以下、図面を参照して本発明の印刷システムの一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態の印刷システム1の概略構成図である。図2は、図1に示す印刷システム1の制御系の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の印刷システム1は、図1に示すように、給紙装置10と、第1印刷装置20と、第1反転装置30と、第2印刷装置40と、第2反転装置50と、排紙装置60とを備える。
印刷システム1は、RIPコントローラとして機能するパーソナルコンピュータなどの印刷制御装置100(図2参照)から送信された、第1印刷装置20用の第1印刷データおよび第2印刷装置40用の第2印刷データを受信する。第1印刷データおよび第2印刷データは、印刷対象の画像データと印刷条件を含む印刷ジョブである。
第1印刷データは、第1印刷装置20の後述する記憶部29aに記憶され、第2印刷データは、第2印刷装置40の後述する記憶部45に記憶される。第1印刷データおよび第2印刷データは、印刷ジョブのジョブ名、印刷ジョブを送信したユーザ名(印刷ジョブのオーナー名)などと共に記憶され、それぞれ第1印刷装置20の制御部28および第2印刷装置40の制御部44によって個別に管理される。
給紙装置10、第1印刷装置20、第1反転装置30、第2印刷装置40、第2反転装置50、および排紙装置60は、印刷媒体S(たとえば用紙)の搬送経路に直列に配置されている。なお、給紙装置10、第1印刷装置20、第1反転装置30、第2印刷装置40、第2反転装置50、および排紙装置60うちの少なくとも2つが共通の筐体内に一体に配置されていてもよい。また、本実施形態では、給紙装置10、第1印刷装置20、第1反転装置30が、本発明の第1印刷部に相当し、第2印刷装置40、第2反転装置50および排紙装置60が、本発明の第2印刷部に相当する。
図1には、印刷媒体Sの直進搬送経路R1,R4-1,R5,R6-1および排出経路R7を実線で、循環搬送経路R2を1点鎖線で、反転搬送経路R3,R4-2,R6-2を破線で示す。
給紙装置10は、印刷前の印刷媒体Sが積載される給紙台11を有する。図示省略したが、給紙装置10には、給紙台11に積載された複数枚の印刷媒体Sのうち最上位に位置する印刷媒体Sを繰り出して搬送する給紙ローラ、この給紙ローラを駆動する供給駆動部および給紙台11を昇降させる給紙台昇降部が設定されている。供給駆動部および給紙台昇降部は、公知なアクチュエータから構成される。
第1印刷装置20は、図1に示すように、複数の搬送ローラ対21と、第1印刷処理部22と、吸着搬送部23と、第1搬送経路切り替え部24と、第2搬送経路切り替え部25と、スイッチバックローラ対26と、排紙台27と、第1表示部33と、第1スキャナ部34とを有する。また、第1印刷装置20は、図2に示すように、制御部28と、記憶部29aと、第1インターフェース部29bとを有する。
搬送ローラ対21は、第1印刷装置20内に複数対配置され、印刷媒体Sをニップしながら搬送する。
第1印刷処理部22は、印刷制御装置100から受信した第1印刷データに基づいて、印刷媒体Sに対して片面または両面印刷を行う。第1印刷処理部22は、CMYKやグレー色等の基本色のインクを用いて印刷媒体Sに印刷処理を施す。第1印刷処理部22は、たとえば各色のインクを吐出するラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、本実施形態では、第1印刷処理部22の印刷方式として、インクジェット方式を採用するようにしたが、これに限らず、レーザ方式または孔版印刷方式を採用するようにしてもよい。
吸着搬送部23は、第1印刷処理部22に対向するように配置されている。吸着搬送部23は、印刷媒体Sを吸着しながらベルトによって印刷媒体Sを搬送する。
第1搬送経路切り替え部24は、第1印刷処理部22によって片面印刷が行われた印刷媒体Sの搬送経路を、第1反転装置30へ続く直進搬送経路R1と、排紙台27や反転搬送経路R3へ続く循環搬送経路R2とに切り替える。第1印刷装置20が両面印刷を行う場合には、第1搬送経路切り替え部24は、印刷媒体Sの片面印刷が終了した後、印刷媒体Sの搬送経路を循環搬送経路R2に切り替え、印刷媒体Sの両面印刷が終了した後には印刷媒体Sの搬送経路を直進搬送経路R1に切り替えるか、排紙台27へ排出させるよう、再度循環搬送経路R2に切り替える。
第2搬送経路切り替え部25は、印刷媒体Sの循環搬送経路R2を、排紙台27へ続く搬送経路と、スイッチバックローラ対26によって印刷媒体Sの表裏を反転させる反転搬送経路R3へ続く搬送経路とに切り替える。第1印刷処理部22が両面印刷を行う場合には、第2搬送経路切り替え部25は、印刷媒体Sの循環搬送経路R2を、反転搬送経路R3へ続く搬送経路に切り替える。そして、反転搬送経路R3において表裏が反転した印刷媒体Sは、再び第1印刷処理部22へ搬送される。
排紙台27には、排紙装置60へ排出されない印刷媒体Sが積載される。
第1表示部33は、図1に示すように第1印刷装置20の上部に設けられ、たとえば液晶ディスプレイを有するタッチパネルから構成される。
第1表示部33は、制御部28の制御によって、ユーザによる種々の設定入力を受け付ける設定入力画面を表示させる。本実施形態の第1表示部33は、設定入力画面を階層表示するものである。第1表示部33は、たとえば最上位の第1階層の設定入力画面としてホーム画面を表示させる。具体的には、第1表示部33は、ホーム画面として、図3Aに示すような管理者メニュー、メンテナンス、システム情報およびジョブ確認などの設定項目を表示する。
管理者メニューは、管理者による種々の設定入力を受け付ける設定項目であり、メンテナンスは、第1印刷部のメンテナンスに関する情報(たとえばインクや印刷媒体などの消耗品の残量および前回のクリーニング動作からの印刷枚数など)を表示させる項目であり、ジョブ確認は、第1印刷装置20が受信した第1印刷データ(印刷ジョブ)の状態を表示させ、その第1印刷データのリストの編集を受け付ける設定項目である。また、システム情報は、第1印刷部のシステムに関する情報を表示させる項目である。
第1表示部33は、ホーム画面における管理者メニュー、メンテナンス、システム情報およびジョブ確認のいずれかが選択された場合には、その選択された項目に関する情報を第2階層の設定入力画面として表示させる。階層表示の方法としては、ホーム画面から第2階層の設定入力画面に切り替えるようにしてもよいし、ホーム画面上に、第2階層の設定入力画面の新しいウインドウを重ねて表示させるようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、第1表示部33によって第2階層の設定入力画面を表示させる際、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容の設定入力を受け付ける場合には、第1表示部33の設定入力画面のみにおいて設定入力可能とし、第2表示部47の設定入力画面では設定入力不可とする。また、第1印刷部または第2印刷部に対して固有の内容の設定入力を受け付ける場合には、第1表示部33および第2表示部47の両方の設定入力画面において設定入力可能とする。なお、ホーム画面からの階層表示の遷移については、後で詳述する。
第1スキャナ部34は、原稿が設置され、その原稿を光電的に読み取って画像データを生成する。第1スキャナ部34によって生成された画像データは、制御部28によって取得され、制御部28は、取得した画像データに基づいて第1印刷データ(印刷ジョブ)を生成し、記憶部29aに記憶して管理する。
制御部28は、演算処理装置として機能するプロセッサ(たとえばCPU:Central Processing Unit)を有し、給紙装置10、第1印刷装置20および第1反転装置30の各部の動作を制御する。
本実施形態の印刷システム1は、第1印刷装置20の制御部28、後述する第2印刷装置40の制御部44、後述する排紙装置60の制御部64などを有するが、これらをまとめて又はそれぞれを印刷システム1の制御部と呼ぶことができる。なお、第1印刷装置20の制御部28、第2印刷装置40の制御部44、および排紙装置60の制御部64などのうちの少なくとも2つの制御部の処理を行う制御部を備えてもよい。また、本発明の制御部の処理は、制御部28と制御部44とが連携して行うようにしてもよいし、制御部28または制御部44が行うようにしてもよいし、もしくは制御部28、44、64以外の制御部を設け、その制御部で行うようにしてもよい。
記憶部29aは、たとえば所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)や、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などを備える。また、記憶部29aは、第1印刷装置20が受信した第1印刷データ(印刷ジョブ)を記憶するハードディスクなどのストレージを備える。
第1インターフェース部29bは、第1印刷装置20と印刷制御装置100との間で第1印刷データなどの各種情報の送受を行ったり、第1印刷装置20と印刷システム1内の各部との間で各種情報の送受を行う。
特に、本実施形態の第1インターフェース部29bは、第2印刷装置40の第2インターフェース部46と通信し、第1印刷装置20の第1表示部33において設定入力された特定の設定入力情報を第2インターフェース部46に送信する。また、第1インターフェース部29bは、第2印刷装置40の第2表示部47において設定入力され、第2インターフェース部46から送信された特定の設定入力情報を受信する。
本実施形態において、第1インターフェース部29bと第2インターフェース部46との間で送受信される特定の設定入力情報とは、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容の設定入力情報である、共通の内容の設定入力情報およびその送受信のタイミングについては、後で詳述する。
次に、第1反転装置30は、図1に示すように、第1印刷装置20よりも印刷媒体Sの搬送方向における下流側に配置されている。第1反転装置30は、複数の搬送ローラ対31と、第1反転部32とを有する。搬送ローラ対31は、第1印刷装置20から排出された印刷媒体Sをニップしながら搬送する。
第1反転装置30は、図示省略した搬送経路切り替え機構を備え、その搬送経路切り替え機構は、第1印刷装置20から排出された印刷媒体Sをそのまま第2印刷装置40に搬送する直進搬送経路R4-1と、印刷媒体Sの表裏を反転させる反転搬送経路R4-2とに搬送経路を切り替える。この反転搬送経路R4-2には、第1反転部32が設けられている。第1反転部32は、スイッチバックローラ対と、このスイッチバックローラ対を駆動する反転駆動部とを有する。反転駆動部は、公知なアクチュエータから構成される。
第1反転装置30は、制御部28によって制御され、印刷媒体Sの表面および裏面への印刷処理の有無に応じて、適宜、直進搬送経路R4-1と反転搬送経路R4-2とを切り替える。
次に、第2印刷装置40は、図1に示すように、第1反転部32よりも印刷媒体Sの搬送方向における下流側に配置されている。第2印刷装置40は、複数の搬送ローラ対41と、第2印刷処理部42と、吸着搬送部43と、第2表示部47と、第2スキャナ部48とを有する。また、図2に示すように、第2印刷装置40は、制御部44と、記憶部45と、第2インターフェース部46とを有する。
搬送ローラ対41は、第2印刷装置40内に複数対配置され、印刷媒体Sをニップしながら搬送する。
第2印刷処理部42は、たとえば、印刷制御装置100から受信した第2印刷データに基づき、第1印刷装置20から搬送された表面印刷済の印刷媒体Sの裏面に、片面印刷を行う。第2印刷処理部42は、CMYKやグレー色等の基本色のインクを用いて印刷媒体Sに印刷処理を施す。
なお、第2印刷処理部42は、MICRインク等の磁性体インクを用いて印刷媒体Sに印刷を行うようにしてもよい。また、第2印刷処理部42は、透明色インクなどの基本色以外の色の特色インクや、UVインクなどを用いて印刷媒体Sに印刷を行ってもよい。第2印刷処理部42で用いられる磁性体インク等のインクは、第1印刷処理部22で用いられるインク(CMYK等の基本色のインク)とは種類が異なるインクの一例である。なお、第2印刷処理部42が印刷で用いるインクが磁性体インクである場合には、成分の沈降を抑制するために、インクを攪拌する機構が配置されることが好ましい。
第2印刷処理部42は、ラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、本実施形態では、第2印刷処理部42の印刷方式として、インクジェット方式を採用するようにしたが、これに限らず、レーザ方式または孔版印刷方式を採用するようにしてもよい。
第2印刷処理部42は、たとえば第1印刷装置20から搬送された片面印刷済の印刷媒体Sの片面に印刷を行う。第2印刷処理部42は、印刷媒体Sのどちらの面に印刷してもよく、印刷面を表面、裏面のどちらにするかは、第1反転装置30における反転処理で制御すればよい。
吸着搬送部43は、第2印刷処理部42に対向するように配置されている。吸着搬送部43は、印刷媒体Sを吸着しながらベルトによって印刷媒体Sを搬送する。
なお、第2印刷装置40も、第1印刷装置20と同様に、第1搬送経路切り替え部24、第2搬送経路切り替え部25、スイッチバックローラ対26、排紙台27等を有し、印刷媒体Sに両面印刷を行うことが可能であってもよい。
第2表示部47は、図1に示すように第2印刷装置40の上部に設けられ、たとえば液晶ディスプレイを有するタッチパネルから構成される。
第2表示部47は、制御部44の制御によって、ユーザによる種々の設定入力を受け付ける設定入力画面を表示させる。そして、本実施形態の第2表示部47は、第1表示部33と同様に、設定入力画面を階層表示するものである。第2表示部47は、第1表示部33と同様に、最上位の第1階層の設定入力画面としてホーム画面を表示する。具体的には、第2表示部47は、第1表示部33と同一のホーム画面を表示する。すなわち、第2表示部47も、管理者メニュー、メンテナンス、システム情報およびジョブ確認などの設定項目を表示する。
第2表示部47は、ホーム画面における管理者メニュー、メンテナンス、システム情報およびジョブ確認のいずれかが選択された場合には、その選択された項目に関する情報を第2階層の設定入力画面として表示させる。階層表示の方法としては、ホーム画面から第2階層の設定入力画面に切り替えるようにしてもよいし、ホーム画面上に、第2階層の設定入力画面の新しいウインドウを重ねて表示させるようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、第2表示部47によって第2階層の設定入力画面を表示させる際、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容の設定入力を受け付ける場合には、第2表示部47の設定入力画面のみにおいて設定入力可能とし、第1表示部33の設定入力画面では設定入力不可とする。また、第1印刷部または第2印刷部に対して固有の内容の設定入力を受け付ける場合には、第1表示部33および第2表示部47の両方の設定入力画面において設定入力可能とする。なお、ホーム画面からの階層表示の遷移については、後で詳述する。
第2スキャナ部48は、原稿が設置され、その原稿を光電的に読み取って画像データを生成する。第2スキャナ部48によって生成された画像データは、制御部44によって取得され、制御部44は、取得した画像データに基づいて第2印刷データ(印刷ジョブ)を生成し、記憶部45に記憶して管理する。
制御部44は、演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU)を有し、第2印刷装置40および第2反転装置50の各部の動作を制御する。
記憶部45は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどである。また、記憶部45は、第2印刷装置40が受信した第2印刷データ(印刷ジョブ)を記憶するハードディスクなどのストレージを備える。
第2インターフェース部46は、第2印刷装置40と印刷制御装置100との間で第2印刷データなどの各種情報の送受を行ったり、第2印刷装置40と印刷システム1内の各部との間で各種情報の送受を行う。
特に、本実施形態の第2インターフェース部46は、上述したように第1印刷装置20の第1インターフェース部29bと通信し、第2印刷装置40の第2表示部47において設定入力された特定の設定入力情報を第1インターフェース部29bに送信する。また、第2インターフェース部46は、第1印刷装置20の第1表示部33において設定入力され、第1インターフェース部29bから送信された特定の設定入力情報を受信する。
第2反転装置50は、第2印刷装置40よりも印刷媒体Sの搬送方向における下流側に配置されている。第2反転装置50は、図1に示すように、複数の搬送ローラ対51と、第2反転部52とを有する。搬送ローラ対51は、第2印刷装置40から排出された印刷媒体Sをニップしながら搬送する。
第2反転装置50は、図示省略した搬送経路切り替え機構を備え、その搬送経路切り替え機構は、第2印刷装置40から排出された印刷媒体Sをそのまま排紙装置60に搬送する直進搬送経路R6-1と、印刷媒体Sの表裏を反転させる反転搬送経路R6-2とに搬送経路を切り替える。反転搬送経路R6-2には、第2反転部52が設けられている。第2反転部52は、スイッチバックローラ対と、このスイッチバックローラ対を駆動する反転駆動部とを有する。反転駆動部は、公知なアクチュエータから構成される。
第2反転装置50は、制御部44によって制御され、印刷処理済みの印刷媒体Sをフェイスアップ排紙するか、フェイスダウン排紙するかに応じて、適宜、直進搬送経路R6-1と反転搬送経路R6-2とを切り替える。
次に、排紙装置60は、排紙台61と、上面検知センサ62と、排紙台昇降駆動部63(図2参照)とを有する。
排紙台61には、第2反転装置50から排出される印刷媒体S、すなわち印刷処理が施された印刷媒体Sが順次積載される。排紙台61は、排紙台昇降駆動部63の駆動によって昇降する。なお、排紙台61は、印刷媒体Sが積載されるベルトコンベアやローラコンベアなどの搬送部を有する排紙台であってもよい。
上面検知センサ62は、排紙台61における積載面の高さ、すなわち、最上位の印刷媒体Sの高さ(印刷媒体Sが積載されていない状態では排紙台61の上面の高さ)を検知するためのセンサである。上面検知センサ62は、例えば、所望の積載面となる高さに水平に光(図1に点線で図示)を照射する発光部と、この光を受光する受光部とを有する。後述する制御部64は、上面検知センサ62の発光部によって照射された光が印刷媒体Sによって遮られて上面検知センサ62の受光部が受光しない場合に、排紙台61を例えば印刷媒体S数枚分の高さだけ下降させるように排紙台昇降駆動部63を制御する。
排紙台昇降駆動部63は、排紙台61を昇降させる。排紙台昇降駆動部63は、たとえばモータなどのアクチュエータである。
制御部64は、演算処理装置として機能するプロセッサ(たとえばCPU)を有し、排紙装置60の各部の動作を制御する。
記憶部65は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどである。
第3インターフェース部66は、印刷制御装置100や、印刷システム1の各部などとの間で各種情報の授受を行う。
次に、本実施形態の印刷システム1の第1表示部33および第2表示部47の設定入力画面の遷移の例について、図3から図6を参照しながら説明する。まず、図3に示す第1の例について説明する。
印刷システム1の電源がONされた直後状態では、図3Aおよび図3Bに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方にホーム画面が表示される。
次に、第1表示部33のホーム画面のいずれかの項目が選択された場合には、その項目に応じた画面が、第2階層の画面として表示される。図3Cは、第1表示部33で管理者メニューが選択された場合に、第1表示部33に表示される第2階層の設定入力画面の一例を示し、図3Dは、第2表示部47に表示される第2階層の設定入力画面の一例を示している。
第1表示部33は、管理者メニューの項目が選択された場合には、管理者メニューとして予め設定された複数の設定項目を全て表示する。管理者メニューの設定項目としては、たとえばユーザ設定、ログイン設定、見出し設定、アカウンティング情報履歴、アカウンティング情報設定、ジョブ/文書管理、管理者設定プリント、用紙サイズ登録、大容量給紙設定、日時設定、特定インク設定、サプライ在庫管理、プリント領域切替、クリーニングサイクル設定、封筒給紙設定、連結排紙ユニット設定、および検査装置位置調整などがある。ただし、管理者メニューの設定項目としては、これらに限らず、その他の項目も含めるようにしてもよい。
ユーザ設定は、印刷システム1を使用するユーザを登録する設定項目である。ユーザ設定では、ユーザのIDおよびパスワードなどが設定入力されて登録される。第1印刷装置20の第1表示部33には、ログイン画面が表示され、そのログイン画面において、ユーザ登録されたユーザ名およびパスワードが設定入力された場合のみ第1表示部33における設定入力が可能となる。また、ユーザ設定において、ユーザ毎に、カラーモードの使用やコピー枚数を制限するようにしてもよい。
ログイン設定は、プリントモード、コピーモードおよびスキャンモードの各モードに入る際に、ログインを必要とするか否かの設定入力を受け付ける項目である。
見出し設定は、ユーザ登録されたユーザ名を五十音順に並べ、「あ」行、「か」行、「さ」行などの行ごとにユーザ名をグループ分けして表示する。そして、見出し設定は、たとえば該当するユーザが全く存在しない行の表示を削除したり、該当するユーザが多い順に各行を並べて表示させたりする際の設定入力を受け付ける項目である。
アカウンティング情報履歴は、アカウンティング情報履歴ファイルの削除や、USB(Universal Serial Bus)メモリへの保存の設定入力を受け付ける項目である。なお、図示省略したが、第1印刷装置20は、USBメモリが接続される接続口を有する。アカウンティング情報とは、印刷システム1が処理を実施した印刷ジョブの履歴である。アカウンティング情報には、全ての印刷ジョブの終了状況、オーナー名、処理時間、総頁数、部数および印刷ジョブの処理開始日時などが記録される。
アカウンティング情報設定は、上述したアカウンティング情報を、一定期間で自動消去するか否かの設定入力を受け付ける項目である。
ジョブ/文書管理は、印刷システム1が受信した全ての印刷ジョブの詳細の確認や、削除の設定入力を受け付ける項目である。ジョブ/文書管理が選択された場合には、印刷ジョブのジョブ名、文書名、保存されているフォルダ名、オーナー名、部数、終了時間および受け付け時間、および処理結果などがリスト表示される。
管理者設定プリントは、管理者メニューの設定値の一覧の印刷指示の設定入力を受け付ける項目である。
用紙サイズ登録は、不定形の用紙サイズの設定入力を受け付ける項目である。
大容量給紙設定は、印刷媒体Sが無くなったときや、図示省略した給紙台上下ボタンが押された場合に、給紙台11がどの位置に配置されるかの設定入力を受け付ける項目である。なお、本実施形態においては、3か所の位置が予め設定されており、大容量給紙設定の設定入力では、その3か所の位置のうちのいずれかの位置が選択される。
日時設定は、日付と時刻の設定入力を受け付ける項目である。
特定インク設定は、たとえば使用期限が6か月以内に迫っているインクなど、特定の条件を満たしていないインクを使用する場合に、色毎に禁止または許可の設定入力を受け付ける項目である。
サプライ在庫管理は、インクカートリッジの在庫数をカウントし、在庫数が少なくなった場合に確認メッセージを表示させる項目である。サプライ在庫管理では、確認メッセージのON/OFF、色毎のインクカートリッジの購入数および在庫数、並びに確認メッセージを表示する在庫数の閾値などが設定入力される。
プリント領域切替は、印刷時に用紙周囲領域をマスクする(白画像とする)領域を設定する項目である。たとえば「標準」と「最大」との2種類の領域が設定されており、ユーザによっていずれかの領域が選択的に設定される。
クリーニングサイクル設定は、クリーニングサイクルを設定する項目である。クリーニングサイクル設定では、所定の印刷枚数毎にクリーニングを行う際の上記印刷枚数が設定入力される。
封筒給紙設定は、封筒印刷する際のヘッドギャップを設定する項目である。たとえば「画質優先」と「通紙優先」との2種類が設定されており、ユーザによっていずれかが選択的に設定される。「画質優先」が設定された場合には、「通紙優先」よりも狭いヘッド
ギャップが設定される。
連結排紙ユニット設定は、印刷ジョブ終了時における排紙台61の下降位置を設定する項目である。
検査装置位置調整は、第1スキャナ部34または第2スキャナ部48に含まれる検査装置の位置を設定する項目である。検査装置は、印刷用紙に印字されたバーコードなどを読み取る装置である。
第1表示部33は、第1表示部33に表示された管理者メニューが選択された場合には、上述したように管理者メニューの全ての設定項目を表示し、それらの設定項目の選択および設定入力を可能とする。
一方、このとき第1印刷装置20の制御部28から第2印刷装置40の制御部44に制御信号が出力される。そして、第2印刷装置40の制御部44は、第2印刷装置40の第2表示部47の設定入力画面に対して、管理者メニューの全ての設定項目のうち、第2印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目(以下、略して固有設定項目ということがある)のみを設定入力可能に表示する。
そして、制御部44は、第2表示部47の設定入力画面において、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目(以下、略して共通内容設定項目ということがある)であって、第1表示部33において設定入力可能に表示されている設定項目については、グレーアウト表示とし、設定入力の受付けを不可とする。このように、第2表示部47の設定入力画面においては、一部の設定項目についてグレーアウト表示とし、設定入力の受け付けを不可とすることによって、その一部の設定項目について、第1表示部33と第2表示部47とで別々の内容が設定されるのを防止することができる。
なお、図3に示す例のように、第1表示部33および第2表示部47のうちの第1表示部33のみに共通内容設定項目を設定入力可能に表示させ、第2表示部47においては、共通内容設定項目をグレーアウト表示として設定入力不可としてもよいし、これに限らず、第1表示部33および第2表示部47の両方に最初は共通内容設定項目を表示しておき、一方の表示部で共通内容設定項目が選択された場合に、他方の表示部に「一方の印刷部で操作中」などのメッセージ画面を表示させることによって共通内容設定項目の設定入力を不可としてもよい。
なお、第2印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目と、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目とは、ユーザによって適宜設定される。
上述した管理者メニューの設定項目の中で、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目としては、ユーザ設定、ログイン設定、見出し設定、管理者設定プリント、用紙サイズ登録、大容量給紙設定、ジョブ/文書管理、プリント領域切替、連結排紙ユニット設定、検査装置位置調整および日時設定などがある。これらの項目は、第1表示部33および第2表示部47のいずれか一方で設定入力した内容を第1印刷部と第2印刷部とで共通に使用すればよく、第1表示部33および第2表示部47の両方で設定入力する必要がない項目である。
一方、管理者メニューの設定項目の中で、第2印刷部に対して固有に設定される設定項目としては、アカウンティング情報履歴、アカウンティング情報設定、特定インク設定、サプライ在庫管理、クリーニングサイクル設定および封筒給紙設定などがある。
アカウンティング情報履歴およびアカウンティング情報設定は、アカウンティング情報に関連する設定項目である。アカウンティング情報には、第1印刷部または第2印刷部における印刷媒体Sの通紙の状況(通紙済または通紙未)などを含む印刷ジョブの終了状況や、第1印刷部または第2印刷部の処理時間などといった第1印刷部または第2印刷部に固有に情報が含まれる。
したがって、上述したアカウンティング情報に関連する2つの項目については、第1印刷装置20の第1表示部33と第2印刷装置40の第2表示部47とで固有の内容が表示され、固有の内容が設定入力される。
また、特定インク設定の項目についても、各色のインクを収容したインク容器は、第1印刷装置20と第2印刷装置40とでそれぞれ別々に装填されるため、第1印刷装置20の第1表示部33と第2印刷装置40の第2表示部47とでそれぞれ独立して設定入力を受け付けることが好ましい。
また、サプライ在庫管理、クリーニングサイクル設定および封筒給紙設定についても、第1印刷装置20と第2印刷装置40とでそれぞれ別々に管理することが好ましいため、第1印刷装置20の第1表示部33と第2印刷装置40の第2表示部47とでそれぞれ独立して設定入力を受け付けることが好ましい。
なお、管理者メニューの設定項目は、図3Cおよび図3Dに表れている設定項目以外の設定項目も存在し、図3Cおよび図3Dの設定入力画面の右下隅に三角で表示されるスクロールボタンを押すことにより画面がスクロールしてその他の設定項目も見ることができるように構成されている。
そして、第1表示部33の第2階層の設定入力画面において、たとえば共通内容設定項目である大容量給紙設定が選択された場合には、第1表示部33の第3階層の設定入力画面として、図3Eに示すような画面が表示される。図3Eに示す設定入力画面においては、印刷媒体Sが無くなったときに給紙台11が配置される位置を指定するための「1」、「2」、「3」のボタンが横に並べられて表示される。また、図示省略した給紙台上下ボタンが押された場合に、給紙台11が配置される位置を指定するための「1」、「2」、「3」のボタンが横に並べられて表示される。
ユーザは、「1」、「2」、「3」のボタンのいずれか1をタッチして選択することによって給紙台11の位置を設定入力する。
一方、第1表示部33において第3階層の設定入力画面が表示され、給紙台11の位置の設定入力が行われている間、第2表示部47は、図3Fに示すように、第1印刷部で操作中であることを示す画面(「他方のプリンターで操作中です」)を表示する。このような表示を行うことによって、第2表示部47において何かの設定入力を行おうとしたユーザに対して、現在設定入力操作ができないことを報知することができ、無駄な操作や矛盾した設定入力を行うことを防止することができる。
そして、ユーザが、給紙台11の位置の設定入力が終了した場合には、第1表示部33の第3階層の設定入力画面における「OK」ボタンがタッチされる。そして、「OK」ボタンがタッチされた場合には、図3Gおよび図3Hに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方が、1つ前の第2階層の設定入力画面に切り替えられる。
また、第1表示部33の第3階層の設定入力画面における「OK」ボタンがタッチされた場合には、すなわち設定内容の確定の指示入力された場合には、制御部28は、第1インターフェース部29bによって大容量給紙設定に関する設定入力情報を第2印刷装置40に向けて送信する。第1印刷装置20から第2印刷装置40に向けて送信された大容量給紙設定に関する設定入力情報は、第2印刷装置40の第2インターフェース部46によって受信され、記憶部45に記憶されて更新され、制御部44により管理される。
このように、第1印刷装置20において設定入力された大容量給紙設定に関する設定入力情報を第2印刷装置40に送信し、第2印刷装置40に記憶させることによって、第1印刷装置20と第2印刷装置40とで大容量給紙設定に関する設定入力情報を共有化することができる。したがって、たとえば第2印刷装置40において、大容量給紙設定を確認した際、今回の第1印刷装置20における設定入力情報を提示することができる。
また、上述したように第1印刷装置20から第2印刷装置40に大容量給紙設定に関する設定入力情報を送信する場合には、管理者メニューの中のその他の変更されていない設定項目の情報は送信することなく、第3階層で変更された大容量給紙設定に関する情報のみを第1印刷装置20から第2印刷装置40に送信することが好ましい。これにより、送信するデータ量を減らすことができるので高速に送信することができ、受信側の第2印刷装置40において記憶処理を高速に行うことができる。
次に、図4に示す第2の例について説明する。第2の例においても、印刷システム1の電源がONされた直後状態では、図4Aおよび図4Bに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方にホーム画面が表示される。
次に、第2表示部47のホーム画面で管理者メニューが選択された場合には、図4Dに示すように、第2表示部47は、管理者メニューの全ての設定項目を表示し、それらの設定項目の選択および設定入力を可能とする。
一方、このとき第2印刷装置40の制御部44から第1印刷装置20の制御部28に制御信号が出力される。そして、第1印刷装置20の制御部28は、第1印刷装置20の第1表示部33の設定入力画面に対して、管理者メニューの全ての設定項目のうち、第1印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目のみを設定入力可能に表示する。そして、制御部28は、第1表示部33の設定入力画面において、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目については、グレーアウト表示とし、設定入力の受付けを不可とする。
次いで、第2表示部47の第2階層の設定入力画面において、たとえば共通内容設定項目であるユーザ設定が選択された場合には、第2表示部47の第3階層の設定入力画面として、図4Fに示すような画面が表示される。図4Fに示す設定入力画面においては、ユーザ登録の追加に必要な情報が設定入力される。
一方、第2表示部47において第3階層の設定入力画面が表示され、ユーザ登録に必要な情報の設定入力が行われている間、第1表示部33は、図4Eに示すように、第1印刷部で操作中であることを示す画面(「他方のプリンターで操作中です」)を表示する。
そして、ユーザが、ユーザ登録に必要な情報の設定入力が終了した場合には、第2表示部47の第3階層の設定入力画面における「閉じる」ボタンがタッチされる。そして、「閉じる」ボタンがタッチされた場合には、図4Gおよび図4Hに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方が、1つ前の第2階層の設定入力画面に切り替えられる。
また、第2表示部47の第3階層の設定入力画面における「閉じる」ボタンがタッチされた場合には、すなわち設定内容の確定の指示入力された場合には、制御部44は、第2インターフェース部46によってユーザ登録に関する設定入力情報を第1印刷装置20に向けて送信する。第2印刷装置40から第1印刷装置20に向けて送信されたユーザ登録に関する設定入力情報は、第1印刷装置20の第1インターフェース部29bによって受信され、記憶部29aに記憶されて更新され、制御部28により管理される。
このように、第2印刷装置40において設定入力されたユーザ登録に関する設定入力情報を第1印刷装置20に送信し、第1印刷装置20に記憶させることによって、第1印刷装置20と第2印刷装置40とでユーザ登録に関する設定入力情報を共有化することができる。したがって、たとえば第1印刷装置20において、ユーザ設定を確認した際、今回の第2印刷装置40におけるユーザ登録に関する設定入力情報を提示することができる。
また、上述したように第2印刷装置40から第1印刷装置20にユーザ登録に関する設定入力情報を送信する場合には、管理者メニューのその他の変更されていない設定項目の情報は送信することなく、第3階層で変更されたユーザ登録に関する情報のみを第2印刷装置40から第1印刷装置20に送信することが好ましい。これにより、送信するデータ量を減らすことができるので高速に送信することができ、受信側の第1印刷装置20において記憶処理を高速に行うことができる。
また、本実施形態では、第1の例および第2の例で説明したように、第1表示部33および第2表示部47の第1階層の設定入力画面については、同一のホーム画面とし、第2階層の設定入力画面において、第1表示部33と第2表示部47とで異なる設定入力画面を表示させるようにしたので、最初の入力操作については、第1表示部33と第2表示部47のどちらのホーム画面からでも行うことができる。したがって、ユーザは、第1表示部33と第2表示部47のどちらからでも操作することができるので、操作性を向上させることができる。
次に、図5に示す第3の例について説明する。第3の例においても、印刷システム1の電源がONされた直後状態では、図5Aおよび図5Bに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方にホーム画面が表示される。
次に、第1表示部33のホーム画面で管理者メニューが選択された場合には、図5Cに示すように、第1表示部33は、管理者メニューの全ての設定項目を表示し、それらの設定項目の選択および設定入力を可能とする。
一方、このとき第2表示部47は、図5Dに示すように、管理者メニューの全ての設定項目のうち、第2印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目のみを設定入力可能に表示する。そして、第2表示部47は、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目については、グレーアウト表示とし、設定入力の受付けを不可とする。
図5Cおよび図5Dに示す特定インク設定は、上述したように第1印刷部および第2印刷部に対して固有に設定される設定項目なので、第1表示部33と第2表示部47との両方において、設定入力可能に表示される。
次いで、第1表示部33の第2階層の設定入力画面において、たとえば特定インク設定が選択された場合には、第1表示部33の第3階層の設定入力画面として、図5Eに示すような画面が表示される。図5Eに示す設定入力画面においては、色毎について、特定インクの禁止(OFF)または許可(ON)が設定入力される。
一方、第1表示部33において第3階層の設定入力画面が表示され、特定インクの禁止(OFF)または許可(ON)の設定入力が行われている間、第2表示部47は、図5Fに示すように、継続して第2階層の設定入力画面を表示させる。
そして、ユーザが、色毎の特定インクの設定入力が終了した場合には、第1表示部33の第3階層の設定入力画面における「OK」ボタンがタッチされる。そして、「OK」ボタンがタッチされた場合には、図5Gおよび図5Hに示すように、第1表示部33は、1つ前の第2階層の設定入力画面に切り替えられ、第2表示部47は、継続して第2階層の設定入力画面を表示する。
なお、第3の例では、第1の例および第2の例とは異なり、第1印刷部および第2印刷部で固有に設定される設定項目が選択されているので、第1の例および第2の例のような設定入力情報の共有化は行わなくてもよい。
次に、図6に示す第4の例について説明する。第4の例においても、印刷システム1の電源がONされた直後状態では、図6Aおよび図6Bに示すように、第1表示部33と第2表示部47との両方にホーム画面が表示される。
次に、第1表示部33のホーム画面でジョブ確認が選択された場合には、図6Cに示すように、第1表示部33は、第2階層の設定入力画面として、第1印刷装置20が受信した印刷ジョブ(第1印刷データ)の情報の編集画面を表示する。印刷ジョブの編集画面には、印刷ジョブの情報(ジョブ名、オーナー名、印刷部数、印刷処理時刻および印刷処理結果など)がリスト表示され、「削除」ボタンや「詳細確認」ボタンが表示される。
ここで、本実施形態の印刷システム1に入力される印刷ジョブは、第1印刷装置20(第1印刷部)と第2印刷装置40(第2印刷部)の両方を使用して印刷処理を行う。すなわち、上述した印刷ジョブの情報は、第1印刷部と第2印刷部とで共通の情報である。
したがって、第1表示部33において図6Cの画面が表示されているとき、第2表示部47は、図6Dに示すように、第1印刷部で操作中であることを示す画面(「他方のプリンターで操作中です」)を表示し、これにより第2表示部47においてジョブ確認を選択できないようにする。また、このとき第2表示部47は、第1印刷部で操作中であることを示す画面において「閉じる」ボタンを表示する。
次いで、ユーザが、図6Cに示す編集画面において、削除対象の印刷ジョブを選択し、「削除」ボタンをタッチした場合には、第1表示部33は、図6Eに示すように、その選択された印刷ジョブが削除されたリストを表示する。ここでは、図6Cにおいて矢印で示す印刷ジョブが削除される。
一方、第2表示部47は、この削除操作の間も、図6Fに示すように、第1印刷部で操作中であることを示す画面(「他方のプリンターで操作中です」)を表示する。
そして、図6Fに示す画面が第2表示部47に表示されている間に、図6Fに示す「閉じる」ボタンがタッチされた場合には、第2表示部47は、図6Gおよび図6Hに示すように、第1表示部33に表示されている画面と同じ画面に切り替える。
また、図6Fに示す「閉じる」ボタンがタッチされた場合には、制御部28は、第1インターフェース部29bによって、ジョブ確認に関する設定入力情報を第2印刷装置40に向けて送信する。第1印刷装置20から第2印刷装置40に向けて送信された設定入力情報は、第2印刷装置40の第2インターフェース部46によって受信され、記憶部45に記憶されて更新され、制御部44により管理される。
このように、第1印刷装置20において設定入力されたジョブ確認に関する設定入力情報を第2印刷装置40に送信し、第2印刷装置40に記憶させることによって、第1印刷装置20と第2印刷装置40とで設定入力情報を共有化することができる。
すなわち、第1表示部33と第2表示部47との両方が、印刷ジョブのリストを表示するが、この際、第2表示部47のリストは、第1表示部33に表示されたリストと同一の最新のリストを表示することができる。具体的には、図6Cの画面で選択された印刷ジョブが削除されたリストを表示することができる。このように、第1表示部33において設定入力された内容を第2表示部47にも反映させることによって、ユーザは、第1表示部33と第2表示部47の両方において最新の設定内容を確認することができる。
また、上述したように第1印刷装置20から第2印刷装置40にジョブ確認に関する設定入力情報を送信する場合には、管理者メニューのその他の変更されていない設定項目の情報は送信することなく、第2階層で変更されたジョブ確認に関する情報のみを第1印刷装置20から第2印刷装置40に送信することが好ましい。これにより、送信するデータ量を減らすことができるので高速に送信することができ、受信側の第2印刷装置40において記憶処理を高速に行うことができる。
なお、上記説明では、図6Fに示す「閉じる」ボタンがタッチされた場合について説明したが、図6Eに示す「閉じる」ボタンがタッチされた際にも同様の処理が行われ、第1印刷装置20と第2印刷装置40とで設定入力情報の共有化が行われる。
また、図6に示す例では、ホーム画面において「ジョブ確認」が選択された場合の例について説明したが、上述した管理者メニューに含まれる「ジョブ/文書管理」も印刷ジョブに関する設定項目であるため、共通内容設定項目である。したがって、「ジョブ/文書管理」は、たとえば図3Dに示したように、第2階層の設定入力画面においてグレーアウト表示され、第1表示部33または第2表示部47のいずれか一方のみで設定入力可能である。
また、「ジョブ/文書管理」は、「ジョブ確認」のように印刷ジョブをリスト表示する他、USBメモリへの印刷ジョブの保存の設定入力およびその保存された印刷ジョブの再印刷設定の入力を受け付ける。
なお、上記第1、第2および第4の例では、第1印刷装置20と第2印刷装置40との間で設定入力情報を送受信する際、設定入力された階層の設定項目の情報のみを送受信するようにしたが、たとえば所定の階層の設定項目の中で、さらにサブ階層の設定項目が存在する場合がある。具体的には、たとえば設定項目が、検査装置位置調整である場合には、図7に示すような設定入力画面が表示される。図7に示す設定入力画面では、用紙サイズ、用紙サイズ不一致検知、コードリーダー1、コードリーダー2および座標H,Vを設定可能である。
この場合、用紙サイズ、用紙サイズ不一致検知、コードリーダー1およびコードリーダー2が主階層の設定項目であり、座標H,Vが、サブ階層の設定項目である。このように1つの設定項目内にサブ階層の設定項目がある場合、主階層の設定項目のみ設定される場合、サブ階層の設定項目のみ設定される場合、主階層およびサブ階層の両方の設定項目が設定される場合がある。
このような場合、主階層とサブ階層の両方の設定項目が設定された場合と主階層の設定項目のみが設定された場合には、主階層とサブ階層の両方の設定入力情報が、第1印刷装置20と第2印刷装置40との間で送受信される。一方、サブ階層の設定項目のみが設定された場合には、サブ階層の設定項目の設定入力情報(座標H,V)のみを第1印刷装置20と第2印刷装置40との間で送受信することが好ましい。これにより、さらに送受信されるデータ量を少なくすることができる。ただし、データの管理上、主階層の設定項目名の情報が必要な場合には、その主階層の設定項目名と、サブ階層の設定項目の設定入力情報(座標H,V)を第1印刷装置20と第2印刷装置40との間で送受信するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、第1印刷部および第2印刷部で固有に設定される設定項目については、第1印刷装置20の第1表示部33および第2印刷装置40の第2表示部47のそれぞれにおいて設定入力可能としたが、たとえば第1印刷装置20の第1表示部33において、第2印刷部の設定入力画面を表示させ、第1表示部33において第2印刷部に固有内容設定項目の設定入力を受け付けるようにしてもよい。そして、第1印刷装置20の第1インターフェース部29bから第2印刷装置40の第2インターフェース部46に設定入力情報を送信し、第2印刷装置40の記憶部45に記憶して更新し、管理するようにしてもよい。
また、逆に第2印刷装置40の第2表示部47において、第1印刷部の設定入力画面を表示させ、第2表示部47において第1印刷部に固有に設定される設定項目の設定入力を受け付けるようにしてもよい。そして、第2印刷装置40の第2インターフェース部46から第1印刷装置20の第1インターフェース部29bに設定入力情報を送信し、第1印刷装置20の記憶部29aに記憶して更新し、管理するようにしてもよい。
これにより、第1印刷装置20および第2印刷装置40のうちのいずれか一方において、第1印刷部および第2印刷部の両方の固有内容設定項目の設定入力を行うことができ、操作性を向上させることができる。
また、上述したように、一方の表示部において他方の印刷部の固有内容設定項目の設定入力を受け付ける場合には、一方の表示部に対して、他方の印刷部の設定入力画面に切り替え可能である旨を示すガイダンス(以下、切り替え可能ガイダンスという)を表示させ、所定のファンクションキーなどが押下された場合または切り替え可能ガイダンスがタッチされた場に、一方の表示部の設定入力画面を他方の印刷部の設定入力画面に切り替えるようにしてもよい。
図8は、図5Eに示す特定インク設定の設定入力画面に対して、上述した切り替え可能ガイダンスを表示した例を示す図である。なお、図8は、特定インク設定の設定入力画面に対して、切り替え可能ガイダンスを表示した例であるが、その他の固有内容設定項目であるアカウンティング情報履歴、アカウンティング情報設定、サプライ在庫管理、クリーニングサイクル設定および封筒給紙設定の設定入力画面に対しても同様の切り替え可能ガイダンスが表示される。
そして、たとえば所定のファンクションキーなどが押下された場合または切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には、上述したように他方の印刷部の設定入力画面が表示されるが、この表示の間、他方の印刷部の表示部では、設定入力画面の表示を中止し、スリープ状態とすることが好ましい。これにより2つの印刷部において、同じ設定項目が同時に設定入力されるのを防止することができるとともに、消費電力を少なくすることができる。そして、一方の印刷部の設定入力画面における設定入力が終了した場合(たとえば「OK」ボタンまたは「閉じる」ボタンがタッチされた場合)には、再び他方の印刷部の表示部を復帰させるようにすればよい。
また、上記実施形態の印刷システム1においては、第1印刷装置20に対して第1表示部33を着脱可能とし、第2印刷装置40に対して第2表示部47を着脱可能に構成するようにしてもよい。
なお、上記実施形態の印刷システム1において、たとえば第1印刷部および第2印刷部のいずれか一方で、何らかの固有のエラーを発生した場合には、その固有のエラーが発生した側の第1表示部33または第2表示部47において、固有のエラーを解除するための設定項目を設定入力可能に表示させ、かつ他方の印刷部の表示部において、「他方のプリンターでエラー発生」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。そして、上記メッセージを含むエラー表示は、エラーが解除されるまで継続することが好ましい。上述した固有のエラーとしては、たとえば筐体の前扉が開いた状態であることを示す扉開閉エラー、給紙装置10における用紙無しエラー、第1印刷装置20または第2印刷装置40におけるインク無しエラー、排紙装置60における排紙台61の昇降エラー、および各装置における部品交換エラーなどがある。
また、固有のエラーを解除するための設定項目としては、たとえば固有のエラーの解除手順を表示させる設定項目などがある。
上述したように、一方の印刷部において固有のエラーが発生した場合、その一方の印刷部の表示部に対して、固有のエラーを解除するための設定項目を設定入力可能に表示させるとともに、他方の印刷部の表示部に対して、一方の印刷部で固有のエラーが発生中であることを表示させることによって、固有のエラーが発生していない方の印刷部の近くにいるユーザに対して、エラー発生中であることを即座に知らせることができるとともに、ユーザは、エラーが発生している印刷部の表示部を見て、いち早くエラー解除を行うことができ、エラー解除の操作性を向上することができる。
また、たとえば第1印刷部および第2印刷部の少なくとも一方で、ジャムエラーなどの何らかのエラーが発生した場合には、第1印刷部におけるエラー発生状況を第1表示部33に表示させるとともに、第1表示部33において、第2印刷部のエラー発生状況を示す画面に切り替え可能である旨を示すガイダンス(以下、エラー切り替え可能ガイダンスという)を表示させるようにしてもよい。そして、第2印刷部の第2表示部47では、第2印刷部のエラー発生状況を表示させるとともに、第1印刷部のエラー発生状況を示す画面に切り替え可能である旨を示すエラー切り替え可能ガイダンスを表示させるようにしてもよい。
図9は、上流側の第1印刷部のジャムエラー表示の一例を示す図である。図9では、ジャムの発生箇所を示すジャムエラー表示がされるとともに、エラー切り替え可能ガイダンス(「ファンクションキーで下流機情報」)が表示されている。図9に示す状態で、ユーザによって所定のファンクションキーが押下された場合または図9に示すエラー切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には、下流側の第2印刷部のジャムエラー表示に切り替えられる。
図10は、下流側の第2印刷部のジャムエラー表示の一例を示す図である。図10では、ジャムの発生箇所を示すジャムエラー表示がされるとともに、エラー切り替え可能ガイダンス(「ファンクションキーで上流機情報」)が表示されている。図10に示す状態で、ユーザによって所定のファンクションキーが再び押下された場合または図10に示すエラー切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には、上流側の第1印刷部のジャムエラー表示に切り替えられる。
これにより、第1印刷装置20および第2印刷装置40のどちら側からも第1印刷部および第2印刷部のエラー発生状況の確認および解除が可能となり、操作性を向上させることができる。
また、上記実施形態の印刷システム1においては、第1印刷部と第2印刷部との両方に第1表示部33および第2表示部47を設けるようにしたが、第1印刷部および第2印刷部のうちのいずれか一方のみに表示部を設けるようにしてもよい。
このように第1印刷部および第2印刷部のうちのいずれか一方のみに表示部を設ける場合には、第1印刷装置20および第2印刷装置40のそれぞれに対して表示部を着脱可能にすることが好ましい。これにより、第1印刷装置20および第2印刷装置40のどちら側からも第1印刷部および第2印刷部の設定入力が可能となり、操作性を向上させることができる。
また、第1印刷部および第2印刷部のうちのいずれか一方のみに表示部を設ける場合、表示部には全ての設定項目が表示されるが、第1印刷部および第2印刷部に共通の内容の設定項目について設定入力された場合には、上記実施形態と同様に、第1印刷装置20および第2印刷装置40との間で設定入力情報を送受信することが好ましい。たとえば第1印刷部に表示部を装着した状態で共通内容設定項目を設定入力した場合、その設定入力情報は第1印刷装置20から第2印刷装置40に送信されて記憶される。これにより、表示部を第1印刷装置20から取り外して第2印刷装置40に装着した場合に、今回の設定入力情報を反映させて表示部に提示することができる。
また、第1印刷部および第2印刷部のうちのいずれか一方のみに表示部を設ける場合、表示部には全ての設定項目が表示されるが、第1印刷部および第2印刷部に固有の内容の設定項目については、図8に示したように切り替え可能ガイダンスを表示することが好ましい。そして、たとえば所定のファンクションキーが押下された場合または切り替え可能ガイダンスがタッチされた際には、表示部が装着されていない側の印刷部の固有内容設定項目の設定入力画面に切り替えることが好ましい。ここで、たとえば第1印刷装置20に表示部が装着されている場合に、第2印刷部の固有内容設定項目である特定インク設定の設定入力を行う場合の処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、印刷システム1の電源がONされた直後状態では、上述したホーム画面が表示部に表示される(S10)。
次に、表示部のホーム画面で管理者メニューが選択された場合には、表示部には、管理者メニューの全ての設定項目を表示される。そして、ユーザによって特定インク設定がタッチされた場合には、第1印刷装置20の制御部28は、予め設定されたテーブルを参照することによって、ユーザによってタッチされた設定項目が、固有内容設定項目であるか否かを判定する(S12)。
そして、制御部28は、タッチされた設定項目が特定インク設定である場合には、固有内容設定項目であるので(S12,YES)、図8に示す特定インク設定の設定入力画面を表示させる(S14)。そして、図8に示すように切り替え可能ガイダンス(たとえば「ファンクションキーで下流機情報」)が表示される(S16)。
そして、ユーザによって所定のファンクションキーが押下された場合または切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には(S18,YES)、第2印刷装置40の特定インク設定の設定入力画面に切り替えられる(S20)。また、第2印刷装置40の特定インク設定の設定入力画面においても、図12に示すように設定入力画面の切り替え可能ガイダンス(たとえば「ファンクションキーで上流機情報」)が表示される(S22)。
そして、この設定入力画面において、第2印刷装置40の特定インク設定の設定入力が行われ、「OK」ボタンがタッチされた場合には(S24,YES)、再び第1印刷装置20の特定インク設定の設定入力画面に戻る(S14)。また、ユーザによって所定のファンクションキーが再び押下された場合または図12に示す切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には(S26,YES)、再び第1印刷装置20の特定インク設定の設定入力画面に戻る(S14)。
また、上述したように第1印刷部および第2印刷部のうちのいずれか一方のみに表示部を設けた場合において、たとえば第1印刷部および第2印刷部の少なくとも一方で、何らかのエラーを発生した場合には、まず、表示部が装着された側の印刷部の状態を表示部に表示させ、その表示とともに、エラー切り替え可能ガイダンスを表示させるようにしてもよい。たとえば上流側の第1印刷部に対して表示部が装着されている場合におけるジャムエラー表示は、図9と同様となる。図9に示す状態で、ユーザによって所定のファンクションキーが押下された場合または図9に示すエラー切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には、表示部が装着されていない下流側の第2印刷部のジャムエラー表示に切り替えられる。切り替え後の下流側の第2印刷部のジャムエラー表示は、図10と同様である。
図10に示す状態で、ユーザによって所定のファンクションキーが再び押下された場合または図10に示すエラー切り替え可能ガイダンスがタッチされた場合には、上流側の第1印刷部のジャムエラー表示に戻る。
これにより、第1印刷装置20および第2印刷装置40のどちら側からも第1印刷部および第2印刷部のエラー発生状態の確認および解除が可能となり、操作性を向上させることができる。
なお、印刷システム1に入力される印刷ジョブは、第1印刷装置20または第2印刷装置40のいずれかのみに使用して印刷処理を行ってもよい。この場合には、上述の実施形態に対して、共通内容設定項目および固有設定項目は必要に応じて変更する。たとえば「大容量給紙設定」は、共通内容設定項目のまま変化しないが、「ジョブ確認」は、共通内容設定項目から固有設定項目に変化する。
本発明の印刷システムに関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、第1表示部および第2表示部のうちのいずれか一方の設定入力画面に予め設定された全ての設定項目を表示させ、他方の設定入力画面には、全ての設定項目のうち、他方の第1印刷部または第2印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目のみを設定入力可能に表示させることができる。
また、上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、第1表示部および第2表示部の設定入力画面を階層表示するものであり、かつ第1表示部および第2表示部の最上位の第1階層の設定入力画面として共通の画面を表示させ、第2階層以降の他方の設定入力画面において、第1印刷部または第2印刷部に対して固有に設定される一部の設定項目のみを設定入力可能に表示させることができる。
また、上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、いずれか一方の第1表示部または第2表示部の設定入力画面において、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容が設定される設定項目の設定入力を受け付けている間、他方の第1表示部または第2表示部に対して、一方の第1表示部または第2表示部において設定入力中であることを表示させることができる。
また、上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、第1印刷部と第2印刷部とで共通の内容の設定入力を受け付ける場合には、第1表示部および第2表示部のうちのいずれか一方の設定入力画面において、共通の内容の設定入力が終了した後、その設定入力された内容を第1表示部および第2表示部の両方に表示させることができる。
また、上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、第1印刷部および第2印刷部のいずれか一方で固有のエラーが発生した場合には、その固有のエラーが発生した側の第1表示部または第2表示部において、固有のエラーを解除するための設定項目を設定入力可能に表示させ、かつ他方の側の第1表示部または第2表示部には、一方の第1印刷部または第2印刷部において固有のエラーが発生中であること表示させることができる。
また、上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、第1表示部および第2表示部のうちのいずれか一方の設定入力画面において共通の内容の設定入力が受け付けられた場合には、共通の内容の設定入力を受け付けた側の第1印刷部または第2印刷部から、共通の内容の設定入力を受け付けていない側の第1印刷部または第2印刷部に向けて共通の内容の設定入力の情報を送信することができる。
上記本発明の印刷システムにおいて、制御部は、共通の内容の設定入力を受け付けた側の第1印刷部または第2印刷部から、共通の内容の設定入力を受け付けていない側の第1印刷部または第2印刷部に向けて共通の内容の設定入力の情報を送信する際、今回変更された共通の内容の設定項目の設定入力情報のみを送信し、その他の変更されていない設定項目の設定入力情報を送信しないことが好ましい。