圧回路として、磁気結合型の二相チョッパ回路として構成された多相変圧回路Bを採用したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば三相以上のチョッパ回路にも適用可能である。また、本発明は、磁気結合型ではない多相チョッパ回路にも適用することができる。
(2)上記実施形態では、昇圧動作(力行動作)及び降圧動作(回生動作)を行う多相変圧回路Bを制御対象としたが、本発明はこれに限定されない。本発明は、昇圧動作(力行動作)あるいは降圧動作(回生動作)の一方のみを行う多相チョッパ回路にも適用することができる。
(3)上記実施形態では、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度並びに第1相Hiスイッチ温度、第1相Loスイッチ温度、第2相Hiスイッチ温度及び第2相Loスイッチ温度に基づいて4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の開故障を検知したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1相リアクトル温度及び第2相リアクトル温度のみに基づいて4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の開故障を検知してもよい。
(4)上記実施形態では、リアクトル温度差ΔTrに加えて、Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSLに基づいて4つのIGBT3a~3dの開故障を検知したが、本発明はこれに限定されない。リアクトル温度差ΔTrに加えて、Hi側スイッチ温度差ΔTSH及びLo側スイッチ温度差ΔTSLにのいずれか一方に基づいて4つのIGBT3a~3dの開故障を検知してもよい。
(5)上記実施形態では、感温ダイオード5a~5dをスイッチ温度センサとして採用したが、本発明はこれに限定されない。また、各々の感温ダイオード5a~5dを4つのIGBT3a~3d(半導体スイッチング素子)の中央部に設けたが、このような各感温ダイオード5a~5dの4つのIGBT3a~3dに対する位置は必須の限定事項ではない。例えば、サーミスタ等を温度センサとして採用してもよい。
A 多相変圧装置
B 多相変圧回路
C 変圧制御回路
D1、D2 一次側端子
E1、E2 二次側端子
F 二次側回路
P 電池
1 第1コンデンサ
2 トランス(リアクトル)
2a 一次巻線
2b 二次巻線
3a~3d IGBT(半導体スイッチング素子)
4a~4d 還流ダイオード
5a~5d 感温ダイオード(スイッチ温度センサ)
6 第2コンデンサ
7 第1電圧センサ
8A 第1サーミスタ(リアクトル温度センサ)
8B 第2サーミスタ(リアクトル温度センサ)
9 電流センサ
10 第2電圧センサ


Claims (7)

  1. 複数相に対応するリアクトルと半導体スイッチング素子とを用いて入力電力を変圧して出力電力を生成する多相変圧回路を制御対象とする多相変圧制御装置であって、
    リアクトル温度を各々検出するリアクトル温度センサと、
    前記リアクトル温度から得られる前記複数相のリアクトル温度差に基づいて前記半導体スイッチング素子の開故障を判定するスイッチ故障判定部と
    を備えることを特徴とする多相変圧制御装置。
  2. 前記半導体スイッチング素子の動作温度をスイッチ温度として検出するスイッチ温度センサをさらに備え、
    前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差及び前記スイッチ温度から得られる前記複数相のスイッチ温度差に基づいて前記半導体スイッチング素子の開故障を判定することを特徴とする請求項1に記載の多相変圧制御装置。
  3. 前記多相変圧回路がHi側半導体スイッチング素子及びLo側半導体スイッチング素子を前記半導体スイッチング素子とするスイッチングレグを前記複数相に対応して備える場合、
    前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差、前記Hi側半導体スイッチング素子のスイッチ温度差及び前記Lo側半導体スイッチング素子のスイッチ温度差のいずれかが所定の温度差しきい値を超える場合に前記Hi側半導体スイッチング素子あるいは前記Lo側半導体スイッチング素子の開故障と判定することを特徴とする請求項2に記載の多相変圧制御装置。
  4. 前記スイッチ故障判定部は、前記リアクトル温度差、前記Hi側半導体スイッチング素子の温度差及び前記Lo側半導体スイッチング素子の温度差の全てが前記温度差しきい値を超えない場合、かつ、前記多相変圧回路のリアクトル電流が第2電流しきい値以上の場合に、前記半導体スイッチング素子が正常であると判定することを特徴とする請求項3に記載の多相変圧制御装置。
  5. 前記スイッチ温度センサは、前記半導体スイッチング素子に設けられた感温ダイオードであり、前記半導体スイッチング素子の中央部に設けられていることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の多相変圧制御装置。
  6. 前記スイッチ故障判定部は、前記多相変圧回路のリアクトル電流が第1電流しきい値以上の場合に、前記半導体スイッチング素子の開故障を判定することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の多相変圧制御装置。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の多相変圧制御装置と、
    前記多相変圧回路と
    を備えることを特徴とする多相変圧装置。
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